2019-05-09

[EFSA]ミツバチと農薬:関係者はガイダンスレビューに参加する

Bees and pesticides: stakeholders to participate in guidance review

8 May 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/190508

EFSAは、農薬とミツバチのリスク評価について近々発表されるガイダンスのレビューを支援する関係者協議グループを設立しているところである。このグループはレビュー中に様々な段階で協議し、その文書の改訂を担当するEFSAの科学的作業グループに情報を提供する。

関係者グループのメンバーの推薦は、EFSAの登録関係機関やミツバチの健康分野に関心のある未登録団体から受け入れた。

EFSAは欧州委員会の要請で2013年に発表されたこのガイダンスの改訂を行っている。多くの加盟国はこの文書の部分的な更新を求めてきた。その上、最初のガイダンスが発表されて以降、新たな証拠が入手されている。

関係者がこの工程全体に参加し、加盟国の農薬専門家がEFSAの農薬運営ネットワークを介して協議することになっている。パブリックコメント募集やワークショップはこの文書の起草時に開催される予定である。

委員会はレビューの焦点を以下のことに当てるよう求めている。

・現実的な養蜂管理と自然死亡率を考慮したミツバチのバックグラウンド死亡率に関する証拠。

・暴露ルート、特に噴霧散布や種子処理、粒状の散布。

・ミツバチを引き付ける作物のリスト。

・より高段階の試験に関する方法論。

EFSAは、各種協議の時間帯や詳細を含む、この任務の対処法の概要を2ヶ月以内に発表する。このガイダンスは2021年に最終化する予定である。

・関係者専門家をEFSAミツバチガイダンス関係者協議グループへ推薦するためのEFSAの関係機関への呼びかけ

https://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/Bee_Guidance_Stakeholder_Call_06052019.pdf

 

[EFSA]EFSAの食品及び飼料におけるナノテクノロジーのリスク評価科学ネットワークの2018年年次報告書

Annual report of the EFSA Scientific Network of Risk Assessment of Nanotechnologies in Food and Feed for 2018

26 April 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1626

特にナノテクノロジーのような食品及び飼料に使用される開発技術には、規制への備えはEFSAの重要な戦略目標である。食品と飼料のナノテクノロジーのリスク評価の科学的ネットワークは、加盟国と情報や見解を交換するためにEFSAの助言フォーラムが2010年に設立した。ここ数年、このネットワークはEFSAのリスク評価ガイダンスに関する実用的な協力を通して規制への備えにより関わるようになってきている。ネットワークとの広範な協議後の20187月に、EFSAはヒトと動物の健康のための食品及び飼料チェーンのナノサイエンスとナノテクノロジーの適用に関するガイダンスの最初の部分を発表した。2018年の会議は、EFSAのガイダンスの実践について議論し加盟国はガイダンスに側面に関連した経験や研究を提示した。この報告書はEFSAのガイダンスの適用やパイロットケースや適用から生じた実現問題について、一般人、関係者、研究コミュニティに情報提供することを目的としている。EFSAのガイダンスの試験段階は2019年末まで続き、さらなるフィードバックは2019412日のワークショップを通して関係者から期待されている。このガイダンスはその後改訂され、2020年に発表されることになっている。このネットワークではレギュラトリーサイエンスを強化するさらなる研究のための主要テーマも特定している。

 

[EFSA]意見等

-全ての動物種用大腸菌KCCM 80135株で発酵して生産したlトリプトファンの安全性と有効性

Safety and efficacy of ltryptophan produced by fermentation with Escherichia coli KCCM 80135 for all animal species

EFSA Journal 2019;17(5):5694 7 May 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5694

 

-全ての動物種用大腸菌 NITE BP02351株で発酵して生産したlロイシンの安全性と有効性

Safety and efficacy of lleucine produced by fermentation with Escherichia coli NITE BP02351 for all animal species

EFSA Journal 2019;17(5):5689  3 May 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5689

 

-七面鳥肥育用、交配用に育成している七面鳥用、交配用に育成している鶏用、交配用に育成している他の家禽種用の飼料添加物としてのTrichoderma reesei DSM 32338株由来ムラミダーゼの安全性と有効性

Safety and efficacy of muramidase from Trichoderma reesei DSM 32338 as a feed additive for turkeys for fattening, turkeys reared for breeding, chickens reared for breeding and other poultry species reared for breeding

EFSA Journal 2019;17(5):5686  2 May 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5686

 

-全ての動物種用Corynebacterium glutamicum KCCM 80182株で発酵して生産したlアルギニンの安全性と有効性

Safety and efficacy of larginine produced by fermentation with Corynebacterium glutamicum KCCM 80182 for all animal species

EFSA Journal 2019;17(5):5696 2 May 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5696

 

-全ての動物種用Corynebacterium glutamicum KCCM株を用いて発酵して生産したlリジン塩酸塩と濃縮液 lリジン (塩基)の安全性と有効性

Safety and efficacy of llysine monohydrochloride and concentrated liquid llysine (base) produced by fermentation using Corynebacterium glutamicum strain KCCM 10227 for all animal species

EFSA Journal 2019;17(5):5697  2 May 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5697

 

-全ての動物種用大腸菌KCCM 80152株で発酵して生産したlトリプトファンの安全性と有効性

Safety and efficacy of ltryptophan produced by fermentation with Escherichia coli KCCM 80152 for all animal species

EFSA Journal 2019;17(5):5695 2 May 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5695

 

-遺伝子組換えBacillus licheniformis (NZYMCE)由来食品酵素エンド1,4βキシラナーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme endo1,4βxylanase from a genetically modified Bacillus licheniformis (strain NZYMCE)

EFSA Journal 2019;17(4):5685 30 April 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5685

食品酵素エンド1,4βキシラナーゼ(4βdキシランキシラノヒドロラーゼ; EC 3.2.1.8)Novozymes A/S社が遺伝子組換えBacillus licheniformis (NZYMCE)で生産している。この遺伝子組換えは安全上の懸念を生じない。この食品酵素に生産生物の生きた細胞や組換え DNA は含まれない。このキシラナーゼは焼成や穀物ベースの工程での使用を意図している。各食品工程に推奨される最大使用量とEFSAの包括的欧州食品摂取データベースの個別データに基づき、この食品酵素への食事暴露総固形有機物量(TOS)は欧州人で最大0.012 mg TOS/kg体重 (bw) /日と推定された。遺伝毒性試験は遺伝毒性の懸念を示さなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは無毒性量(NOAEL)を少なくとも試験された最大量の1,020 mg TOS/kg bw /日と確認した。NOAEL値を推定される食事暴露と比較すると、暴露マージン(MoE)は少なくとも85,000になる。既知のアレルゲンに対するアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。意図した使用状況で、この食品酵素への食事暴露上のアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、そのような反応が生じる可能性は低い。提出されたデータと導出したMoEに基づき、意図した使用状況下でこの食品酵素に安全上の懸念は生じない。

 

-遺伝子組換えKomagataella phaffii (PRF)由来食品酵素ホスホリパーゼCの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme phospholipase C from a genetically modified Komagataella phaffii (strain PRF)

EFSA Journal 2019;17(4):5682  26 April 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5682

この食品酵素ホスホリパーゼC (EC 3.1.4.3)DSM社が遺伝子組換えKomagataella phaffii (以前は Pichia pastoris) (PRF)で生産している。この食品酵素に生産生物の生きた細胞や組換え DNA は含まれない。このホスホリパーゼCは精錬のための油脂加工での使用を意図している。全有機固形物(TOS)の残留量は油脂加工中に用いる精製段階で除去される。その結果、食事暴露は算出されなかった。遺伝毒性試験は安全上の懸念を示さなかった。全身毒性はラットの 90 日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは無毒性量を調べた最大用量1,672 mg TOS/kg 体重/日とした。既知のアレルゲンに対するアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。意図した使用状況で、食事暴露上のアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、そのような反応が生じる可能性は低い。提出されたデータと精練のための油脂加工中のTOSの除去に基づき、パネルはこの食品酵素は意図した使用状況下で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-全ての魚とエビ用飼料添加物としてのBactocell® (乳酸菌 CNCM I4622)の認可更新および全ての甲殻類への使用拡大の申請の評価

Assessment of the application for renewal of authorisation of Bactocell® (Pediococcus acidilactici CNCM I4622) as a feed additive for all fish and shrimps and its extension of use for all crustaceans

EFSA Journal 2019;17(4):5691  26 April 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5691

 

-七面鳥肥育用飼料添加物としてのLevucell®SB (出芽酵母 CNCM I1079)の安全性と有効性

Safety and efficacy of Levucell®SB (Saccharomyces cerevisiae CNCM I1079) as a feed additive for turkeys for fattening

EFSA Journal 2019;17(4):5693  24 April 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5693

 

[ANSES]皮膚アレルギー:繊維、皮、毛皮、皮革の化学物質を制限

Skin allergies: restrict chemicals in textiles, leather, fur and hides

29/04/2019

https://www.anses.fr/en/content/skin-allergies-restrict-chemicals-textiles-leather-fur-and-hides

皮膚アレルギーのリスクから消費者をより効果的に保護するために、ANSESとスウェーデン化学品監督局(KEMI)は合同で、欧州化学規制(REACh規則)に従い、感作性物質に対する制限提案を提出した。この提案の目的は繊維、皮、毛皮及び皮革から作られる製品中の千以上の皮膚アレルゲンを禁止あるいは制限することである。

主として衣類に関連するいくつかの皮膚アレルギー事例を踏まえて、原因である可能性がある特定の製品の化学物質を特定するために、ANSES20186月に専門家評価を実施した。同様にKEMIREACh規則に従い、繊維中の皮膚感作物質に対するリスクマネジメントオプション分析(RMOA)を実施した。この取り組みに続き、皮膚アレルギーのリスクから消費者を保護する目的で、ANSESKEMIは合同で欧州化学物質庁(ECHA)に対する感作性物質の制限提案を作成した。

千以上の皮膚感作物質を制限する

制限提案は、一般の人向けに販売される繊維、皮、毛皮、皮革から作られる製品中の皮膚感作物質を制限することを目的とする。それは千以上の化学物質、特に、分類、表示及び包装に関する欧州規制(CLP規則)で皮膚感作物質として分類されるすべての物質、さらに感作性をもつ分散染料クラスからの25の物質を含む。

制限申請の一部として、消費者を保護するために、これらの物質が超過すべきでない最大濃度を決めるためにリスクアセスメントが実施された:

繊維、皮、毛皮、皮革から作られる完成製品中の感作性をもつ分散染料の存在を禁止する

以下の基準値に感作性物質の濃度を制限する:

六価クロム化合物をキログラムあたり1 mg(繊維、皮、毛皮、皮革)

ニッケルとその化合物をキログラムあたり130mg(繊維)及び110mg(皮、毛皮、皮革)

コバルトとその化合物をキログラムあたり70mg(繊維)及び60 mg(皮、毛皮、皮革)

ホルムアルデヒドをキログラムあたり75 mg(繊維、皮、毛皮、皮革)

1,4-パラフェニレンジアミンをキログラムあたり250mg(繊維)及び210mg(皮、毛皮、皮革)

その他の皮膚感作物質と分類されるものを130mg(繊維)及び110mg(皮、毛皮、皮革)

これらの代替物質となる可能性がある物質の分析も行われた。特に分散染料の代替化学物質があり、代用は実現可能であり欧州ではすでに開始されている。ジイソシアン酸エステルのような他のクラスの物質には、生産工程における優良規範の実施が、完成製品に存在する感作物質を削減あるいは除去するのに役立つはずである。

制限提案には、避けられるコストの定量化と、期待できる健康効果(予防できる皮膚アレルギー)に関する経済的影響(代用品、実証及び実施の費用)の詳細なアセスメントも含む。

この制限提案は2019424日にECHAのウェブサイトで公開され、まもなく6か月の意見募集が行われる予定である。この協議の段階を経て、すべてのデータを基に、ECHA委員会は、この制限を採択するかどうか決定する欧州委員会に送る意見をまとめることになる。この提案が採択されれば、制限がAnnex XVII of Regulation (EC) No 1907/2006 (REACh規則)に組み込まれることになり、欧州の市場の繊維、皮、毛皮、皮革に対して義務化されることになる。

詳細

https://www.anses.fr/en/system/files/CONSO2014SA0237RaEN.pdf

https://echa.europa.eu/fr/registry-of-restriction-intentions/-/dislist/details/0b0236e182446136

 

[HK]生の牛肉サンプル2つが二酸化硫黄を含むことがわかった

Two fresh beef sample found to contain sulphur dioxide

Wednesday, May 8, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20190508_7441.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、生肉での使用が認められていない保存料の二酸化硫黄が生の牛肉のサンプルから検出されたと発表した。二酸化硫黄の値はそれぞれ150ppm600ppmであった。

 

[FSA] FSAは事前包装食品の直接販売の完全な成分表示の義務化を強化する

FSA backs mandatory full ingredient labelling for pre-packed direct sale food

8 May 2019

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-backs-mandatory-full-ingredient-labelling-for-pre-packed-direct-sale-food

FSAは食品に過敏な消費者を保護するために、より広範囲な食品表示を助言し、新たな優先事項に着手する。

 

[ヘルスカナダ] 情報更新:検査により、アルバータ州カルガリーのSunrise Lee中国ハーブから押収された未承認の健康製品に医薬品成分が検出される

Testing finds pharmaceutical ingredients in unauthorized health products seized from Sunrise Lee Chinese Herbs Centre in Calgary, Alberta

May 8, 2019

http://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2019/69906a-eng.php

201945日の助言に追加し、ヘルスカナダは検査により、未承認のSlim 30 UltraSugar Balancer2製品が製品表示に載っていない医薬品成分を含み、健康被害を引き起こす可能性があることがわかり、市民に注意を呼び掛けている。製品にレパグリニド、N,-ジメチルシブトラミンを含む。

 

[ヘルスカナダ] 大麻使用許諾の変更に関するヘルスカナダからの声明

Statement from Health Canada on changes to cannabis licensing

May 8, 2019

https://www.canada.ca/en/health-canada/news/2019/05/statement-from-health-canada-on-changes-to-cannabis-licensing.html

ヘルスカナダは薬剤などの他の規制分野に対するアプローチと大麻使用許諾に対するアプローチをそろえるために変更をする。

 

[DEFRA]食品廃棄基金:食品廃棄を減らすために400万ポンドを提供

Food Waste Fund: £4 million awarded to cut food waste

8 May 2019

https://www.gov.uk/government/news/food-waste-fund-4-million-awarded-to-cut-food-waste

第一回目の資金提供は再配布団体に

 

-食品廃棄を減らす:主要関係者には「次の段階に進む」ことを強く求める

Slashing food waste: Major players urged to ‘Step up to the Plate’

Published 6 May 2019

https://www.gov.uk/government/news/slashing-food-waste-major-players-urged-to-step-up-to-the-plate

政府は約300の団体や個人に相当量食品廃棄を減らす約束をするようよびかける

食品小売りや提供業界、ソーシャルメディアのインフルエンサーやシェフなどの関係者に全ての廃棄源からの食品廃棄を減らすための画期的対応をするよう強く求めた。

 

[COT]COT/COM/COC年次報告書2017

COT/COM/COC Annual Report 2017

Last updated: 

31 October 2018

https://cot.food.gov.uk/cotreports/cotcomcocannreps/cot/com/coc-annual-report-2017-0

COT

乳幼児用食品中ヨウ素やPBDEやビタミンA、加熱式タバコ、カリウムベースの塩代用品、など

COM

加熱式タバコの遺伝毒性、遺伝毒性データ評価の定量アプローチ、胚細胞突然変異についての議論、など

COC

加熱式タバコの毒性、OECDガイドライン:ToxTrackerアッセイのための標準プロジェクト提出様式、有害アウトカム経路(AOP)について、など

付録にはこれまでの議題一覧等

 

[BfR]BfRは初めてファイルへの電子的アクセスを認める

BfR grants electronic access to files for first time

06.05.2019

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2019/14/bfr_grants_electronic_access_to_files_for_first_time-240644.html

BfRは情報公開法に基づくたくさんの問い合わせを受け取っており、約39,000件が現在処理中である。多くはグリホサートについてのIARCモノグラフへの科学的意見の未公表要約の要求である。BfRはこれを申請した全ての人に個別に一般の人がアクセスできないウェブサイトで提供することを決定した

BfRに著作権がある文書を第三者が勝手にウェブに公開したことについて法廷で争われていてそれが解決したら公表について決定する。英語版は既にEFSAのサイトで2015年から公開されている、とのこと。39000って、業務妨害だろうに活動家恐ろしい)

 

[BfR]食品偽装への共同の立場

Joint stance against food fraud

12/2019, 23.04.2019

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2019/12/joint_stance_against_food_fraud-240639.html

BfRと中国CAIQの協力強化

 

[ASA]夏に屋外にいる-日光安全と広告基準

Staying out for the summer – sun safety and the Ad Code

CAP News  | 09 May 2019

https://www.asa.org.uk/news/staying-out-for-the-summer-sun-safety-and-the-ad-code.html

戸外で安全に日光を楽しむのは良い考えだが、宣伝業者はしばしば日光に関する怪しい宣伝をしてASAに叱責される

・日焼け止めクリーム 

適切な強度を確保

・日焼け  

日焼けを勧めない

・日焼けマシン 

日焼けマシンの使用と皮膚がんに関連がないという宣伝をしていた事例があった。ビタミンDの有用性についての誇大宣伝もしないこと

・トマト

リコペンが日焼けに有効という根拠のない宣伝で基準違反事例がある

 

[Codex]食品表示に情熱を傾ける新しいコーデックス議長

New Codex chairperson passionate about food labelling

08/05/2019

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1193523/

45回コーデックス食品表示部会が2019513日からカナダのオタワで開催されるのに先だって、新議長のKathy TwardekとのQ & A

消費者が正確で意味のある情報を得たうえで決定できるようにすることが目的

(誤解を招き不正確で無意味な情報が溢れているのが現状だけど

イーストフード、乳化剤無添加パンのからくりは?

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/16131

 

[FDA]日焼け止め吸収に新たな光をあてる

Shedding New Light on Sunscreen Absorption

By: Janet Woodcock, M.D., Director, Center for Drug Evaluation and Research (CDER), and Theresa M. Michele, M.D., Director, CDER’s Division of Nonprescription Drug Products, Office of New Drugs

https://www.fda.gov/news-events/fda-voices-perspectives-fda-experts/shedding-new-light-sunscreen-absorption

JAMAの吸収実験の件とFDAの規制要件更新案について

 

[NTP]ニュースレター

NTP Update May 2019

https://ntp.niehs.nih.gov/update/index.html

PFASについての上院での聴聞、農業コミュニティでみられる原因不明の慢性腎疾患についてのワークショップ、発がん物質迅速スクリーニング法、など

 

[NASEM]新しい報告書は科学における再現性と反復可能性を検討し、研究の透明性と厳密性を高めるための助言をする

New Report Examines Reproducibility and Replicability in Science, Recommends Ways to Improve Transparency and Rigor in Research

May 7, 2019

http://www8.nationalacademies.org/onpinews/newsitem.aspx?RecordID=25303&_ga=2.240699459.1127351323.1557361351-645473810.1529290877

用語を定義

Reproducibility:同じデータ、手順、方法、解析条件を用いた場合一貫した結果が出ること

Replicability:同じ科学的疑問に答えるための独自のデータを用いた研究で一貫した結果が出ること

(レプリカのイメージから逆に捉えてしまいそう。)

 

[NASEM]アウトブレイクの一世紀からの教訓を探る:2030年に備える:ワークショップの概要

Exploring Lessons Learned from a Century of Outbreaks: Readiness for 2030: Proceedings of a Workshop

May 8, 2019

http://nationalacademies.org/hmd/Reports/2019/exploring-lessons-learned-from-a-century-of-outbreaks-readiness-for-2030.aspx

2018年は、5000万人の命を奪った人類史上最悪の疾患アウトブレイクの一つである1918年のインフルエンザパンデミックから100年だった。それからアウトブレイク対策は進化したものの、まだ大きなギャップがある。100周年を記念して201811月にNASEMが開催したワークショップの概要。

 

論文

-素晴らしいチョコレートは科学の複雑な混合物、物理学者が明らかにする

Great chocolate is a complex mix of science, physicists reveal

8-May-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/uoe-gci050819.php

PNASに発表された、1879年にスイスのRodolphe Lindtが開発したコンチング工程(滑らかな舌触りを出す)に関する研究。Marsチョコレートの出資

 

-ダークチョコレートの匂いの神秘を解き明かす

The smell of dark chocolate, demystified

8-May-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/acs-tso050319.php

Journal of Agricultural and Food Chemistryにチョコレートの匂い成分の報告

これまで600近くが報告されているが、量を決めて再構成することができた。

主な成分はジメチルトリスルフィド、酢酸、2-メトキシフェノール, 3-メチルブタン酸、フェニル酢酸、バニリン、リナロール

(わりとよくある物質ばかり)

 

-慢性腎疾患の流行は高温と毒素の結果かもしれない

Chronic kidney disease epidemic may be result of high heat, toxins

8-May-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/uoca-ckd050619.php

New England Journal of Medicineに発表された研究では、研究者らは農業労働者を何千人も殺した流行には気候変動が寄与しているだろうと信じる

近年高温の中で働く労働者に慢性腎疾患が急増している。最初は1990年代に中央アメリカのサトウキビ労働者で同定されたが2012年には約20000人が同定されたという。しかし原因はわかっていない。共通因子は熱いことと重労働であることで、それに農薬や感染などの他の要因が加わるのではないかと推測。労働者に十分な飲み物と休憩を与える必要がある。

(グリホサートの名前あげているけど腎毒性のある化合物の代表、とは言えない。こういうところが雑)

 

-ブロッコリースプラウトの化合物が統合失調症に関連する脳の化学バランス不全を回復するかもしれない

Broccoli sprout compound may restore brain chemistry imbalance linked to schizophrenia

8-May-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/jhm-bsc050619.php

JAMA PsychiatryJohns Hopkins統合失調症センターの患者81人と地域の健康な91人の対照群で脳のMRS解析比較を行った。病気の人は健康な人に比べて帯状回前部のグルタミン酸とグルタチオンが少なかった。さらにPNASに発表された別の研究では細胞を使った実験でグルタミン酸からグルタチオンを多く作らせるスルホラファンが神経細胞の発火速度を抑えることを示した。さらに少人数のヒトでスルホラファン摂取により脳のグルタチオンが増えることを示した。

(わりと込み入ったプレスリリース。スプラウトの写真を載せているので胡散臭い適当な実験かと思った)

 

-肥満が都市部より地方で早く増加している

Obesity rising faster in rural areas than cities

8-May-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/icl-orf050719.php

Natureに発表されたBMIの世界的傾向研究

この研究の結果は世界の肥満の増加は都市に住む人が増えたからだという一般的概念を覆す。研究者らはこれは地方のほうが収入や教育が低く健康的食品が入手しにくいなどの不利な点があるせいではないかと示唆している。

「公衆衛生の傾向についての議論は都市に住むことのネガティブな側面ばかりに集中しがちだった」と著者のEzzati教授は言う。「しかし実際には都市のほうがより良い栄養、運動や娯楽の機会に恵まれている」

(その肥満研究業界の常識とやらが日本から見るとおかしいことばかりなのだが。地方のほうが肥満が多いのは日本もそうだが、健康的食品が入手できないから、ではないと思うよ)

 

-カナダの全てのがんの1/3は政策と教育の組み合わせで予防できる

1/3 of all cancers in Canada can be prevented by a combination of policymaking & education

8-May-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/e-1oa050819.php

Preventive Medicine特別号に報告されたカナダ集団がん寄与リスクCanadian Population Attributable Risk of Cancer (ComPARe) プロジェクトの結果

予防可能ながんの原因として最大の寄与をしているのはタバコ、次が運動不足、過体重、HPV、飲酒。

 

-米国がん学会は2035年までに挑戦する目標を設定

American Cancer Society sets 2035 challenge goals

8-May-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/acs-acs050819.php

2015年から2035年の間にがん全体の死亡率を40%減らすという目標をCA: A Cancer Journal for Cliniciansに発表。

1996年に米国がん学会は1990年から2015年の間にがん全体の死亡率を50%減らすという目標を設定し、この時期が終わってから評価したところ26%減少だった。最近の研究では米国のがん死亡率は既にわかっていて広く実行できる介入によってさらに減らせることが示唆されている。これを踏まえてACS理事会は2035年目標を設定した。

過去の傾向の解析から、大卒者のがん死亡率の低下が最も大きく、それを米国の全人口集団に適用できれば目標は達成できる:喫煙、過体重、野菜果物不足、飲酒、赤及び加工肉、食物繊維不足、カルシウム不足、運動不足、乳がん予防のためのタモキシフェンの使用率の低さ。

 

その他

-Monty PythonExtinction Rebellion(絶滅への反逆)について我々に教えてくれること

What Monty Python can teach us about Extinction Rebellion

Posted by RiskMonger on April 22, 2019

https://risk-monger.com/2019/04/22/monty-python-and-extinction-rebellion/

201810月に環境原理主義者達が作ったExtinction Rebellionについて

まもなく(12年と3か月)地球は住めなくなると主張する環境カルトになっている。若者達を環境不安で恐がらせ、人類最後の世代になると信じ込ませている(写真)

(デモや活動をするたびに逮捕者多数出して一般からの支持が減っているらしい。車と飛行機を直ちに壊せとか主張)

 

-水痘ワクチンを拒否した十代が水痘になった

Teen who refused chickenpox vax contracts illness

May 9, 201

https://www.news.com.au/lifestyle/health/health-problems/teen-who-refused-chickenpox-vax-contracts-illness/news-story/3d23135bbf5afd1ee2652a80eb7a7708

水痘ワクチンを強制したとして自分の高校を訴えてニュースになった米国の十代が水痘になった。学校が予防接種をしていない学生は授業や課外学習に参加できないという方針を採用したことに対してJerome Kunkelとその両親が学校を訴えた。訴えは成功しなかったがその後彼は水痘に罹ったと彼の弁護士が述べた。しかし後悔はしていない、深い信仰によるものなので、と弁護士は言う。家族はクリスチャン。

(水疱瘡より帯状疱疹で神経痛が残ると後悔するんじゃ)

 

-カルガリーの健康ストアから禁止薬物や動物用医薬品を含む製品が押収された

Products seized from Calgary health store include banned drugs, veterinary medicine

May 08, 2019

https://www.cbc.ca/news/canada/calgary/drugs-seized-sunrise-lee-chinese-herbs-calgary-1.5128576

(ヘルスカナダの警告に出ていた店の写真がある。いかにもな感じだが。。)

 

-Natureコメント

壊れたフードシステムを三段階で修理しよう

Fix the broken food system in three steps

08 May 2019

Guido Schmidt-Traub et al.,

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01420-2

農業、生物多様性、貿易、栄養のマッピングとモデリングと管理の世界的ネットワークを構築しよう、と主張

土地の利用と食糧生産は人々のニーズにあっていない。農業が森林と生物多様性を破壊し、水を無駄遣いし世界の温室効果ガスの1/4を排出している。一方食品の1/3は無駄に捨てられ8億人が栄養不良で、20億人が微量栄養素不足で、肥満が増加している。この数字は地球温暖化でさらに悪化するだろう。善意が意図せぬ帰結になることもある。例えば米国とEUのバイオ燃料を増やそうという努力は熱帯諸国の森林破壊につながった。必要なのは土地の利用とフードシステムを一緒に管理する戦略である。各部門や国ごとにできることもあるが世界的協調と知識の共有が必要である

(長い記事。)

 

-Natureニュース

恐ろしい日本の地震の研究が虚偽のデータで取り下げられた

Deadly Japanese earthquake study retracted over false data

08 May 2019 Mark Zastrow

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01466-2

2016年の熊本地震の研究で取り下げられたのは3つめ

(何故熊本地震で?)