2019-04-04

 

[NHS]ダークチョコレートを1日に数片食べることで血圧は改善されるのか?

Does eating a few squares of dark chocolate a day improve blood pressure?

Wednesday April 3 2019

https://www.nhs.uk/news/food-and-diet/does-eating-few-squares-dark-chocolate-day-improve-blood-pressure/

「『毎日数片のダークチョコレートを食べる』と1か月間で血圧が改善する」はMail Onlineの楽観的過ぎる見出しである。

チョコレート好きの人には残念だが、研究の対象者は30人のみで、結果は特に確固たるものでない。

しかも30人すべてが若い健康な成人であったため、高血圧の確定診断をうけた年配の人にとって効果があるかどうかわからない。

この小規模の研究において、参加者は30日間毎日、ココア量の多い(90%)あるいはそれよりは少ないココア量(55%)のどちらかのダークチョコレート20gを食べた。

研究の前と最後に様々な測定がされた。

血圧は両方のグループでわずかに下降し90%のココア量を含むものを食べた人の方がより下がった。

このグループでは、動脈も少し弾力性が高く、このことは後日、循環器疾患のリスクを減らす可能性があるかもしれない。

しかし研究者は結果に影響を及ぼすだろう他の要因は考慮しなかった。

血圧の小さな変化は、研究の最後の検査の時の方が、参加者がリラックスしていたからかもしれない。

全体として、研究は血圧を改善するために濃いダークチョコレートを食べるべきことを勧めるための十分なエビデンスは与えない。

高血圧を予防あるいは下げたいならば、役立つライフスタイルの変化は健康的な食生活、健康的な体重の維持、定期的な運動及び禁煙である。

 

[NHS]電子タバコは『10代の喫煙行為を助長しない』

E-cigarettes 'do not promote smoking in teens'

Tuesday April 2 2019

https://www.nhs.uk/news/pregnancy-and-child/e-cigarettes-do-not-promote-smoking-teens/

「電子タバコ使用の急激な増加は、より多くの英国の子供たちに煙草を始めるあるいは喫煙を普通のこととして考える方に導いていない」とGuardianは報道する。

若者の間における電子タバコの人気及び喫煙をより社会的により受け入れられるものにすることで、10代の喫煙者の数が増加するのではという懸念があった。 

最新の研究が1998年から2015年に20万人以上の10代(13歳から15歳)からとった調査データを提供する。研究は電子タバコ使用の最近の急増の影響を調べた。

定期的な喫煙率が19%から5%に減少したが、喫煙したことある10代の数は60%から19%へ劇的に減った。

1998年の約4分の3 と比較して、現在4分の125%)のみが、喫煙を試すことを許容できると考えている。

これは電子タバコ喫煙の人気が10代の間での喫煙を「普通のこと」としていないことを示唆する。

しかしこの研究も重要な答えられない疑問を残したままである。特に電子タバコの使用あるいはその受容性については尋ねられていない。

煙草の代わりに電子タバコを試している非喫煙者の数が増えている可能性は懸念が残る。

電子タバコは煙草よりはずっと有害性が低いが、含まれるニコチンは非常に中毒性があり、その結果、若者にとってやめるのが難しい高価な習慣となってしまうことがある。

 

[FDA] FDAは中毒、慢性的な痛み及びその他深刻な症状を治療することを表示する認可されない製品の販売者に対して措置を講ずる

FDA takes action against marketer of unapproved products claiming to treat addiction, chronic pain and other serious conditions

March 19, 2019

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm633813.htm

米国食品医薬品局は本日、依存症及びがん関連の痛みを含めた慢性的な痛み、糖尿病、帯状疱疹、線維筋痛及びその他深刻な症状を治療することができると謳うホメオパシーと表示された未承認の製品を違法に販売するNutra Pharma Corp.に対し警告文書を掲載した。

FDAの重要な任務の1つは、虚偽の表示と不正製品から消費者を守ることで、虚偽の約束は有効な治療法から遠ざけ、さらにそれらは健康を脅かし得る成分や汚染を含む可能性がある。FDAは虚偽表示から消費者を守る努力をする一方、新治療の開発に努めている。」とFDAコミッショナーScott Gottlieb, M.D.は述べた。

警告文書を出されたNutra Pharmaの製品は、FDA認可の医薬品と名前が類似する:「Nyloxin経口スプレー」「Nyloxin局所ジェル」「Nyloxin局所ロールオン」「Nyloxin局所ロールオンES」「Nyloxinプロ仕様サイズパンプ局所ジェル」及び「定期使用サンプルパック」。

製品宣伝表示例は以下である:

Nyloxin . . .は慢性的な痛みを引き起こす症状を治療する。」

「コブラの毒はがんや関節炎の治療に主に利用される。肝臓がん、肺癌、食道がん、皮膚がん及び白血病を治療するために毒が使用されたとの報告がある。」

「今日コブラの毒は痛み、がん、免疫性疾患及び神経障害疾患を治療するために研究される。」

「中国の研究者が薬物依存の治療のため、コブラの毒が使用できる可能性をテスト中。」

「ヘロイン依存症の90ケースでコブラの毒による治療。」

このような健康不正詐欺は深刻な健康リスクをもたらすことがある。これらの製品は安全や有効性が立証されていないが、患者はFDA認可の適切な医薬品の使用をやめるかもしれない。慢性的な痛みを治療できると謳う未承認製品の販売は、連邦食品・医薬品・化粧品法違反である。

オピオイド鎮痛薬に代わる製品開発の支援に加えて、オピオイド中毒者数を減らすことは、FDAの最優先事項の1つで、オピオイド使用疾患 (OUD)の患者が安全かつ効果的に包括的治療計画(MAT)を利用できるよう、またこれらの医薬品使用のスティグマを減らす対策をとっている。根拠のない表示の製品使用は、認可医薬品を遠ざけ、回復への道を遅らせる、あるいは死というより大きなリスクにさらす可能性がある。

警告文書では、違反が是正されなければ、無制限に押収及び差し止めを含め、事前通告なしに法的措置をとると言明する。FDA201712月、患者にリスクのあるホメオパシーとして表示ある医薬品を対象とした、執行措置と定期的措置を優先するリスクベースの執行方法を提案した。ホメオパシー製品は、FDAの認可がなく安全、有効性及び品質の基準を満たさない可能性がある。

 

[FDA]消費者向け情報。どこにでもあるボトル入り飲料水:安全を維持する

Bottled Water Everywhere: Keeping it Safe

04/01/2019

https://www.fda.gov/ForConsumers/ConsumerUpdates/ucm203620.htm

FDAは水が安全に飲めることを保証するために努力し、ボトル入り飲料製品を規制している。

 

[FDA]電子タバコの使用後に報告された発作に関連した安全性問題、特に若者や若年成人での、についてのFDAが現在進行中の科学的調査についてのScott Gottlieb長官とAmy Abernethy主長官代理からの声明

Statement from FDA Commissioner Scott Gottlieb, M.D., and Principal Deputy Commissioner Amy Abernethy, M.D., Ph.D., on FDA’s ongoing scientific investigation of potential safety issue related to seizures reported following e-cigarette use, particularly in youth and young adults

April 3, 2019

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm635157.htm

これまでも若者の電子タバコ使用に関してしばしば注意喚起してきたが、本日新たな安全性の問題について通知する。電子タバコの使用後、特に若者や若年成人で、発作がおこっていることを示す報告を受け取った。発作、あるいはけいれんはニコチン中毒の症状である。2010-2019年にFDAと中毒情報センターが受け取った、電子タバコ使用後の発作の報告は35ある。この数値は科学的調査の正当な理由となる

 

-喫煙と電子タバコの健康影響と危険性

Understanding the Health Impact and Dangers of Smoke and 'Vapor'

04/03/2019 

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/FDAVoices/ucm635162.htm

Scott Gottlieb長官とAmy Abernethy主長官代理からの意見

タバコと電子タバコの害と規制について

 

[FDA]既存の規制下での幹細胞製品開発規制の進化のためのFDAの関与強化と患者をリスクに晒している未承認製品を販売している業者と幹細胞クリニックを止めさせるためのFDAの継続している努力についてのScott Gottlieb FDA長官と生物製剤センター部長Peter Marks博士の声明

Statement by FDA Commissioner Scott Gottlieb, M.D., and Biologics Center Director Peter Marks, M.D., Ph.D. on FDA’s continued efforts to stop stem cell clinics and manufacturers from marketing unapproved products that put patients at risk, while progressing the agency’s commitment to help advance legitimate stem cell product development under existing agency regulations

April 3, 2019

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm635165.htm

(詐欺的幹細胞治療対策)

 

[FDA]動物に使われる医薬品の有害事象報告データへのアクセス強化のために新たな前進

FDA takes new steps to increase access to adverse event report data for medical products used in animals

April 3, 2019

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm635166.htm

動物の医薬品や医療機器による有害事象のオンライン報告を過去30年に遡って公開

 

[FDA]2020年以降に向けてFDA食品安全計画を強化するための新たな措置に関するFDA長官Scott Gottlieb氏と副長官Frank Yiannas氏の声明

Statement from FDA Commissioner Scott Gottlieb, M.D., and Deputy Commissioner Frank Yiannas on new steps to strengthen FDA’s food safety program for 2020 and beyond

March 19, 2019

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm633864.htm

 我々が食べている食品について言うと、前例のない技術変化の中にある。技術革新と食品安全近代化法(FSMA)によって、これまで以上に公衆衛生を強化し食品を革新させる機会を得ている。しかしそれらへの責任を果たすには、拡大したグローバル化や科学と技術の進歩、消費者の期待の変化とともに、毎年よりも多くの挑戦が必要となる。公衆衛生に関する任務を確実に遂行するために、食品安全システムのあらゆる点について革新し続けなければならない。

 これが、大統領の2020年予算において、食品安全システムについて多面的に新規予算を提案している理由である。FDAは、FSMAの予防的措置の枠組みのもとで機能をまとめ、フードサプライチェーンを保証し、フードチェーン全体を通じてより効果的に追跡出来るようにする能力向上のために革新的な手段を利用しなければならない。それは、予防的措置が不十分な場合に食品汚染を検知し、対応する能力の改善である。その目標達成のため、ヒト及び動物の予防的管理、並びに州間協力合意プログラムを介した査察の実施のために新たな資金を提案している。FSMAが要求している国産食品の半数以上と動物飼料施設の80%以上に対する査察実施について州を支援する予算となる。

近代化食品安全への投資

最も近代的な技術を使用して、可能な限り迅速な食品汚染の検知と市場からの排除を保証するために追加の資金が必要である。例として、全ゲノムシークエンシング(WGS)を食品の微生物汚染の発見等に利用し、以前は検知できなかったような食品由来アウトブレイクを同定できるようにする。FDA’s Coordinated Outbreak Response and Evaluation Network(FDA CORE)の評価によると、潜在的なヒトでの食品安全アウトブレイクの年間発生数が倍増しており、その検知や対策のために2020年予算で増員と資金の増額を提案している。

ここ数年、消費者への注意喚起、リコールの実施、そしてヒト疾患の発生防止をFDAが適時に実行できるようにする新興追跡技術を模索してきた。その一つに、ブロックチェーン技術がある。この技術は、製品の由来について透明性をもたらす、サプライチェーンの全部門が共有する分散型台帳であり、必要時間の短縮、疑わしい製品の数量と必要経費の最小化につながる。

 最後に、輸入食品に関する外国供給業者検証プログラムの履行と輸入警告プログラムの検証のために追加資金をあてる予定である。

食品革新の前進

 FDAは、食品と動物用製品についての新技術の開発と導入を行う企業を支援する。これにはバイオテクノロジー製品も含む。新しい食品や原料は市販前認可が必要で安全性をレビューしなければならないが、時間短縮と企業への不必要な負担の軽減のため、改善したいと考えている。FDAは、ゲノム編集動物や植物などの革新的食品の開発とともに、細胞培養技術などの新しいタンパク質源の開発にも関心を持っている。これらの期待される革新を前進させ、安全性を確保し、非意図的な結果とならないようにすることが、我々の公衆衛生上の任務である。FDAは新たに、植物と動物のバイオテクノロジー革新行動計画を発表した。2020年予算では、新製品のレビューの増加に備えるための追加資金を要求している。

 我々は、近代的で予防に基づく食品安全システムをFDAが確実に構築し続けることが出来るよう取り組んで行く。

[FDA]警告文書

-Advanced Spine and Pain, LLC (d/b/a Relievus) 3/28/19

March 28, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm634781.htm

未承認の医薬品、不正表示、未承認の動物用医薬品、根拠のない広告表示の問題。製品にカンナビジオールを含む。

 

-PotNetwork Holdings, Inc. 3/28/19

March 28, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm634738.htm

未承認の医薬品、不正表示、根拠のない広告表示の問題。製品にカンナビジオールを含む。

 

-Nutra Pure LLC 3/28/19

March 28, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm634776.htm

未承認の医薬品、不正表示、根拠のない広告表示の問題。製品にカンナビジオールを含む。

 

[HK]違反

-食品安全センターはソウギョの2つのサンプルに微量のマラカイトグリーンを検出する

CFS finds traces of malachite green in two grass carp samples

Wednesday, April 3, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20190403_7398.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、ソウギョのサンプルに3ppb及び1.6ppbのマラカイトグリーンを検出したと発表した。

 

-ほうれん草サンプルに超過残留農薬が検出される

Excessive pesticide residues found in a Spinach sample

Wednesday, April 3, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190403_7399.html

食品安全センターが検査したところ、ほうれん草のサンプルにおいて、シハロトリンが最大残留基準値0.2 ppmのところ、0.5 ppm検出であった。

 

-生姜のサンプルに超過カドミウムを検出する

Excessive cadmium found in ginger sample

Tuesday, April 2, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20190402_7394.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、生姜のサンプルに基準値超過の重金属汚染であるカドミウムが検出されたと発表した。基準値0.1ppmを超える0.16ppmであった。

 

[TGA]安全性警告

-Lotus Flower Capsules

3 April 2019

https://www.tga.gov.au/alert/lotus-flower-capsules

TGA検査により、Lotus Flower Capsulesにフェンフルラミン誘導体を検出した。製品写真あり。

 

-Magnum XXL Capsules

3 April 2019

https://www.tga.gov.au/alert/magnum-xxl-capsules

TGA検査により、Magnum XXL Capsulesに表示されない成分タダラフィルを検出した。製品写真あり。

 

-X Power 3 Tablets

3 April 2019

https://www.tga.gov.au/alert/x-power-3-tablets

TGA検査により、X Power 3 Tabletsに表示されない成分シルデナフィルを検出した。製品写真あり。

 

-JOYSMIカプセル

3 April 2019

https://www.tga.gov.au/alert/joysmi-capsules

TGA検査により、JOYSMIカプセルに表示されない成分シルデナフィル、フェノールフタレイン及びフロセミドを検出した。製品写真あり。

 

-Meizitang Botanical ソフトジェルカプセル

3 April 2019

https://www.tga.gov.au/alert/meizitang-botanical-soft-gel-capsules

TGA検査により、Meizitang Botanical ソフトジェルカプセルに表示されない成分シルデナフィル及びシルデナフィルN-オキシドを検出した。製品写真あり。

 

[TGA]TGO101ガイダンス:錠剤、カプセル、丸剤の基準

Guidance for TGO 101: Standard for tablets, capsules and pills

1 April 2019

https://www.tga.gov.au/publication/guidance-tgo-101

TGO101ガイダンスは、スポンサーや製造業者が適切な品質の医薬品を保証する医薬品法101錠剤、カプセル、丸剤の基準(TGO 101, the Order)の役割を理解するのに役立つことを目的とする。

https://www.tga.gov.au/sites/default/files/guidance-tgo-101.pdf

 

[FSS] 食品をサイズダウンする6つの簡単な方法

Six easy ways to downsize your food

3 April 2019

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/six-easy-ways-to-downsize-your-food

食品をサイズアップするのは得する感じがするが、カロリーの摂り過ぎが続くと、健康にかかる費用が高くつくだろう。

 

[FSSAI]食品安全基準(有機食品)2017規制の執行に関する指令

Direction related to enforcement of FSS (Organic Foods) Regulations, 2017. (Uploaded on: 03.04.2019)

https://fssai.gov.in/dam/jcr:848c8518-a0ad-49b2-80e4-27e7b0728556/Direction_Organic_Food_03_04_2019.pdf

小規模農家の直接販売(仲介業者が入る場合も)の場合、認証無しで有機と言っていいとのこと

(カビが多いインドのオーガニックはもともと意味がないと思うがさらに緩和。この「小規模で能力がないから基準を守らなくてもいいことにして」という言い訳は日本も含む世界中で使われている。大規模農家や企業は悪という主張とセットで宣伝されているので消費者は騙されないようちゃんと見た方がいい。)

 

[FTC]FTCFDAと一緒にカンナビジオールを含む製品をアルツハイマーやがんやその他の病気の治療効果を宣伝して売っていた企業に警告文書を送付

FTC Joins FDA in Sending Warning Letters to Companies Advertising and Selling Products Containing Cannabidiol (CBD) Claiming to Treat Alzheimer’s, Cancer, and Other Diseases

April 2, 2019

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2019/04/ftc-joins-fda-sending-warning-letters-companies-advertising

三社が「ヘンプオイル」「CBDソフトゲル」「リキッドゴールドグミ」「CBDオイル」などの一連のCBD含有サプリメント製品を、各種病気の治療効果を宣伝して販売したことは虚偽あるいは根拠のない健康強調表示でFTC法違反の可能性がある

 

[FTC]裁判所が搾取的学術出版社OMICS グループへの訴えでFTCを支持:虚偽の宣伝と出版費用で5010万ドルを課す

Court Rules in FTC’s Favor Against Predatory Academic Publisher OMICS Group; Imposes $50.1 Million Judgment against Defendants That Made False Claims and Hid Publishing Fees

April 3, 2019

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2019/04/court-rules-ftcs-favor-against-predatory-academic-publisher-omics

連邦判事はSrinubabu Gedelaと彼の会社に対して大学人や研究者に対して会合や出版物の性質について詐欺的主張をし法外な費用を隠したことで5010万ドル以上を支払うよう命令した。

 

[WHO]WHOの水銀についての仕事に技術的サポートのための求人

IPCS

Request for expressions of interest for Technical Support to WHO work on mercury

https://www.who.int/ipcs/assessment/public_health/RequestExpressionsInterest_WHO-GEF_Mercury.pdf?ua=1

水銀に関する水俣条約に関してサポートできる人を募集している

 

論文

-The Lancet:世界的には5人中1人の死亡は貧しい食事に関連する

The Lancet: Globally, 1 in 5 deaths are associated with poor diet

3-Apr-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-04/tl-tlg040219.php

2017年、世界的には1/5(1100万人)の死亡が貧しい食事に関連し、心血管系疾患が最大の寄与で次ががんと2型糖尿病

・世界的消費で不足しているのはナッツ、種子、ミルク、全粒穀物で、食べ過ぎなのは砂糖入り飲料と加工肉と塩

・食事関連死亡数最大なのはナトリウムの摂りすぎ、全粒穀物と果物不足との関連。全ての15の食事要因で、死亡との関連が大きいのは不健康な食品の食べ過ぎより健康的食品の不足

195ヶ国中食事関連死亡が最も多いのはウズベキスタンで最も低いのはイスラエル。英国は23位、米国43位、中国140位、インド118

死亡に関連する15の食事要因は、果物、野菜、豆、全粒穀物、ナッツ、種子、ミルク、線維、カルシウム、シーフード、オメガ3脂肪酸、多価不飽和脂肪酸(ここまで少ないもの)、赤肉、加工肉、砂糖入り飲料、トランス脂肪酸、ナトリウム(これらは多いもの)。

ただし入手できるデータが多様なためこれらの推定には不確実性がある

オープンアクセス

Health effects of dietary risks in 195 countries, 1990–2017: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2017

https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(19)30041-8/fulltext

(日本は優秀なのだが最大の課題は塩。とにかく塩。ほかはどうでもいいから塩、という感じなのだが全然広報されない。)

 

その他

-Natureエディトリアル

英国のEU離脱は既に取り返しがつかないほど研究にダメージを与えた

Brexit has already irreparably damaged research

02 April 2019

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01060-6

EUを離脱する悲惨なプロセスは科学とコミュニティを犠牲にしている

全くの混乱。大惨事。国の自傷行為。これらが主導的科学者により英国のEU離脱の状況を説明するのに使われている

(以下略)

 

-Natureニュース特集

ソ連の原子力の罪がカザフスタンで生き続ける

The nuclear sins of the Soviet Union live on in Kazakhstan

03 April 2019 Wudan Yan

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01034-8

核兵器実験が中止されて何十年も経ったが、研究者らはまだセミパラチンスク周辺の放射線暴露による健康影響を解釈するのに苦闘している

Polygonと呼ばれるセミパラチンスク原子力爆弾試験サイトでは1949年から1963年の間に10回以上の地上核実験が行われた。カザフ保健当局は最大150万人がこのプロセスで放射性降下物に暴露されたと推定している。地下核実験は1989年まで続いた。

放射線の健康影響研究の多くは急性暴露によるもので、例えば日本の広島と長崎、ウクライナのチェルノブイリのようなものがある。これらのイベントの研究は高レベル暴露の影響の教訓ではある。Polygon近傍住民は急性爆発だけではなく何十年もの間低線量放射線にも暴露されている。カザフの研究者らはこれらの住人やその子孫のデータを集めている。影響は必ずしも明確あるいは簡単に追跡できない。しかし研究者らはPolygonが閉鎖されて30年経って幾分かの微少な影響を見つけ始めている

(以下長い記事略。1953年のソ連最初の熱核装置は米国が広島に投下したものの25倍のエネルギーを放出した、という写真。冷戦時代は今から思えば狂気だけれど)

 

-Nature映画評

血のお金:セラノスのバイテク大失敗がスクリーンに

Blood money: the biotech debacle of Theranos on screen

02 April 2019  Heidi Ledford

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01066-0

新しいドキュメンタリーで医療検査会社の浮き沈みが取り上げられる-Heidi Ledfordが紹介

「発明家:シリコンバレーの血を求めてThe Inventor: Out for Blood in Silicon Valley 監督: Alex Gibney HBO (2019)

 

-FOCUS がんについて世界規模で考えよう

201936 Nature Medicine 25, 3

https://www.natureasia.com/ja-jp/nm/25/3/s41591-019-0402-x

 

-国ごとの食事の健康影響の系統的解析への専門家の反応

SMC UK

expert reaction to systematic analysis on health effects of diet by country

April 3, 2019

http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-systematic-analysis-on-health-effects-of-diet-by-country/

The Lancetにより行われた研究で最適でない食生活の非伝染性疾患による死亡や罹患への影響についての根拠が提供され、各国で食生活を改善する必要性が強調された

Warwick医科大学准教授Oyinlola Oyebode博士

この質の高い研究は、世界中の食事パターンを検討しそのデータを病気や死亡と関連させて、その国で何が最も重要な食事要因かを決めた。死亡や病気と食事を関連させるデータは観察研究によるものでありそのことが研究の限界であるとプレスリリースで言及していることに注意が必要だろう。それでもこのけんきゅうは何を標的にすべきかについての良い根拠を提供する。

世界中では野菜果物全粒穀物の不足が非常に重要で、他の要因はナトリウムの摂りすぎである。実際ナトリウムの摂りすぎは貧しい食生活の最大要因である。

King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授

心血管系疾患やがんによる死亡の多くは人生のうち50年を過ぎてからのもので代わりに不死になるわけではない-あなたは何らかの理由で必ず死亡する。感染症による死亡が減ると多くの人がCVDやがんで死亡する。

この解析は食生活全体ではなく個々の成分に過剰に重みをおいている。塩と高血圧の関連は強い。アルコールは無視されている。弱点は、野菜や果物の摂取量は他の健康関連行動と関連すること。人工由来のトランス脂肪酸は既に減らされていてもはや意味のある量は摂取されていないので関係ないだろう。全粒穀物を食べる人は全体のうちの極一部であり、ナッツの供給量は全世界で11-2gしかない。ミルクの目標は435g/日である。一般的に目標値は実際の食生活で食べられている量を反映しているわけではない。

肥満は食事と関連する糖尿病やがんのリスク要因だが、特定の食事成分が原因というより必要以上に食べることによる。運動しなくなっていることも大きな要因である。全体としてこの論文の解析は信じがたい。

 

-米国判事は詐欺的出版社に5000万ドルの損害賠償を払うべきと判断した

Scienceニュース

U.S. judge rules deceptive publisher should pay $50 million in damages

By Jeffrey BrainardApr. 3, 2019 ,

http://www.sciencemag.org/news/2019/04/us-judge-rules-deceptive-publisher-should-pay-501-million-damages

OMICS International出版社に対して、何千人もの著者と学会参加者を騙してダメージを与えたことに5010万ドルの支払いを命じた。この種のいわゆる搾取的戦略について最大の出版社のひとつに対する判断は初めて。しかし米国での判断でありOMICS社はインドのHyderabadにあるため、お金が実際に集められて配分されるかは不明。

2016年に米国の消費者監視機関FTCが訴えていたことへの判断。

OMICS2014年には約50万の論文を発行し7500万ドルを得ていると推定されている。

 

-EPAが泡消火剤を調査-専門家の反応

SMC NZ

EPA investigation into firefighting foams – Expert Reaction

04 April 2019

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2019/04/04/epa-investigation-into-firefighting-foams-expert-reaction/

環境保護庁(EPA)によりニュージーランドの17ヶ所で禁止された化合物PFOSを含む泡消火剤がみつかった

PFOS2006年に泡消火剤基準で除外され、輸入できなくなった。2011年には全てのPFOS製品が禁止され、その貯蔵と廃棄には厳格な管理が設定された。EPAが空港や港、精製所、石油化学貯蔵庫、船などの166ヶ所を調べたところPFOS含有泡消火剤がいくつかのヶ所で見つかった。低濃度のPFOSを含む泡も見つかっているが多くは汚染による可能性が高い。全て2006年以前に輸入されたようだ。

ウェリントンのMassey大学環境健康指標計画Deborah Read准教授

EPAの調査で見つかったPFOSによる公衆衛生上のリスクはない。これらは装置の中にあり表示されて厳密に保管されている。重要なことはこれらが安全に除去されて人々や環境へのさらなる暴露源にならないようにすることである。

PFASは分解されず生体に蓄積する。ヒト健康影響に関する研究は多いがこれまで結果は決定的ではない。

カンタベリー大学健康科学部環境職業健康上級講師Arindam Basu博士

EPAが見つけたのは以下の場所である。(略)全て職業上のもので暴露される人は個人防護装備をしている人であろう。ヒトの安全性に関する許容濃度には大きな違いがあるものの、ニュージーランドではNZEPAが飲料水について100 pptの助言レベルを設定し米国EPAPFOAPFOSについて助言レベル70 pptを設定している。

ニュージーランド保健省の2013年の調査ではニュージーランド人のPFOS血中濃度は一般的に米国、カナダ、ドイツ、オーストラリアより低くPFOA濃度は同程度である。

 

-レストランの大盛りは世界的問題

Supersized Restaurant Servings Are A Global Problem

April 03, 2019 by WELLNESS LETTER

http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/diet-weight-loss/article/supersized-restaurant-servings-are-global-problem

BMJに発表された5ヶ国研究ではレストランの大盛りは世界的問題で、アメリカが必ずしも最悪というわけではない。ブラジル、フィンランド、ガーナ、インド、中国で無作為に選んだフルサービスレストランとファストフードレストランの頻繁に注文されるメニュー(主菜プラスサイド)のカロリーを調べた。平均的カロリーは中国以外の4ヶ国で約1100カロリーと同程度で、中国だけが719カロリーだった。多くが600カロリー以上だった。研究者らはレストランでの食事のエネルギー含量が多いことは広くみられる現象で、それがおそらく世界的に肥満を支持しているだろうと結論している。

(たまの外食はご馳走、という文化は無視?)