[BfR]InnoMat.Life:新素材の安全性強化
InnoMat.Life: Increased safety for novel materials
29.04.2019
ナノ物質や新素材がそのヒト健康や環境リスクについて調べられている
BfRで始まった共同研究プロジェクトInnoMat.Lifeの紹介
[BfR]ホルモン測定の実行可能性についてのBfR専門家ヒヤリング報告書:統合的ホルモンエンドポイントの毒性学的試験の実験デザインについての助言
Report from the BfR expert hearing on practicability of hormonal measurements: recommendations for experimental design of toxicological studies with integrated hormonal end points
2017年10月に開催した国際専門家公聴会での議論をまとめたペーパー。OECDの試験ガイドラインへの統合を可能にするためのホルモンアッセイの実験デザインの標準化を促進することを目的とし、ホルモン測定を用いた内分泌撹乱物質のより良い同定のための研究の必要性を強調した。
Archives of Toxicology
First Online: 30 March 2019
DOI information: https://doi.org/10.1007/s00204-019-02436-3
[ProMED]原因不明の病気 インド:致死、アルコール疑い
Undiagnosed illness - India: fatalities, alcohol poisoning susp.
2019-05-01
http://www.promedmail.org/post/6451993
Date: 30 Apr 2019 Source: News 18 India [edited]
2019年4月30日にOdishaの Bhadrak地方で疑わしいリキュールを飲んで少なくなくとも7人が死亡、他に87人が重体。選挙が終わった次の日に宴会が開催され肉と酒が出された。患者は激しい腹痛を訴えていた。州当局が酒の分析を行っている
(コメントに脱水、肉が腐っていた、リキュール(メタノール)、それらの組み合わせ、の仮説)
[FAO]10年で最悪の収穫で、北朝鮮の1000万人の人々が差し迫る食糧不足に直面
After worst harvest in ten years, 10 million people in North Korea face imminent food shortages
3 May 2019, Pyongyang/Rome
http://www.fao.org/news/story/en/item/1192420/icode/
国連の報告書は心配すべき食品摂取量の少なさと多様性の乏しさ、家族が食事をカットしたり食べる量を減らしたりせざるを得ないことを発見
乾燥、熱波、洪水で収穫が少なかった。さらに燃料や肥料や予備部品の不足で状況が悪化した。今後10月までは配給はさらに減るだろう。ほとんどの人がコメとキムチしか食べておらず、タンパク質が不足している
[EVIRA]問題のある水カビへの対策を探る
Solutions sought to combat problematic water mould
May 2/2019
水カビは真菌様の淡水性微生物で、特にSaprolegnia sp.は世界中のサケ類の養殖に深刻な問題を引き起こす。さらに一部は水カビが原因と考えられる野生の鮭類の大量死も観察されている。
現時点では有効な治療法も正確な迅速検出方法もなく、コントロールや治療が難しい。フィンランド食品局はÅbo Akademi と Jyväskylä大学と共同プロジェクトで水カビを研究している。
[CDC]飲料水週間
Drinking Water Week
May 5-11, 2019
https://www.cdc.gov/healthywater/observances/dww.html
今年のテーマは「水源を守ろう」
水の規制はEPAが行っているが、この基準は個人の所有する井戸にはあてはまらない。従って個人は井戸水の安全性を自分で確保しなければならないが地方の衛生担当部局が援助や助言を行っている。また飲料水のシステムは最大100年の古いものがあり、ひび割れや水漏れの可能性があるため沸騰させてから使うよう助言が出されることがある。今後25年間で修復や延長に約1兆ドルを予定している
(なんだかんだ言ってもアメリカは人口増を予想してインフラ投資を計画できる)
[FSSAI]乳と乳製品についての食品の事実を正しく
Get Food Facts Right on Milk and Milk Products. (Uploaded on: 06.05.2019)
乳製品についてのFAQ
無脂乳固形分とは、アイスクリームとフローズンデザートの違い、ビタミン強化、乳糖不耐、乳糖フリーミルクとは、A1とA2の分類に意味はあるのか(ない)など
[FSSAI]豆の除草剤グリホサートの検査に関する命令
Order related to Testing of herbicide Glyphosate in Pulses. (Uploaded on: 06.05.2019)
2018年に豆のグリホサートのMRLをFSSAIが決めるまでコーデックス基準にする通知をしたが今回MRLの設定されていないものについては0.01 mg/kgが当てはめられるべき、とした
(このファイルにMRLリストが掲載されている。設定されている数が少なくてこれでは輸入は大変そう、グリホサートはinsecticideではないと思うけど全部insecticideになっている)
[FSA]FSAは食物アレルギーと不耐についての理事会ペーパーを発表
FSA publishes Board paper on food allergies and intolerances
3 May 2019
5月8日の会合で議論する
[WHO]ヘビに噛まれる:WHOは死亡や障害の50%削減を目標に
Snakebite: WHO targets 50% reduction in deaths and disabilities
6 May 2019
この無視されている熱帯病には毎年180-270万人が影響を受け81000-138000人が死亡し40万人に障害がのこる。
[Codex]オブザーバー団体がコーデックスウェブサイトで注目される
Observer organizations gain prominence on Codex website
06/05/2019
http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1192725/
コーデックスウェブサイトで現在オブザーバー団体の活動を取り上げている
Observers in Codex
http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/about-codex/observers/observers/about/en/
現在229のオブザーバーがあり、そのうち57が国際機関で156がNGO、16が国連機関である。
食品の安全性は共同責任shared responsibilityであるため、政府が生産者、企業、消費者、大学、貿易専門家、そして安全な食品を必要な全ての人と直接交流できることが重要である。
(shared responsibilityは食品安全にとって重要な概念で、食品事業者を完全排除して理想的規則を作るべきという一派とはここが最大の違い。)
[FDA]FDAは化粧品規制国際協調(ICCR-13)会議の準備のための公聴会を開催する
FDA to Hold Public Meeting in Preparation for International Cooperation on Cosmetics Regulation (ICCR-13) Meeting
May 1, 2019
2019年6月5日。事前登録は5月22日まで
[EU]公衆衛生 医薬品の統一登録
Public Health - Union Register of medicinal products
http://ec.europa.eu/health/documents/community-register/html/index_en.htm
サイトリニューアル
動物用医薬品も掲載
[NTP]更新情報
-SOT FDA会議-食品成分、ダイエタリーサプリメント、化粧品安全性のためのIn Silico法
SOT FDA Colloquia—In Silico Methods for Food Ingredient, Dietary Supplement, and Cosmetic Safety
https://www.toxicology.org/events/shm/fda/FDAColloquia_May15-2019.asp
2019年5月15日
内部TTC( Internal TTC)概念が取り上げられている
-ワークショップ:がんに集中する
Workshop: Converging on Cancer
https://ntp.niehs.nih.gov/events/webinars-workshops/2019/coc/index.html
2019年4月29-30日のワークショップのプレゼン資料を掲載予定
-次回NTP科学顧問委員会
Upcoming NTP Board of Scientific Counselors Meetings
https://ntp.niehs.nih.gov/events/bsc/index.cfm#20190618
2019年6月17-18日の議題
https://ntp.niehs.nih.gov/ntp/about_ntp/bsc/2019/june/agendabsc201906017-18_508.pdf
・科学的枠組みとしてのトランスレーション:ヒト妥当性(パート2) 実験動物におけるがんを誘発する突然変異とヒトがんリスク予想
・イノベーションの健康影響 環境毒性学における心血管系ハザード評価、NTPにおけるがん原性試験の再想定
・サリンのNTPモノグラフ案のピアレビュー報告
など
[NASEM]オピオイド使用疾患流行の文脈での重大な疾患のある人の痛みの管理:ワークショップの概要
Pain Management for People with Serious Illness in the Context of the Opioid Use Disorder Epidemic: Proceedings of a Workshop
May 1, 2019
オピオイド使用疾患流行への対策が適切にオピオイドを使用している人たちへもたらす意図せぬ帰結の影響について
(「適切な使用」、というのが日米で大きく異なるのだけれど。)
[NASEM]G-7科学アカデミーは科学と信頼、人工知能、市民科学について声明を発表
G-7 Science Academies Release Statements on Science and Trust, Artificial Intelligence, Citizen Science
May 6, 2019
(日本学術会議からはまだ出てないようだがそのうち出るだろう
http://www.scj.go.jp/ja/int/g8/index.html)
[FSANZ]オーストラリアの食品安全管理基準について意見募集
Have your say on Australia’s food safety management standards
Date: 3/05/2019
http://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/review-food-safety-management-standards.aspx
食品基準Food Standards Codeの第三章と第四章を最新の食品安全管理アプローチに更新するためレビュー中。特に集中的にレビューしているのが
・フードサービス部門と小売りに密接に関連する部門の食品安全管理要件
・ハイリスク園芸作物の一次生産と加工に、トレーサビリティ義務を含む農場での食品安全管理要件の導入の可能性
2019年5月31日まで
[FSANZ]食品基準通知
Notification Circular 79–19
7 May 2019
http://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/NotificationCircular7919.aspx
テキーラの最小アルコール濃度を37%から35%に引き下げる申請への評価案について2019年6月18日までにパブリックコメント募集
テキーラの地理的表示のハーモナイゼーションのため
論文
-推奨一日摂取量でビタミンD中毒になった7か月の乳児
Vitamin D Intoxication In 7-Month-Old Infant With Recommended Daily Intake Of Vitamin D.
Waheed N, et al
J Ayub Med Coll Abbottabad. 2018 Oct-Dec;30(Suppl 1)(4):S673-S675.
パキスタン。ビタミンD補充は母乳を与えている母親と赤ちゃんの両方。さらにマルチビタミンドロップも使っていた。
(個別に推奨量以内であっても足したら中毒量)
-WHO紀要
Bulletin of the World Health Organization
Volume 97, Number 5, May 2019, 309-376
https://www.who.int/bulletin/volumes/97/5/en/
-アルコール管理枠組み条約のために力を合わせよう
Unite for a Framework Convention for Alcohol Control
Shiu Lun Au Yeung, Tai Hing Lam
The Lancet Vol.393 | Number 10183 | May 04, 2019 P1778-1779,
適量飲酒が心血管系疾患に予防的に作用するという主張が主に交絡によるものでアルコールに利点がないことが明確になりつつある中、非伝染性疾患の予防のために飲酒対策を強化すべき
-籾殻は水からミクロシスチン毒素を除去できる
Rice husks can remove microcystin toxins from water
6-May-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/uot-rhc050219.php
Science of the Total Environmentに発表されたトレド大学の研究。加熱して使う
-ポケモンキャラクター認識脳領域?
A brain region for Pokémon characters?
6-May-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/su-abr050219.php
Nature Human Behaviorに発表されたスタンフォード大学の研究。子ども頃にポケモンゲームを良くやった人の脳で、リザードン、フシギダネ、ピカチュウの画像に良く反応する領域を同定した。著者自身がポケモン赤と青を子どもの頃に何時間も遊んだ。
(いろいろ略。Nature姉妹誌が映画の宣伝?)
-臨床試験が日焼け止めの有効成分の血流への吸収量を調べる
Clinical trial looks at absorption levels of sunscreen active ingredients into bloodstream
6-May-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/jn-ctl050319.php
FDAの研究者らが24人の健康なボランティアでアボベンゾン、オキシベンゾン、オクトクリレン、エカムスルを1日4回4日間塗布した場合の血中濃度を調べた。JAMA。
-大豆タンパク質はコレステロールを下げる、研究が示唆する
Soy protein lowers cholesterol, study suggests
6-May-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/smh-spl050619.php
FDAが心臓に健康的な食品のリストから大豆を排除しようとしている中、St. Michael病院の研究者らが46の既存の試験のメタ解析を提示した。Journal of Nutritionに発表。
筆頭著者のDavid Jenkins博士は大豆食品企業と米国大豆財団から資金提供を受けコンサルタントを務めていた。この研究への資金はカナダ健康研究所による。
(論文そのものより利益相反の開示の例として。関係者を閉め出すよりオープンな場でどんどんやらせたほうがいいだろう、というのが一般的)
-自家製キャットフードはリスキーな可能性
Homemade cat food diets could be risky
6-May-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/uoc--hcf050619.php
114のレシピの栄養が適切かどうか調べた研究がJournal of the American Veterinary Medical Associationに発表された。獣医師や非獣医師が書いた、オンラインや書籍のレシピ114のうち40%は与え方について指示が無くそのこりは詳細不明あるいは不明確。栄養解析結果が提供されていたのは94レシピで、そのうちNRCが定めた必須栄養素が全て含まれていたのは一つもなかった。獣医師の書いたもののほうが不足は少ないものの栄養が足りない。さらに問題になるのは7%のレシピに、ニンニクやタマネギやネギなどネコにとって有毒なものが含まれていることである。さらに微生物汚染の可能性に言及せずに生の動物製品を含むものもあった。
(謎の手作り信仰で命の危険、が最近の流行らしい)
-IPBES:自然の危険な減少は「前例がない」、種の消滅速度は「加速している」
IPBES: Nature's dangerous decline 'unprecedented,' species extinction rates 'accelerating'
6-May-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/tca-ind050519.php
「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム」(IPBES)からのプレスリリース。
(農林水産業が環境破壊であると言っているがどうすればいいのかについては何も言っていない。)
-統計的に有意でないプライマリーアウトカムで出版された心血管系RCT報告の歪曲の程度と頻度 系統的レビュー
Level and Prevalence of Spin in Published Cardiovascular Randomized Clinical Trial Reports With Statistically Nonsignificant Primary Outcomes
A Systematic Review
Muhammad Shahzeb Khan, et al.,
JAMA Netw Open. 2019;2(5):e192622.
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2732330
6つのインパクトの高い雑誌に発表された93のRCTのうち57%はアブストラクトで、67%はメインテキストで、統計的に有意でないプライマリーアウトカムをポジティブに言い換えていた。ピアレビューがあるにもかかわらず、言葉の操作は良くあり、科学の高潔性や患者のケア、ピアレビュー、医学の進歩に影響している可能性がある
その他
-オーストラリアの皮膚科医が日焼け止めが吸収されるという主張の誤りを暴く
Australian dermatologists debunk sunscreen absorption claims
https://www.sbs.com.au/news/australian-dermatologists-debunk-sunscreen-absorption-claims
新しい研究が日焼け止めに含まれる化合物がこれまで考えられていたより高濃度で血流に入ると主張する、しかしオーストラリアの皮膚科医がそれが健康リスクになるという根拠はないという
人々に日焼け止めの使用を続けるよう強く求めた
(FDAの研究に関して。豪州では紫外線の害が世界一大きいので)
-Nature Food について
https://www.natureasia.com/ja-jp/natfood/about
(日本語サイト)
2020年1月創刊、投稿受付開始、だそう
-Natureニュース
中国の病院が実験的細胞療法を売り始める
Chinese hospitals set to sell experimental cell therapies
02 May 2019 David Cyranoski
https://www.nature.com/articles/d41586-019-01161-2
提案によると、患者は規制上の認可なしに一部の治療法を買うことができる
中国の特定のエリート病院でまもなく患者自身の細胞を組換えた治療法を国の医薬品規制当局の認可無しに売ることができるようになる
人間が100万の種を絶滅に追いやっている
Humans are driving one million species to extinction
05 May 2019 · Update 06 May 2019 Jeff Tollefson
https://www.nature.com/articles/d41586-019-01448-4
国連が支援した画期的報告書が、最大の地球の生態系への脅威の一つが農業であることを発見
IPBES報告について
米国で研究に使われている大麻は人々が吸っているのとは遺伝的に異なる
Cannabis used in US research differs genetically to the varieties people smoke
02 May 2019 Sara Reardon
https://www.nature.com/articles/d41586-019-01415-z
科学目的で使われている系統は販売されているマリファナよりヘンプに近い
英国医務主任:「我々は微生物との軍拡競争をしている」
UK medical chief: ‘We are in an arms race against microbes’
03 May 2019
https://www.nature.com/articles/d41586-019-01409-x
英国の去りゆく医務主任Sally Daviesは抗菌剤耐性との戦いにおいてはいまだ明確なギャップがあるという
(予防が大事といくら言っても政治家は実際に被害が出ないとなかなか反応しないことへの苛立ちの中、イニシアチブをまとめた人)
-コンシューマーラボ
製品レビュー 消化酵素サプリメントレビュー
Product Reviews
Digestive Enzyme Supplements Review
5/4/19
https://www.consumerlab.com/reviews/digestive_enzyme_supplements/digestive-enzymes/
消化酵素サプリメントの間で強度に大きな違い
(ちゃんと消化酵素としてブロメラインとか書いてあるところは「エンザイム」業界よりましかも)
-娯楽用大麻国民投票についての詳細-ニュースから
SMC NZ
Details on recreational cannabis referendum – In the News
07 May 2019
娯楽用大麻の合法化と市場の規制についての提案の詳細が本日発表された。2020年の選挙で国民投票が行われる。投票では最低年齢制限20才を含むこの提案に賛成か反対かが問われる。このニュースが各報道機関で報道されている。