2020-03-26

[EU]査察報告

モーリタニア―EU輸出用生きた二枚貝

Mauritania 2019-6617―Live bivalve molluscs intended for export to the European Union

17/02/2020

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4235

EUに生きたカキを輸出し、それによりEU二枚貝輸出認可国リストに含まれるために、2019年9月23~26日にモーリタニアで実施した査察結果。現在モーリタニアはEUへのヒト摂取用二枚貝の輸出認可を受けていない。EU条件のほとんどは国内法に組み込まれているにもかかわらず、実行されていないものもある。産地の分類やモニタリングには深刻な欠陥があり、パラメーターの実験結果の信頼性には深刻な懸念もある。モーリタニアの生きた二枚貝の公的管理システムはEU条件と同様の保証を与えているとはみなされず、モーリタニアの管轄機関は生きた二枚貝の輸出に必要な証明書の健康証明書を確実に認証する立場にない。

 

[TGA]話がうますぎる:ヒト成長ホルモンの健康リスク

Too much of a good thing: the health risks of human growth hormone

20 December 2019

https://www.tga.gov.au/blogs/tga-topics/too-much-good-thing-health-risks-human-growth-hormone

アダムスファミリーで陰気な執事ラーチを演じた俳優、Ted Cassidyは2.06メートルで背が高いと思うかもしれない。だが、ジェームスボンドシリーズの銀歯のジョーズとしても知られているRichard Kielは、身長が2.18メートルもある。そして二人とも2.24メートルのレスラー「アンドレ・ザ・ジャイアント」(本名André René Roussimoff)を見上げなければならない。これらの俳優は全員同じ症状、先端巨大症だった。

先端巨大症では、脳の下垂体がヒト成長ホルモン(ソマトロピン)を多く放出しすぎる。多くの場合、これは下垂体の良性腫瘍が原因である。このホルモンによる骨の成長が、役者たちに並外れた身長や、肥大した手、脚、顔だちを与えた。

だが先端巨大症の合併症には、関節炎、睡眠時無呼吸、糖尿病、高血圧、心臓病、しばしば若死にが含まれる。Ted CassidyもAndré René Roussimoffも、先端巨大症に関連した心臓合併症により46歳で亡くなった。

ヒトの成長ホルモンは私達の成長と健康に重要な役割を果たしているが、誤用によって長く続く健康問題が起きたり寿命が短くなる可能性がある。時には、過ぎたるは及ばざるがごとし。

ヒト成長ホルモンとは?

ヒト成長ホルモンはペプチドである。私達の髪の毛、爪、筋肉、皮膚を作るタンパク質のように、ペプチドはアミノ酸の鎖である。ペプチドはタンパク質より短いため、より早く分解、消化される。

ヒト成長ホルモンは直接成長を促進しない。代わりに、肝臓に骨を太く伸ばすインスリン様成長因子1(IGF-1)の放出を促す。IGF-1は骨を成長させる上に、筋肉を成長させ脂肪の蓄積を減らす。

だが、IGF-1が多すぎると、先端巨大症で分かるように、顔、足、手を肥大化する。特に小児期や青年期に極端に背が高くなる。それはホルモンの効果を減らすと同時にインスシュリンの分泌を刺激し、疲労や激しい空腹を引き起こす可能性がある。また頭蓋骨内の脳の圧力を高める可能性があり、それはがんと関連する。

ヒト成長ホルモンは年を取るにつれて自然に減るが、減ることで一部のがんから守られる可能性がある。

使用と誤用

大多数の人にとってヒト成長ホルモンは、子供では成長を助け、成人では私達の健康とフィットネスを支える。

医学的にヒト成長ホルモンは、成長しない子供や成長ホルモン欠乏症の成人の治療に用いられる。化学療法を受けている人々を支えるためにも使用される。

だがヒト成長ホルモンやIGF-1の誤用には深刻なリスクがある。長期にわたる多量のヒト成長ホルモンは、元の状態に戻せない先端巨大症を引き起こす可能性があるが、より少ない用量でも心臓病や糖尿病などの合併症を引き起こす可能性がある。また、これらのホルモンは注射で投与される必要があるため、血栓や投与過誤などさらなる管理上のリスクがある。

ヒト成長ホルモンには運動能力を高める可能性があると信じる人もいるが、調査により運動能力への利益は不明確なことが示された。私達のレビューでは、ホルモンは筋肉量を増やすが体力を向上させることはなく、運動能力を悪化させる可能性があることが分かった。誤用による健康上の合併症が運動能力を妨げる可能性もある。ヒト成長ホルモンは世界アンチドーピング検査機関(WADA)禁止リストに掲載されており、使用が発覚したアスリートは競技を禁止される。

ヒト成長ホルモンの健康リスクのため、医師の監督下でのみ使用しなければならない。オーストラリアでは、ヒト成長ホルモンの所有や輸入には処方箋が必要で、企業がそれを一般市民に宣伝することは違法である。連邦裁判所は2019年に、一般市民に処方薬ペプチドの公告をした企業に対して1000万ドルの罰金を命じた。

成長ホルモンは規制薬物としてもみなされ、輸入するには薬物監理局の許可が必要である。輸入許可書が患者に発行されることはなく、たとえ処方箋を持っていたとしても個人使用にヒト成長ホルモンを輸入できないことになっている。その代わり、必要であれば、許可書のある医師が患者に代わってそのホルモンを輸入できる。

ダイナミックバランス

私達のホルモンには動的釣り合いがある。ヒト成長ホルモンはIGF-1の放出を促進するが、IGF-1はヒト成長ホルモンの分泌を減らす。他にもいくつかヒト成長ホルモンの放出を促したり妨げたりするホルモンがある。

このバランスが先端巨大症や欠損症といった合併症を回避させ、ヒト成長ホルモンを健康的なレベルに保つ。

欠乏症の診断、あるいは他の臨床的必要性がなければ、ヒト成長ホルモンの量を管理するために注射は必要ない。睡眠、運動、よい食事は、幸福感を高めるのと同様に、全てヒト成長ホルモンの放出を促す。

薬局外で販売されるヒト成長ホルモンは偽造品の可能性もあり、規格外の、あるいは広告されている用量や成分を含まない可能性がある。違法に供給された製品は常にこれらのリスクがある。

もし成績やイメージに目標があるのなら、健康を守らなければならない。

ヒト成長ホルモンは私達の健康や発育に重要だが、多すぎると害になる可能性がある。

 

[EFSA]ミツバチと農薬:ガイダンスレビューに関する第三回協議

Bees and pesticides: third consultation on guidance review

24 March 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/news/bees-and-pesticides-third-consultation-guidance-review

EFSAは農薬とミツバチのリスク評価に関するガイダンスのレビューの一環として第三回関係者協議を実施している。

EFSAの専任の関係者協議グループと加盟国の農薬ネットワークは、作物の(ミツバチにとっての)魅力やリスク評価方法論に焦点を当てて、リスク評価計画段階1の改訂のために提案されたアプローチについてフィードバックするよう求められている。

関係者と加盟国の専門家はすでに、2013年に発表された現在のガイダンスや、EFSAがミツバチの死亡率に関するデータを集めたり評価するために使用するという協定に関するコメントを出している。

EFSAはこの過程を通して関係者や加盟国の専門家と協議を続ける。全パブリックコメント募集やワークショップはガイダンス文書の起草時に開催される予定である。

・植物保護製品とミツバチのリスク評価に関するガイダンスの改訂の概要

Outline of the revision of the guidance on the risk assessment of plant protection products and bees

https://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/event/Bee_Guidance_review.pdf

 

[SFA]食品検査について

Food Testing

Thursday, March 12, 2020

https://www.sfa.gov.sg/food-information/food-testing-services/food-testing

シンガポールの様々な食品の検査能力の紹介

 

[FDA]食品安全とコロナウィルス疾患2019(COVID-19)

Food Safety and the Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)

03/23/2020

https://www.fda.gov/food/food-safety-during-emergencies/food-safety-and-coronavirus-disease-2019-covid-19

コロナウィルス疾患2019(COVID-19)と食品安全に関して。FAQ更新。

 

[MHRA]クロロキンとヒドロキシクロロキンはコロナウイルス(COVID-19)治療に許可されていない

Chloroquine and Hydroxychloroquine not licensed for coronavirus (COVID-19) treatment

Published 25 March 2020

https://www.gov.uk/government/news/chloroquine-and-hydroxychloroquine-not-licensed-for-coronavirus-covid-19-treatment

最近のメディア報道でクロロキンがコロナウイルスからの保護あるいはCOVID-19治療にと示唆された。クロロキンとヒドロキシクロロキンは臨床試験中でまだ完了していないので安全性と有効性に結論は出せない。根拠が得られるまで、それらは臨床試験の中でしか使われるべきではない

 

[MPI]MPIは必須COVID-19ビジネスの安全業務登録を開始

MPI sets up a register for safe practice for essential COVID-19 businesses

Date: 25 Mar 2020

https://www.mpi.govt.nz/news-and-resources/media-releases/mpi-sets-up-a-register-for-safe-practice-for-essential-covid-19-businesses/

ニュージーランドがCOVID-19についてアラートレベル4になったため安全業務登録を開始した。一次産業部門は必須サービスと認められているが事業者が安全に業務を遂行していることを検証する必要がある。11の質問に答えて登録する。登録前に二つのシンプルな問いがある。

事業所あたり5人以下の従業員か?職員間の距離をとる対策ができているか?

もし二つともイエスなら質問事項全てを埋める必要は無い。どちらかがノーなら書式に記述するように。

ニュージーランドのアラートレベル4

生活に必須の事業(食品、医薬品、医療、エネルギー、燃料、ゴミ処理、インターネット、財政支援等)は継続

https://covid19.govt.nz/government-actions/covid-19-alert-level/

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 119–20

26 March 2020

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/NotificationCircular119%E2%80%9320.aspx

除草剤(グルホシネート、ジカンバ、2,4-D、アリールオキシフェノキシプロピオン酸グループ)耐性トウモロコシ系統MON87429由来食品の認可申請評価について5月21日まで意見募集

 

論文

-医薬品の水質への影響の可能性

Pharma's potential impact on water quality

25-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/acs-ppi032020.php

スイスの研究者らがライン川の近くにある二つの水処理施設、一つは家庭や小規模事業からの排水を処理しているところ、もうひとつは医薬品製造工場からの排水も処理しているところ、の処理水を毎日3ヶ月集めて分析した。医薬品検出は>10 μg/L ~ 214 μg/L

Environmental Science & Technology

 

-塩の摂りすぎは免疫系を弱める

Too much salt weakens the immune system

25-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/uob-tms032020.php

Science Translational Medicineに発表されたマウスとヒトに塩を与えた研究。

(「高塩食」の塩の量がよくわからない。ヒト実験では1日あたり追加6gとある)

 

-研究:1日一錠のアスピリンは認知症を予防しない

Study: An aspirin a day does not keep dementia at bay

25-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/aaon-saa032320.php

Neurologyに発表された19114人の70才以上の参加者を平均4.7年フォローした研究。1日100mgのアスピリンあるいはプラセボを投与。全体で575人が認知症になった。投与による差は無かった。期間が短かったせいかもしれないので観察はまだ続く。

 

-食事と栄養は腸のマイクロバイオームに大きく影響する

Diet, nutrition have profound effects on gut microbiome

25-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/gwu-dnh032520.php

Nutrition Reviewsに発表されたレビュー。マイクロバイオームが疾患の診断や治療の標的として研究対象になっているが食事と栄養との相互作用が大きく健康や疾患のしっかりとした指標になるようなものはまだ同定できていない

いまだ「健康的な」腸内マイクロバイオームが定義できていない

 

-ヘビ毒は保護のためでは無く捕食のために進化した

Snake venom evolved for prey not protection

25-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/su-sve032520.php

世界では毎年10万人が700種の毒蛇に咬まれて死んでいると推定されている-全て蛇がヒトに出会って脅威を感じた時の防御として。しかし新しい研究はヘビ毒は防御反応として進化したのではないと結論する。効果的な防御のためにはヘビ毒は敵に十分で速やかな痛みを与える必要があるが毒蛇で痛みをおこすものが極めて少ない。Toxins

 

-カンナビノイド製品の表示が公衆衛生上の懸念になっている

Labeling of cannabidiod products becoming a public health concern

25-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/mali-loc032520.php

カンナビジオールはFDAが認可する医薬品であるにもかかわらず、ますます多くの飲料y、食品、サプリメントに加えられしばしば誤解を招く表示やマーケティングの文言が伴うようになっている。Cannabis and Cannabinoid Research

Labeling of Cannabidiol Products: A Public Health Perspective

https://www.liebertpub.com/doi/10.1089/can.2019.0101

オープンアクセス

 

その他

- SMC UK

COVID-19に対応してスーパーマーケットより食品配達サービスを使うことについての専門家のコメント

expert comment on using food delivery services rather than supermarkets in response to COVID-19

MARCH 24, 2020

https://www.sciencemediacentre.org/expert-comment-on-using-food-delivery-services-rather-than-supermarkets-in-response-to-covid-19/

ジャーナリストから標題の質問があった

London School of Hygiene and Tropical Medicine名誉教授Sally Bloomfield教授

ウイルス汚染は汚染された手をもつ誰かが配達のために触ったものから来る。拡散の主要因は手と手の直接接触ではあるが、主なリスクは「多くの人が最近頻繁に触った表面」から来る。もしあなたがスーパーマーケットではたくさんのヒトがアイテムやキャッシュカードや駐車券の機械のボタンなどを触るのでそういうことがおこると思うなら、宅配を頼めばそのリスクは減る。コロナウイルスが人体の外では増えないことを考えると配達されるまでの間に活性は低くなるし触る人数も少ない。そのためスーパーmarketに行って買い物をするより宅配のほうがリスクは小さい。さらに念をいれたいならそれを再び触る前に棚や冷蔵庫に置いておいて、手をよく洗えばさらに感染性は減る。

だたしゼロリスクなどというものはないことを忘れずに。

Warwick医科大学名誉臨床講師James Gill博士

昨日Boris Johnsonがロックダウンを助言し、人々はスーパーマーケットに行く必要性を減らす方法として配達を検討している。しかし人々は自宅に配達される食品からコロナウイルスに暴露される可能性を心配すべきだろうか?配達された食品から暴露されるリスクはスーパーに行って買い物することで暴露されるリスクより少ない。症状のない患者が病気をうつす可能性があることを考えると、30人のヒトに出会えば無症状の患者に出会う可能性がある。ウイルスの表面での生存期間は最近最大3日と改訂され、その長さが自宅に配達される食品の懸念になるかもしれないと考えるが、表面を家庭用漂白剤を薄めたもので拭けば1分以内に不活性にできる。最も安全なのは自宅にいることで、食品の配達は、友人や親類やスーパーの配達人が食品を運ぶことはスーパーに行くよりはリスクが低いだろう

 

-Science

コロナウイルス:研究、コメント、ニュース

Coronavirus: Research, Commentary, and News

https://www.sciencemag.org/coronavirus-research-commentary-and-news?intcmp=ghd_cov

Scienceは最良のタイムリーな研究、解析、ニュースを提供しようと努力している。全てのコンテンツはフリーアクセスである

(募金も募集している)

今日のハイライトは以下

 

生と死の数学:疾患モデルは国のシャットダウンやその他の政策をどう形作るか

Mathematics of life and death: How disease models shape national shutdowns and other pandemic policies

By Martin Enserink, Kai Kupferschmidt Mar. 25, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/03/mathematics-life-and-death-how-disease-models-shape-national-shutdowns-and-other

オランダではRIVMのJacco Wallingaが政府に対応を助言するコンピューターシミュレーションの担当をしている。オランダは他の西洋諸国よりソフトな対応を選んでいて医療システムが患者で溢れないようにしながら「制御された拡散」をしている。しかしこのモデルが間違っていたら?

英国では一部はImperial College Londonのグループによるモデルをもとに最初はあまり対策しないことを選んだ。しかしそのグループは後に大幅に改訂したモデルを発表し、唯一の選択肢は全ての対策を行うこと、と結論した。そして政府は厳格なロックダウンを発表した。

疫学モデルの世界ではかつて統計学者のGeorge Boxが言ったとされる「全てのモデルは間違っている、しかし役に立つものもある」が決まり文句になっている。

議論が多いのはモデリングの背景にある科学ではない。数学の側面は極めて教科書的である。しかしモデルの結果は病原体や影響のある集団の性質によって大きく異なる。

COVID-19の原因となるウイルスは新しいものなので重要なパラメーターは推測しなければならない

米国のアウトブレイクモデリングのレビューでRiversらは、ほとんどの学術界の重要人物は政策決定にほとんど関与していないことを注記している。彼らは国立感染症予報センターの設立を提案している。

一方エジンバラ大学のグローバルヘルス専門家Devi Sridharは政策決定者はあまりにもモデルに頼りすぎている、という。よくわかっていないウイルスをモデルが予測できることを政治家が信頼しすぎるのは危険である。モデルには含まれていないものがたくさんある。

最近の香港とシンガポールのデータからは極端な社会的距離をとる方針は維持するのが困難であることが示されている。2ヶ月も経って人々は既に疲れ切っている。香港大学のGabriel Leungはいう。そして病気を遅らせるための長期ロックダウンは経済に壊滅的影響を与え、公衆衛生そのものにも打撃を与えるだろう。健康を守り、経済を守り、人々の福祉と感情的健康を守るのは三つ組みの戦いである。疫学モデルは経済的影響を考慮していないがそれは変えるべきである。

 

(オランダRIVMは興味深い。政治家からの信頼もデータも他の国とは違う

https://www.rivm.nl/en/news/current-information-about-novel-coronavirus-covid-19

 

-Natureエディトリアル

何十年も前の冷蔵庫やビルの絶縁材がオゾン層を枯渇させる化合物を漏出させている:各国は対応しなければならない

Decades-old refrigerators and insulation from buildings are leaking ozone-destroying chemicals: nations must act

25 MARCH 2020

https://www.nature.com/articles/d41586-020-00883-y

国際コミュニティは古い冷却ユニットに保管されているクロロフルオロカーボン類の容量を過小に推定している。それらは安全に廃棄されなければならない

 

コロナウイルスパンデミック:Natureの約束

Coronavirus pandemic: Nature’s pledge to you

24 MARCH 2020

https://www.nature.com/articles/d41586-020-00882-z

研究が最良の出口戦略を提供するだろう、そして我々は研究者や医師がゴールを見つけるのを助けるためにできることを全てやるだろう

Natureは3月17日に150年の歴史で初めてスタッフが全てリモートで作業した最初の号を印刷所に送った。Natureの本部のあるロンドン事務所は前日夜に閉鎖された。

各国が前例のない対策をとる中、感染症モデル研究の最も警告すべき結論の一つは明確な出口戦略がないことである。

このアウトブレイクでは既に世界中で900以上の英語論文が出版されているがさらに増えるだろう。我々は研究の発表努力を倍加させる。

コロナウイルス関連研究は可能な限り早く公開する。そしてNatureの雑誌部門はCOVID-19を優先する

2020-03-25

[HK]違反

マカオ政府より‐タイからマカオに輸入されたイカ製品「風琴魷魚」に、マカオの基準を超えるソルビン酸が検出され、食品警告を出した 。

The Department of Food Safety of the Macao Municipal Affairs Bureau (IAM) issued a food alert on squid product (“風琴魷魚”)  (Country of origin: Thailand) due to the detection of sorbic acid exceeding Macao’s standard.

24 March 2020

https://www.cfs.gov.hk/english/rc/subject/files/20200324_3.pdf

 

[TGA] TGAはコロナウィルス(COVID-19)に関連する違法な広告について警告をする

TGA issues warning about illegal advertising relating to COVID-19

24 March 2020

https://www.tga.gov.au/media-release/tga-issues-warning-about-illegal-advertising-relating-covid-19

コロナウィルスの予防や治療を広告で謳う製品に関し、消費者、広告業者への警告、違法者に対する対応に関して。

(前回の警告からさらに更新、「COVID-19を殺す」と宣伝する未登録製品や役に立つと宣伝する空気清浄機にも言及)

 

-コロナウィルス(COVID-19)管理において、高用量のビタミンC点滴を裏付ける証拠はない

No evidence to support intravenous high-dose vitamin C in the management of COVID-19

23 March 2020

https://www.tga.gov.au/alert/no-evidence-support-intravenous-high-dose-vitamin-c-management-covid-19

コロナウィルス(COVID-19)管理において、高用量のビタミンC点滴が効果的である可能性のある報告はあるが、科学的な確固たるエビデンスはなく、さらなる研究が必要であると言う。

 

[ODS] ファクトシート更新

Dietary Supplement Fact Sheets

https://ods.od.nih.gov/factsheets/list-all/

ビタミンD、マグネシウム

 

[FSAI]コロナウィルスに関して

COVID-19 (Coronavirus)

23/3/2020

https://www.fsai.ie/faq/coronavirus.html

コロナウィルスに関する情報更新。

 

[FDA]消費者情報。不正なコロナウィルス検査、ワクチン及び治療に注意

Beware of Fraudulent Coronavirus Tests, Vaccines and Treatments

03/24/2020

https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/beware-fraudulent-coronavirus-tests-vaccines-and-treatments

FDAはダイエタリーサプリメントやその他食品だけでなく、コロナウィルス検査、医薬品、医療機器あるいはワクチンの偽物に注意を呼び掛けている。

あとで

 

[FDA]警告文書

- Bravo Packing, Inc.

March 16, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/bravo-packing-inc-592718-03162020

動物用食品CGMP規則違反、製造、包装または保管に関する衛生管理、不良品、不正表示の問題。

 

- Fuji Food Products, Inc.

February 19, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/fuji-food-products-inc-598233-02192020

水産食品HACCP、食品CGMP規則違反、不純品、衛生管理の問題

 

[FDA]FDAはCOVID-19中のヒトや動物への食品安全と供給を保証する

FDA Offers Assurance About Food Safety and Supply for People and Animals During COVID-19

03/24/2020

https://www.fda.gov/news-events/fda-voices-perspectives-fda-leadership-and-experts/fda-offers-assurance-about-food-safety-and-supply-people-and-animals-during-covid-19

食品政策及び対応のコミッショナー次官Frank Yiannasの発言。FDAの食品サプライチェーン上の汚染がないことの保証と人と動物の食品供給を保護することについて。

地域によって食料が不足していると報道されているが全国的に不足していることはない。個人的に近所の食料販売店の棚が空っぽになっているのを見たがこれは需要の急増によるもので生産能力の不足によるものではなく、製造業者や小売業者は棚を埋めるよう休み無く働いている

 

[ASA]消費者助言:コロナウイルス詐欺を避けて

Consumer advice: avoiding coronavirus scams

ASA News 24 Mar 2020

https://www.asa.org.uk/news/consumer-advice-avoiding-coronavirus-scams.html

現在のような経済的社会的に不確実な時は、消費者はオンラインのフラン両方で、特に注意深くするように再確認する。我々は消費者が騙されないように保護し啓発することに消費者保護や執行を担当する団体と広範に協力している。

その一環として、人々の健康に関連する恐怖につけいる広告には迅速に効果的に対応している。

事業者や広告業者の大半は良き企業人としてコロナウイルスとの戦いに参加しているが、一部のインチキ事業主が不安や弱さを悪用しようと喜んでいる。

コロナウイルスについてのデマも広がり続けている。しかしながら公共ドメインに情報が増えれば増えるほどどれが本当でどれが「フェイクニュース」なのか見分けるのが困難になる。

詐欺師は人々の恐怖を悪用して利益を得る。例えば実際には効果が無いコロナウイルス拡大予防になると称する製品を買わせようとする。また保護装備を買い占めて高値で転売することにより利益を得ようとする。

我々は既に無責任な広告には毅然とした対応をしている。最近フェイスマスクの広告を禁止した。もしあなたがデマあるいは無責任だと思う広告があったら我々に知らせて欲しい。

取引基準局が消費者向けにコロナウイルス詐欺の危険性について文書を出している。

詐欺対策のトップヒント

・送り主の電子メールアドレスを確認 

・メールのスペルや文法をチェック

・よくわからない人の送ってきたファイルを開かない

・予定にない電話、メール、テキストメッセージは慎重に扱う

・担当機関の情報のみを信頼する

・個人情報の詳細は提供しない

・そらない人に注意

・立ち止まる、考える、報告する

・二回考える

 

-取引基準局

Beware of COVID-19 scams

コロナウイルス詐欺に注意

24th March 2020

https://www.nationaltradingstandards.uk/news/beware-of-covid19-scams/

サプリメントや抗ウイルスキットのようなものは無視すること

かつて疑わしい健康製品を購入したことのある消費者がCOVID-19予防と称する製品販売の標的になっている

家にいるように指示されている状況で一人暮らしで孤独を感じている人が詐欺師の標的にされるので注意とのこと

これまで確認されている詐欺は

・高齢者に買い物を代行すると言ってお金をだまし取る

・細菌やウイルスを殺すクリーニングサービス

・コロナウイルス関連情報と称して添付ファイルをひらかせようとする

・嘘のコロナウイルス感染マップ

・旅行をキャンセルした人に嘘の返金

・虚偽のサニタイザー、フェイスマスク、スワブキット。ヒト用に2014年に禁止されたグルタルアルデヒドを含むハンドサニタイザーの報告がある

・募金詐欺

・高利貸し

 

[NTP]COVID-19

https://tools.niehs.nih.gov/wetp/covid19worker/

コロナウイルスの緊急対応やクリーンアップ作業に関わっている労働者向けの訓練用リソースサイト

 

論文

-一日の歩数が多いことは全原因による死亡率の低さに関連

Higher daily step count linked with lower all-cause mortality

24-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/nci-hds031920.php

歩数の多さと強さが死亡リスク減少と関連するかどうかを調べた

JAMA

Association of Daily Step Count and Step Intensity With Mortality Among US Adults

https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2763292

40才以上の米国成人。毎日の歩数の多さは全原因による死亡率の低さと関連。強さは関連がなかった。

歩数は一日4000歩以下(650人)、4000-7999(1727人)、8000-11999(1439人)、12000以上(919人)、最も少ない集団に比べて歩数が多いほど死亡率が低い

 

-全国研究が多くのアメリカの子どもたちの食事の質は貧弱なままで格差が続いていることを発見

National study finds diets remain poor for most American children; disparities persist

24-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/tuhs-nsf031920.php

砂糖が減ったことと全粒穀物が増えたことでやや改善がみられた

1999年と2016年の間での変化を解析

JAMA

Trends in Diet Quality Among Youth in the United States, 1999-2016

https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2763291

 

-定期的にお風呂に入ることが心血管系疾患による死亡リスクの低さに関連

Regular tub bathing linked to lower risk of death from cardiovascular disease

24-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/b-rtb032020.php

Heartに発表された日本の観察研究。エディトリアルで注記あり

-

研究はよく使われているマウスウォッシュが唾液を相当酸性にする可能性があることを示す

Study shows commonly used mouthwash could make saliva significantly more acidic

24-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/uop-ssc032420.php

クロルヘキシジンマウスウォッシュを使うと乳酸産生菌が増加して唾液のpHが下がり虫歯になりやすくなる可能性があることをScientific Reportsに報告

 

-同時に存在する汚染物質がノースカロライナの地下水リスクを上げているかもしれない

Co-occurring contaminants may increase NC groundwater risks

24-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/du-ccm032420.php

地下水井戸のヒ素、クロム、バナジウム、ウランの濃度を測定した。

Piedmont地域のKings Mountain地帯とCharlotte および Milton地帯の約84%の井戸はノースカロライナ健康福祉サービス省の推奨する健康指標値を超えるバナジウムと6価クロムを含んでいた。EPAの飲料水中クロムの最大汚染濃度は総クロムで100マイクロg/Lであるが6価クロムには別の基準はない。ノースカロライナ健康福祉サービス省は6価クロムについては100万人あたり1人の生涯(70年)発がんリスクとして0.07 マイクロg/Lの濃度を設定している

Environmental Science & Technology

(何故地下水に6価クロムがあるのか、のほうが気になるんだけど)

 

-山火事の煙が数百人の死亡と関連

Natureニュース

Bush-fire smoke linked to hundreds of deaths

24 MARCH 2020  John Pickrell

https://www.nature.com/articles/d41586-020-00886-9

オーストラリアのひどい火事の健康影響を推定する最初の研究が、数千人が余分に入院したと示唆

The Medical Journal of Australiaに発表された報告によると、10月1日から2月10日までの大気汚染データから救急患者の増加数推定を行った。この間火事による追加の死亡は417、喘息による救急外来が1305で心臓や呼吸器による入院が3151。

 

その他

-死んだ猫の脳から見つかった謎の化合物が水銀中毒災害を巡る議論を再開させる

Mysterious chemical found in dead cat's brain reopens debate over mercury poisoning disaster

By Joshua SokoloskiMar. 24, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/03/mysterious-chemical-found-dead-cats-brain-reopens-debate-over-mercury-poisoning

日本の水俣市には数十年前の集団中毒の犠牲者を追悼する記念碑が点在している。丘の上には科学のための犠牲になった猫の小さな石碑がある。今、この猫たちの残骸の研究により、ある科学者チームがこれまでの定説は間違っていると主張している。

化学企業が水俣湾に排出した排水中の水銀が根本原因であることについてはだれも疑っていない。当初原因物質は不明だったが1968年に日本政府はメチル水銀が原因だとし、多くの研究がそれを支持した。しかしサスカチュワン大学のX線分光学者Ingrid Pickeringはメチル水銀が犯人ではないという。「我々の研究は他の何かであることを示している」

謎の病気が発生していた1959年に、チッソの工場で働いていた医師が排水とキャットフードを混ぜて猫に与えたところ震え始めて麻痺して死んだ。彼はそのうち2匹だけを解剖した。その行動や脳の病変は外部でおこっているものと同じ病気であることを示唆した。工場の監督者はこの知見を秘密にした。このチッソ猫は2001年に国立水俣病研究所のKomyo Etoが熊本大学の倉庫で見つけるまで不明だった。Etoの調査では猫の脳の水銀のうちメチル水銀は半分以下で残りは無機水銀であること、排水中の水銀のうちメチル水銀はごく僅かであることを示した。しかしEtoはそれは化合物が40年以上の間に分解したためと考えた。

今回Pickeringと同僚は猫717番の小脳検体をStanford Synchrotron Radiation Lightsourceで再分析した。スペクトルに最もヒットした分子はメチル水銀ではなく、排水から直接由来する有機化合物、アルファ水銀アセトアルデヒド(alpha-mercuri-acetaldehyde)のようだった。彼らはEnvironmental Science & Technologyに1月にこの知見を発表し、水俣病について再考が必要だと主張する。

しかし他の研究者はこのチームはより大きな意図のために結論を誇大に主張している可能性があるという。ハーバード大学の環境毒性学者Philippe Grandjeanは著者の多くがメチル水銀の毒性を過小評価してきたという。この研究は保存されていた一匹の猫の脳に普通でない化合物を同定した以上のものではない。Syracuse大学の環境科学者Charles Driscollは新しい水銀化合物は猫の代謝産物か長期保存によるアーチファクトである可能性があるという。そして水俣病患者は工場排水に直接暴露されたのではなく魚を食べて水銀に暴露されたのだ、という。

この議論は1980年代のシーフード中メチル水銀の神経学的影響を調べていた研究チームの分裂を反映する。一つのチーム、セイシェル諸島の子どもたちの脳の発達を調べていたRochester大学のチームは魚由来のメチル水銀による有害影響は確認できなかった。Rochester大学のGary Myersは今回の猫717番の研究にも参加している。しかし競合するGrandjeanらのファロー諸島研究ではシーフード中のメチル水銀は子どもに害を与えると結論している。

EPAが2000年に食べても安全な水銀量を決めるときにファロー諸島研究の根拠をより確からしいとして低い基準を設定した。2019年にEPAはこの基準値の見直しを開始したがGrandjeanは新しい研究が基準を緩和するのに使われることを恐れている。同時期にトランプ政権は発電所から排出される水銀の規制値を緩和するよう動いている。

昨年GrandjeanとDriscollらはEPAに再評価の一環として意見を提出している。水俣だけがメチル水銀中毒の事例ではなく、1971年のイラクの中毒、そして世界中の赤ちゃんや子どもの研究がたとえ低濃度であってもメチル水銀は脳の発達に有害であることを発見している、とGrandjeanはいう。

サンプルを貸し共著者になっているEtoはメールで悲劇の最も重要な原因はメチル水銀だと信じていると述べている。しかしPickeringらは彼らの主張を強化するために猫一匹の検体から進んでいる。既に国水研からヒトの水俣病犠牲者の保存検体を借りて同じ化合物を調べる計画である。

(Grandjeanらに従うと日本人はみんな水銀中毒、になってしまうんだけど。)

 

-研究者らはもうひとつのパンデミックとも戦っている—コロナウイルスデマ

Researchers are tracking another pandemic, too—of coronavirus misinformation

By Greg MillerMar. 24, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/03/researchers-are-tracking-another-epidemic-too-misinformation

2019年12月のワシントン大学に新しいCenter for an Informed Public(情報を与えられた公衆のためのセンター)ができたとき、5人の研究者らは今後何が起こるのか知らなかった。このセンターはデマがどう広がるかを調べてその知見を「情報を与えられた社会を促し民主主義的会話を強化する」ために使うことを目的とした。そして僅か数ヶ月後、コロナウイルスパンデミックは膨大な情報の津波を生み出し、そのうち一部は正確で一部はそうではなく、それが伝統メディアとソーシャルメディアを埋め尽くしている。

センター創始者の二人、社会学者のEmma Spiroとクライシスインフォマティクス研究者のKate Starbirdは密接に観察している。彼らはパンデミック中にデマがどう拡散し、科学的専門性は一般の認識にどう考慮されるのかを検討している。

SpiroとStarbirdは過去の危機から得られたいくつかの教訓を議論している。彼らにインタビューした。

Q:何故危機の時にデマがはびこるのか?

Q:政府の最高レベルからもデマ、少なくとも混合したメッセージを見る。その影響は?

Q:この危機であなたたちがこたえを見つけようとしている疑問は?

Q:Kate、あなたは既にMediumに個人向けアドバイスを投稿している。どんなもの?

Q:テック企業の責任をどうみている?

 

2020-03-24

[EFSA]意見等

-第三国由来伝統食品としての煎ったサッチャインチ(Plukenetia volubilis L.)の種子の通知に関する技術報告書

Technical Report on the notification of roasted seeds from Plukenetia volubilis L. as a traditional food from a third country pursuant to Article 14 of Regulation (EU) 2015/2283

23 March 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1817

第三国由来伝統食品(TF)の評価に対するEFSAのアプローチは、TFの認可の通知に関する関係者のためのEFSAのガイダンスと、EFSAの科学委員会による関連する既存のガイダンス文書に記載された原則に基づいている。このTFのアルカロイドの種類と量に関する情報がないことに基づいて、EFSAはこのTFはヒトの健康へのリスクを引き起こす可能性があると結論した。従って、EFSAはこのTF(すなわち炒ったサッチャインチの種子)のEU内での市販に対して安全性に関する異議を唱える。

 

-農業食品部門の申請での微生物の合成生物学の開発のホライズンスキャニング

Horizon Scan of Synthetic Biology Developments for Microorganisms with application in the Agri‐Food Sector

20 March 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1664

 

-農業食品部門の植物SynBio開発のマッピング

Mapping of plant SynBio developments in the agri‐food sector

20 March 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1687

 

-珪藻土(diatomaceous earth)の農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance kieselgur (diatomaceous earth)

EFSA Journal 2020;18(3):6054  19 March 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6054

情報不足が確認された。

 

[EFSA]EFSAスペイン語を開始

EFSA goes Spanish

12 March 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/news/efsa-goes-spanish

EFSAのウェブサイトは現在、世界で最も広く話されている言語の一つであるスペイン語で利用できる。スペイン語の追加は、全てのEFSAの本質的な情報、報道記事、背景となる資料が5か国語で利用できることを意味している-内容はすでに英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語で利用可能である。

ウェブサイトのスペイン語版の開始は、EFSAのコミュニケーションへの完全なEU-24公用語の多言語対応の順次導入の開始である。

スペイン国民4600万人に加え、世界には約4億人のスペイン語のネイティブスピーカーがいる。中国語標準語、ヒンドゥスタン語、英語に次いで、スペイン語は世界で最も広く話される言語である。

スペイン語の追加はEFSAのコミュニケーションの範囲を広げるとともに、一般人とコミュニケーションする際にEFSAと他のEU団体ができる限り明確で利用しやすいものとなる必要性を強調する、新しい欧州の透明性規則への対応でもある。

EFSAの言語サービスは、最も人気のあるEFSAのウェブページを幅広く翻訳するEU諸機関翻訳センター (CdT)と提携した。

EFSAについての基本情報は、EFSAの企業パンフレット「フードチェーン全体に渡って消費者を守る科学」ですでに全てのEU公式言語で入手できる。この文書はEU書店ウェブサイトと同様にEFSAのウェブサイトで利用できる。EFSAの職員採用の欠員通知は全て、全EU24公式言語で入手可能である。

EUの共通語として、英語は依然としてEFSA内外の全てのコミュニケーションに使用される主要言語である。

EFSAは、その使命の主要な柱の1つであるコミュニケーションに対して、最先端のアプローチを採用する将来を見据えた組織である。この目標を追求するために、EFSAは多言語対応への現在及び将来のアプローチで、人工知能や自動翻訳など新しい技術を利用する予定である。

 

[Defra]コロナウイルス対応について日々の更新

Defra in the media

Daily update on the coronavirus response - 23 March 2020

Defra Press Office, Posted on:21 March 2020

https://deframedia.blog.gov.uk/2020/03/21/daily-update-on-the-coronavirus-response/

政府は人々にスーパーマーケットでは他の人のために必要なものだけ買うように助言し続ける。看護師や医師のような最前線の労働者に必要なものを確保するために。

本日Waitrose & PartnersはNHSの従業員に特別な対応を導入した。

環境大臣George Eusticeは言う:

買い物をするときは実際に必要なものだけ買うように。必要以上に買うと他の人が買えない。そのため医師や看護師のような困難な状況で最前線で働く人達がさらに困難になる。

小売店によると先週一部の食品の販売が相当増え、製造業者は通常の50%多くの食品を製造している。購入が増えているため棚を一杯にしておくのが難しい。

政府と企業は協力して食品供給を確保するために対応している

 

[CDC]CDCの成功した「元喫煙者からのヒント」キャンペーンが3月23日再開

March 23, 2020

https://www.cdc.gov/media/releases/2020/p0323-smoker-tips-return.html

2012年から9年目

新しい広告は喫煙の有害影響、喫煙者の愛する人への害を含む、を強調

(受動喫煙の話かと思ったら喫煙が原因で病気になった親や配偶者のために人生を犠牲にしているという話だった)

 

[NASEM]食品と栄養委員会は国への助言80年を祝福する

Food and Nutrition Board Celebrates 80 Years of Advising the Nation

Feature Story | March 19, 2020

https://www.nationalacademies.org/news/2020/03/food-and-nutrition-board-celebrates-80-years-of-advising-the-nation

シンポジウムの参加者は気候変動や肥満、個別化医療が将来の栄養にとってどんな意味をもつかを検討する

第二次世界大戦中の1940年、アカデミーは軍人や一般人の栄養需要についての専門家の助言を米国政府に提供し始めた。それから80年、食品と栄養委員会の仕事は拡大してきた。

80周年を記念して2月28日にシンポジウムを開催した

動画等あり

 

論文

-豆腐や植物タンパク質中のイソフラボンと真摯感リスクの低さが関連する

Isoflavones, in tofu and plant proteins, associated with lower heart disease risk

23-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/aha-iit031820.php

Circulationに発表された(米国の)3つの前向き研究のメタ解析。豆腐を週に一回以上食べることと心疾患リスクの18%の低さに関連した。しかし筆頭著者のQi Sun博士は豆腐が特効薬だとは思わない、という。伝統的に豆腐などのイソフラボンの多い食品を摂取する日本や中国の人々は、肉の多い野菜の少ない食生活の人達より心疾患が少ない。

(豆腐週に一回って日本人だと全く多くない。アメリカ人でわざわざ豆腐を食べるような人達に何か特徴があるんだろう)

 

-研究が世界の肝臓がん比率が増加していることを明らかに

Study uncovers increasing global rates of liver cancer

23-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/w-sui031820.php

CANCERに発表されたGBD2017データを用いた研究。世界的には30才より前に肝臓がんと診断される症例は減少しているが30-59才と60才以上では増加している。年齢調整後は60才以上の男性でのみ増加。

 

その他

-「心が痛む」実験室がコロナウイルスパンデミックへの対応で数千のマウスを安楽死させている

Scienceニュース

‘It’s heartbreaking.’ Labs are euthanizing thousands of mice in response to coronavirus pandemic

By David GrimmMar. 23, 2020 , 5:20 PM

https://www.sciencemag.org/news/2020/03/it-s-heartbreaking-labs-are-euthanizing-thousands-mice-response-coronavirus-pandemic

Pennsylvania Perelman医科大学の微生物免疫学者Sunny Shinは先週火曜日大学の研究副学長から「COVID-19による公衆衛生危機対応としてマウスや齧歯類を使っている人は可能な限りたくさんのコロニーを間引くこと」というメールを受け取った。彼女は実験室の管理者にこの悪いニュース:実験動物の3/4以上に相当する200匹のマウスを可能な限り速やかに安楽死させる-を伝えなければならなかった。それらのマウスは欧州やアジアから来て、入手して実験に使えるように交配するのに何年もかかった。「私はひどく辛い、科学的にも心情的にも」

彼女のラボだけではない。動物の世話が極端に不足し研究が滞る可能性に直面し、全国の大学がマウスを減らし胚を凍結することを依頼している。獣医師やテクニシャンやその他の従業員が病気になって自宅待機を強制される可能性から、実験動物施設は世話が必要な動物を最小限にしている

 

-EWGへの公開文書

An Open Letter to EWG

3/19/2020  Alliance for Food and Farming

https://www.safefruitsandveggies.com/blog/an-open-letter-to-ewg/

EWGの、いわゆる“ダーティダズンDirty Dozen”リストの発表を止めるよう要請する文書。Dirty Dozenは科学的根拠がないだけではなく消費者に野菜や果物への間違った恐怖心を与えて野菜や果物の摂取量を減らす可能性があり、消費者のためにも止めるべきである。

 

残留農薬の神話を否定する

Guest Blog: Debunking the Pesticide Residue Myth

3/23/2020 By Toby Amidor, MS, RD, CDN, FAND

https://www.safefruitsandveggies.com/blog/guest-blog-debunking-the-pesticide-residue-myth/

(この中で残留農薬計算機というツールを紹介している

“Pesticide Residue Calculator”

https://www.safefruitsandveggies.com/pesticide-residue-calculator/

残留農薬で健康に有害影響が出ない量までどれだけたくさん野菜や果物を食べられるかを計算するものらしい)

 

-世界には食糧はたくさんある、ただ必要なところにないだけ

There’s Plenty of Food in the World, Just Not Where It’s Needed

By Millie Munshi and Isis Almeida 2020年3月20日

https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-03-19/the-fragile-system-supplying-food-to-the-world-is-under-strain?srnd=premium-middle-east

・物流の側面でサプライショックがおこる可能性がある、:FAO

・農家や小売り団体は人手不足とパニック買いで負荷が増えることを警告

世界中の倉庫には冷凍豚肉やチーズの塊や米俵がある。しかしコロナウイルスが物流に負担をかけ、それらの食品が実際に人々に届くのかに疑問が生じている。

商品目録にもかかわらず、小売店の棚はほとんど空っぽに見える。前例のない需要の急増に小売店や供給業者は追いつけない。

中国でのアウトブレイク以降、先月はアジアからの船便が減り、そして今はカナダから豆を世界に送るためのコンテナが不足している。食品サプライチェーンについて我々はしばしば全体を考えないが複雑な相互作用がある、とPurdue大学の農業経済学部長のJayson Luskはいう。

実際に足りなくなるのは野菜や果物からだろう。消費者への影響は住む地域によって異なるだろう。世界中でいつもより多く食料を買えば値段も上がるだろう

(一部のみ)

 

-アリゾナの男性がコロナウイルスを治療するためにクロロキンを自己処方して死亡

Arizona man dies after self-medicating with chloroquine to treat coronavirus

By Theresa Waldrop and Dave Alsup, CNN  March 24, 2020

https://edition.cnn.com/2020/03/23/health/arizona-coronavirus-chloroquine-death/index.html

Donald Trump大統領がCovid-19の治療薬になる可能性があるとツイートしたクロロキンを使用したフェニックス地域の男性が死亡し妻が重体。夫婦は60代であるがどうやってクロロキンを入手したのかどの病院に入院したのかといった詳細は明らかにされていない。しかし声明によるとクロロキンを飲み込んで30分以内に入院が必要な急性影響がでた