[MPI]コロナウィルスと食品安全
COVID-19 and food safety
07 Apr 2020
食品安全とコロナウィルス及び食品取扱業者と事業者向けのガイダンスについて更新。
[FDA]着色添加物認証に関する報告:2020会計年度第2四半期、January 1-March 31
Report on the Certification of Color Additives: 2nd Quarter, Fiscal Year 2020, January 1-March 31
04/06/2020
[FDA]FDAはCOVID-19パンデミック中の卵安全性規則に、卵の安全性を確保しつつ暫定的柔軟性を提供する
FDA Provides Temporary Flexibility Regarding the Egg Safety Rule During COVID-19 Pandemic While Still Ensuring the Safety of Eggs
April 6, 2020
消費者の殻付き卵需要増加にこたえるため、通常は加工用に出荷する卵をスーパーマケットなどの小売りに販売するための柔軟性を提供する
[ANSES]ANSESはレゾルシノールをヒトへの内分泌攪乱物質と同定することを提案
ANSES proposes identifying resorcinol as a proven endocrine disruptor for humans
03/04/2020
レゾルシノールはタイヤやゴム製品、接着剤、工場用樹脂の製造に使われている。またヘアダイ、プロ用マスカラなどのある種の化粧品や衛生用品、エビなどの食品の抗酸化剤、ある種の医薬品の防腐剤にも使われている。ANSESは国家内分泌攪乱物質戦略の一環としてレゾルシノールが甲状腺機能に影響して有害影響につながるため内分泌攪乱物質の条件をみたすと評価した。ANSESはREACh規制の極めて高い懸念のある物質として同定するよう提案している
[ANSES]COVID-19:殺菌に関連する中毒やその他のリスク状況に注意
COVID-19: beware of poisoning linked to disinfection and other risk situations
02/04/2020
フランスの中毒コントロールセンターはCOVID-19に関連した多数の中毒や家庭内事故を報告している。ここに状況の更新とリスクを避けるための助言を提供する。
2020年3月1日から24日の間に、COVID-19の文脈に関連する可能性があると同定された337件の情報提供要請があった。症状が言及されていたのは245件の暴露のうち144件。中毒情報センターはいくつかの異なるリスク源を同定し、ANSESは中毒や事故予防のためにいくつかの助言を提供する。
洗剤と殺菌剤
有毒な蒸気の吸入や製品をボトルやコップに移した後の小さい子どもの事故、漂白剤を食品をきれいにするのに使った、などがリスク状況になる。
事故を避けるために
・使用方法に厳密に従うこと
・洗剤や殺菌剤を混ぜない
・もとの容器と違う場合には明確に表示して子どもの手の届かないところに保管
・全ての製品は子どもの手の届かないところに保管
・床や表面用の洗浄剤をヒトに使わない
・食品用でないものは食品に使わない
アルコールベースの溶液
・もとの容器と違う場合には明確に表示して子どもの手の届かないところに保管
・アルコールベースの溶液は子どもの手の届かないところに保管
・自分で作った溶液はWHOウェブサイトのような公式使用法に従う
エッセンシャルオイル
「自然免疫を強化」あるいは「コロナウイルスと戦う」ためにエッセンシャルオイルを自分で経口摂取する、あるいは「閉鎖空間を清潔にする」ためにエッセンシャルオイルを喘息患者などのリスクのある人がスプレーする、あるいはサージカルマスクを殺菌するために使うなどの不適切使用がリスクとなっている。
ANSESはエッセンシャルオイルはコロナウイルス対策には使えないことを再度強調する。これらのオイルの使用方法に従い呼吸器疾患のある人や妊娠または授乳中の女性はエッセンシャルオイルを使うべきでは無い
抗炎症薬
非ステロイド抗炎症薬、副腎皮質ステロイド、気管支拡張薬および関連抗炎症薬の使用にはガイドが必要である
・処方されている薬を止めない
・熱が出たときにパラセタモールの代わりに非ステロイド抗炎症薬を使わない
[RIVM]6価クロムによる有害健康影響と病気:POMS場所の喉頭がんに関する科学文献とリスク評価の更新
Adverse health effects and diseases caused by chromium-6 : Update of the scientific literature and risk assessment with regard to laryngeal cancer at the POMS sites
06-04-2020
1984年から2006年の間に防衛省はいわゆるPOMS(事前集積組織的資材貯蔵)サイトでアメリカの備品を維持していた。その間、主に塗装に使われたプライマーに含まれた6価クロムに暴露された可能性がある。2018年にRIVMは6価クロムの有害健康影響と病気についての概要を発表し、2019年に更新した。その結果6価クロムが喉頭がんを誘発する疑いがあったことからRIVMは6価クロムに接触した元従業員を評価した。2018年に既にPOMSサイトでの6価クロム暴露は肺がん、鼻腔および副鼻腔がん、胃がん、アレルギー性喘息、鼻炎、アレルギー性接触性皮膚炎、クロム潰瘍による鼻中隔穿孔をおこした可能性があると結論している。これらの病気の発症リスクは暴露期間が長いあるいはより頻繁であればあるほど大きい。
本文オランダ語
論文
-多くの人気のある生殖能力と妊娠計画アプリの正確さに疑問
Doubts cast over accuracy of many popular fertility and pregnancy planning apps
6-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/b-dco040220.php
BMJ Sexual & Reproductive Health
その他
-英国の携帯電話塔が奇妙なCOVID-19陰謀論で放火された
UK phone towers set on fire amid 'bizarre' COVID-19 conspiracy theory
By 9News Staff Apr 5, 2020
英国当局はCOVID-19と5Gネットワークを結びつける陰謀論で標的にされた可能性のある携帯電話塔が関与する一連の火事を捜査中である。BBCによると最近携帯電話塔3カ所が火事になった。リバプール市長Joe AndersonはGuardianに、ソーシャルメディアで広がっているCOVID-19と5Gネットワークを結びつける陰謀論に関連する脅迫を受け取ったと語った。
SMC UK
5Gがコロナウイルスの原因だと考える人についての専門家の反応
expert reaction to people who think 5G causes coronavirus
APRIL 4, 2020
https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-people-who-think-5g-causes-coronavirus/
オックスフォード大学病院NHSトラスト医療物理学と臨床工学部長Malcolm Sperrin教授
5Gの使用とCOVID-19や他のどんな生物学的ウイルスや細菌との間に意味のある関連は無い。この種の憶測は、医学によって人々を情報を与えたやり方で守ろうとする考慮された努力に反して非科学的信念を持ちたがる人のリスクにしかならない
Reading大学細胞微生物学准教授Simon Clarke博士
5G携帯電話がCOVID19の原因だという考えは全くの戯言である
Bristol大学小児科教授Adam Finn教授
インターネットはこの流行への協調した対応のために重要なツールであり、携帯電話の電波塔を破壊する行為は自分が乗っている沈みゆく船の救命ボートに穴を開けるようなものである
Southampton大学グローバルヘルス上級研究フェローMichael Head博士
陰謀論者は公衆衛生上の危険である。こうした陰謀論者に力を与える有名人たちは恥ずべきである
London School of Hygiene & Tropical Medicine微生物病因教授Brendan Wren教授
5G電波塔とCOVID-19アウトブレイクの関連に信頼できる根拠は無い。物理的生物学的に不可能である
(SMC UKは本気の「専門家の反応」を毎日たくさん出している)
コロナウイルス:英国政府は5Gインターネットアンテナ塔がCOVID-19を広めているという「気が狂った陰謀論」を激しく攻撃
Coronavirus: UK government hits out at ‘crazed conspiracy theory’ that 5G internet masts spread COVID-19
https://uk.news.yahoo.com/coronavirus-5g-covid-19-conspiracy-theory-uk-government-125819251.html
Boris Johnson首相の広報が火曜日に5Gアンテナ塔を破壊する人は命を危険にさらしていると警告しソーシャルメディア企業にそのようなデマを取り締まるよう依頼するという
-チャールズ皇太子のコロナウイルスはアーユルベーダとホメオパシーで治ったのではない
Prince Charles’s coronavirus wasn’t cured with ayurvedic, homeopathic treatment
Sam Jawed 6th April 2020
https://www.altnews.in/prince-charless-coronavirus-wasnt-cured-with-ayurvedic-homeopathic-treatment/
インドのAYUSH担当国務大臣のShripad Naikが、4月2日の記者会見でアーユルベーダとホメオパシーがチャールズ皇太子のCOVID19治療に役立ったと主張した。大臣の情報源はベンガルールのアーユルベーダドクターIsaac Mathaiである。このニュースはインドの有名メディアで報道された。Manish Tewari議員は「チャールズ皇太子にホメオパシーが効くなら我々も治療法としてインド伝統医学を探るべきである」とツイートした。
しかしチャールズ皇太子がホメオパシーでCOVID19を治したという報道は英国ではされておらず皇太子の事務所も否定している。チャールズ皇太子はNHSの医学的助言に従っていて、NHSはホメオパシーを勧めていない。