2019-03-28

[ProMED]テトロドトキシン中毒、フグ、フィリピン:(セブ)

Tetrodotoxin poisoning, puffer fish - Philippines: (CB)

2019-03-27

http://www.promedmail.org/post/6390273

Date: 27 Mar 2019 Source: News Info Inquirer [edited]

セブ地方MactanLapu-Lapu市の離れ小島で2019326日、フグを食べた6才の少年が死亡し両親と5人のきょうだいが病気になった。12才の子どもが前日の夜に捕まえた大きなフグを母親が調理して朝食にした。

 

[FAO]非伝統的料理人が作った普通でないおかゆがジンバブエの子どもの発育不良を無くすのに役立つ

An unusual porridge concocted by an untraditional cook helps end child stunting in Zimbabwe

http://www.fao.org/fao-stories/article/en/c/1185336/

家族の栄養を改善するために料理をすることで、彼はジェンダー役割にも挑戦した

ジンバブエの田舎では、子どものために料理をするのは伝統的に女性の仕事だったが、Samukuteはそんな古い考えに囚われずに挑戦した。

Samukuteはいつものコーンミールに普通は使わない成分、タンパク源となる卵と砂糖とヨウ素添加塩とピーナッツバターを加えた

 

[Codex]食品添加物を国レベルで管理する

Managing food additives at national level

27/03/2019

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1187191/

51回コーデックス食品添加物部会のサイドイベントとして、7ヶ国(オーストラリア、ブラジル、中国、EU、日本、ケニア、米国)が国レベルでの管理方法についての情報を交換した

 

[FDA]FDAは食物繊維の市民請願を承諾

FDA Grants Citizen Petition for Dietary Fiber

March 27, 2019

https://www.fda.gov/Food/NewsEvents/ConstituentUpdates/ucm634462.htm

FDAは本日、食物繊維の定義に、由来にかかわらず「リン酸架橋RS4」を加えることを提案する予定であることを発表した。MGP Ingredients社からの市民請願に応えたものである。

(注 RS4: Type-4 resistant starch 修飾小麦デンプン(リン酸架橋デンプン)、商品名Fibersym® RWおよび FiberRite® RW。臨床試験の結果を提出している)

 

[FDA]FDAはある種の作物に対する農産物安全性規則の執行の自由裁量方針を発表

FDA Announces Produce Safety Rule Enforcement Discretion Policy for Certain Commodities

March 28, 2019

https://www.fda.gov/Food/NewsEvents/ConstituentUpdates/ucm634253.htm

ブドウ、ホップ、豆、アーモンドを栽培・収穫・包装・保有する場合は農産物安全性規則の例外とすべきという意見を受け取り、これらについての規則を検討する間は執行の自由裁量とする。

 

論文

-少量の赤肉と加工肉を食べることが死亡リスク増やすかもしれない

Eating small amounts of red and processed meats may increase risk of death

27-Mar-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-03/llua-esa032619.php

Nutrientsに発表されたセブンスデー・アドベンチストの前向きコホート研究の結果。この集団は半分が菜食で肉を食べる人も量は少ない。11年間の7900の死亡を評価し、食品質問票で調べた食事との関連を検討した。この集団で肉を食べる人の90%は一日あたり2オンス(57gくらい)以下の赤肉摂取量である。加工肉摂取量は単独では死亡リスクに関連しなかったが赤肉と加工肉の総摂取量は心血管系疾患による死亡と全ての原因による死亡リスクの高さに関連した。

(赤肉だけで一日50gは日本だと「少量」とは言わないような)

 

-研究者らは農作物安全性規則の複雑な農業用水要件をわかりやすく説明しようとする

Researchers aim to demystify complex ag water requirements for Produce Safety Rule

27-Mar-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-03/cu-rat032719.php

コーネル大学の農作物安全性アライアンスはFDAの支援を受けて、複雑な連邦食品安全性規則を説明する手助けをし、農業用水の使用を評価する新しい方法を開発している。

 

その他

-アルコールのがんリスクをタバコ相当で調べた研究への専門家の反応

SMC UK

expert reaction to study looking at alcohol cancer risk in cigarette equivalents

March 28, 2019

http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-alcohol-cancer-risk-in-cigarette-equivalents/

BMC Public Healthに発表された研究への反応

バックグラウンドコメント ケンブリッジ大学リスクの公衆理解Winton教授David Spiegelhalter教授

もしアルコールのがんリスクを伝えるのにタバコ相当を使うのであれば、不当な心配につながらないようその影響を適切に評価するのが必須である。特に少量飲酒の健康全体への影響がまだ議論されているので。

ノッチンガム大学英国タバコとアルコール研究センター長John Britton教授

私はこの研究が有用かどうかわからない。多くの人は喫煙や飲酒をこの二つのリスクを比べてするかどうか決めているのかわからない。この研究はがんリスクについては喫煙のほうが飲酒より相当害が大きいことを示す。他の一連の病気についても喫煙のほうが害が大きい。喫煙者が健康を気にするなら禁煙が最良である。飲酒は週に14ユニットのガイドライン未満に収めるべきである

オックスフォード大学がん疫学ユニット共同部長で疫学教授Jane Green教授

この研究は文脈を読むことが重要である。英国では男女とも、生涯がんリスクは約50%である。この生涯リスクが、週にワイン1本飲むことで、あるいは週に5-10本タバコを吸うことで約1%高くなると著者らは推定している。英国の平均飲酒者は週にワイン1.5本、喫煙者は週に70本吸うと報告されている。この仕事は、ほとんどの喫煙者にとって、喫煙のほうがアルコールよりがんリスクが大きいことを示す。適量飲酒は女性にとって特に重要で、乳がんの増加に関連する

乳がんの研究をしているがん研究所職員Minouk Schoemaker博士

この研究は飲酒と喫煙に関する生涯がんリスクについて興味深い知見を提供する。飲酒は乳がんと関連するため適量でも女性のほうに男性より大きなリスクになる。

がんリスクの全体像は極めて複雑で曖昧な部分があり、この新しい研究は多くの仮定に基づくことを念頭におくことが重要である。

アルコールのがんリスクについてはまだ一般の人々の認知度が低い。新しい研究は飲酒量を減らすよう薦めることの重要性を強調する

依存、特に害の削減研究が専門のサリー大学臨床心理学講師Bob Patton博士

アルコールは肝障害との関係が広く理解されているががんの原因とはみなされていない。この研究はタバコとのアナロジーでアルコールとがんの関係を啓発しようとする。これは飲酒者、特に女性の飲み方に影響する可能性がある

Queen Mary, London、病理学名誉教授Colin Berry教授

(略)

 

喫煙と飲酒のがんリスク

cancer risk smoking/alcohol

March 28, 2019

http://www.sciencemediacentre.org/cancer-risk-smoking-alcohol/

研究の説明

 

-副作用についてあなたが知らないかもしれない10½のこと

/10½ things you may not know about side effects

Sense about science

https://senseaboutscience.org/activities/sideeffects/

ハーブレメディがあなたの処方薬の有効性を損なう可能性があり、グレープフルーツジュースがあなたの薬に影響する可能性があることを知っている?

誰もが薬を使うが、その副作用やそれにどう対処すればいいかを知っている人は多くはない。リバプール大学のMRC医薬品安全科学センターとSense about scienceが共同で「副作用についてあなたが知らないかもしれない10½のこと」を発表した。

このアニメーションは副作用について理解するのに役立つようにデザインされている。強調されている10½のことには以下のことを含む:

・どんな薬にも副作用がある。全ての医薬品位副作用があるが、ほとんどの人にとって利益のほうが副作用よりはるかに大きいことをチェックされている

・医薬品安全性を向上させるために我々みんなができることがある、副作用を報告する

・食品は副作用を増強する可能性がある。ある種の食品は医薬品の作用をダメにし、逆にし、増強する。グレープフルーツジュースは効果を増強することがよく知られている、葉物野菜は効果を逆にする場合があり、チーズ反応のようなものもある。

・ハーブサプリメントは医薬品と相互作用する可能性がある、例えばセントジョーンズワートは903の医薬品と相互作用しそのうち264は深刻なものである

・一部の副作用は利益になる:バイアグラは狭心症治療薬として開発されたがその副作用が世界で最も成功した性的不全の治療になった

アニメーションとガイドは以下から

https://www.liverpool.ac.uk/drug-safety/drug-safety/

 

-日本のジャーナリストがHPVワクチン訴訟で名誉毀損有罪

Scienceニュース

Japanese journalist found guilty of defamation in HPV vaccine case

By Dennis NormileMar. 27, 2019

http://www.sciencemag.org/news/2019/03/japanese-journalist-found-guilty-defamation-hpv-vaccine-case

日本の裁判所が、子宮頸がんリスクを減らすために予防接種を支持した医療ジャーナリストが、マウスの脳障害と予防接種の関連を示すデータを捏造したと書いて神経学者を名誉毀損したと判断した。

この裁判は、判断によってHPVワクチンがヒトの慢性痛や運動障害の原因だと主張して予防接種に反対する人たちをつけあがらせる(embolden)かもしれないと心配するワクチン推進者によって注意深く見守られてきた。彼らにとって安堵となったのは、東京裁判所はこの問題については言及せず、単にRiko Muranaka医師で医療ライターで京大講師が、Shuichi Ikeda神経学者が彼の疑問の多い主張の背景にあるデータをでっちあげたという根拠を提供しなかった、とだけ言った。

(経緯の詳しい説明略)

この判決が日本以外に影響するかどうかはまだわからない。「私は、重要なことはメディアの報道がポイントを外さずにDr. Ikedaの科学が勝ったようなほのめかしをしないことだと思う:負けたのはDr. Muranakaのやり方と言葉である」とLondon School of Hygiene & Tropical Medicine のワクチン信頼性プロジェクト部長のH eidi Larsonは言う。

(国内では見たことないとても行き届いた報道。)