*[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果
輸入検査課
-2018-10-19
http://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=42980
2018.10.12〜2018.10.18
-2018-10-12
http://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=42979
2018.10.5〜2018.10.11
*[MFDS]SBS、有名キッズカフェ「ウジ虫うようよケチャップ」申告に「皆知らんふり」報道関連
食品安全管理課 2018-10-19
http://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=42981
SBSの'18.10.18.報道、有名キッズカフェ「ウジ虫うようよケチャップ」申告に「みんな知らないと言っている」について、次のように説明する
説明が必要な記事の内容:食薬処は調査に乗り出さなかった
事実説明
○ 該当の件は、昨年10月10日に調査を行った事案の説明が不十分で不適切な内容が放送され、国民の皆さんに心配をおかけした点をお詫びする
○ また、これに対する正確な内容を説明する
異物の調査は、製造、消費、流通段階別に調査していて、流通・消費過程で包装をあけたあと虫などの異物が混入される場合があるので、流通・保管または消費段階での調査を実施している。該当の件は所轄官庁(高陽市)が10月10日現場調査をした結果、消費段階で異物が混入したことが把握された。
生きている虫の場合は、食品(ケチャップ)製造段階で殺菌・真空包装の工程を経るので、製造過程で混入する可能性が非常に低い。製造過程で混入したかどうかの確認が必要な場合は製造元を訪問して調査を行う。
(報道内容はキッズカフェの事業者はその製品を作った会社の責任だからうちは知らないと主張し、食薬処が製造元を調査しないのは無責任だというもの。明らかに事業者側の問題だがメディアは事業者の言い分をそのまま報道)
*[MFDS]聯合ニュースTVが報道した「食品製造機に工業用潤滑誘導OK?...知らんぶり」の記事に関連
食品安全表示認証課 2018-10-22
http://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=42982
聯合ニュースTVが'18.10.20.(土)報道した『食品製造機に工業用潤滑油もOK?‧』などに関して次のように説明する。
「食品用器具及び容器‧包装公典」によれば食品機械・器具の潤滑目的に使う物質は必ず食品用潤滑油を使うように規定しており、これに違反して工業用潤滑油を使う場合には「食品衛生法」第9条第4項に違反した場合に該当して行政処分・措置をしている。
また、食品製造‧加工業者などに対するHACCP評価基準では、食品の製造加工時に使う潤滑剤は、営業者が管理対策を用意して汚染が発生しないように管理するように規定している。したがって食品製造加工業者で工業用潤滑剤を使った場合には、法令違反による行政処分とHACCP評価基準による減点措置を全て実施している。
*[MFDS]食品中の糖、ナトリウムを正確に知って選択して食べて下さい
食生活栄養安全政策課 2018-10-17
http://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43074
食品医薬品安全処は「国民栄養安全管理」事業の一環として、国民の糖・ナトリウムの摂取源である飲料類、麺類の糖・ナトリウム含量の情報と、映画館のポップコーンの糖・ナトリウム含量を分析して情報を提供する。
○ 今回の調査は、普段好んで食べる食品からの糖・ナトリウム過剰摂取の可能性に対する警戒心を高めて、実生活での低減実践の重要性を強調するために実施した。
※ 糖・ナトリウム: 過剰摂取で心臓疾患、肥満などの慢性疾患の発生との相関があることが知られている代表的な栄養成分で、‘16年5月から、栄養成分で管理(食品衛生法第70条の7)
調査対象食品(177個)は、ナトリウムの摂取が多くなる麺類(ラーメン20、麺20)と糖類摂取が多くなる飲料類(果物・野菜飲料20、炭酸飲料20、コーヒー20、発酵乳類20)、映画館で好んで食べるポップコーン(54)とコーラ(3)。(添付1)
<ナトリウム含量について>
○ 調査された麺類の製品別ナトリウムの平均含量はうどん1,724mg、ラーメン(有湯麺)1,586mg、カルグクス1,573mgの順でだった。(添付2)
ラーメンはスープ型(16、平均含量1,693mg)が非スープ型(4、平均含量1,160mg)より高く、袋麺(12、平均含量1,640mg)がカップ麺(8、平均含量1,505mg)よりナトリウム含量が高い。
うどんは1,100~2,130mgで、1つの製品は、1日の栄養摂取基準値(2,000mg)を超過する。
映画館ポップコーンは、全国6地域映画館でナトリウムの含量を分析した。(添付4)
- ポップコーン種類別総内容量当たりナトリウム平均含量は、シーズニング948.6mg、一般504mg、甘いもの174.2mgの順で、オニオンやバターガーリックスパイスが入ったシーズニングポップコーン(764.8-1,203.7mg)の場合、甘いポップコーン(109.5~260.1mg)よりも約6倍以上多いことが分かってくる。
<糖類含有量について>
○ 調査された飲料類は摂取量が多様で100mLあたりで比べて、糖類の平均含量は、炭酸飲料10.9g、果物・野菜飲料9.7g、発酵乳類9.7g、コーヒー7.3g順でだった。(添付3)
炭酸飲料は、6.8~14.2gで製品により2倍以上の差があり、コーヒー類はアメリカン(3)0~4.4g、カフェラテ(17)6.5~9.6だった。
○ 映画館甘いポップコーン(大)の場合、糖類の平均含量が56.7gで、一緒に提供されるコーラ(大)は74.4~88.5gだった。(添付4)
□ 日常生活で容易に、糖とナトリウム摂取を減らせる習慣は次のとおり。
○ 食品を購入する時は、必ず栄養表示事項を確認して、糖またはナトリウム含量が少ない製品を選択。
○ ラーメンなどスープを含む製品の場合、まず、スープを半分だけ入れて料理後少しずつ添加して味をみる。
○ ソースや調味料が含まれている製品は、料理に使わず別途つけて食べ、すでについている調味料は、食べる前に軽くたたき落とす。
○ 汁が含まれた製品は、具を中心に摂取し、汁はなるべく食べない。
○ のどが渇く時は水を飲んで、飲料類は少ない量の製品を選ぶ。
*[MFDS]食品医薬品安全処、輸入食品の安全管理のためのコミュニケーションの場作り
現地実査課 2018-10-18
http://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43077
食品医薬品安全処は、輸入食品などの輸入、販売業者などを対象に、来る19日‘輸入食品事前安全管理説明会‘を、ソウル食品医薬品安全庁(ソウル陽川区所在)で開催する
○ 今回の説明会は、輸入食品の輸入元(前)の段階安全管理を、輸入者などが自らできるようにした優秀輸入業者、海外優秀製造業者の遵守事項、政策の方向などの情報提供のためである。
○ 主な内容は、▲輸入食品事前安全管理制度の説明▲海外製造業者衛生点検及び結果報告書の作成方法▲事前安全管理制度関連質疑応答など。
*[MFDS]農薬PLS施行準備の残留許容基準の設定を拡大
有害物質基準課/残留物質課 2018-10-19
http://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43082
□ 食品医薬品安全処は農薬ポジティブリスト管理制度(PLS)施行(‘19.1月)に先立ち農薬236種2,618の残留許容基準を新設‧改正するのを主要内容とする「食品の基準及び規格」改正案を10月19日に行政予告した。
○ 主な内容は、▲小面積農産物の栽培に必要で職権登録した農薬はイミノクタジン(Iminoctadin)など77種の414の残留許容基準▲農業現場に必ず必要であると農民が要請したグルホシネートなどの農薬204種の2,100残留許容基準▲土壌に長期間残留するDDTなどの農薬3種に対する7の残留許容基準▲以前作物に使用された後、作物に残る可能性があるミクロブタニルなど農薬25種に対する53のグループ基準。
□ 一方、食薬処はPLS施行による農民、食品業者などの懸念事項を解消しようと、関係省庁と合同で詳細な対策を用意して補完対策を実施している。
○ 現在472種の農薬について8,353個の残留許容基準を設定・運営しており、現場農薬不足問題などを解消しようと、2回の行政予告を通じて311種農薬について4,447個の基準を追加で設定した。
○人参のように栽培期間が長かったり、リンゴやタマネギのように、数ヶ月保存して販売する国内農産物に対しては、‘19年1月1日以後に収穫する農産物からPLS制度を適用する予定。
*[EU]コロイド銀(ナノ)についての最終意見
SCCS - Final Opinion on Colloidal Silver (nano)
歯磨きやスキンケア用品を含む化粧品に最大1%までのナノコロイド銀の使用の安全性については提出されたデータに重大な不足があるため結論できない。さらに銀イオンの存在も検討すべき。
*[EU]食品安全-世界食糧デー2018年10月16日-#ゼロハンガー
Food Safety World Food Day 16th October 2018 - #ZeroHunger
By Vytenis Andriukaitis, European Commissioner for Health and Food Safety
16/10/2018
今回、2030年までにゼロハンガー(飢餓ゼロ世界)に関する持続可能な開発目標の達成に特に焦点をあてた世界食糧デーとする。ゼロハンガーチャレンジは2012年に国連によって始められたが、食品廃棄の削減、生産から消費までの持続可能な食糧システムの促進、すべての人々に対する健康的な食事を利用する機会の増加、地方の貧困に終止符を打つ、など様々な観点がある。
食品廃棄は、貴重な天然資源と経済資源の非倫理的な誤用である。世界では8億人以上が飢えている一方、ヨーロッパでは毎年8800万トンの食品が無駄になっている。これは総計毎年1430億ユーロになる。生産から消費において、食品廃棄を削減できる方法がある。
国連の持続可能な開発目標は、2030年までに販売店や消費者レベルで食品廃棄を半減させ、生産と供給チェーンにわたって食品ロスを減らすことであったが、2016年に食品ロスと食品廃棄のための欧州プラットフォームが作られた。これにより、加盟国内の食料の寄付を容易にするEUのガイドライン、3年にわたるEUの広範なパイロットプロジェクトが進行中である。安全だがもはや人用に販売できないものを動物の飼料とするために、4月にEUガイドラインが導入された。また、供給チェーン内及び消費者による日付表示の使用と理解を改善しそれにより食品廃棄を減らす方法を検討している。
今や新しいチャレンジは、明確な計測方法論を定義することである。2018年5月に採択された廃棄法改訂のおかげで、食品廃棄予防に関する明確な計測方法が導入された。
しかし、さらに、革新的なアプローチ、新しいビジネスモデルを作成し、様々な参加者で協力を働き掛け、さらに個人や家庭での変化を鼓舞するために協力する必要がある。
*[NHS] オーガニック食品を食べることとがんのリスク低下が関連する
Eating organic food linked with lower cancer risk
Tuesday October 23 2018
https://www.nhs.uk/news/cancer/eating-organic-food-linked-lower-cancer-risk/
「オーガニック食品により血液のがんと乳がんのリスクが低下する、と研究が発見した」とMail Onlineは報道する。
ウェブサイト上のニュースでは、オーガニック食品の消費に関して69,000人に質問し、何人ががんを発症するかその後5年にわたって観察したフランスにおける大規模な研究に関して報道している。
オーガニック食品は農薬、人工肥料あるいは遺伝子組み換え(GM)技術を使用せずに育てられる。オーガニックの肉、鶏肉、卵及び乳製品は抗生物質あるいは成長ホルモン剤を与えられていない動物由来の食品である。
オーガニック食品を最も多く食べた人は、最も少ない人と比較してがんのリスクが24%減少したと研究者は発見した。
楽観的なメディア報道に反して、この研究はオーガニック食品を食べることががんから身を守ることを証明するわけではない。
研究はオーガニック食品がリスク減少の直接の原因であると証明するわけではない。一般的にオーガニック食品を多く食べる人はそれ以外の人よりよく運動をし、果物や野菜を多く食べる、より健康的なライフスタイルを送っていた。研究者はそのような健康とライフスタイルの要因を調整しようと試みたが、やはりこれらのことが影響を与える可能性がある。
そのため、「オーガニック食品食べることががんの罹患率を低下させるだろう」という主張は、いまだ証明されていない。果物、野菜及び繊維食品をたくさんとり、加工肉を少量にする健康的な食事をすることに焦点をあて、健康的な体重を維持することのほうがよいだろう。定期的に運動し、禁煙し、健康的な食事をすることが有意にがんの発症のリスクを減らすことができるだろう。
*[USDA]Suzanna’s Kitchen社は未承認物質を含むため家禽製品をリコール
Suzanna’s Kitchen, Inc., Recalls Poultry Products due to an Unapproved Substance
Oct. 26, 2018
製品名“自然が育てた農場のオーガニックグルテンフリーグリル鶏ささみ”
ミシガン州保健福祉省の検査でタリウムが検出された。検出された濃度は直ちに健康ハザードとはならないが長期間の摂取で一部の感受性の高い集団に有害影響を引き起こす可能性があるためクラスIIのリコール。FSISは汚染源の同定とさらなる製品の販売予防のために関係者と協力している。現時点で健康被害の報告はない
製品の写真はPDF。
(グルテンフリーの他に抗生物質を使わない、ホルモンやステロイドを使わない(もともと使えない)、屋内でケージなしで育てた、100%ベジタリアンと書いてあって???
何故タリウム?どうして調べようと思ったんだろうか?)
*[TGA]国際機関が偽の医薬品を取り締まる
International agencies crackdown on fake medicines
24 October 2018
http://www.tga.gov.au/media-release/international-agencies-crackdown-fake-medicines
2018年10月10日から11日にかけてオーストラリア国境警備(ABF) と保健省薬品・医薬品行政局 (TGA)がインターネット上で購入される偽物や違法な医薬品を取り締まるために国際的な活動に参加した。90の委託品を発見押収し、大部分は勃起不全薬、鎮痛剤及びナルコレプシー薬であった。市民にオンライン上での医薬品購入に注意を呼び掛ける。
*[TGA]安全性警告:Lanky Genuine カプセル
Lanky Genuine capsules
29 October 2018
http://www.tga.gov.au/alert/lanky-genuine-capsules
TGA検査により、Lanky Genuine カプセルに表示されない成分シブトラミン、フェノールフタレインを検出した。製品写真あり。
*[WHO]如何にして大気汚染が我々の健康を破壊しているか
How air pollution is destroying our health
http://www.who.int/air-pollution/news-and-events/how-air-pollution-is-destroying-our-health
10月29日から11月1日に大気汚染と健康に関する世界会議がジュネーブで開催される
主な助言は、道路から離れる、車を使うな、ものを燃やすな
*[論文]論文
-プロバイオティクスは必ずしも「善玉菌」ではない
Probiotics are not always 'good bacteria'
25-Oct-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-10/uota-pan102518.php
テキサス大学の技術者らがチップ上のヒトの臓器を使って疾患の発症メカニズムを研究することを可能にした。PNASに発表。「チップ上の腸の炎症」モデルを用いて腸の炎症が始まるときに腸のバリア撹乱があることを確認した。またプロバイオティクスについての常識にも疑問を提示する。腸のバリア-腸上皮が傷害されるとプロバイオティクス細菌は他の有害細菌と同じくらい有害である
-牛乳中エストロゲンは成人の健康に脅威となることはありそうにない
Estrogens in cows' milk are unlikely to pose a threat to adult health
26-Oct-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-10/esoe-oic102318.php
European Journal of Endocrinologyに発表された新しいレビューによると、天然に牛乳中に存在するエストロゲンは成人には安全である。妊娠可能性とがんについて検討した。エストロゲンが有害影響を生じる濃度は牛乳から摂取する量よりはるかに多い。
(欧州内分泌学会のプレスリリース。それはそうなんだろうけれど、この学会があるかないかのBPAの作用は用量がどんなに低くても問題だと主張していることとどう整合性があるのか、というのは疑問。)
-経口クルクミンは血管手術後の炎症削減に何の利益もない
Oral curcumin shows no benefit in reducing inflammation following vascular surgery
29-Oct-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-10/cmaj-ocs102318.php
CAMJに発表された大規模RCT。606人の腹部大動脈瘤の手術予定患者を1日2000mg二回4日間クルクミン経口投与あるいはプラセボに無作為に割りあてた。術後の炎症や合併症に差はなかった。二次解析で術後の腎障害はクルクミン投与群のほうが多かった
エディトリアルは「科学はこのようにして進む。期待された化合物が何もしないことより良くなかったことがわかるのは残念なことだが、それは毎日のようにおこっている」と述べる。「ナチュラルヘルス製品はほとんどの場合あるかなきかの根拠に基づいて先に販売される。そして良い科学は通常有効性を示すことができない。ナチュラルヘルス製品はより高度な科学的試験基準を満たすべきで、雑誌は公衆のためにそのような質の高い研究を推奨すべきである。そしてナチュラルヘルス製品の提供者は規制されるべきで、質の高い科学が間違いを証明した場合には彼らの宣伝が間違っていることを認めるべきである」
*その他
-WHOはがんをフォトショップで治す?
WHO cures cancer in Photoshop?
by Leonid Schneider October 11, 2018
https://forbetterscience.com/2018/10/11/who-cures-cancer-in-photoshop/
WHOは最近世界の医療概要に伝統的中国医学を含めた。つまり稀少なあるいは絶滅危惧種の動物の粉末が万能薬として認められた。またIARCは近代の技術を用いて新しいがんの治療法を発見した。この方法は全ての世界に適用可能で、フォトショップを使ってデータの画像を芸術的に操作して有名な雑誌に治療法を発表するというものである。それはがん患者を助けることはないが、学者のキャリアには極めて大きな利益がある。そのような印象的な操作を行った論文を出しているのがIARCのがん生物学と感染グループの部長であるMassimo Tommasinoと彼の元同僚で現在INSERMのグループリーダーUzma Hasanである。
以下論文の画像操作事例多数
-動物細胞培養製品への食品表示についての我々の声明
Our Statement to USDA on Food Labels for Animal Cell Culture Products
By Alex Berezow — October 24, 2018
食品に何故表示が必要か?消費者が情報を与えられた上での選択をできるように、重要な栄養と健康情報を提供するためである。食品表示は政治的意見の場ではない。動物の培養細胞はいつの日か培養肉を作れるようになる可能性がある。FDAの「実質的同等性」方針が採用されるべきだろう。生産方法は安全性や栄養とは関係なく、義務化すべきではない。
-Science 26 October 2018 Vol 362, Issue 6413
エディトリアル 事実のない世界を想像
Imagine a world without facts
Jeremy Berg
Science 26 Oct 2018: Vol. 362, Issue 6413, pp. 379
現在の「ポスト真実」の世界をこれ以上進めないために根拠を擁護しようという呼びかけ
特集は論文取り下げ
特に患者をリスクに晒す医学研究の不正は問題が大きいが、一部の人が多くを占める
A scientist's fraudulent studies put patients at risk
Adam Marcus
Vol. 362, Issue 6413, pp. 394
取り上げられているのはドイツのJoachim Boldt
でも取り下げ論文の多さで日本が目立つ
がんのクロマチン
The chromatin of cancer
Jussi Taipale
Science 26 Oct 2018: Vol. 362, Issue 6413, pp. 401-402
現代の遺伝子解析技術はがんの遺伝的基礎の理解を大幅に進めたが、そうした遺伝子の変異がどうしてがんにつながるのかについてはまだ理解にはほど遠い。がんリスクに関連するたくさんの変異が見つかっているが、ほとんどはがんリスクのうちの僅かしか説明しない。今週号では全ゲノム配列決定とゲノムワイド関連研究(GWAS)につづく3つめのゲノムアプローチである機能的ゲノム解析、クロマチンアクセシビリティ解析の例を示している
-Nature Volume 562 Issue 7728, 25 October 2018
の表紙は「安全毛布」。赤ちゃんと子どものマイクロバイオーム解析の論文
Natureニュース
遺伝子編集作物への厳しいEU規則は科学を苦しめる
Strict EU ruling on gene-edited crops squeezes science
25 October 2018 Andrew J Wight
https://www.nature.com/articles/d41586-018-07166-7
研究者らは危機を感じ植物科学と農業の例外を要求
科学者が声を上げ始めているが欧州司法裁判所の判断には上訴のメカニズムはない
「事前登録された」研究の最初の解析は差のない知見の急激な増加を示す
First analysis of ‘pre-registered’ studies shows sharp rise in null findings
24 October 2018 Matthew Warren
https://www.nature.com/articles/d41586-018-07118-1
研究を実施する前に仮説とプロトコールを登録しておくことは意図したとおりに機能しているようだ:ポジティブな結果の出版バイアスを減らす
-MSGは安全?
Is MSG Safe?
by Keng Lam, MD October 25, 2018
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food-safety/article/msg-safe
Q: 私はMSGの摂取を制限、あるいは全く摂らないように避ける必要があるの?
A: ノー。過去数十年にわたってこのよくある食品添加物-グルタミン酸一ナトリウム-は、歴史的にMSGを最も多く含むと型にはめられてきたアジアの食品を食べた後に頭痛や発赤、発疹、喘息様症状を経験したという逸話的報告により一般人にたくさんの恐怖を引き起こしてきた。実際に、こうした現象を記述する古い用語の一つは「中華料理店症候群」で、より新しく使われるようになったより含意の少ない用語は「MSG複合症状」である。もしあなたがNetflixの番組を見ていたら、「醜いご馳走Ugly Delicious」シリーズでこの議論が特集されているのを見たことがあるかもしれない。その番組ではMSG複合症状が如何に不公平な人種差別で標的とされてきたかを記述している。
MSGは化学工場で合成されているもののように聞こえるかもしれないが、実際にはどこにでもある天然の呈味物質である。78%のグルタミン酸と12%のナトリウム、残りは水、からなり、グルタミン酸は人間の細胞や多くの食品に含まれるアミノ酸で、アジアの食品にだけあるわけではない。トマトソーススパゲッティ一皿のほうが、同じ量のどんなアジアの料理よりもグルタミン酸が多いだろう。
グルタミン酸が最初に単離されたのは1908年ごろ日本で、で海草を茹でて抽出された。世界中で広く使われ、例えば砂糖大根や糖蜜からも作られる。多くの食品、最も美味しく栄養のあるものを含む、には遊離のグルタミン酸が多い(ナトリウムは無い)。くるみ、トマト、ブドウジュース、豆、マッシュルーム、ジャガイモ、チキン、パルメザンチーズ、大豆プロテインなど。母乳にもグルタミン酸は含まれる。グルタミン酸を含まない食事は計画するのが困難である。
それでも多くのアメリカ人がMSGを恐れる-彼らの恐怖は台湾や日本のような、特に有害影響なく大量を摂取している国にとっては驚きである。実際、多くの大規模で質の高い研究がMSGと何らかの有害症状の関連を見つけるのに失敗している。例えば2009年にClinical and Experimental Allergyに発表された論文ではMSGと喘息や発赤やその他アレルギー症状との関連の可能性を探しているが確実な関連は同定できなかった。2016年のThe Journal of Headache and Painに発表された論文では頭痛との関連を探しMSGが頭痛の原因であるという根拠は一貫性がなかった。
それより早い2006年にはドイツのハイデルベルグ大学研究者らが国際シンポジウムでMSGの既存の根拠をレビューし、MSGは食品に添加される量ではたとえ妊娠女性や胎児に対しても害はなく、一部の高齢者には食欲増進に役立つだろうと結論している。人体は遊離のグルタミン酸とMSGを同じように処理する。
基本
極一部のヒトがMSGに感受性が高く大量に食べると奇妙な感じを覚える可能性はあるかもしれないが、MSGが自称過敏症のヒトであっても一時的で軽微な症状以上のものを引き起こすことを示す研究はこれまでにない。もしあなたがMSGのせいで頭痛になると信じているのなら食べる理由はない。食品表示には成分が記載されていてレストランでは尋ねることができる。そうでないならこのうまみを楽しむのは問題ない。ただしたくさん使うとナトリウムも多くなるので、もし減塩が必要ならあまりたくさん使わないこと。
-反ワクチン声明でOxfordのカイロプラクタークリニック閉鎖
Anti-vaxxing statements lead to Oxford Chiropractors clinic closure
Updated: Oct 22
カナダ
-カナダブリティッシュコロンビアカイロプラクター協会から登録者への文書
College of Chiropractors of British Columbia
October 3, 2018
http://www.chirobc.com/ccbc/wp-content/uploads/2018/10/Efficacy-Claims-Policy-Final-Cover-letter.pdf
根拠のない治療効果の宣伝をしないことや予防接種に反対しないように、法を守るようにといった趣旨。
-私はGOOPのウェルネス製品全161を疑似科学チェックした。わかったこと。
I reviewed all 161 of GOOP’s wellness products for pseudoscience. Here’s what I found.
Dr. Jen Gunter ⋅ October 13, 2018
2018年10月にGwyneth PaltrowはBBCの取材に答えてGOOPが疑似科学を宣伝しているという主張には同意できないと言っている
Gwyneth Paltrow on Goop: We disagree with pseudoscience claims
09 Oct 2018
しかし調べたところ90%は科学によって支持されていないものだった
-がんインフォグラフィック
TINA
Cancer Infographic
https://www.truthinadvertising.org/cancer-infographic/
米国の複数がんセンターは希望を詐欺的に販売している
TINAの行った調査では米国の50のがんセンターの90%で患者の証言が詐欺的に宣伝に使われている。「統計は意味がない」「確率なんて信じない」「私が生きた証」といった類。
50のがんセンターが2017年に宣伝広告のために使ったお金は141,000,000ドル
最大はCTCA (Cancer Treatment Centers of America)で6800万ドル。CTCAはFTCから処分も受けている。FDAからも警告。患者の70%は他の州から来る。2014年にがん患者が使った自費の治療費は40億ドル。がん患者の破産率は健康なヒトの2.5倍。50才以上でがんと診断された人の42%以上が2年以内に貯金を使い果たす
(CTCAはもと従業員の告発記事もあるがたくさんの患者を集め続けている
https://www.naturopathicdiaries.com/ctca-the-cancer-treatment-charade-of-america/)