2019-04-18

[EFSA]意見等

-鶏肥育用GalliPro® (枯草菌 DSM 17299)の認可更新申請の評価

Assessment of the application for renewal of authorisation of GalliPro® (Bacillus subtilis DSM 17299) for chickens for fattening

16 April 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5687

 

-離乳子豚の畜産学的飼料添加物としてのBiomin®DCCの安全性と有効性

Safety and efficacy of Biomin®DCC as a zootechnical feed additive for weaned piglets

16 April 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5688

 

[BfR] グリホサートベースの植物保護製剤の最新のメタ解析が有効成分の評価を変えることはない

New meta-analysis of glyphosate-based plant protection products does not alter the assessment of the active substance

3 April 2019

https://www.bfr.bund.de/cm/349/new-meta-analysis-of-glyphosate-based-plant-protection-products-does-not-alter-the-assessment-of-the-active-substance.pdf

適切に、本来の使用目的で使用されるならば、グリホサートは発がん性物質ではない。

これは、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)及び数多くのその他の国内外機関が到達した結論だった。既に発表された研究論文が総合的に評価される中での最新のメタ解析は、BfRの評価を変えない。

バークレーのカリフォルニア大学のLuoping Zhangと彼女の研究チームはメタ解析において、グリホサートを含む植物保護製剤を使用した人(例えば農家や庭師)が、リンパ節のがんの1種である非ホジキンリンパ腫(NHL)に罹患するリスクが高くなるかどうかの疑問を追求した。 この目的のために、科学者らは大規模なコホート研究である「農業健康調査」(AHS)と5つのケースコントロール研究からの最新のデータを評価した。

研究者の分析は、グリホサートを含む植物保護製剤に対し最も暴露量が多い人は、暴露量がより少ない人あるいは全くない人よりもNHLにより多く罹患したと、結論付けた。この結果はその研究者の意見では、これまでの動物実験と原因を探る中での「メカニズム」研究により裏付けされている。グリホサートベースの植物保護製剤の摂取とNHLのリスク増加の間には「説得力のある」関連があると示唆する。

BfRは異なった意見を持つ。科学的見解からこのグリホサートベースの植物保護製剤へ言及するメタ解析は興味深いものだが、大きな不確実性がある:研究参加者は実際にどの程度のグリホサートに暴露したかについて、研究では高精度に測定できなかっただろう。

現在の既知知識によれば、米国の農家はグリホサートを含む植物保護製剤により接触が多くなりうるということも考慮にいれるべきである(例えば、扱う規模がより大きいため、あるいは飛行機から頻繁に散布するためという理由で)。

 Zhangと研究チームによって使用されたケースコントロール研究のいくつかには、NHLリスクの増大が見られた。しかし、有効成分のグリホサートを評価する場合、グリホサートと散布された製品に含まれる様々な補助剤との間の区別ができないので、これらの研究は非常に限られて考慮されなければならない。さらに、農家の人が他の植物保護製剤にも暴露した可能性があったことをいくつかの研究において十分に考慮されていなかった。

たとえ、メタ解析でグリホサートベースの植物保護製剤の摂取とNHLのリスクに弱い関係が示されても、この結果には類似する研究においてかなりの不確実性がある。それゆえ、すべての知見を一緒にして考慮する場合、有効成分のグリホサートに対する暴露量(接触)とNHLの発生率との因果関係は、BfRの見解において、いまだに裏付けがない。

 

[HK] 法令違反

-Gerberヨーグルトメルツ(ミックスベリー味)が栄養表示規則に違反している

Prepackaged Gerber Yogurt Melts (Mixed Berries flavor) not in compliance with food label rules

Wednesday, April 17, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190417_7419.html

食品安全センターが検査したところ、米国のGerberヨーグルトメルツ(ミックスベリー味)において、ビタミンA928ug RE/100gという申告のところ、2600ug RE/100g検出であった。

 

-生の牛肉サンプル2つが二酸化硫黄を含むことがわかった

Two fresh beef sample found to contain sulphur dioxide

Monday, April 15, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20190415_7412.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、生肉での使用が認められていない保存料の二酸化硫黄が生の牛肉のサンプルから検出されたと発表した。二酸化硫黄の値はそれぞれ145ppm1,020ppmであった。

 

-菜心のサンプルの残留農薬が基準値超過

Pesticide residue exceeds legal limit in Choisum sample

Monday, April 15, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190415_7410.html

食品安全センターが検査したところ、菜心のサンプルにおいて、シハロトリンが最大残留基準0.2 ppmのところ、0.59 ppm検出であった。

 

-箱入りヤマモト青汁が栄養表示規則に違反している

Boxed Yamamoto Aojiru not in compliance with nutrition label rules

Tuesday, April 16, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190416_7414.html

食品安全センターが検査したところ、日本のヤマモト青汁において、炭水化物が3g1.44g100g中約48mg)という申告のところ、100g14.1mg検出であった。

 

[TGA]安全性警告

-Double Maxx D.B.M. Capsules

18 April 2019

https://www.tga.gov.au/alert/double-maxx-dbm-capsules

TGA検査により、Double Maxx D.B.M. Capsulesに表示されない成分シルデナフィルを検出した。製品写真あり。

 

-BMSW 4600MG Black Ant Capsules

17 April 2019

https://www.tga.gov.au/alert/bmsw-4600mg-black-ant-capsules

TGA検査により、BMSW 4600MG Black Ant Capsulesに表示されない成分シルデナフィルを検出した。製品写真あり。

 

-Japan Tengsu tablets

17 April 2019

https://www.tga.gov.au/alert/japan-tengsu-tablets

TGA検査により、Japan Tengsu tabletsに表示されない成分シルデナフィルを検出した。製品写真あり。

 

-Horny Little Devil Capsules

17 April 2019

https://www.tga.gov.au/alert/horny-little-devil-capsules

TGA検査により、Horny Little Devil Capsulesに表示されない成分シルデナフィル及びタダラフィルを検出した。製品写真あり。

 

[FDA]ダイエタリーサプリメントの違法成分から消費者を保護するための新たな段階に関するFrank Yiannas副長官のFDA声明

FDA Statement from Deputy Commissioner for Food Policy and Response Frank Yiannas on new steps to protect consumers from unlawful ingredients in dietary supplements

April 16, 2019

https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm636132.htm

 ビタミンやミネラル、ハーブといったダイエタリーサプリメントを摂ることは、多くの国民にとって日課になりつつある。サプリメント業界は年間400億ドルに達し、50,00080,000種の製品が健康の維持や増進を謳って提供されている。多くのダイエタリーサプリメントがFDA基準に適合する一方で、有害な製品や違法な製品であることを認識しつつ販売している企業も存在する。今年初めに、FDAのダイエタリーサプリメントの規制強化への取り組みを公表した。本日、その一環として重要な新たな段階と行動について発表する。

 FDAは、ダイエタリーサプリメントに違法な成分が使われていることに気づいた場合に、迅速に警告を出すための新しいツールを開始する。ウェブサイトで閲覧できるこの「Dietary Supplement Ingredient Advisory List(以下、リスト)」には、FDAの初期評価でダイエタリーサプリメントの成分として合法ではないだろうと判断された成分が追加される。掲載理由としては、ダイエタリー成分に適さない、法で要求されている市販前通知が提出されていないなどであり、必ずしも安全上の懸念を示しているわけではない。ダイエタリー成分やダイエタリーサプリメントについて安全上の懸念が生じた場合には、別途、明確に、いつでも情報提供していく。

 疑わしい製品についての情報提供は可能な限り迅速であることが狙いであり、リストが網羅的でない点は重要で、常に更新していく予定である。さらに、消費者は登録しておくと最新情報やリストの変更情報を受け取ることができ、全ての関係者がFDAの初期評価への支持や反論の意見を送ることもできる。

 ダイエタリーサプリメントに関する法的要件を無視する悪人達への対応も継続しており、DMHAを含むダイエタリーサプリメントの販売に係わる8企業に警告文書を出した。DMHAは新規ダイエタリー成分であるのにFDAは企業からの通知を受けておらず、安全でない食品添加物とも判断できて違法な異物混入である。

また、phenibutを含むダイエタリーサプリメントの販売に係わる3企業にも警告文書を出した。phenibutはダイエタリー成分の定義に合わない。該当製品にはLean PillsChaos UnleashedTriple X Pre-Workout StimulatorSimply Skinny PollenSynedrexE.S.P. ExtremeUltimate OrangeHydroxyEliteLipodrene EliteSynadreneEnrage ExtremePre-Workout Relentless V1KavinaceSleep WalkerRed Dawn LiquidLimitlessが含まれる。

警告文書の受理から15営業日以内にリコールや販売停止、組成変更など法遵守のための対応を企業が行わない場合には、FDAは執行措置を行う準備ができている。

 

Dietary Supplement Ingredient Advisory List

https://www.fda.gov/Food/DietarySupplements/ProductsIngredients/ucm636081.htm

 

DMHA in Dietary Supplements

https://www.fda.gov/Food/DietarySupplements/ProductsIngredients/ucm636032.htm

 DMHAの別称:1,5-Dimethylhexylamine1,5-DMHA2-amino-5-methylheptane2-amino-6-methylheptane2-aminoisoheptane2-Heptylamine, 6-methyl-2-Isooctyl amine2-Metil-6-amino-eptano6-Amino-2-methylheptaneAmidrineOctodrineVaporpac

 

Phenibut in Dietary Supplements

https://www.fda.gov/Food/DietarySupplements/ProductsIngredients/ucm636077.htm

 phenibutの別称:fenibutphenigamPhGabaPhenigammaPhenygam4-Amino-3-phenylbutanoic acidβ-(aminomethyl)benzenepropanoic acidbeta-(Aminomethyl)hydrocinnamic acidβ-phenyl-γ-aminobutyric acid

 

-FDA Acts on Dietary Supplements Containing DMHA and Phenibut

April 16, 2019

https://www.fda.gov/Food/NewsEvents/ConstituentUpdates/ucm636082.htm

 

-FDA Implements New Dietary Supplement Ingredient Advisory List

April 16, 2019

https://www.fda.gov/Food/NewsEvents/ConstituentUpdates/ucm636085.htm

 

[FDA]リコールMondelēz Global LLC は米国の製品中に予期しない固化成分があるためChewy Chips Ahoy 13ozの一部を自主回収

Mondelēz Global LLC Conducts Voluntary Recall of Certain Chewy Chips Ahoy 13oz Due to Unexpected Solidified Ingredient in Product in the US

April 13, 2019

https://www.fda.gov/Safety/Recalls/ucm636197.htm

Mondelēz Global LLC は米国のChewy Chips Ahoy 13ozの一部自主回収を発表。特定の製品に予期しない固化成分を含む可能性があるため。製品写真あり。

 

[FDA]警告文書

-Total Body Nutrition 4/11/19

APRIL 11, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm635909.htm

ダイエタリーサプリメント、不正表示の問題。製品に2-aminoisoheptaneあるいは 2-aminoisoheptane (DMHA)を含む。

 

-Down to Earth Solutions, LLC 4/10/19

April 10, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm635837.htm

ダイエタリーサプリメント、不正表示の問題。製品に2-aminoisoheptaneDMHA)を含む。

 

-NeuroScience Solutions, Inc. dba NeuroScience 4/10/19

April 10, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm635784.htm

ダイエタリーサプリメント、不正表示の問題。製品に4-amino-3-phenylbutyric acid HCl phenibut)を含む。

 

-eflow Nutrition LLC 4/10/19

April 10, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm635816.htm

ダイエタリーサプリメント、不正表示の問題。製品に2-Aminoisoheptane HClDMHA)を含む。

 

-Hi Tech Pharmaceuticals 4/10/19

April 10, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm635811.htm

ダイエタリーサプリメント、不正表示の問題。製品に2-Aminoisoheptane HClDMHA)を含む。

 

-IQ Formulations, LLC / DBA Metabolic Nutrition Inc. 4/10/19

April 10, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm635801.htm

ダイエタリーサプリメント、不正表示の問題。製品に2-aminoisoheptaneDMHA)を含む。

 

-Line One Nutrition, Inc 4/10/19

April 10, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm635809.htm

ダイエタリーサプリメント、不正表示の問題。製品に2-amino-5-methylheptaneDMHA)を含む。

 

-Iron Brothers 4/10/19

April 10, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm635821.htm

ダイエタリーサプリメント、不正表示の問題。製品に2-aminoisoheptaneDMHA)を含む。

 

-Forbiddenlabz 4/10/19

April 10, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm635866.htm

ダイエタリーサプリメント、不正表示の問題。製品に2-aminoisoheptaneDMHA)を含む。

 

-Evol Nutrition Associates, Inc. d/b/a Red Dawn Energy 4/10/19

April 10, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm635781.htm

ダイエタリーサプリメント、不正表示の問題。製品にβ-phenyl-γ-aminobutyric acid及び4-amino-3-phenylbutanoic acidを含む。

 

-Atomixx 4/10/19

April 10, 2019

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm635787.htm

ダイエタリーサプリメント、不正表示の問題。製品にβ-phenyl-γ-aminobutyric acidphenibut)を含む

 

[FSA] FSAは食品衛生格付け詐欺を踏まえた警戒を促す

FSA urges vigilance in light of food hygiene rating scam

16 April 2019

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-urges-vigilance-in-light-of-food-hygiene-rating-scam

FSAはウェールズ及びイングランド内で食品基準庁(FSA)及び食品衛生格付け方式(FHRS)の双方に言及する詐欺に注意している。

 

[FSANZ]食品基準ニュース

Food Standards News - April 2019

https://mailchi.mp/foodstandards/food-standards-news-jan19-1298901?e=21527ddb09

隔年関係者調査、卵のSalmonella Enteritidis汚染、イースターの食品安全(魚の水銀)、オーストラリア食品科学技術研究所会議、等

 

論文

-子ども、妊娠女性の血中鉛濃度のスクリーニングについてのUSPSTFの助言

USPSTF recommendation statement on screening for elevated blood lead levels in children, pregnant women

16-Apr-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-04/jn-urs041119.php

2006年の助言を更新。症状のない5才以下の子どもや症状のない妊娠女性の血中鉛濃度の増加についてのスクリーニングを勧めるあるいは勧めないための根拠は不適切である。

JAMAに発表。

 

-JAMA Pediatricsエディトリアル:新しい鉛検査助言は決定的ではない、しかしスクリーニングが必要でないことを意味しない

JAMA Pediatrics editorial: New lead testing recommendations inconclusive, but do not mean screening

16-Apr-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-04/nyu-jpe041219.php

Michael Weitzman博士によるエディトリアルでUSPSTFによる新しい鉛スクリーニングについての助言を取り上げている。「USPSTFはスクリーニングを勧めもしないし反対もしない、そうではなくそのような決定をするために必要な情報が不十分であると結論している。」広範な予防的介入と同時にスクリーニングの対象となる子どもを同定する有効な方法が必要であるとも強調している。

 

-ロイシンの多い食事は乳がんの薬剤耐性を強化するかもしれない

Diet high in leucine may fuel breast cancer's drug resistance

17-Apr-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-04/bidm-dhi041519.php

予期せぬ知見がアミノ酸のロイシンとタモキシフェン耐性との関係を明らかにする

Nature

 

-牛乳の包括的調査

A comprehensive look at cow's milk

17-Apr-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-04/acs-acl041219.php

Journal of Agricultural and Food Chemistryに牛乳に含まれていることがわかっている化合物の全てを収載したデータベースが報告された

この無料のデータベースMilk Composition Databasehttp://www.mcdb.ca/)には2300以上の化合物を含む

(ペプチドや抗生物質も含まれる、濃度データもあるものはある)

 

-湯通しでコメの無機ヒ素を減らす

Parboiling method reduces inorganic arsenic in rice

17-Apr-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-04/acs-pmr041219.php

コメを多く食べる地域ではコメのヒ素汚染は大きな問題である。Environmental Science & Technologyに発表された論文によると、バングラデシュの伝統的小規模半茹で工場での工程を変えることで無機ヒ素を減らすことができる。通常収穫後に殻をつけたまま茹ででそれから精米する手順を、玄米にしてから水につけて茹でることで最終製品のヒ素が減る。これは籾殻にヒ素が多いからである。カリウムも減る。

(疑問:ぬか床ってヒ素多いの?漬物に移行するの?)

 

-この星の海のプラスチックの問題を60年分のデータで詳細に

Natureニュース

Planet’s ocean-plastics problem detailed in 60-year data set

17 April 2019 Matthew Warren

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01252-0

プラスチック汚染の増加を偶然の情報源から研究者が発見:プランクトンを監視する装置の記録で

Nature Communicationsに発表された1957年から2016年のデータの解析。

マイクロプラスチックや小さなものではなく大きなプラスチック。漁業による汚染が近年増加していることを明確に示す。漁業を専門的な産業にすることで削減できる可能性があると著者が述べている。