2019-07-04

[EU]査察

オランダ動物用飼料に昆虫の利用

Netherlands―Use of insects in animal feed

14/06/2019

http://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4138

2018111316日にオランダで実施した、昆虫の生産、販売、取引に関する要求や、関連企業管理者が動物用飼料としての昆虫由来製品を動物副産物(ABP)及び飼料に関するEU規則に則して実行しているかを評価するための査察。管理者の規則への遵守は公的管理システムで効果的に検証できている。昆虫加工動物性たんぱく質(PAP) や飼料用昆虫の生産施設の管理は、包括的でリスクに基づいている。違法を対処しフォローアップする方法に矛盾があり、公的管理システムの効果を弱めている。

 

[EFSA]食品安全レギュラトリー研究の必要性2030

Food Safety Regulatory Research Needs 2030

EFSA Journal 2019;17(7):e170622  1 July 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/e170622

欧州食品安全機関(EFSA)は科学委員会やEFSAの研究の必要性及び優先事項に関する科学的パネルのメンバーから定期的に助言を収集している(EFSA, 2017)2015–2018年の科学的パネルの任務の最後に、食品安全性研究分野が今後5-10年間に優先すべきことについて、退任するパネルのメンバーの見解を集めた。

研究課題の情報を提供するために、この文書では、この後の表で、これから先何年かの食品安全性リスク評価を支える主な研究の必要性と優先事項を結び付ける3つの研究の流れを示している。これらの2030年に向けた食品安全レギュラトリー研究の必要性は今後の安全な食品システムやEFSA戦略2027年の開発時に役に立つはずである。

安全な食品システム

別の持続可能な生産システムに向けて移行しながら食品の安全性を改善する

・食品リスクアナリシス能力

・フードチェーンの至る所での削減、交換、再編成

・食品、飼料、栄養の安全保障

・食品生産及び循環経済への新しい技術の影響

・社会の変化の影響

リスク評価の革新

統合リスク評価への革新と新技術の影響を予想

・化学物質と微生物学的ハザードと抗菌剤耐性の統合アプローチ

・リスクと安全性評価に新技術を取り入れる

・リスクと安全性評価に新たな知見を取り入れる

・植物および動物生産における害虫と病気への統合アプローチ

・ヒトと環境リスク評価の結果の統合

総合的(ホリスティック)リスク評価

文脈を理解し影響力の強い科学の発信と伝達

・食品安全性分野における市民の意識、認識、習慣を理解するための社会調査

・統合リスクベネフィット評価

・データをもとにした食品システムのためのツール

・人工知能と機械学習

・今後の学際的な専門知識のための能力構築

 

[EFSA]アプリ開発者コンソールは私達の食品安全性データを広げる

App developer console opens up our food safety data

1 July 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/190701

アプリケーションプログラミングインターフェース(API)技術を用いた新しい「開発者ポータル」はEFSAの情報をソフトウェア開発者により利用しやすくし、食品安全性評価コミュニティや消費者が利用するための創造的な新しいアプリやツールをデザインできるようにしている。

EFSA2002年に設立されて以来いくつかのITシステム、データベース、ソフトウェアツールを開発してきた。私達の科学者は科学的評価を実施するために、またEUの食品及び飼料の安全性に関する科学的助言を提供するのにこの情報やこれらの情報源に頼っている。

科学的データと情報源

これらの情報源には食品由来疾病、食品中の化学物質、食品摂取量、EFSA Journalで発表された科学的意見に関して私達が集めてきたデータが含まれている。さらに、EFSAが受け取った委託の登録や証拠を集めて分析するために加盟国と共に開発したカタログの相互運用ができるようになる。

2016年に開催されたEFSA ハッカソン中に説明されたように新たな用途を作り出すことを考慮して、現在明確に定義されたAPI ソフトウェア基準を用いてこの多量の情報を利用できる。EFSAのカタログと管理された専門用語の有用性は、科学的分類体系やサイテーションインデックスのカタログなどの外部リソースの統合にも役立つ可能性がある。

このポータルのβ版が現在作動中である。登録して16 API "コール"(すなわち、APIを用いたサーバーとの相互作用)へのキーを得るのに数分しかかからない。

今後、開発者はポータル上で彼らのアプリを共有、宣伝でき、欧州の食品を安全にするのに役立つ可能性がある。

・ようこそEFSAの開発者ポータルへ(ベータ版)

Welcome to the EFSA Developer Portal [beta version]

https://openapi-portal.efsa.europa.eu/

 

[ASA]ASA裁定

ASA Ruling onSeven Seas Ltd

26 June 2019

https://www.asa.org.uk/rulings/seven-seas-ltd-a18-474784.html

Seven Seas Perfect 7 Renewal Advancedサプリメントの雑誌の広告で「しわが減る」「肌がみずみずしく」といった宣伝をしている。Seven Seasはこれを美容クレームだと主張し根拠となるRCT論文を提出した。食品の健康強調表示規制では皮膚の構造や機能への変化を伴う有益な作用は規制の対象であるが一時的に見た目を良くすることは規制対象ではない。クレームの解釈はその特定の文言と文脈による。この広告については規制対象のものが含まれ、認可されていないので規制違反。また美容クレームについては提出された根拠は立証には不十分であると判断し、基準違反

 

[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果

輸入検査課 

2019-06-21

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43066

2019.6.142019.6.20

 

2019-06-14

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43064

2019.6.72019.6.13

 

[MFDS]リサイクルPET食品容器製造可否の実態調査の結果 

食品安全管理課 2019-06-19

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43065

食品医薬品安全処は、食品容器の製造時に使うことができないリサイクルPET(ポリエチレンテレフタルレート)で食品容器を製造‧販売して製造基準に違反した20**を摘発し、行政処分などの措置をすると発表した。

     * 20: 容器製造業社18、無届け容器製造業社2(添付2)

現行の製造基準によれば、リサイクルPETは、加熱・分解‧重合など化学的再生法を経た場合には食品容器の原料として使用可能であるが、単純に粉砕・加熱・成形など物理的方法を経た場合には使うことができない。

     *「器具及び容器・包装の基準及び規格」の製造基準: PETをリサイクルしようとする場合、加熱、化学反応などによって原料物質などに分解して精製した後、これをまた重合したものでなければならない。

これまで食薬処と環境省は、食品容器製造時のリサイクルPETの使用可否を確認するために、PETリサイクル業者(24)生地(シート)製造業社(33)生地(シート)使用業者(95)を対象に実態調査をし、上記の違反事実を確認した。

     * 調査システム: リサイクル業者(環境省)→生地の製造及び使用業者(食薬処)

また、食薬処は食品容器の安全性を確認するために、違反業者が生産した食品容器19件と台湾、中国などから輸入したPET食品容器18件について溶出規格とリサイクルプロセスに由来する恐れがある有害物質項目を追加して検査した結果、いずれも基準を満たしていた。

     * 検査項目: 溶出規格(鉛、過マンガン酸カリウム消費量、総溶出量など8項目)、リサイクル品から溶出可能な有害物質(トルエン、ベンゾフェノン、ホルムアルデヒドなど7項目)

環境省は、リサイクル業者から排出される廃水について、自治体と合同点検を実施した結果、1,4-ジオキサン、ホルムアルデヒドなど特定の水質有害物質*は基準値以下または未検出と確認された。

     *「水環境保全」上の水質汚染物質のうち、一定の基準以上排出された場合、廃水排出施設の設置許可を受けなければならない物質32

ただし、CODBOD、浮遊物質など一部の水質汚染物質の排出許容基準を超過した業者(2か所)などが摘発され、これに対しては行政処分をする予定。

食薬処と環境省は、今回の調査をきっかけに、食品容器に対する安全管理をさらに強化する方針。

環境省は、リサイクル業者が納品するPET再生原料の販売経路、使用目的など提出を義務とし、食薬処と共有し、

   - 食薬処は、この資料を容器製造業社と自治体に提供して、業者はリサイクルPETを使わないようにし、自治体は事後管理に活用する計画であり、容器の製造業社に原料の取引履歴などの関連書類を保管するように義務化も推進する計画。

併せて、輸入されるPET容器の適合性を確認するために、通関の段階で関連書類を提出するようにする一方、安全性の検査も強化した。

 

[MFDS]食品医薬品安全処、健康機能食品の研究開発段階から技術支援に乗り出す 

栄養機能研究チーム 2019-06-21

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43528

食品医薬品安全処は、国のサポートにより研究開発されている健康機能食品の原料を迅速に製品化する方案を模索するために、研究開発段階からテクニカルサポートなど協業方案を論議する「2019年の健康機能食品の製品化テクニカルサポート戦略フォーラムを、626日開催する。

主な内容は、健康機能食品政策の方向機能性原料認可、テクニカルサポートの現状告示型健康機能食品の今後の改訂の方向国内開発原料の省庁別の研究動向政府支援原料の成功事例など

 

[MFDS]鉛が基準を超過して検出された「果菜ジュース」製品の回収措置 

食品安全管理課 2019-06-18

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43517

「赤い光ザクロ女性100」(タイプ:果菜ジュース)製品

鉛が基準値(0.05/㎏以下)を超えて(0.10/㎏)して検出され、当該製品を販売中止と回収措置。

 

[MFDS] SNSマーケット有名インフルエンサー販売製品の検査結果 

食品安全管理課 2019-06-18

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43516

食品医薬品安全処は、SNS(ソーシャルネットワークサービス)マーケットで販売される「ダイエット」、「ヘルス」、「インナービューティー」関連製品の合計136件を回収して検査した結果、9つの製品が基準‧規格を違反したことが確認され、該当製品を販売中止及び回収措置した。

また、オンラインショッピングモールなどでダイエットに効果があると販売されている製品に対する虚偽‧誇大広告を集中点検した結果、1,930件のサイトがこれに違反していると確認し、該当のサイトで販売されている124の製品と販売業者415ヶ所を摘発した。

今回の調査は、最近フェイスブック、インスタグラムなどSNSマーケット利用が急増し、有名インフルエンサー(influencerSNSで影響力ある個人)が販売している人気製品に対する安全管理を強化する一方、該当の製品を購入する消費者を保護するために行った。

< 回収‧検査結果 >

回収‧検査は、会員数が10万人以上のカフェ、フェイスブックなどSNSで販売されている「ダイエット」、「ヘルス」、「インナービューティー」標榜製品計136件について食中毒菌及び個別基準規格検査と追加で肥満治療剤(23)、ステロイド(28)などの医薬品成分を検査して基準‧規格に違反した9つの製品を摘発した。

検査結果ダイエット標榜製品(5)▲ヘルス標榜製品(3)▲インナービューティー標榜製品(1)が基準‧規格に不適合で、他の検査項目は不検出だった。

「ダイエット効果」を標榜した製品のうち「若芽麦粉末」 5つの製品が不適合で、不適合の理由は大腸菌(2)▲金属異物(2)▲タール色素(1)などの基準‧規格違反。

  - 「ヘルス」を標榜した「タンパク質補充用」 3製品の場合、全てのタンパク質、実際の含量が製品に表示された量よりも不足していて不適合、使用が疑われて検査したステロイド医薬品成分は検出されなかった。

  - 「インナービューティー効能」を標榜した「レモンバーム」液状茶1製品は、細菌数が基準を超過した。

< 虚偽・誇大広告点検結果 >

オンラインショッピングモールなどでダイエット効果などを標榜して販売する製品を対象に、虚偽‧誇大広告行為を点検して、計1,930の販売サイトを摘発し、該当のサイトは放送通信審議委員会などにブロックを要請した。

虚偽‧誇大広告で摘発されたタイプは、ダイエットなど健康機能食品誤認・混同(1,559)▲原材料効能・効果、消費者欺瞞広告(328)▲虚偽・誇大広告(29)▲肥満など疾病予防治療及び効能効果(8)▲経験記広告(6)など。

  - (疾病予防‧治療効果)OO社「大麦若葉粉末」製品は「体の解毒作用、中性脂肪生成抑制」、OO社「やまだの青汁(注:日本語でそう書いてあるので多分日本の製品)」製品は「関節デトックス、肌の老化防止、活性酸素除去」など疾病の予防と治療効果がある内容で虚偽‧誇大広告して摘発

- (検証されない効能‧効果)OO社が製造した「EMNUレモンバームシークレットドリンク」製品は、「神経を安定させて精神集中」、「レモンバーム抽出粉末」製品は、「活性酸素除去、内臓脂肪細胞減少」など検証されない効能‧効果を広告して摘発

  - (健康機能食品誤認‧混同)OO社「レモンバームエキス粉末」の製品は「ダイエット、内臓脂肪の減少」、OO社「カボチャ今日も」製品は、「ダイエットとむくみ除去」などの健康機能食品と誤認‧混同する懸念がある内容で虚偽‧誇大広告して摘発など

参考に、最近の放送・ホームショッピングなど口コミで人気がある「大麦若葉粉末」製品と関連して、広告の客観性と公正性を確保するために医療‧消費者団体‧学会で構成された民間の広告検証団を通じて医学的効能標榜内容などを検証した結果は次のとおり。

   - 一般食品に高脂血症、糖尿病の改善、血管中の炎症の改善、ダイエットなどの表現を使うのは消費者を誤認・混同させる可能性がある不当な表示・広告に該当する

- 大麦若葉に含まれる「ポリコサノール」、「サポナリン」成分などの効能・効果を広告しようとする場合、機能性と有効性を科学的・客観的に立証して健康機能食品の機能性原料として認められることが望ましい

〈添付〉1. 不適合(回収)対象製品の情報及び写真

      2. 虚偽‧誇大広告摘発事例

 

[MFDS]トロピカルフルーツ「ライチ」空腹時に摂取しないでください

 食品基準課 2019-06-17

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43514

食品医薬品安全処は、未熟なライチを食べると低血糖が現れることがあるため、空腹時には摂取を避け、大人は一日10個以上、子供は一度に5個以上摂取しないことを勧める。

    * 最近、インドでライチを摂取した子供53人の集団死亡事故発生(‘19.6)、中国で空腹にライチを摂取した子供10人余り死亡する事故が発生(‘18.6)

また、休暇シーズン東南アジア諸国を旅行する場合、現地で未熟なトロピカルフルーツ(ライチ、ランブータン、竜眼など)は摂取しないように注意を促した。

    * ライチは熟すほど薄緑色から赤色に変わり、熟成後茶色に変わる

トロピカルフルーツのライチにはアミノ酸の一種であるヒポグリシン(Hypoglycin)MCPG(methylene cyclopropylglycine)* 成分を含んでいて、その成分はブドウ糖合成と脂肪のベータ酸化を妨害して、摂取すると低血糖による脳症の原因となる可能性がある

  - 特に、未熟のライチにはヒポグリシンとMCPG23倍も高く含まれ、空腹状態で多量に摂取した場合、嘔吐‧意識不明‧死亡に至る可能性があり、十分に注意する必要がある。

 

[MFDS]花粉製品のピロリジジンアルカロイド(Pyrrolizidine Alkaloid)の安全管理強化 

有害物質基準課 2019-06-13

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43508

食品医薬品安全処は、国民の健康を保護するために花粉製品*にピロリジジンアルカロイド(Pyrrolizidine alkaloidsPAs)推奨規格** (0.2/㎏以下)を設定して安全管理すると発表した。

   * 花粉製品: 花粉(bee pollen)と花粉を原料に作られた花粉加工食品

   ** 推奨規格 : 基準‧規格が設定されていない食品などが、国民保健上の懸念があり、予防措置が必要であると認められる場合には懸念成分などの安全管理を推奨するための規格(食品衛生法第7条の2)

○ピロリジジンアルカロイドは、植物が外部から自分を保護するために生成する物質で、人の肝臓を損傷させる自然の毒素であると知られており、 IARCが発がん可能性物質*に分類している物質を含む。

   * Group 2B : LasiocarpineMonocrotalineRiddelliine

今回の推奨規格は、昨年実施した国内流通花粉製品に対するピロリジジンアルカロイドの含有量と適量の評価の結果安全管理が必要であると判断され、基準を設定して9月から1年間運営し、その結果をもとに基準‧規格設定するかどうかを検討する予定。

推奨規格は、国内及び輸入花粉製品に適用して規格(0.2/㎏以下)を超過する製品に対しては、回収または通関保留などの措置をして市内に流通しないように管理*する。

  * 花粉製品に推奨摂取量(ピロリジジンアルカロイドを人体への安全基準を超過しないレベルで摂取する量)の表示事項の変更及び摂取に注意を国民に広報予定

推奨規格を超過したが改善措置が履行されない場合、製品に関連する情報を消費者にわかるように食薬処ホームページに公開する計画です。

<添付> 花粉とピロリジジンアルカロイドについて知りましょう! Q&A

 

[MFDS]食品医薬品安全処、食品異物制御のために食品業界と一堂に 

新型有害物質チーム/食品安全管理課 2019-06-13

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=43507

食品医薬品安全処は、食品異物管理を強化するために、食品業界と分析法‧分析事例など最新の情報を共有しようと「食品中の異物分析協議体セミナー」を614日開催する

今回セミナーは、食品中の異物低減化方案を論議するために、過去‘12年構成された官民合同「異物分析協議体」を中心に、科学的な異物分析方法を論議する一方、最新の異物低減化技術を共有するために用意した。

主な議論内容は、食品公典異物試験法の改善事項異物関連規定の改訂事項食品異物低減化技術遺伝子分析技術を利用した異物判別法質疑応答及び討論時間など。

 

[HK]違反

-上海ヌードルのサンプルに基準値超過の保存料を検出する

Sample of Shanghai noodles detected with excessive preservative

Tuesday, July 2, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20190702_7519.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、上海ヌードルのサンプルに基準値である1000ppmを超える1590ppmの安息香酸を検出したと発表した。

 

-包装トマトピューレが栄養表示規則に違反している

Prepackaged Tomato Puree not in compliance with nutrition label rules

Tuesday, July 2, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190702_7517.html

食品安全センターが検査したところ、イタリア産のトマトピューレにおいて、ナトリウムが20mg/100gという申告のところ、61mg/100g検出であった。

 

[TGA]安全性警告

-Slim Perfect Legs + High Fiber capsules

2 July 2019

https://www.tga.gov.au/alert/slim-perfect-legs-high-fiber-capsules

製品は表示されない成分シブトラミンを含む。

 

-GoLean Detox capsule

1 July 2019

https://www.tga.gov.au/alert/golean-detox-capsules

製品は表示されない成分シブトラミン及びフェノールフタレインを含む。

 

[ヘルスカナダ] 情報更新:ヘルスカナダはファーマーズマーケットで買い物する時の食品安全の注意をカナダ市民に呼び掛ける

Information Update - Health Canada reminds Canadians of food safety tips for shopping at farmers' markets

July 2, 2019

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2019/70337a-eng.php

へルスカナダは農家の市場で買い物する際の農作物、ミルクやチーズ、卵、肉や鶏肉、買い物袋の取り扱いに関する注意事項を呼び掛ける。

(一般的に食品安全の水準は監視されている小売店の商品より低いので注意)

 

[ヘルスカナダ] 外国製品警告

-Aphrodisiac capsules, Blue M, BMSW 4600MG Black Ant, Double Maxx D.B.M. capsules, HoliCare Metabolism Cleansing (MET-CLS) tablets, Horny Little Devil, Kopi Jantan Tradisional Natural Herbs Coffee, Life Rising Holder-W Holder Warmer capsules, Life Rising NECK-ND Neck Clear capsules

June 28, 2019

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2019/70319a-eng.php

他国の検査において、上記海外健康製品に表示されない成分(鉛、リグノカイン、シブトラミン、シルデナフィル、タダラフィル)が検出された。製品写真あり。

 

-JOYSMI, Magnum XXL capsules, Meizitang Botanical Slimming soft gels, Make Coarser Make Bigger, X Power 3 tablets

June 28, 2019

http://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2019/70317a-eng.php

オーストラリアの検査において、上記海外健康製品に表示されない成分(ジクロフェナク、フルオキセチン、フロセミド、グリベンクラミド、2-メルカプトベンゾチアゾール、フェノールフタレイン、シブトラミン、シルデナフィル、タダラフィル)が検出された。製品写真あり。

 

[CFIA] 企業通知―食品医薬品法におけるカナダウォッカの成分規格の改訂の最終公表

Notice to industry – Final publication of changes to Canada's vodka compositional standard in the Food and Drug Regulations

2019-06-26J

http://www.inspection.gc.ca/food/requirements-and-guidance/labelling/notice-to-industry-2019-06-26/eng/1561471058273/1561471058538

カナダ政府はカナダウォッカの成分規格の改訂を発表した。

 

[FSA]2019627日のFSA Science Councilの議論の概要

Summary of discussions at the FSA Science Council 27 June 2019

1 July 2019

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/summary-of-discussions-at-the-fsa-science-council-27-june-2019

独立したFSAの科学評議会はロンドンで今週第5回会議を行い、FSAにおけるホライズン・スキャニング(horizon scanning)およびデータ収集及び使用の成功事例に関し議論した。

ホライズンスキャニングワークショップから

https://science-council.food.gov.uk/sites/default/files/sc59adiscoverydayupdate.pdf

FSAはより広い文脈でリスクアナリシスを行うべき

・ハザードとリスクについての異なる視点である貿易や国際関係

・食品包装の変化

・食生活の変化

・抗菌剤耐性フリー製品への期待-まだ存在しない技術

・予防的食品安全の課題-オンラインでの購入のような行動変化

・持続可能性を目指すことは意図せぬ帰結になるだろう

・リスクランキングのより良い使い方

 

[FDA]警告文書

HealthTech International Inc.

20/06/2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/healthtech-international-inc-571088-06202019

ダイエタリーサプリメントのCGMP違反、不純品、不正表示の問題。

 

[NTP]ニュースレター

UPDATE Newsletter

July 2019

https://ntp.niehs.nih.gov/update/index.html

NTPのパラダイムは進化する

617-18日のNTP科学助言者委員会(BSCs)会議の内容から

NTPの目的は伝統的な特定の化合物を調べることから化学物質の暴露がどうやってヒトの病気の発生に影響するのかを解析することまで含むように拡大している。

新しいアプローチの多くは膨大な近年の技術の進歩による。「これらの能力を開発することによって、我々は重要な疾患に集中してそれらに寄与している可能性のある物質を特異的に同定する機会が得られる」とBrian Berridge博士は言う。この大きなシフトのいれものは健康影響イノベーションHealth Effects Innovations (HEIs)と呼ばれ以下の三分野に集中する。

・環境毒性学における心血管系ハザード評価

・発達神経毒性モデリング

21世紀のがん原性試験

(各分野の紹介略)

ヒトにあてはまるかどうかを考えた転換

NTPの改革はトランスレーション(ヒトへの応用)をますます強調してきていて、BSCs会議で取り上げられた二つの話題はヒト健康へのトランスレーションと妥当性の可能性をもつ新しい科学的方法について描き出した。

FDAの毒性学研究センターのBarbara Parsonsはがんドライバー突然変異(CDMs)について説明した。CDMsは極めて感受性の高い遺伝子バイオマーカーで、齧歯類の長期暴露による腫瘍応答を予想できることが示されていて、いつかヒトでのがん発生も予想できるかもしれない。

オレゴン州立大学のKyle Messier博士は地理空間ヒト健康科学と毒性学を結びつける仕事を紹介した。

またNTP40周年を迎えた

NTPのロゴ入りケーキの写真がある)

 

論文

-培養肉の売り方:科学より文化

How to sell labriculture: Less lab, more culture

3-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/f-hts062819.php

「ハイテク」を宣伝すると培養肉へのネガティブな態度を誘発する可能性がある

Frontiers in Nutritionに発表された米国成人480人に培養肉への態度を調べた研究。培養肉を(a) 社会的価値のある革新、 (b)ハイテクの成果、(c)普通の肉とほぼ同じ、のどれかの枠組みで提示したときに、ハイテク枠組みが最もネガティブな態度だった。

培養肉は既に初期段階で「ハイテク」というメディア報道が多く、このことは消費者にネガティブな態度をとらせる可能性がある。消費者に魅力的なのは「クリーンミート」だろう。欧州と米国に比べてオーストラリアのメディアではクリーンミートが取り上げられることが多い。

(この場合のクリーンは動物を殺していないという意味だろう、豪州はアニマルライツ運動が強いかも)

 

-最大30%のこどもたちがメチル水銀感受性を増やすかもしれない遺伝子変異をもっている

Up to 30% of children carry a gene variant that may increase susceptibility to methylmercury

3-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/bifg-ut3070319.php

American Journal of Epidemiologyに発表されたバルセロナグローバルヘルス研究所の主導する英国ブリストルALSPACコホートの解析

 

-喫煙者は心疾患で死亡する可能性が3

Smokers three times likely to die from heart disease

3-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/anu-stt070319.php

オーストラリア国立大学によるBMC Medicineに発表された19万人のオーストラリア人を追跡した研究。

 

WHOの飽和脂肪ガイダンス案に疑問を提示する意見への専門家の反応

SMC UK

expert reaction to opinion piece questioning WHO draft guidance on saturated fat

July 3, 2019

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-opinion-piece-questioning-who-draft-guidance-on-saturated-fat/

The BMJに発表された意見でWHOの助言は病気の予防や健康増進に重要な食品の摂取を減らすかもしれないと主張する

英国栄養財団事務局長Judith Buttriss教授

Astrupらによるこの意見は栄養素に基づく食事助言をすることの複雑さを強調する。」我々は決して栄養素を単独で食べているのではなく異なる成分の複雑な混合物である食品を食べているので。だから各国は一般人向けには栄養ガイドラインに基づいて食品をベースにした食事助言を作っているのだ。

著者らは異なる飽和脂肪には異なる健康影響があることを正しく指摘している。全ての飽和脂肪酸が血中コレステロール濃度を上げるわけではなく、また健康への全体的影響には食品のマトリクスも重要である。例えば、全乳や全乳ヨーグルトはその飽和脂肪含量から予想されるような心疾患リスクの増加をもたらさないように見える。そのような異常をより良く理解するための研究は必要で将来の食事助言の微調整に役にたつだろう。しかしながら、現実に役にたつ助言をするためには、特定の脂肪酸についての単純なガイダンスはとても難しい。なぜなら脂肪を含む食品は全て血中コレステロール濃度などのようなリスク要因への影響が異なることがわかっている、個々の異なる脂肪酸の混合物であるからである。

著者は既に多くの国が提供している食品ベースのガイダンスを勧めている。英国ではEatwellガイドが健康的で多様な食品からなる食生活を勧めている。このガイドでは赤肉と加工肉を制限し脂身の少ない肉を選び砂糖の多い飲料や食品を避けるように勧めている。このような食生活は慢性疾患リスクを下げることが示されている。

この意見では飽和脂肪と血中コレステロール濃度と心血管系疾患の関連は、一部の飽和脂肪にはあてはまるかもしれないが他のものにはあてはまらないかもしれないことを示唆している。それでも、デザインが異なる研究では結果は必ずしも一致しないものの、臨床試験では食事中の飽和脂肪を不飽和脂肪に置き換えることで血中コレステロール濃度と心血管系疾患リスクを下げるのに有用であることが示されている食事によって疾患リスクを下げ健康を増進するアプローチはますます普通になっている。しかしながら我々は食事パターンを変えることによる健康への影響についてはさらなる研究が必要である

(以下略)

ケンブリッジ大学MRC疫学ユニットNita Forouhi教授

著者の主張、WHOの食事脂肪についてのガイドラインは異なる種類の飽和脂肪とそれを含む多様な食品を考慮すべき、は我々のEUから資金提供を受けた8ヶ国研究と一致する。2型糖尿病のリスクに対して異なる血中飽和脂肪は異なる影響があった。

栄養素単独ではなく、異なる食品からの飽和脂肪を区別するようにという要請は最近の栄養科学の進歩に一致する。しかしWHOは意見募集の後まだ発表していないので予断をもつべきではない。WHOは世界中の全ての人からの意見募集を20186月まで行い外部ピアレビューも行っている。最終報告はまだなので案とどのくらい違うのかわからない。世界中の多くの国で飽和脂肪の摂取量は全エネルギーの10%以下で余分な飽和脂肪は不飽和脂肪に置き換えるようにというガイドラインが現在採用されている。現実世界にあてはめるには栄養素(飽和脂肪)を多様な食品に関連づけることが重要であろう。

King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授

この意見は飽和脂肪酸に関するガイドラインについて意味のある質問をしているが我々が間違っていると示唆しているわけではない。飽和脂肪の多い全ての食品を(乳製品や魚やナッツ)不健康だとラベリングすることについての重要な問題を提起している。これらは心血管系疾患リスクの低下と関連し、一方赤肉や加工肉はCVDリスクの大きさと関連する。従って飽和脂肪がいいというわけではない。

(以下長い説明略)

Sheffield大学心血管系医学教授で名誉相談医Tim Chico教授

WHOは飽和脂肪をカロリーの10%以内にするよう勧め、この意見の著者は全ての飽和脂肪が有害だというわけではないと指摘する。ガイドラインは単一の栄養素ではなく食品について語るべきだという。それはもっともだがどこを強調しコミュニケーションするのかの違いに過ぎない。私は現在の英国食事助言は賢明だと思う。正確に特定の食事がベストであると科学的に証明するのは難しいが、いつでも我々の知見を改良する努力は進めるべきである

グラスゴー大学代謝医学教授Naveed Sattar教授

この意見は栄養の専門家によるもので、歴史的経緯についてはよく書けているが全体的なメッセージは少し混乱していて不正確なところもある。この文章を「飽和脂肪は減らさなくていい」と解釈してしまったら公衆衛生に害がある

Surrey大学名誉議長栄養医学教授Margaret Rayman教授

この論文はタイムリーで明確に何故全ての飽和脂肪が同じではないかを示している

(以下略)

Astrupら、だけど当然Dariush Mozaffarian含む

https://www.bmj.com/content/366/bmj.l4137

日本人だとほぼ問題なく乳製品は全乳でもっと摂りましょう、と言えるのでまあ議論にはならないかな)

 

その他

-「超加工」食品を擁護する

In defense of 'ultra-processed' foods

July 3, 2019  by Sylvain Charlebois And Janet Music, The Conversation

https://medicalxpress.com/news/2019-07-defense-ultra-processed-foods.html

ブラジルの小児科医たちの研究でレッテルを貼られた超加工食品が環境保護主義者達や健康の専門家達から社会への脅威として標的にされている。ほとんどの消費者にとっては加工食品と超加工食品の区別は個人の認識の問題である。多くの消費者は超加工食品には添加物と人工成分が含まれると認識しているが、加工については混乱がある。超加工食品が悪いという主張に敢えて反論する人はあまりおらず、世界中の公共政策が明確にそれらを避ける方向で動いている。しかし消費者に加工食品を買わない、消費しないように勧めることの社会経済的影響は多くの場合過小評価されている。ライフスタイルにみあった賃金が払われていない、無報酬労働における性差、そして女性が非現実的な理想の母親像を押しつけられることなどが加工食品反対の議論ではほとんど意識されない。

カナダでは約70%の家庭が共働きで家庭で調理をする時間はそれほどない。同時に収入は伸び悩み生活費は増え家族の経済状態は厳しい。この時間的経済的負担が女性にかかる。

加工食品は時間とお金の両方を節約できる。超加工食品を完全に排除せよという主張は約一世紀以上にわたって食品科学が私達の生活に寄与してきたことを無視している。今でも料理のほとんどは女性が行っているので、家で調理する時間をもっと長くしろという主張は性差別でもある。多くの母親がフルタイムで働いているのにメディアは完璧な母親になれという。「クリーン」な食生活をして、絵のようにきれいな家を維持して環境に意識して完全に幸福なオーラを出せと言うのは馬鹿馬鹿しく非現実的である。

加工食品は我々のフードシステムの否定できない一部である。それは収穫後の廃棄を減らし食品を一年中入手可能にした。

(以下略)

 

-スコットランド人は喫煙者より肥満者が多い、Cancer Research UKはいう

More Scots are obese than smoke says Cancer Research UK

3 July 2019 By Reevel Alderson

https://www.bbc.com/news/uk-scotland-48841048

スコットランドでは喫煙者より肥満のほうが約50%多い。喫煙が予防可能ながんの最大の原因であるが、肥満はいまや4種のがんの最大の原因である

女性では肥満が主要ながんの原因である

 

-心理学に利益相反問題はある?

Natureニュース

Does psychology have a conflict-of-interest problem?

02 July 2019 Tom Chivers

https://www.nature.com/articles/d41586-019-02041-5

一部のスター心理学者は仕事について話をすることで得られる莫大な金額を論文に開示していない。それは懸念だろうか?

Jean TwengeZ世代の研究で膨大なお金を稼いだ。彼女は1990年代半ば以降に生まれた人々を研究していて、彼らについてのコンサルタントビジネスを行っている。また大企業とのスピーチで一回あたり数万ドル以上得られるだろう。彼女の論文にはそのことは記載されない。Twengeだけではない。何人かの有名心理学者がお金をもらってスピーチをしコンサルタント業を行っているが論文には記載されていない。多くの心理学者はそれは普通だし問題ないという。医学とは違うと。しかし研究から得られる個人的報酬を明示すべきと考える心理学者もいる。科学者が講演で稼ぐために結果を意図的に歪めたという根拠はないが、緩いCOI開示基準は問題をおこす可能性がある-例えば意図せず自分の主張と違う知見を過小に見積もるかもしれない

(以下略。心理学って儲かるのか)

 

-フェイスブックがインチキ健康、詐欺との戦いを宣言。しかし彼らはうまくやれる?

Facebook Declares War on Fake Health, Snake Oil. But Can They Do It Right?

By Alex Berezow — July 2, 2019

https://www.acsh.org/news/2019/07/02/facebook-declares-war-fake-health-snake-oil-can-they-do-it-right-14131

Wall Street Journalの報道によるとフェイスブックが「ワクチンへの虚偽の批判」や「魔法の治療法や胡散臭い医療の投稿」に対策をするという。それはちゃんとやれば素晴らしいことだがこれまでコンテンツへの対策を上手にしたことがない。プレスリリースではどうやってやるのかは明確になっていない。

製品を販売しているページに注力するようだが、それは良い出発点だがとても十分とは言い難い。最も影響力のある人達は製品を売っていない。フェイスブックでシェアされた健康情報の大部分が間違いあるいは誤解を招くものであるという最近の報告がある。

またフェイスブックの検閲は不適切である。例えば、反科学の活動家の苦情を受けてGMOとワクチンを支持するページを閉鎖した。さらに我々の怪しい健康情報を批判する広告もブロックしていて理由を聞いても不可解な回答をした。

そしていくつかの健康ニュースは一見まともである。フェイスブックでは誰が判断するのだろう?

(引用されている調査がおもしろかった

2018年の最も人気のある健康記事の科学的信用性レビュー

The Most Popular Health Articles of 2018, a Scientific Credibility Review

https://healthfeedback.org/the-most-popular-health-articles-of-2018-a-scientific-credibility-review/

100の記事を評価している

トップが大麻は害が少ないという嘘ニュース

関心があるのは病気と運動と食品

信頼性が最も低い分野が食品と栄養。情報源がライフスタイルブログと健康ウェブサイトであることが原因だろう、とのこと)