2019-07-29

[NTP]人工芝/リサイクルタイヤゴム粉末

Synthetic Turf/Recycled Tire Crumb Rubber

last updated on July 25, 2019

https://ntp.niehs.nih.gov/results/areas/syntheticturf/index.html

最終報告書(研究報告11-14)掲載

 

[NASEM]有給育児休暇、保護者への支援強化、食料と経済の安全保障などが全てのこどもたちのための健康の公平を達成するための新しい報告書の助言に含まれる

Paid Parental Leave, Increased Support for Caregivers, Improved Food and Economic Security Among Recommendations in New Report on Achieving Health Equity for All Children

July 25, 2019

http://www8.nationalacademies.org/onpinews/newsitem.aspx?RecordID=25466&_ga=2.102513095.711147123.1564030363-645473810.1529290877

(一部のみ)

慢性疾患は米国の医療費にとって大きな負担であるが予防に使われる割合が少ない。子どもに有害な暴露が大きければ病気のリスクが大きくなる。ほとんどの場合早期介入のほうが容易で費用が少なくより効果的である。さらに慢性の貧困や養子、移民の子ども、親が収監されている子どもなどのような脆弱なサブグループには個別の、文化に配慮した介入が必要である。

両親と主に世話をしている人を支援すべきである。子どもの健康な発育にとって最も重要な単一要因は、安全で安定していて育成的な親あるいは主要な保護者との関係である-典型的にはそれは母親である。従って母親が良い精神状態と維持する支援をすることが重要である。

 

活気のある健康な子ども:健康の公平性を進化させるために科学と実践と政策を整合させる

Vibrant and Healthy Kids: Aligning Science, Practice, and Policy to Advance Health Equity

July 25, 2019

http://nationalacademies.org/hmd/Reports/2019/vibrant-and-healthy-kids

(ソーシャルメディア用キットもある)

 

[HK] 法令違反

-ボトル入り飲料が栄養表示規則に違反している

Bottled drink not in compliance with nutrition label rules

Tuesday, July 25, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190725_7553.html

食品安全センターが検査したところ、南アフリカ産100%スパークリングリンゴジュースにおいて、ナトリウムが17mg/275ml (6.2mg/100mL)という申告のところ、16mg/100ml検出であった。

 

-包装グレインポリッジが栄養表示規則に違反している

Prepackaged grain porridge not in compliance with nutrition label rules

Thursday, July 25, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190725_7554.html

食品安全センターが検査したところ、オーストリア産包装グレインポリッジにおいて、ナトリウムが1mg/100gという申告のところ、2mg/100g検出であった。

 

-野菜サンプルの一つに基準値超過の残留農薬

Excessive pesticide residues found in a vegetable sample

Thursday, July 25, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190725_7555.html

食品安全センターが検査したところ、クズにおいて、エンドスルファンが最大残留基準値0.05ppmのところ、0.13ppm検出であった。

 

-食品安全センターはマッド・カープ(淡水のコイ科の魚)のサンプルに微量のマラカイトグリーンを検出する

CFS finds traces of malachite green in mud carp sample

Friday, July 26, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20190726_7556.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、マッド・カープのサンプルに1ppbのマラカイトグリーンを検出したと発表した。

 

[FSAI] リコール

-SPAR Still 750ml 及びLondis Water Still 1 リットルはヒ素が通常濃度を上回ったため回収措置

Recall of SPAR Still 750ml and Londis Water Still 1 litre due to the presence of arsenic above normal levels

Saturday, 27 July 2019

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/bottled_water.html

予防措置として、BWG FoodsはSPAR Still 750ml 及びLondis Water Still 1 リットルのヒ素が通常濃度を上回ったため回収措置。製品写真あり。

 

-Athlone Sweets Vegan Funky Fruitsを包装表示不備のため、回収措置

Withdrawal of Athlone Sweets Vegan Funky Fruits Due to a Packaging Error

Friday, 26 July 2019

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/athlone_sweets_withdrawal.html

Athlone Sweetsは包装表記の成分が正しくない(ゼラチン)ためVegan Funky Fruitsを回収措置。製品写真あり。

 

[FAO]FAO事務局長は世界の肥満の流行と戦う強い対策を要請

FAO Director-General calls for strong measures to combat global obesity pandemic

26 July 2019

http://www.fao.org/news/story/en/item/1203200/icode/

栄養改善世界同盟GAINの世界食品賞受賞スピーチ

肥満対策のために堅牢な財政的政策的方針を使うようにというこれまでで最も強いアピールを行った。「今日の我々の都市で健康的食品を見つけて買うのが困難であるのは信じられない」という。貧しい人々が不健康で低コストな食品を選択できるフードシステムは「絶対的に間違っているabsolutely wrong」という。

(金持ちっぽい思想)

 

[WHO]WHOは世界のタバコの流行についての新しい報告書を発表

WHO launches new report on the global tobacco epidemic

26 July 2019

https://www.who.int/news-room/detail/26-07-2019-who-launches-new-report-on-the-global-tobacco-epidemic

反タバコの戦いに進歩があったが、この恐ろしい製品を止めたい人には助けが必要

タバコ規制枠組み条約の有効な対策を取り入れている国は増えたがまだ適切に取り入れていない国もある。また禁煙サービスはさらに充実させるべき

 

その他

-あなたを殺せる奇妙な毒トップ5

The Top 5 Strangest Poisons That Can Kill You

https://www.youtube.com/watch?v=4hQ0G0GaYR8&feature=youtu.be

ACSの動画シリーズ

poison guava(マンチニール、ホルボールを含む、雨の日にこの木の下に行ってはいけない)

golden frog(モウドクフキヤガエル)

リシン

金の塩(オーラノフィン等の金化合物)

ボツリヌス毒素

 

-THE LANCET書評

公衆衛生と企業のパートナーシップの難題

The public health and industry partnership conundrum

Sandra Galea

Perspectives|Book|Volume 394, ISSUE 10195, P291-292, July 27, 2019

Jonathan Marks著The Perils of Partnership: Industry Influence, Institutional Integrity, and Public Healthの書評

Marksの結論は傾聴に値するが公衆衛生部門は民間と一切関係すべきでないという結論には合意できない。単純にはそれは不可能で、我々の世界から企業が提供するものを一切排除できないからであるが、学術の世界にも利益相反はある。お金儲けのためではないかもしれないが出世のため公衆衛生を守るという目的から外れる場合もある

 

-Science書評:オーストラリアの恐ろしい猫

Deadly cats down under

Jonathan B. Losos

Science  26 Jul 2019:Vol. 365, Issue 6451, pp. 328-329

Among the Pigeons John L. Read Wakefield Press, 2019. 364 pp.

Cats in Australia John C. Z. Woinarski, Sarah M. Legge, Chris R. Dickman CSIRO Publishing, 2019. 343 pp.

の2冊の本の紹介。野生生物、特に鳥を殺す猫の話

飼い猫は外に出さないのは当然として、動物福祉団体が好む野良を捕まえて去勢してはな」すのは有効ではない。野良猫は殺すしかないという結論でこの二冊は一致している

 

-Science特集:ダニとの戦い

Mite fight

Erik Stokstad

Science  26 Jul 2019:Vol. 365, Issue 6451, pp. 310-313

ミツバチのブリーダーは恐ろしいVarroa寄生に抵抗できるコロニーを作る努力をしている

現代の養蜂は巣を近くに置くためダニの拡大が加速している。理論的には抵抗性コロニーを選ぶには自然に任せるといい。つまり感染したコロニーの多くは死亡するが一部は回復するのでそれを選べばいい。1990年代にテキサスの養蜂家がこれを行い1000ほどのコロニーを感染するに任せてたった9つが残った。そしてそこからダニ耐性コロニーを交配した。これは非常に高価な痛みを伴う実験だった。そのコストは多くの養蜂家が養蜂を廃業するほどだった。そのため多くの養蜂家は薬剤などを使っている。

現在は遺伝子マーカーを利用したりしているがいろいろな問題がある(略)

 

-ニュースを一目で

News at a glance

Science  26 Jul 2019:Vol. 365, Issue 6451, pp. 302-303

・エボラ国際緊急事態宣言

・ドイツ予防接種義務化

・インド月探索

・ハワイの抗議で天文台は見えない

・希な病気の双子死亡、両親は裁判継続

・英国の動物実験減少

など

 

-Boris Johnsonの首相としての最初のスピーチでのコメントの後のGMと遺伝子技術規制についての専門家のコメント

SMC UK

expert comments about GM and genetic technologies regulation, after Boris Johnson’s comments in his first speech as prime minister

July 25, 2019

https://www.sciencemediacentre.org/expert-comments-about-gm-and-genetic-technologies-regulation-after-boris-johnsons-comments-in-his-first-speech-as-prime-minister/

Boris Johnsonは言う-「これから英国の卓越した生命科学部門を反GM規則から自由にし始め、世界を食べさせるだろう病気に耐性のある作物を開発しよう・・」

Sainsburyラボ植物科学者Jonathan Jones教授

私は嬉しい

Edinburgh王立学会長デイムAnne Glover教授

歓迎する

EFSAのGMパネルもと座長Joe Perry教授

この立場によって攻撃されることは疑いない。しかし科学者が求めているのは規制プロセスを経て安全とみなされるGM作物はEUの政治による遅れなく販売されるべきだということである

University of London St George’s,分子免疫学部長Julian Ma教授

解放されるべきはGM食品だけではなくGM分子農業一般も。

James Hutton研究所長Colin Campbell教授

以下たくさん略

(強硬離脱に不安は大きいもののGM規制についてはEUにうんざりしていた様子がうかがえる)

 

-プラスチック中化学物質と子どもの肥満を調べた研究への専門家の反応

SMC UK

expert reaction to study looking at chemicals in plastics and childhood obesity

July 25, 2019

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-chemicals-in-plastics-and-childhood-obesity/

Journal of The Endocrine Societyに発表された研究がプラスチックによく使われている化合物と子どもの肥満に関連を報告した。

Edinburgh大学MRC生殖健康センター小児内分泌名誉相談医で准教授、UKRI Future Leadersフェローで研究グループリーダーRod Mitchell博士

この研究は一回の測定でビスフェノールS(BPS)と子どもの肥満が関連するがビスフェノールA(BPA)と総ビスフェノールでは関連が無かったと報告している。

因果関係かどうかを同定するための大きな課題はビスフェノールの主要暴露源が食品容器であることである。このことが肥満への食事の影響とビスフェノール暴露の影響を分離することを極めて困難にする。カロリー摂取の調整を試みてはいるが食事の組成は考慮されていない。測定はスポット尿で、ビスフェノール類の代謝が早いことを考えると長期に渡る暴露量を反映してはいないだろう。肥満には食事と運動が主要な要因で、これらを改善することが最も利益があるだろうことは忘れてはならない。

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

この研究自身がこれらの知見から必要以上に読み取ることを警告している。理由はたくさんある。私にとっては最大の懸念は観察研究であることで、この手の観察研究からは因果関係を結論できない。さらに測定が体重を計ったときの一回だけ、そしてビスフェノールの濃度の差が大きくないことである。さらなる研究が必要であるという結論に異議はないが、この方向でさらに続けても子どもの肥満は無くならないだろう。

Glasgow大学講師内分泌学会員Michelle Bellingham博士

BPAはいわゆる肥満原性について研究されてきていて幾分かの根拠があり、その懸念からBPAを類似体に変更している業者が増えた。この研究ではBPAとその類似体であるBPSやBPFを調べてそれらが尿に測定可能な量存在することを報告した。著者らが注記するように結果の解釈には注意が必要である。食品包装にビスフェノールが含まれるのでこれらの暴露量が多い人は消費量が多く肥満の可能性が高くなるからである。

Exeter大学糖尿病と肥満上級講師Katarina Kos博士

この研究デザインは化学物質が肥満の原因だと言うことはできない