[CFIA]ハロウィン用のキャンディとチョコレート製品中の非表示のアレルゲンとグルテン―2018年4月1日~2019年3月31日
Undeclared Allergens and Gluten in Halloween-Themed Candies and Chocolate Products – April 1, 2018 to March 31, 2019
Food allergen - Targeted surveys
食物アレルギーは全年齢の人々に影響を与える可能性があるが、特に子供にはよくある。
食品アレルゲンは、アレルギーのある人には深刻なあるいは生命を脅かす健康リスクを示すことがある。その上、アレルゲンとはみなされなくても、非表示のグルテンはセリアック病やグルテンに感受性が高い人には、慢性的な健康問題の原因になる可能性がある。アレルゲンとグルテンは原料に含まれることで、あるいは交差汚染により食品生産中に偶然入り込む可能性があることにより、食品に存在することがある。そのアレルゲンの供給源に関わらず、企業は、適用できる特定のカナダの規則に従うか、あるいはその量を合理的に可能な限り少なく保つことで、生産された食品はヒトが摂取するのに安全だと保証しなければならない。
この調査の主な目的はハロウィン用のキャンディとチョコレート製品中の非表示のアレルゲンとグルテンの存在や量に関するベースライン情報を得ることである。検査した356のサンプルのうち10に、非表示のアレルゲン、具体的にはβ-ラクトグロブリン(BLG)とカゼインが含まれることが分かった。
陽性の結果についてはフォローアップのため食品安全リコールオフィス(OFSR)に伝えられ、表示されていないBLGとカゼインの両方を含む4製品は健康リスクとなるとみなされリコールされた。
[BfR]アルミニウムを減らすことは健康リスクの可能性を最小限にできる
Reducing aluminium intake can minimise potential health risks
13.12.2019
https://www.bfr.bund.de/cm/349/reducing-aluminium-intake-can-minimise-potential-health-risks.pdf
消費者は、食品、アルミニウム含有制汗剤や歯磨き粉などの化粧品、コーティングされていないアルミニウム製食品皿や天板など食品と接触する物質、医薬品など、様々な供給源からアルミニウム化合物を摂取することがある。BfRは現在、初めて、様々な年齢集団(乳児、子供、青年、成人)の総アルミニウム摂取量を推定し、リスク評価を行っている。さらに、総アルミニウム摂取量の各供給源の寄与を集団別に互いに比較した。アルミニウム化合物を多量摂取すると、とりわけ、神経毒性発達障害や腎臓、肝臓、骨の損傷の原因となりうる。
BfRは最新の摂取および濃度データについて、食品からの集団のアルミニウム摂取量の評価の基準を定めた。摂取データは消費者調査によって集められ、どの食品が、どのくらい、様々な消費者集団に食べられているかの情報を提供した。使用された濃度データは様々な食品分類の平均的なアルミニウム濃度を示した。化粧品や包装など食品以外の製品では、暴露評価もその製品のアルミニウム含有量に関するデータに基づいた。さらに、典型的な申請書類や数量が考慮された。
BfRはアルミニウム摂取量のリスク評価に、欧州食品安全機関(EFSA)の導出した耐容週間摂取量(TWI) 1 mg アルミニウム/ kg体重を用いた。
BfRの評価は、食品からのアルミニウム摂取量は以前の研究と比較して少ないことを示した。食品はなお意味があるものの、もはや集団の主な摂取源ではない。アルミニウム含有化粧品やコーティングされていない食品と接触する物質など、他のアルミニウム摂取源を考慮すると、総摂取量は全ての年齢集団のTWIを使い果たすまたは超過さえする可能性がある。
消費者がアルミニウム摂取量に影響を与えられる。アルミニウム摂取量を減らしたい人はアルミニウム含有制汗剤や歯磨き粉の使用を控えた方が良い。食品に関しては、BfRは、製品やブランドを変えていろいろなものを食べることを推奨する。これは、個々の高度に汚染された製品が引き起こす恒久的な多量アルミニウム摂取のリスクを減らすことにつながる。BfRは、他の理由でも、できれば生後6カ月間までは母乳のみで育てるよう推奨する。BfRは、特にコーティングされていないアルミニウム製品やアルミホイルで酸性や塩分の多い食品の調理や保管をしないよう一般的に助言している。前述の回避可能な摂取源を減らせば、ほとんどの消費者は健康の有害影響を被ることはない。
BfRは、製造業者が食品中のアルミニウム量を減らすための適切な手段をとるよう助言している。これには、例えば、アルミニウム含有量の少ない原料を使用したり、加工食品や包装済み食品にコーティング素材を使用することが含まれる。
重要なデータがまだなく、あるいは異なる解釈が可能なため、アルミニウムのリスク評価には依然として高レベルの不確実性がある。これには、例えば、実際にどのくらいのアルミニウムが皮膚から吸収されているか、アルミニウムへの慢性暴露によるある種特定の長期影響が発生する可能性などである。
[FAO]FAOは果物、野菜、お茶、食品ロスと廃棄の世界的認識を歓迎
FAO welcomes global recognition of fruits, vegetables, tea and food loss and waste
19 December 2019
http://www.fao.org/news/story/en/item/1256182/icode/
FAOは本日国連が二つの新しい国際デーと一つの国際年を作ると決定したことを歓迎する。
国連総会が、FAO会合の要請を受け、2021年を国際果物野菜年、5月21日を国際茶デー、9月29日を国際食品ロスと廃棄啓発デーとする決議を採択した。
他に決議されたことに農業、食糧安全保障、栄養、持続可能な山の開発、農業技術の役割、生命や環境への天然の植物の繊維の重要性、地方の貧困の根絶などがある
[CDC]フィールドからの報告:メキシコ産美白クリームによるメチル水銀中毒-カリフォルニア、2019
Notes from the Field: Methylmercury Toxicity from a Skin Lightening Cream Obtained from Mexico — California, 2019.
MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2019;68:1166–1167.
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/68/wr/mm6850a4.htm?s_cid=mm6850a4_w
2019年7月、47才のメキシコ系アメリカ人女性が両腕の感覚異常と虚弱で病院に来た。2週間の外来でのフォローアップ中に症状が進行して構音障害、視界不良、不安定になったため入院した。入院中に急速に状態が悪化して動揺のあるせん妄になった。血液と尿の検査で水銀濃度が異常に高いことがわかり病院が中毒コントロールセンター(CPCS)とカリフォルニア州公衆衛生局(CDPH)に通知した。CPCSはジメルカプトコハク酸の経口投与を助言しCDPHは家族にインタビューして患者がメキシコ産の美白クリームを毎日2回7年間使っていたことを知った。このクリームの分析で12000ppmの水銀が検出された。この種のクリームは通常無機水銀を含むが、ラマン分光解析でヨウ化メチル水銀の可能性を同定した。CDCのメチル水銀分析法はヨウ化メチル水銀と区別できない。長期間のキレート療法にも関わらず、患者は話すこともできず身の回りのことが自分でできず、経管栄養に頼っている。
これはメチル水銀を含む美白クリームによる事例としては最初のものである
メチル水銀の汚染源や販売網はまだわかっていない。
(凶悪。メチル水銀は無機水銀よりはるかに毒性が高い、美白作用など無いと思う)
[ヘルスカナダ]ヘルスカナダは若者が聞いたり見たりできるところ全てで電子タバコ製品の宣伝を禁止することを提案
Health Canada proposes to ban advertising of vaping products wherever they can be seen or heard by youth
December 19, 2019
2019年12月21日に官報告知し30日間意見を募集する
高校生の電子タバコ使用が二倍に増えたという調査結果が警戒すべきものである
関連情報
背景:カナダでの規制状況
Backgrounder: Regulation of vaping products in Canada
若者の電子タバコ予防教育
Backgrounder: Youth Vaping Prevention Public Education
カナダの学生のタバコ、アルコール、薬物調査
Canadian Student Tobacco, Alcohol and Drugs Survey
https://www.canada.ca/en/health-canada/services/canadian-student-tobacco-alcohol-drugs-survey.html
[FSA]Heinz と Tescoは7ヶ月以上のHeinz By Nature瓶入りベビーフードを、手を加えられているためリコール
Heinz and Tesco recall 7+ months Heinz By Nature baby food jars because a product purchased from Tesco has been tampered with
18 December 2019
https://www.food.gov.uk/news-alerts/alert/fsa-prin-52-2019
瓶の中に鋭利な金属断片が見つかった
(豪州での果物に針を刺す事件と違って、瓶に何かをこっそり入れるのって難しくないか?)
バージニアの弁護士が公開会社を強請ったことで逮捕された
米国司法省プレスリリース
Virginia Attorney Arrested for Engaging in Scheme to Extort a Public Company
Tuesday, December 17, 2019
https://www.justice.gov/opa/pr/virginia-attorney-arrested-engaging-scheme-extort-public-company
Timothy Litzenburgがある会社に「相談料」として2億ドル払えと強請った。
払わないと「家庭用除草剤に有害な化合物を意図的に使用していた」と記者会見してメディア報道させる、払えば黙っていてやる、と。
(この除草剤の有害な成分、というのがグリホサートで、強請られた企業がNouryon。Timothy Litzenburgはラウンドアップのせいでがんになったとモンサント社を訴えている多数の裁判の原告団のメンバー。アメリカの悪徳弁護士ががん患者などを「被害者」に仕立て上げてメディアを操作し企業を脅迫するという金儲けスキームができあがっている)
[FSANZ]食品基準通知
Notification Circular 106–19
20 December 2019
新規申請と提案
・除草剤耐性トウモロコシ系統MON87429由来食品
意見募集
・肉類似品への大豆レグヘモグロビン
承認とフォーラム通知
乳児用ミルクと他の製品への2’-FL and LNnT、加工助剤としてのGM Aspergillus oryzae由来エンドイヌリナーゼ、ステビオール配糖体の酵素による生産、大麦のイマザピルのMRL
-大豆レグヘモグロビン認可への意見募集
Call for comment on soy leghemoglobin permission
20/12/2019
https://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/Call-for-comment-on-soy-leghemoglobin-permission.aspx
Impossible Foods社からの、遺伝子組換え酵母系統で作った大豆レグヘモグロビンの肉類似物製品への使用認可申請への意見募集。
FSANZのMark Booth長官は、大豆レグヘモグロビンは現在オーストラリアとニュージーランドでは食べられていない大豆の根に天然に存在するタンパク質であるという。申請者はそれを発現するよう組換えられた酵母の発酵により作る独自の方法を使う。Impossible Foods社は自社のミートボールやソーセージなどの肉代用品に大豆レグヘモグロビンを使うことを提案している。目的はヘム含有成分を使うことでより肉っぽくすることである。これらの製品は現在米国、シンガポール、香港、マカオで販売されている。
FSANZはリスクと技術を評価し、意図された使用で公衆衛生や安全上の懸念はないことを発見した。2020年2月14日までパブリックコメントを募集する。これは最初の意見募集であり、提出された意見を考慮して2020年にもう一度意見募集を行うだろう
-Food Standards News - December 2019
https://www.foodstandards.gov.au/media/pages/foodstandardsnews/Default.aspx
(公式サイトにはまだ掲載されていない)
NBT報告書、純および高度濃縮カフェイン食品、やさしい英語でのアレルゲン表示、コーデックス栄養参照値、クリスマス休暇
論文
-ソーシャルボットが大麻について怪しいツイートをして堅牢な科学を薄めている
Social bots tweet dodgy claims about pot, diluting solid science
19-DEC-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/uosc-sbt121719.php
American Journal of Public Health.南カリフォルニア大学の研究者らが何万もの大麻に関するツイッターの投稿を解析した。その結果ボットは大麻がいろいろな病気に有効だと虚偽の投稿をしていてその割合はボットではないアカウントの投稿より多かった。
-生涯鉛暴露と認知症に関連はあるか?
Is there a link between lifetime lead exposure and dementia?
19-DEC-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/uot-ita121819.php
Journal of Alzheimer's Disease。有鉛ガソリンの使用禁止により市民の血中鉛濃度が低下したことが認知症の発症率低下に関連するのではないかという仮説
-化学療法の間に抗酸化剤を使用するのは乳がん患者にとってリスキー
Antioxidant use during chemotherapy risky for breast cancer patients
19-DEC-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/s-aud121819.php
化学療法の時に抗酸化物質、鉄、ビタミンB12およびオメガ3脂肪酸ダイエタリーサプリメントを使うと再発と死亡リスクが増えるかもしれない。Journal of Clinical Oncology
-あなたのDNAはあなたの運命でもなく健康の良い予想因子でもない
Your DNA is not your destiny -- or a good predictor of your health
19-DEC-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/uoa-yd121919.php
アルバータ大学の新しい研究は、がんや糖尿病、アルツハイマーなどのような病気への遺伝子の寄与は多くても5-10%であると示唆
PLOS ONEに発表された20年のデータのメタ解析。
-ミールワームが有害添加物を含むプラスチックを安全に食べる
Mealworms safely consume toxic additive-containing plastic
18-DEC-2019
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-12/su-msc121819.php
Environmental Science & Technology
ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)を含む発泡スチロールをミールワームに食べさせるとHBCDを排出し、健康である。さらにそのミールワームを食べさせたエビも健康に育つ。
(動画がぞわぞわする)
その他
-Science 20 DECEMBER 2019 VOL 366, ISSUE 6472
2019年のブレイクスルー特集号
書評
純粋な食品を求める現在進行中の探求
The ongoing quest for pure foods
Deborah Blum
Science 20 Dec 2019:Vol. 366, Issue 6472, pp. 1459
Benjamin R. Cohen著「純粋な不純物添加:製造された食品の時代に自然をごまかすPure Adulteration: Cheating on Nature in the Age of Manufactured Food」の書評
記録によると15世紀のヨーロッパでは、食品偽装が重罪だった。ニュルンベルクの商品はスパイスのサフロンの異物混入で逮捕され火刑に処され、共犯者は生き埋めにされた。食品に異物混入をしてはならないという規則は紀元前4世紀のプラトンの本にもある。
Benjamin R. Cohenのこの本に記載されているように、食品や飲料のごまかしをしようとした人たちがいない時代や場所は探すのが困難である。この本では19世紀後半から20世紀の純粋な食品を求める運動に焦点をあてている。中心にあるのは結果的に1906年の連邦食品医薬品法と肉監視法の成立につながった米国におけるスキャンダルや紛争である。この純粋な食品を求める戦いは我々に何を語るだろう?
この時期は同時に完全な人工物を作ることができるようになって何が「リアルな食品」なのかの定義が揺らぎ始める時期でもあった。新しい技術を使って研究者たちは「純粋なものと異物混入されたものの境界を探る努力」をした。19世紀の有名な例としてバター、オリーブオイル、グルコースの異物混入や偽物を紹介している
純粋な食品を求めた活動家は米国における現代的消費者保護を確立するのに貢献した。しかしCohenによると彼らのしばしば過激な政治的闘争は、現在の食品生産システムへの不信の理由でもある。オリーブ油やその他の製品の異物混入は劇的に減っているが無くなってはいない。そして結局最も中核にある問題は、当時も今も「安全と危険の境界をパトロールする」のに誰を信用するのかということかもしれない。
-Nature Volume 576 Issue 7787, 19 December 2019もこの1年を振り返る
-健康のために肉を避けるべき?事実と虚構の見分け方
Should you avoid meat for good health? How to slice off the facts from the fiction
December 20, 2019
Dariush Mozaffarian (大御所の一人)
アメリカ人の半分以上が新年に今年は「健康的食事」をしようと誓う。もしあなたもそうなら、あなたは肉の健康への役割について混乱しているだろう。混乱するのは無理もない。心臓専門医で栄養の教授として、いくつかの肉についての混乱を明確にしたい。
はじめに5つの神話。
赤肉は健康に良い-少しなら悪くはないが良いという根拠はない
脂身の少ない肉を食べるべき-肉の飽和脂肪やコレステロールは心疾患と強い関連はない
「植物ベースの」食事にしよう-最悪の食品の多くは植物ベース、例えば白米、白パンなど
牧草を与えた牛の肉のほうが健康に良い 正規の定義は無く研究もない
植物ベースの肉代用品のほうが健康的-環境には良いが健康影響は不明、塩やカロリーは多い
そして事実
加工肉は健康に悪い
肉を食べないことそのものは健康的食事ではない
牛肉生産は環境に悪影響
植物ベースの肉代用品は環境にはより良い
多くの疑問が残っている
(Mozaffarianは塩や精製穀物砂糖やカロリーの多い超加工食品という言い方をしている
-フィリピンのバイオテクノロジー情報サイト
Status of Application for Direct Use
http://biotech.da.gov.ph/Decision_docs_jdc_direct.php
ゴールデンライス(GR2E RICE)
2019年10月10日認可
報告書
http://biotech.da.gov.ph/upload/Consolidated-Report-gr2e-rice.pdf