2019-06-20

[TGA]注意を:天然表示に関するうわさについて

Bee Aware: what’s the buzz on natural claims

20 June 2019

https://www.tga.gov.au/blogs/tga-topics/bee-aware-whats-buzz-natural-claims

TGAは天然であることが、安全であると言う意味ではなく、すべての医薬品にはリスクがあると注意を呼び掛けている。

 

[ヘルスカナダ] 「全員食卓に!」カナダ政府は初めてのカナダの食料政策を発表する

“Everyone at the Table!” Government of Canada announces the first-ever Food Policy for Canada

June 17, 2019

https://www.canada.ca/en/agriculture-agri-food/news/2019/06/everyone-at-the-table-government-of-canada-announces-the-first-ever-food-policy-for-canada.html

カナダで初めてのカナダ連邦食料政策に着手する。

 

-背景情報 カナダの食料政策

Food Policy for Canada

2019-06-17

https://www.canada.ca/en/agriculture-agri-food/news/2019/06/food-policy-for-canada--backgrounder.html

カナダの食料政策はカナダにおけるより健康的かつ持続可能な食品システムのためのロードマップである。

・国産食品インフラ資金-5000万ドル

・北部孤立コミュニティイニシアチブ資金-1500万ドル

・カナダの製品を買おうキャンペーン-2500万ドル

・食品廃棄削減-2630万ドル

・食品偽装対策-2440万ドル

・全国学校食品計画

・カナダ食品政策助言評議会の設立

 

[NHS] 多くの女性がアルコールと乳がんの関連を認識していない

Many women unaware of the link between alcohol and breast cancer

Wednesday 19 June 2019

https://www.nhs.uk/news/cancer/many-women-unaware-link-between-alcohol-and-breast-cancer/

「乳がんリスクがある何百万人のうち5人に1人は、アルコールが原因であると知らない」とSunは報道する。この見出しは、乳がんクリニック来院及びマンモグラフィースクリーニング検診予約をした205人の成人女性に、アルコールが乳がん発症のリスク要因であることを知っているかについて質問した最新の研究によるものである。

この研究では、乳がんクリニック来院あるいはマンモグラフィースクリーニング検診を受診した成人女性の5人に1人しか、そのリスクを認識していなかったことがわかった。

飲酒と乳がんのリスクは目新しいものではないが、この研究は、成人女性がいまだにリスクを理解しておらず、認識改善のためにさらにすべきことがあることを強調する。しかし、この研究は当然すべての成人女性の回答ではなく、サンプル規模はかなり小さい。リスク要因としてのアルコールへの認識不足が、乳がんの発症と関連するかどうかはこの研究からはわからない。

この研究は、遺伝や家族歴が乳がんの多くの場合原因であると多くの女性が誤った考えをもつことを発見した先の研究に基づいている。

事実、乳がんの10例中約1例しか遺伝子によるものではない。多くの場合肥満、運動不足及びアルコールのような予防できる原因によるものである。

乳がんのリスク軽減については以下。(https://www.nhs.uk/conditions/breast-cancer/prevention/

 

[FSANZ]新しい酵素加工助剤について意見募集

Call for submissions on new enzyme processing aid              

20/06/2019  

http://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/Call%20for%20submissions%20on%20enzyme%20processing%20aid.aspx

GM 真菌Trichoderma reesei由来αグルコシダーゼ

2019730

 

[COT]201972日の会合の議題

COT Meeting: 2 July 2019

Last updated:  19 June 2019

https://cot.food.gov.uk/cot-meetings/cotmeets/2019/cot-meeting-2-july-2019

・生じた問題:多環芳香族炭化水素、フモニシン暴露、MCPDの遺伝毒性、マイコトキシン

・新規飼料添加物3-ニトロオキシプロパノール(3-NOP)の雄生生殖毒性、ベンチマーク用量のモデリング

CBD製品の有害影響の可能性についてのスコーピングペーパー

・乳幼児の食事中フザレノンXの追加データ

・ヒト健康リスク評価に使われている生理に基づく薬物動態学(PBPK)モデリングのレビュー

・リスク評価における疫学と毒性学的データの統合と合成についてのスコーピングペーパー

・乳幼児の食事中の各種甘味料のリスクの可能性についてのディスカッションペーパー

・電子タバコの毒性学的リスク:香料のリスク評価のための意志決定樹、ニコチンの毒性学的レビュー、使用者の暴露

など。ペーパーはまだアップされていない

 

論文

-研究概要:作物を多様にすることによる国の食糧生産安定化

Research brief: Stabilizing nations' food production through crop diversity

19-Jun-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-06/uom-rbs061919.php

natureに発表された91ヶ国の176作物の1961-2010年のデータを検討した研究。

多様な作物を栽培している国のほうがより安定な食糧供給の傾向がある。

(日本はコメ偏重だから)

 

-新しい国際イニシアチブは大気汚染への世界的行動の必要性を強調

New international initiative stresses need for global action on air pollution

19-Jun-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-06/l-nii061919.php

南アフリカ、ブラジル、ドイツ、米国の科学と医学アカデミーが共同で有害な大気汚染への対策を要請した。

大気汚染と気候変動には重要な共通発生源がある:化石燃料を燃やすことである。大気汚染がヒト健康に有害であることは科学的根拠によって示されている。暖房、パワー、輸送、食糧生産のために化石燃料やバイオマスを燃やすことが大気汚染の主な原因で、それによる病気の経済的負担は毎年3.8兆ドルと推定されている。大気汚染を減らすための方法についての投資は足りない。

 

-ビタミンDはあなたの心臓を助けないかも

Vitamin D may not help your heart

19-Jun-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-06/msu-vdm061919.php

Journal of the American Medical Association Cardiologyに発表された大規模研究で、ビタミンDサプリメントは心臓発作や脳卒中などを減らさなかった。83000人以上のデータを含む21の臨床試験のレビュー

 

その他

-FAOのためにビジョンをもったリーダーを選ぼう

Natureエディトリアル

Pick a leader with vision for the Food and Agriculture Organization

19 June 2019

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01902-3

FAOが新しい事務局長を選ぼうとしている。その選択は今後数年の世界全体に影響するだろう

FAOの課題は膨大である。気候変動に適応して多くの異なる生態系での食糧生産の舵取りを援助しなければならない。人口は増加し急速に都市化し食生活が変化し農業や食糧生産に大きな変更を要求する。新しい指導者は強力で明確なビジョンをもった指導力を示し、より持続可能な課題を設定し農業や食品業界の既得権に抵抗する必要がある。

世界の食糧生産システムは温室効果ガスの半分を排出し土壌を浸食し環境を汚染し自然の生息域を破壊することで生物多様性を害している。集約的畜産は最も悪い犯人で、何十億人もの人が貧困から抜け出して新たな都市部のミドルクラスになると肉を食べる量が増えるので2050年までには畜産が倍増する。より持続可能な食糧生産のためには革新同様政策と実践を大きく変更する必要がある。それには農薬や除草剤や合成肥料を減らし食品廃棄を劇的に減らすことなどが含まれる。また世界の食糧システムはあまりにもたくさんの高度に加工された食品を作り肥満と食事由来疾患の増加に寄与している。今や低体重の人より肥満の人の方が多い。現事務局長José Graziano da Silvaは、より多くの食糧を生産することからより健康的で栄養豊富な食品へのアクセスを促進することにFAOと加盟国の考え方を変えるようにしてきている。彼の後継者もこの努力を続けなければならない。

(一部抜粋。欧州の金持ちの見解はこんな感じ。農業と食品業界を敵視してどうする?ハーバー・ボッシュが救った命は多すぎるらしい。「健康的な生鮮果物」であるライチしか食べられなくて死ぬ子どもは?廃棄の削減や生鮮食品のアクセス向上にはエネルギーとインフラ整備が必須。きれいな飲料水や清潔なトイレすらない世界を、生産から消費まで切れ目無く冷蔵&冷凍できるようにしてから言って。)

 

-日本とウクライナがワクチンの安全性について最も疑っている可能性が高い

Natureニュース

Japan and Ukraine most likely to doubt safety of vaccines

19 June 2019 Holly Else

https://www.nature.com/articles/d41586-019-01937-6

しかし南アジアや東アフリカの国々は圧倒的にワクチンが安全だと合意している、世界調査で発見

科学と健康についての世界的世論調査によると、豊かな国に住む人達は貧しい国の人達よりワクチンの安全性に疑問を抱く可能性が高い。

140ヶ国14万人以上にワクチンの安全性と有効性についての意見を聞いたWellcomeが出資した約2年のプロジェクト。619日に発表されたWellcome Global Monitorによると世界中の79%の人はワクチンが安全であることに合意する。

(日本が30%台だなんて低すぎる。

https://wellcome.ac.uk/what-we-do/our-work/wellcome-global-monitor

調査は20186-9月で携帯と固定電話で1004人)

 

Scienceでは

科学とワクチンにフランスが最も懐疑的、世界調査が発見

France most skeptical about science and vaccines, global survey finds

By Tania RabesandratanaJun. 19, 2019 ,

https://www.sciencemag.org/news/2019/06/france-most-skeptical-about-science-and-vaccines-global-survey-finds

今週発表された科学と健康についての一般の認識の世界調査によると、フランスは他の国よりワクチンと科学の経済的価値を疑っている。しかしフランスの科学者は懐疑はよくあることで仕事に関係しないという。一部の人はそれは組織への不信の現れだという。「政府には、特に健康当局には、信頼性に問題がある」とINSERM で」ワクチン躊躇の研究をしているPierre Vergerはいう。

1000人のフランス人がワクチンが安全かと尋ねられて1/3が合意しない-他の国より多い。米国では11%だけが合意しない。この率は年齢や性別、教育による違いはあまりない

Vergerは理由として有名なスキャンダルをあげる。例えば2009年に何百人もの死亡と関連する糖尿病薬Mediatorの認可取り下げがあった。

またこの調査ではフランス人の科学の経済的価値への悲観も明らかになった。今後5年間に科学や技術が職を奪うとみなしたのは55%程度だった。この質問で50%を超えたのはフランスだけである。原因としては経済の停滞と失業者の多さをあげている。

一つの調査でフランスを反科学だというのは不公平だろう。特定の技術は歓迎している。例えば2017年のOpinionWay調査では3/4以上が交通や再生エネルギー研究に期待している。同時に2/3GM食品と原子力エネルギーを心配している。フランス政府は原子力への国民への懐疑は無視して海外に技術を販売し、GM食品への疑いは受け容れてGMトウモロコシの栽培を禁止している。

一部の科学者はこの結果に驚かず、意見と行動は必ずしも一致しないという。フランスの保護者は91%が子どもに予防接種をしているといい、世界平均に近い。「これがフレンチパラドックスであるとパスツール研究所のOlivier Schwartzはいう

 

科学を最も信頼しているのはこれらの国-そして最も信頼していないはこの国

These are the countries that trust scientists the most—and the least

https://www.sciencemag.org/news/2019/06/global-survey-finds-strong-support-scientists

 

-「日焼け止め錠剤」はほんとう?

Are ‘Sunscreen Pills’ for Real?

by Wellness Letter

Published June 03, 2019

https://www.berkeleywellness.com/supplements/herbal-supplements/article/are-sunscreen-pills-for-real

もしも「ナチュラル」成分を含む錠剤で日焼け止めを塗らなくても肌を日光から守れるなら嬉しいだろう。そのため研究者らはいろいろなビタミンなどの抗酸化物質を調べてきた。そしてこれまでのところ有効な「経口日焼け止め」は発見されていない。しかしだからといって各種企業がダイエタリーサプリメントの宣伝を止めることはない。ほとんどのこの種の製品には科学的根拠はほとんどあるいは全くない。Heliocareには予備的な根拠があるものの、それはあなたに勧める理由にはならない。

Heliocare は熱帯のシダ類ダイオウウラボシPolypodium leucotomosの葉の抽出物である。Heliocareの包装やウェブでは日焼け予防については何も言っていない、おそらくFDAがそれを根拠のない医療効果宣伝とみなして禁止するだろうからでろう。単に肌の健康を維持するポリフェノール抗酸化物質と謳っているがそのロゴマークには太陽のイメージを使いその名称はギリシャ語の太陽(ヘリオス)由来で、抽出物の商標はFernblockシダブロックで日光をブロックすることを連想させる。P. leucotomosに含まれる化合物に抗炎症や免疫調節効果があるかもしれないという研究があり、理論的には日光のダメージを制限する役にたつ可能性はある。ヒトでの研究は僅かである。しかしそれらが日焼け止めを塗る代わりになることを意味しない。FDA2018年に警告文書を出している。

我々は日焼け止め予防のためにどんなサプリメントも薦めない