2019-08-01

[DEFRA]5ペンスの課金導入後プラスチックバッグの販売が90%ダウン

Plastic bag sales down 90% since introduction of 5p charge

31 July 2019

https://www.gov.uk/government/news/plastic-bag-sales-down-90-since-introduction-of-5p-charge

イングランドの7大小売店の使い捨てレジ袋の販売が減り続けている

2014年の無料だった時には平均1人年140袋だったが今やたった10枚である。

 

[CDC]MMWR

-フィールドからの報告:飲料水汚染検出後のGenXとその他パー及びポリフルオロアルキル物質の的を絞ったバイオモニタリング-ノースカロライナ、2018

Notes from the Field: Targeted Biomonitoring for GenX and Other Per- and Polyfluoroalkyl Substances Following Detection of Drinking Water Contamination — North Carolina, 2018

Jamie R. Pritchett et al., MMWR / July 26, 2019 / 68(29);647–648

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/68/wr/mm6829a4.htm?s_cid=mm6829a4_w

20176月、重要な飲料水源であるCape Fear川から2,3,3,3,-テトラフルオロ-2-(1,1,2,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロポキシ)-プロパノエート (GenX)とその他PFASが検出されたため、地元保健部局がノースカロライナ保健福祉省(NCDHHS)に健康に関する情報やガイダンスの提供を求めた。汚染源は化学工場であった。さらなる調査でGenXとその他PFAS類が工場近くの地表水、大気、個人用井戸などから検出された。20184月時点で工場から半径5マイルの837の個人の井戸を調べ、20725%)がNCDHHSの暫定飲料水健康目標140 pptを超過するGenXを含んでいた。最大濃度は4000pptだった。20188月にNCDHHSは地元保健当局と協力して工場近傍住人の血中及び尿中GenXPFASの定量をCDCに要請した。CDCは血清で17、尿で16PFASを分析した。

合意を得て参加したのは成人25人と年少者5人、男性が半分で、検体採取前4-14か月はボトル入り飲料水を飲んでいた。(工場が水を配っている)

GenXは血中からも尿中からも検出されなかった。血清からは9つのPFASが検出されたが他の地域に住む人達より多かったのはPFHxS, 2.1 μg/Ln-PFOS, 5.5 μg/Lで、他は同程度だった。尿は一種類が一人から検出限界ぎりぎりで検出された

 

-速報:スズメバチ、カリバチ、ミツバチに刺された死亡数、男女、全国バイタル統計システム、米国、2000-2017

QuickStats: Number of Deaths from Hornet, Wasp, and Bee Stings, Among Males and Females — National Vital Statistics System, United States, 2000–2017.

MMWR 2019;68:649

https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/68/wr/mm6829a5.htm?s_cid=mm6829a5_w

グラフ

全体で1109人死亡、年平均62人で最低が2001年の43人で最大が2017年の89人。80%が男性。

 

[ASA]あなたの絵文字で表現する感情に注意-広告における絵文字の使用

Keeping your emojions in check – using emojis in ads

| CAP News  | 31 Jul 2019

https://www.asa.org.uk/news/keeping-your-emojions-in-check-using-emojis-in-ads.html

 

[ASA]Love Island競技者やセレブやインフルエンサー向けのABCカンペ

ABC Cheatsheet for Love Island contestants, celebs and influencers

25 Jul 2019

https://www.asa.org.uk/resource/abc-cheatsheet-for-love-island.html

ITVLove Islandと協力して行っている広告基準を守るためのキャンペーン

もしもあなたがブランドからお金や品物をもらってソーシャルメディアなどで製品を薦めたら、それは広告であり広告基準を守らなければならない

 

[IARC]IARC TP53データベースの新発表

New release of the IARC TP53 Database

29 July 2019

https://www.iarc.fr/news-events/new-release-of-the-iarc-tp53-database-2019/

ヒト集団と腫瘍サンプルで同定されたTP53遺伝子の変異を集めた疫学リソース。

 

[WHO]世界母乳週間2019

World Breastfeeding Week 2019

https://www.who.int/news-room/events/detail/2019/08/01/default-calendar/world-breastfeeding-week-2019

81日-7

今年は有給の育児休暇、職場復帰後の授乳のための休憩などを推進

(相変わらず生後1時間以内から6か月まで母乳のみ、他の食品はその後、を推奨)

 

[FDA]FDAは色素添加物として大豆レグヘモグロビンを認可

FDA Authorizes Soy Leghemoglobin as a Color Additive

July 31, 2019

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-authorizes-soy-leghemoglobin-color-additive

FDAは挽肉類似製品(つまり菜食バーガー類)用色素添加物として大豆レグヘモグロビンを安全に使用できるよう色素添加物規制を改定する。Impossible Foods社からの認可申請への対応。30日間の反対意見提出を認める。

 

-簡単な説明

FDA In Brief: FDA approves soy leghemoglobin as a color additive

July 31, 2019

https://www.fda.gov/news-events/fda-brief/fda-brief-fda-approves-soy-leghemoglobin-color-additive

我々は食品テクノロジーの革命の最中にあり、今後10年で過去半世紀より多くの食品や成分の革新があるだろう。そうした新製品や成分が販売されるにあたって、FDAはこれらの新食品や成分が安全であることを確保して公衆衛生を守るために適切に規制監視する責任がある、とFDACFSANの食品添加物安全性部長のDennis Keefe博士は述べる。その努力の一環として、本日FDAImpossible Foods社からの野菜バーガーのような動物を使わない代用タンパク源に大豆レグヘモグロビンを使う色素添加物申請を認可した。入手可能な科学的情報をしっかりレビューして、FDAはこの使用は安全であると結論した。この対応は、小売店などで消費者に直接販売される未調理牛肉類似品に大豆レグヘモグロビンを使うことを認める。

(参考資料をみると、最初GRASとして届け出されたが、GRASとして認めても色素としては使えないというFDAからの指摘を受けて色素として申請しなおしている。食品医薬品法では色素は特に厳しく管理されているので。添加物としてきっちり認可されたものを使おうという会社の姿勢は評価できる。得体の知れない不純物の多いものを使って無添加だナチュラルだと宣伝する企業より遥かに。)

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 89–19              

1 August 2019

http://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/NotificationCircular8919.aspx

新規申請と提案

・ハイリスク園芸のための一次生産加工要件

・食品安全管理ツール

その他MRL改訂など

(ハイリスク園芸:これまでたくさんの食中毒が報告されている果物の微生物汚染。この分野に関してはスプラウトについては別途ガイドラインがあるだけ)

 

論文

-有毒な草:新しい研究が安心を提供

Poisonous grasses: new study provides reassurance

31-Jul-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-07/uow-pgn073119.php

Applied and Environmental Microbiologyに発表されたドイツの草の有毒物質についての研究。放牧している動物の集団中毒リスクは低いがさらにリスクを下げるためにできることがある。馬やその他の動物にとって危険なのは草そのものではなくEpichloë属の真菌で、これらが有毒アルカロイドを作る。植物と共生して内生植物を形成する。ニュージーランド、オーストラリア、北米での家畜中毒事故の主な原因はこの共生で、オーストラリアでは2002年に約10万頭の動物が死亡した。欧州ではこれまでのところそのような中毒事故は希であるがこの研究で初めてドイツにおけるEpichloë感染率の概要を示した。農家のできる対策としては多様な草を植えること。

 

その他

-食品表示に騙されるな

Don’t Be Fooled by Food Labels

By Hillary E. Kaufman

June 26,2019

https://www.dirt-to-dinner.com/food-label-guide/

オーガニック、グラスフェッド、ホルモン剤あるいは抗生物質不使用、NON-GMO、人道的認証などなどリストは伸び続ける。これらの表示の意味を考えたことはある?理解に役立つことをここに示す。

オーガニック

意味:USDAの認証

騙されないように:

100%オーガニックとは限らない。95%以上ならオーガニック製品、70%以上ならオーガニックで作られたと表示できる

・オーガニック食品にも残留農薬はある

 

人道的認証

意味:家畜を人道的に取り扱った

騙されないように:USDAは許可した後査察はしない

 

グラスフェッド

意味:反芻動物製品に使われるもので餌が主に植物

騙されないように:

・牛や山羊や羊は2/3以上の生活は牧場なのでこれらはデフォルトで「牧草を与えられている」

・豚、鶏、シチメンチョウは牧草では育てられないのでこの表示があったら注意

 

NON-GMO

現在GMO作物はたった10しかない

騙されないように:

GMOがない食品にnon-GMOと表示することは消費者に不必要な恐怖を与える

 

ケージフリー&放し飼い

騙されないように:

戸外のスペースに基準はなく狭いかも。また産卵鶏にしかケージフリーは使えないのでもし鶏肉にそう表示してあったら単なるマーケティング

ホルモン/rBGH/rBST不使用

騙されないように:

鶏、シチメンチョウ、豚にホルモンの使用は認められていない。動物は全て天然にホルモンを作るのでUSDAは「ホルモンフリー」というクレームを認めていない

 

抗生物質不使用

騙されないように:

全ての肉や乳製品は抗生物質フリー

 

グルテンフリー

騙されないように:

もともと穀物を含まない製品にグルテンフリーという表示が使われていて、単なるマーケティングギミックである。必ずしもグルテンを含むものより健康的ではない

 

ナチュラル

騙されないように:

100%ナチュラル」や「オールナチュラル」に意味はない。この用語はどんな政府機関も監視していない

 

お買い物用チャート付き

 

-米国司法省はニューヨークの会社に異物混入されたダイエタリーサプリメントの販売を中止するよう告訴

Department of Justice Files Complaint Against New York Company to Stop Distribution of Adulterated Dietary Supplements

Thursday, May 23, 2019

https://www.justice.gov/opa/pr/department-justice-files-complaint-against-new-york-company-stop-distribution-adulterated

Confidence USA社はcGMPsに従わないダイエタリーサプリメントを販売している。FDAの査察で何度も問題が指摘されている

 

-マウスでの食事メチオニンと腫瘍増殖を調べた研究への専門家の反応

SMC UK

expert reaction to study looking at dietary methionine restriction and tumour growth in mice

July 31, 2019

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-dietary-methionine-restriction-and-tumour-growth-in-mice/

natureに発表された研究が、食事からのアミノ酸メチオニン制限がマウスで腫瘍の増殖を抑制し化学療法と放射線治療の結果を改善すると報告

Imperial College Londonがん医学と医療腫瘍学NIHR研究教授Justin Stebbing教授

栄養が、体重同様健康や福祉に相当な影響があることはよく知られている。糖尿病などの治療には薬と一緒に食事介入もよく使われる。がん分野でも重要だと考えられている。

この論文は必須アミノ酸メチオニンの食事制限ががんの帰結に影響することを示したが、マウスでのみである。どうしてこうなるのかをエレガントに説明し、6人の健康なボランティアでメチオニン制限食で人体中メチオニンが減ることまで示した。しかし抗がん戦略に置いて使えるかどうかはヒトデータがない。この手の研究はヒト試験につながる。食事介入ががんにどう影響するかは今後重要になるだろう。

Cambridge大学がん疫学教授Paul Pharoah教授

この研究はマウスでのものでヒトのがん治療にどういう意味があるかはわからない

King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授

この研究はマウスと6人の健康なヒトでの対照無しの試験に基づく。この研究は完全菜食ががん患者に役立つ根拠にはならない。以前の研究では乳がん患者に菜食を勧めたら普通の群より結果が悪くなっている

Cancer Research UK主任科学者Karen Vousden教授

この研究の次の段階はヒトで調べることである

栄養と消化管の健康についての独立コンサルタントElizabeth Lund博士

興味深い研究だがほとんどがマウスでの実験である。また化学療法と放射線治療が無い場合にはメチオニン制限で影響がないのも興味深い。ヒトで調べる価値はあるだろうが先のフランスの研究ではあまり芳しい結果ではなかった

Aston大学医学部上級教師で登録栄養士Duane Mellor博士

メチオニンは必須アミノ酸でヒトは食品から摂らなければならない。このような研究は生物学の知識を深めるが、食生活について何かを言うものではない。一般的に、健康のためには何らかの栄養素を大幅に制限あるいは大量に摂取すべきではない