2023-01-27

[FTC]FTCはNutraClick LLC 社によって望まない毎月のサプリメントと美容用品定期購入を課金された消費者に$973,000以上を返金

FTC Returns More Than $973,000 to Consumers Charged by NutraClick LLC for Unwanted Monthly Subscriptions for Supplements and Beauty Products

January 25, 2023

https://www.ftc.gov/news-events/news/press-releases/2023/01/ftc-returns-more-973000-consumers-charged-nutraclick-llc-unwanted-monthly-subscriptions-supplements

無料のサンプルで消費者を誘い、同意なしに毎月購入契約をさせていた

 

[EU]委員会は動物の健康に関する情報提供要請を開始

Commission launches a call for information on animal health

26/01/2023

https://ec.europa.eu/newsroom/sante/items/774170/en

SCHEERは本日、科学目的で使用される動物の保護についての指令 2010/63/EU のAnnexes III と IVの標的を絞った改訂を支援する情報を求める要請を発表した。以下のような科学的情報を求める:

・実験用ゼブラフィッシュの福祉を守るための設備やケア基準

・動物系統に適した殺し方:低温ショックの条件と限界

・研究用ホシムクドリ、イエスズメ、ヨーロッパシジュウカラ、アオガラの福祉を維持するための飼育条件

2023年2月27日まで

 

[EU]SCHEER 水枠組み指令優先物質の環境基準案についての科学的意見

-ジコホル

SCHEER - Scientific Opinion on "Draft Environmental Quality Standards for Priority Substances under the Water Framework Directive" – Dicofol

25 January 2023

https://health.ec.europa.eu/publications/scheer-scientific-opinion-draft-environmental-quality-standards-priority-substances-under-water-16_en

 

-ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDEs)

SCHEER - Scientific Opinion on "Draft Environmental Quality Standards for Priority Substances under the Water Framework Directive"- POLYBROMINATED DIPHENYL ETHERS (PBDEs)

25 January 2023

https://health.ec.europa.eu/publications/scheer-scientific-opinion-draft-environmental-quality-standards-priority-substances-under-water-17_en

最終意見

 

-ポリ塩化ジベンゾ-p-ダイオキシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン類(PCDFs)およびダイオキシン様PCBs (DL-PCBs)

SCHEER - Scientific Opinion on Polychlorinated dibenzo-p-dioxins (PCDDs), polychlorinated dibenzofurans (PCDFs), and dioxin-like polychlorinated biphenyls (DL-PCBs)

25 January 2023

https://health.ec.europa.eu/publications/scheer-scientific-opinion-polychlorinated-dibenzo-p-dioxins-pcdds-polychlorinated-dibenzofurans_en

 

[BfR]食品には何が入っている?調理鍋の中の科学

What's in our food? The science in our cooking pots

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2023/01/whats_in_our_food__the_science_in_our_cooking_pots-309799.html

食品にスポットライト:ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)はベルリンでの緑の週間にBfR MEAL studyを提示する。私達は望ましい物質と望ましくない物質をどのくらい摂取している?どのような健康影響が調理方法に関連している?ベルリンの国際緑の週間(IGW)で、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)の専門家がホール3.2のBfR の117番ブースでこれらの質問に答える。ここでは、BfR MEAL study(食品の暴露評価と分析のための食事)が焦点である。食品に含まれる物質の平均濃度を調べることが目的である。IGWに訪れる人は、アナログでもデジタルでもさらにスムージーバイクでもこの研究の個々の段階を経験できる。料理のハイライトはTVシェフTino Schmidt氏のライブクッキングショーである。「BfR MEAL studyはあなたの家庭の夕食に出るような食品を調べる。我々はこの研究の過程や目的を説明し、調理時に注意すべきことを明らかにする。」とBfR長官Andreas Hensel医学博士は述べた。

このフェアを訪れる人は、BfRのブースで、健康的な栄養についてMEALの研究者と話しができる。定期的なライブクッキングショーのTVシェフTino Schmidt氏は、調理時に覚えておくべき最も重要なことに注目させる。その後、IGWに訪れた人は健康的な食品を味わえる。さらに、BfR MEAL studyの様々な段階がインタラクティブに提示される。このようにして、訪れた人はこの研究の各段階全てを把握できる。BfRのブースを訪れた人は、研究キッチンへ行ってVRメガネでインタラクティブに探求できる。タッチスクリーンクイズで遊びながらこの研究の情報が提供され、XXLグラフィクスはその結果を生き生きと簡潔にまとめている。スムージーバイクには特別な努力が必要である。ここでは、浸したブレンダーを動かすためにペダルをこぎ続けなければならない。老いも若きも平等に、自分の筋力を使ってフレッシュなスムージーを手に入れられる。この研究では、ピューレ状にするのと同じように均質化が機能する。参加者はこの研究のそれぞれの段階がどういうことかを直接学ぶ。

BfR MEAL studyは大規模に食品中の平均的な物質濃度を測定する、ドイツで初めての研究である。ドイツで最もよく消費される食品の90%以上を検討し、調理した食事のように普通に食べる食品を分析している。とりわけ、この結果は食品の健康リスクの可能性をよりよく特定するための基礎の役目を果たしている。この研究の詳細はBfRのウェブサイトを参照。

https://www.bfr-meal-studie.de/en/meal-homepage.html

BfRの場所はホール3.2 "ErlebnisBauernhof"、117番である。国際緑の週間は2023年1月20~29日にベルリンで開催される。

※国際緑の週間(IGW)の追加情報のURL:

https://www.bfr-akademie.de/english/events/igw2023.html

https://www.gruenewoche.de/en/

 

[CDC]MMWR

成人のレジャー時の有酸素、筋力強化、複合身体活動ガイドラインを満たす率、地方と都市及び地域別-米国2020

Prevalence of Meeting Aerobic, Muscle-Strengthening, and Combined Physical Activity Guidelines During Leisure Time Among Adults, by Rural-Urban Classification and Region — United States, 2020.

Abildso CG, et al.,

MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2023;72:85–89

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/72/wr/mm7204a1.htm?s_cid=mm7204a1_w

2020全国健康インタビュー調査データの解析から、ガイドラインを満たす米国成人の割合は少ないことがわかった。大都市住人と西部の方が人口密度の少ない都市や地方住人よりガイドラインを満たす可能性が高い

 

[COT]2023年2月7日の会合

COT Meeting: 7th February 2023

25 January 2023

https://cot.food.gov.uk/COT%20Meeting%3A%207th%20February%202023

・プラスチック食品接触材料や品物の製造に使うモノマーとしての2-ヒドロキシメタクリレート

・食品添加物としての二酸化チタンの生殖毒性に関するEFSAの意見のレビュー

・パンと小麦粉規制における強化ガイダンスレベル見直しについての最初の声明案

・T2 & HT2マイコトキシンの既存のHBGVsについてのディスカッションペーパー

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2023-01/TOX-2023-04%20T2%20%26%20HT2%20discussion%20paper%20.pdf

・緑茶カテキンの安全性についての最初の声明案

・妊娠期の異食の影響についてのディスカッションペーパー

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2023-01/TOX-2023-06%20Discussion%20on%20the%20effects%20of%20pica%20during%20pregnancy%20.pdf

土を食べることについて考察

英国の栄養が十分摂れている集団での妊婦の異食は事実と言うより神話の可能性

・2022 COT年次報告案

・委員会の助言の後に対応されたこと更新

・年次COTホランズンスキャン

・ビタミンB6の耐容上限量についてのEFSAの意見案

・他のFSA科学助言員会の仕事について更新

(他は資料はまだ)

 

[ASA]減量とデトックス:悪いものをカットして根拠と責任の良いバランスを

Weight-loss and detoxing: Cut out the bad stuff and ensure a balanced diet of responsibility and evidence

26 Jan 2023

https://www.asa.org.uk/news/weight-loss-and-detoxing-cut-out-the-bad-stuff-and-ensure-a-balanced-diet-of-responsibility-and-evidence.html

新年にライフスタイルを変えようとする人向けに宣伝業者が減量製品や方法を熱心に売りこんでいるが誤解を招く広告にならないように注意すべきである。

・根拠があること

・現実的であること

・責任をもつ

・肥満に言及しない

・前後イメージ

・セルライトが治せる?

・デトックス

・魔法の服

・侮辱、害、責任

 

論文

-キノコ中毒アウトブレイク-中国、2022

CCDC

Mushroom Poisoning Outbreaks — China, 2022

https://weekly.chinacdc.cn/en/article/doi/10.46234/ccdcw2023.009

2022年にCCDCは21地方482キノコ中毒事例を調査した。患者1332人死亡28人だった。合計98のキノコが同定され、臨床症状は7種類。暫定的に3つの新品種が記録された

(キノコの写真がいっぱいある)

 

-プラスチック中化学物質の健康影響は二世代伝わる

Health impact of chemicals in plastics is handed down two generations

26-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977830

Environment International。フタル酸ジシクロヘキシル(DCHP)に暴露された父親の影響が精子の小さなRNAの変化を介してマウスF2世代に伝わる。

 

-EUの消費者は環境ダメージを東側近隣諸国に「輸出」している

EU consumers ‘export’ environment damage to Eastern neighbours

26-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977505

Nature Sustainability.

アルバニア、モンテネグロ、セルビア、ウクライナ、モルドバなどに

 

-食品、飼料、燃料として海藻をもっと多く栽培する

Farming more seaweed to be food, feed and fuel

26-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977636

Nature Sustainability.

 

-有色人種の美容師は「懸念される」未知の化合物混合物に暴露されている

Hairdressers of color exposed to ‘concerning’ mix of unknown chemicals

26-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977833

Journal of Exposure Science and Environmental Epidemiology

米国の黒人とヒスパニックの美容師の尿検体を調べて、事務仕事をしている女性の尿検体と比較した。有色人種の美容師はそうでないスタイリストより多くの化合物に暴露されている。またオフィスで働く女性と比べると美容師は化合物暴露が多い

 

-米国のほとんどの子どもが有害な可能性のあるメーキャップを使っている、しばしば遊びで、ことを研究が発見

Study finds most U.S. children use potentially toxic makeup products, often during play

26-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977856

International Journal of Environmental Research and Public Health

200人以上を調査したところ保護者の79%が12才以下の子どもがグリッターやフェイスペイント、リップグロスなどの子ども用メーキャップやボディ製品として販売されているものを使うと回答した。先の研究でこれらの製品には鉛、アスベスト、PFAS、フタル酸、ホルムアルデヒドなどがしばしば含まれている。

(実際の暴露を測定したわけではないらしい)

 

-英国の新聞は肉代用品を一般的に好意的に報道している-しかし一部の肉や乳代用品の高度加工、タンパク質作物の高い環境負荷、大企業の関与が最大の懸念と描かれている

UK newspapers generally report on meat substitutes positively—but high processing of some meat and dairy alternatives, high environmental footprint of protein crops, and big business involvement are portrayed as the biggest concerns.

26-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977163

PLOS Sustainability and Transformationに発表された英国三紙(Telegraph, Guardian (London), Times (London))の報道内容解析

 

-砂糖飲料税は6年生の少女だけで年5000人以上の肥満を予防した可能性がある

Sugary drinks tax may have prevented over 5,000 cases of obesity a year in year six girls alone

26-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977428

イングランドの砂糖飲料税導入後、小学校高学年の子どもの肥満が低下した。現在の肥満の傾向を考えると、6年生の女の子だけで年5000人の肥満を予防した可能性がある

PLOS Medicine。しかし6年生の男の子と1年生から5年生まででは有意な関連はなかった。砂糖税がソフトドリンク中の砂糖を減らしたことは観察されている。肥満レベルの変化が何故女の子でだけなのかは明確ではない。

 

SCIENCE VOLUME 379|ISSUE 6630|27 JAN 2023

-エディトリアル:ChatGPTは面白いが著者ではない

ChatGPT is fun, but not an author

  1. 313  H. HOLDEN THORP

(流行ってるのと悪用の可能性に注目されている)

 

-ミンクに拡大しているトリインフルエンザは「警鐘」

Bird flu spread between mink is a ‘warning bell’

BY KAI KUPFERSCHMIDT 26 JAN 2023: 316-317

スペインのミンク農場での大規模アウトブレイクはH5N1インフルエンザパンデミックの恐れを再点火する

(本当に高病原性インフルエンザのパンデミックになったら、今コロナが最悪とか言っている人たちはあっさり言うこと変えると思う。)

 

-福島廃水放出が間もなく始まる

Fukushima wastewater release set to start soon

BY DENNIS NORMILE 26 JAN 2023: 32

政府は放出が海洋あるいはヒトの生命にリスクとならないと言うが一部の科学者が合意しない

(Woods Hole Oceanographic InstitutionのKen Buesselerとハワイ大学のRobert Richmondなど、反対者の意見だけ紹介)

 

-政策フォーラム 家畜の福祉:「自然の」行動を超えて

Farm animal welfare: Beyond “natural” behavior

BY MARIAN STAMP DAWKINS 26 JAN 2023: 326-328

動物を中心にした見方で家畜の福祉向上

福祉の指標としての「自然な行動」の欠陥 明確な欠陥は自然は残酷だということ

(でも人間は動物じゃないからわからないのでは?)

 

Nature

-エディトリアル

水危機が悪化している。研究者はともに取り組まなければならない

The water crisis is worsening. Researchers must tackle it together

24 January 2023

https://www.nature.com/articles/d41586-023-00182-2

貧困の中で生きている数百万人がいまだに安全な水と基本的衛生が手に入らないのは許容できない。Nature Waterが研究者が進む道を見つける役に立つだろう

Natureは1月19日にNature Water発刊

 

-研究ハイライト

自己消火綿に出会うと炎は消える

A flame dies out when it meets self-extinguishing cotton

18 January 2023

https://www.nature.com/articles/d41586-023-00071-8

難燃性の遺伝的変異は現在繊維に添加されている人工の難燃剤を置き換える可能性がある

PLoS ONEに発表された研究の紹介

 

その他

-EWGの有毒な魚の切り身

EWG’s Toxic Fish Fillet

By Chuck Dinerstein, MD, MBA — January 25, 2023

https://www.acsh.org/news/2023/01/25/ewg%E2%80%99s-toxic-fish-fillet-16837

EWGのScott Faberが「バスを一回食べることはPFOS汚染水を1ヶ月飲むのと同じ」という。これはEWGによる研究のメッセージであるが慎重な検討が必要である

Environmental Researchに発表された研究。実測していない、各種の前提を置いたモデルで如何に恐怖を煽るかを追求しているような論文。例えば極端に偏った分布のある場合、代表値に何を選ぶかで結果は大きく変わりうる。

長い解説略。

(学術研究を装った活動家の運動。PFASこういうのが多い。国内でも飲料水(水道水)と飲料水源や井戸、飲用とは関係ないところからの検出を意図的にごちゃ混ぜにしてる報道が多い)

 

-(本)リーク:Brookhaven国立研究所の政治、活動家、信頼喪失

The Leak: Politics, Activists, and the Loss of Trust at Brookhaven National Laboratory.

Robert P. Crease, with Peter D. Bond

MIT Press, 2022

https://mitpress.mit.edu/9780262047180/the-leak/

無害な放射能漏れが如何にしてメディアの嵐と政治的スタンドプレーと恐怖宣伝をよび重要な科学施設を閉鎖させたか

1997年にBrookhaven国立研究所の科学者が研究炉の近くで微量の放射能漏れを発見した。それは原子炉由来ではなく保存プール由来で健康に害はない(トリチウム)。しかしこの発見がメディアと政治の爆発をもたらし炉が閉鎖され研究所そのものを廃止しようとすらされた。

四半世紀が経過し、このエピソードは現在のワクチンや気候変動、有害化合物のような重要な議論と研究を撹乱する恐怖と科学の否定のダイナミクスを明示する。重要なプレイヤーは議員、科学者、ジャーナリスト、大学の学長、俳優、スーパーモデル、反核活動家などで、驚くべきやりかたでチームとなった。著者らは内部情報や機密文書などを入手して、健康上意味のないという事実が如何にしてチョルノービル級の災害として描かれたかを明らかにする。この暴露は、科学者、政治家、メディア、人々のギャップが1997年以降さらに危険なものになっていることを明らかにする

https://www.gao.gov/assets/rced-98-26.pdf

政府の報告書によると、地下水のトリチウム濃度が飲料水基準(20000pCi/L(740Bq/L))の2倍、最大32倍検出された。気付かれることなく12年間そうだった)

 

-ドイツ緑の党の大臣はEUのゲノム編集規制解除について一致しない

German Green ministers not aligned on EU gene editing deregulation

By Julia Dahm | EURACTIV.com  2023年1月18日

https://www.euractiv.com/section/agriculture-food/news/german-green-ministers-not-aligned-on-eu-gene-editing-deregulation/

ドイツでは農業大臣と環境大臣が両方緑の党であるため、欧州委員会が勧めると予想される新しいゲノム技術(NGTs)の規制緩和に反対すると多くの人が予想している。しかし農業大臣Cem Özdemirはこれまで立場を明らかにしていない

緑の党の中の左翼である環境大臣Steffi Lemkeは明確にゲノム技術のどんな自由化にも反対である。予防原則に従えば規制が正しい、と述べている。

しかし緑の党の中の現実主義者であるÖzdemirは規則緩和を排除しない。

2023-01-25

[EFSA]意見

有効成分(3E)‐dec‐3‐エン‐2‐オンの農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance (3E)‐dec‐3‐en‐2‐one

EFSA Journal 2023;21(1):7765 23 January 2023

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7765

(農薬の結論)

情報不足と懸念が確認された。

 

[Defra]食品中の残留農薬:2022年第2四半期のモニタリング結果

Pesticide residues in food: quarterly monitoring results for 2022

Last updated

19 January 2023

https://www.gov.uk/government/publications/pesticide-residues-in-food-quarterly-monitoring-results-for-2022

2022年第2四半期は、4月初めから6月末までに23種の食品について889検体を集め、最大398種類の農薬を調査した。889検体のうち498検体で残留が確認され、そのうち17検体が最大残留基準値(MRL)を超過していた。短期暴露に関する詳細なリスク評価を行ったのは、アボカドのプロクロラズ(残留濃度:1.5 mg/kg)、ブドウのクロルピリホス(0.005 mg/kg)、ドライトマトのクロルピリホス(0.009 mg/kg)、トマトのα-シペルメトリン(0.03 mg/kg)で、これらの事例全てにおいて、健康影響の可能性は低い、あるいは予想されない。農薬クロルピリホスの遺伝毒性影響の可能性を調査したところ、2つの検体だけがMRLのレベル(0.01 mg/ kg)を下回った。この農薬は英国では認可されていないが、ある一部の輸入食品に検出される可能性がある。現在のレベルでは遺伝毒性による健康上の有害影響のリスクは低い。この報告書で検出された各農薬の個々の作物の長期暴露スクリーニング評価に、長期にわたる有害な健康影響の可能性を示すものはなかった。

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 227-23

​​​​​25 January 2023

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20227-23.aspx

新規申請と提案

・加工助剤としてのGM Trichoderma reesei (遺伝子ドナー: Fusarium verticillioides) 由来キシラナーゼ

意見募集

・調整補充用スポーツ食品(FSSF)レビュー

 

[ASA]ミニヒーター広告はデタラメだらけ

Mini-Heater ads full of hot air

ASA News 25 Jan 2023

https://www.asa.org.uk/news/mini-heater-ads-full-of-hot-air.html

生活費の増加危機に多くの人が苦しんでいる中、特に暖房費が懸念であることを我々は承知している。本日ASAはコンセントに差し込んで使うミニヒーターの広告4つを禁止した。全て直接的間接的に普通のガス暖房の代わりになる、お金が節約できすぐに暖房できると宣伝している。しかし実際は逆である

 

[FAO]アジア太平洋地域では都市化が加速し、同時に都市の食料不足も加速している-国連機関報告

As the pace of urbanization quickens in Asia-Pacific, so too does the threat of urban food insecurity – UN agencies report

24/01/2023

https://www.fao.org/newsroom/detail/as-the-pace-of-urbanization-quickens-in-asia-pacific-so-too-does-the-threat-of-urban-food-insecurity-un-agencies-report/en

2021年、この地域の3億9600万人が栄養不良で10億5000万人が中程度から深刻な食料不足に苦しんでいる

‘Asia and the Pacific Regional Overview of Food Security and Nutrition 2022 – Urban Food Systems and Nutrition’.

(それでも肥満対策と肥満の多い先進国向けの「健康的な食生活」をねじ込む。栄養不良対策をしたら肥満率があがるのは当然で、肥満率増加ゼロ目標を達成していないという批判は害の方が大きいだろう。ついでに日本だと子どもの肥満率が高いのは都市部より田舎だったりするのに都市は常に悪いらしい。「世界の公衆衛生の権威ある説」が日本に全然あてはまらないのは日本の発信力が弱いせいもあるけれど欧米の傲慢でもある。アジア諸国は自分たちの国のデータを見るべき。)

 

[FSSAI]「ギー/バター」と同じ名前で誤解を招く製品が販売されている

Misleading products in market in same name of "Ghee/Butter"

[Updated on:24-01-2023]

https://www.fssai.gov.in/upload/advisories/2023/01/63cf4a03a7b7border.pdf

一部の食品事業者が乳製品ではないものを「植物ベースのギー/バター、ビーガン用ギー/バター、等」として売っている。さらに「ビーガンギー」と詐欺的に販売されているものもある。食品安全基準(ビーガン食品)ではギーやバターなどはビーガン食品と主張することはできない。さらに乳でないものをミルクあるいは乳製品等と主張してはならない

(これは結構難しい話で、豆乳soy milkやピーナッツバターのような名称をどう線引きするか、文化や立場によって違うかも)

 

[WHO]出版物

食物アレルゲンのリスク評価:パート2:レビューと優先アレルゲンの食品中閾値設定:会合報告

Risk assessment of food allergens: part 2: review and establish threshold levels in foods for the priority allergens: meeting report

24 January 2023

https://www.who.int/publications/i/item/9789240065420

ナッツ類、ピーナッツ、ごま、牛乳、卵、小麦、魚、エビ、大豆の各アレルゲンの参照用量、アクションレベル等検討

 

その他

-それはあなたが知っていることではなく、あなたが知っていると思っていることである

It isn’t what you know, it’s what you think you know

24-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/976864

英国の2000人以上の成人の調査で、科学コミュニケーションの落とし穴を同定

しっかりした根拠のある科学に対して、どうして人々がこれほど多様な見解を持っているのか?研究者らは人々が科学について知っていることについて研究してきたが、科学について知っていると考えている人は本当に科学を知っているのか?PLOS Biologyに発表された新しい研究は、科学について強い態度を持つ人は科学を理解していると信じる傾向があることを発見した。全体として、科学に強い負の態度の人は自分の理解度に自信過剰である。

 

-悪性:ワクチン戦争のバーチャル上映とQ&A発表

Announcing a virtual screening and Q&A for Virulent: The Vaccine War.

David Gorski on January 19, 2023

https://sciencebasedmedicine.org/announcing-a-virtual-screening-and-qa-for-virulent-the-vaccine-war/

ワクチン、ワクチン躊躇、反ワクチン運動についてのドキュメンタリー

悪性:ワクチン戦争

Virulent: The Vaccine War,

https://virulentmovie.com/

 

-フランスで44才の女性が絶食療法で死亡しナチュロパス起訴される

Naturopath charged after woman, 44, dies on fasting ‘cure’ in France

17 January 2023  By Mark Porter

https://www.connexionfrance.com/article/French-news/Naturopath-charged-after-woman-44-dies-on-fasting-cure-in-France

いわゆるナチュロパスのEric Gandonとその息子は高価な「水のみ療法」を提供して病気などの人が何人か死亡している。Gandonは自身のウェブサイトで過去10年で4000人を治療したと主張している。彼の息子もYouTubeで医師及び薬剤師の行為を違法に行ったことで訴えられている。彼はYouTubeチャンネルで、食べることを止めると光で生きられるようになると主張している。

 

-Natureニュース

ミンク農場でのアウトブレイクがトリインフルエンザが哺乳類に拡散することを示す

Mink-farm outbreak shows bird flu can spread between mammals

24 January 2023  Saima May Sidik

https://www.nature.com/articles/d41586-023-00201-2

H5N1インフルエンザの新たな変異株は人々と野生動物に高いリスクとなる可能性

Eurosurveillanceに1月19日に報告された、2022年10月にカラル(スペイン)のアメリカミンク農場で発生したH5N1インフルエンザアウトブレイク。遺伝子配列からH5N1の新しい変異株に感染していることが示された

(まだ毛皮需要大きいんだ。EUは多国に動物愛護強制する資格があるのだろうか)

 

-英国の肥満危機抑制に必要なのはビスケットだけ、の理由

Why three biscuits may be all it takes to curb Britain’s obesity crisis

By Abigail Buchanan 24 January 2023

https://www.telegraph.co.uk/health-fitness/nutrition/diet/how-many-daily-calories-britons-need-cut-curb-obesity-crisis/

新しい研究(nestaの↓)は体重増加を逆転させるには216カロリーが重要と示唆するが、それはより広範な問題から目を逸らすものだという人もいる

 

Nesta

約216カロリー削減で肥満率半減し1992年のレベルに戻す

Modest cuts of around 216 calories would halve obesity and take prevalence back to 1992 levels

24 January 2023

https://www.nesta.org.uk/press-release/modest-cuts-of-around-216-calories-would-halve-obesity-and-take-prevalence-back-to-1992-levels/

毎日216カロリーの削減は、コーラ500mL一本に相当する

 

食品の将来:組成見直しによる健康増進のチャンス

The future of food: opportunities to improve health through reformulation

23 January 2023

https://www.nesta.org.uk/report/the-future-of-food-opportunities-to-improve-health-through-reformulation/

組成見直しで一人あたり1日38カロリー減らせるという報告

 

-BBC特集 野菜や果物をどうやって長持ちさせるか

How to make fruit and vegetables last longer

By Marta Zaraska 19th January 2023

https://www.bbc.com/future/article/20230118-how-to-make-fruit-and-vegetables-last-longer

ハイテクコーティングから道路をよくすることまで、野菜や果物が食卓に届く前にダメになるのを減らす方法はたくさんある

保存性のためのプラスチックや化学処理を避けようとする動きが高まってきているがその代替技術はまだ限られている。食べられる天然素材によるコーティングが検討されているが、密封しすぎると嫌気性発酵誘発リスクがある。一方で南アフリカでは食品廃棄の原因が道路が悪いせいである。トラックで運ばれている間にトマトが衝撃を受けすぎる。

(「15世紀の日本では野菜を豆乳でコートして水分の喪失を予防し長持ちさせた」とある。)

2023-01-24

[FSA]FSAは2021~2022年の年次報告書及び会計報告書を公表する

The FSA publishes its Annual Report and Accounts for 2021/22

20 January 2023

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/the-fsa-publishes-its-annual-report-and-accounts-for-202122

英国食品基準庁(FSA)は昨年の会計年度の年次報告書及び会計報告書を公表した。イングランド、ウェールズ、北アイルランドにおける2021/22年の業績と活動の純費用は1億3,050万ポンドであった。

 

[FSA]意見募集

-北アイルランドにおける生きた二枚貝のマリンバイオトキシンのモニタリングの改訂

Revision to the monitoring of marine biotoxins in live bivalve molluscs in Northern Ireland

19 January 2023

https://www.food.gov.uk/our-work/revision-to-the-monitoring-of-marine-biotoxins-in-live-bivalve-molluscs-in-northern-ireland

FSAはリスクベースの公的管理バイオトキシン・モニタリングプログラムの改訂について、意見を募集する。

 

-その他の規制製品の認可申請:新規食品1つと食品添加物1つ

Applications for authorisation of miscellaneous regulated products: one novel food and one food additive

23 January 2023

https://www.food.gov.uk/news-alerts/consultations/applications-for-authorisation-of-miscellaneous-regulated-products-one-novel-food-and-one-food-additive

FSAはRP1158ビタミンD2マッシュルームパウダー(新規食品)、RP1194レバウジオシドM(食品添加物)について、意見を募集する。

 

[FDA]FDAは着色料認証料引き上げを提案する

FDA Proposes Increase in Color Certification Fees

January 23, 2023

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-proposes-increase-color-certification-fees

 米国食品医薬品局(FDA)は2023年1月24日から45日間、認証サービスの料金を引き上げるための着色添加物認証と題する規則案改正について意見募集の期間を再開する。

 

[FDA]食品規約2022の変更点概要

Summary of Changes in the 2022 FDA Food Code

01/19/2023

https://www.fda.gov/food/fda-food-code/summary-changes-2022-fda-food-code

 FDAは2022年版食品規約(第10版)を発表した。以下の2023年1月18日付のものが最新である。

https://www.fda.gov/media/164231/download

 

[ODS]ファクトシート更新

-COVID-19時代のダイエタリーサプリメント

Dietary Supplements in the Time of COVID-19

Fact Sheet for Health Professionals

January 18, 2023

https://ods.od.nih.gov/factsheets/COVID19-HealthProfessional/

序論とハーブの項目を最近の臨床試験結果とその他の研究を加え更新した。また、Clinicaltrials.govの新しい情報を加え、マグネシウムの項目を更新した。

 

[CFIA]昆虫とかびのためDubonブランドのMixed Forest Mushroomsをリコール

Dubon brand Mixed Forest Mushrooms recalled due to insects and mold

2023-01-13

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/dubon-brand-mixed-forest-mushrooms-recalled-due-insects-and-mold

 DubonブランドのMixed Forest Mushrooms(きのこミックス製品)は昆虫混入とかびの発生のためリコール。

 

[ヘルスカナダ]未承認の製品は深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある

Unauthorized products may pose serious health risks

2023-01-20

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/unauthorized-products-may-pose-serious-health-risks

ヘルスカナダは精力剤、減量用、活力剤あるいは「ポッパーズ」として販売されている未承認の健康製品に関する情報を更新する。掲載の製品成分に、ベタメタゾンジプロピオン酸エステル、クロベタゾールプロピオン酸エステル、ケトコナゾール、ネオマイシン硫酸塩が追加される。

 

[ヘルスカナダ]未承認の健康製品がフェイスブック上の店舗More to Shoppeから削除され、Edson, Albertaの倉庫から押収される

Unauthorized health products removed from sale from More to Shoppe Facebook store and seized from its Edson, Alberta, warehouse

2023-01-20

https://recalls-rappels.canada.ca/en/alert-recall/unauthorized-health-products-removed-sale-more-shoppe-facebook-store-and-seized-its

製品には処方薬が含まれているように表示があり、深刻な健康リスクをもたらす可能性がある。掲載の製品成分にアモキシシリン、カルボシステイン、ヒドロキノン、メフェナム酸、トレチノインが含まれる。

 

[HK]リコール情報

Rappel Conso of France-過剰な食品添加物によるMONINブランドのBoisson concentré e à diluer BITTERのリコール通知

Rappel Conso of France – A notice regarding recall of MONIN brand of Boisson concentré e à diluer BITTER in France due to excessive level of food additive

20 January 2023

https://www.cfs.gov.hk/english/rc/subject/files/20230120_1.pdf

過剰な食品添加物によるMONINブランドのBoisson concentré e à diluer(希釈用濃縮飲料)BITTERシロップのリコール

 

[SFA]EGO Swiss Roll(ストロベリー味)のリコール

Recall of EGO Swiss Roll (Strawberry flavour)

20 January 2023

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/media-release-recall-of-ego-swiss-roll-(strawberry-flavour)_20jan23.pdf

EGO Swiss Roll(ストロベリー味)のソルビン酸濃度が、シンガポール食品規則の基準値を超えているためリコール。

 

[USDA]USDAは有機執行強化最終規則を発表

USDA Publishes Strengthening Organic Enforcement Final Rule

Jan. 18, 2023

https://www.usda.gov/media/press-releases/2023/01/18/usda-publishes-strengthening-organic-enforcement-final-rule

本日USDA米国オーガニックプログラム(NOP)は有機執行強化(SOE)最終規則を予告した。このUSDA有機規制更新はオーガニック製品の生産、取り扱い、販売への監視と執行を強化する。消費者と農家の信頼を強化するためである

 

[WHO]50億人が心疾患につながるトランス脂肪から守られていない

Five billion people unprotected from trans fat leading to heart disease

23 January 2023

https://www.who.int/news/item/23-01-2023-five-billion-people-unprotected-from-trans-fat-leading-to-heart-disease

WHOの新しい状況報告書は世界の50億人が有害なトランス脂肪から守られていないままで、心疾患と死亡リスクが増加していることを発見した。WHOは2018年に工業由来のトランス脂肪の世界的排除を初めて呼びかけ、2023年を目標にしてから、優良実践政策が実施されている人口は6倍になり、28億人が保護されている。しかし50億人がまだリスクに晒されている

 

-世界トランス脂肪排除報告書2022

Countdown to 2023

WHO Report on Global Trans Fat Elimination 2022

https://www.who.int/publications/i/item/9789240067233

2023年目標に向かって世界の進行状況を監視する第4回目の年次報告書

これまで多くの対応は高所得国だったが、2021年にインドとフィリピンが初めてと二番目の低から中所得国でトランス脂肪排除政策ベストプラクティスを採用した国になった。この傾向が今年も続き、バングラデシュとウクライナが採用した。最も重要な課題の一つが食品中のトランス脂肪を測定する検査室能力構築である。

(安全な飲料水すらいきわたらないところでトランス脂肪対策が優先課題とは思わないけれど。スリランカに催促したり、心が痛まないのだろうか。日本は豪州等とともにデータがないとされているけれど、意味のない法律を作るのは害の方が大きい)

 

[WHO]WHOは子どもたちを汚染医薬品から守るための対応を強く求める

WHO urges action to protect children from contaminated medicines

23 January 2023

https://www.who.int/news/item/23-01-2023-who-urges-action-to-protect-children-from-contaminated-medicines

ここ4ヶ月、子ども用の市販咳止めシロップにエチレングリコールとジエチレングリコールが混入していることが確認あるいは疑われる事例がいくつか報告されている。少なくとも7カ国で、そのうち3カ国で300人以上の死亡と関連する。ほとんどが5才以下の小さい子どもである。各国からの報告によりWHOは3つの世界医薬品警告を発してきた。10月にガンビアでのアウトブレイクについて、11月はインドネシア、2023年1月はウズベキスタンの事例で。WHOは規制機関や政府、医薬品製造者、販売者に対応を呼びかける。

 

[Defra]国のテンサイ作物を守るために緊急農薬認可が認められた

Emergency pesticide authorisation approved to protect national sugar beet crop

23 January 2023

https://www.gov.uk/government/news/emergency-pesticide-authorisation-approved-to-protect-national-sugar-beet-crop

国のテンサイ作物はアブラムシによる深刻な被害に直面する可能性がある-英国の砂糖の50%以上は国内産

Defraは今年のテンサイに、黄化病リスクのためネオニコチノイド殺虫剤処理の使用を緊急暫定認可した。

テンサイの若芽はアブラムシによる食害をうけやすく、それが収量と質を大きく毀損するテンサイ黄化病ウイルスを拡散する可能性がある。2020年には国のテンサイの25%が失われ、経済的損失は6700万ポンドであった。

緊急認可は短期間のみ与えられる。

ネオニコチノイドの全面禁止は有効なままである。

(EUが禁止している~の実態)

 

[UKHSA]中等学校生のHPV予防接種率低下に懸念

Concern over drop in HPV vaccine coverage among secondary school pupils

23 January 2023

https://www.gov.uk/government/news/concern-over-drop-in-hpv-vaccine-coverage-among-secondary-school-pupils

本日から子宮頸がん予防週間が始まり、UKHSAは若い人に受け損ねたHPVワクチンを補うよう強く求める

 

[CDC]CDCの喫煙と健康室長Deirdre Lawrence Kittner博士からの元喫煙者からのTips®参加者Brian Haydenの逝去についての声明

Statement from Deirdre Lawrence Kittner, PhD, MPH, Director, CDC’s Office on Smoking and Health on the passing of Brian Hayden, Tips From Former Smokers® participant

January 23, 2023

https://www.cdc.gov/media/releases/2023/s0123-smoker-tips.html

CDCの元喫煙者からのTips (Tips®)キャンペーンの参加者である退役軍人Brian Haydenが亡くなったことを悼む。彼は喫煙により慢性閉塞性肺疾患と診断され、心臓発作でバイパス手術、心臓移植、肺がん、肺の一部除去手術を行っていた。たくさんの病気がありながら、彼はTipsキャンペーンに喜んで参加し若い人が喫煙を始めることを阻止し喫煙している人は止めるよう促すことに情熱を注いだ。

 

論文

-南オーストラリアで販売されているフレーク(魚の身)には少し胡散臭いところがある

There’s something fishy about flake sold in South Australia

23-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977361

フィッシュ・アンド・チップス(魚フライとフライドポテト)は人気の持ち帰りメニューだが、アデレード大学の切り身のDNA研究によると持続可能なサメの種類はたった27%で、絶滅危惧種が使われているものもあった。Food Control.

 

-アフリカの肉輸入禁止は自国民を傷つける

Meat import ban in Africa hurts local population

23-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977384

欧州のガーナへの鶏肉輸出の影響を解析

EUは西アフリカ諸国に大量の鶏肉を輸出しているがそれが鶏肉の価格を引き下げ、地元の小規模農家の生活を困難にしていると批判されてきた。そこでガーナを例に関税引き上げや輸入禁止の影響を検討したところ確かに鶏肉の値段はあがり国内の鶏肉生産者は利益が増える。しかし一般家庭は何の利益もなく特に貧しい家庭は肉の摂取量が減る。欧州では肉の摂取量減少は望ましいかもしれないがアフリカではそうではなく栄養状況は悪化する。

Food Security

 

-ビートルートジュースに含まれる食事由来硝酸は運動中の筋力を有意に増強する

Dietary nitrate – found in beetroot juice - significantly increases muscle force during exercise

23-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/977238

Acta Physiologica

10人の健康なボランティアで15N 標識硝酸カリウム12.8 mmol摂取

多分NO源として作用

(EFSAのnitratesのADIは3.7 mg/kg bw/d  NO3の分子量62として1 mmolは62mg

12.8 mmolは793.6 mg。ボランティアの人の平均体重87.7kgなので9mg/kg bwくらい。

硝酸は危険派と硝酸は役に立つ派は共存できない。)

 

-オークランド大学の主導した研究:抗がん薬がマウスの寿命を延ばす

University of Auckland-led study: Cancer drug boosts lifespan in mice

24 Jan, 2023 NZ Herald

https://www.nzherald.co.nz/nz/university-of-auckland-led-study-cancer-drug-boosts-lifespan-in-mice/SDODSTU43JAS3H3PQUGMHNJ5FE/

アルペリシブ。人々には自分でやってみないよう警告

Dietary supplementation of clinically utilized PI3K p110α inhibitor extends the lifespan of male and female mice

Nature Aging (2023)

https://www.nature.com/articles/s43587-022-00349-y

 

-高血圧の薬が加齢を遅らせる目的で使えるかも

Hypertension Drug Could Be Repurposed to Delay Aging

January 23, 2023

https://neurosciencenews.com/aging-lifespan-hypertension-medication-22329/

Liverpool大学の研究者らがリルメニジンが寿命を延ばすのに役立つかもしれないと報告

Aging Cell

Rilmenidine extends lifespan and healthspan in Caenorhabditis elegans via a nischarin I1-imidazoline receptor

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/acel.13774

(線虫。こういうのたくさん並べるとアンチエイジングフリークのお金持ちはたくさん薬飲むかな?)

 

-間欠断食は減量にそれほど役立たないかも

Intermittent Fasting May Not Be All That Helpful for Losing Weight

JAN 23, 2023

https://www.prevention.com/health/a42571317/intermittent-fasting-weight-loss-study/

550人の食事の量と時間を6ヶ月以上追跡した。食べる間隔と体重には関連はなかった。減量に関係があったのは食べる量を減らすことだけだった。

 

Association of Eating and Sleeping Intervals With Weight Change Over Time: The Daily24 Cohort

Di Zhao et al., Journal of the American Heart Association. 2023;0:e026484

https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/JAHA.122.026484

 

その他

-EUはカンガルー肉の輸入禁止要請を却下

EU rejects call to ban kangaroo meat imports

By Joe Whitworth on January 23, 2023

https://www.foodsafetynews.com/2023/01/eu-rejects-call-to-ban-kangaroo-meat-imports/

欧州委員会はオーストラリアからのカンガルー肉の輸入を禁止する要請を却下した。動物福祉等3団体が請願していた。オーストラリアからのカンガルー肉の輸出先のトップが欧州で、その約1/3の775トンがベルギーである

 

-食品安全の専門家はモンタナの「食品自由」法は人々を危険にさらすという

Food safety expert says Montana’s ‘Food Freedom’ law puts public in danger

By Dan Flynn on January 23, 2023

https://www.foodsafetynews.com/2023/01/food-safety-expert-says-montanas-food-freedom-law-puts-public-in-danger/

モンタナのLocal Food Choice Act of 2021が再び注目されている。この法律は自家製食品の販売に関するほぼ全ての規制を撤廃し政府機関が対策できないようにしたもの。成立直後にこの法のもとで販売された未殺菌ミルクのカンピロバクター汚染で病気のアウトブレイクがおこっている。今回の改正でハイリスク缶詰のボツリヌス対策を期待しているが…。

 

-カナダの医療へのアクセスがCMAJの焦点

Access to health care in Canada a focus for CMAJ

23-JAN-2023

https://www.eurekalert.org/news-releases/976878

現在のカナダの医療の最も差し迫った問題はアクセスである。カナダ人は必要な医療をうけるために長い時間がかかる

(日本人は恵まれすぎていてありがたみがわからないようだけれど、風邪症状程度で医師が診てくれるのは「普通」ではない)

 

-オゼンピックは減量に役立つ。しかし誰が使えるべき?

Ozempic helps people lose weight. But who should be able to use it?

January 23, 2023  Natasha Yates

https://theconversation.com/ozempic-helps-people-lose-weight-but-who-should-be-able-to-use-it-196794

セマグルチド注射が有効なやせ薬だと人々が知るようになってきた。そのため世界中で需要が急増し不足している。2型糖尿病患者が治療薬を入手するのが困難になっている。オーストラリアではオゼンピック不足のために医師は肥満治療に使わないよう助言されている。

しかしセマグルチドの肥満治療用処方であるWegovyは米国とオーストラリアで認可され、セマグルチド不足が解消したら販売されるだろう。しかし誰に使うか、値段は、明確ではない。2型糖尿病の治療用には医療保険が適用されるが肥満治療用は恐らく私費だろう。肥満が多いのは収入の低い人々で、彼らの手には届かないだろう。保険対象にする選択肢はある。等