2020-03-09

[TGA]汝の薬は薬とし、食は食とせよ

Let medicine be thy medicine, and food thy food

18 February 2020

https://www.tga.gov.au/blogs/tga-topics/let-medicine-be-thy-medicine-and-food-thy-food

(タイトルは医学の父、ヒポクラテスの言葉Let food be thy medicine and medicine be thy food. 「汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ」を否定)

「食を汝の薬とし、薬を汝の食とせよ」と言う人もいる。事実、食品と薬は異なるが、健康にとって重要な役割をもつ。一般的に、食品は栄養であり、薬は疾患を治療あるいは予防する。

製品が食品かあるいは薬かは、規制のされかたにおいても重要な意味があり、消費者としてのあなたに影響を与える。

食品と薬の違いは何か?

食品と薬には類似点がある:

・すべての食品多くの薬が経口摂取である

・食品や薬は健康を支えることができる

・食品や薬は一部同じ成分を含むことがある

・食品にも薬にもアレルギー反応が起こることがある

しかし、食品と薬の違いは大きい:

・味は食品にとって重要だが、薬では重視されない

・食品には社会的役割があるが、薬は各個人を治療する

・食品は自分で選ぶが、多くの薬は医療従事者の管理下でのみ使用されなければならない

・栄養は人生にとって継続的かつ不可欠なものであるが、多くの薬は状況に応じてあるいは一時的な使用である。

・食品はたいてい低リスクであるが、薬はリスクとベネフィットのバランスをとる

・薬の製造はたいてい食品調理よりもより複雑である。

当然、例外はある。2型糖尿病の患者は病初では、薬でなく食事を通して病気を管理することがある。コリアンダーは食品であるが、人によっては洗剤のような味に感じる人もいる。

そしてチューイングガムは一般的に食品であるが、ニコチンガムは薬として規制される。しかし、これらの例外は一般的ではない。

どのように食品や薬は規制されるか?

法定組織であるオーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)により設定される食品規格を含め、州/準州及び国家の食品法に従い、州や準州の食品機関は食品を規制する。TGAは連邦レベルで薬を規制する。

食品

経口摂取される(口から食べられる)製品はすべて食品として分類することができる。

食品は薬になりえず、薬は食品になりえない。

経口摂取される製品が薬かあるいは食品か決める場合、薬とみなされない(薬ではなく食品)2つの大きな理由がある:

・適用される食品規格があるか、あるいは

・オーストラリアあるいはニュージーランドで食品としての形態において、使用の慣習があるかどうか。

一般的に、ヒトが食べる用あるいは経口摂取される製品が薬でないならば、食品としてみなされる可能性が高い。

製品が医薬品と提示される、治療目的として使用される可能性が高い、あるいは医薬品と表示があるならば、薬として分類される。

サプリメント

オーストラリアにおいて、ダイエタリーサプリメント用に区別された規制上の分類はない。すべてのサプリメントは、サプリメントのそれぞれの特性により、食品あるいは薬のどちらかである。

なぜ、製品が食品あるいは薬であることを知る必要があるのか?

製品が食品として規制されているか、あるいは薬として規制されているかは、重要な意味がある:

・州や準州の食品法執行機関が食品についての決定をし、TGAが薬についての決定をする

・TGAは薬の苦情を管理し、地方の食品法執行機関が食品の苦情を取り扱う

・薬は適正製造基準(GMP)に従い製造されなければならず、食品は食品安全基準に従い生産される

・薬はその健康強調表示に応じてエビデンス要件をみたさなければならない

・食品と薬では異なる表示要件がある(例えば、医薬品表示は有効成分を表示しなければならないし、食品表示は栄養情報を含まなければならない)

・薬はどこで、どのように販売され、誰が入手できるかについてより厳しい制限がある

大まかに、薬は食品よりもより厳しい規制要件があり、その大きな相対リスクを反映する

曖昧なものがあれば、どうすればいいか?

多くの場合、製品が食品か薬か決めるのは簡単である。しかし、時に曖昧さがある。ブルーベリーは食品だが、カプセルで販売されるブルーベリー抽出物は薬になるかもしれない。薬として説明されている商品が、他では食品適用規格を持つかもしない。

食品と薬の間の規制上の重複をFood-Medicine Interfaceと呼ぶ。決定するために一連の質問事項がある:

1. 製品がヒト用で、経口使用か?

2. 医薬品である製品に関し、(2010年以降の)1989年のTGA法第7条表示があるか?(製品が薬であると明記する)

3. 製品が1989年のTGA法7AA対象となるか?(製品が薬でないと明記)

4. 製品が、食品基準規約における「基準のある品」であるか?

5. 製品が、オーストラリアあるいはニュージーランドにおいて、その形態においてヒト用の食品としての使用慣習があるか?

6. 製品が、治療目的の使用のための何らかの方法が表示される、表示方法から治療目的での使用で服用される可能性が高い、あるいは他の理由で治療目的の使用で服用される可能性が高いか?

7. 製品が唯一のあるいは主な使用品分類において、あるいは通常、治療を目的とした使用であるか?

これらの質問を製品にあてはめるFood-Medicine Interfaceガイダンスツールを使用することができる。

最終的な判断材料

製品に表示がなかったら、食品規格あるいは適切な使用慣習を探すこと。製品がこれらのどちらかに合えば、薬でない可能性が高く、おそらく食品である。

食品規格あるいは使用慣習がないならば、その後、製品は薬になる可能性があるだろう。

それは薬として表示される必要はない:薬となる可能性が高い製品もまた、医薬品として規制されるということを覚えておくこと。

食品と薬は基本的に異なるものであることを覚えておくこと、そうすれば、片方がもう片方の役割をすると思わないだろう。そして、食事のたびに食べ物を満喫し、必要な時に薬を服用することができるだろう。

 

[EFSA]意見等

-EFSAの2015‐2017年の加盟前プログラムにおける実施活動

Implemented activities under the EFSA Pre‐Accession programme 2015‐2017

6 March 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1812

-EFSAの2017‐2019年の加盟前プログラムにおける実施活動

Implemented activities under the EFSA Pre‐Accession programme 2017‐2019

6 March 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1813

欧州食品安全機関(EFSA)を含む欧州連合(EU)の機関(現在12)は、「EU機関のIPAの恩恵を受ける参加の準備手段」というタイトルの欧州委員会(EC)の多国間プログラムを通じて、EUの加盟前支援措置(IPA)プログラムに積極的に貢献している。このプログラムは、これらのEU機関での参加検討中に、加盟またはその前にIPAの恩恵を受けた準備手段を実行させることでEU機関を支援している。支援は、知識の移行やEU機関の専門分野における能力開発を目的としている。EC贈与契約を通じて、EFSAは2006年以降加盟前受益者と働いている。この報告書は「欧州食品安全機関のIPAの恩恵に参加するための準備措置」というタイトルで実施されるプロジェクトの概要を提供している。

 

-クロルピクリンの農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance chloropicrin

EFSA Journal 2020;18(3):6028  5 March 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6028

情報不足と懸念が確認された。

 

-遺伝子組換えPseudomonas fluorescens BD15754株由来食品酵素α-アミラーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme α‐amylase from the genetically modified Pseudomonas fluorescens strain BD15754

EFSA Journal 2020;18(3):6043  5 March 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6043

この食品酵素α-アミラーゼ(4‐a‐d‐グルカングルカノヒドロラーゼ; EC 3.2.1.1)は、BASF Enzymes LLC1社が遺伝子組換えPseudomonas fluorescens BD15754株で生産した。この食品酵素に生産生物の生きた細胞や組換え DNA は含まれない。このα-アミラーゼは蒸留アルコール生産やグルコースシロップ生産の澱粉工程での使用を意図している。総固形有機物量(TOS)の残留量は、蒸留やグルコースシロップ生産中に適用される精製段階で除去され、それゆえ食事暴露は算出されなかった。遺伝毒性試験では安全上の懸念を生じなかった。全身毒性はラットの 90 日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは無毒性量(NOAEL)を、最大用量887 mg TOS/kg 体重(bw)/ 日とした。既知のアレルゲンに対するアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用状況で、食事暴露によるアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、そのような反応が生じる可能性は低いと考えた。しかしながらこの食品酵素は、結果として耐性の発達を促進するリスクのある、ヒトの医薬品にとって非常に重要な抗菌剤の残留量を含んでいる。そのためパネルは、遺伝子組換えP. fluorescens BD15754株で生産したこの食品酵素α-アミラーゼは、安全とは考えられないと結論した。

 

[FDA]FDAは遺伝子工学で得た食品の背景にある科学を消費者によりよく理解してもらうのに役立つ“Feed Your Mind” (心を豊かに)を開始する

FDA Launches “Feed Your Mind” to Help Consumers Better Understand the Science Behind Foods Derived from Genetic Engineering

March 4, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-launches-feed-your-mind-help-consumers-better-understand-science-behind-foods-derived-genetic

アメリカ食品医薬品局(FDA)は、消費者に遺伝子組み換え食品をよりよく理解してもらうために“Feed Your Mind”と呼ぶ新しい教育の取り組みを開始した。

この取り組みは、GMOsの作り方をよりよく理解するよう科学に基づいた教育的情報を消費者に提供し、組換え作物の品種をさらに詳しく学び、GMOsの安全衛生についての質問に答え、米国でGMOsがどのように規制されているか説明するために、米国農務省(USDA)と環境保護庁(EPA)が開発した。

“Feed Your Mind”は、消費者、医療従事者、学生のために特別に設計された幅広い文献を備えている。これらの資料には、農業の遺伝子組換えの歴史についての情報など、遺伝子組換え食品の情報を提供するために、共通語や魅力的なグラフィックスやストーリーを使った新しいウェブコンテンツ、ファクトシート、ビデオが含まれている。この取り組みは、2020年後半や2021年に公表することが計画されている栄養士向けの専門的な学習シリーズや高校の補足的科学カリキュラムなどの資料を追加する継続的な試みである。

“Feed Your Mind”の資料は広範な基礎調査に基づいている。この取り組みを開発するためにFDA、USDA、EPAは、

・2回の公開会議を通じて関係者からの意見を求めた。

・一般人のコメントを受け取るために内容摘要を開示した。

・全国の消費者の多様な背景を表すために選出した40以上のフォーカスグループを実施した。

・農業バイオ技術、教育、コミュニケーションの専門家と協議した。

“Feed Your Mind”は、遺伝子工学などの農業バイオテクノロジー技術で得た食品の、環境、栄養、食品安全性、経済、人道的影響について、科学に基づいた教育的情報を消費者に提供するために、農業バイオテクノロジー教育やアウトリーチの取り組みとして2017年の強化予算法の議会に資金提供された。

追加情報

・農業バイオテクノロジー教育及びアウトリーチの取り組み

Agricultural Biotechnology Education and Outreach Initiative

https://www.fda.gov/food/agricultural-biotechnology/agricultural-biotechnology-education-and-outreach-initiative

・新しい植物品種の理解

Understanding New Plant Varieties

https://www.fda.gov/food/food-new-plant-varieties/understanding-new-plant-varieties

 

[EU]RASFF Week10-2020

警報通知(Alert Notifications)

イタリア産塩味チップスのアクリルアミド高含有(1994 µg/kg)、スペイン産冷凍メカジキ切り身の水銀(1.4 mg/kg)、エジプト産春タマネギの未承認物質カルボフラン(0.12 mg/kg)及びプロフェノホス(0.66 mg/kg)、

注意喚起情報(information for attention)

中国産乾燥クコの実の未承認物質カルボフラン(0.048 mg/kg)及びヘキサコナゾール(0.18 mg/kg)、インド産種なしブドウのメソミル(0.13 mg/kg)、グアテマラ産オランダ経由クレメンタインのクロルピリホス(0.034 mg/kg)、トルコ産マンダリンオレンジの未承認物質酸化フェンブタスズ(1.8 mg/kg)、インド産冷凍全形洗浄済みコウイカのカドミウム(1.5 mg/kg)、チュニジア産デーツシロップのアフラトキシン(B1 = 3.6; Tot. = 23. µg/kg)、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

中国産竹製ランチボックスからのホルムアルデヒド(48.4 mg/kg)及びメラミン(16.7 mg/kg)の溶出、中国産グリルからのニッケルの溶出(0.277 mg/l)、ドイツ産飼料用菜種粕の未承認物質メタンスルホン酸、

通関拒否通知(Border Rejections)

アルゼンチン産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 2.2; Tot. = 2.2 µg/kg)、トルコ産ザクロのプロクロラズ(1.541 mg/kg)、ブラジル産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 8.1; Tot. = 10 µg/kg)、スリランカ産ペッパー(トウガラシ)のアフラトキシン(B1 = 20; Tot. = 20 µg/kg)、中国産韓国経由台所用品セットからの揮発性有機化合物の溶出(1.4 mg/kg)、米国産ピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 38.1; Tot. = 42.2 µg/kg)、アルゼンチン産ピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 6.4)、中国産茹でたピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 4.9; Tot. = 4.9 µg/kg)、トルコ産ザクロのプロクロラズ(1.901 mg/kg)・イマザリル(0.883 mg/kg)及びシプロジニル(0.333 mg/kg)、トルコ産乾燥イチジクのオクラトキシンA (19.9 µg/kg)、インド産乾燥レッドチリのアフラトキシン(B1 = 13.7; Tot. = 14.0 mg/kg)、中国産ペンチ及びバーベキューセットからのクロムの溶出(3.6 mg/kg)及び高濃度の総溶出量(18 mg/dm²)、トルコ産ザクロのプロクロラズ(1.339 mg/kg)・ブプロフェジン(0,088 mg/kg)・ピリダベン(0.049 mg/kg)及びプロピコナゾール(0.149 mg/kg)、フィリピン産スナックの安息香酸(E210) (359 mg/kg)未承認及び着色料サンセットイエローFCF(E110)の未承認使用、エジプト産殻をとったピーナッツのアフラトキシン(Tot. = 89.2 / Tot. = 82.4 µg/kg)、

 

[ODS] ファクトシート更新

https://ods.od.nih.gov/factsheets/list-all/

ナイアシン、リボフラビン、亜鉛

新1日摂取量と新栄養成分表示及びサプリメント表示を反映

 

[FSAI]少量製造業者に対する栄養表示免除

Nutrition Labelling Exemption for Manufacturers of Small Quantities

6/3/2020

https://www.fsai.ie/faq/nutrition_labelling_exemption_small_quantities.html

消費者への食品情報規定の法律により、手作りの食品、消費者や地域の小売販売施設向けの少量の食品製造業者により直接供給される食品の栄養表示要件義務が免除される。

 

[FDA]警告文書 新型コロナウィルス(COVID-19)に関連した未承認、不正表示の製品

- Herbal Amy Inc

March 06, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/herbal-amy-inc-604813-03062020

- The Jim Bakker Show 

March 06, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/jim-bakker-show-604820-03062020

(銀溶液)

- Vivify Holistic Clinic  

March 06, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/vivify-holistic-clinic-604883-03062020

- Xephyr, LLC dba N-Ergetics

March 06, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/xephyr-llc-dba-n-ergetics-604588-03062020

- Colloidal Vitality LLC/Vital Silver

March 06, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/colloidal-vitality-llcvital-silver-604885-03062020

- GuruNanda LLC

March 06, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/gurunanda-llc-604930-03062020

- Quinessence Aromatherapy LTD

March 06, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/quinessence-aromatherapy-ltd-605013-03062020

 

[ヘルスカナダ] リコール: O/W Ahiツナ製品の一部がヒスタミン高濃度のため回収措置

Certain O/W Ahi Tuna products recalled due to histamine

March 6, 2020

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/inspection/2020/72523r-eng.php

Save-On-FoodsはO/W Ahiツナ製品の一部をヒスタミン高濃度のため回収措置。

 

[Codex]コーデックス一般原則部会/会合延期

Codex Committee on General Principles / meeting postponed

06/03/2020

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1265195/

2020年3月23-27日フランスボルドーで開催予定だったが延期

 

[FTC]お茶の販売業者は有名なインフルエンサーへの支払いを適切に開示せず消費者を誤解させた、FTCは主張する

Tea Marketer Misled Consumers, Didn’t Adequately Disclose Payments to Well-Known Influencers, FTC Alleges

March 6, 2020

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2020/03/tea-marketer-misled-consumers-didnt-adequately-disclose-payments

Teamiは製品で減量や病気の治療ができると主張

Teami 社は信頼できる科学的根拠なしにTeami 30 日デトックスパックで減量、がん治療、詰まった血管をきれいにする、偏頭痛を減らす、インフルエンザを予防する、風邪治療に役立つといった主張をしていた。またこの宣伝をインスタグラムに投稿していたCardi B, Katya Elise Henry, Brittany Renner, Adrienne Bailon, Princess Mae, Jordin Sparks, Alexa PenaVega, Leyla Milani-Khoshbin, Jenicka Lopez, および Darnell Nicoleは、この製品の宣伝について「more」をクリックしないとお金をもらった投稿であることが見えないようにしていた。FTCは10人のインフルエンサーにも警告文書を送った。

 

-消費者向けブログ

FTC: Detox tea claims are hard to swallow

March 6, 2020 by Colleen Tressler

https://www.consumer.ftc.gov/blog/2020/03/ftc-detox-tea-claims-are-hard-swallow

ソーシャルメディアでの健康関連製品の保証についてFTCが問題にした初めての事例になる

 

-事業者向けブログ

FTC’s Teami case: Spilling the tea about influencers and advertisers

By: Lesley Fair | Mar 6, 2020

https://www.ftc.gov/news-events/blogs/business-blog/2020/03/ftcs-teami-case-spilling-tea-about-influencers-advertisers

インフルエンサーも法を守る必要がある

 

論文

-グローバルヘルスにおける物語の危険性

The danger of stories in global health

Sophie Harman

THE LANCET PERSPECTIVES|THE ART OF MEDICINE| VOLUME 395, ISSUE 10226, P776-777, MARCH 07, 2020

科学や医学やグローバルヘルスの分野で働く人は誰でも、必ずしも根拠や事実に基づかない「物語」を聞いたことがあるだろう。COVID-19対策でも示されているとおり、アウトブレイク対策の一部はデマや物語の拡散をコントロールすることに費やされている。良い科学や根拠に基づいた医学はそのような物語の追放に役立つ。物語は虚偽の情報を拡散する場合には危険である、物語は一つの逸話を強要する場合危険である、そして科学や医学と関係なく物語に惹かれると危険である。

自分たちのコミュニティーによそ者が病気を持ち込んで広めたという物語は情報交換のしかたを変えてしまう。病気の拡大を止めるための介入が、どんなに科学的根拠があろうとも、失敗する。こうした物語を否定するときに、我々はあまりにもしばしば女性のせいにする。

(ワクチン拒否の話も含む長い記事)

 

-スーパーマーケットの棚の絶滅危惧種

Endangered species on supermarket shelves

6-MAR-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-03/tuoh-eso030620.php

香港大学の保全科学ラボが香港の食品サプライにおける欧州ウナギの驚くべき頻度を明らかにする

Science Advancesに発表された研究によると小売りされているウナギ製品の約50%にCITES規制対象のヨーロッパウナギ(Anguilla anguilla)が含まれる

 

-中国南京でのザリガニ(アメリカザリガニ)摂取によるHaff病アウトブレイク

Outbreak of Haff disease caused by consumption of crayfish (Procambarus clarkii) in nanjing, China.

Guo B, et al.

Clin Toxicol (Phila). 2019 May;57(5):331-337.

2016年6月20日から8月29日までの間に494人の患者が出た。ザリガニを食べてから症状が出るまでの時間の中央値は7.1時間でレンジは1-20時間。全ての患者が局所的あるいは広汎性筋肉痛を報告したが腎障害はなかった。全ての患者で血清クレアチニンキナーゼの増加が観察された。平均ザリガニ摂取量は1日20匹(レンジ2-80)。疾患リスクの増加に関連するのは大量のザリガニを食べる、飲酒、ザリガニの頭および/または内臓を食べること。ザリガニと川の水、堆積物に既知あるいは新規の毒素は同定されなかった

 

-藍藻を食べた後の緑色の母乳:症例報告

Green Breast Milk Following Ingestion of Blue-Green Algae: A Case Report.

Naor N, et al.

Breastfeed Med. 2019 Apr;14(3):203-204.

イスラエルからの症例報告。サプリメントの使用による。

 

-紅麹サプリメントの安全性:RCTの系統的レビューとメタ解析

Safety of red yeast rice supplementation: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials.

Fogacci F, , et al.

Pharmacol Res. 2019 May;143:1-16.

 

-何故環境保護主義者が肉を食べるのか

Why environmentalists eat meat.

Scott E, Kallis G, Zografos C.

PLoS One. 2019 Jul 11;14(7):e0219607.

42人の環境に配慮している研究者に何故肉を食べるのかを尋ねた研究。彼らは肉を食べることの環境や倫理的問題を知っているが個人の行動より政治や技術のほうが大切だと考えたり個人の行動の影響を疑っていたりきっかけが無かったりという理由を述べた。スペインの研究

(何故完全にゼロにしないといけない前提なんだろう?)

 

-食事カドミウム摂取と皮膚悪性黒色腫:イタリアの集団ベースの症例対照研究

Dietary cadmium intake and risk of cutaneous melanoma: An Italian population-based case-control study.

Filippini T, , et al.

J Trace Elem Med Biol. 2019 Dec;56:100-106.

イタリア北部Emilia-Romagna地域の新たに皮膚悪性黒色腫と診断された380人とマッチさせた対照群719人の食事頻度質問表による食事摂取量を評価。エネルギー摂取量の中央値で調整したカドミウム摂取量は症例で6.11 μg/day、対照で5.97 μg/day。食事からのカドミウム摂取と皮膚悪性黒色腫リスクの間に正の、非直線的関連があった

(カドミウム摂取量少ないんだなと思ったので)

 

-ナツメグ過剰摂取:スパイスはそんなに良くない

Nutmeg overdose: Spice not so nice.

Beckerman B, Persaud H.

Complement Ther Med. 2019 Oct;46:44-46.

若い男性のナツメグ中毒の症例報告

(ナツメグは精神神経症状が出るので誤診されると大変。スパイスはわりとキツい作用のあるものが多いので風味付け以外で使わない)

 

-グルテンフリー食のセリアック病のスペインの子どもと青少年のセリアック病でない人と比べた栄養状態

Nutritional Status in Spanish Children and Adolescents with Celiac Disease on a Gluten Free Diet Compared to Non-Celiac Disease Controls.

Ballestero Fernández C, et al.

Nutrients. 2019 Oct 1;11(10). pii: E2329

 

-モンテカルロシミュレーションを用いたイランにおけるお茶摂取からのフッ素暴露による非発がん健康リスク評価

Non-Carcinogenic Health Risk Assessment due to Fluoride Exposure from Tea Consumption in Iran Using Monte Carlo Simulation.

Karami MA, , et al.

Int J Environ Res Public Health. 2019 Nov 2;16(21). pii: E4261

男性成人でハザード比1を超える

 

-排水の灌水への再利用の文脈での懸念となる新興汚染物質のリスク評価:統合モデル作成アプローチ

Risk assessment of contaminants of emerging concern in the context of wastewater reuse for irrigation: An integrated modelling approach.

Delli Compagni R, et al.,

Chemosphere. 2020 Mar;242:125185.

 

-低アレルゲンコチニールでアナフィラキシーを起こした8歳男児の症例

平瀨 敏志ら、

アレルギー/69 巻 (2020) 1 号

https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/69/1/69_48/_article/-char/ja/

(「低アレルゲンコチニール入りのフランクフルト」

タンパク質含量を減らしたもののことらしいけど、重症アレルギーなら合成色素の方が「安全」なのに)

 

その他

SMC NZ

捕食者フリー2050戦略-専門家の反応

Predator Free 2050 strategy – Expert Reaction

Published: 09 March 2020

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2020/03/09/predator-free-2050-strategy-expert-reaction/

保全省が捕食者フリー2050戦略と行動計画を発表した。三つの哺乳類グループ:ポッサム、ラット三種類、オコジョ・イタチ・フェレットに焦点を絞っている

専門家の反応略

(かなり困難な課題。「可愛い動物を毒で殺す」とかゲノム編集を使って種を滅ぼすとかしないといけなくて)