2019-09-04

[HK] 法令違反

-果物サンプルの一つに基準値超過の残留農薬

Excessive pesticide residues found in 1 fruit sample

Tuesday, Sep 3, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190903_7606.html

食品安全センターが検査したところ、マンゴーにおいて、フェンチオンが最大残留基準値0.05ppmのところ、0.22ppm検出であった。

 

-冷蔵牛肉サンプルにクロラムフェニコールの検出

Detection of Chloramphenicol in a Chilled Beef sample

Monday, September 2, 2019

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20190902_7605.html

食品安全センターが検査したところ、ロシア連邦産冷蔵牛肉において、クロラムフェニコールが0.5ppb検出された。

 

[TGA] 中高程度リスクの許容成分への変更-カフェイン

High-moderate risk changes to permissible ingredients - Caffeine

3 September 2019

https://www.tga.gov.au/high-moderate-risk-changes-permissible-ingredients-caffeine

リスト掲載医薬品のカフェイン及びカフェインを含む成分に対する新たな要件。

背景

20183月と5月にリスク分類変更について企業に意見募集を行った。また2018年には補完医薬品助言委員会の助言も探った。

20196月にNSW検視裁判所から急性カフェイン中毒での死亡に関して連絡があった。高純度粉末カフェインを飲み込んだ疑いがある。そして2019710日にはColbeck大臣と Hunt大臣がFSANZにカフェイン粉末の安全性レビューを依頼する文書を書いた。大臣はFSANZTGAとも協力するように求めた。

そこでTGAは現在の毒性データをレビューした。

安全上の懸念を管理する選択肢について検討した結果、高度濃縮カフェインはどんな量でもリストに掲載しない。個別成分としてのカフェインは経口用のみ、最大1100mg。他の成分と組み合わせの場合用量に制限を設け、1日総量400mgを超えないこと、3時間あたりの最大量100mgが必要。この制限には食品などの他の摂取源からの摂取も含まれる。カフェイン警告表示もよくわかるように調整する。180mg(インスタントコーヒーカップ一杯に相当)以上の用量については追加の警告が要求される。これらの要件はカフェイン、茶、コーヒー、コラ、マテ、カカオなどにあてはまる

 

[FSS] 食品販促制限に関するスコットランド政府の法案への対応

Response to Scottish Government’s Bill on Restricting Foods Promotions

3 September 2019

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/response-to-scottish-government-bill-on-restricting-foods-promotions

FSSはスコットランド政府の高脂肪、糖分塩分の高い食品の販促を制限する法案を発表したことに対して声明を発表。肥満や過体重が2/3以上であるため、この法案は進めるべき。

 

[FDA]警告文書

- Absonutrix, LLC

August 26, 2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/absonutrix-llc-583992-08262019

ダイエタリーサプリメント不良品、不正表示の問題。

 

- Sportron International, Inc.

August 23, 2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/sportron-international-inc-579475-08232019

未承認の医薬品、不正表示、ダイエタリーサプリメント不良品の問題。

 

-Shree Datt Aquaculture Farms

August 22, 2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/shree-datt-aquaculture-farms-588773-08222019

水産食品HACCP、食品CGMP規則違反、不良品の問題。

 

-Comercial Mares de Chiloe

August 19, 2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/comercial-mares-de-chiloe-587913-08192019

水産食品HACCP、食品CGMP規則違反、不良品、衛生管理の問題。

 

-Whitsons Food Service - Bronx, Corp.

August 09, 2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/whitsons-food-service-bronx-corp-572255-08092019

水産食品HACCP、食品CGMP規則違反、不良品、衛生管理の問題。

 

-Pavlos Trifonidis S.A

July 30, 2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/pavlos-trifonidis-sa-585386-07302019

水産食品HACCP、食品CGMP規則違反、不良品の問題。

 

[FDA] 連邦裁判所はテネシー州の医薬品、ダイエタリーサプリメント及び機器販売業者であるBasic Reset and Biogenyxの医薬品、機器及びダイエタリーサプリメント違反の同意判決を出した

Federal judge enters consent decree against Tennessee drug, dietary supplement and device distributors, Basic Reset and Biogenyx, for drug, device and dietary supplement violations

September 03, 2019

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/federal-judge-enters-consent-decree-against-tennessee-drug-dietary-supplement-and-device

連邦裁判所はテネシーに拠点を置く企業及びその所有者にFD&C法及び同意判決分のその他の要件に従うまで医薬品、ダイエタリーサプリメント及び機器の販売を停止することを命じた。

 

[FDA]輸出リストモジュール(ELM)更新とEUにコラーゲン、ゼラチン、シーフード製品を輸出している企業への再確認

ELM Update and Reminder to Firms Exporting Collagen, Gelatin, or Seafood Products to the European Union

September 3, 2019

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/elm-update-and-reminder-firms-exporting-collagen-gelatin-or-seafood-products-european-union

 

[FDA]FDAはある種の栄養素の単位を栄養成分表示及びサプリメント表示に変換するための事業者向けガイダンスを提供

FDA Provides Guidance for Industry to Convert Units of Measure for Certain Nutrients on Nutrition and Supplement Facts Labels

August 15, 2019

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-provides-guidance-industry-convert-units-measure-certain-nutrients-nutrition-and-supplement

 FDAは本日、業界向けに、葉酸、ナイアシン、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンEの以前の単位を、改定された栄養成分表示及びサプリメント成分表示に必要となる新しい単位に変換する方法を丁寧に説明するガイダンスを発表した。ガイダンスには、これらの各栄養素に使用される換算係数と、食品及びダイエタリーサプリメント用に新しい単位に換算するための計算例が含まれている。最後に、事業者による表示要件の理解と遵守を支援するための情報も記してある。

 2016年、FDAは葉酸、ナイアシン、ビタミンA、ビタミンD及びビタミンEに関する更新された一日摂取量(DV: Daily Values)を適用して、食品及びダイエタリーサプリメントの栄養表示に関する規則を改定した。ラベルには一日摂取量に占める割合(% DV)も記載されており、消費者が一日の総摂取量の観点から表示の情報を理解できるようにしている。DVは推奨一日摂取量(RDI: Reference Daily Intakes)として、推奨栄養摂取量、特に米国医学アカデミー(NAM)発行の推奨栄養所要量(RDA: Recommended Dietary Allowances)に基づいている。ナイアシン以外の4つの栄養素は、NAM設定の新しいRDAに基づき単位が改定される。

葉酸は、単位をマイクログラム(mcg)から食事由来の葉酸塩folate当量(mcg DFE)に変更し、合成型の葉酸folic acidが使用されている場合には括弧書きで葉酸としての量もmcg単位で記載する。ビタミンA及びDについては、国際単位(IU)からmcg単位に変更する。ナイアシンの単位は以前に決定されたミリグラムナイアシン当量(mg NE)であるが、表示では引き続きmgのみを単位として記す。ビタミンEの場合、単位はIUからmgアルファ(α)トコフェロールに変更されたが、表示ではmg単位のままとする。

 栄養成分及びサプリメント成分の表示に関するこれらの変更とその他の変更の遵守期限は、年間食品販売額が1,000万ドル以上のメーカーの場合は202011日である。年間売上が1,000万ドル未満のメーカーには、さらに1年の猶予が与えられる。蜂蜜やメープルシロップなどの単一成分の糖と特定のクランベリー製品の製造業者に対しては、FDAは自由裁量権を与えることとし、202171日まで猶予する。

 

*栄養成分表示及びサプリメント成分表示における葉酸、ナイアシン、ビタミンA、ビタミンD及びビタミンEの単位の換算:事業者向けガイダンス

Converting Units of Measure for Folate, Niacin, and Vitamins A, D, and E on the Nutrition and Supplement Facts Labels: Guidance for Industry

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/guidance-industry-converting-units-measure-folate-niacin-and-vitamins-d-and-e-nutrition-and

 栄養素別に、換算係数の説明と換算の例が分かりやすく記載されている。

 

*栄養成分表示に関するFAQ

Industry Resources on the Changes to the Nutrition Facts Label

https://www.fda.gov/food/food-labeling-nutrition/industry-resources-changes-nutrition-facts-label

[WHO]世界保健統計

World Health Statistics

https://www.who.int/gho/world-health-statistics

命を救うのにデータがどう役立つか

報告書とインタラクティブインフォグラフィクス

 

[FDA]FDAは食品と化粧品の異物混入及び意図的異物混入を防止するための最善の実施について企業に向けて再度注意喚起

FDA Reminds Industry of Best Practices to Prevent Tampering and Intentional Adulteration of Food and Cosmetic Products

August 28, 2019

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-reminds-industry-best-practices-prevent-tampering-and-intentional-adulteration-food-and-cosmetic

 FDAは、食品と化粧品の異物混入(tampering:消費者や関係企業に害を与えようとする悪意による)と意図的異物混入(intentional adulteration)の予防策について、企業に再度注意を呼びかけている。それらの予防のためにFDAは「企業向けガイダンス:小売店及び食品提供施設のための食料安全保障予防措置ガイダンス」を公表しており、企業が予防のために行うことのできる主なステップを次の通り示した。

・納入品と返品物について、異物混入(tampering)、汚染又は傷んでいるという兆候がないか検査する

・不良品、傷んでいる商品、返品物、そしてレジで放置された商品の受取、補完及び取扱いのためのシステムを開発する

・小売販売用に並べられた商品について異物混入(tampering)がないか検査する。悪い点がないか探す(例:シミ、漏出、容器の損傷、ラベルがない、違うラベルが貼られている、再包装、在庫回転)

・警備員や監視カメラ、マジックミラー、透明な窓の利用、見通しの良い場所への従業員の配置により、公共の場での普段の行動や疑わしい行動を監視する

 追加のステップとして、食品防衛の認知を従業員のトレーニングに組み込む、セキュリティー手順を社員に定期的に伝える、社員に異物混入(tampering)の予防への意識と参加を促す、ことがある。FDAは従業員の訓練ツールや、疑わしい行動についての情報提供も行っている。

 

従業員ファースト

Employees FIRST

https://www.fda.gov/food/food-defense-tools-educational-materials/employees-first

 「従業員ファースト」は、食品企業の経営者が従業員の食品防衛に関するトレーニング計画に導入できるFDAイニシアチブであり、フードチェーンを通じて最前線にいる食品企業の従業員に対して意図的な食品汚染のリスクと、リスクの同定や低減のために出来ることを教育する。5つのポイント(英文)の頭文字を並べて「FIRST」としている。

*日本語訳ポスターを公開

(注:ここではfood defenseを「食の防衛」と訳している)

Follow company food defense plan and procedures.(食の防衛に関する職場の対策や手順に従う)

Inspect your work area and surrounding areas.(作業上とその周囲を点検する)

Recognize anything out of the ordinary.(普段と違う点に注意する)

Secure all ingredients, supplies, and finished product.(全ての原材料や使用品、製品を安全に保つ)

Tell management if you notice anything unusual or suspicious.(異常や疑わしい点に気付いたら、上司に伝える)

 

[Codex]CCAFRICAは市場アクセス拡大のために食品安全へのさらなる投資の呼びかけを聞く

CCAFRICA hears calls for further investment in food safety for greater market access

03/09/2019

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1206898/

ケニア、ナイロビでの第23回コーデックスアフリカ地域調整部会に31ヶ国と5オブザーバー国及び7オブザーバー団体の130人以上が集まった

コーデックス基準は人々の健康を守ることと貿易のために重要である

 

[USDA]DRI計算機の助けを借りて健康的食生活に戻ろう

Get Back to Healthful Eating With the Help of the DRI Calculator!

Sep 03, 2019

https://www.usda.gov/media/blog/2019/09/03/get-back-healthful-eating-help-dri-calculator

夏が終わりホリデーシーズンが始まる前の今こそが健康的食生活に戻るチャンス。

USDAの食品栄養情報センターによるインタラクティブウェブサイト、医療従事者向けDRI(食事参照摂取量)計算機は役にたつツール。

DRI Calculator for Healthcare Professionals

https://fnic.nal.usda.gov/fnic/dri-calculator/

 

[USDA]CSPIから提出された請願

Petition Submitted by Center for Science in the Public Interest (Aug 29, 2019)

https://www.fsis.usda.gov/wps/wcm/connect/ab431015-e161-4b72-9935-f822c86fde81/19-03-CSPI-082919.pdf?MOD=AJPERES

CSPIConsumer Reportsが共同で提出。加工肉の表示で、セロリパウダーのような合成でない硝酸塩や亜硝酸塩を使って加工した製品に塩漬けしていないUncured,” 硝酸あるいは亜硝酸無添加No Nitrate or Nitrite Added”と表示するのは消費者を誤解させるので禁止して欲しいという請願

(これはまあそうだよね)

 

[MHRA]新しい研究が乳がんリスクが続くことを強調したのでHRT使用者は次の予約の時にリスクとベネフィットについて話し合うように

HRT users to discuss risks and benefits at next appointment as new study highlights persistent risk of breast cancer

30 August 2019

https://www.gov.uk/government/news/hrt-users-to-discuss-its-risks-and-benefits-at-their-next-routine-appointment-as-new-study-highlights-persistent-risk-of-breast-cancer

閉経期症状治療のために現在あるいは過去にホルモン補充療法を行っていた女性は、治療を止めた後でも乳がんの兆候に注意すること

緊急対応の必要はないが周知しておくように

 

[FSS]FSSの推奨:外食はより健康的なものにするべきである

Food Standards Scotland recommends action: eating out should be a healthier experience

21 August 2019

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/food-standards-scotland-recommends-action-eating-out-should-be-a-healthier-experience

 FSSは本日、家の外で食べる食品をより健康的なものにするため、次のような重要な変更を呼び掛けた。これらの助言は政府戦略「Out of Home Strategy」に役立ち、スコットランドの食事目標を推進する。

食品事業者には、消費者が家の外で食べる、持ち運ぶ、持ち帰る、宅配で注文する食品(注:これらを合わせて「Out of HomeOOH」としている)を選ぶ時のために、メニューなどにカロリー表示を行うことを求める。

子供用メニューで健康的な食品や飲料の選択肢の幅を広げる

OOH食品をより健康的にするため、公共部門が最良の手本を示すために基準を設定する

 最近の意見調査(下記参照)では、回答者の68%がカロリー表示の義務化に好意的であり、子供のためにより健康的なメニュー選択をしたいと考え、81%は公共部門がOOH食品の改善への道筋を先導すべきという考えに同意している。これらの意見は先の助言を支持している。

 

*助言

DIET AND NUTRITION: RECOMMENDATIONS FOR AN OUT OF HOME

STRATEGY FOR SCOTLAND

https://www.foodstandards.gov.scot/downloads/Diet_and_Nutrition_-_Recommendations_for_an_out_of_home_strategy_for_Scotland.pdf

 OOH戦略のための原則:消費者には情報を得る権利がある、OOH食品事業者は自らが提供する食品のカロリー量を知り行動する必要がある、子供は外食時に健康的に食事ができるだろう、公共部門はOOH食品対策上の模範と成るべき、協力して取り組む、変更のために義務的及び自主的措置を含む全ての選択肢を考慮すべき、健康の格差対策を最優先にすべき。

FSS幹部会議

https://www.foodstandards.gov.scot/publications-and-research/publications/fss-board-meeting-21-august-2019

 

*調査結果

The Out of Home Environment in Scotland (June 2015 - June 2018)

https://www.foodstandards.gov.scot/publications-and-research/publications/the-out-of-home-environment-in-scotland-june-2015-june-2018

 スコットランドにおけるOOH食品や飲料を取り巻く環境についての報告書。1379才を対象に調査した。スコットランドは外食の利用回数、金額が比較的高い。主な特徴は下記の通り。

スコットランド人のOOHの食事は年間96千万回、年間45億ポンドの消費であり、平均的な人で年間225回(週に約4回)利用し、週に20.04ポンド消費している。摂取するカロリー全体の25%を占めると推定される。

スコットランドでは75%の人が、コンビニエンスストア、パン・サンドイッチ店、簡易レストラン、コーヒーショップやカフェを訪れる。

上位5つのブランドは、TescoGreggsMcDonaldsMorrisonsSainsbury’s

購入が多いのは、コーヒー、炭酸飲料、サンドイッチ、菓子類、茶、ケーキ、ビスケット・ケーキ、チップス、水、ジュース類、スナック類

ランチやおやつ時間の外食が多い

健康と言うよりも楽しみや実用性が外食の動機になっている。

子供では、ソーセージ・ホットドッグ、チキンミール、アイスクリーム、チップス、バーガー・ピザが多く、飲料では乳飲料、ジュース類とホットチョコレートが人気である。

*報告

https://www.foodstandards.gov.scot/downloads/The_OOH_Environment_in_Scotland.pdf

 

Qualitative Consumer Research on eating outside the home

https://www.foodstandards.gov.scot/publications-and-research/publications/qualitative-consumer-research-on-eating-outside-the-home

 OOHについての消費者の意識調査。主な結果は次の通り。

OOHの食事は普通のことで、特別な楽しみとして正当化している。

消費者はOOHでの食事の方が健康的でないと認識しているが、大部分は外でもより健康的なものを食べたいと考えている。

消費者は一般的に、OOH食品についてもカロリー情報の提供を支持し、義務化すべきと考えている。

子供に健康的なOOHの食事をさせるのは難しいと認識している。より健康的で、量も少ないメニューの作成を支持している、など。

*報告

https://www.foodstandards.gov.scot/downloads/Qualitative_consumer_research_Eating_out_of_home.pdf

 

Analysis of a Food Standards Scotland Public Consultation on Improving the Out of Home Food Environment in Scotland

https://www.foodstandards.gov.scot/publications-and-research/publications/analysis-of-a-food-standards-scotland-public-consultation-on-improving-the

 「Scottish Government Diet and Healthy Weight Delivery Plan」の公表を受けて、FSSは、スコットランドにおけるOOH食の環境改善への提案についての意見募集を行った。201811月~20192月の期間に131件の意見が寄せられ、それらは個人と団体から半々だった。主な知見は次の通り。

レシピの変更(79%)、1食分の量を減らす(73%)、食べきりサイズを利用できるようにする(70%)ことで、過剰カロリーを減らしたいと考えている。

最大カロリー(30%)、エネルギー密度(24%)、高カロリー製品の排除を望む回答者はほとんどいない。

回答者のほぼ全員が、少量又は半分サイズのものを利用できるようにすべきという提案に賛成である。

回答者の多く(68%)がカロリー表示の義務化を望んでいる。中小企業への影響を懸念する声もあったが、適用除外にすることは望んでいない(61%)。

子供用メニューの大幅な改善に賛成している、。例えば、果物や野菜を増やす(88%)、甘い飲料を減らす(86%)、大人用メニューに子供用サイズのメニューを入れる(82%)、チップスを減らす(79%)、フライ類を減らす(78%)、など。

 

[HSE]食品中残留農薬:2018年四半期ごとのモニタリング結果

Pesticide residues in food: quarterly monitoring results for 2018

14 August 2019

https://www.gov.uk/government/publications/pesticide-residues-in-food-quarterly-monitoring-results-for-2018

4四半期報告書

Quarter 4 2018 report: pesticide residues monitoring programme

https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/824893/pesticide-residues-quarter4-2018-report.pdf

 2018年のモニタリング計画では果実と野菜を対象にした調査で371種類に及ぶ農薬を検査している。第4四半期計画では、31種類の食品から1,057サンプルを調査した。43サンプルで最大残留基準(法律で許可されている最大濃度)を超える残留物が含まれていた。こうした結果は、動物脂肪、さや付きエンドウ豆(beans with pods)、チーズ、冷凍果実とスムージーミックス、狩猟肉、ショウガ、マッシュルーム、オクラ、さやなしエンドウ豆(peas without pods)、ピーマン及び特殊栽培野菜を対象にした調査から得られた。

濃度超過の多くは塩素酸塩によるものであった。塩素酸塩を含む植物保護製品は EU で認められていない。しかし、塩素酸塩は洗浄や殺菌のために塩素化合物を使用する時に副生成物として発生し得るため、塩素化物製品で処理された水などを介して食品に残留するものと考えている。従って、この件については現在も議論中である。チーズ、冷凍果実、スムージーミックス、さやなしエンドウ豆における塩素酸塩の残留は、法律違反として扱われるべきではないと考えている。食品企業に今回の結果を受けて何らかの変更を行うよう助言しているわけでもない。

HSEは、確認されたすべての残留についてスクリーニングリスク評価を実施し、残留が該当する参照(安全)用量を超える摂取につながる可能性があるかを判断している。HSEはまた、実際の残留濃度が安全用量を超える摂取につながる可能性があるすべてのケースについて、詳細なリスク評価を行う。我々は、リスク評価を含むこれらすべての調査結果を精査している。ほとんどの場合、確認された残留は、その食品を摂取したヒトの健康に何らかの影響を与える可能性は低い。一部のサンプルでは、結果をより詳細に見る必要があった。詳細な分析を行った食品と農薬の組み合わせは次の通りである;グレープフルーツ/クロルピリホス、グレープフルーツ/イマザリル、ナシ/ジチオカルバメート(ジラム)、ピーマン/エテフォン、パイナップル/プロクロラズ、ミカン/チアベンダゾール、特殊栽培野菜(タロイモ)/チアベンダゾール、特殊栽培野菜(ダイコン)/ジチオカルバメート(ジラム)。これらのうち、ピーマン、グレープフルーツ、パイナップル、ミカンでは、健康に影響する可能性はほぼないと結論付けた。ナシでは、報告された最大の残留濃度を含むものを大量に(97.5パーセンタイル)食べたり飲んだりした場合に一部のヒトで軽微かつ可逆的な影響(食欲低下)が生じる可能性があると考えた。タロイモについても最大の残留濃度を含むものを大量に食べた場合に一部のヒトでまれに短期間の可逆的な影響(食欲低下)が生じる可能性がある。ただしタロイモの評価では皮も摂取する状況を仮定した。

 

[BfR]エネルギードリンクの過剰摂取は子どもや青少年の健康リスクを増やす

Excessive consumption of energy drinks increases health risk for children and adolescents 17/2019, 27.05.2019  19.08.2019(英語版公表日)

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2019/17/excessive_consumption_of_energy_drinks_increases_health_risk_for_children_and_adolescents-241793.html

 BfRはカフェインを含む飲料の心血管系に与える影響について意見を公表する。

 EFSA2015年に、健康な人にとって安全なカフェイン量を導出している。EFSAによると、体重1 kgあたり一回最大3 mg200 mg程度)、又は習慣的な消費について一日に体重1 kgあたり最大5.7 mg400 mg程度)のカフェイン量は、健康な成人への健康上の懸念はないであろう。子どもと青少年については、1日に体重1 kgあたり3 mgを超えるカフェインを摂取すべきでないとしている。これは、体重約50 kgの健康な若者の場合150 mgのカフェインに相当する。一般的に、カフェインを含むエネルギードリンクは250 mlあたり80 mgのカフェインを含む。つまり市販のエネルギードリンク2缶を消費した時点で、すでにEFSAの安全量を超えてしまう。一部の若者は、場合によっては、数時間の間に4缶以上のエネルギードリンクを飲むことがある。これは、特に心血管系の健康リスクを高める可能性がある。BfRは、青少年のエネルギードリンクのリスクについて科学的意見書を公表した。

 「数時間に1リットル以上のエネルギードリンクを摂取する子どもや青少年の10%は、高リスクグループと見なされるべきである。彼らの多くは、その後のアルコール摂取や激しい運動がカフェインの望ましくない効果をさらに強める可能性があることを認識していない」とBfR長官のDr. Andreas Henselは述べている。

BfRは今回の評価で、健康な若者において適量のエネルギードリンクであれば健康上望ましくない影響となることはないと結論している。しかし、1リットル以上のエネルギードリンクを飲んだ数人に、動悸、息切れ、筋肉振戦、吐き気、不安、緊張、心電図(ECG)の変化など、中程度から重度の影響があった。2013年にBfRが委託したエネルギードリンク消費に関する調査で、ダンスクラブ、音楽やスポーツイベントへの訪問者、及びコンピューターゲームパーティーの参加者が、かなりの量を消費したりアルコール飲料と混合していることが示された。調査によると、ドイツの子どもや青少年の10%が特定の状況下で1リットル以上のエネルギードリンクを過剰摂取している。そのためBfRは、子供や青少年によるエネルギードリンクの過剰摂取に対抗し、情報と教育の普及を推奨している。学校でキャンペーンを行えば、リスクグループに情報を届けることは容易だろう。2014年以降、1リットルあたり150 mgを超えるカフェインを含むエネルギードリンク製品には、「高カフェイン含有。子供、妊娠中または授乳中の女性には推奨しない」という警告文を記載しなければならない。

*意見:

子どもと青少年:エネルギードリンクの過剰摂取は心血管系の健康リスクを増やす

Children and adolescents: Excessive consumption of energy drinks Increases health risk for cardiovascular system

BfR Opinion No. 018/2019 of 27 May 2019

https://www.bfr.bund.de/cm/349/children-and-adolescents-excessive-consumption-of-energy-drinks-health-risk-for-cardiovascular-system.pdf

BfRリスクプロファイル(Opinion No. 018/2019

影響を受けるグループ:子供と青少年

エネルギードリンクの過剰摂取による健康被害の可能性:可能性がある(5段階の3番目)

エネルギードリンクの過剰摂取による健康被害の重篤度:軽微から中程度(可逆的)

利用可能なデータの妥当性:中程度(いくつかの重要なデータがない又は一貫性がない)

消費者によるコントロール可能性:摂取量によりコントロール可能

 

[ANSES]SDHIANSES20191月公表の意見から開始された作業についての最新情報を提供する

SDHIs: ANSES provides an update on the work initiated since the publication of its January 2019 opinion

News of 25/07/2019

https://www.anses.fr/en/content/sdhis-anses-provides-update-work-initiated-publication-its-january-2019-opinion

 2019114日、ANSESは科学者グループから警告を受け、コハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)殺菌剤の毒性に関する健康警告の評価に関する意見を発表した。独立した専門家グループが利用可能なすべての科学データをレビューした結果、ANSESは、これらの殺菌剤の販売承認の撤回を正当化するような健康警告はないと結論付けた。しかし、欧州及び国際的レベルでの警戒を呼びかけ、ヒトにおける潜在的な毒性学的影響に関する研究に力を入れる必要性を強調した。SDHI殺菌剤に関するこの警告を調査する作業は、3つの分野で20191月から継続されている:特に必要な研究の定義と資金提供、既存の監視体制による現場で起こり得る健康影響の検知、これらの物質の評価を担当する研究組織と保健機関、特に欧州食品安全機関(EFSA)との交流、である。

 SDHIの分類には、細胞呼吸に関与する酵素であるコハク酸デヒドロゲナーゼ(SDH)を阻害することで真菌やカビの発生を防ぐ11種類の殺菌成分が含まれている。20184月、数人の科学者がこれらの物質がヒトの健康に及ぼす潜在的なリスクについて論文発表で警告した。ANSESが専門家グループを召集して調査を実施した結果、この健康警告を確認する根拠は見つからなかった。実際、食事暴露のレベルは毒性学的閾値と比較して低い。さらに、これらの物質は欧州の規制で発がん性物質として認定も推定もされておらず、体内で急速に代謝、排出される。さらに、SDHI殺菌剤の販売に伴う、特に農民の間でのがん発生率の増加、中でも遺伝性SDH欠乏症に関連するがんの増加を示唆するデータはなく、同様にこれらの殺菌剤が環境生物に影響を与えることを示すデータもない。

この健康警告をさらに深く調べるため、ANSES1月以降、独立した専門家グループが推奨する事項に対応した研究プロジェクトをいくつか特定した。SDH遺伝子の一つに変異が起きて発生する遺伝性傍神経節腫の国家登録データ利用の可能性にすでに注目し、このタイプの疾病の発生率の傾向を説明できるよう、この作業を支援する資金提供を約束している。その他の研究プロジェクトは、進行中又は2019年に募集されたANSESの環境及び職業衛生に関する国家研究計画(PNR-EST)のプロジェクトの一環として提示されている。こうした研究には、SDHI殺菌剤の作用メカニズムをさらに調査するための毒性学的及びメカニズム研究が含まれる。

ANSESは、植物保護製品の使用に関連するリスクの評価方法を継続的に改善している。進行中の作業に加えて2019年には、さまざまなSDHIへの累積食事暴露の問題を調査するよう内部要請を出し、この作業は2020年の前半に完了する。また、ヒトの健康に対する悪影響のすべてについて継続的に警戒しており、複数年にわたる全国フィトファーマコビジランス(phytopharmacovigilancePPV)計画を通じてフィールドデータを収集している。従って、大気、土壌、食品における農薬汚染の監視に関する現在および将来の研究でSDHIに関する研究が考慮され、また他の監視計画でも、監視対象物質のリストにSDHI殺菌剤が含まれる。

最後に、植物保護製品はすべて、EFSA及び欧州化学物質庁(ECHA)の支援のもと、その有効成分は欧州レベルで評価される。こうした有効成分を含む市販製品は、販売認可の取得を視野に使用法ごとに加盟国による特定の評価を受け、有効成分の認可と販売承認は最新の知見に照らして定期的に見直される。2018年にANSESは、SDHI殺菌剤に関する警告とその問題に対処するための内部要請について、欧州当局、加盟国、北米の対応機関に通知していた。2019年初め、ANSESEFSAECHA及び加盟国に結論を伝え、ボスカリド(SDHIの分類で最も広く使用される有効成分)の再評価など、進行中の評価や再評価を行う間、新しいデータに特に注意を払うよう依頼した。

今まで、植物保護製品に関する国内及び欧州の規制に従い、現在有効な販売承認の撤回を正当化するような健康警告の存在を示す新たな根拠は提示されていない。

 

論文

-欧州10ヶ国の集団ベースの研究でソフトドリンクが死亡リスクと関連

Soft drinks associated with risk of death in population-based study in 10 European countries

3-Sep-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-09/jn-sda082919.php

JAMA Internal Medicineに発表された約452000人の男女の観察研究。ソフトドリンクの摂取は1992-2000年にベースラインとして質問票かインタビューで調べ平均16年フォローアップした。1日に2杯以上のソフトドリンクを飲む人は月に1杯以下の人と比べて全原因による死亡リスクが高いことと関連した

IARC

Association between soft drink consumption and mortality in 10 European countries

4 September 2019

https://www.iarc.fr/news-events/association-between-soft-drink-consumption-and-mortality-in-10-european-countries/

 

-The Lancet:がんが今や高所得国の主要死因-一方低および中所得国は心疾患の負担が持続

The Lancet: Cancer now leading cause of death in high-income countries -- while heart disease burden persists in low-income and middle-income countries

3-Sep-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-09/tl-pss083019.php

PUREスタディから二つの報告がLancetに発表されESC学会で発表された

 

-ビタミンD:どのくらいが摂りすぎ?

Vitamin D: How much is too much of a good thing?

3-Sep-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-09/uoc-vdh090319.php

JAMAに発表されたカルガリー大学の研究によると摂りすぎは骨密度の減少を招くかもしれない。骨の健康には400-2000 IU/日が適切だろう

 

-肥満の流行でがんがより若い人々にシフト

Obesity pandemic shifting cancer to younger people

3-Sep-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-09/cwru-ops090319.php

JAMA Network Openに発表された米国の2000-2016年の全国データを調べた研究。肥満関連がんが64才未満の若年層で増加

 

-WHO紀要

Bulletin of the World Health Organization

Volume 97, Number 9, September 2019, 581-644

https://www.who.int/bulletin/volumes/97/9/en/

日本における出産時の鎮痛提供に影響する要因

2019;97:631-636

日本では他の高所得国と比べて出産時に鎮痛剤を使う割合が低い。米国が73.1%、フランスが83.8%なのに対してたった6.1%である。中国の10%、韓国の40%、シンガポールの60%に比べても低い。いろいろな理由で日本の妊娠女性は医薬品ではなく心理的情動的スピリチュアル的やりかたで陣痛を管理しようとする。

(日本女性の鎮痛剤嫌いって特異なんだな・・母は苦労すればするほど偉い、みたいな価値観ってアジアでも普通ではないんだ)

 

-パラセタモール中毒が10年で44%増加委 売り方を変えなければならない

Paracetamol poisonings have jumped 44% in 10 years. We must change how it's sold

Mon 2 Sep 2019

https://www.theguardian.com/australia-news/2019/sep/02/paracetamol-poisonings-have-jumped-44-in-10-years-we-must-change-how-its-sold

オーストラリアの中毒情報センターが受ける電話のNo1医薬品

Medical Journal of Australiaに発表された研究によるとパラセタモール中毒と肝障害が増加している。過去10年で200人以上が死亡している。

オピオイドのような依存性はないので、痛い時にたくさん使用してしまっている可能性がある。

パラセタモールは適切に使えば安全だが用量が多いと害がある。パックのサイズを減らしたり制限する必要がある。

 

-貧しい食生活が若い偏食者の盲目の原因

Poor diet causes blindness in a young 'fussy eater'

2-Sep-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-09/acop-pdc082719.php

Annals of Internal Medicineの論文紹介

・英国からの症例報告。小学生の時からフレンチフライ・プリングルズ・白パン・ハム・ソーセージしか食べないで栄養欠乏になり17才で失明という症例。

・人間の便の調査から、人々は毎年数千の小さなプラスチックを意図せず飲み込んでいることを明らかに

など

 

-妊娠中と子ども時代の環境暴露が子どもの血圧に影響する可能性

Environmental exposures in pregnancy and childhood could affect blood pressure in children

2-Sep-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-09/bifg-eei082919.php

暴露研究が200以上の環境暴露と子どもの血圧の関連を評価

J Am Coll Cardiol.2019;74(10):1317-28

合計1277人の子どもとその母親の、欧州6ヶ国のコホートのデータを集めたHELIXプロジェクトの一環

(まとめの図有り。)

 

-ヒト消化管細菌の包括的カタログ

A comprehensive catalogue of human digestive tract bacteria

2-Sep-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-09/miot-acc082919.php

研究者らは約8000の細菌系統を同定し、またその遺伝的代謝的文脈も明確にした

MITBroad研究所がこれらのサンプルを保存し、データセット(BIO-ML)を他の研究者に提供する

90人の便から最大2年検体を集めた。主にボストン周辺住民だがこれから地球上のより多様な人々を対象に収集することを目指している

Nature Medicine

 

その他

-正しい化学:エッセンシャルオイルの科学と疑似科学

The Right Chemistry: The science and pseudoscience of essential oils

August 23, 2019 Joe Schwarcz

https://o.canada.com/opinion/columnists/the-right-chemistry-the-science-and-pseudoscience-of-essential-oils/wcm/70e91489-c881-4dfc-ad82-50adb672978c

エッセンシャルオイルを使ったマッサージは気持ちが良くてリラックス効果があるかもしれないが、それで「あなたのDNAが調整できる」「あなたのエネルギーフィールドを修復する」ことはない

 

-ホメオパシー再考

Homeopathy Reconsidered

Authors: Grams, Natalie

https://www.springer.com/us/book/9783030005085

2009年から2015年までハイデルベルクでクラシカルホメオパシードクターだった著者がホメオパシーに疑問を抱き2015年にドイツ語で批判本を書いた。ドイツメディアで注目されたその本の英語での更新版

 

-Impossible Burgerが安全上の懸念に襲われる

Impossible Burger hit by safety concerns

Updated Sep 4, 2019 Deena Shanker

https://www.afr.com/life-and-luxury/food-and-wine/impossible-burger-hit-by-safety-concerns-20190904-p52npt

Impossible Burger(野菜で作ったバーガー)が今月にもスーパーに進出しようとしているところ、環境団体がそれを阻止しようとしている

Friends of the Earthがこのフェイクミート企業の「魔法の成分」大豆レグヘモグロビン(ヘム)の安全性試験を行ったのがこの会社なので適切に検査されていないと主張。ヘムが遺伝子組換え酵母で作ったもので、FoEGM反対である。

(組換え微生物を使って作った製品は欧州でも日本でも普通に販売されている)

 

-帝王切開が自閉症やADHDの原因だという根拠はない

There’s no evidence caesarean sections cause autism or ADHD

By Aditya Romansa and Andrew Whitehouse

September 3, 2019

https://www.smh.com.au/lifestyle/health-and-wellness/there-s-no-evidence-caesarean-sections-cause-autism-or-adhd-20190902-p52n4q.html

JAMA Network Openに発表された、2000万以上の出産データを組み合わせた新しい研究(https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2749054)が帝王切開は自閉症やADHDと関連することを発見した。しかしこの研究は帝王切開が自閉症やADHDの原因だということを示しているのではない。事実はもっと解釈が難しく、相関関係は因果関係ではないという古い諺の優れた事例である

(以下解説略。例えば母親の年齢の交絡)

 

-帝王切開と神経発達疾患の研究への専門家の反応

SMC UK

expert reaction to study on caesareans and neurodevelopmental disorders

August 28, 2019

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-on-caesareans-and-neurodevelopmental-disorders/

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

いくつか問題がある。研究により帝王切開と疾患の関連に大きな多様性がありその理由が説明されていないので「平均」の意味の解釈が困難である。全体の病気の率は小さいので絶対リスクでの差はわずかである

王立産科婦人科学会広報産科相談医Pat O’Brien博士

この系統的レビューとメタ解析は帝王切開と自閉症とADHDの関連を示したが多数の要因が考慮されていない。

帝王切開をした女性は心配する必要はない。英国の帝王切開の多くは医学的理由で行われておりガイドラインに従っている

Kings College London産科教授Andrew Shennan教授

帝王切開が必要になる理由はしばしば脳に影響する問題であり、帝王切開自体が原因で脳の病気になる可能性は低い。女性は心配しないように。

(以下略。ほぼ同様。疫学で関連するというだけの論文をメディアが警告報道にするのが問題。大学や雑誌も宣伝目的で不安を煽ることに良心が痛まないのだろうか)