2019-12-19

[ODS] リン 消費者向けファクトシート

Phosphorus

Fact Sheet for Consumers  

Updated: November 21, 2019

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Phosphorus-Consumer/

リンとは何かそしてどんな働きがあるのか?

リンは体内のそれぞれの細胞に含まれるミネラルである。多くのリンは骨と歯に存在し、いくつかは遺伝子に存在する。体はエネルギーを作り出すため、多くの重要な化学反応を行うためにリンを必要とする。

どのくらいリンが必要なのか?

必要なリンの量は年齢によって異なる。1日平均推奨量は以下にミリグラム単位(mg)で記載している。

年齢

推奨量       

生後6か月まで

100 mg

7–12か月の乳児

275 mg

1–3 歳の幼児

460 mg

4–8 歳の子供

500 mg

9–13 歳の子供

1,250 mg

14–18 歳

1,250 mg

妊娠及び授乳中の10代女性

1,250 mg

19 歳以上の成人

700 mg

妊娠及び授乳中の成人女性

700 mg

リンはどの食品からとれるか?

数多くの食品に天然にリンは含まれる。以下のものを含む様々な食品を食べることでリンの推奨量を摂取することができる:

・ヨーグルト、牛乳及びチーズのような乳製品

・パン、トルティーヤ、玄米及びオートミールのような穀物製品 

・肉、鶏肉、魚及び卵

・カシューナッツやゴマのようなナッツ類及び種子

・レンズマメ、インゲンマメ、さやえんどうのような豆類

・じゃがいも、アスパラガスのような野菜

また、多くの加工食品はリンを含む添加物を含む。これらの添加物はリン酸、リン酸ナトリウム及びポリリン酸ナトリウムを含む。

リンダイエタリーサプリメントはどのような種類があるか?

リンはいくつかのマルチビタミン/マルチミネラルサプリメント及びその他ダイエタリーサプリメントに含まれる。

ダイエタリーサプリメントのリンはリン酸二カリウム、リン酸ナトリウム、ホスファチジルコリンあるいはホスファチジルセリンという形態が多い。研究ではサプリメントのどのリンの形態が一番良いかまだわかっていない。

十分にリンを摂取しているか?

米国のほとんどの人が食べる食品から必要以上のリンを摂取している。しかし、特定のグループの人々は一般の人より十分なリンの摂取に問題がある可能性が高い:

・早生児

・特定の稀な遺伝障害のある人

・深刻な栄養不足の女性

十分なリンを摂取していないとどうなるか?

リン欠乏は米国においては稀である。リン欠乏は食欲減退、貧血(赤血球数の低下)、筋力低下、協調運動障害、骨の痛み、骨の変形、感染症罹患の高リスク、皮膚の灼熱感あるいは穿痛感及び昏睡症状を引き起こす可能性がある。

リンの健康への影響はなにか?

科学者が、リンがどのように健康に影響するかをよく理解するために研究している。この研究が示した例は以下である。

慢性的な腎臓疾患

いくつかの慢性的な腎臓疾患において、腎臓は適切に機能せず、過剰なリンを排出できない。リンはその後血中に蓄積され、骨の健康に影響し、腎臓疾患を悪化させ、致死のリスクが増加する可能性がある。リン含有の少ない食品を食べ、カルシウムを多く含む食品を摂取することで、深刻で慢性的な腎臓疾患患者の高濃度のリンの副作用を予防する手助けになる可能性がある。

循環器疾患

いくつかの研究では、血中リンの血中濃度が高いと心疾患による不整脈や致死のリスクが増加する可能性があることを示す。しかし、その他の研究ではリンの濃度と心疾患のリスクの間に関連は発見されていない。人の食生活のリンの量を制限することが心臓や血管疾患のリスクに影響があるかどうか理解するにはさらに追加の研究が必要である。

リンは有害となり得るか?

リンを多量に摂取しても健康な人にとってはめったに問題にならない。しかし、医療従事者の推奨なく、食品、飲料及びダイエタリーサプリメントから上限以上のリンを摂取すべきではない。

リンの1日摂取上限は以下である。

年齢

推奨量       

生後6か月まで

設定なし

7–12か月の乳児

設定なし

1–3 歳の幼児

3,000 mg

4–8 歳の子供

3,000 mg

9–13 歳の子供

4,000 mg

14–18 歳

4,000 mg

19-70 歳の成人

4,000 mg

71歳以上の成人

3,000 mg

妊娠している10代及び成人女性

3,500 mg

授乳中の10代及び成人女性

4,000 mg

 

知っておくべきリンの相互作用はあるか?

ある、リンは内服薬と相互作用する可能性もあり、いくつかの医薬品は体内のリン濃度に影響を与える可能性がある。例えば、以下に2例ある:

・水酸化アルミニウムあるいは炭酸カルシウムを含む制酸薬はリンの体内吸収量を抑えることができる。これらの制酸薬の例は、Maalox、Rulox、Rolaids及びTumsである。これらの制酸薬を3か月あるいはそれ以上使用すると、リンの濃度の低下になることがある。

・Fleet Prep Kit #1のようないくつかの便秘薬はリン酸ナトリウムを含み、リンの濃度を増加させることがある。これらの便秘薬を推奨服用量以上摂取するのは、特に脱水状態の場合、あるいは腎臓または心疾患がある場合、危険である。

リンと健康的な食事

人は食物から栄養素の大部分を取るべきだと連邦政府の米国市民への食事のガイドライン(https://health.gov/dietaryguidelines/2015/guidelines/)は助言する。食物はビタミン、ミネラル、食物繊維及び健康に良いその他の物質を含む。摂取が推奨量に満たない可能性がある場合、場合によっては、栄養強化食品やダイエタリーサプリメントから栄養素をとることもある。健康的な食事に関してさらに詳しく米国市民への食事のガイドライン及び米国農務省のMyPlate(https://www.choosemyplate.gov/)で参照できる。

リンについてより詳しくどこで調べられるか?

・リンに関する一般的な情報:

Office of Dietary Supplementsのリンに関する医療従事者用ファクトシート

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Phosphorus-HealthProfessional/

・ リンを含む食品に関する情報:

Office of Dietary Supplementsのリンに関する医療従事者用ファクトシート

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Phosphorus-HealthProfessional/

米国農務省(USDA) FoodData Central

https://fdc.nal.usda.gov/

・ダイエタリーサプリメント購入に関する助言:

Office of Dietary Supplementsのよくある質問:ダイエタリーサプリメントはどのブランドを購入すべきか?

https://ods.od.nih.gov/Health_Information/ODS_Frequently_Asked_Questions.aspx#Brands

・健康的な食事に関する情報:

Dietary Guidelines for Americans(http://health.gov/dietaryguidelines/2015/guidelines/

MyPlate        (http://www.choosemyplate.gov/

 

免責事項

Office of Dietary Supplements (ODS)によるこのファクトシートで提供される情報を医療的助言の代わりにすべきではない。ダイエタリーサプリメントについての関心事項、質問またはダイエタリーサプリメントの使用方法と全体的に健康に最もよいと思われることについては、医療従事者(医師、登録栄養士、薬剤師等)に相談することを勧める。この公報で特定の製品またはサービスの言及、またはある組織や専門家団体の推奨は、ODSがその製品、サービスまたは専門家の助言を公認するわけではない。

 

[MHRA]医薬品:市販認可許可所有者のニトロソアミンリスク評価の提出

Medicines: marketing authorisation holders submission of Nitrosamine risk evaluation

18 December 2019

https://www.gov.uk/guidance/medicines-marketing-authorisation-holders-submission-of-nitrosamine-risk-evaluation

ニトロソアミン不純物の存在に関して製造工程をレビューし、もしリスクが同定されたらその緩和策を同定しなければならない

参考

EMAの暫定基準

Temporary interim limits for NMBA, DIPNA and EIPNA impurities in sartan blood pressure medicines

https://www.ema.europa.eu/en/documents/other/temporary-interim-limits-nmba-dipna-eipna-impurities-sartan-blood-pressure-medicines_en.pdf

ラットのTD50から理論的な余剰がんリスク10万分の1を暫定基準に FDAと同じ

 

[RIVM]雑草や緑の沈着物をコントロールするのに酢を使うことのリスク

The risks of using vinegar to control weeds and green deposits

18-12-2019

https://www.rivm.nl/publicaties/risicos-van-azijn-bij-bestrijding-van-onkruid-en-groene-aanslag-door-particulieren

本文オランダ語

酢酸を含む植物保護製品がいくつかオランダで認可されていて合法な製品が販売されているが多くの人が洗浄用の酢や食用酢を使っている。それは禁止されている。

認可されていない製品を使用することによる環境や使用者へのリスクを記載。

(認可製品は6%酢酸スプレーだがインターネットなどで最大80%の酢酸の使用を勧めているらしい)

 

[IARC]2018年感染症による世界がん負担:世界の発生率解析

Global burden of cancer attributable to infections in 2018: a worldwide incidence analysis

17 December 2019

https://www.iarc.fr/news-events/global-burden-of-cancer-attributable-to-infections-in-2018-a-worldwide-incidence-analysis/

The Lancet Global Healthに発表されたIARCの研究

2018年はHPV、ピロリ菌、B型およびC型肝炎ウイルスなどの感染によるがんが220万症例新たに生じたと推定。これは2018年の世界の全がんの13%に相当する

Global burden of cancer attributable to infections in 2018: a worldwide incidence analysis

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2214109X19304887?via%3Dihub

(これは先進国の中では日本は多い)

 

-ヒ素と胆嚢がんリスク:欧州前向きデータのメンデルランダム化解析

Arsenic and Gallbladder Cancer Risk: Mendelian Randomization Analysis of European Prospective Data.

Int J Cancer. 2019 Dec 17

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31846055

 

[ProMED]シガテラ魚中毒-カナリア諸島

Ciguatera fish poisoning - Canary Islands

2019-12-18

https://promedmail.org/promed-post/?id=6847607

Date: Tue 17 Dec 2019 Source: Outbreak News Today [edited]

カナリア諸島政府の保健担当者がLa Victoria de Acentejoでblack medregal(アジ科ブリ属の魚)を食べて6人が食中毒になったことを発見しアウトブレイクの可能性があると報告した

 

[ASA]子どもたちのギャンブル、アルコール、高脂肪塩砂糖(HFSS)食品のテレビ広告暴露:2018更新

Children’s exposure to TV ads for gambling, alcohol and high fat, salt and sugar foods: 2018 update

ASA News 19 Dec 2019

https://www.asa.org.uk/news/children-s-exposure-to-tv-ads-2018-update.html

新しいデータを発表

2016年以降HFSS広告への暴露は相当低下

子どもたちがテレビからネットに習慣を変化させていることを考慮しても広告への暴露は減っている

(問題は肥満が減るかどうか)

 

[WHO]WHOは世界のタバコ使用傾向についての新しい報告書を発表

WHO launches new report on global tobacco use trends

19 December 2019

https://www.who.int/news-room/detail/19-12-2019-who-launches-new-report-on-global-tobacco-use-trends

世界ではタバコを使用している男性の数は減りつつある

 

[WHO]水銀関係出版物

-水銀に関する水俣条約の健康関連条項の履行のための戦略的計画についての国ごとのワークショップの結果

Results from country workshops on the strategic planning for implementation of the health-related articles of the Minamata Convention on Mercury

15 December 2019

https://www.who.int/publications-detail/results-workshops-strategic-planning-mercury

ラオス人民民主共和国とスリランカの事例

 

-途上国が水銀に関する水俣条約の行動計画を作るときに健康に対応する

Addressing health when developing national action plans under the Minamata Convention on Mercury

31 October 2019

https://www.who.int/publications-detail/addressing-health-when-developing-national-action-plans-under-the-minamata-convention-on-mercury

 

-水銀に関する水俣条約の健康関連条項の履行のための戦略的計画

Strategic planning for implementation of the health-related articles of the Minamata Convention on Mercury

10 June 2019

https://www.who.int/publications-detail/strategic-planning-for-implementation-of-the-health-related-articles-of-the-minamata-convention-on-mercury

 

-化粧品と美白製品の水銀

Mercury in cosmetics and skin lightening products

3 November 2019

https://www.who.int/publications-detail/mercury-in-cosmetics-and-skin-lightening-products

 

[FTC]FTCとメイン州はダイエタリーサプリメント販売業者を命令無視で訴える

FTC, State of Maine File Contempt Action against Dietary Supplement Marketers

December 18, 2019

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2019/12/ftc-state-maine-file-contempt-action-against-dietary-supplement

ダイエタリーサプリメントを販売している2つの企業が、2018年の和解命令に違反して根拠のない宣伝で販売を続けていることに対してメイン州司法長官事務所と共同で申し立てを行った。企業はHealth Research Laboratories, LLC (HRL),と Whole Body Supplements, LLC 、そしてオーナーはKramer Duhon。

 

[NTP]交通関連大気汚染と妊娠中の高血圧疾患

Traffic-related Air Pollution and Hypertensive Disorders of Pregnancy

https://ntp.niehs.nih.gov/whatwestudy/assessments/noncancer/completed/pollution/index.html

プレスリリース

交通関連大気汚染で妊娠高血圧リスクが増える

Pregnancy Hypertension Risk Increased by Traffic-related Air Pollution

December 18, 2019

https://www.niehs.nih.gov/news/newsroom/releases/2019/december18/index.cfm

交通関連大気汚染はPM2.5や窒素酸化物、一酸化炭素、黒色炭素、元素状炭素など

報告書本文

NTP Monograph on the Systematic Review of Traffic-related Air Pollution and Hypertensive Disorders of Pregnancy

https://ntp.niehs.nih.gov/ntp/ohat/trap/mgraph/trap_final_508.pdf

 

論文

-欧州の化学物質恐怖症とリスク認知の歪みの理由

Chemophobia in Europe and reasons for biased risk perceptions

Published: 07 November 2019

Michael Siegrist & Angela Bearth

Nature Chemistry volume 11, pages1071–1072(2019)

https://www.nature.com/articles/s41557-019-0377-8

日用品を作るのに化学や合成化学が欠かせないことを知っている消費者が極めて少ない

オーストリア、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランド、スウェーデン、スイス、英国の8カ国でアンケート調査を行った結果、「化学物質の存在しない世界に住みたい」に合意するが39%、合意しないが22%。天然に海にある塩NaClと合成の塩の化学構造が同じだということが正しいと回答した人はわずか18%、等

(化学、むちゃくちゃ嫌われている。知識が重要であることは確か)

 

-栄養と持続可能性向上のためインドの穀物を変更する

Switching cereals in India for improved nutrition, sustainability

18-DEC-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/uod-sci121819.php

DELAWARE大学の研究が、穀物生産を多様化することでインドでどれだけ助かるかを示す

50年前にインドに緑の革命が到達してから収量が3倍になったが米が生産の半分と消費の多くを占めるようになった。米はソルガムやキビより栄養が少なく、不適切な場所での栽培は環境に有害でもある。PNASに発表された新しい研究ではソルガムやキビの栽培を増やし水田によるメタン発生などのの環境影響を減らすなどのメリットがあることを示す

 

-運動不足ではなく食べすぎが体重増加の中核かもしれない、研究が発見

Eating too much -- not exercising too little -- may be at core of weight gain, study finds

18-DEC-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/bu-etm121119.php

Science Advancesに発表されたBaylor大学の研究によると、アマゾン熱帯雨林の狩猟採集生活を送る子どもたちは米国の子どもたちより多くのカロリーを使ってはいない、しかしカロリーの使い方が異なる。常に運動を多くすると他のタスクで消費するカロリーを減らして全体のカロリーは余分にならないよう調節するという仮説が支持された。世界的な肥満の増加の直接的原因は食事であろう。

 

-貧しい食生活や運動不足ではなく、肥満が認知症リスクに関連する

Obesity, but not poor diet and inactivity, linked to higher risk of dementia

18-DEC-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/aaon-obn121519.php

Neurology。1935年から1950年に英国で生まれた約1137000人の女性の参加した研究。開始時に平均年齢56才で認知症はない。平均18年のフォローアップ期間で18695人が認知症と診断された。年齢、教育、喫煙等を調整後、研究開始時点で肥満だった人は理想的BMIの人より21%認知症リスクが高い。この研究の最初の10年で関連がみられた運動不足と低カロリー摂取の関連は弱くなって15年で強い関連はなくなった。そのため運動不足とカロリー摂取の低さは認知症の初期の兆候である可能性がある。肥満は明確なリスク要因。

 

-BMJクリスマス特集

生と死の芸術:英国加齢縦断研究におけるアートへの参加と死亡率の関連の14年フォローアップ解析

The art of life and death: 14 year follow-up analyses of associations between arts engagement and mortality in the English Longitudinal Study of Ageing

BMJ 2019;367:l6377

https://www.bmj.com/content/367/bmj.l6377

芸術への参加(博物館、美術展、展覧会、映画、コンサート、オペラなどに行く)と死亡率の低さが関連する

エディトリアル

Cultural activities linked to lower mortality

https://www.bmj.com/content/367/bmj.l6774

 

中国、北京での車を持ってからの運動と体重:準試験横断研究

Physical activity and weight following car ownership in Beijing, China: quasi-experimental cross sectional study

BMJ 2019;367:l6491

https://www.bmj.com/content/367/bmj.l6491

車を持つと運動量が減る、体重は50才以上で5.1年以上後から増える

 

科学者が研究の重要性をどう提示するかにおける性差:観察研究

Gender differences in how scientists present the importance of their research: observational study

BMJ 2019;367:l6573

https://www.bmj.com/content/367/bmj.l6573

筆頭あるいは連絡先著者が男性の場合女性よりポジティブな単語が多く、特にインパクトの高い臨床雑誌で差が大きい。ポジティブな方が引用も多い。

エディトリアル

Gender differences in research reporting

https://www.bmj.com/content/367/bmj.l6692

 

-十代の大麻吸入が増加している

Vaping of marijuana on the rise among teens

18-DEC-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/niod-vom121719.php

米国の8,10,12年生を対象にした2019 Monitoring the Future (MTF)調査の結果、ニコチンと大麻の電子タバコでの吸入が増加。処方オピオイドのご用、タバコ、アルコールは減少。Journal of the American Medical Association

 

-米国人の約半分が2030年までに肥満と予想される

Close to half of US population projected to have obesity by 2030

18-DEC-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/htcs-cth121719.php

New England Journal of Medicine。約1/4は重度肥満(BMI35以上)と予想。

 

-2017年に火、熱、熱いもので世界中で900万人が傷害された

Nearly 9 million injured worldwide by fire, heat, and hot substances in 2017

18-DEC-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/ifhm-n9121719.php

・米国を含む8カ国が2017年の熱関連死の半分

・予防が最優先

・特に小さい子どもや超高齢者が不釣り合いに殺されている

BMJ Injury Preventionに発表された世界疾病負担研究の一環。炎や煙、爆発が原因のものを含むが熱波由来は含まない

最も死亡率が低いのはシンガポール

(タバコ対策と、暖房がいらない、家で料理をしないのがいいということかな)

 

-サッカリン誘導体はがん細胞にそう甘くない

Saccharin derivatives give cancer cells a not-so-sweet surprise

18-DEC-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/acs-sdg121819.php

サッカリンは1970年代に実験室のラットに大量に与えた時膀胱がんに関連するとしていわれのない非難を受けた。その後その知見はヒトに当てはまらないことが明らかになった。そして最近の研究で完全に逆転してサッカリンがヒトのがん細胞を殺せることがわかった。

ACSのJournal of Medicinal Chemistryに報告。

サッカリンが炭酸脱水素酵素に結合して阻害する活性を発見し、サッカリンとアセスルファムKの構造を組み合わせた一連の20化合物を合成して活性を調べている

 

-在来の小麦と現代の小麦の腸の健康への影響を比較する

Comparing heirloom and modern wheat effects on gut health

18-DEC-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/acs-cha121819.php

Journal of Agricultural and Food Chemistryに発表されたマウスでの研究。1800年代から1940年代まで米国で主要だった"Turkey"という品種と"Kharkof"のブレンド、および2 012年に導入されて今はメジャーになった"Gallagher"をマウスに高脂肪高砂糖餌として与えた。現代品種が腸に悪影響を与えるということはなかった。

(グルテンフリー提唱者がそういうことを言っているので。)

 

-電子タバコの香料中の化学物質は肺組織に広範なダメージを与える

Chemicals in vaping flavors cause widespread damage to lung tissue

18-DEC-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/uorm-civ121819.php

Scientific Reports。JUULの7フレーバーに約40の化合物を同定した。その多くは工業用に使われている吸入毒性があることがわかっている。これらを気管支上皮細胞などのヒト肺組織に暴露して炎症やDNA傷害を観察した

 

-木の実が食べられるピーナッツアレルギーの人の40%は食べないことを選んでいる

Forty percent of people with peanut allergies can eat tree nuts but choose not to

18-DEC-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/acoa-fpo121819.php

Annals of Allergy, Asthma and Immunologyに発表された研究。ピーナッツアレルギーのある人の約90%はアーモンドには耐えられるがそのうち33%はアレルギー反応が怖くて厳密に避けている。最も多い理由は交差接触。また食品の予防的表示(PAL)(含まれるかもしれない、同じ工場で加工、といったもの)があるものを食べる人は37%で完全に避ける人は63%だった。

 

-ステビアが最も議論されている低/ゼロカロリー甘味料のまま

Stevia remains the most discussed low/zero-calorie sweetener

18-DEC-2019

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/kc-n-srt121819.php

国際ステビア評議会が、英語とスペイン語を話す国でのステビアへの態度や認識を理解するための2019年オンライン対話&トレンド解析を発表した。結果は、オンラインでの会話は二倍になった。データは2017-2018年のもの。約80%がポジティブ/ニュートラルな感情で、2013-2015年の解析に比べると話題がレシピや味から減量や血糖管理に移っている

英語の多くは米国(84.5%)

 

その他

-我々は何百万人もの貧しい子どもたちを救う技術の先駆けだった、しかし世界中での中傷キャンペーンがそれを阻止した

We Pioneered a Technology to Save Millions of Poor Children, But a Worldwide Smear Campaign Has Blocked It

Adrian Dubock, Ingo Potrykus, and Peter Beyer December 09, 2019

https://leapsmag.com/we-pioneered-a-technology-to-save-millions-of-poor-children-but-a-worldwide-smear-campaign-has-blocked-it/

著者らが一緒に働いてもうすぐ20年になる。我々のプロジェクトは過去50年で最も影響のあったものの一つとして賞賛されている。しかし未だ成功していない

(ゴールデンライスの話)

 

-フィリピンが直接食品や飼料としての使用あるいは加工用にゴールデンライスを認可

Philippines approves Golden Rice for direct use as food and feed, or for processing

December 18

https://www.irri.org/news-and-events/news/philippines-approves-golden-rice-direct-use-food-and-feed-or-processing