2019-05-17

[EFSA]意見等

-GM植物野外試験の比較試験の統計的評価、及びGM植物食品/飼料の安全性の毒性学的試験評価のための準備支援についての年次報告書– Lot 1:包括的統計分析(2018)

Annual Report on preparatory support for the statistical evaluation of the comparative assessment of GM plant field trials and for the evaluation of toxicological studies for GM plant food/feed safety – Lot 1: Comparative statistical analysis (2018)

15 May 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1621

EFSAGMOパネルは、遺伝子組換え(GM)植物市販認可申請の準備と提出のための申請を指導し支援するために、GM植物や由来する食品と飼料のリスク評価を行う際に検討すべき問題や原則、概念、必要なデータが記載されたGM植物や由来する食品と飼料のリスク評価のためのガイダンスを作成している。この包括契約の目的は、EFSAGMOパネルに統計学的支援をすることである。この報告書では2018年に行われたタスクと結果を説明している。2018年中の申請の統計分析評価は、ガイダンス文書で述べている要求を概ね満たしていた。しかしながら、評価された申請のほとんどで少数の不履行が報告され、対策された。

 

-GM植物野外試験の比較試験の統計的評価、及びGM植物食品/飼料の安全性の毒性学的試験評価のための準備支援についての年次報告書– Lot 1:包括的統計分析(2017)

Annual Report on preparatory support for the statistical evaluation of the comparative assessment of GM plant field trials and for the evaluation of toxicological studies for GM plant food/feed safety – Lot 1: Comparative statistical analysis (2017)

15 May 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1620

 

-遺伝子組換えBacillus subtilis (NBA)由来食品酵素α-アミラーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme alphaamylase from a genetically modified Bacillus subtilis (strain NBA)

EFSA Journal 2019;17(5):5681  14 May 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5681

この食品酵素α-アミラーゼ(4αdグルカングルカノヒドロラーゼ glucanohydrolase; EC 3.2.1.1)DSM Food Specialities B.V社が遺伝子組換えBacillus subtilis NBA株で生産している。このα-アミラーゼは焼成工程での使用を意図している。この遺伝子組換えは安全上の懸念を生じず、この食品酵素に生産生物の生きた細胞や組換え DNA は含まれない。この親株は安全性適格推定(QPS)と見なされるために必要な資格に合い、そのため安全だと推定される。この生産株に細胞毒性はなく、導入された遺伝子組換えは安全上の懸念を生じないため、この親株の安全性の推定がこの生産株に拡大されている。さらに製造状況を考慮して、この食品酵素の安全性に関する結論はこの生産株に関するQPSアプローチに従って出された。しかしながら、パネルはアレルゲン性の評価以外に毒性試験は必要ないと考えている。これは、この生産株のQPSステータスに基づき、この生産や加工終了段階にハザードがないことに基づいている。焼成工程に推奨される最大使用量と欧州食品安全機関(EFSA)の包括的欧州食品摂取データベースの個別データに基づき、食事暴露は欧州人で最大0.093 mg TOS/kg体重/日だと推定された。パネルは、意図した使用状況でこの食品酵素への食事暴露におけるアレルギー誘発性リスクや誘発反応は除外できないが、そのような反応が生じる可能性は低いと考えた。提出されたデータに基づき、パネルはこの食品酵素は意図した使用状況で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

[EFSA]EFSAは加盟候補国での初のフォーカルポイント会議を通して協力を推進する

EFSA pushes cooperation forward through first Focal Point meeting in pre-accession country

15 May 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/190515

EFSAの第39回フォーカルポイントネットワーク会議は、ボスニアヘルツェゴビナのサラエボで2019522-23日に開催される予定である。加盟国が加盟候補国で会合するのはこれが初めてである。

参加者は会議前日のワークショップで、欧州科学技術協力機構(COST)のプログラムへの参加方法を学び、共同発議や提携について議論する。

「私達はEFSAを協力仲介者だと理解している。これに続くワークショップや同様の取り組みは、知識を伝達できるよう意図している。加盟国と加盟候補国との新たな協力体制の創造につながるよう期待している」とEFSAの長官Bernhard Url氏は述べた。

フォーカルポイントネットワークとは?

フォーカルポイントネットワークはEU28加盟国、アイスランド、ノルウェー、スイスのオブザーバー、プレ加盟国のメンバーから成る。情報交換、ネットワーク、信頼関係を促進し、EUのリスク評価能力を構築し、EFSAと加盟国が実施する科学的作業の普及活動を拡大するのに重要な役割を果たす。

この会議の議題項目には、加盟国と加盟候補国との間の協力、フォーカルポイントの役割の説明、EFSAの助成金と調達に関する教育が含まれる。

EU拡大

加盟候補国には現在、アルバニア、ボスニアヘルツェゴビナ、コソボ、モンテネグロ、北マケドニア、セルビア、トルコが含まれている。

 

[CDC]公共あるいは住居でのプール用化学物質による傷害-米国2008–2017、およびニューヨーク 2018

Pool Chemical Injuries in Public and Residential Settings — United States, 2008–2017, and New York, 2018

Weekly / May 17, 2019 / 68(19);433–438

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/68/wr/mm6819a2.htm?s_cid=mm6819a2_w

プール用化学物質は泳ぐ人を病気から守るが間違った取り扱いで傷害の原因となる。2008–2017年の間、年間4535件の救急外来訪問につながったと推定される。最も多いのは化合物のフューム、蒸気、ガスを吸い込んだ、子どもの手の届くところにおいた、泳ぐ直前に水に入れた、である。使用方法を良く読んで使うこと。異なる製品を混ぜないこと。そして決して水の中でおしっこやうんちをしないこと。

 

論文

-自主規制は子供たちを不健康な食品の広告から守らない、Wollongong大学が言う

Self regulation isn’t protecting children from unhealthy food advertising, UOW says

by Freya Lucas May 16

https://thesector.com.au/2019/05/16/self-regulation-isnt-protecting-children-from-unhealthy-food-advertising-uow-says/

Obesity Reviewsに発表された22ヶ国の研究(日本は入っていないようだ)

 

-コロラド大学がオリーブオイルの分類を単純化

The University of Cordoba has simplified the method to categorize olive oil

16-May-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/uoc-tuo051619.php

FOOD CHEMISTRY

(オリーブ油は偽装が多いことで有名)

 

-子どもを完全菜食で育てている親は訴追すべきである、ベルギーの医師が言う

Parents who raise children as vegans should be prosecuted, say Belgian doctors

16 May 2019

https://www.telegraph.co.uk/news/2019/05/16/parents-raise-children-vegans-should-prosecuted-say-belgian/

Royal Academy of Medicine of Belgiumに発表された意見。

 

超加工食品論文関連

SMC UK

加工食品、カロリー摂取、体重増加を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at processed food, calorie consumption and weight gain

May 16, 2019

http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-processed-food-calorie-consumption-and-weight-gain/

Cell Metabolismに発表された研究がマクロ栄養素とカロリー含量をあわせた食事で人々は超加工食だとより多く食べて体重が増えることを発見した

Quadramバイオサイエンス研究所名誉フェローで栄養研究者Ian Johnson博士

これは魅力的で骨の折れる研究であるが、未加工と超加工として提供された食品の違いが多いので解釈が極めて難しい。例えばエネルギーと栄養素と食物繊維をあわせていても、未加工食では遥かに多くの野菜と果物と全粒穀物を提供していて、提供された食物繊維の物理的性質がかなり違う。この研究では多くの興味深い疑問が提示されたが、あまりにも変数が多いので説得力が無く、「超加工」という幅広い概念を使うより単純にエネルギー摂取量の違いで説明するほうが役にたつだろう。

Reading大学食品バイオテクノロジー教授Bob Rastall教授

この研究は自由摂取なので、この研究が実際に示したのは人々が「未加工」とされるものより加工食品のほうを好むということが全てである。このことに誰が驚くだろうか?彼らは「超加工」食品をより多く食べて、その結果エネルギー摂取量が増えて体重が増えた。もし食品の加工の影響を知りたいのなら各群の食品の栄養をあわせて食べる量もコントロールして加工だけ違うようにする必要がある。この研究は用語のもう一つの問題点も明らかにした。「未加工食品」などというものはない。全ての食品が農場から食卓に運ばれることを確実にするためになんらかの処理をされている。

Reading大学栄養と健康准教授Gunter Kuhnle博士

これは良くデザインされた良く実施された興味深い研究であるが、結果は驚くべきものではない。参加者は超加工食品のほうが食べやすかったのだろう、より早くそしてより多く食べた。この研究で極めて興味深い結果はエネルギーあたりの費用である:超加工食品のほうが66%未加工より安価だった、そしてこのことが公衆衛生の視点からは意味がある。

しかしもっと難しいのは結果の解釈である。「加工食品」という単語は「不健康な」食品全てを記述するための何でも入れられるフレーズになった-ほとんどの食品が加工されていて、加工は食べやすさと安全性と保存のために重要である。著者らが使ったNOVA分類によると冷蔵、冷凍、包装も「加工」であり、バターやチーズやパンも加工食品である。「超加工」分類は恣意的なもので、実際の加工プロセスによる分類ではなく加工の意図による(「超加工の目的は便利で魅力的で付加価値の高い食品を作ること」とある)。例えば加工済冷凍食品は、実際の加工工程は「加工」食品に含まれる食品より少なくても「超加工」に分類される。従って著者自身が指摘しているように、NOVA分類は広範囲にわたって批判されている。

 

Scienceニュース

「超加工」食品はあなたに多く食べさせるかも、臨床試験が示唆

‘Ultraprocessed’ foods may make you eat more, clinical trial suggests

By Kelly ServickMay. 16, 2019

https://www.sciencemag.org/news/2019/05/ultraprocessed-foods-may-make-you-eat-more-clinical-trial-suggests

ボランティアに加工しない食事と加工の多い食事をたべてもらったところ、栄養やカロリーが同程度でも加工した食事を食べたほうが多く食べて体重も増えた。

この研究に参加していないルイジアナ州立大学の肥満研究者Steven Heymsfieldはこの研究を加工食品の健康についての画期的研究だと言うが食事間のコントロールがとれているのか疑問だという研究者もいる。

「加工食品」の定義には議論がある。販売されているほぼ全ての食品はなんらかの加工がされている。一部の加工は栄養に影響する。一部の研究では加工食品の多い食生活と肥満やがんや早期死亡リスクが関連することを発見しているが因果関係を示したものはない。それでも一部の保健当局は加工が肥満の流行の原因だとしてブラジルは公式ガイドラインで加工食品を制限するよう薦めている。

国立糖尿病消化器病腎臓病研究所の生理学者Kevin Hall20人の健康なボランティアに自由を拘束するためそれぞれ6000ドルを払って28日間研究所内で外出無しに過ごさせた。自分の体重変化に気がつかないようにゆるい服を着せて「超加工食」あるいは「最小限加工食」を2週間食べ、それから食事を交換して2週間食べてもらった。分類にはNOVA分類を使った。加工食品側には包装済み朝食シリアル、甘いヨーグルト、缶詰ラビオリ、ホットドッグなどが含まれ、最小限加工側にはオートミール、茹で野菜、サラダ、グリルチキンなどが含まれる。参加者にはひとつ大きな自由があった-食べる量は好きにできた。お腹いっぱい食べたら、研究チームが残した量を量って摂取量を計算した。それぞれの食事の二週目までに、平均すると超加工食の場合1日あたり500カロリー多く摂っていた。この余分なカロリーが2週間で約1kgの体重増加につながった。Cell Metabolismに発表。

(食べる量が多くなって体重が増えたことがどうして「加工食品が栄養以外に影響があることの証明」になるのかわからない。加工食品の栄養成分表からのカロリー計算の値はそこまで正確ではないし。写真見ると料理はしないほうがいいことになりそう-実際ブラジルでは切っただけ、茹でただけ、味はできるだけつけない、ことを勧めているけど)

 

NIHの研究が高度に加工された食品は食べ過ぎと体重増加を引き起こすことを発見

NIH study finds heavily processed foods cause overeating and weight gain

16-May-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-05/niod-nsf051419.php

この種のRCTでは最初の小規模試験

(これによると「提供」したのが同じカロリーの食事ということらしい

例えば朝食は超加工群は クリームチーズとターキーベーコンのベーグル、一方未加工群はバナナとオートミールとクルミとスキムミルク。どっちが食べたいかって言われたら歴然。でも参加者の回答はどっちも魅力では同じ、らしいのだが。未加工のほうがお金も手間もかかるという。スキムミルクって全乳より加工されていると思うんだがそれは未加工でいいらしい。)

 

今週のSciencenature

-市民探偵が一世紀前のミシガンの工場の汚染を暴露、全国に影響

Scienceニュース

Citizen sleuths exposed pollution from a century-old Michigan factory, with nationwide implications

By Sara TalposMay. 16, 2019 ,

https://www.sciencemag.org/news/2019/05/citizen-sleuths-exposed-pollution-century-old-michigan-factory-nationwide-implications

もう一世紀以上に渡って、Rogue River川岸には皮なめし工場が並びこの国の人気のある靴に使われる皮を作っていた。工場からは酷い臭いがでたが、約6000人を養っていた。「それはお金の臭いだった」と地元住人はいう。しかし靴の流通が変わり2009年にWolverine Worldwideは工場を閉鎖した。2010年に再開発の申請を行い、会社の弁護士は「既知の汚染はない」と言っていた。

この近くに25年以上住んでいるピアノ教師でライターのLynn McIntoshは疑った。皮なめし工場はたくさんお有害化合物を使い汚染を出していた。そこで彼女らは市や州に再開発の前に環境を調べるよう要請した。しかしそれは拒絶され彼女ら少人数の仲間が独自に調査をした。後にConcerned Citizens for Responsible Remediation (CCRR)と名付けられたこのグループは皮なめし工場の環境汚染の根拠を明らかにしミシガンやそれ以外の州にも大きな影響を与えた。工場は防水性靴用皮を作るのに何トンものPFAS類を使っていた。Wolverineは州に再開発を申請したときにはどんな化学物質も漏れていないと述べていたが調べてはいなかった。CCRRの仕事は米国の飲料水中で最高濃度の部類のPFAS汚染を検出することにつながり、ミシガン州全体での前例のない調査につながった。Wolverineなどの企業への何百もの訴訟につながった。そしてミシガンをPFASを巡る科学的政治的法的論争の戦場にした。

McIntoshらは今や10年前には想像もしなかったふうに注目されている

(以下歴史や経緯等詳しく記述。昔の工場の写真等大変興味深い)

 

-米国の科学に二つの脅威

Scienceエディトリアル

Two threats to U.S. science

Bruce Alberts1, Venkatesh Narayanamurti

Science  17 May 2019:Vol. 364, Issue 6441, pp. 613

研究費の問題とアメリカ生まれでない人の排除

 

-気候科学者は飛行機に乗らないという

Climate scientists say no to flying

Katie Langin

Science  17 May 2019:Vol. 364, Issue 6441, pp. 621

例えばNo Fly Climate Sciというウェブサイトでは約200人の学者が飛行機はできるだけ使わないと誓約している

反論もある

 

-ニュースを一目で

News at a glance

Science  17 May 2019:Vol. 364, Issue 6441, pp. 614-615

カリフォルニアがよく使われている農薬を禁止

カリフォルニアが農場近傍で暴露される胎児や乳児の脳の発達にリスクとなるとして殺虫剤クロルピリホスを禁止する。先週クロルピリホスを含む数十の製品の認可を約二年かけて廃止し始めると発表した。ハワイは昨年クロルピリホスの禁止を発表したが、カリフォルニアの農家のほうがアーモンドやブドウや柑橘類に遥かに多く使用している。クロルピリホスの神経発達影響に関する根拠が増えたためEPA2015年に全国での禁止を決めたもののトランプ政権下でそれを取り消した。連邦裁判所判事の委員会がEPAにこの化合物を禁止せよと2018年に伝え、そのEPAの決定期限が7月である

 

-ヘビに噛まれる危機はより良い抗毒素のために1億米ドルの資金を得る

Natureニュース

Snakebite crisis gets US$100-million boost for better antivenoms

16 May 2019 Quirin Schiermeier

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01557-0

Wellcome Trustが長い間無視されてきた健康問題のために研究推進を開始

ヘビに噛まれて毎年数万人が死亡しているが、一部は治療がたった一種類の毒素にしか効果のない古い抗毒素を使っていることによる。Wellcome Trust516日に発表した計画は既存の治療法の改善と異なるヘビ毒を治療できる抗毒素の開発を支援する

 

-オーストラリアの選挙は気候変動への役割をどう決めるか

How Australia’s election will decide its role in climate change

16 May 2019  Adam Morton

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01543-6

結果によってはオーストラリアは世界の地球温暖化対策のリーダーになるか、あるいは遅れをとるかになる

オーストラリアの選挙は気候変動政策を巡って激しい戦いになっている。気候変動の影響を最も強く経験している国の一つでありかつ一人あたりの二酸化炭素の排出量が世界でも多く世界の石炭の1/3を輸出している。

 

-ペトリ皿の中の脳、赤ちゃんのデザイン:人間にとってそれは何を意味するのか

Nature書評

Brain in a dish, babies by design: what it means to be human

13 May 2019  Natalie Kofler

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01502-1

Natureのもと編集者であるPhilip Ball による「人間の育て方:我々は何者でどうやって作られるのかを巡る冒険How to Grow a Human: Adventures in Who We Are and How We Are Made , William Collins (2019)の書評

導入は著者の皮膚細胞を研究者がリプログラムして作った神経細胞の集まりである「ミニ脳」

Ballはよくある主張である遺伝子が生命の「青写真」であるという言説に反対する-我々はそれ以上のものである。

Ball×かの答えが存在しないグレーな領域や複雑性が君臨する領域に我々を誘うことで我々の将来についての情報を与えられた上での対話を促す。CRISPRゲノム編集や脳や胚の培養モデルのような新しい技術の倫理的社会的意味の議論になると曖昧さはさらに大きくなる。ゲノム編集で知能が決められる時代に公平性を確保するにはどうすればいいのだろう?痛みや記憶や感情を経験している可能性のある、人体の外で育てられるヒトの臓器に対する倫理的責務をどう理解すればいい?我々の自己同一性や権利や死という概念を曖昧にする革新を探りつつ、Ballは我々に何故、どうして、と問う。

(一部のみ。Shinya Yamanakaにも言及。生物学がわかっていないヒトが的はずれな論評をすることが多い日本に翻訳で紹介してくれないかな。倫理的課題が圧倒的に大きいのは人間の遺伝子操作のほうなのに生協ですらGM植物に反対しつつiPSに前のめりなのは不思議。https://www.kyoto.coop/topics/ac82ca5fa473a3a2960311d33ad6d7a8967c481d.pdf

 

その他

-モントリオールの病院で子供たちの大麻中毒が急増

Montreal hospital sees spike in children with cannabis intoxication

May 16, 2019

https://www.ctvnews.ca/health/montreal-hospital-sees-spike-in-children-with-cannabis-intoxication-1.4426134

昨年の秋に大麻が合法化されてから子供たちの中毒が急増している

3-4日に一人だったのが短時間のうちに9人といった状況に。親の中には(医師からの叱責を恐れて)病院に連れて行きたくない人もいるだろうが躊躇うべきではない。

 

-遺伝子自己実験をした「バイオハッカー」が保健当局により捜査される

Genetic self-experimenting “biohacker” under investigation by health officials

Beth Mole- 5/17/2019,

https://arstechnica.com/science/2019/05/biohacker-who-tried-to-alter-his-dna-probed-for-illegally-practicing-medicine/

Josiah Zaynerは筋肉増強目的で自分にCRISPRを注射した

カリフォルニア州当局から無免許で医療行為をした疑いで調べられる

 

-カナダはコカインの使用では世界第二位(そしてそのことについて葛藤している):報告書

Canada ranks second in the world for cocaine use (and feeling conflicted about it): Report

conflicted

https://www.highrivertimes.com/news/canada/canada-ranks-second-in-the-world-for-cocaine-use-and-feeling-conflicted-about-it-report/wcm/cb7c63d1-51cd-40a6-bd40-d9270721b61c

カナダのコカインの値段は1gあたり約85ドルで他の平均120ドルより安く、止めるのを難しくしている可能性

The Global Drug Survey 2019による