2020-11-24

[HK]ニュースレター

Food Safety Focus

November 2020

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf.html

 

野菜の硝酸塩と亜硝酸塩について

18 Nov 2020

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_172_01.html

背景

野菜は、食物繊維、ビタミン類、ミネラル類の良い供給源であるため、健康的な食事の必須要素で、慢性疾患やがんに対して有益な健康効果がある。だが、野菜の硝酸塩や亜硝酸塩による健康影響を懸念している人もいる。本当にそれを心配する必要がある?野菜の硝酸塩や亜硝酸塩を詳しく調べてみよう。

野菜の硝酸塩と亜硝酸塩

硝酸塩は自然界に広く分布しており、土壌、水、食品に存在する可能性があり、植物の発育にきわめて重要な栄養である。硝酸塩は自然に亜硝酸塩に変換される可能性があり、その工程は細菌の存在で加速される。ヒトの腸の内部で、硝酸塩が亜硝酸塩に代謝される可能性もある。野菜だけでなく、ヒトは、水やそれらが食品添加物として使用される加工肉(例、ハムやソーセージ)などの多くの他の方法で硝酸塩や亜硝酸エステルに暴露される。

硝酸塩濃度は様々な野菜の種類で異なる。一般的に、葉物野菜(キャベツやホウレンソウなど)は硝酸塩濃度が高いが、根菜類(ジャガイモやニンジンなど)や球根野菜(タマネギやニンニクなど)は比較的濃度が低い。亜硝酸塩の野菜の平均濃度は一般的に低い。

 

表1 様々な硝酸塩量の野菜例

硝酸塩の多い野菜

ホウレンソウ、白菜、レタス

 

硝酸塩の少ない野菜

ジャガイモ、ニンジン、タマネギ

 

硝酸塩と亜硝酸塩の健康への影響

硝酸塩自身は比較的毒性はないが、その代謝物質である亜硝酸塩は血中のヘモグロビンを酸化する可能性があり、ヒトの体内に酸素を運ぶことができなくなる。この病状はメトヘモグロビン血症として知られていて、影響を受けた人は唇と皮膚が青くなる。メトヘモグロビン血症は健康な人にはめったに見られないが、乳幼児は消化器系が未熟なためより影響を受けやすく、その結果、細菌が増殖し硝酸塩は亜硝酸塩に変換される。また、乳幼児の胎児ヘモグロビンは亜硝酸塩により影響を受けやすく、一方で、メトヘモグロビンを変換して正常な状態に戻りにくい。赤ちゃんのこの状態は「ブルーベビー症候群」と呼ばれている。

亜硝酸塩はまた、内因性ニトロソ化として知られる工程を通して体内のニトロサミンを形成するためにアミンと反応する可能性もある。ニトロサミンは実験動物に発がんの可能性があるが、疫学研究では食事からの硝酸塩の摂取ががんリスクの増加に関連するとは示唆されていない。野菜を含む通常の食事から硝酸塩を摂取する際に、ビタミンCなど他の生物活性物質がニトロソアミンの内因性形成を阻害する可能性がある。欧州食品安全機関は、野菜や果物を食べることの有益な効果は、野菜を通して硝酸塩に暴露することによるヒトの健康に起こりうるリスクを上回るとも考えた。

 

野菜の硝酸塩や亜硝酸塩の含有量に影響を与える要因

食品加工

硝酸塩は水に溶けやすい。硝酸塩は水に浸出するため、野菜の硝酸塩含有量は洗って沸騰させると減る、と研究は示している。ジャガイモの皮をむくなど硝酸塩エステルを多量含有する部分を除去することで、亜硝酸塩含有量が少なくなることも分かった。

野菜を細かく切ったりすりつぶしたりすることで、硝酸塩を亜硝酸塩に変換する植物細胞中の酵素が放出され、亜硝酸塩の過剰形成の原因となる可能性がある。そのため、加工後すぐに野菜を調理することを勧める。野菜のピュレなどの幼児食品もすぐ使用するよう調理する必要がある。

 

保存状態

新鮮で、無傷の、よく保存された野菜の硝酸塩濃度は通常とても低い。酵素や細菌の活動が不活性化されるため、亜硝酸塩の形成は冷蔵で阻害される傾向があることを研究は示している。このため、すぐに調理しない場合は、野菜は冷蔵庫で保存するのが好ましい(4°Cかそれ以下で)。

調理は野菜内の酵素の活動を破壊する可能性があるが、硝酸塩が細菌により亜硝酸塩に変換されるため、その後の細菌汚染により亜硝酸塩が蓄積される可能性がある。そのため、一晩中野菜を含む調理済食品を保存するつもりなら、調理後夕食中に共有する前に保存する量を梱包しておくこと。冷却時間を可能な限り短縮し、2時間以内に冷蔵庫に保存すること。一般的に硝酸塩濃度が低いため、根菜類や球根野菜の使用を考えるかもしれない。

がんや慢性疾患を予防する野菜の有益な効果はよく認識されている。一般市民は様々な野菜類を含むバランスの取れた食事を維持する必要がある一方で、亜硝酸塩の蓄積を防ぐために野菜を適切に取り扱う必要がある。

 

注意すべきキーポイント

硝酸塩と亜硝酸塩は天然に野菜や他の食品に存在する。高濃度の亜硝酸塩の摂取はメタヘモグロビン血症を引き起こす可能性があり、乳幼児はより影響を受けやすい。

適切な食品加工と保存は野菜の亜硝酸塩の形成を削減するのに効果的である。

食事からの硝酸塩の摂取はがんリスクの増加に関連しないことが入手可能な根拠から示されている一方で、野菜の摂取は慢性疾患やがんに対する強力な有益な影響がある。

 

一般人への助言

・健康の利益のために様々な野菜を含むバランスの取れた食事を維持すること。

・野菜を適切に扱うこと(例えば、冷蔵庫に入れておく、調理前に洗ったり皮をむいたりする、細かく切ったりつぶしたりした後すぐに調理することなど)。乳幼児用に野菜のピュレを調理する場合、すぐに消費しできれば少しも保存しないでください。

・一晩中調理済食品を保存しようとする場合は、細菌汚染を予防するために調理後保存する量を梱包し、保存食品は冷蔵してください。

 

業者への助言

・新鮮な食べ物の損傷を防ぐために野菜を適切に扱い保存すること(例えば冷暗所またはできれば冷蔵庫に)。

・野菜の状態を定期的に監視すること。劣化したものを取り除くこと。

 

[EU]RASFF Week47-2020

警報通知(Alert Notifications)

クロアチア産スロベニアで包装した飼料用ヒマワリ種子にブタクサの種子高含有(283.1 mg/kg)、ベルギー産梨のクロルメコート(0.8706 mg/kg)、中国産竹製ボウルからのホルムアルデヒドの溶出(135; 157; 169 mg/kg)、ナイジェリア産オランダ経由チリペッパーのシペルメトリン(0.79 mg/kg)・未承認物質メタミドホス(0.06 mg/kg)及びアセフェート(0.057 mg/kg)、チリ産イタリア経由冷凍イガイのカドミウム(1.92 mg/kg)、ロシア産リンゴとプラムのピュレの亜硫酸塩(22 mg/kg)非表示、ベトナム産ベルギー経由冷凍キハダマグロロイン及びサクのヒスタミン、ドイツ産パスタスプーンからの一級芳香族アミンの溶出(アニリン: 31; 4,4' MDA: 0.28 mg/kg)、レバノン産クミンのピロリジジンアルカロイド(22000 µg/kg)、オランダ産粉末クミンのピロリジジンアルカロイド(55176 µg/kg)、ドイツ産ナイロン製穴あきおたまからの一級芳香族アミンの溶出(アニリン: 0.017; 4,4' MDA: 0.031 mg/kg)、米国産イタリア経由ロゼワインの未承認物質イプロジオン(0.071 mg/kg)、カメルーン産乾燥チリペッパーの未承認着色料オレンジⅡ(> 0.50 mg/kg)、

注意喚起情報(information for attention)

ペルー産乾燥ペッパーのトリアジメノール(0.154 mg/kg)・テブコナゾール(0.157 mg/kg)・トリアジメホン(0.154 mg/kg)及び未承認物質クロルピリホス(0.025 mg/kg)、イタリア産チェリートマトのフロニカミド(1.14 mg/kg)、スペイン産解凍キハダマグロロインのアスコルビン酸(E300) (1160 mg/kg)未承認、中国産竹繊維製皿からのメラミンの溶出(4.78 mg/kg)、ギリシャ産チルドメカジキの水銀(1.88 mg/kg)、米国産殻をとったアーモンドのアフラトキシン(B1 = 57; Tot. = 62 µg/kg)、スペイン産解凍真空パックキハダマグロローフのアスコルビン酸(E300)高含有(1620 mg/kg)、オンライン販売されている2,4-ジニトロフェノール (DNP)、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

オランダ産飼料用米ぬかのブプロフェジン(0.14 mg/kg)・チアメトキサム(0.045 mg/kg)・未承認物質プロフェノホス(0.026 mg/kg)・トリアゾホス(0.035 mg/kg)及びトリシクラゾール(0.099 mg/kg)、オランダ産冷凍ソーセージの着色料アルラレッドAC(E129)非表示、ベトナム産オランダ経由冷凍キハダマグロ刺身ロインの一酸化炭素処理(2.635 mg/kg)、オンライン販売されているCBD製品の未承認新規食品成分カンナビジオール(CBD)、英国産食品サプリメントの未承認新規食品成分ブルビネ ナタレンシス(Bulbine natalensis)、

通関拒否通知(Border Rejections)

ウガンダ産ペッパーのシペルメトリン(0.89 mg/kg)、米国産朝食用シリアルの着色料タートラジン(E102) (63 mg/kg)・着色料サンセットイエローFCF(E110) (20 mg/kg)・着色料アルラレッドAC(E129) (25 mg/kg)及び着色料ブリリアントブルーFCF(E133) (11 mg/kg)の未承認使用、トルコ産ペッパーのクロルピリホス-メチル(0.122 mg/kg)及びピリダベン(1.480 mg/kg)、トルコ産オレンジの未承認物質クロルピリホス(0.140 mg/kg)及びフェンバレレート(0.306 mg/kg)、米国産アイスキャンディーの安息香酸(E210)高含有(185 mg/l)、米国産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 23; Tot. = 25 µg/kg)、トルコ産ペッパーのピリダベン(0.36 mg/kg)、トルコ産ペッパーのクロルピリホス-メチルl (0.121 mg/kg)・ピリダベン(0. 092 mg/kg)及びタウ-フルバリネート(0.142 mg/kg)、

 

エチレンオキシドの検出

警報通知(Alert Notifications)

フランス産有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド、フランス産ゴマとゴマミックスの未承認物質エチレンオキシド(0.39; 0.6 mg/kg)、インド産オランダ経由ゴマの未承認物質エチレンオキシド、スウェーデン産ベーカリー製品に使用したインド産ゴマの未承認物質エチレンオキシド(2.80 mg/kg)、インド産有機皮をむいた及び皮つきゴマの未承認物質エチレンオキシド(>5 mg/kg)、オランダ産原料インド産白いタヒニに使用した皮をむいた有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド(2.19 mg/kg)、インド産皮をむいたゴマの未承認物質エチレンオキシド(2.9 mg/kg;2.1 mg/kg;最大 4.5 mg/kg)、ドイツ産有機ミューズリーに使用した有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド(0.23 mg/kg)、フランス産バーガー用バンズに使用したゴマの未承認物質エチレンオキシド、スペイン産全粒粉パンスティックの未承認物質エチレンオキシド、インド産ドイツ経由皮つき有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド(2.3 mg/kg)、インド産ゴマの未承認物質エチレンオキシド(0.14; 2.7; 7; 7.7 mg/kg)、フランス産ゴマスペルト小麦クッキーに使用したゴマの未承認物質エチレンオキシド、インド産ゴマの未承認物質エチレンオキシド(0.46 mg/kg;1.3 mg/kg)、インド産オランダ経由有機皮をむいたゴマの未承認物質エチレンオキシド(5 mg/kg;1.3 mg/kg)、スペイン産原料インド産オランダ経由海苔入りゴマ塩に使用した有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド、スイス産赤いバンズに使用したインド産黒ゴマの未承認物質エチレンオキシド(2.4; >5 mg/kg)、オランダ産ゴマの未承認物質エチレンオキシド、インド産有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド(10 mg/kg;4 mg/kg)、フランス産チョコレートコーティングした文字型ビスケットに使用したゴマの未承認物質エチレンオキシド(2.5 mg/kg)、インド産皮つきゴマの未承認物質エチレンオキシド(4.5 mg/kg;0.36 mg/kg)、インド産ポーランド経由ゴマの未承認物質エチレンオキシド(31 mg/kg;0.46 mg/kg)、ドイツ産パンミックスの未承認物質エチレンオキシド(0.098 mg/kg)、オランダ産ゴマミックスの未承認物質エチレンオキシド(0.094 mg/kg)、インド産ポーランド経由オランダ経由ゴマの未承認物質エチレンオキシド(>5 mg/kg)、インド産ベーカリーミックスの未承認物質エチレンオキシド(0.90 mg/kg)、インド産ドイツ経由有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド(0.64 mg/kg)、オランダ産有機多種穀物入りフォカッチャの未承認物質エチレンオキシド(>5 mg/kg)、インド産ドイツ経由ゴマの未承認物質エチレンオキシド(5.7 mg/kg)、

注意喚起情報(information for attention)

インド産皮をむいたゴマの未承認物質エチレンオキシド(11.4 mg/kg)、インド産ゴマの未承認物質エチレンオキシド(> 0.4 mg/kg;2.755; 2.054 mg/kg)、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

インド産ポーランド経由有機ゴマの未承認物質エチレンオキシド(10 mg/kg)、スロバキア産スペルト小麦ゴマスティックの未承認物質エチレンオキシド、フランス産冷凍ミニチーズバーガーに未承認物質エチレンオキシドが存在する可能性、

通関拒否通知(Border Rejections)

インド産ゴマの未承認物質エチレンオキシド(0.43 mg/kg)、

 

[TGA] ウェビナー:いくつかのスポーツ用サプリメントは医薬品であるというSection 7の宣言

Webinar: Section 7 Declaration that certain sports supplements are Therapeutic Goods

20 November 2020

https://www.tga.gov.au/webinar-section-7-declaration-certain-sports-supplements-are-therapeutic-goods

いくつかのスポーツ用サプリメントは医薬品であるという最新の宣言によるスポーツ用サプリメントに関する規則変更についてのウェビナーを2020年11月25日開催

 

[NSW] リコール

Halo Top Plant Based Caramel Chocolate Pretzel Ice Cream 473ml

21 Nov 2020

https://www.foodauthority.nsw.gov.au/news/recalls/halo-top-plant-based-caramel-chocolate-pretzel-ice-cream-473ml

溶剤の化学物質混入のおそれのため回収措置。製品写真あり。

 

[CFIA] 食品偽装への取り組み

Tackling food fraud

2020-11-23

https://www.inspection.gc.ca/chronicle-360/food-safety/tackling-food-fraud/eng/1605887232284/1605887285440

動画

 

[FSA]FSA理事会は現代化したサーベイランスモデルの進捗を歓迎する

FSA Board welcomes progress on modernised surveillance model

19 November 2020

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-board-welcomes-progress-on-modernised-surveillance-model

オンライン理事会でFSAが戦略的サーベイランスを作成し、実施したことが説明された。

理事会の議題と動画は以下から

FSA Board Meeting - November 2020

https://www.food.gov.uk/about-us/fsa-board-meeting-november-2020

 

[ODS] ファクトシート更新

-ビタミンE

Vitamin E

Fact Sheet for Consumers

November 20, 2020

https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminE-Consumer/

ビタミンEの上限を1,000 mg/dayに修正。

https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminE-Consumer/#change

 

[FDA]リコール

Fusion Health and Vitality は未承認の食品添加物の使用と未承認の販売表示のためCore Essential NutrientsとImmune Boost Sublingual Vitamin D3 の全国的自主回収を発表する

Fusion Health and Vitality Issues Voluntary Nationwide Recall of Core Essential Nutrients and Immune Boost Sublingual Vitamin D3 Due to the Unapproved Use of a Food Additive and Unapproved Marketing Statements

November 23, 2020

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/fusion-health-and-vitality-issues-voluntary-nationwide-recall-core-essential-nutrients-and-immune

Fusion Health and Vitality はCore Essential Nutrientsに未承認の食品添加物であるホルデニン塩酸の使用があり、Immune Boost Sublingual Vitamin D3 に未承認医薬品となる表示の問題があるため、全国的自主回収をしている。製品写真あり。

(ホルデニンはアルカロイド。アドレナリン作動性があるとされて使われている)

 

[FDA]コロナウイルス(COVID-19)更新

Coronavirus (COVID-19) Update: November 20, 2020

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-november-20-2020

(一部)

・FDAはPro Breath MD, LLC dba Dentist Select and OraCare(洗口剤)とVibrant Health Care, Inc(幹細胞療法)に警告文書を発する。

 

[FDA]特定のヒト用及び動物用食品回収をするための荷受人リストの公表

Public Availability of Lists of Retail Consignees to Effectuate Certain Human and Animal Food Recalls

11/20/2020

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/public-availability-lists-retail-consignees-effectuate-certain-human-and-animal-food-recalls

FDAがリコールされたヒト用または動物用食品の荷受人リストを公表する場合についての情報を提供するガイダンス。

 

[FDA]警告文書

- Pro Breath MD, LLC dba Dentist Select and OraCare

November 18, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/pro-breath-md-llc-dba-dentist-select-and-oracare-610686-11182020

コロナウィルス疾患2019(COVID-19)に関連する未承認かつ不正製品の問題。口内ケア製品(二酸化塩素洗口剤)を含む。

 

[FDA]公示

-Vigorous Man は表示されない医薬品成分を含む

Public Notification: Vigorous Man contains hidden drug ingredient

11-18-2020

https://www.fda.gov/drugs/medication-health-fraud/public-notification-vigorous-man-contains-hidden-drug-ingredient

FDAは精力剤として販売されているVigorous Manはシルデナフィルを含むため製品を購入しないよう消費者に助言している。製品写真あり。

 

-Livtoneは表示されない医薬品成分を含む

Public Notification: Livtone contains hidden drug ingredients

11-18-2020

https://www.fda.gov/drugs/medication-health-fraud/public-notification-livtone-contains-hidden-drug-ingredients

FDAは減量製品として販売されているLivtoneがシブトラミンとフルオキセチンを含むため、購入、使用しないよう消費者に助言している。製品写真あり。

 

[FDA]消費者情報

詐欺的なコロナウィルス検査、ワクチン及び治療に注意しよう

Beware of Fraudulent Coronavirus Tests, Vaccines and Treatments

11/20/2020

https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/beware-fraudulent-coronavirus-tests-vaccines-and-treatments

FDAは詐欺的なコロナウィルス関連製品から自分や家族の守り方に関し注意を呼び掛ける。

動画あり

 

[Codex]コーデックス専門委員会は抗菌剤耐性についてのコンセンサスを探る

Codex task force seeking consensus on antimicrobial resistance

20/11/2020

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1331627/

世界抗菌剤耐性週間にYong Ho Park教授にインタビュー

 

[FTC]FTCはサプリメント販売会社ヘルスリサーチラボラトリー社に対する審判開始決定書を承認

FTC Approves Administrative Complaint Against Supplement Marketer Health Research Laboratories, LLC

November 20, 2020

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2020/11/ftc-approves-administrative-complaint-against-supplement-marketer

同社の販売するサプリメント最高心臓処方 (UHF),BG18黒ニンニク植物製品が心血管系やその他の疾患を予防あるいは治療する、サプリメントNeupathicが糖尿病性神経障害を治療・緩和するという根拠のない宣伝をしたことについて審判開始決定書を承認

https://www.ftc.gov/system/files/documents/cases/d09397_administrative_part_3_complaint_and_exh.pdf

(黒ニンニクサプリメントBG18の宣伝チラシに、

「日本の魔法の解決法:黒ニンニク 青森県が日本のニンニクの中心地で弘前大学Jiniti Sasaki教授が黒ニンニクの有効性を示した」、とか書いてある。)

 

論文

-一部の親はCOVID-19リスクを減らすより感謝祭の伝統を優先する

Some parents prioritize Thanksgiving traditions over reducing COVID-19 risks

23-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/mm-u-spp111820.php

ミシガン大学による全国調査:半分以上の保護者が子どもたちにとって親戚に会って休日の儀式を共有することが重要であると言う、しかし多くは同時に家族の集まりでのCOVID-19拡散を予防したい

休日に家族が集まるベネフィットがウイルスに感染するあるいは拡散するリスクに値すると考えるのは親の3人に1人。3/4は集会での予防が重要だと信じている。

インフォグラフィクス有り。

(会ってかつ距離をとるって矛盾)

 

-緑の地中海食(グリーンメド)食生活が健康にはより良いかもしれない

Green Mediterranean ('green Med') diet may be even better for health

23-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/b-gm111920.php

伝統的地中海食より植物成分を多くして緑茶と浮き草を足す

Heartに発表されたRCT。運動量の少ないBMI31の平均年齢51才の294人を無作為に3つの食事群に割り付けた。一つ目は運動を増やすことと基本的な健康的食生活助言。二つ目はカロリー制限(男性1日1500-1800kcal、女性1200-1400kcal)地中海食。三つ目は運動とカロリー制限地中海食の「グリーン」バージョンで、赤肉を避けてくるみ28g/日、緑茶3-4杯/日、タンパク源として冷凍浮き草キューブ100g。6ヶ月後の体重減少は、健康的食生活群が1.5kg、地中海5.4kg、グリーンが6.2kg

(毎日Wolffia globose 100gというのはダメだと思う。人間行動の面からも化学的ハザードの面からも)

 

-米国売り上げ上位の映画で描写されている食品と飲料の栄養解析、1994-2018

Nutritional Analysis of Foods and Beverages Depicted in Top-Grossing US Movies, 1994-2018

Bradley P. Turnwald  et al., November 23, 2020

https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/10.1001/jamainternmed.2020.5421

250本の映画の14946の食品と飲料のうち食品の73%、飲料の90%は健康的でない。さらに映画で描かれる食生活は米国の実際の食事同様連邦政府の食事助言に従っていない

(映画が現実を反映しているだけでは。タバコ規制並みに映画の食事も規制しろ?)

 

-抗菌石けん添加物がマウスの脂肪肝を悪化させる

Antimicrobial soap additive worsens fatty liver disease in mice

23-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/uoc--asa112320.php

トリクロサンが高脂肪食を与えたマウスの脂肪肝を悪化させる

Proceedings of the National Academy of Sciences

(プレスリリースに用量の記載なし。高脂肪食は59%脂肪、それにトリクロサンを0.35M含む。トリクロサンは食べないけどとにかく嫌われている)

 

-COVID-19対応における科学の誤用と極端に分かれた政治的逸話

Science misuse and polarised political narratives in the COVID-19 response

Rômulo Paes-Sousa et al.,

THE LANCET CORRESPONDENCE| VOLUME 396, ISSUE 10263, P1635-1636, NOVEMBER 21, 2020

COVID-19対応戦略が、しばしば政治的に分断された、経済と健康のトレードオフに焦点を絞った極端な議論を引き起こしてきた。エビデンスはその質や報告のされ方に注目することなくこれらの主張を正当化するために使われることが増えた。

我々は最近のLancetのブラジルでの社会的距離をとることを反対する意見への我々の仕事の引用に失望した。我々は2014-2016年のブラジルの不況とそれによる失業が死亡率増加と関連することを報告し、それがしばしばブラジルでの自宅待機命令反対の理由とされている。しかし我々の研究はCOVID-19パンデミックの文脈ではあまり役に立たない

我々の仕事がメディアで誤報されるのは初めてではない。COVID-19パンデミック対応は複雑で多面的で注意深い正確な情報に基づく政策決定が要求される。経済的不況が健康に大きな影響があることに疑いはないが単純なトレードオフにしてしまうのは役に立たない。根拠が指摘しているのは医療と福祉に投資することが重要だということである。

(一部。)

 

その他

-ウェルネスの道化の王子

The Clown Prince of Wellness

Jonathan Jarry M.Sc. | 19 Nov 2020

https://www.mcgill.ca/oss/article/covid-19-critical-thinking-pseudoscience/clown-prince-wellness

かつて健康マニアをからかっていたオレンジヘアのコメディアンが今やデマ拡散に彼の皮肉を使っている

グルテンフリーや完全菜食主義を風刺していたJP Searsが今やデマと陰謀論の発生源としてYouTubeの検閲対象になったことにショックを受けた

彼は何が真実かを見極めるには直感に従えと推奨している。それは実際には惨劇の処方箋である。

彼は「conspirituality」(コンスピリチュアリティ?陰謀論の混ざった精神性)という流行の一部で、それはニューエイジのスピリチュアリティと陰謀論への信仰の混合物である

 

-COVID:コロナウイルスのため終わって欲しい不快な文化

COVID: Nasty Cultural Stuff That (Hopefully) Will End Because Of Coronavirus

By Alex Berezow, PhD — November 19, 2020

https://www.acsh.org/news/2020/11/19/covid-nasty-cultural-stuff-hopefully-will-end-because-coronavirus-15166

COVIDパンデミックが始まった頃、Anthony Fauci博士が人々には永久に握手をやめて欲しいと言った。私はそれに賛同はしないが終わって欲しい習慣はある。以下:

・バースデーケーキのろうそくを吹き消す

・教会で同じ器から飲む

・公衆トイレの布のロールタオル

・噴水式水飲み

・ベタベタのメニューに触る

・ソースの二度づけ

・空港の喫煙室に密集

・食べ物を落としたときの5秒ルール

 

2020-11-20

[EFSA]リスクコミュニケーションのエキスパートとスペシャリストへの呼びかけ

Calling on risk communication experts and specialists

19 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/news/calling-risk-communication-experts-and-specialists

EFSAの社会科学者達はリスクコミュニケーション理論と最良実践の評価案を完成した。この作業は、EUの食品安全に関する2019年の透明性規制、すなわち「リスクコミュニケーションの一般計画」の欧州委員会の新しい規定の実践を支援する。

コメントの締め切りは2021年1月17日である。

 

・パブリックコメント募集:リスクコミュニケーション分野の技術支援に関する科学的報告書案

Public consultation: draft scientific report on technical assistance in the field of risk communication

19 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/consultations/call/public-consultation-draft-scientific-report-technical-assistance

私達はリスクコミュニケーションと科学コミュニケーションのエキスパートとスペシャリストに、この科学的報告書案に関するレビューやコメントを求めている。これには国、EU、国際的なリスク評価やリスク管理公的機関の実践者が含まれる。この文書は以下のようなEU食品安全リスクコミュニケーションの重要問題を含むピアレビューされた文献と灰色文献(通常の出版物ルートにのらず入手が難しい資料)からの証拠の調査を提供している。

・EUの食品安全の意識、理解、自信を高める

・「ハザード」と「リスク」の違いのを伝える

・虚偽の情報とその情報源に取り組む

・様々な対象者のリスク認識を考慮する

・様々な対象者に向けて、ニーズに合わせて情報を調整する

・EU全体のリスクコミュニケーションの計画と運用のためのツールを開発する

透明性規制では、一般計画は「EUと国家両方のレベルで首尾一貫した体系的な方法でリスク評価者とリスク管理者両方が従う、統一したリスクコミュニケーションの枠組みを促進する必要がある」と述べている。このコメント募集後にEFSAの社会科学者たちは、2021年3月/4月に予定されているこの科学的報告書最終化までにフィードバックをレビューする予定である。

 

[EFSA]意見

使用後のPETを食品と接触する物質へリサイクルするために使用されるStarlinger deCONテクノロジーに基づくSevern Valley Polymersプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Severn Valley Polymers, based on Starlinger deCON technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2020;18(11):6308  18 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6308

このプロセスから得られるリサイクルPETを室温で長期保存される全ての種類の食品と接触する物質の製造に100%使用しても、安全上の懸念とはならない。このリサイクルされたPETで作られた最終製品は電子レンジやオーブンで使用することを意図しておらず、そのような使用はこの評価の対象外である。

 

[CFIA]2020-11-18食品安全検査報告

2020-11-18 Food Safety Testing Bulletin

https://www.inspection.gc.ca/food-safety-for-industry/chemical-residues-microbiology/food-safety-testing-bulletins/2020-11-18/eng/1605213660152/1605213828598

 

-牛乳代替製品中の非表示の牛乳―2018年4月1日~2019年3月31日

Undeclared Milk in Milk Alternative Products – April 1, 2018 to March 31, 2019

2020-11-18

https://www.inspection.gc.ca/food-safety-for-industry/chemical-residues-microbiology/food-safety-testing-bulletins/april-1-2018-to-march-31-2019/eng/1603204718608/1603204810981

この調査の主な目的は、牛乳代替製品中の非表示の牛乳の存在と量に関するさらなる情報を得ることである。調べた252サンプルのうち6に表示されていないβ-ラクトグロブリン(BLG)および/またはカゼインが含まれていることが分かった。これらの調査の過程で得たすべての陽性結果が、その量がアレルギーのあるヒトに健康上の懸念をもたらすかどうか判断するためにCFIAの食品安全リコール室(OFSR)に送られた。CFIAが行ったフォローアップ活動の範囲は、健康リスク評価が定めたように、汚染量や結果として生じる健康上の懸念に基づいている。BLGとカゼイン両方を含む乳製品を含まないチョコレート1サンプルと乳製品を含まないアイスクリーム2サンプルが健康上のリスクを示すとみなされ、リコールされた。

 

-粉末ジュース中の非表示のアレルゲン―2017年4月1日~2018年3月31日

Undeclared Allergens in Drink Mixes - April 1, 2017 to March 31, 2018

2020-11-18

https://www.inspection.gc.ca/food-safety-for-industry/chemical-residues-microbiology/food-safety-testing-bulletins/april-1-2017-to-march-31-2018/eng/1603297272495/1603297413410

この調査の主な目的は、ホット及びコールドの粉末ジュース製品中の非表示のアレルゲンの存在と量に関するベースライン情報を得ることである。調べた360サンプルのうち25に乳タンパク質β-ラクトグロブリン(BLG)とカゼインや、グルテン、卵、ダイズなど、非表示のアレルゲンが含まれていることが分かった。ほとんどの陽性結果はコールド粉末ジュース製品中にグルテンが存在することを示した。20 ppm以上のグルテンの陽性結果7、BLGの陽性結果3、カゼインの陽性結果3、卵の陽性結果1、ダイズの陽性結果7が、その量がアレルギーのあるヒトに健康上の懸念をもたらすかどうかを判断するためにCFIAの食品安全リコール室(OFSR)に送られた。6製品が健康リスクを示すとみなされリコールされた。ホット粉末ジュース2製品とコールド粉末ジュース1製品が非表示のグルテンで、コールド粉末ジュース2製品が非表示の牛乳で、ホット粉末ジュース1製品が非表示のダイズでリコールされた。

 

-乳児用食品中の非表示のグルテン―2017年4月1日~2018年3月31日

Undeclared Gluten in Infant Foods - April 1, 2017 to March 31, 2018

2020-11-18

https://www.inspection.gc.ca/food-safety-for-industry/chemical-residues-microbiology/food-safety-testing-bulletins/april-1-2017-to-march-31-2018/eng/1603298995032/1603299078989

この調査の主な目的は、グルテンフリーの乳児用食品中の非表示のグルテンの存在と量に関するベースライン情報を得ることである。調べた600サンプルのうち10サンプルに表示されていないグルテンが含まれていることが分かった。これらの10サンプルのうち8は乳児用シリアルで、様々なロット番号の同じ製品だった。グルテン20 ppm以上の5つの陽性結果が、その量がアレルギーのあるヒトに健康上の懸念をもたらすかどうかを判断するためにCFIAの食品安全リコール室(OFSR)に送られた。この調査の表示されていないグルテンが含まれる乳児用シリアル1製品の全てのロット番号が健康リスクを示すとみなされ、リコールされた。

 

-種子、マメ科植物、ピーナッツをベースにしたバター中の非表示のアレルゲン―2015年4月1日~2016年3月31日

Undeclared Allergens in Seed, Legume and Peanut-Based Butters - April 1, 2015 to March 31, 2016

2020-11-18

https://www.inspection.gc.ca/food-safety-for-industry/chemical-residues-microbiology/food-safety-testing-bulletins/april-1-2015-to-march-31-2016/eng/1603298160271/1603298339226

この調査の主な目的は、種子から作られたバターの非表示のアーモンド、ヘーゼルナッツ、ゴマの存在と量に関するベースライン情報を得ることである。248サンプルが調べられ、非表示のアレルゲンを含むサンプルはなかった。これらの調査の過程で得られた陽性結果は、その量がアレルギーのあるヒトに健康上の懸念をもたらすかどうかを判断するためにCFIAの食品安全リコール室(OFSR)に送られることになっている。CFIAが取るフォローアップ活動の範囲は、健康リスク評価が定めたように、汚染の深刻さとその結果生じる健康上の懸念に基づいている。この調査で調べた製品に非表示のアーモンド、ヘーゼルナッツ、ゴマの陽性はなく、消費者への健康リスクが特定された。

 

-加工した魚介類中の非表示のアレルゲン―2015年4月1日~2016年3月31日

Undeclared Allergens and Gluten in Processed Fish and Seafood – April 1, 2015 to March 31, 2016

2020-11-18

https://www.inspection.gc.ca/food-safety-for-industry/chemical-residues-microbiology/food-safety-testing-bulletins/april-1-2015-to-march-31-2016/eng/1603204318892/1603204453819

この調査の主な目的は、包装済の魚介類加工品中の非表示のβ-ラクトグロブリン(BLG)(乳タンパク質の一種)、卵、ダイズ、グルテンの存在と量に関するベースライン情報を得ることである。調べた600サンプルのうち、およそ26に表示されていないアレルゲンが含まれていることが分かった。魚の干物で最も一般的なアレルゲンはBLGとグルテンで、冷凍魚製品では卵とダイズがより一般的だった。これらの調査の過程で得られたすべての陽性結果が、その量がアレルギーのあるヒトに健康上の懸念をもたらすかどうかを判断するためにCFIAの食品安全リコール室(OFSR)に送られた。CFIAが取ったフォローアップ活動の範囲は、健康リスク評価が定めたように、汚染の量と結果として生じる健康上の懸念に基づいている。この調査の非表示のグルテンや卵を含む14製品が健康リスクを示すとみなされ、リコールされた。

 

[CDC]5060万人の米国成人が現在タバコ製品を使っている

50.6 Million U.S. Adults Currently Use Tobacco Products

Thursday, November 19, 2020

https://www.cdc.gov/media/releases/2020/p1119-millions-use-tobacco.html

巻きたばこが2019年に最も多く使われたタバコ製品のまま

Tobacco Product Use Among Adults — United States, 2019

MMWR November 20, 2020 / 69(46);1736–1742

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6946a4.htm

 

[CDC]COVID-19アウトブレイクについてのCDC記者会見の議事録

Thursday, November 19, 2020

https://www.cdc.gov/media/releases/2020/t1118-covid-19-update.html

COVID-19は手強い敵で、我々は今やこれまで以上にこのウイルスに対抗する力を合わせなければならない。全てのアメリカ人が 距離を監視する、手を洗う、そして最も重要なことはマスクを着用する努力を強化することが重要である

(感謝祭の休日を前にして改めて注意喚起、出だし部分、MOST IMPORTANTLY WEAR A MASKって太字になってる)

 

[FSANZ]食品基準ニュース

Food Standards News November 2020

https://mailchi.mp/8f4e5f62c4e2/food-standards-news-november-1299626?e=21527ddb09

・オーストラリア食品安全週間 2020年11月14-21日

・食品事業者にCOVID-19安全管理計画の実施における経験について調査依頼

・食品安全文化コネクション最新号

https://mailchi.mp/62fc8efa7ba0/fscc-newsletter-edition-6

・新規食品

・食品施設のQRコード 

今月初めからNSW政府が全ての食品事業者に施設内での接触追跡のためにQRコードを導入するよう要求している。不明なことがあれば地元当局に確認するように

・各種意見募集

 

[EU]健康を一目で:欧州

Health at a Glance: Europe

https://ec.europa.eu/health/state/glance_en

2020年報告書発表

-要約

Executive summary

https://ec.europa.eu/health/sites/health/files/state/docs/2020_healthatglance_sum_en.pdf

COVID‑19

2020年10月末までにEU全体プラスアイスランド、ノルウェー、スイス、英国で700万人がCOVID‑19に感染し22万人が死亡した。COVID‑19の健康と経済への影響を最小限に管理できた国はごく僅かしかない。COVID‑19の死亡には明確な社会的勾配がある。

大気汚染の健康と福祉への影響

その他健康リスク要因 タバコ、肥満

-ファクトシート

Factsheet

https://ec.europa.eu/health/sites/health/files/state/docs/2020_healthatglance_factsheet_en.pdf

 

[WHO]COVID-19対応におけるデータ保護とプライバシーについての共同声明

Joint Statement on Data Protection and Privacy in the COVID-19 Response

19 November 2020

https://www.who.int/news/item/19-11-2020-joint-statement-on-data-protection-and-privacy-in-the-covid-19-response

COVID-19パンデミック対応におけるデータの収集や利用は人権と法を尊重せよ、といった趣旨

 

論文

-ミールキットは正しく機能しているか?

Do meal kits tick right boxes?

19-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/fu-dmk111920.php

イエス、ただしエネルギーと塩の量に注意

パンデミック中に自宅での調理習慣を養うため簡単な食事キットの配達サービスが役立つ。Health Promotion Internationalに発表されたオーストラリアの研究で、人気のあるミールキットの一年分のレシピの栄養や調理時間を評価した。典型的なレシピは約9種類の成分を含み、野菜は3種、自宅の常備品から3種を使い、調理時間は約35分、脂肪とタンパク質由来のエネルギーが比較滝高くナトリウムはオーストラリアの目標値(<2000 mg)を超過する

 

-巨大毒ラットの秘密の社会生活

The secret social lives of giant poisonous rats

19-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/uou-tss111920.php

アフリカとさかのあるラット(Lophiomys imhausi)は数ミリグラムでヒトを殺せる毒をもつ。Journal of Mammologyに発表された論文によるとこのラットは哺乳類で唯一防御のために植物毒素を隠し持つことが知られていて、一夫一婦で家族を形成しているようだ。

矢毒に使われたAcokanthera schimperiの強心配糖体を毛につけている

(動画あり)

 

-マンゴを食べることは女性の顔のしわを減らせるか?

Can eating mangoes reduce women's facial wrinkles?

19-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/uoc--cem111920.php

全国マンゴ委員会が出資したカリフォルニア大学デービス校での予備的試験。28人の閉経後女性に16週間85gあるいは250gのマンゴを食べてもらって顔の皮膚のしわの変化を調べた(対照群はない)。その結果85g群ではベースラインに比べてしわの重症度が減ったが250g群では増えた。

Prospective Evaluation of Mango Fruit Intake on Facial Wrinkles and Erythema in Postmenopausal Women: A Randomized Clinical Pilot Study

https://www.mdpi.com/2072-6643/12/11/3381

(これって宣伝になる?)

 

Science

-ニュース

新しい遺伝的ツールが養殖魚、牡蠣、エビを改善できるだろう。ここに期待されることを示す

New genetic tools will deliver improved farmed fish, oysters, and shrimp. Here’s what to expect

By Erik StokstadNov. 19, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/11/new-genetic-tools-will-deliver-improved-farmed-fish-oysters-and-shrimp-here-s-what

養殖に適したサーモンの開発が現在のサーモン事業の拡大につながった。水産養殖分野での品種改良はあまり進んでいないため可能性が大きい。ゲノム選別により品種改良が加速している。早く大きくなるティラピア、病気や寄生虫に強いサーモン、子どもを作らないことで余分なエネルギーを使わず野生生物に影響しない、骨のない切り身を作る、等

 

-ポリシーフォーラム

ゲノム編集作物のコミュニティ主導ガバナンス

Community-led governance for gene-edited crops

Jennifer Kuzma, Khara Grieger

Science  20 Nov 2020:Vol. 370, Issue 6519, pp. 916-918

 

-エディトリアル

考えすぎないように

Let's not overthink this

Holden Thorp

Science  20 Nov 2020:Vol. 370, Issue 6519, pp. 887

2020年米国大統領選挙を一部の外野が科学についてのものだと考えている。Bidenの勝利を科学への支持だと考えている人がいる。しかし本当に科学が問われたのか?おそらく考えすぎないのがベストだろう

(以下略。Natureの姿勢への反論?外野ほど単純化しがち。)

 

Nature

ニュース&ビューズ

ヒト健康に影響する腸内微生物の同定

Identifying gut microbes that affect human health

Sigal Leviatan & Eran Segal

Nature 587, 373-374 (2020)

腸内微生物がヒト健康に影響するかどうかを決めるとき、因果関係と相関関係を区別するのは難しい。病気に関連するヒトの性質や習慣と微生物の関連を解析することで一歩前進。

 

-宿主の変数がヒト疾患と腸内微生物叢研究に交絡する

Host variables confound gut microbiota studies of human disease

Ivan Vujkovic-Cvijin

Nature volume 587, pages448–454(2020)

(「前」進かどうかはわからないけれど。現時点で善玉菌食べて健康に、とか宣伝してるのは科学ではない)

 

SMC UK

SARS-CoV-2拡散コントロールに役立てるための公衆衛生対策としてのマスクの使用を評価するのにRCT (DANMASK-19)をつかった論文への専門家の反応

expert reaction to paper using an RCT to assess mask use as a public health measure to help control SARS-CoV-2 spread (DANMASK-19)

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-paper-using-an-rct-to-assess-mask-use-as-a-public-health-measure-to-help-control-sars-cov-2-spread-danmask-19/

Annals of Internal Medicineに発表されたデンマークのマスクのRCTについて

(10人もの専門家から長いコメントを集めている。一部のメディアが報道しているような、マスクに効果は無いからマスク義務は廃止するべきだという主張に使われてはならない、マスクの効果を過剰に期待せず他の対策を疎かにしないこと、等

マスクの議論はまだ続く)

 

2020-11-19

[FDA]FDAは新しいアウトブレイク調査の表発表

FDA Releases New Outbreak Investigation Table

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-releases-new-outbreak-investigation-table

Investigations of Foodborne Illness Outbreaks

11/18/2020

https://www.fda.gov/food/outbreaks-foodborne-illness/investigations-foodborne-illness-outbreaks

(微生物ばかりだけど)

 

[FDA]警告文書

- Etai's Food, Inc.

November 05, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/etais-food-inc-607977-11052020

食品のCGMP、製造、包装、保管、衛生管理、不純品の問題。

 

- Quten Research Institute, LLC

November 05, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/quten-research-institute-llc-610021-11052020

未承認かつ不正製品の問題。CoQ10やターメリック製品を含む。

 

-E&H Distributors LLC

November 04, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/eh-distributors-llc-610883-11042020

FSVP違反の問題。

 

-World Candy Store LLC

November 03, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/world-candy-store-llc-611073-11032020

FSVP違反の問題。

 

-Half Hill Farm Inc

November 03, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/half-hill-farm-inc-609440-11032020

未承認かつ不正製品の問題。

 

-Ventura Foods LLC

October 28, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/ventura-foods-llc-609201-10282020

食品表示及び不正製品の問題。

 

-WCS Trading, Inc.

October 08, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/wcs-trading-inc-610186-10082020

FSVP違反の問題。

 

[NSW] 食品安全‐それはあなたの手の中に:オーストラリアの食品安全週間2020年11月14-21日

Food safety - it's in your hands: Australian Food Safety Week 14 -21 November 2020

18 Nov 2020

https://www.foodauthority.nsw.gov.au/news/departmental-media-releases/food-safety-its-your-hands-australian-food-safety-week-14-21-november-2020

オーストラリア食品安全週間の一環として、NSW食品安全局のCEO Dr Lisa Szaboは本日食中毒を真剣に考えるよう消費者に呼び掛けた。

 

[FSAI] 表示されない二酸化硫黄のためReady Chef Prepared Parsnip Productsの回収措置

Recall of all Ready Chef Prepared Parsnip Products due to the Possible Presence of Sulphur Dioxide

Tuesday, 17 November 2020

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/ready_chef_prepared_parsnip_products.html

成分リストに表示されないが二酸化硫黄が検出されたため、Ready Chef Prepared Parsnip Productsの回収措置。製品写真あり。

 

[FSA]穀物における抗生物質の使用と関連するリスクと研究ギャップのレビュー

Review of antibiotic use in crops, associated risk of antimicrobial resistance and research gaps

18 November 2020

https://www.food.gov.uk/research/research-projects/review-of-antibiotic-use-in-crops-associated-risk-of-antimicrobial-resistance-and-research-gaps

細菌性植物病害対策のための抗菌剤使用の増加報告を受け、FSAは抗菌剤耐性のリスクとリサーチギャップに関連する穀物における抗生物質の使用のレビューを委託するためにDefraと協力した。

 

[FSA]FSA理事会: 2020年11月18日

FSA Board meeting: 18 November 2020

18 November 2020

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-board-meeting-18-november-2020

FSAの年間サーベイランス報告、サンプル戦略進捗レビューについて、海外戦略に関する年次報告の更新、社会科学諮問委員会による年次報告と情報更新に関して。

 

[BfR]現在の知見からは豚肉を介したSARS-CoV-2感染はありそうにない

Infection with SARS-CoV-2 via pork meat unlikely according to current state of knowledge

https://www.bfr.bund.de/cm/349/infection-with-sars-cov-2-via-pork-meat-unlikely-according-to-current-state-of-knowledge.pdf

(中国はウイルスが中国発ではないかもといいたくてこの手の情報を流しているので相手にしなけりゃいいのに、とは思う。)

 

[FAO]世界抗菌剤啓発週間

World Antimicrobial Awareness Week, 18-24 November 2020

http://www.fao.org/antimicrobial-resistance/world-antimicrobial-awareness-week/en/

 

[ProMED]COVID-19更新(494報)

COVID-19 update (494): forged results, eradication, immunity, WHO, global

2020-11-18

https://promedmail.org/promed-post/?id=7951890

一部のみ

[1] 旅行のための偽造検査結果

Date: Tue 10 Nov 2020 Source: The Washington Post [edited]

世界的にコロナウイルス患者が増加している中、多くの国が入国に際して陰性の検査結果を要求している。しかし旅行者にとって適切な時期に検査を受けるのが難しい。従って偽の陰性結果の闇市場が出てくるのは時間の問題だろう。ブラジル、フランス、英国での事例のように世界中で偽の陰性証明が出回っている

2020年11月2日の週、フランス当局はパリのシャルル・ド・ゴール空港で偽の検査証明書を売っていた偽造集団を解散させた。Associated Pressによると陰性電子証明を180-360米ドルで売っていたという

(ブラジル、英国の例略)

しかし旅行者向けの検査から結果までのプロトコールがますますハイテクになっているので、文書偽造が多くなるのはありそうにない。例えばハワイ州では、訪問者は事前にオンラインで検査を予約し適切な認可検査を受けてその結果をデジタルポータルにアップロードする必要がある。紙のコピーは受け付けない。

 

論文

-高タンパク質総食事代用品は健康体重維持に重要?

Are high-protein total diet replacements the key to maintaining healthy weight?

18-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/asfn-aht111220.php

American Journal of Clinical Nutritionに発表された研究結果はそれらが肥満増加対策に期待できることを示唆

18-35才の健康な成人での代謝チャンバーに32時間入っての実験。炭水化物35%タンパク質40%脂肪25%の高タンパク質食と、平均的アメリカ人の炭水化物55%タンパク質15%脂肪30%のどちらかを同じカロリーで与えた。

 

-ビタミンDサプリメントは進行がんの発症リスクを減らすかもしれない

Vitamin D supplements may reduce risk of developing advanced cancer

18-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/bawh-vds111720.php

JAMA Network Openに発表されたVITAL RCTの二次解析。VITALではビタミンDとオメガ3サプリメントの影響を検討して全がん発症率に差は無かったががん関連死の減少を観察していた。25000人以上のVITAL参加者のうち5年で浸潤性のがんと診断されたのは1617人であった。ビタミンD投与群では進行がんと診断されたのは226人、プラセボが274人。正常体重(BMI 25以下)の7845人の中ではプラセボ群で96人ビタミンD群で58人が進行がんと診断された。

 

-デンマークの試験が他の公衆衛生対策にマスクを加えることの有効性を測定する

Denmark trial measures effectiveness of adding a mask recommendation to other public health measures

18-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/acop-dtm111720.php

Annals of Internal Medicineに発表されるSARS-CoV-2感染予防のためのマスク助言追加の有効性を測定したRCT。DANMASK-19試験では6000人以上の参加者を無作為に家の外でサージカルマスクを着けるよう助言を追加する群とそうでない群に割り付けた。当時デンマークでは病院以外でマスクをする習慣はなかった。1ヶ月後、マスク群は1.8%、対照群は2.1%感染した。この結果はマスクに大きな保護作用があることを除外し、小さな保護作用を支持するが全く影響がない可能性を完全には排除できない

 

-親による技術使用制限は成人期まで続く影響はほとんど無い

Parental restrictions on tech use have little lasting effect into adulthood

18-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/uoca-pro111820.php

広く心配されている「テクノロジー依存」は大げさである可能性があることを示唆

「携帯電話は置きなさい!」「ゲームはもう止めなさい!」「YouTubeはもう十分見たでしょ」-モバイルインターネットの時代に育つ子どもたちはこの手の注意を聞いたことがあるだろう-しばしば過剰使用の長く続く悪影響を心配する親たちの善意による。しかし約1200人の若年成人の調査による新しい研究によるとそのような制限は後の人生のテクノロジー使用にはほとんど影響しない。データはパンデミック前に集められた。パンデミックで劇的にオンライン使用が増えたが親たちは画面を見る時間が長くなったことについてそんなに心配しなくていいだろう。Advances in Life Course Research

(今年はディスプレイを見ることが心身に悪影響があるという主張が一気に後退した。僅かな影響しかないのはもともとわかっていたのだが、どんなに僅かでも影響が「ある」と主張するのは可能なので。エフェクトサイズにもっと注意を払うべき)

 

-ポッド電子タバコは普通のタバコより害が少ない、新しい研究が発見

Pod e-cigarettes less harmful than regular cigarettes, new study finds

18-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/bu-pel111820.php

JAMA Network Openに発表された186人の喫煙者での研究。2/3に6週間電子タバコを吸ってもらい残りはこれまで通り。電子タバコに変更した群の強力な発がん物質NNAL濃度が低く一酸化炭素濃度も低く呼吸器症状の報告が少なかった。コチニン濃度には違いは無かった

 

その他

-EU SARS-CoV-2感染診断のための迅速抗原検査の使用についての2020年11月18日の欧州委員会の助言

COMMISSION RECOMMENDATION of 18.11.2020

on the use of rapid antigen tests for the diagnosis of SARS-CoV-2 infection

https://ec.europa.eu/health/sites/health/files/preparedness_response/docs/sarscov2_rapidantigentests_recommendation_en.pdf

これまでのところ、迅速抗原検査の臨床評価では、(指示通りに使った場合RT-PCRに比べて)感度sensitivityは29%から93.9%、特異性specificityは80.2%から100%

EUが許容できる範囲は感度80%以上、特異性97%以上

・使う時期は症状が出てから5日以上7日以内。

・流行地域でRT-PCR検査が一時的に不足していて陽性率が10%を超えるような状況で症状のある人に

・症状がなくても例えば接触追跡で検査陽性率10%以上が予想されるような場合

・流行地の医療従事者等の繰り返し検査では2-3日に一回

・あまり流行していない地域ではモニタリング用

・感染率の高い地域での陰性と感染率の低い地域での陽性はRT-PCRによる確認が必要

 

-Scienceニュース

多くのコミュニティーでCOVID-19が急増する中、学校は危機を乗りきる方法を探る

As COVID-19 soars in many communities, schools attempt to find ways through the crisis

Nov. 18, 2020  By Gretchen Vogel, Jennifer Couzin-Frankel

https://www.sciencemag.org/news/2020/11/covid-19-soars-many-communities-schools-attempt-find-ways-through-crisis

世界中の学校が再び大規模で概ねコントロールされていない実験の場になった

(長い記事)

最終的には、研究者ができることはあまりない。パンデミックが退潮するまで、当局や保護者や教師は科学以外の質問に直面する。「安全とは何を意味する?学校を続けるためにどのくらいのリスクなら受け入れられる?」

(許容できるリスクはどのくらいなのか、は常に問われているのだけれど。無視されているだけで。研究者の仕事もまだ足りない。選択に役立つ情報が必要。)

 

-Natureコメント

エビデンスのコミュニケーションのための5つのルール

Five rules for evidence communication

18 NOVEMBER 2020 Michael Blastland et al.,

https://www.nature.com/articles/d41586-020-03189-1

正当な理由のない確実性、小綺麗な逸話と熱烈支持のプレゼンは避ける、説得するのではなく情報を伝えるよう努力する

あなたの科学を「説得力があるように」「魅力的に」語れ、という話を聞いたことがあると思う。それは製品を売ったり研究費を獲得したりするための方法である。それは有効だが危険でもある。

我々は人々を特定の方向に導くためではなく、何がわかっているか理解し自分で根拠に基づいて意思決定するのに役立つようにコミュニケーションをデザインすることを目的とした。我々は動機について明らかにし、データは完全に明確に提示し、情報源を共有することが重要だと考える。

我々は世界が「インフォデミック」になっていて間違った情報がソーシャルメディアでウイルスのように拡散していることを認識している。そのため多くの科学者がコミュニケーションテクニックの競争をしているようだと感じている。しかし研究者が自分の仕事を売り込みたいがために競争し中立であるより魅力的な物語を語ることに集中してきたためにおこっている再現性の危機を考えよ。我々は説得を焦ったり単純な物語を語ることによる信頼性へのダメージを心配している。

そうではなく、別の方法を提案する。我々はそれをエビデンスコミュニケーションと呼ぶ。

・説得するのではなく情報提供を

・偽りのバランスではなくバランス良く

・不確実性を明らかに

・根拠の質を述べる

・デマに免疫をつける

次は?

エビデンスコミュニケーションの分野はここ数十年で育ってきた、主に医療コミュニケーションの研究者から。しかしまだその効果や最良の方法についてはわかっていないことが多い。

保全科学や公衆衛生などの分野では、状況により活動家になるべきだと感じたりどんな手を使ってでも昇進すべきと感じるかもしれない。実際のところ全ての研究者は自分の仕事について熱心な宣伝者である。「情報提供」から「説得」の間は連続していて、研究者は意識してその立場を選ぶべきである。政治的およびプロのコミュニケーターにはしばしば目的があり説得の義務がある。科学者は何が適切かについては自由に判断できるべきである。多くの研究者は人々との関与に良い仕事をしている。それでも研究者は盲目的に修辞の力を使うべきではなくメディアやエンタメ業界が人々の感情や信念を形作るために使ってきたツールを常に使うべきではない。また自分自身を政治的でないとかバイアスがなくて客観的だと見なすべきではない-我々全てが価値観や信念や衝動を持っている。たとえ「公正な調停者」になることを選んだとしても、真っ先に自分自身に正直であるべきである。

信頼は重要である。いつでも「科学を宣伝する」ことが長期的に科学に役立つことにはならない。必要なのは良いエビデンスコミュニケーションである。皮肉なことに、そのことについて我々はあなたを説得したい。

 

根拠を共有するためのクイックTIPS

目的は「説得ではなく情報を与えること」-信頼の哲学者Onora O’Neillが言うように「入手可能で、わかりやすく、利用可能で、評価可能であれ」

・目的とする聴衆の疑問や懸念の全てに対応する

・誤解を予測する;前もって間違いを否定し説明しておく

・知見の都合の良いところだけ抜きださない

・利点と害の可能性を同様に公平に提示する

・どんなプレゼンでも内在するバイアスを避ける(例えばネガティブとポジティブの両方の枠組みを一緒に使う)

・数字を使う、あるいは言葉と数字を両方

・不確実性を堂々と開始:可能な帰結の範囲について開示

・根拠の質と妥当性を強調する

・序列が明確で注意深くデザインされたレイアウトを使い、情報源を含める

 

-Natureエディトリアル

欧州はパンデミック対応を作るのにもっと世界のことを考えるべき

Europe must think more globally in crafting its pandemic response

17 NOVEMBER 2020

https://www.nature.com/articles/d41586-020-03246-9

EUはパンデミック中に一致した見解を見つけることに苦労してきた。新しい計画は強力なスタートであるが、もっと外国のことも考える必要がある

世界で最も医療にお金をかけている国がどうして最もCOVID-19死亡率が高いのか?これはコロナウイルスパンデミックの大きな謎のひとつである。危機になってから約1年、欧州経済のビッグ5-ドイツ、フランス、英国、イタリア、スペインが合計で約20万人の死亡を記録した。同時にEU 27カ国は統一対応をとれずにいる。

パンデミック初期にはEUの一部の国は個人保護具輸出を止め、同盟国にすら提供しなかった。EU各国はこれまで約60億ユーロの資金をパンデミック対策に割り当てているが、介入の根拠となる共通ベンチマークをもたず、社会的距離の意味、いつロックダウンするのか、隔離の規則といった基本的問題ですら異なる。EUのパンデミック対応の一貫性の無さは驚きである。

幸い欧州委員会は事態をより強く把握しようとしてきた。11月11日に欧州議会と各国政府が検討すべき長い行動リストを発表した。中には欧州CDCの強化などが含まれる

しかしこの発表は同時にEU計画の重大な欠陥も明らかにした。EU加盟国はこれまで協調が必要な公衆衛生対応に直面したことがなく、健康はEUのコアコンピテンス(中核となる権限)に含まれていなかった。健康は個々の国の問題でEUのハイレベル意思決定集団は存在しない。

またEUのパンデミック対応はEU以外の国の経験や知識に対してよりオープンである必要がある

(一部のみ)

 

-南オーストラリアはクラスターをコントロールするためロックダウン

SA to go into lockdown to control cluster

Nov 18 2020

https://www.seymourtelegraph.com.au/national/2020/11/18/2129427/business-hopes-for-covid-19-ease-in-sa

アデレードの心配なクラスターをコントロールするため「サーキットブレーカー」として6日間のロックダウンに入る

全ての学校、パブ、カフェ、フードコート、食品の持ち帰り小売店閉鎖、地域旅行禁止、介護施設も閉鎖、工事や工場も営業停止、結婚式や葬儀、戸外スポーツも禁止。家から出られるのは一日一回買い物あるいはCOVID-19検査や治療のためだけ。

問題のクラスターは感染者23人で7人が結果待ち。

ビクトリアのようにならないため。

 

-Beyond Meatが中国で植物ベースの豚挽肉を発表

Beyond Meat launches plant-based minced pork in China

November 18, 2020  By Michelle Toh, CNN Business

https://edition.cnn.com/2020/11/18/business/beyond-meat-china-intl-hnk/index.html

これまでも植物ベースのポークは作っていたがそれはソーセージ製品として。