[EU]RASFF Weel44-2018

警報通知(Alert Notifications

米国産英国経由食品サプリメントのビタミンB6の高摂取量(104 mg/日)、中国産オランダ経由あぶった乾燥海藻のヨウ素高含有(28 mg/kg)、インド産スロベニアで包装され英国経由の食品サプリメントのニッケル(89 mg/kg)、オーストリア産原料ペルー産有機ココアパウダーのカドミウム(1.22 mg/kg)、ベトナム産乾燥塩味アンチョビのヒスタミン(231 mg/kg)、ベルギー産飼料用コーティングされた塩化カルシウムのダイオキシン(6.671 pg WHO TEQ/g)、モロッコ産缶入りヒマワリ油漬サバのヒスタミン(579 mg/kg)、ベルギー産スイスで製造された食品サプリメントのビタミンEの高摂取量、フランス産干し草(ペレニアルライグラス)のロリトレムB (2.9 mg/kg)、ベルギー産食品サプリメントの多環芳香族炭化水素(221.6 µg/kg)、アルバニア産トマトのクロルピリホス(0.120 mg/kg)、

注意喚起情報(information for attention

米国産DNPの2,4-ジニトロフェノール (DNP)、シエラレオネ産パーム油の多環芳香族炭化水素(ベンゾ(a)ピレン: 3.7, ベンゾ(a)アントラセン: 4.2, ベンゾ(b)フルオランテン: 4.7, クリセン: 4.1 µg/kg)、フランス産チルドイワシフィレのヒスタミン(510 mg/kg)、ベルギー産鶏むね肉のダイオキシン(1.98 pg WHO TEQ/g)、中国産オランダ経由ハニーポメロの未承認物質イソカルボホス(0.01 mg/kg)、スリランカ産フランス経由チルドキハダマグロロインのヒスタミン(721 mg/kg)、ベルギー産オランダ経由レタスの未承認物質ジチオカルバメート(27.7 mg/kg)、ポーランド産ドイツ経由カリフラワーのクロルピリホス(0.087 mg/kg)、米国産亜塩素酸ナトリウム溶液の未承認食品添加物亜塩素酸ナトリウム、フランス産チルドビンナガマグロのヒスタミン(最大1020 mg/kg)、ロシア産キノコの高濃度の放射能(1124 BQ/kg)、

フォローアップ用情報(information for follow-up

該当なし

通関拒否通知(Border Rejections

トルコ産乾燥サルタナレーズンのオクラトキシンA(15.7 µg/kg)、中国産茶の未承認物質トルフェンピラド(0.15 mg/kg)、ボリビア産殻付きブラジルナッツのアフラトキシン(B1 = 6.48; Tot. = 12.99 µg/kg)、食品と接触する物質としての使用に適さない中国産ステンレススチール製の刃のついた粉砕機、トルコ産乾燥イチジクのアフラトキシン(B1 = 32.3; Tot. = 78.7 µg/kg)、中国産ミキサー・電子フライヤーかご・ピザオーブンからのニッケルの溶出(8.2 mg/kg)及び高濃度の総溶出量(81 mg/dm²)、インド産バスマティ米のチアメトキサム(0.024 mg/kg)・未承認物質カルベンダジム(0.034 mg/kg)及びトリシクラゾール(0.082 mg/kg)、中国産ビターアーモンドのシアン化物高含有(1390 mg/kg)、パキスタン産チューインガムの着色料チョコレートブラウンHT(E155)高含有(1540 mg/kg)、トルコ産レーズンのオクラトキシンA(14.8 µg/kg)、中国産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 19.2; Tot. = 25.2 µg/kg)、ブラジル産殻付きブラジルナッツのアフラトキシン(B1 = 24.2; Tot. = 43.8 µg/kg;B1 = 100.5; Tot. = 303.8 µg/kg)、米国産ステンレススチールトースターグリルからのニッケルの溶出(24.1 mg/kg)、トルコ産ペッパーのホルメタネート(0.086 mg/kg)、

 

[EU]査察

-ドイツ―飼料添加物

Germany―Feed additives

29/10/2018

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4050

2018年3月13~22日にドイツで実施された、飼料添加物と成分の分野の公的管理がEC規則や他の関連するEU法に従って実施されていることを確認するための査察。ドイツでは、連邦及び州レベルでの公的飼料管理計画が一般に包括的で、全飼料企業管理者の堅固なリスク分類に基づいている。公的管理の実行は、コンプライアンス違反が確認された場合にタイムリーで効率的な行動をとることを促進する、飼料企業管理者の登録や承認の明瞭なシステムや、一般的な職員教育システムに支えられている。だが、飼料企業管理者のハザード分析の評価、重要管理点監視計画、飼料企業管理者のトレーサビリティシステム、公的管理中に確認されていない表示に認められた欠点で弱められている。

 

-中国―ケーシング

China―Casings

26/10/2018

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4049

2018年7月2~13日まで中国で実施された査察。EU輸出用ケーシングの生産を含む公的管理システムと認証手順が、EUの法的要求に従い、適切な保証を提供できるかどうか評価することを目的としている。概して、ケーシングの全体的な生産チェーンに中国の管轄機関が実行する公的管理は十分考慮されている。管轄機関が開発した公的管理システムは適切な手順に支えられており、半製品のケーシング生産設備を除く生産チェーンのほとんどをカバーしており、大部分満足できるものだということが分かった。輸出認可を受けた上場施設の更新や委員会へのコミュニケーションの遅れという欠点があるものの、改善されている。

 

-イタリア―加工された動物タンパク

Italy―Processed animal protein

26/10/2018

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4048

2018年3月20~28日までイタリアで実施された、加工動物タンパク(PAP)の衛生、生産履歴管理、取引に関する要求が関連する企業管理者に実行されていることを確認する管轄機関の手段を評価するための査察。

 

[EFSA]意見等

-亜麻仁と菜種のハロキシホップ-Pの輸入トレランスの設定

Setting of import tolerances for haloxyfop‐P in linseed and rapeseed

EFSA Journal 2018;16(11):5470 2 November 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5470

検証された定量限界(LOQ) 0.05 mg/kgで植物本体のハロキシホップ-Pの残留物を管理する適切な実施分析手段が得られた。EFSAは独立した研究所の検証(ILV)を提出するべきだと繰り返し述べている。リスク評価結果に基づき、EFSAは、報告された農業規範によるハロキシホップ-Pの使用から生じる残留物の短期及び長期摂取は、消費者の健康へのリスクを示しそうもないと結論した。

 

-クレソキシムメチルのMRLレビューを受けた確証データの評価

Evaluation of confirmatory data following the Article 12 MRL review for kresoxim‐methyl

EFSA Journal 2018;16(11):5471  2 November 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5471

必要とされる確証データの取扱に際し、動物の母体のクレソキシムメチル残留物の貯蔵安定性についての新しい試験が提出された。データのギャップは十分扱われたと考えられている。提出された新情報は既存のMRLsとクレソキシムメチルに行われたリスク評価の改訂を必要としなかった。

 

-遺伝子組換えBacillus subtilis (LMG S‐24584系統)由来食品酵素エンド‐1,4‐β‐キシラナーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme endo‐1,4‐β‐xylanase from a genetically modified Bacillus subtilis (strain LMG S‐24584)

EFSA Journal 2018;16(10):5447 31 October 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5447

食品酵素エンド‐1,4‐β‐キシラナーゼはPuratos N. V社により遺伝子組換えBacillus subtilis LMG S‐24584系統で生産されている。この遺伝子組換えは安全上の懸念は生じない。パネルはこの生産系統は食品酵素に検出されなかったが、反芻動物のDNAは結果が出た食品酵素の全てのバッチに存在していたことを指摘した。この食品酵素は焼成工程で使用されることを意図している。焼成工程に推奨される最大使用量とEFSAの包括的欧州食品摂取量データベースの個々の消費データに基づき、この食品酵素への食事暴露―総有機固形物(TOS)は欧州人で最大0.017 mg TOS/kg体重 (bw)/ 日と推定された。遺伝毒性試験は安全上の懸念は生じなかった。全身毒性は齧歯類の90日間反復経口投与毒性試験で評価された。この試験による無毒性量37 mg TOS/kg bw / 日と食事暴露の比較から、十分高い暴露マージンとなった。この食品酵素のアミノ酸配列は既知のアレルゲンの配列と合わなかった。パネルは、意図した使用状況下で、この食品酵素に対する食事暴露におけるアレルギー感作と誘発反応のリスクは除外できないが、そのような反応が起こる可能性は低いだろうと考えた。提出されたデータに基づき、パネルはこの食品酵素は意図した使用状況下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-遺伝子組換えクロコウジカビ(NZYM‐BF系統)由来食品酵素グルコアミラーゼの安全性

Safety of the food enzyme glucoamylase from a genetically modified Aspergillus niger (strain NZYM‐BF)

EFSA Journal 2018;16(10):5450  31 October 2018

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5450

食品酵素グルコアミラーゼ(グルカン 1,4‐α‐グルコシダーゼ; EC 3.2.1.3)はNovozymes A/S社により遺伝子組換えクロコウジカビ系統で生産されている。この遺伝子組換えは安全性の懸念は生じない。この食品酵素には生産生物の生きた細胞や組換えDNAはない。グルコアミラーゼは醸造工程やグルコースシロップ生産のデンプン加工に使用されることを意図している。総有機固形物(TOS)の残留量は、グルコースシロップの生産中に用いられる精製段階で取り除かれるため、食事暴露は産出されなかった。醸造工程では、提案された最大使用量に基づき、この食品酵素に対する食事暴露―TOSは欧州人で3.627 mg TOS/kg 体重 (bw) / 日以下となるように推定された。遺伝毒性試験では安全上の懸念を生じなかった。全身毒性は齧歯類の90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは最大用量1,360 mg TOS/kg 体重 (bw)/ 日を無毒性量(NOAEL)とした。既知のアレルゲンに対するアミノ酸配列の類似点が調査され、1件の一致が見つかった。パネルは、意図した使用状況下で、この食品酵素に対する食事暴露におけるアレルギー感作と誘発反応のリスクは除外できないが、そのような反応が起こる可能性は低いだろうと考えた。提出されたデータ、グルコースシロップの生産中のTOSの除去、導出された醸造工程の暴露マージンに基づき、パネルは、この食品酵素は意図した使用状況下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

[HK] 法令違反サンプル結果

-baby Shanghai greenのサンプルの残留農薬が基準値超過

Pesticide residue exceeds legal limit in baby Shanghai greens sample

Monday Nov 5, 2018

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20181105_7190.html

食品安全センターが検査したところ、baby Shanghai greenのサンプルにおいて、クロルピリホスが最大残留基準0.1ppmのところ、0.72ppm検出であった。

 

-CFSは日本からの乾燥卵粉の輸入違反をフォローアップする

CFS follows up on illegal import of dried egg white powder

Friday, November 2, 2018

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20181102_7186.html

日本の茨城県からの乾燥卵白粉が関連する食品安全規定に違反して香港に不正に輸入された。放射能証明書と香港食物環境衛生署輸の衛生証明書の添付がなかった。

 

[HSA] リコール: HealthAid® MALE MAX

HealthAid® MALE MAX

2 Nov 2018

https://www.hsa.gov.sg/content/hsa/en/Health_Products_Regulation/Safety_Information_and_Product_Recalls/Product_Recalls/2018/healthaid-male-max.html

HASの検査により、英国製品のHealthAid® MALE MAXがレボドパをを含むことが分かった。製品写真あり。

 

[FSAI] SuperValuのオーガニックKing Prawnsに表示されない二酸化硫黄

Undeclared Sulphur Dioxide in SuperValu Organic King Prawns

Thursday, 1 November 2018

https://www.fsai.ie/news_centre/allergen_alerts/SuperValu_king_prawns.html

SuperValuのオーガニックKing Prawnsのラベル上に二酸化硫黄の表示がなかった。製品写真あり。

 

[FDA]FDAは栄養表示について二つのガイダンスを発表

FDA Issues Two Guidances on Nutrition Facts Label Issues

November 2, 2018

https://www.fda.gov/Food/NewsEvents/ConstituentUpdates/ucm624586.htm

一つはガイダンス案で、

「食品表示:一回に消費されると合理的に想定される提供量(サービングサイズ)、習慣的に消費される参照量、サービングサイズ関連問題、二重列表示、その他:企業向けガイド」

二つ目は最終ガイダンスで

「栄養及びサプリメント成分表示:法令遵守日、添加糖及びビタミンやミネラルの定量表示に関するQ & A:企業向けガイド」

である

 

[FDA]FDAは義務的リコール権限についてのガイダンスを最終化

FDA Finalizes Guidance on Mandatory Recall Authority

November 5, 2018

https://www.fda.gov/Food/NewsEvents/ConstituentUpdates/ucm624443.htm

食品安全近代化法のもとでFDAがリコールを命令した場合のプロセスについての解説。FDAがこれまで回収命令を出したのは一度きりで、2018年4月のクラトムのサルモネラの件である。回収命令になるかどうか検討を始めたものは他に2件あるが最終的には企業が自主回収を選択した。

 

-安全でない食品を市場から速やかに排除するための義務的リコール権限のよりしっかりした使用のためのFDAの努力についてのFDA長官Scott Gottlieb, M.D.の声明

Statement from FDA Commissioner Scott Gottlieb, M.D., on FDA’s effort to make more robust use of mandatory recall authority to quickly remove unsafe foods from the market

November 5, 2018

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm625061.htm

消費者をリスクに晒すようなことがあったらFDAは権限をフル活用して製品を市場から排除するよう命令することを躊躇しない。食品リコールプロセスを改善するために今年いくつかの新しい方針変更を発表してきた。目的は消費者に対してより迅速でタイムリーで対応可能な情報を与えることを確実にすることである。消費者が安全でない食品から身を守るためにタイムリーな情報を持っていられるように、食品リコールについてより早く伝えるための対策をとってきた。この目標に向かって進歩し続けるために、企業とも協力しなければならない。その中には回収命令も含まれる。

幸いなことに多くの企業はFDAと協力して速やかに自主回収をする。平均すると問題が発見されてからリコールまでに4日以内である。ほとんど場合FDAの職員と協力して行われる。しかし企業が自主回収に応じない場合もある。これは私にとって許容できない。そのため本日FDAの回収命令を実施する場合の最終ガイダンス情報の概要を示した。今日発表したガイダンスは、FDAのリコールプロセスについて可能なかぎりしっかりとした透明なものであろうとする努力の一環であり良く聞かれる質問に応えたものである。

このガイダンスでは回収命令を出す前に自主回収の選択肢を与えることや回収命令を検討するのはどのような根拠や状況の場合かなどについても詳細情報を提供する。

FDAは2011年に食品安全近代化法のもとで回収命令権限を得たが、その後回収命令を出したのはサルモネラ汚染クラトムについてだけである。FDAの回収命令権限は、危険な可能性のある食品を市場から排除するための重要な役割をもっているが、企業と協力して自主回収を促すことも継続する。このガイダンスはリコールプロセスの透明性と有効性改善のための一連のステップのひとつで、数週間前にはリコール製品の詳細情報を開示する状況を記したガイダンス案を発表している。また1月には一般向けの警告を公表する状況についてのガイダンス案を発表した。既にこのガイダンス案に従って行動している。リコール方針改良のために今後さらなる対応が予定されている

 

[FDA]リコール

-Nutrisca は高濃度のビタミンDのためドライドッグフードを回収措置

Nutrisca Issues Recall of Dry Dog Food Due to Elevated Levels of Vitamin D

November 2, 2018

https://www.fda.gov/Safety/Recalls/ucm625015.htm

Nutriscaは高濃度のビタミンDのため、ドライドッグフードを自主回収。

 

-Natural Life Pet Products は高濃度のビタミンDのためドライフードを回収措置を発表

Natural Life Pet Products Issues Recall of Dry Food Due to Elevated Levels of Vitamin D

November 2, 2018

https://www.fda.gov/Safety/Recalls/ucm625016.htm

Natural Life Pet Products は高濃度のビタミンDのため、チキン&ポテトのドライドッグフードを自主回収。

 

[NSW] リコール:Canberra Milk Full Cream

Recall: Canberra Milk Full Cream

05-November-2018

http://www.foodauthority.nsw.gov.au/news/recallsandadvisories/product-recall-canberra-milk-full-cream

Capitol Chilled Foods (Aust) Pty Ltd社は包装上の過失によりキャップの破片がミルクの中に入ってしまい知らずに飲み込むと窒息の危険の可能性あるとしてCanberra Milk Full Cream 300ml, 500ml and 1Lを回収措置。製品写真あり。

 

[EPA]ジカンバ耐性作物へのジカンバの使用登録

Registration of Dicamba for Use on Dicamba-Tolerant Crops

https://www.epa.gov/ingredients-used-pesticide-products/registration-dicamba-use-dicamba-tolerant-crops

2018年にEPAは遺伝子組換えジカンバ耐性綿や大豆の畑の雑草管理のためのジカンバ使用登録を2年延長した。この決定についてのQ & Q

 

[BfR]食品中の混合物質は個々の物質よりも危険?

Are substance mixtures in foods more dangerous than individual substances?

29.10.2018

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2018/35/are_substance_mixtures_in_foods_more_dangerous_than_individual_substances_-206633.html

BfRが主催したEuroMixプロジェクトの第8回協会会議が2018年10月29~31日にベルリンで開催された。EuroMixは、ドイツや欧州の25の科学機関が、様々な毒性物学的に意味のある物質の混合物の毒性をよりよく定めるために、実験動物を用いない実験的な試験方法の開発作業を行う研究プロジェクトである。BfRはオランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)がまとめているこのプロジェクトの2つの作業グループに関わっている。この作業では、植物保護製品に含まれる有効成分の残留物に加えて、食品中の汚染物質や健康を害する可能性のある食品成分に焦点を当てている。BfR長官Dr. Andreas Hensel医学博士は、「この種の混合物が引き起こす健康リスクの科学的根拠について、より現実的な評価を予測できるようにすることを目標とする」と説明した。例えば、毒性学的に意味のある物質を確認する手段や、植物保護製品に含まれる有効成分の複合残留物の毒性の最初の試験結果が、第8回協会会議で提示される。

消費者は健康を害する可能性のある多種多様な望ましくない物質に毎日さらされている。コンピューターを用いたin silico手法(QSAR)と暴露モデルにより、混合実験のリスク評価対象物質の優先順位をつける方法がEuroMixプロジェクトで開発されている。検査される物質や物質の種類の広範なリストに素早く必要な制限がかけられるようにするものである。大量の様々な混合物質が考えられるので、EuroMixはこのプロジェクトの初めに確認された少数の特に重要な混合物に専念した。ここでは、植物保護製品に含まれる有効成分の混合物が主な焦点分野である。

これと並行して、肝臓、生物の成長、内分泌系の損傷影響に関する多くの様々な種類の物質混合物の影響を検査し、性質を決定するためにテスト方法が考案された。とりわけここでは、大量の関連物質の組み合わせ検査を促進するために、動物実験に代わり低コストで多くの検査情報量を得られる、新しい手段が開発された。

例えば、肝臓での組み合わせ効果を調べるために、連続的なin vitro検査手段を用いて組み合わせ効果を予想できる、病理学的脂肪肝(脂肪症)の特有の症状用のツールボックスが特別に開発された。このシステムの成果(原理の証明)はすでに発表され、既知の作用メカニズムの殺虫剤で実現した。このツールボックスは混合物の影響の性質を決定するのに用いられた。ここでの目標は混合物の物質の相互作用をよりよく評価できるようにすることである。最後に、分析や全体的な混合物の評価のためにウェブ上で評価ツールボックスを利用できるようにする。

 

[BfR]アルミニウムを含む制汗剤から練り歯磨きの亜鉛まで:化粧品委員会の50年

 

From antiperspirants containing aluminium to zinc salts in toothpaste: 50 years of the Cosmetics Committee

17.10.2018

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2018/32/from_antiperspirants_containing_aluminium_to_zinc_salts_in_toothpaste__50_years_of_the_cosmetics_committee-207645.html

2018年10月16日、BfRは「化粧品委員会の50年:消費者を守るための科学」を開催した。設立から50年経っても、重要課題であり続けているのはアレルギー。委員会は化粧品広告に「低アレルゲン性」という用語を使わないよう薦めている

(化粧品に食品を使わないように)

 

[ProMED]メラトニン中毒 米国:(オハイオ)学生

Melatonin toxicity - USA: (OH) students

2018-11-02

http://www.promedmail.org/post/6123965

Date: Wed 31 Oct 2018 Source: Fox San Antonio [edited]

オハイオの小学校で10月31日の朝、キャンディを食べた子どもが病気になった。学校が救急車を呼んで、3人がキャンディを食べてもうろうとなったという。調査の結果、キャンディは他の生徒が持ち込んだメラトニングミで、救急隊員がこどもたちは病院に行く必要はないと判断した

 

-ピアス病、コーヒー、オランダ:第一報、(ゾイトホラント州)

Xylella, coffee - Netherlands: 1st rep, (ZH)

2018-11-05

http://www.promedmail.org/post/6128308

Date: Thu 1 Nov 2018 Source: Boomzorg [in Dutch, machine transl., summ. Mod.DHA, edited]

みんなが恐れていたことがおこった:オランダにピアス病が発生した。NVWAがゾイトホラント州Noordwijkerhoutのオフィスビルのコーヒーの木に感染を発見した。

 

[PHE]Matt Hancock:予防のための私のビジョン

Matt Hancock: My vision for prevention

Posted on: 5 November 2018

https://publichealthmatters.blog.gov.uk/2018/11/05/matt-hancock-my-vision-for-prevention/

「予防は治療に勝るPrevention is better than cure」を発表

 

-全てのヒトのためにより良い健康を:予防のための新しいビジョン

Better health for all: A new vision for prevention

Duncan Selbie, Posted on: 5 November 2018

https://publichealthmatters.blog.gov.uk/2018/11/05/better-health-for-all-a-new-vision-for-prevention/

Matt Hancock保健福祉大臣が予防展望prevention visionを発表し、重要な優先課題であることを確認した

・予防を全てのヒトの優先課題に

・現実的な変化のためにともにはたらく

若い人も高齢者も、予防が大事

人生の最初をベストな状態で開始:妊娠、子どもの予防接種、学校環境、住居、健康な食生活と運動

青年期:安全で確実な仕事、精神衛生、運動、健康的食事、タバコを吸わない、お酒はほどほど

後期:安全で利用可能な住環境、活動的、健康的な食事、社会とのつながりを維持

 

[COC]2018年11月8日の議題とペーパー

8 November 2018: agenda and papers

https://www.gov.uk/government/groups/committee-on-carcinogenicity-of-chemicals-in-food-consumer-products-and-the-environment-coc

・がんリスクに関連する免疫と間質細胞修飾についてNigel Gooderham教授によるプレゼン

・生涯未満の暴露によるリスクを検討するための枠組み開発

生涯未満のless than lifetime (LTL)暴露についてのガイダンスが必要になるのは、事故時の助言と特定の暴露シナリオの結果から健康を守るためのガイドラインを設定するときの概ね二つの場合。

COCの提案する基本原則としては

ステップ1 リスク評価されるのはどの暴露シナリオか?

暴露集団と暴露シナリオを定義する

ステップ2:評価対象の発がんハザードは?

作用機序は?閾値は?

ステップ3:リスク評価

BMDL10あるいはNOAELを用いてHBGVを計算する、それができなければMOEアプローチ。

事例がある。飲料水中のヒ素濃度が一時的に上がっていたことが後からわかった場合。

(計算上MOEが1より小さくなるのだが比較対象が基準を守っている場合になっている)

・発がん物質複合暴露影響のリスク評価

EFSAの複合暴露は発がん物質については対象としていない。

未知の複雑な混合物については「混合物全部whole mixtureアプローチ」もある

動物実験の結果をもとにしたこれまでの評価方法から有害アウトカム経路(AOPs)アプローチなどの新しい方法へ、多段階発がんモデルからがんホールマーク(顕著な特徴)へ

あまり典型的ではないが飲酒と喫煙、アスベストと喫煙による相乗作用

まだ検討中で課題の多いアプローチ

・ホライズンスキャン

電子タバコ、特に早期の、疫学的根拠と毒性学的根拠の統合、など

・COC/G07: Part c) オミクス、ハイスループットスクリーニング、バイオインフォマティクスについての声明案

 

[IARC]一部のニトロベンゼンと他の工業用化学物質の発がん性

Carcinogenicity of some nitrobenzenes and other industrial chemicals

Lancet Oncol, Published online 2 November 2018;

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1470204518308234?via%3Dihub

全てを実験動物で十分な発がん性の根拠とヒトでのデータがないあるいは不適切な根拠に基づきヒト発がん性の可能性がある(グループ2B)とした

オルト-フェニレンジアミン二塩酸 (CAS No. 615-28-1)

2-クロロニトロベンゼン(CAS No. 88-73-3)

4-クロロニトロベンゼン (CAS No. 100-00-5)

1,4-ジクロロ-2-ニトロベンゼン(CAS No. 89-61-2)

2,4-ジクロロ-1-ニトロベンゼン (CAS No. 611-06-3)

2-アミノ-4-クロロフェノール (CAS No. 95-85-2)

パラ-ニトロアニソール(CAS No. 100-17-4)

N,N-ジメチルアセトアミド(CAS No. 127-19-5)

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 62–18                 

6 November 2018

http://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/NotificationCircular6218.aspx

新規申請

レバウジオシドDの酵素による産生、アルコール飲料の妊婦向け警告

など

 

[論文]論文

-ハーブとダイエタリーサプリメントに関連する心毒性:症例報告のオンライン表 パート5のうちの4

Heart Toxicity Related to Herbs and Dietary Supplements: Online Table of Case Reports. Part 4 of 5.

Brown AC.

J Diet Suppl. 2018 Jul 4;15(4):516-555.

心毒性に関連することが多い7つのハーブは

中国伝統生薬4つ:カラトウキDon quai (Angelica sinensis), トウゲシバJin bu huan (Lycopodium serratum), ライコウトウThundergod vine or lei gong teng (Tripterygium wilfordii Hook F), およびホルトカズラTing kung teng (Erycibe henryi prain

アーユルベーダ1つ アシュワガンダAswagandha, (Withania somnifera);

北米ハーブ2つ ブルーコホシュblue cohosh (Caulophyllum thalictroides), およびヨヒンベ Yohimbe (Pausinystalia johimbe)

トリカブトAconitumと エフェドラEphedraは米国では既に販売されていない

ダイエタリーサプリメントとしてはビターオレンジ、カフェイン、エネルギードリンク、一酸化窒素

 

-ハーブとダイエタリーサプリメントに関連するがん:症例報告のオンライン表 パート5のうちの5

Cancer Related to Herbs and Dietary Supplements: Online Table of Case Reports. Part 5 of 5.

Brown AC.

J Diet Suppl. 2018 Jul 4;15(4):556-581.

報告されているハーブは防已guang fang ji(アリストロキア酸を含む)のみ、食品はワラビと熱いマテ茶

 

-タンパク同化男性化ステロイドの使用とボディービルの実施による腎障害

Kidney damage due to the use of anabolic androgenic steroides and practice of bodybuilding.

Merino García E, , et al.,

Nefrologia. 2018 Jan - Feb;38(1):101-103.

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2013251417302146

オープンアクセス

37才男性の症例

 

-オウシュウヨモギのお茶を繰り返し飲んだことによる中毒事例でのツジョンの同定と定量

Identification and Quantification of Thujone in a Case of Poisoning Due to Repeated Ingestion of an Infusion of Artemisia Vulgaris L.

Di Lorenzo C, et al.,

J Food Sci. 2018 Aug;83(8):2257-2264

1Lのお茶を飲んで躁状態で救急来院したスイスの49才男性の症例。患者の血清と尿からツジョンの検出を試みた。血清ツジョン濃度は0日で27.7 ± 3.48 μg/mL、1日後24.1 ± 0.15 μg/mL。従ってツジョン中毒であることが確認され、可能性のあるシナリオとしては4つ考えられる。1)使用したオウシュウヨモギが異常な高濃度ツジョンを含む、2)慢性的に暴露、3)この患者の代謝能力が低い、4)ニガヨモギなどの混入

 

-大学教育は若年成人のダイエタリーサプリメントの適切な使用に役立つ

College education aids in proper use of dietary supplements among young adults

5-Nov-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-11/bu-cea110118.php

Journal of Dietary Supplementsに発表されたBinghamton大学の研究

 

-よくある神話とは違って、座っていることはタバコと同じではない

Sitting is NOT the new smoking, contrary to popular myth

5-Nov-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-11/uosa-sin110418.php

無数の新聞記事が近年宣伝していることとは違って、座っていることは「新しい喫煙」ではない。American Journal of Public Healthの最新号に発表されたカナダ、米国、豪州の研究者によると、1日8時間以上座っていることは早期死亡と一部の慢性疾患のリスクを10-20%あげるものの、タバコの180%に比べると色褪せる。Terry Boyle博士によると座っていることと喫煙を比べたメディア報道は2012年から2016年の間に12倍になり、一部の有名大学や病院なども神話を広めている。「シンプルな事実は、喫煙が最大の公衆衛生の惨劇であり、座っていることはそうではない」

 

-芋虫とカビは共謀して果物やナッツを脅かしている、研究が発見

Caterpillar, fungus in cahoots to threaten fruit, nut crops, study finds

5-Nov-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-11/uoia-cfi110518.php

Journal of Chemical Ecologyに発表された研究によるとアフラトキシンを作る真菌の犯罪には足がたくさんある共謀者がいる。お互いがいるとどちらもよく育つ。

(アップの写真)

 

その他

-ケトジェニックダイエット:誇大広告を超えて

Ketogenic Diets: Beyond the Hype

by Wellness Letter  November 01, 2018

http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/diet-weight-loss/article/ketogenic-diets-beyond-hype

それは通常の低炭水化物食ではない

リスクは?

何故減量する?

ケトンサプリメントは?

ケトン又はケトン前駆体を含むダイエタリーサプリメントの影響についてはほとんど根拠がない

基本

ケトジェニックダイエットの研究はまだ未熟でいくつかの研究は実施中である。長期のデータはない。この食事法はあまりにも多くの健康的な食品を排除する。急速に減量できるかもしれないがもとの食事に戻すと体重も元に戻る。どうしても実践するなら専門家の指導のもとで。

 

-トランス脂肪:減って、減って…無くなった

Trans Fats: Going, Going ... Gone

by John Swartzberg, M.D. 

http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/nutrition/article/trans-fats-going-going-almost-gone

昨年6月、FDAが製造業者に科した部分水素添加油(PHOs)の使用期限が過ぎた時、私は喜んだ。そう遠くない昔、米国ではPHOsはどこにでもあった。今やスーパーで販売されている食品の大多数はトランス脂肪フリーである。やがて全てがそうなるだろう。注意すべきなのはその代わりに何が使われているか、であろう。