[ヘルスカナダ]食用ヒト胎盤製品はカナダでは認可されておらず、重大な健康リスクになる可能性がある

Human placenta products for consumption not authorized in Canada, may pose serious health risks

November 27, 2018

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2018/68368a-eng.php

ヘルスカナダは胎盤を食用に加工する企業や個人に気がついている。胎盤を食べるかどうかは個人の選択ではあるものの、我々は母親やその他の人に、胎盤加工品を食べることの自分や子どもへのリスクについて承知するべきだと助言する。ヒト胎盤を食べることに関連する、支持者達が主張するような健康上の利点の科学的根拠はない。

胎盤を食べる前の加工法としては、蒸す、料理する、脱水する、カプセルに入れるなどの多様な方法がある。第三者が作成した胎盤製品は医薬品とみなされ、従って食品医薬品規制の対象になる。これまでヘルスカナダはヒト胎盤を含む製品を認可したことはない

(以下略)

 

[MHRA]悪名高いNoakes 1000万ポンドのGuernsey GcMAF詐欺師服役

Notorious Noakes, £10m Guernsey GcMAF crook imprisoned

Published 27 November 2018

https://www.gov.uk/government/news/notorious-noakes-10m-guernsey-gcmaf-crook-imprisoned

3年にわたる調査の後、GuernseyにあるImmuno Biotech社のオーナーDavid Noakesが合計15か月の服役刑

Noakesは無許可医薬品GcMAFの製造と販売に関係する4つの罪とマネーロンダリングで有罪。マクロファージ活性化因子(GcMAF)はヒトの血液から作られ「魔法の治療薬」としてがん、HIV、自閉症などに有効と宣伝販売された。その科学的根拠はなく、Noakes2012-2015年の間にGcMAFで約1000万ポンド売り上げた。

 

GcMAFって日本でも詐欺師が売ってる。徳島大学とか宣伝して。未承認医薬品に「食品」と書きさえすれば違法ではないという詭弁。)

 

[FSSAI]食品安全に関するフェイクビデオと無責任な報道に関する覚え書き

Press Note regarding fake videos and irresponsible reporting on food safety.

(Uploaded on: 27.11.2018)

https://fssai.gov.in/dam/jcr:d414bed8-0680-466a-91a4-c445504fe8cc/Press_Release_FakeVideos_27_11_2018.pdf

FSSAIは食品安全に関する偽動画と無責任な報道を懸念している

食品の安全性についての報道が増えることは歓迎すべきことで、電子やソーシャルなどの新しいメディアは人々に情報を届けるのに役にたつ。しかし近頃各種ソーシャルメディアプラットフォームにはインドの食品の安全性と品質について虚偽で悪意のある動画が出回っていることが多い。紙媒体や電子媒体のメディアもそのようなニュースを報道している。

FSSAI CEOPawan Agarwalはこのことに懸念を表明して、「そのようなニュースは多くの公衆に恐怖を抱かせこの国の食品管理システムへの信頼を毀損する」という。例えばプラスチック卵やプラスチック米問題などの虚偽の恐がらせがあった。最近ではソーシャルメディアでメラミン入りミルクに関する偽の動画が流行した。その中ではFSSAIがミルクにメラミンを入れることを許可していると悪意をもって表現されている。ミルクのメラミンについての事実はFSSAIのウェブサイトのFAQに掲載されているとおりである。成分としても添加物としてもメラミンを食品に加えることは許可されていない。ただし汚染物質としての意図せぬ食品中のメラミンの最大許容量は設定されている。それは国際基準どおりである。

またFSSAIは最近の全国ミルク品質調査報告の間違った報道にも懸念を表明する。6400以上の検体を品質の指標と12の混入可能性のある異物と4つの汚染物質(農薬、抗生物質、アフラトキシンM1、硫酸アンモニウム)について調べた。調査の結果ミルクの安全性に問題のある汚染物質を含むのは10%以下だった。しかしメディアはインドのミルクはほとんどが安全でないと報道した。今年の初めに、いくつかの新聞がWHOが「もし乳製品の汚染を直ちにチェックしなかったらインドでは2025年までに87%の市民ががんのような重大な病気になる」と助言したと報道した。FSSAIWHOがそのような助言を発表したことは全くないと確認した。最初に一紙が報道して他紙がとりあげたようだ。FSSAIにもWHOにも取材はなかった。

これについてPawan Agarwalは「そのような虚偽のプロパガンダは市民と事業者両方にとって良いことではない。それは食品システムやビジネスへの全体的信頼を損ない、公衆衛生、社会、貿易に影響する可能性がある」という。FSSAIは食品安全に関する報道は慎重に妥当性を検討されたものであるかどうかをチェックするよう手紙を書くだろう。またメディア向けワークショップを開催する。ソーシャルメディアでのフェイクニュースやビデオについては既にエレクトロニクスとIT省にそのようなメッセージを追跡するシステムを運営して懲罰を与えられるようにするよう要請する文書を書いた。

以下ミルクのメラミンについてのQ & A

 

(日本の感覚だとインドのミルクの汚染率は高いけれど.

メディアはコントロールできないと思うが・・)

 

[FDA]一部のクラトム製品にニッケルや鉛などの重金属リスクが見つかったことについてのScott Gottlieb FDA長官の声明

Statement by FDA Commissioner Scott Gottlieb, M.D., on risk of heavy metals, including nickel and lead, found in some kratom products

November 27, 2018

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm626738.htm

昨年からFDAはクラトムの使用に関連する重大なリスクについて無数の警告を発表してきた。その中にはサルモネラ汚染率の高さなども含まれ、FDAが初めて強制リコールを命令した。今回は高濃度の重金属も見つかった。

(以下略)

 

[FDA]FDAは消費者に対し表示されていない危険な可能性のある医薬品成分が含まれるRhino男性機能増強製品を避けるよう警告

FDA warns consumers to avoid Rhino male enhancement products found at retailers because of undeclared and potentially dangerous drug ingredients

November 27, 2018

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm626723.htm

FDAはこれらの製品を使用して胸の痛み、重症頭痛、持続勃起症になり手術や入院を必要とした人々の報告を受け取っている

(中略)

FDAが全ての汚染製品を検査することは不可能である。もしあなたがダイエタリーサプリメントを使おうと思っているのなら、以下を検討するように。

・最初にあなたの主治医に医薬品との相互作用などを相談すること。

・常識を使おう。話がうますぎる場合は多分嘘。販売業者の宣伝ではなく商用でないサイトの情報を調べる

・どんな有害反応でもFDAに報告するように

(常識を使ったら、そんな得体の知れないもの使わない、になると思うのだが)

 

論文

-YouTube医学」に頼ることは前立腺がんが心配なヒトにとって危険かもしれない

Reliance on 'YouTube medicine' may be dangerous for those concerned about prostate cancer

27-Nov-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-11/nlh-ro112618.php

最も人気のある前立腺がんについてのYouTube動画はしばしば誤解を招くあるいは偏った医学情報を提供していて患者にとって健康リスクになることをソーシャルメディアプラットフォームの解析が示した。European Urologyに発表。

google先生の次はYouTube医学か。対策難しい)

 

-母乳の糖とマイクロバイオームが新生児のロタウイルス感染に影響する

Sugars and microbiome in mother's milk influence neonatal rotavirus infection

27-Nov-2018

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-11/bcom-sam112718.php

母乳に含まれるオリゴ糖が新生児のロタウイルス感染を抑制するだろうと思って実験したら逆に感染を促進したという報告。Nature Communications

 

その他

-政府は公共の場での電子タバコを禁止-ニュースから

SMC NZ

Govt bans vaping in public spaces – In The News

Published: 27 November 2018

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2018/11/27/govt-to-regulate-vaping-in-public-spaces-in-the-news/

政府は電子タバコや無煙タバコの規制を始める計画

現行の1990無煙環境法を改正し、規制対象となるタバコ製品を電子タバコや無煙タバコに拡大する予定であると保健副大臣が金曜日に発表した。そのニュースへのリンク

 

-ゲノム編集ベビーの暴露が如何に研究に影響するか

Natureニュース

How the genome-edited babies revelation will affect research

27 November 2018 David Cyranoski

https://www.nature.com/articles/d41586-018-07559-8

この恐るべき主張は反射的な規制と遺伝子編集への一般からの信頼毀損につながるだろうと心配する科学者もいる

(主に臨床応用の話だが、ゲノム編集農作物にも影響はある-科学(者)への不信という意味で。変なことばかりするバイオハッカーもいるし。)

 

-各国は温室効果ガス排出抑制努力を三倍にしなければならない

Nations must triple efforts to curb greenhouse-gas emissions

27 NOVEMBER 2018

https://www.nature.com/articles/d41586-018-07566-9

国連報告によると地球温暖化を2℃以内に維持するには直ちに劇的な対応が必要

UNEPの報告書

 

-台湾の有権者に原子力を支持させた工学教授に会う

Scienceニュース

Meet the engineering professor who got Taiwanese voters to support nuclear power

By Andrew SilverNov. 27, 2018 ,

http://www.sciencemag.org/news/2018/11/meet-engineering-professor-who-got-taiwanese-voters-support-nuclear-power

土曜日に行われた国民投票で投票した人の59%が昨年の2025年までに原子力発電を全て廃止するという規制を撤廃することに賛成した。台湾の3つの原子炉は2017年に電力の8.3%を供給した。台湾政権は原子力を排除することを決めたが原子力賛成派は国民投票に必要な29万以上の署名を集めた。Scienceはこの投票の共同オーガナイザーの一人であるMin Lee原子力工学教授にインタビューした

(台湾のような小さな島に人口が密集しているところで再生エネルギーに置き換えるのは無理がある、燃料の輸入頼みも安定しない、というのが主な理由。そして何百人もの学者が原子力反対活動を行ったが予想以上に国民の支持が得られた、とのこと。

Min Lee教授の専門は安全性で福島原子力発電所事故の後でも原子力発電は安全だと言えるという。その意見が支持されたのに日本の5県産の食品の輸入は反対、になったのは政治的とはいえ説明が足りない部分もあったのでは)

 

-「世界初の遺伝子編集ベビー」における役割についてRice大学教授が調べられる

Rice professor under investigation for role in 'world's first gene-edited babies'

November 28, 2018

https://edition.cnn.com/2018/11/27/health/gene-edited-babies-rice-investigates-professor/index.html

世界初の遺伝子編集ベビーを作ったと主張するHe Jiankuiの仕事にRice大学教授Michael Deemが関係しているという報道を受けて大学が調査をしている。DeemRice大学でのHeの助言者を3年半つとめ3論文を共著で出している。DeemAssociated Pressに対して家族が同意をしたときに中国にいたこととHeの二つの会社の科学助言委員であるという。Rice大学でのDeemの仕事はインフルエンザワクチンの有効性、免疫修飾、HIVであった

 

-41万ドルの罰金が払われないとBelle Gibsonはがん詐欺で刑務所に

Belle Gibson faces jail time if $410k fine for cancer fraud goes unpaid

By James Oaten

https://www.abc.net.au/news/2018-11-27/belle-gibson-faces-jail-term-for-unpaid-cancer-fraud-fine/10558150

脳腫瘍を代替医療と栄養で治したと主張してThe Whole Pantry料理本とアプリを売ってソーシャルメディア帝国を築き上げたBelle Gibsonは昨年9月詐欺で41万ドルの支払いを命じられた。しかし支払いがないため火曜日に警告を出した