2020-04-09

[FSAI] ビタミンD

Vitamin D

11/3/2020

https://www.fsai.ie/faq/vitaminD.html

(要約)

第二次世界大戦後、ビタミンD欠乏症は消えたと思われていたが、2000年初め、乳幼児に20例以上のくる病が報告され、低ビタミンD状態は一般のアイルランド人に広がっている。アイルランドの11月~3月はビタミンD生成に必要な日光量が十分でない(現在ビタミンD推奨量は5 µg)。人々の屋内活動、日焼け止め使用により日光によるビタミンDが減少し、皮膚が黒褐色の人は日光暴露量が10~50倍必要で、宗教を理由に皮膚を外に晒さない人もおり、自然の食事からでは日光暴露を補強するだけのビタミンD摂取にならず、(ビタミンDの摂取源;https://www.fsai.ie/faq/vitaminD.html#dietary_sources)、ビタミンD添加の特定の食品(牛乳、ヨーグルト及びシリアル)は、それらを食べた人のみ追加でビタミンDを摂取する、という状況である。

ビタミンDを摂取できる食品は、油脂肪分の多い魚、卵黄及び強化食品(牛乳、ヨーグルト及びシリアル及び乳児用調製乳の一部)と多くない。レバーやキドニーのような内臓肉は摂取源であるが、ビタミンAが高く、幼児や妊娠中の女性には不向きである。ビタミンD含有量の例:卵1.6.㎍/個、ラムレバー0.9㎍/100g、ラムキドニー0.6㎍/100g、サーモン塩水漬缶27.2㎍/200g、グリルサバ17㎍/200g、イワシのオイル漬缶3.6㎍/100g、ツナ塩水漬缶2.2㎍/200g、Avonmore Supermilk 2㎍/100ml、Kellog’s Cornflakes,Kellogg’s Special K,Kellogg's Rice Krispies 2.9㎍/35g、Kellogg's All-Bran 2.2㎍/35g、乳児用調製乳、フォローアップミルク1.7㎍/100ml、小さい子供用の栄養素添加飲料3.1㎍/100ml、Brennan’s Wholegrain with Vitamin D 0.8㎍/2片。(2020年3月5日時点のリスト製品のビタミン含有量。製品成分は変わることがある)

米国の最新の食事ガイドラインでは、3歳までの乳幼児は1日5㎍のビタミンD摂取が推奨され、アイルランドと同緯度のカナダでは、乳児用調製乳500ml以下にはビタミンD 10㎍が補強されている。

ビタミンD欠乏症の症状は、子供はくる病(骨の弱体化)、成人は骨軟化症(骨の軟化)として現れる。また骨粗しょう症の原因でもある。低ビタミンD状態が、慢性疾患、例えば、高血圧症、循環器疾患、糖尿病(1型糖尿病)、炎症性疾患や自己免疫疾患及び特定のがんに起因する可能性のエビデンスが増えている。

FSAIの推奨は、母乳育児の0~1歳児はビタミンDのみのサプリメントを1日5㎍、調製乳の場合、ビタミンDが添加されているので、1日300ml以上飲むならば、サプリメントは不要、というものである。(しかし、例えば、未熟児や継続的な医療を受ける乳児は、医師の指示に従うべきである。)母乳は生後~6か月の乳児にとって最適だがビタミンDが少ない。また、新生児は母親のビタミンD貯蓄量の50-60%なので、補強は必要である。ビタミンDサプリメント使用の推奨対象は0~1歳児だが、その年齢以上の子供にも有益なこともある。ただし、推奨量の1日5㎍を超えないことが重要である。

乳児のみだけでなく、アイルランド居住のビタミンD不足の人すべてがリスク集団である。出産可能年齢や青年期の女性が低ビタミンD状態であるというエビデンスもある。

研究は、国内の低ビタミンD状態及びビタミンD欠乏症は増えつつあり、各集団のビタミンD必要量を評価する必要がある、とする。妊娠中の女性や12か月~5歳児の「リスク」集団の必要量はFSAIより後日示される。食品からビタミンDを摂取する方法についてはHealthy Eating, Food Safety and Food Legislationの58~59ページにある。

https://www.fsai.ie/publications/healthy_eating_guidelines/

 

[WHO]コロナウイルスのサイト

Coronavirus disease (COVID-19) advice for the public: Myth busters

https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/advice-for-public/myth-busters

Myth bustersに飲酒や5Gが追加されている

 

-子どもたちや若い人達がCOVID-19とつきあうのを助ける子どもの物語の本発表

Children’s story book released to help children and young people cope with COVID-19

9 April 2020

https://www.who.int/news-room/detail/09-04-2020-children-s-story-book-released-to-help-children-and-young-people-cope-with-covid-19

“私のヒーローはあなた、どうやって子どもがCOVID-19と戦えるか!My Hero is You, How kids can fight COVID-19!”

 

[ANSES]COVID-19流行中につくられた下水汚泥は殺菌後のみ農地に使用できる

Sewage sludge produced during the COVID-19 epidemic can only be applied to fields after disinfection

02/04/2020

https://www.anses.fr/en/content/sewage-sludge-produced-during-covid-19-epidemic-can-only-be-applied-fields-after

ANSESは緊急要請を受けて意見を発表した。規制に従って殺菌処理された汚泥のSARS-CoV-2汚染リスクは低い~無視できるの範囲と考えられている。一方現在入手可能なデータからは未処理汚泥の汚染レベルやどのくらいの期間でウイルスが不活性化するのかを正確に定義することができない。そのためANSESは流行期の下水汚泥は最初の細菌なしにはまくべきではないと助言する。

解析は他のウイルスに対する汚泥処理の有効性をもとにした

農地へまくことをより安全にするにはしっかりした殺菌処理が必要である

 

[ANSES]身体活動を維持しじっとしていることを制限:ANSESはロックダウン状態のガイドラインを採択

Keep up physical activity and limit sedentary behaviour: ANSES adapts its guidelines to the lockdown situation

06/04/2020

https://www.anses.fr/en/content/keep-physical-activity-and-limit-sedentary-behaviour-anses-adapts-its-guidelines-lockdown

外に出かけることが減り、身体活動が減りじっとしてい留ことが増え、食事バランスが悪くなる..。COVID-19流行対策のロックダウンは我々の健康に特定のリスクとなるだろう。ANSESはこれらの普通でない状況の筋骨格系、心血管系、代謝系への影響を緩和する助言をするよう内部要請した。

2016年2月にANSESは運動不足のハザードについて意見を発表していて今回それをベースにロックダウン状況へのガイドを採用した。またロックダウン特有のハザード、精神衛生と睡眠についても同定した

・狭い場所でも日々の十分な身体活動を維持しよう

・画面を見ることには積極的に休みをとり、間食は避ける

・高齢者、子ども、青少年は特に注意を払う

 

[FAO]FAO事務局長はCOVID-19に直面して集合的協調的アプローチを呼びかける

FAO Director-General calls for a collective and collaborative approach to face COVID-19

08/04/2020

http://www.fao.org/director-general/news/news-article/en/c/1270306/

FAO史上初の常任代表とのバーチャル会議で、QU Dongyu事務局長はCOVID-19パンデミックは「豊かな人も貧しい人も、全ての国の全ての人に、影響する」と述べ、それに取り組むには問題を予測し計画をたてしっかりした国際協調が必要であるとした。

(略)

事務協調は食料安全保障に与えるこのパンデミックの影響についてのFAOの展望を示した。FAOの主な関心は農業生産のレジリエンス工場とサプライチェーンを守ることである。全ての国は栄養上の危機を予防するために各国のフードシステムを保護すべきである「安全な食品と栄養は健康対応の必須要件である」

「より多く、より良く、可能なら地元で生産しよう」と述べ、「食品供給の問題は高値につながるが、一部の場所では生死の問題である」

 

[ASA]動物の健康用製品の主張を審査する

Vetting claims about products for animal health

CAP News 09 Apr 2020

https://www.asa.org.uk/news/vetting-claims-about-products-for-animal-health.html

市場には我々の動物の友人の健康を保つことを目的にした多様な製品がある、医薬品、医療機器、食品サプリメントなど。ヒト用の健康製品と同様、広告主は製品の宣伝が正確な方の枠組みに収まることを確実にしなければならず、有効性についての主張を支持する根拠を有さなければならない。

・未許可製品に医療クレームをしない

動物用医薬品は動物用医薬品局による許可が必要で許可された動物用医薬品のどんな宣伝も製品の特徴要約書に従わなければならない。製品が動物の良くない状態を治療するのに効果があるというどんな宣伝も、例えば栄養欠乏によるとする馬の行動改善など、医療宣伝と見なされる可能性が高い。未承認製品の医療宣伝は、どんな根拠を保有していても規則違反である

・主張には根拠を確実にもっていること

・比較クレームには注意

 

[ASA]ギャンブル広告と「ロックダウン」

Gambling advertising and ‘lockdown’

07 Apr 2020

https://www.asa.org.uk/news/gambling-advertising-and-lockdown.html

オンラインギャンブル業界の行為、その広告の性質や頻度を含む、はこの国の危機時に特に監視されている。「ロックダウン」により「囚われた人々」ができた。多くの人が将来について不安で、相当な人が経済的な困難に直面している。中にはギャンブルがこの事態からの逃避になると感じ、ギャンブルに関連するリスクが高くなっている。そのため我々はギャンブル事業者に通常以上に注意している

(詳細略)

 

[DWI]展望と戦略目標2020-2025

Vision and strategic objectives 2020-2025

http://www.dwi.gov.uk/about/our-strategic-plan/index.htm

・イングランドとウェールズの飲料水供給の品質と充足性を向上させ守る

・公衆衛生を守り飲料水への人々の信頼を維持する

・飲料水の質の効果的で均衡のとれた規制

・現在と将来世代のための水の品質と充足性を戦略的に計画する

 

[Codex]食品サプライチェーンをCOVID-19から守る

Protecting the food supply chain from COVID-19

08/04/2020

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1270223/

孤立や隔離の時、我々全ては、全ての家庭で食品が確実に入手できるようにするために、これまで以上に安全で効率的な食品供給網に依存する。コロナウルスのヒトからヒトへの拡散を避けるための対策により消費者の店舗や市場での食品購入がますます困難になっているため、政府は販売店の棚に食品を維持し続けるため尽力している。

このため食品そのものとそれを提供するために働いている人達は安全である必要がある。そのため食品衛生は重要である。現在の根拠からはCOVID-19の主要伝染経路は人の間であり食品ではないことが示されているが、食品衛生は新型ウイルスからだけではなく他の食品を介して容易に伝わるウイルスや有害細菌から守るためにもこれまで通り重要である。

どうすればそれが達成できるのかは我々が知っている。コーデックスは食品衛生を世界に広めたパイオニアである。

 

その他

-EXPERT Q&A COVID-19: 数字の意味は

COVID-19: What the Numbers Mean

by DAVID TULLER, DRPH  April 08, 2020

https://www.berkeleywellness.com/healthy-community/contagious-disease/article/covid-19-what-numbers-really-mean

John Swartzberg博士との連続インタビューシリーズの一つ。毎日報告される症例や死亡などの数について。4月4日にインタビュー

数字の文脈は?

最初に言わなければいけないことは今日の数字は正確なものではないということだ。報告された感染者の数は、調べた人々の総数のうち、だとおもうかもしれないが全てのデータが保健当局に報告されているわけではない。多くのラボはポジティブな結果しか報告せず、一部は全く報告していない。彼らは検査結果を出すだけで精一杯で当局への報告まで手が回らない。

さらに検査数が多すぎて先週は結果を出すのに5-7日かかった。それは資源の無駄を意味する。患者が来たらCOVID-19だと考えて隔離してベッドを与え彼らの治療には個人保護装備(PPE)を身につける必要がある。そしてネガティブかポジティブかの結果は一週間後だ。もしネガティブだったら隔離室やPPEは他の人に使うべきだった。この流行はインフルエンザシーズンと重なっているため、多くの患者がCOVID-19ではなくインフルエンザだった。

検査不足の影響は?

基本的にまだ足りない。現在の状況の主な理由は二つある、最初はトランプ政権下のCDCとFDAによる検査の完全なる失態、そしてもうひとつは我々の社会が数十年にわたって公衆衛生に資金を投じてこなかったことである

(以下略。アメリカの話)

 

-オンライン食料配達業者はコロナウイルス需要を満たすのに苦労している

Online grocery deliverers struggle to satisfy coronavirus demand

April 7, 2020  By Associated PressApril 7, 2020 | 3:12pm

https://nypost.com/2020/04/07/online-grocery-deliverers-struggle-to-satisfy-coronavirus-demand/

パンデミックでみんなが家にいるのはオンライン食品配達サービスにとっては絶好の機会である。実際のところ彼らは注文の急増に追いつかない。多くのデリバリーサービスで問題になっているのは人手不足。しかし英国のオンラインのみのスーパーマーケットOcadoは倉庫でロボットが働いている。

米国ではオンラインへの移行はあまり進んでいなかった。特に患者の多いニューヨーク市では通常一時間で配達されていたものが数日かかるようになっている

(いろいろ略。レストラン等で解雇された人達を配達員に雇うとか)

 

-肥満はCOVID-19の主要リスク因子、フランスの主任疫学者がいう

Obesity is major COVID-19 risk factor, says French chief epidemiologist

By Geert De ClercqReuters April 8, 2020

https://ca.news.yahoo.com/french-virus-lockdown-extended-weeks-072453722.html

新型コロナウイルスに感染した人にとって過体重であることは大きなリスク要因で、米国は特に肥満率が高いので脆弱である、と水曜日にフランスの主任疫学者Jean-François Delfraissy教授が述べた