2020-03-04

[FSAI] FSAI相談窓口(Advice Line)は2019年3,460件の食品苦情を受け付けた

FSAI Advice Line Received 3,460 Food Complaints in 2019

Monday, 24 February 2020

https://www.fsai.ie/news_centre/press_releases/advice_line_stats_240220.html

3,460件以上の消費者苦情が2019年アイルランド食品安全局(FSAI)の相談窓口(Advice Line)に寄せられた。苦情の半数以上が食べるのに適さない食品及び不十分な衛生管理に関するものであった。全体として、2019年の苦情は、2018年に報告された3,424件の苦情をわずかに上回った。不十分な衛生管理に関連する問題が19%、食中毒疑いが8%増えた。

FSAIは食品施設内の不十分なペスト(有害生物、そ族昆虫等)対策に関連した消費者からの苦情の数が増え、これは法の施行を反映しているとFSAIは指摘した。食品施設でペストのリスクを減らすのに最適な方法に関して、またペストを発見した場合どうするかについて、食品事業者向けにガイダンスを提供するためにFSAIのウェブサイトに新たにFAQ項目を追加した。

消費者苦情は食べるのに適さない食品の報告からアレルゲン情報の非表示と幅広かった。

・衛生管理に関する1,134件の苦情

・食べるのに適さない食品に関する1,082件の苦情

・食中毒が疑われる792件の苦情

・食品表示の誤情報に関する149件の苦情

・アレルゲン情報の非表示に関する135件の苦情

・その他113件

 

[FSA]FSAはCBD事業者に対して期限を設け、消費者向けに安全性の助言をする

Food Standards Agency sets deadline for the CBD industry and provides safety advice to consumers

13 February 2020

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/food-standards-agency-sets-deadline-for-the-cbd-industry-and-provides-safety-advice-to-consumers

 FSAは、カンナビジオール(CBD)製品について正当な新規食品認可申請の提出期限を2021年3月31日と設定する。CBD事業者は、期限より前に製品の安全性と内容物についての詳細情報を規制当局に提出しなければならない。その日以降は、正当な申請が提出された製品のみ流通が許可され、認可によって新規食品が法的基準を満たすことが保証される。

 さらにFSAは、妊婦や授乳婦、何らかの医薬品を服用している影響を受けやすい人達に向けて、CBD製品を摂取しないよう助言する。健康な成人についても、CBD製品を摂取する前に注意深く検討すること、そして一日に70 mg以上(5%CBDなら約28滴)摂取しないよう助言する。これは、政府の毒性委員会の知見に基づく新たな予防的助言である。

CBDとは何か?

CBDは、大麻(ヘンプ)植物に天然に検出される化学物質で、最近になって抽出されるようになり、分離されたCBD抽出物として販売されるようになった。CBD抽出物はオイル、菓子、パン、飲料などの製品で確認することができるだろう。

CBDは2019年1月に新規食品に該当することが確認された。新規食品の規制下では、販売前に評価と認可を受ける必要がある。

CBD抽出物の申請に関する本日の発表は、イングランド、ウェールズ、北アイルランドが対象であり、スコットランドについてはFSスコットランドが規制当局となる。

FSAは新規食品としてのCBDを規制する責任があり、化粧品やヴェイプ(蒸気吸入製品)、医療用製品は対象外である。CBD抽出物がTHC(又は要管理のその他のカンナビノイド)を含む場合には、Misuse of Drugs Act 1971の管理下となる場合がある。

 

-カンナビジオール(CBD)抽出物に関する消費者への助言

Cannabidiol (CBD)

Consumer advice on cannabidiol (CBD) extracts

12 February 2020

https://www.food.gov.uk/safety-hygiene/cannabidiol-cbd

 CBDはカンナビノイドと呼ばれる多くの化学物質の一つであり、ヘンプや大麻で検出される。CBD抽出物は英国内では食品やフードサプリメントとして販売されており、次のようなものがある:オイル、ドロップ又はチンキ、ゲルカプセル、菓子類、パン及びその他の焼き製品、飲料。CBDは大麻植物に天然にみられる化学物質であるが、最近になって抽出されるようになり、分離された製品として販売されている。CBD抽出物については多くのことが不明で、その影響についての研究も非常に少ない。CBD製品の新規食品認可を事業者が申請したら、より多くの情報を得るだろう。

影響を受けやすい方々への助言

FSAが得た情報をもとに、消費者にはCBD製品を摂取する前に注意深く検討するよう助言する。予防措置として、影響を受けやすい方々、つまり妊婦や授乳婦、医薬品を服用している方にはCBD製品を勧めない。

健康な成人への助言

高用量のCBDを摂取すると肝臓に影響を起こす可能性があることを、非常に限られてはいるが、いくつかの科学試験が示している。予防措置として、健康的な成人は医師の同意がなければ一日に70 mg以上を摂取しないよう助言する。これは、5%CBDで約28滴である。これは、その量が安全であることを意味するのではなく、それ以上だと健康に有害な影響を起こす可能性があることを示す根拠があるという意味である。

*根拠:毒性委員会(COT)報告

CBD Update

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/tox202002cbd.pdf

 

-新規食品としてのカンナビジオールに関する事業者向けガイダンス

Cannabidiol (CBD)

Business guidance on cannabidiol (CBD) as a novel food.

Last updated 13 February 2020

https://www.food.gov.uk/business-guidance/cannabidiol-cbd

CBD抽出物はヘンプ/大麻植物のほとんどの部位に由来する。選択的に抽出され、CBDを濃縮したり、他の化学成分を除去したり減らしたりする。この行程は、最終製品がヘンプとは異なるものであることを意味する。ヘンプ及びコールドプレスオイルのような関連製品は1997年5月以前の食歴があるので新規ではないが、CBD抽出物や単離物については新規に該当する。

新規食品としてのCBDの位置づけ

CBD抽出物は新規食品であることが2019年1月に確認された。現時点で認可されたCBD抽出物や単離物はない。

認可申請

CBD抽出物や単離物の認可のために、食品事業者は申請する必要がある。

CBD申請の期限

正当な新規食品申請は2021年3月31日までに提出しなければならない。

CBD製品の安全性

消費者向けに助言をしている。CBDの販売者は、その情報を認識すべきであり、健康的な成人と影響を受けやすい方々にとって勧められる用量に関する情報を提供できる。

取引業者

FSAは多様な取引業者と議論を続けている。個別の取引業者と特別な合意があるわけではなく、新規のCBD製品を販売する全ての事業者が同じく扱われる。

 

*参考:【EC】新規食品カタログ

Novel food catalogue

https://ec.europa.eu/food/safety/novel_food/catalogue_en

Cannabinoids(カンナビノイド)/ Cannabidiol(カンナビジオール)

ヘンプ(Cannabis sativa L.)は多数のカンナビノイドを含む。その最も一般的なものは次の通り:delta-9-tetrahydrocannabinol (Δ9-THC)とその前駆体である delta-9-tetrahydrocannabinolic acid A (Δ9-THCA-A)、delta-9-tetrahydrocannabinolic acid B (Δ9-THCA-B)、delta-8-tetrahydrocannabinol (Δ8-THC)、cannabidiol (CBD)とその前駆体であるcannabidiolic acid (CBDA)、cannabigerol (CBG)、cannabinol (CBN)、cannabichromene (CBC)、及びdelta-9-tetrahydrocannabivarin (Δ9-THCV)。

新規食品カタログのヘンプの項目(下記)に記された情報に影響を与えることなく、カンナビノイドを含むヘンプ抽出物や関連製品は食歴が示されていないものとして新規食品と考えられる。これは、抽出物そのものと、抽出物を成分として添加された製品(ヘンプ種子オイルなど)の両方に適用される。また、カンナビノイドを含む他の植物の抽出物にも適用される。合成カンナビノイドも新規と考えられる。

Cannabis sativa L.(大麻/ヘンプ)

一般名:Kaņepe (sējas) (LV), Hampa (SE), Hemp (EN), hamp (DK), Hanf (DE), hennep (NL), chanvre (FR), cânhamo (PT), konopie siewne (PL), harilik kanep (ET), konopí seté (CZ), Cáñamo (ES), indiai kender (HU), ινδική κάνναβις (EL), navadna ali industrijska konoplja (SL), hamppu (FI) 

 EUでは、Cannabis sativa L.(大麻/ヘンプ)の栽培はCommon Catalogue of Varieties of Agricultural Plant Speciesに登録されたもので、テトラヒドロカンナビノール量が0.2%(w/w)を超えないものについて許可されている。大麻/ヘンプ、及びその種子、種子オイル、ヘンプ種子粉末、脱脂ヘンプ種子などヘンプの部位に由来するいくつかの製品はEUでの食歴があり、それゆえ新規ではない。いくつかの加盟国では、その他の特別な国の法律で食品や食品成分としての販売に関して制限していることもあるだろう。そのため、国の当局に確認することを勧める。

 

[FSA]食品中のピロリジジンアルカロイドの実態

Occurrence of Pyrrolizidine Alkaloids in Food

Last updated 4 February 2020

https://www.food.gov.uk/research/research-projects/occurrence-of-pyrrolizidine-alkaloids-in-food

 茶、ハーブ製品、ハチミツ及び植物性サプリメントの検体についてピロリジジンアルカロイド(PAs)を検査した。全体的に、濃度は低く、他の公表された報告のものと同程度であった。PAsはヒトの健康に有害な可能性があるので、暴露は最小限にすべきである。

 EFSAの科学的意見(2011年)での実態調査の継続に関する勧告を受けて実施した調査で、2014年2~3月に集めた224検体(茶55、ハーブ製品70、植物性サプリメント45、蜂蜜54)について19種のPAsをLCMS-MSで測定した。ただし2014年の検体なので、もはや現在の市場で入手可能な製品を代表するものと考えるべきではない。結果では、栽培や企業の取り組みによりPA濃度が減少し続けている。

*報告書:Pyrrolizidine Alkaloids in Teas, Herbal Infusions, Plant-Based Food Supplements and Honey

https://www.food.gov.uk/sites/default/files/media/document/pyrrolizidine-alkaloids-in-teas-herbal-teas-plant-based-food-supplements-and-honey.pdf

 濃度範囲は、茶が<LOQ~1,170 μg/kg、ハーブ製品<LOQ~52,508 μg/kg(ルリジサとコンフリーが高い)、植物性サプリメントが<LOQ~344 μg/kg、ハチミツが<LOQ~251 μg/kg。

 

[defra]食品中残留農薬:2019年四半期モニタリング報告

Pesticide residues in food: quarterly monitoring results for 2019

https://www.gov.uk/government/publications/pesticide-residues-in-food-quarterly-monitoring-results-for-2019

第2四半期報告

Quarter 2 2019 report: pesticide residues monitoring programme

30 January 2020

https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/861468/prif-monitoring-2019-quarter2.pdf

 年間サーベイランス計画では果実・野菜について372農薬について調査している。第2四半期では24品目、828検体について調査した。うち62検体が最大残留基準(MRL)を超過した。それらの多くは塩素酸塩であった。塩素酸塩は微生物コントロールのために使用された消毒剤によるもので、不可避な残留であることから、ECがモニタリングデータをもとにMRLsを検討中である。

ジャガイモのフロニカミド(0.3 mg/kg)とクロルプロファム(8.1 mg/kg)の残留について各1件の詳細リスク評価を実施した。クロルプロファムについては乳児と幼児(toddlers)で急性参照用量(ARfD)を超過したが、摂取量が無毒性量(NOAEL)よりも低く不確実係数として100が考慮されていること、皮を剥かず食べる場合での推定であることを考慮して、健康への影響はありそうにないと結論した。フロニカミドの残留も乳児と幼児でARfDを超過したが、同様に、ヒトが摂取した場合の健康影響はありそうになかった。

 

[FSAI]CBD食品サプリメントのいくつかは消費者のリスクになり、誤解を招く

Consumers Being Put at Risk and Misled with Some CBD Food Supplements

Thursday, 13 February 2020

https://www.fsai.ie/news_centre/press_releases/cbd_food_supplement_survey_130220.html

FSAIによるCBD製品の国内調査によると、分析された製品の大多数が食品法の様々な条項に違反し、中には消費者にとって安全上のリスクになる可能性があることがわかった。検査した製品の37%にEFSAが設定した安全基準を超過するテトラヒドロカンナビノール(THC)を含んでおり、それらの製品を現在リコールしている。消費者の安全性が優先されるが、これらの製品に表示されずにTHCが含まれていることは製品を知らずに購入した運転者やアスリートにとってもリスクとなる。検査した38製品の多くが国外で製造されたものである。

検査は2019年11月から12月に実施され、主に次のような知見を得た。

検査製品の37%(14/38)が、製品に提示された最大容量を摂取するとEFSAの安全基準(ARfD)1 μg/kg体重/日を有意に超えるTHCを含んでいた。

検査製品の34%(13/38)が新規食品に該当するものであり、そのためEU市場に流通させる前に認可が必要である。これら製品は市場に存在すべきでない。

検査製品の36%(13/36)が、FSAIに法的要件である販売前通知のされていないフードサプリメントであった。通知されている製品の大部分にも、表示変更の通知などの問題があった。

検査製品の41%(15/37)が表示と50%以上も異なる量のCBDを含んでいた(1製品はCBD量を表示していなかった)。少なくとも10%の量の違いが見られた製品は92%以上にのぼる。

検査製品の50%(19/38)は、ラクトースフリー、グルテンフリー、非GMOなどの誤解をまねく文言を、未承認の健康強調表示とともに、いくつかの製品は医療表示とともに、表示していた。

*調査報告

MONITORING & SURVEILLANCE SERIES

Survey: Regulatory Issues with Hemp-based Food and Food Supplements on the Irish

Market

February 2020

https://www.fsai.ie/Survey_Hemp_Food_Supplements_CBD/

(検査製品の84%でTHCが検出されている)

*FAQ:Hemp Products (e.g. CBD) in Food and Supplements

https://www.fsai.ie/faq/cbd.html

*リコール情報

Recall of Various CBD Foods and Food Supplements Due to the Presence of THC delta‐9‐tetrahydrocannabinol Update 1

Thursday, 13 February 2020

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/CBD_recall.html

 

[ASA]ASA裁定

-ASA Ruling on Easy Shopping 4 Home Ltd

04 March 2020

https://www.asa.org.uk/rulings/easy-shopping-4-home-ltd-cas-599607-q7j8x2.html

2020年4月にアマゾンのサイトでのフェイスマスクの製品リストで「コロナウイルス対策ベント型使い捨てレスピレーターフェイスマスク」と記載。ASAの照会にEasy Shopping 4 Home社は回答しなかった。ASAは現在の状況から「コロナウイルス」と記述のあるマスクは、この製品でコロナウイルス感染を予防できるという意味だと消費者が理解すると考える。PHEが予防目的でのマスク使用を推奨していないため根拠は無いと判断。基準違反である

 

-ASA Ruling on Novads OU

04 March 2020

https://www.asa.org.uk/rulings/novads-ou-cas-599611-h1h2q1.html

インターネットのマスクの広告。WHOが中国コロナウルスを世界的健康緊急事態だと宣言し英国でマスクが売り切れている、等と宣伝。ASAはこの広告が誤解を招き無責任で正当な理由無く恐怖を惹起するものだと判断し、違反。

(どちらも緊急の迅速判断

報道はこんな感じ さすがにこのマスクはちょっと・・・

Coronavirus: Face mask ads banned for 'misleading' claims

https://www.bbc.com/news/uk-51729647

 

[HK] 台湾政府より‐インドネシアから台湾に輸入された「KUSUKA樹薯片 (KUSUKA CASSAVA (ORIGINAL) 」に、台湾の基準に違反する汚染物質のシアン化水素酸が検出された報告 

The authority of Taiwan reported that a batch of「KUSUKA 樹薯片 (KUSUKA CASSAVA ORIGINAL)」imported from Indonesia to Taiwan was found to contain cyanic acid (氰酸), which is not complying with the Taiwan standard

3 March 2020

https://www.cfs.gov.hk/english/rc/subject/files/20200303_1.pdf

 

[SFA] 穀象虫

Rice Weevils

Thursday, February 27, 2020

https://www.sfa.gov.sg/food-information/risk-at-a-glance/rice-weevils

穀象虫(米食い虫)に関する情報。

 

[SFA]食品業界におけるマスク使用のガイダンス

Guidance on Use of Masks by the Food Industry

27 February 2020

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/guidance-document-on-use-of-masks-by-the-food-industry.pdf

SFAのライセンス要件を考慮し、マスクの使用に関する食品業界のガイダンスを示す。

 

[FSA] 2020年3月のFSA 理事会の文書が公表された

FSA Board meeting papers published for March 2020

2 March 2020

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-board-meeting-papers-published-for-march-2020

今回の FSA 理事会では、FSAが英国のEU離脱後行った取り組み、2020/21の事業計画の確認、Science Council(科学評議会)による正式報告書に関して。

 

[CFIA] マイクを渡そう: 食品回収について

Pass the Mic: Talking about food recall communications

2020-02-27

https://www.inspection.gc.ca/chronicle-360/food-safety/talking-about-food-recall-communications/eng/1582747676488/1582747748623

CFIAの専門家が食品回収について、販売者が消費者に伝える役割の質問に回答する。

(動画)

 

[ヘルスカナダ] リコール

-Tuna YF Barrel Cut 7.5 ozがヒスタミン高濃度のため回収措置

Tuna YF Barrel Cut 7.5 oz recalled due to histamine

February 28, 2020

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/inspection/2020/72479r-eng.php

 

-ツナ製品各種がヒスタミン高濃度のため回収措置

Various tuna products recalled due to histamine

February 28, 2020

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/inspection/2020/72465r-eng.php

2月25日に出された食品回収警告は販売、製品が追加され更新された。

 

[FSAI]コロナウィルス

COVID-19 (Coronavirus)

3/3/2020

https://www.fsai.ie/faq/coronavirus.html

コロナウィルスに関する情報更新。

 

[ODS] ファクトシート更新

https://ods.od.nih.gov/factsheets/list-all/

クロム、銅、ビタミンC、ビタミンE、モリブデン、パントテン酸、リン、チアミン

 

[MPI]コロナウィルスと食品安全

Coronavirus and food safety

02 Mar 2020

https://www.mpi.govt.nz/protection-and-response/responding/alerts/coronavirus/coronavirus-and-food-safety/

食品安全とコロナウィルス及び食品取扱業者と食品事業者向けのガイダンスについて

 

[FDA]警告文書

- Natures Rx, LLC

February 21, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/natures-rx-llc-596516-02212020

未承認の医薬品、不正表示の問題。ダイエタリーサプリメントとする製品にシルデナフィル、 PDE-5阻害物質を含む。

 

‐Yakseon Food Agricultural Co. LTD

February 11, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/yakseon-food-agricultural-co-ltd-600295-02112020

低酸性缶詰食品基準、不純品の問題。

 

- Lemond Trading Corp

February 10, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/lemond-trading-corp-598229-02102020

FSVP違反の問題。

 

- Luoma Egg Ranch, Inc.

December 10, 2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/luoma-egg-ranch-inc-588099-12102019

公衆衛生法、殻付き卵に関する規則、不純品の問題。

 

- Kakushime Matsuda Suisan

September 18, 2019

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/kakushime-matsuda-suisan-589565-09182019

「株式会社カクシメ松田水産」水産食品HACCP、食品CGMP規則違反、不純品、衛生管理の問題

FDAが2019年7月8-9日に函館の加工施設を査察。重大なHACCP違反等を指摘した。2019年7月17日にメールで回答を受け取ったが適切でないと判断。

身欠きニシンのHACCPプランのヒスタミンとClostridium Botulinumコントロールが不適切

(そんな大きな会社じゃなさそうなんだが何故アメリカに売ろうとしたんだろう?シーフードHACCP厳しいのに。)

 

[FDA]リコール

Purina Animal NutritionはPurina®Rabbit Feed、Purina® Turkey Feed、 Country Acres® Rabbit Feed及びDuMOR® Chick Starter/Grower Feedを一部自主回収

Purina Animal Nutrition Voluntarily Recalling Select Lot Codes of Purina®Rabbit Feed, Purina® Turkey Feed, Country Acres® Rabbit Feed and DuMOR® Chick Starter/Grower Feed

February 28, 2020

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/purina-animal-nutrition-voluntarily-recalling-select-lot-codes-purinarrabbit-feed-purinar-turkey

Purina Animal Nutritionは一部製品のカルシウム濃度が高いため自主回収。

 

[PHE]偽りの恐怖が喫煙者が禁煙のために電子タバコを使うことを妨げている

False fears preventing smokers from using e-cigarettes to quit

4 March 2020

https://www.gov.uk/government/news/false-fears-preventing-smokers-from-using-e-cigarettes-to-quit

喫煙者の半分以上がニコチン吸入製品は喫煙と同等あるいはもっと有害であると信じている、米国の電子タバコによる死亡は英国では禁止されている物質が原因であるにもかかわらず

PHEの第6回独立電子タバコ報告書と新しいPHEの電子タバコ助言が公表された。

PHEの助言は喫煙者は禁煙補助のために電子タバコに代えること、非喫煙者は電子タバコを始めないこと、で変わりはない

(電子タバコがタバコと同じくらい危険というのはWHO発なので一般人が混乱するのは当然)

 

[BfR]アルロース(プシコース)、砂糖代用品:食品としての健康評価にはさらなるデータが必要

Allulose, sugar substitute: More data is required for a health assessment as a food

ingredient

BfR opinion No. 001/2020 of 8 January 2020

https://www.bfr.bund.de/cm/349/allulose-sugar-substitute-more-data-is-required-for-a-health-assessment-as-a-food-ingredient.pdf

あとで

 

[BfR]Tanja Schwerdtle教授が新しいBfR副所長に

Professor Dr. Tanja Schwerdtle - new Vice President of the German Federal Institute for Risk Assessment

28.02.2020

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2020/06/professor_dr__tanja_schwerdtle___new_vice_president_of_the_german_federal_institute_for_risk_assessment-244436.html

2020年3月1日から。前職はポツダム大学食品化学教授

水銀、銅、ヒ素などの研究をしてきた

 

論文

-科学コミュニティは肥満のスティグマを終わらせると誓う

Scientific community pledges to end obesity stigma

3-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/kcl-scp030220.php

世界肥満デーにNature Medicineに100人以上の医学や科学団体が肥満に関する非科学的一般的逸話が体重へのスティグマの主な原因で、体重による差別を防ぐ規制と強い方針が必要だと訴える合意声明を発表した

・医療の提供者が体重に関するスティグマのよくある発生源

・社会的スティグマは肥満が主に自制力のなさによる自己責任だという根拠の無い想定に基づく

・メディアの肥満の描き方が影響力が大きい

・肥満対策として肥満を良くないものとする公衆衛生対策やメッセージが有害である

オープンアクセス

Joint international consensus statement for ending stigma of obesity

https://www.nature.com/articles/s41591-020-0803-x

 

-肥満を巡る議論を変える

Changing the debate around obesity

3-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/uol-ctd030320.php

The Lancet Diabetes and Endocrinologyの世界肥満デー(3月4日)によせたコメントで、Leeds大学心理学准教授Stuart Flint博士が英国NHSは肥満の人が直面する烙印や差別にもっと対応すべきだと主張する。体重について助言を求めたときの医療従事者の肥満患者への扱いに敬意があったと回答したのは4人に1人だけだった。その原因は肥満の原因が貪欲や怠惰であるとみなしているからだ。がん患者への対応と違う

 

(食べる量を減らして運動するだけで肥満は元に戻せるという見解が有害であるとのこと。だから減量手術や投薬に消極的になる、摂取カロリーと消費カロリーの差が体重になるというのは間違い、等の主張。環境や遺伝子が悪いと。差別的対応をしないのは当然としても、これで肥満問題解決に向かうとはとても思えないのだが。ここから予想されるのは食品を売るのが悪い、かなぁ)

 

その他

-国際がん世論調査

International Public Opinion Survey on Cancer

2020

The Union for International Cancer Control (UICC)

https://www.worldcancerday.org/sites/default/files/2020-01/WCD20_IntPublicOpinionPoll_Report_FA_Screen.pdf

20カ国の15000人の信念や見解や態度を理解する

がんの主要リスク要因を知っているのは87%で知らない、はわずか6%

最もよく知られているのは喫煙で63%、次いで紫外線54%、受動喫煙50%

運動不足(28%)、ウイルスや細菌(28%)、過体重(29%)ががんリスク要因であることはあまり認識されていない。

懸念材料は35才以下の若い人が50才以上の人に比べてタバコがリスク要因であることを認識していないようであること。

しかし知っていることが行動に結びついているだろうか?この調査では10人中7人近く(69%)が過去12ヶ月間になんらかのがんリスク削減行動をとった

がんが心配な人は世界的には58%だが国によって異なる。一般的に高所得国の人のほうが懸念していないようだ

タバコががんのリスク要因だと信じている人の割合が日本は53%中国49%サウジアラビア40%がワースト3

(砂糖入り飲料が過体重より多くがんの原因だと回答されている。赤肉と砂糖入り飲料が飲酒並に思われている。おそらくリスクの大きさや意味は伝わってなく、単純にがんの原因として知っているかどうかだけだろう)

 

-食品の主要汚染源-欧州のカビだらけの考え

A major source of food contamination — Europe’s moldy ideas

By James Njoroge - 02.03.2020

https://www.europeanscientist.com/en/features/a-major-source-of-food-contamination-europes-moldy-ideas/

欧州の、技術に対する根拠のない恐れと疑いは欧州のみならずアフリカにも広がっている。欧州の金持ちのエリートはオーガニックラベルのついた高価な食品しか食べないと言い、その余分な費用を払える能力があることを誇示するファッションとなっている。彼らはオーガニックはナチュラルだから安全だと言う。事実とはほど遠い

食品の最大の危害の一つは自然のカビでマイコトキシンとして知られる毒物を作る。2017年の調査では欧州の作物検体の藩部二条がリスク限度以上のカビ毒に汚染されていた。アフリカではさらに深刻で、サハラ以南のアフリカの動物飼料を調べた昨年の研究では76%からアフラトキシンがみつかっている。貧しい国では問題を制御するリソースが足りない。

しかしEUは問題解決のための技術を否定することで事態を悪化させる。抗真菌剤のコハク酸デヒドロゲナーゼ阻害剤(SDHI)が欧州の活動家科学者とNGOの団体に標的にされて禁止されようとしている。1月に450人の科学者がLe Monde新聞にSDHI禁止を求める声明を出し、フランスでNGOがSDHI禁止を求める裁判を始めた

 

-人工甘味料と炭水化物摂取を調べた研究への専門家の反応

SMC UK

expert reaction to study looking at an artificial sweetener and carbohydrate consumption

MARCH 3, 2020

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-an-artificial-sweetener-and-carbohydrate-consumption/

Cell Metabolismに発表された研究が人工甘味料と炭水化物摂取の関係を報告

King’s College London栄養科学上級講師Sarah Berry博士

砂糖の健康への悪影響についてますます知られるようになり、近年人工甘味料の摂取量が劇的に増加していて今後さらに増えると予想される。しかし甘味料のヒトへの影響についての研究は限られ、多くが矛盾する結果を報告している。その一部は複雑な相互作用メカニズムがあるからだろう。さらに市場には性質の異なる多くの甘味料があり、それぞれ異なる代謝を受け健康影響も違うだろう。

この研究は適切な対照群をおいた摂取後数時間の短期と2週間摂取後の長期影響を探った。しかし研究デザインがしっかりしていて結果も興味深いものの、調べたのは一種類の甘味料(スクラロース)だけで倫理的理由から早期に終了したためサンプルサイズが小さい。

公衆衛生の観点からは普通甘味料は炭水化物を含む食品と一緒に摂るのでこの研究があてはまるだろう。興味深いのはダイエット飲料のように甘味料単独では炭水化物と一緒に摂った時のようなグルコース代謝への悪影響が見られないことである。注意すべきはこの結果を全ての甘味料に一般化することはできない。

全ての食品と飲料同様、ダイエットドリンクや甘味料を含む食品をたまに食べることは健康に有害ではないだろう。しかしこの研究はダイエットドリンクを砂糖入り飲料の健康的な代用品とみなすべきではないというこれまでの知見を支持する。砂糖の健康への悪影響を考えると砂糖の多い食品も甘味料で甘くした飲料や食品も過剰に摂取するのは避けるべきだ。従って砂糖入り飲料の代わりに飲むのは水を勧めるべきである