[FDA]コロナウイルス更新:連邦判事はGenesis II Church of Health and Healing (Genesis) に対してCOVID-19の治療用にと工業用漂白剤の同等品である二酸化塩素製品の販売を停止する仮処分を出す
Coronavirus (COVID-19) Update: Federal judge enters temporary injunction against Genesis II Church of Health and Healing, preventing sale of Chlorine Dioxide Products Equivalent to Industrial Bleach to Treat COVID-19
April 17, 2020
ミラクルミネラル溶液(MMS)の販売を直ちに停止するよう要求した
(これまでも何度もいろいろな病気に対して虚偽の宣伝をしていて警告されているのになくならない)
[FDA]FDAは食品安全近代化の一般原則についての再開意見募集の期間を延長する
FDA Extends Reopened Comment Period on General Principles for Food Standards Modernization
April 17, 2020
2020年7月20日までに延長
[Defra]酪農業界はミルクの供給を管理するために協力
Dairy industry to join together to manage milk supply
17 April 2020
https://www.gov.uk/government/news/dairy-industry-to-join-together-to-manage-milk-supply
コロナ危機の間に協力できるよう競争規則を暫定的に緩和
[DHSC]全国検査コーディネーターが未承認抗体検査に警告
National testing coordinator warns against unapproved antibody tests
Published 18 April 2020
英国コロナウイルス検査計画コーディネーターであるJohn Newton教授が未承認抗体検査キットを買わないように警告
企業や個人がオンライン販売されている抗体検査キットを買って抗体があったらまた働けると思っているとの報道がいくつかあった。しかしこれまでのところ英国を含めどこの国でも信頼できる抗体検査をまだみつけていない。未承認検査は不正確または矛盾する結果を出して検査したヒトやその周囲のヒトを誤解させてリスクに晒す可能性がある。現在政府はこうした検査を提供しているいくつかの企業と協力して有効性を検証中である。しかしながらこれまでのところ一般向けに使用できる性能をもった検査はない
[HSA]アルコールベースのハンドサニタイザーの適切な使用と保管
Proper Use and Storage of Alcohol-based Hand Sanitisers
17 Apr 2020
https://www.hsa.gov.sg/consumer-safety/articles//details/alcohol-based-hand-sanitisers
アルコールベースのハンドサニタイザーは一般的に引火性であるが60%以上の高濃度アルコールの場合は特にそうである。しかしハンドサニタイザーを適切に使用し保管している場合には引火性のリスクは低い。
アルコールベースのハンドサニタイザーを使うときは、手が乾くまで手の表面全体にしっかりこすりつけること。手にアルコールが残っていてそれが裸火の近くにあると火がつく可能性がある。
アルコールベースのハンドサニタイザーは涼しい場所に保管すること。裸火や熱の近くには保管しない。特に100mL以上の高容量の場合は。
ハンドサニタイザーの蓋やキャップは常にしっかり閉めること。
引火性のため、HSAは60%以上のアルコールを含む100mL以上の製品には警告表示を要求している。
細菌やウイルスからあなたを守る最も効果的な方法は石けんと水で定期的に手を洗うことである。ハンドサニタイザーを使うのは石けんと水が使えない場合のみ。
[FSA]FSAはコロナウイルスに対応して肉業界に有事計画を実施
FSA puts meat industry contingency plans in place in response to coronavirus
17 April 2020
消費者の安全性を確保し動物の福祉保護が維持されるための、屠殺場で実施する新しい計画
[FSA]FSAはコロナウイルス(COVID-19)についての消費者向けガイダンスを発表
FSA publishes guidance for consumers on coronavirus (COVID-19)
17 April 2020
新しいFSAガイダンスは消費者に食品のコロナウイルス(COVID-19)リスクは低いままであることを再確認
Guidance for consumers on coronavirus (COVID-19) and food
Published 17 April 2020
[USDA]USDAは新たに裏庭で鳥を飼う人向けのリソースを提供
USDA Offers Resources for New Backyard Poultry Keepers
Last Modified: Apr 16, 2020
https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/news/sa_by_date/sa-2020/backyard-poultry-keeper-resources
毎年春になると多くの人が裏庭で家禽を飼い始めるが今年は特に多いようだ。APHISは全ての鳥の群れの健康を守るために多くのリソースを提供する教育キャンペーンを行っている。バイオセキュリティ対策は裏庭の鳥を守るためだけではなく市販の家禽も守る
(以下略)
[Codex]COVID-19 / コーデックスはオンラインで議論
COVID-19 / Codex discusses working online
17/04/2020
http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1271514/
コーデックス執行委員会は2020年4月2日にオンラインで非公式会合
デジタルコーデックスに向けて
論文
-議論の多い「ジーンドライブ」が恐ろしい小麦の病原体を安全化する
Controversial ‘gene drive’ could disarm deadly wheat pathogen
By Elizabeth PennisiApr. 17, 2020
https://www.sciencemag.org/news/2020/04/controversial-gene-drive-could-disarm-deadly-wheat-pathogen
Fusarium真菌は全ての小麦農家にとって脅威であり収量を減らしヒトや動物にとって有毒な毒素を作る。今回オーストラリアの研究者らがFusarium graminearumと戦う新しい戦略を生み出した。ジーンドライブという技術を使って真菌を有害にする遺伝子を取り除くのである。チームはbioRxivに査読前原稿を投稿した。
この戦略に疑問を提示する研究者もいる
-「地産食品」に頼ることは世界のほとんどにとって遠い夢
Relying on 'local food' is a distant dream for most of the world
17-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/au-ro041620.php
Nature Foodに発表された、世界の食糧需要をみたすための作物の生産半径モデル。半径100km以内で主食となる作物を得られるのは世界人口の27%
-意図的混入ではなく管理不行き届きがウガンダの農家のサプライの問題の根源
Mismanagment, not tampering, at root of supply problems for Ugandan farmers
17-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/uoc-mnt041720.php
何年もの間、ウガンダの農業の必需品の質の悪さに意図的混入が疑われていた-例えば種の袋にお金目的で重い石を入れているのではないかといったような。しかし最近の発表によると意図的異物混入の根拠はないが、管理の悪さや不適切なインフラの根拠がたくさんあり、それがウガンダの農家にとって相当な問題になっている。
(管理が悪くて質が低下したことを、他人の悪意によると主張するのが当然になっていることのほうが問題のような)
-モンタナ大学の研究は女性アスリートにとって多様な食生活はスポーツサプリメントと同じくらい有効であることを発見
UM study finds diverse diet as effective as sports supplements for female athletes
17-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/tuom-usf041720.php
スポーツ栄養用の各種製品は、女性アスリートが回復するのに普通の安価なジャガイモベースの食事より効果があるわけではないことを発見。European Journal of Applied Physiology
-ワールドレポート:激流で溢れる:COVID-19創薬パイプライン
Flooded by the torrent: the COVID-19 drug pipeline
Asher Mullard
THE LANCET VOLUME 395, ISSUE 10232, P1245-1246, APRIL 18, 2020
世界はCOVID-19治療薬候補の試験に大急ぎである。しかし本当にそんなにたくさんの試験が必要なのだろうか?Asher Mullardが報告する。
COVID-19創薬パイプラインはパンデミックと同じスピードでは大きくなっていない。しかしその拡大速度は少し休止が欲しい。COVID-19が拡大してから、研究者らはいわゆる抗ウイルス薬や免疫モジュレーターから根拠のない細胞療法やビタミンCまであらゆるものに対して、180以上もの臨床試験を開始した。さらに150もの試験が患者を募集中である。
パンデミック準備専門家はこのことは重要な疑問を提示するという。「300もの臨床試験が必要なのだろうか?それは良い資源の使い方なのだろうか?私はそうは思わない」英国の公衆衛生迅速サポートチームの部長でLondon School of Hygiene & Tropical Medicineの感染症専門家Daniel Bauschはいう。
(以下略。火事場泥棒みたいな人達を選別するのは難しい)
-オフライン:CoHERE—パンデミック後の医療戦略の要請
Offline: CoHERE—a call for a post-pandemic health strategy
Richard Horton
THE LANCET VOLUME 395, ISSUE 10232, P1242, APRIL 18, 2020
病気より治療の方が悪い?先週保守系雑誌The Spectatorの編集者Fraser Nelsonが、リークされた英国政府の文書でCOVID-19ロックダウンによる長期死亡が15万人に達するとThe Daily Telegraphに暴露してこの疑問が注目された。その数字はCOVID-19による予想される死亡よりもはるかに大きい数字であるという。この「ロックダウンの犠牲者」が今や政府の主な懸念である。このパンデミックをコントロールするための「社会的ダメージ」はBoris Johnson内閣を分断している。そして首相自身がまだ感染から回復途中でありこのトレードオフをどう解決するのかについての政府の明確な方針はない。英国の健康社会保障大臣Matt Hancockは15万という数字を否定している。しかし彼も他の大臣も経済の問題は承知している。
経済と健康については英国の会計研究所(Institute for Fiscal Studies)がこれまでのところ最も信頼できる報告をしている。彼らは経済停滞によるより広範な人々の健康への影響は避けられないと結論している。2008年の不況の後、失業や景気悪化で約90万人の労働年齢の人々が慢性の精神的あるいは身体的病気を発症した。1%の失業は2%の慢性疾患増加になるようだ。貧困レベルの増加は特に新生児や小さい子どもに深刻な健康影響を与える。不況時に生まれると寿命が約5%減ると推定されている。もし不況が2008年と同等だとすると(経済学者はそれよりもっと悪いだろうということで合意している)英国では労働年齢の人達が50万人追加で精神的疾患になる可能性があると予想される。しかしCOVID-19は世界的パンデミックである。そしてそのグローバルヘルスへの影響は深刻でトラウマになるようなものだろう。
世界銀行はサハラ以南のアフリカへの影響に特別警報を発した。貿易、旅行、援助、外国直接投資など全てがなくなり、食料安全保障の危機は夢想ではなく現実的な可能性である。世界銀行は今後15ヶ月でアフリカへの1600億ドルの投資を約束した。一方WTOは世界の貿易は13-32%縮小するだろうと予想する。その影響は2008年世界金融危機より遙かに悪いだろう。現在ポストパンデミック経済計画の緊急の必要性について多くの議論が行われているが、同時に必要なのはポストCOVID-19医療回復計画である。それをCoHEREと呼ぼう。健康かお金かのトレードオフではない。この残酷で正しくない二分法はネオリベラルの妄想である。CoHEREの要素は明確で、最も脆弱な人達を社会的に守るために投資し不平等を減らすための政策を優先し医療システムを強化し、より強力でより効果的なグローバルヘルスセキュリティを用意しよう。で誰が主導する?
(一部省略。グローバルヘルスを標榜している人達はこういう複雑な将来予想や対策を提言して欲しかったんだけど、渋谷先生にはものすごくがっかりした)
その他
-SMC NZ
自然災害への備えとCOVID-19 –専門家の反応
Natural hazard preparedness and COVID-19 – Expert Reaction
Published: 17 April 2020
先週、我々がCOVID-19パンデミックに集中している間でも自然災害はおこるといういくつかの警告があった
バヌアツをサイクロンHaroldが襲いクライストチャーチにはマグニチュード4.3の地震がありインドネシアではAnak Krakatau山が噴火した。
SMCは以下のコメントを集めた
GNS科学、データサイエンスとジオハザード監視マネージャーBruce Girdwood
たとえ現在のような不確かな時期であってもニュージーランドのジオハザード監視は続いている
Massey大学災害研究協同センターJulia Becker 博士と David Johnston教授
国として、我々は全ての種類の異なるハザードに備える必要がある
NIWA流体力学者Emily Lane博士
COVID-19より津波警報のほうが直ちに人命への脅威となるので隔離中であっても津波があったら避難すべきである。問題はどうやって物理的距離をとりつつ避難するか、でそれは困難である可能性がある
WellingtonのVictoria大学心理学名誉教授John McClure
COVID-19を封じ込めるためのニュージーランド政府の断固たる対応は賞賛に値する。それは他のリスクやハザードにも当てはめることができる。何故COVID-19にはこのような膨大な経済的コストをかけた強力な対応がとられたのに、がんや心疾患のような大きな死因に対してははるかに厳しくない対応しかとられないのか?
ニュージーランドでは毎年32000人が死亡しそのうち数千人が心疾患とがんである。これらは一部はライフスタイルや行動によるもので、それらも政府の対応で減らせるのではないか?例えば砂糖入り飲料が早期死亡につながることを公衆衛生学者が報告している。それにもかかわらず砂糖入りの飲料や食品は禁止されていない。
現在我々は一日に何回もCOVID 19対策のためにとるべき行動のメッセージをオンラインで伝えられている。なのに砂糖入り飲料ではなく水を飲みましょうというメッセージはない。こうした他のリスクと比較することで政府のCOVID 19対応はリスクの大きさに対応したものだったのかどうかという疑問が出てくる。一部の学者はそう主張しているが、他の研究者らはそれを厳しく批判している。しかし重要なのは同じような方針を他のハザードにも適用することである。何故我々はCOVID 19だけ扱いが違うのか?
市民や政府の異なるリスクやハザードへの対応はそれぞれのハザードの結果とその介入のコストについての最良の研究を反映したものであることが重要である。
(それだと最悪シナリオをいかに大袈裟にできるかの数字遊び競争になってしまうような。これをきっかけに自由を手放して行動を管理させたい人達が増えるのだろうか)
-エッセンシャルオイルとCOVID-19についての必須の知識
Essential Knowledge About Essential Oils and COVID-19
Joe Schwarcz PhD | 14 Apr 2020
https://mcgill.ca/oss/article/covid-19-health/essential-knowledge-about-essential-oils-and-covid-19
米国FDAがエッセンシャルオイルを「COVID-19の予防や治療に安全で有効」として販売していた企業に警告している。これらの宣伝は現在ウェブサイトからは取り下げられたがユーカリオイル蒸気がウイルス感染に有効だという投稿がまだ出回っている。
ユーカリのエッセンシャルオイルの蒸気を吸うだけで感染しないのなら話は簡単なのだが。ユーカリ油レメディの投稿は「キューバのハバナ大学の博士が、ユーカリの抗菌成分である1,8 エポキシ -p メタンがある環境中ではCOVID-19は発症しないことを示した」という内容である。これを読んで最初に疑わしいのは1,8 エポキシ -p メタンという無意味な名前である。化学の素養のある人なら誰でもわかるだろう。ユーカリに含まれる化合物名は1,8 -エポキシ-p-メンタンあるいは1,8-シネオールである。Nが一個ないだけで大きく違う。メタンMethaneとメンタンMenthaneは全く異なる化合物である。しかしそこが問題なのではない。ハバナ大学の博士がユーカリオイルとCOVID-19について何か実験をしたという根拠がない。他の誰も何かの実験をしたという根拠はなく、エッセンシャルオイルを売っている会社が宣伝しているというだけである。
(以下略。日本でもアロマだの精油だのでコロナウイルス対策を主張する人達はいるので要注意。全部嘘だから)
-コンゴでのエボラ患者の逃避がさらなる感染の恐怖を惹起する
Escape of Ebola patient in Congo sparks fear of further infection
REUTERS APRIL 20, 2020
病院からエボラ患者が逃げた
コンゴ共和国はエボラの流行を終息したと宣言しようとした二日前の4月10日に、7週間以上新しい患者がいなかったのに、新たな感染が発見された。そして保健当局が新たな感染拡大を封じ込めようとしていたが金曜日にエボラ陽性の28才のバイクタクシードライバーが病院から逃走した。金曜日には15才の少女も陽性で新症例6になった。
-コロナウイルスをテーマにしたアルコールのマーケティングが規制機関の水準を引き上げる要請の引き金をひく
ABCニュース
Coronavirus-themed alcohol marketing sparks calls for regulators to raise the bar
ABC Sunshine Coast By Tara Cassidy
国のアルコール研究団体が売上増目的でコロナウイルスを利用したマーケティング、隔離の退屈しのぎや鬱の解決法などを含む、をしている小売業者を批判した
アルコール研究教育財団(FARE)によると5人に1人のオーストラリア人がCOVID-19パンデミック中にはいつもより多くアルコールを購入したという
(オーストラリア)