2019-11-18

[EFSA]意見等

-新規食品としての加熱殺菌した Mycobacterium setense manresensisの安全性

Safety of heat‐killed Mycobacterium setense manresensis as a novel food pursuant to Regulation (EU) 2015/2283

EFSA Journal 2019;17(11):5824 11 November 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5824

欧州委員会の要請を受けて、EFSAの栄養・新規食品及び食品アレルゲンに関するパネル(NDA)は、EU規則2015/2283に従って新規食品(NF)として加熱殺菌したMycobacterium setense manresensisに関する意見を出すよう求められた。このNFは200 mgマンニトールから成るカプセル化された成分で、加熱殺菌、フリーズドライした10^5以下のM. setense manresensisである。熱不活性化プロセスの有効性に関して提出された情報は、適用された熱処理が効果的に全てのM. setense manresensisを殺菌すると論証している。パネルはこのNFは十分説明され記述されていると考えている。このNFは、子ども、妊婦、授乳中の女性を除く一般的な成人の食品サプリメント(ゼラチンカプセル)で申請者が独占的に販売することを意図している。このNFは、結核に対する標準治療の代替品として意図されていない。申請者は、次の14日間の摂取が続く前にこのNFを少なくとも6カ月間摂取しないで、連続した14日間1カプセル(加熱殺菌、フリーズドライした M. setense manresensis10^5以下で)の摂取を提案した。M. setenseは安全性適格推定(QPS)としてふさわしい微生物種とは考えられていない。ゲノムの遺伝子解析は外毒素を生成する能力がないことを示している。パネルは、加熱殺菌したM. setense manresensisの摂取は、すでに腸内微生物叢に存在する伝染性の抗菌薬耐性遺伝子のプールに寄与しないと考えている。パネルはこのNFは提案した使用条件で安全だと結論した。

 

-香料グループ評価215改訂1(FGE.215Rev1):FGE.19のサブグループ3.2から7つのα,β‐不飽和シンナミルケトン類

Scientific Opinion on Flavouring Group Evaluation 215 Revision 1 (FGE.215Rev1): seven α,β‐unsaturated cinnamyl ketones from subgroup 3.2 of FGE.19

EFSA Journal 2019;17(11):5875  11 November 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5875

香料企業は2つの代表物質[FL‐no: 07.024] と [FL‐no: 07.030]の遺伝毒性試験を提出した。この新しいデータに基づき、EFSAの食品添加物と香料に関するパネルは、この代表物質[FL‐no: 07.024]と、FGE.69の手続きで評価できた構造的に関連する物質[FL‐no: 02.066] と[FL‐no: 07.027]の遺伝毒性の懸念は除外できたと結論した。パネルは[FL‐no: 07.030]はin vitro異数性誘発性だと結論した。現在このような物質には、その安全性評価を最終化する合意されたフォローアップ戦略がない。パネルはEFSAの科学委員会がこの問題を扱うことにし、in vitro異数性物質の評価を明確にする声明が準備されていることを知っている。パネルはそのため、今のところ、代表物質[FL‐no: 07.030]と構造的に関連する物質[FL‐no: 07.046]と[FL‐no: 07.046]は手順を通して評価できないと結論した。パネルはさらに[FL‐no: 07.206]はメチルグループの存在により独立した物質だとみなし、そのためin vitro遺伝毒性データを要請した。企業は[FL‐no: 07.206]の評価はもう支持できないと伝え、そのため追加のデータは提出されなかった。

 

-2017年のビスフェノールA(BPA)ハザード評価プロトコールによる研究評価方法のテスト

Testing the study appraisal methodology from the 2017 Bisphenol A (BPA) hazard assessment protocol

11 November 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1732

新しいビスフェノールA (BPA)再評価に適用されるのに先立ち、2017年のBPAのハザード評価プロトコールで説明されたいわゆる「2017方法論」という研究評価方法が、BPAの2015年と2016年の評価に関連して、EFSAが以前に評価していた一連の研究でテストされた。この報告書は、このテスト段階、その結果、結果として生じた2017年の方法の改良点を説明している。このテス査段階の目的は、i)ヒトや動物試験のための2017年の内部妥当性評価ツールの機能を検査することで、特に(a)内部妥当性の最終段階(Tier 1が最も高い三段階のスケール)が専門家の判断による内部妥当性を反映したバイアスリスクについてのツールの問に答えた後に事前に定義した基準に基づいた各研究に自動的に割り当てられるかどうかを確認することと、(b)十分な量の研究サンプルで2017年の評価ツールを微調整及び調整すること(「2019年方法論」の作成)、ii)2015年と2016年のEFSAのBPAの評価に適用された「2015年方法論」に対して2019年方法論による研究評価結果の比較可能性を評価することである。最初の目的に関しては、評価質問のスコアを結び付けるために事前に定義された基準に基づいた内部妥当性段階への疫学研究の自動割り当ては、専門家の判断に完全に従って、Tier 3にのみランク付けされる結果になった。動物実験では、研究を3段階に区別できるようにするために評価ツールが改良された;その後、自動割り当てに基づいた得点と専門家の判断に基づいたものの得点の同等性は91%に達した(47のうちの43評価)。2番目の目的に関しては、2015年と2019年の方法論は、研究品質の評価(すなわち信頼性vs.内部妥当性)を考慮した要素に関して、違いがあると認められた。それにもかかわらず、2015年の意見でBPAの許容一日摂取量を導出するのに用いられた主な研究も、2019年の方法論により高品質のものだと認められた。さらに、2019年の方法論対2015年の方法論による論文の承認結果は全体的に同等あるいはより厳密(92%、26評価のうち24)だった。本質的な違いがあるにもかかわらず、EFSAがBPA証拠を評価するために以前に使用していた2015年の方法論は、2019年の方法論ほど構造化されていないが、十分堅固だと考えられた。概して、テスト段階の2つの目的は達成されている。新しいBPA文献の完全再評価のために評価方法論は修正されており、この新しいBPA意見に添付されるプロトコールの最終版で完全に文書化されるだろう。

 

[EFSA]ミツバチの健康についての会議:研究はリスク評価にどのように貢献できるか

Conference on bee health: how research can contribute to risk assessment

14 November 2019

https://www.efsa.europa.eu/en/news/conference-bee-health-how-research-can-contribute-risk-assessment

EFSAはフランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)と、リスク評価を支える研究の役割に焦点を当てたミツバチの健康についての科学会議を共催している。

この会議は12月9日にパリで開催され、養蜂家、研究科学者、公的意思決定者、企業の代表者、消費者団体など幅広い聴衆を対象としている。以下の議題が含まれる。

・リスク評価の方法論とEUでの植物保護製品の承認。

・ミツバチの健康を評価するための監視計画。

・ミツバチの健康の全体的なリスク評価を支えるモデリング。

その日は「持続可能な養蜂と農業:代替対応手段の必要性及び養蜂家と農業従事者の緊密な協力」に関する円卓会議で終了する予定である。

さらなる情報と登録の詳細はこちら。

https://www.anses.fr/en/content/international-anses-efsa-scientific-conference-day

 

 

[EU]RASFF Week46-2019

警報通知(Alert Notifications)

中国産スペイン経由ナイロン製網じゃくしからの一級芳香族アミンの溶出(アニリン: 0.072; 4,4'MDA: >0.1 mg/kg)、ウズベキスタン産乾燥レーズンのオクラトキシンA (16 µg/kg)、ヒトの摂取に適さない英国産鶏ひき肉のドネル(cat. 3 ABPを含む)、セルビア産トウモロコシのアフラトキシン(B1 = 11; Tot. = 12 µg/kg)、英国産子供用スナックバーのオクラトキシンA (最大 1.5 µg/kg)、トルコ産イタリア経由乾燥レーズンのオクラトキシンA (17 µg/kg)、アルバニア産スロベニア経由グリーンペッパーのメソミル(0.1 mg/kg)、スペイン産缶入りオリーブオイル漬サバフィレのヒスタミン(最大3873 mg/kg)、スロバキア産チェコ共和国で包装したポピーシードのモルヒネ高含有(モルヒネアルカロイドの合計: 114 mg/kg)、ブルガリア産飼料用ヒマワリの種子にブタクサ高含有(510)、ギリシャ産乾燥イチジクのオクラトキシンA (13 µg/kg)、英国産食品サプリメントの未承認成分(N-メチル-チラミン、 methylliberine)・未承認物質ヒゲナミン及びカフェイン高含有、

注意喚起情報(information for attention)

イラン産メギ(Berberis vulgaris)のジメトエート(0.62 mg/kg)及び未承認物質オメトエート(0.10 mg/kg)、セネガル産冷凍オオエンコウガニの亜硫酸塩高含有(>400 mg/kg)、2,4-ジニトロフェノール (DNP)のオンライン販売、パラグアイ産チアシードのアフラトキシン(B1 = 7.3; Tot. = 9.2 µg/kg;B1 = 32.6 µg/kg;B1 = 7.1 µg/kg)、アルバニア産リンゴのジメトエート(0.058 mg/kg)及び未承認物質オメトエート(0.033 mg/kg)、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

中国産英国経由竹製子供用カップからのメラミンの溶出(6.6 mg/kg)、ドイツ産魚用飼料に反芻動物のDNAの存在、米国産チルドビーフチョップの未承認物質ラクトパミン(存在)、

通関拒否通知(Border Rejections)

インド産ビターアプリコットカーネルのシアン化物高含有(1840 ±405 mg/kg)、エジプト産グアバネクターの着色料カーマイン(E120)高含有(23,6 mg/kg)、トルコ産煎った塩味ピスタチオのアフラトキシン(B1 = 16.91; Tot. = 17.95 µg/kg)、トルコ産イチジクのアフラトキシン(Tot. = 29.27 µg/kg;B1 = 103.48; Tot. = 263.69 µg/kg)、トルコ産乾燥イチジクのアフラトキシン(B1 = 70.74; Tot. = 74.35 µg/kg;B1 = 44.56; Tot. = 107.01 µg/kg;Tot. = 22,73 µg/kg)、米国産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 7.5 µg/kg)、トルコ産有機乾燥イチジクのアフラトキシン(Tot. = 29 µg/kg)及びオクラトキシンA(54 µg/kg)、スリランカ産スナックの着色料サンセットイエローFCF(E110)の未承認使用、南アフリカ産乾燥バナナの亜硫酸塩高含有(2057 mg/kg)、米国産煎った塩味ピスタチオのアフラトキシン(B1 = 16.9 µg/kg)、トルコ産ザクロのクロルピリホス(0.1 mg/kg)、トルコ産ペッパーのホルメタネート(0.090 mg/kg)、

 

[EU]農薬:ハーモナイズドリスク指標はEUにおける植物保護製品使用に関連するリスクに励みになる傾向を示す

Pesticides: Harmonised risk indicators show encouraging trend in the risks associated with plant protection products used in the EU

15/11/2019

https://ec.europa.eu/newsroom/sante/newsletter-specific-archive-issue.cfm?archtype=specific&newsletter_service_id=327&newsletter_issue_id=18500&page=1&fullDate=Fri%2015%20Nov%202019&lang=default

持続可能な農薬使用指令のもとで設定された二つの協調リスク指標(HRI)の最初の結果を発表した。指令の発効した2011年以降、植物保護製品の使用に関連するリスクは低下した。特に販売量が2011年から2017年の間に20%低下した。一方緊急認可は50%増加した。

Trends in Harmonised Risk Indicators for the European Union

https://ec.europa.eu/food/plant/pesticides/sustainable_use_pesticides/harmonised-risk-indicators/trends-hri-eu_en

(EUで何かを禁止したといっても除外とか緊急認可があるので実態を把握しにくい。緊急認可ですぐ使えるのは企業が製品を持っているからで、コンビニで買うから家には冷蔵庫ありません、みたいなこと言うミニマリストみたい。農業やめれば農薬使用は減るけど。)

 

[ODS]ODS はオンラインセミナーを行う

Special Supplement -November 14, 2019

November 14, 2019

https://ods.od.nih.gov/News/Special_Supplement_-_November_14_2019.aspx

ダイエタリーサプリメントの研究及びダイエタリーサプリメントの成分の分析方法の実証研究についてのウェビナーが行われる

 

[FDA]公示:Power Khanは表示されない医薬品成分を含む

Public Notification: Power Khan Contains Hidden Drug Ingredient

11-14-2019

https://www.fda.gov/drugs/medication-health-fraud/public-notification-power-khan-contains-hidden-drug-ingredient

FDAは精力剤として販売されているPower Khanの購入、使用をしないよう消費者に再助言する。製品にデスメチルチオシルデナフィル、チオアイルデナフィル、アイルデナフィルを含む。

 

[FDA] 感謝祭を安全に楽しく!

Have a Happy and Safe Thanksgiving!

Holiday Food Safety

01/01/2019

https://www.fda.gov/food/buy-store-serve-safe-food/holiday-food-safety

休暇中の安全な食品の保管、調理及び提供に関する注意喚起。

 

[FDA]リコール

-Nature’s Rx はSilver Bullet 10 Male Enhancement Capsules に表示されないPDE-5阻害物質が検出され、全国的自主回収を発表

Nature’s Rx Issues Voluntary Nationwide Recall of Silver Bullet 10 Male Enhancement Capsules due to an Undeclared PDE-5 Inhibitor Found in The Product

November 13, 2019

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/natures-rx-issues-voluntary-nationwide-recall-silver-bullet-10-male-enhancement-capsules-due

Nature’s Rx はSilver Bullet(10 Male Enhancement Capsules)に表示されないシルデナフィルが含まれるため、自主回収。

 

-CHS Inc. はPayback® Feedsのマグネシウム超過による健康リスクのため回収措置

CHS Inc. Recalls Payback® Feeds Because of Excess Magnesium Health Risk

November 13, 2019

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/chs-inc-recalls-paybackr-feeds-because-excess-magnesium-health-risk

CHS Inc.は高濃度のマグネシウムの可能性のため、動物用食品Payback® Feeds各種製品を自主回収している。製品リストあり。

 

[FAO]CRISPR技術とその農業を変える可能性

CRISPR Technology and Its Potential to Transform Agriculture

Sheikh Zayed Centre (FAO Headquarters)

14.11.2019

http://www.fao.org/webcast/home/en/item/5136/icode/

ウェブキャスト

 

[IARC]IARCモノグラフ会合– Volume 128:アクロレイン、アレコリン、いくつかの関連化合物

IARC Monographs Meetings – Volume 128: Acrolein, Arecoline, and Some Related Compounds

15 November 2019

https://www.iarc.fr/news-events/iarc-monographs-meetings-volume-128-acrolein-arecoline-and-some-related-compounds/

2020年11月3-10日

アクロレイン、アレコリン(ビンロウジに含まれるアルカロイド)、アクリロニトリル、クロトンアルデヒド

(アクロレインは食品中に天然にも加熱の結果としても含まれる

文献としてはこれがいいのでは

Thermally induced/process-related contaminants: The example of acrolein and the comparison with acrylamide

https://www.dfg.de/download/pdf/dfg_im_profil/reden_stellungnahmen/2013/sklm_thermisch_induzierten_prozesskontaminanten_130417_en.pdf

 

[ASA]「アルコールと宣伝者」

“Alcohol and Advertisers”

CAP News 15 Nov 2019

https://www.asa.org.uk/news/alcohol-and-advertisers.html

今年のアルコール啓発週間のテーマは「アルコールと私」で、飲酒習慣を見なおすよう勧めている。それを念頭に広告とアルコールについて考える

・示唆しない

アルコールが魅力を高めるとか信頼や人気を増やす等の効果を示唆しない

・若い人には注意

18才未満を標的にしてはならない

・責任をもって

過剰飲酒を勧めるようなコンテンツになっていないかどうか

 

[ProMED]電子タバコ関連疾患-欧州:(ベルギー)致死

Vaping related illness - Europe: (Belgium) fatal

2019-11-15

http://www.promedmail.org/post/6779589

[1] Belgium: fatality

Date: Thu 14 Nov 2019 Source: The Telegraph [edited]

ベルギー初の電子タバコ死亡は誕生日に電子タバコをもらった18才。医師が電子タバコに関係するとした肺炎になって1か月後に死亡。彼が使っていたのはCBDを含む合法リキッド。

[2] Europe

Date: Wed 23 Oct 2019 Source: Politico [edited]

欧州では米国のような「電子タバコ病」アウトブレイクはおこっていないようだ

一部の専門家は大西洋のこちら側ではおこらないと考える理由はないという

議論は電子タバコを禁煙法として認めている英国で余波を生んでいる。

 

[WHO]世界抗生物質啓発週間

World Antibiotic Awareness Week 2019

18 – 24 November 2019

https://www.who.int/news-room/events/detail/2019/11/18/default-calendar/world-antibiotic-awareness-week-2019

 

[FSAI]食品安全諮問委員会公開会合:食品とプラスチック-味の問題?

Food Safety Consultative Council Open Meeting: Food and Plastic – A Question of Taste?

November 21st

https://www.fsai.ie/news_centre/events/fscc_open_meeting_21102019.html

食品包装用プラスチックの食品安全との関連がメインテーマで環境や表示等も議論する

 

論文

-パーキンソン病患者治療に糞便移植:希望か誇大宣伝か?

Fecal transplantation to treat patients with Parkinson's disease: Hope or hype?

15-NOV-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-11/ip-ftt111519.php

Journal of Parkinson's Diseaseに便移植とプレ及びプロバイオティクスの根拠をレビュー

便マイクロバイオーム移植(FMT)はパーキンソン病患者のマイクロバイオームを回復するための興味深い選択肢であるがこれまで厳密な臨床試験は行われておらず多くの疑問が残る。乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクス菌投与も便秘の治療に効果は認められているがパーキンソン病の症状や進行への影響についてはしっかりしたデータはない。

 

-農薬:低毒物濃度での効果予測の改善

Pesticides: Improved effect prediction of low toxicant concentrations

15-NOV-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-11/hcfe-pie103019.php

Scientific Reportsに発表されたUFZ環境研究ヘルムホルツセンターの研究。

Daphnia magna(オオミジンコ)にエスフェンバレレート(殺虫剤)を低濃度暴露したときの毒性影響が環境ストレスの影響で変わることを報告。ストレスが多すぎても少なすぎても感受性が高くなる

 

-食事と健康についてのGBD 2017推定における不確実性

Uncertainties in the GBD 2017 estimates on diet and healt

The Lancet CORRESPONDENCE| VOLUME 394, ISSUE 10211, NOVEMBER 16, 2019

 

Health effects of dietary risks in 195 countries, 1990–2017: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2017. Lancet. 2019; 393: 1958-1972

へのコメント2件と回答

 

その他

-ビタミンDにとっては良い年ではなかった

It Hasn't Been a Good Year for Vitamin D

Christopher Labos MD, MSc | 15 Nov 2019

https://mcgill.ca/oss/article/health/it-hasnt-been-good-year-vitamin-d

ビタミンDは健康な骨のためには役割があるが、それ以外の多くの利益は疑問

心疾患からがんまで、あらゆる病気の予防にみんながビタミンDを摂っていた時代があった。しかし2019年はそれらの効果の多くがRCTでネガティブであることが報告された年だった。

ではなぜ最初の研究でそんなに効果がありそうだといわれたのか疑問だろう。そう、初期の多くの研究は単なる関連研究で、血中ビタミンD濃度が低い人は病気のリスクが高かった。だからビタミンD欠乏が原因だと考えたくなったのだろうが今となってはそれは交絡であることは明白である。

ビタミンDの物語は何かが実際に効果があるかどうかを証明するにはRCTが必要であることの完璧な例である。

(一部のみ)

 

-フランス議会:広範な除草剤の使用は継続し2022年までにグリホサートを禁止する目標は順調ではない

French Parliament: 2022 glyphosate ban falls off track as widespread weed killer use continues

Zosia Wanat | Politico | November 15, 2019

https://geneticliteracyproject.org/2019/11/15/french-parliament-2022-glyphosate-ban-falls-off-track-as-widespread-weed-killer-use-continues/

11月13日に発表された議会報告書ではグリホサートを禁止計画は順調ではない。マクロン大統領は2021年までにほとんどの使用を廃止し2022年委はすべての農家の使用を禁止すると約束したが、議会に提出された報告によるとグリホサートの使用は減っていない。

報告書の著者らは実際にフランスで昨年どれだけ使用されたかの統計を入手できなかったという。使用データを監視できない以上、戦略の影響について客観的なコメントはできなと報告書はいう。

 

-CRISPRの約束はオーガニック業界にゲノム編集作物への反対を再考するよう促すか?

Will CRISPR’s promise force the organic industry to reconsider its opposition to gene-edited crops?

Andrew Porterfield | November 13, 2019

https://geneticliteracyproject.org/2019/11/13/will-crisprs-promise-force-the-organic-industry-to-reconsider-its-opposition-to-gene-edited-crops/

オーガニック活動家団体は組換えDNA技術は他の種の遺伝子を導入する自然でないものだと反対してきた。しかしCRISPR/Cas9のような技術は外来遺伝子を導入することなく病気への耐性を高めたりできる。ではオーガニック業界がこれを利用するだろうか?これまでのところ、答えはノーである。全体としてオーガニック業界はあらゆる形の遺伝子操作に反対の立場を続けている、しかし一部の有名な有機農家がこの技術を支持している。有機農業の生産性を向上させる可能性があるからだ。

 

-何でも電子タバコで吸うのは本当に安全?

Is it Really Safe to Vape Anything?

By Erica Nahmad -November 18, 2019

https://belatina.com/is-it-safe-to-vape-anything/

最近若者がタバコより安全だとされる電子タバコで入院したというニュースをよく聞く。まだわからないことが多いが、単なる稀な出来事ではなく流行しているようだ。何十年も前、人々はタバコの有害影響を知らずにタバコを吸っていた。今はそれが電子タバコになったようだ。電子タバコはタバコより安全だとみなされていたがそうではないようだ。

(以下長い解説)

 

-マウスでのケト原性食とインフルエンザ応答についての研究への専門家の反応

SMC UK

expert reaction to study on ketogenic diet and flu response in mice

NOVEMBER 15, 2019

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-on-ketogenic-diet-and-flu-response-in-mice/

Science Immunologyに発表された研究がマウスでのケト原性食とインフルエンザ応答の関係について報告する

Pirbright研究所粘膜免疫グループリーダーElma Tchilian博士

この論文はこの特定のマウス系統では伝統的なワクチン開発目標、中和抗体と通常のT細胞、に加えて別のインフルエンザ感染防御メカニズムがあることを強調する。ケト原性食には多くの副作用の可能性があるため、別のメカニズムによるγδ T細胞の誘導がインフルエンザ感染防御に期待できる戦略かもしれない。

Sussex大学免疫学講師Jenna Macciochi博士

全体としてプレスリリースあ正確に科学を反映している。この研究はエネルギー源の変更により哺乳類が感染症対応のための免疫応答に耐えられるかどうかを調べた。この研究は動物モデルでのしっかりしたメカニズム研究と思われる。しかしヒトとマウスは代謝が異なりガンマデルタT細胞集団も同等ではないためヒトで同じことがおこると考えるのは早すぎる

(ニュースの見出しがこんな感じなので。ケトダイエットは糖質制限のこと

Keto diet may help combat flu: research

https://www.goodfood.com.au/good-health/keto-diet-may-help-combat-flu-research-20191117-h1jpnj