[FDA]関係者は意図的異物混入規則ガイダンス案の最初の二つの巻にいっしょに意見を提出できるだろう
Stakeholders Will Be Able to Comment on First Two Volumes of the Intentional Adulteration Rule Draft Guidance Together
December 4, 2018
https://www.fda.gov/Food/NewsEvents/ConstituentUpdates/ucm627235.htm
FDAは三部からなる意図的異物混入規則ガイダンス案の最初の巻に対するパブリックコメントを募集中で12月17日までとなっているが、次の巻の案を2019年初めに発表する予定でその際に最初のものも一緒に提示し同時に120日間の意見募集を行う
[FDA]FDA声明:各種締め切り日への2018年12月5日の政府の閉鎖の影響について
U.S. Food and Drug Administration Statement: The impact of the December 5, 2018 Government Closure on PDUFA, GDUFA, BsUFA, MDUFA, ADUFA, and AGDUFA goal dates and IND deadlines
12/04/2018
https://www.fda.gov/ForIndustry/UserFees/ucm627698.htm
2018年12月5日はGeorge H. W. Bush第41代米国大統領に敬意を表して連邦機関は閉鎖する。
それに関連して各種締め切りを最大1日延長する
[FDA]FDAは患者のケアを改善する可能性のある信頼できて利益のある遺伝子検査の開発をすすめるために新たに対応する
FDA takes new action to advance the development of reliable and beneficial genetic tests that can improve patient care
December 4, 2018
https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm627555.htm
FDAは初めて公共のデータベース、Clinical Genome Resource (ClinGen)コンソーシアムの遺伝子変異情報ClinGen Expert Curated Human Genetic Dataを科学的根拠として使えると認める
[ヘルスカナダ]タルク
Talc
December 2018
https://www.canada.ca/en/health-canada/news/2018/12/talc.html
カナダ保健省と環境気候変動省は化学物質管理計画のもとでのタルクのスクリーニング評価案を完了した。固められていないタルクの粉末を吸入することとタルクを含むある種の製品を女性の生殖器周辺に使用することはヒト健康に有害である可能性があると提案した。また環境には害はないと提案した。
案が確認されたらヘルスカナダは適切なリスク管理対策をとるだろう。それには化粧品成分やナチュラルヘルス製品などの成分としてのタルクの禁止や制限が含まれる可能性がある
Health Canada Assessment Suggests that Talc May be Harmful to Human Health
December 5, 2018
案、インフォグラフィクス、簡単な言葉での説明等あり
案については2019年2月6日まで60日間パブリックコメント受付
(アスベストの混入ではなく純粋に粒子をたくさん吸うのは肺機能によくない、ということ)
[FTC]“Nobetes”ダイエタリーサプリメント販売業者が立証されていない健康強調表示、違法な課金、詐欺的保証であると主張するFTCの苦情申し立てに和解
“Nobetes” Dietary Supplement Marketers Settle FTC Complaint Alleging Unsubstantiated Health Claims, Illegal Billing Practices, and Deceptive Endorsements
December 4, 2018
糖尿病治療に有効なオールナチュラルサプリメントと宣伝してNobetesという錠剤を売っていた。FTCは宣伝販売の禁止を求めていた。182000ドルが消費者への返金として支払われる
[USDA]小規模農業-国立農業図書館の最新デジタル展示
Small Agriculture—The National Agricultural Library’s Newest Digital Exhibit
Dec 04, 2018
USDAの国立農業図書館(NAL)が新しいデジタル展示を始めた。これはUSDAが設立以来支援してきた三つの小規模農業とニッチ農業を示す。それは
1.スクールガーデン:学校で植物や食糧生産の科学を学ぶ
2.必要最低限の自作:1933年に世界大恐慌対策としてつくられた生活改善策
3.勝利のための庭と農場:第二次世界大戦中に米国のために供給される食糧の量と質を増やそうとした政策
Small Agriculture
https://www.nal.usda.gov/exhibits/ipd/small/
(デジタルアーカイブを見ようとすると寄付のお願いがでる)
[WHO]気候変動目標を達成するコストより健康上の利益がはるかに上回る
Health benefits far outweigh the costs of meeting climate change goals
5 December 2018
COP24で提示されたWHOの報告は気候変動の目標達成によりどれだけの命が救えるかを推定する。
大気汚染暴露は毎年世界中で700万人の死因で世界中の福祉の損失は5.11兆米ドルと推定されている。最も多くの温室効果ガスを排出する15ヶ国では大気汚染の健康影響はGDPの4%以上と推定される。パリ協定のゴールのためのコストは世界のGDPの約1%だろう。
(この計算をすると原子力圧倒的に優秀なんだけど)
[FSANZ]食品基準通知
Notification Circular 67–18
6 December 2018
http://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/NotificationCircular6718.aspx
意見募集:加工助剤としてのGM系統Aspergillus niger由来グルコアミラーゼ
など
論文
-コメとトイレの水洗がゆっくりあなたを毒する?
Can rice and flushing the toilet be slowly poisoning you?
4-Dec-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-12/sfra-cra112018.php
コメやバーベキューした肉屋水道水に有害毒素が含まれる
リスクアナリシス学会。日常生活の一環として定期的に食べている基本的な食事には多くの有害物質が含まれる。それが実際にどのくらい健康上の脅威になるのかについてはリスク評価が役にたつ。
(学会のセッションの紹介。コメのヒ素、肉のBaP、飲料水の鉛などの研究が発表されている)
-医薬品卸売り業者がフェンタニルの恐ろしい増加を駆動した、報告書が結論
Drug wholesalers drove fentanyl's deadly rise, report concludes
4-Dec-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-12/uoc--dwd112918.php
ヘロインの供給ショックの後、安価な大量の医薬品が卸売り市場に入った
Addiction。芥子を材料にするヘロインより完全合成できて強力。フェンタニルがフェンタニルとして売られていることは滅多にない。だから消費者がドライバーではない
-アメリカ人のための運動ガイドライン
The Physical Activity Guidelines for Americans
Katrina L. Piercy, et al.,
JAMA. 2018;320(19):2020-2028
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2712935
第2版について紹介
以前のバージョンから変わったところは、少なくとも10分続ける、という条件が無くなってほんの少しの日常の行動変化(エレベーターではなく階段を使うとか)でも運動量をふやすのなら薦められるようになったこと。
(どんなサプリメントより効果的)
-お腹から脳に移行する毒素がパーキンソン病の引き金を引くかもしれない
A toxin that travels from stomach to brain may trigger Parkinsonism
4-Dec-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-12/ps-att120418.php
ラット。パラコートとレクチンの同時投与。Parkinson's Diseaseに発表
-腸内マイクロバイオームは人種間で異なる、研究者らが発見
Gut microbiome differs among ethnicities, researchers find
4-Dec-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-12/vu-gmd120418.php
病気に打ち克つために腸内細菌叢を変えることは大きな可能性があるが、科学者はまず最初に健康的な腸内細菌叢とは何で誰にあるのかという問いに答えなければならない。Seth Bordensteinは1700人近くのアメリカ人のデータを調べて人種によって違うことを発見した。PLOS Biology。人種は食事や遺伝子など多くの要因を反映するため理由はわからない。
「あなたはドラッグストアでプロバイオティクス製品を買うかもしれないが、それらがあなたの腸内細菌叢に意味のある変化をもたらすことはないだろう。あまりにも量が少ない、あるいは生きてすらいない。さらに一つのものがみんなに適することはないだろう。しかしこの種の研究がもっと進めば病気に有効な細菌の違いや量を理解できるようになるかもしれない」とVanderbilt マイクロバイオームイニシアチブのディレクターであるBordensteinは言う。
-鉛中毒予防の「終わらない課題」
'Unfinished agenda' in preventing lead poisoning
4-Dec-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-12/wkh-ai120418.php
CDCとその協力者は米国の鉛暴露を減らすために何年にも渡って大きく前進してきた。しかしまだやるべきことが残っている。Journal of Public Health Management and Practiceの18論文からなる特集。
フリントの水汚染危機、現在のサーベイランスや検査、介入の状況、食品や伝統薬、スパイス、おもちゃ、化粧品などの「非伝統的」汚染源、貧困や人種、古い家に住むハイリスク集団のこどもたちについての特別な課題、など
そのうちのひとつ
海外で購入した一部のスパイスの高濃度鉛
High lead levels found in some spices purchased abroad
4-Dec-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-12/wkh-hll120418.php
同じスパイスでも米国内で購入したものより海外で購入したものの鉛濃度が高い。最も高い鉛濃度はジョージア(グルジア)、バングラデシュ、パキスタン、ネパール、モロッコ産のもので見つかっている。汚染がみつかるのは主にブランド名や表示のない容器に入っているもの。スパイスとしてはkviteli kvavili(紅花)、ターメリック、唐辛子、パプリカなど
その他
-SMC UK
パーソナルケア用品と思春期年齢を調べた研究への専門家の反応
expert reaction to study looking at personal care products and age of puberty
December 4, 2018
Human Reproductionに発表された研究がパーソナルケア用品の使用と女の子の思春期が早いことに関連を示唆する
Imperial College London内分泌科臨床上級講師Ali Abbara博士
プレスリリースは公正でバランスがとれていて著者は正しくこの手の観察研究は調整できない交絡要因があることを強調している。プレスリリースで言及されているように、思春期の早い女の子がパーソナルケア用品を早く使い始める可能性が高くそのため濃度が高い可能性があるという重大な限界がある。思春期が早いことに関連するリスクについては一部誇大である。これらの結果に基づいて何らかの助言をするのは困難である。過剰な暴露を避けることは合理的であるとしても全てを避けるべきだと言うには早すぎる
(フタル酸、パラベン、フェノール)
10分のがん検査への専門家の反応
expert reaction to 10 minute cancer test
December 5, 2018
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-10-minute-cancer-test/
Nature Communicationsに発表された研究が10分以下でできるがん検査を示した
Cambridge大学がん疫学教授Paul Pharoah教授
喜ぶには早すぎる
(以下詳細説明略。この手のニュースは定期的に出る)
-SMC NZ
気候変動のリスクを計算する-ニュースから
Tallying the risks of climate change – In the News
06 December 2018
https://www.sciencemediacentre.co.nz/2018/12/06/tallying-the-risks-of-climate-change-in-the-news/
本日発表された二つの報告書は気候変動のリスクを安全保障上の課題と平等への脅威として警告した
オタゴ大学と防衛省から。
(島国なので海水面の上昇による洪水対策について記述。不合理な選択が行われていると。)
-静かな流行がHIVやマラリア、結核より多くの人を殺している
Natureニュース
The silent epidemic killing more people than HIV, malaria or TB
05 December 2018 Ian Graber-Stiehl
https://www.nature.com/articles/d41586-018-07592-7
ウイルス性肝炎が増加している。アフリカのB型肝炎対策が重要
写真:ウガンダでは6%がB型肝炎キャリア
(これに関しては日本もあんまり先進国ではない)
-加齢についての新しい展開
Telomeres: A New Twist on Aging
by John Swartzberg, M.D. December 05, 2018
http://www.berkeleywellness.com/self-care/preventive-care/article/telomeres-new-twist-aging
何故一部の70代は55才平均のように元気で健康で、一方一部の50代はまるで75才のようなのだろうか?明らかに人によって加齢の速度が違う。研究者らは実年齢の代わりに個人の「生物学的年齢」を決めるためのいろいろな方法を提案してきた。その一つがテロメアである。
(テロメア研究についての解説略)
そのような予備的研究があるものの、テロメアの長さと病気や加齢の真の関係はまだわからない。しかしそれでも企業がテロメア検査やテロメアを保護すると称するダイエタリーサプリメントを宣伝販売することは止まらない-臨床根拠はほとんどあるいは全くないのに。
基本:研究分野としては面白いが、現時点ではわかっていることよりわからないことのほうが多い。従っていつもの常識的助言-タバコは吸わない・運動する・健康的食生活、などのような-を再確認する。市販のテロメア検査については正確性や価値が証明されておらずその解釈には多くの問題がある。テロメア機能の専門家はそのような検査は「分子手相占いmolecular palm readingだろう」と書いている
(恐怖を煽ってサプリを売る業者より新宿の母の方がましでは)
-第9巡回裁判所はインフルエンザ様症状にホメオパシーレメディを薦める陪審員の評決を支持
Ninth Circuit Affirms Jury Verdict In Favor of Homeopathic Remedy for Flu-Like Symptoms
Tuesday, November 27, 2018
Boiron社による詐欺的広告に対する消費者集団訴訟においてOscilloがインフルエンザ様症状を緩和するという宣伝は虚偽ではないと陪審員が評決していた。その上訴で巡回裁判所はホメオパシーレメディが有効という根拠があるとした。
(裁判官は専門家ではないからこういうことはある)