[Defra]環境大臣のCOVID-19についての声明
Environment Secretary's statement on coronavirus (COVID-19): 26 April 2020
毎日の政府の記者会見で4月26日に環境大臣がCOVID-19パンデミック対応について話した
フードチェーンについて一部抜粋
アウトブレイク初期にパニック買いによる問題がおこったが現在はほぼ正常になっている。全てのスーパーマーケットで社会的距離をとる対策を導入している。コロナウイルス症状の疑いで自主的に隔離していた従業員が戻ってきていて、ピーク時の3週間前には20%の人員減だったのが先週末には10%になり一部は5%と報告している。
病気のため自宅を離れられない人にこれまで50万以上の食品の荷物を届けている。さらに主要スーパーマーケットはこうした隔離中の人に優先的に配達することに合意していてこれまで30万以上の配達が行われた。
病気ではないが助けが必要な人には地元当局と協力してボランティアの紹介などを行っている。多くのスーパーマーケットは宅配能力を強化している
[BfR]マスク義務化が広く支持される
Mandatory wearing of masks finds broad approval
12/2020, 24.
BfRコロナモニターで、86%の人がマスク義務化を適切と回答。
[FDA]COVID-19パンデミック中の食品と農業部門でのレスピレーター、フェイスマスク、布のフェイスカバーの使用
Use of Respirators, Facemasks, and Cloth Face Coverings in the Food and Agriculture Sector During Coronavirus Disease (COVID-19) Pandemic
04/24/2020
レスピレーター
レスピレーターは空気中の有害物質を吸うことから守る。食品農業部門では一部の労働者に必要で、仕事上要求されているなら使う続けるべきである
使い捨てフェイスマスク
水はねやスプレーや大きな滴、跳ね返りなどが口や鼻に入るのを防ぐ
着用者が呼吸小滴(ドロップレット)を拡散することを防ぐのに役立つのでウイルスの拡散を遅くするかもしれない。フェイスマスクは知らずに他人にウイルスを広げる人に役立つかもしれない
布のフェイスカバー
着用者が呼吸小滴(ドロップレット)を拡散することを防ぐ目的のもので、ハザード評価の結果レスピレーターや使い捨てマスクが必要でないと判断した場合のみ着用できる
以下布のフェイスカバーに関する注意等
[FAO]FAOとEUはCOVID-19パンデミック時に食品サプライチェーンを維持する必要性を強調
FAO and the European Union highlight the need to keep food supply chains open in times of the COVID-19 pandemic
24/04/2020
http://www.fao.org/director-general/news/news-article/en/c/1272689/
QU Dongyu事務局長とPhil Hogan欧州貿易コミッショナーがバーチャル会合を行った。COVID-19パンデミック時に食品サプライチェーンを維持することの重要性について合意しこの問題についての協力強化方法を議論した。貿易の制限や備蓄は逆効果であり食品サプライを脅かしCOVID-19対応を妨げる可能性がある。
[WHO]WHOはサイバー攻撃が5倍に増化したと報告、警戒を強く求める
WHO reports fivefold increase in cyber attacks, urges vigilance
23 April 2020
COVID-19パンデミック開始以降、WHOは職員へのサイバー攻撃や全体として公衆への詐欺メールの劇的増加を観察している。
今週450あまりのWHOの電子メールアドレスとパスワードが、他の新型コロナウイルス対応にあたっている数千人の人達のものと一緒にオンラインにリークされた
(以下略)
[FTC]FTCはコロナウイルス関連の健康や収入に関する宣伝をしているマルチ商法事業者に警告文書を送っている
FTC Sends Warning Letters to Multi-Level Marketers Regarding Health and Earnings Claims They or Their Participants are Making Related to Coronavirus
April 24, 2020
パンデミックに対応して健康上の利益やビジネスチャンスと売り込んでいる企業に10の文書
健康と金儲けの両方の宣伝をしている会社
doTERRA International, LLC (ドテラは日本でも事業やっている)
Pruvit Ventures, Inc.
Total Life Changes, LLC
Tranont
Modere, Inc.
Arbonne International, LLC
金儲け宣伝
IDLife, LLC
It Works Marketing, Inc.
Rodan & Fields, LLC
健康宣伝
Zurvita, Inc.
-消費者向けブログ
FTCはMLM企業にCOVID-関連警告文書を送る
FTC sends COVID-related warnings to MLM companies
April 24, 2020 by Seena Gressin
https://www.consumer.ftc.gov/blog/2020/04/ftc-sends-covid-related-warnings-mlm-companies
自宅でビジネスができてたくさんのお金を稼いで贅沢な暮らしができるチャンス?魅力的に聞こえるかもしれないが本日FTCが送った警告文書は、MLMにあなたのお金と時間を投資する前によく調べることの重要性を再確認する。
FTCによるとMLMのディストリビューターたちはソーシャルメディアサイトに根拠のない広告を投稿している。一部は直接経済刺激策としてもらったお金を彼らのMLMに使えと強く勧めている。MLMに参加する前に詳しく調べること。まずその会社の名前と、レビューや詐欺や苦情といった単語でオンライン検索すること。
論文
-カリフォルニアの大麻栽培者に安全性検査はどのくらいのコストになっているか?
How much does it cost california cannabis growers to safety test?
23-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/uoc--hmd042320.php
カリフォルニア大学Davis校の研究者らによる新しい研究によると、安全性検査は合法大麻の平均卸売り価格の約10%のコストになっている。検査自体にもお金はかかるが、最も大きいのは検査不合格になると破棄されること。最も多い違反は残留農薬
(検査の基準緩めて欲しいと言いたそう。大麻使用者なのかな)
-映画「ジョーカー」あるいは「ターミネーター:ダークフェイト(邦題はニューフェイト)」を見ることと精神疾患のある人への偏見との関連
Association of Viewing the Films Joker or Terminator: Dark Fate With Prejudice Toward Individuals With Mental Illness
Damian Scarf et al., JAMA Netw Open. 2020;3(4):e203423
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2764842
ニュージーランドで無作為にどちらかの映画に割り当てられた18才以上の人164人に映画の前後で精神疾患のある人への偏見 (PPMI)スケール調査をした。ジョーカーを見ることとPPMIスコアが増加することに関連があった
(こんな研究はありなのかと)
-保守メディアとソーシャルメディアの使用はCOVID-19に関するデマと関連する
Conservative and social media usage associated with misinformation about COVID-19
24-APR-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-04/appc-cas042420.php
主流TVと紙メディアに頼っている人々のほうがより良い情報をもっている
3月初期にアメリカの千人の成人を調査した報告
Fox News や Rush Limbaughのような保守系メディアに依存している人達はウイルスが中国の生物兵器だという陰謀論やCDCがトランプ政権にダメージを与えるためにコロナウイルスの危険性を誇大に宣伝しているといった陰謀論、ビタミンCが予防効果があるといった説を信じる割合が高い。
ソーシャルメディアやインターネットに依存する人達はビタミンCが有効だ、CDCが大統領を貶めたい、ウイルスは米国政府が作ったといった陰謀論を信じ、手を洗うことの効果を疑っている。
主流メディアや印刷メディアが主体の人は正確な情報を持っている人の割合が高い
(何故手を洗うことに疑問が提示されるのだろう?少なくとも日本のネットに手洗い否定派はそんなにいないと思うのだが)
その他
-クロロキンの誇大宣伝はコロナウイルス治療法研究を脱線させている
Natureニュース
Chloroquine hype is derailing the search for coronavirus treatments
24 APRIL 2020 Heidi Ledford
https://www.nature.com/articles/d41586-020-01165-3
政治家がこの抗マラリア薬の可能性を宣伝しているため一部の人は他の治療法の臨床試験に背を向けている
膨大なバイアスがあり他の医薬品の研究に大きな問題が生じている。
-製品レビュー:マルチビタミンとマルチミネラルサプリメント
コンシューマーラボ
Multivitamin and Multimineral Supplements Review
4/25/20
https://www.consumerlab.com/reviews/multivitamin_review_comparisons/multivitamins/
27製品中12(44.4%)が失格。表示されている量より栄養素の量が少ない、あるいは多い、溶けにくい、など)。特に懸念があるのは耐容摂取量の上限を超過するあるいはそれに近い製品があることで、定期的に使用すると毒性リスクとなる
-COVID-5G:如何にして不信と偶然が我々の脳内のアレックス・ジョーンズ(陰謀論者)に力を与えるか
COVID-5G: How Distrust and Coincidences Empower the Alex Jones in Our Brain
Jonathan Jarry M.Sc. | 24 Apr 2020
我々はみんな自分の脳内に小さなアレックス・ジョーンズを持っている。彼がそこにいることを忘れると、5G電波が現在のパンデミックの原因だと信じている人をあざ笑うのは簡単である。しかし海外で電波塔に火がつけられたのを見たら、非合理的信念が現実世界での危険な行為につながることを再確認するべきだろう。
(長い記事略。ソーシャルメディアにCOVID 5G原因説が溢れているというのだが日本語ではあまり見ないような気がする。どこかで流行っているだろうか?もともと電磁波過敏症系言説は欧米主体だったが)
-CoViD-19へのインド科学者の対応
Indian Scientists’ Response to CoViD-19(ISRC)
500人以上の各分野の科学者による任意団体
メインコンテンツの一つがデマバスター
Busting CoViD-19 Hoaxes
https://indscicov.in/for-public/busting-hoaxes/
インドでどんなデマが出回っているのかがわかる。現在18まである
1:新型コロナウイルスは実験室で開発された
2:菜食でないとリスクが高い
3:牛の尿で感染予防
4:インド人は新型コロナウイルスへの良い免疫をもつ
5:インドで流行している新型コロナウイルスは危険性が低い
6:新型コロナウイルスは蚊に刺されるとひろがる
7:新型コロナウイルスは犬猫に咬まれると伝染する
8:新型コロナウイルスはエアコンを使うとひろがる
9:絶食で感染が減る
10:手をたたくとウイルスが死ぬ
11:新型コロナウイルスはイエバエで広がる
12:ホメオパシー/アーユルベーダで守れる
13:星占いで新型コロナウイルスの拡散が予想できる
14:ソーシャルメディアに魔法の治療法が出回っている
15:ヨガで感染予防
16:家庭薬で守れる
17:キャンドルを燃やすと流行が止まる
18:コウモリが広めるので木を切るべき
提言の一つは言葉として“社会的距離をとるsocial distancing”ではなく“物理的距離をとるphysical distancing”を使うことを勧める。必要なのは身体の接触を減らすことであって社会を分断することではない。危機の時には社会的連携は極めて重要である。
(インドは既に社会的分断が大きいので差別や偏見を助長する可能性が高い)
-オーガニック食品警鐘主義は世界的パンデミック時には愚かに見える
Organic Food Alarmism Looks Pretty Stupid During A Global Pandemic
By Julie Gunlock APRIL 23, 2020
オールナチュラルやオーガニックや化学物質フリーを求めていたはずの人達が、あれほど嫌っていたBPAを含む缶詰を買い、抗菌・抗ウイルス製品が不足している現状について。リアルなモンスターを前に、仮想敵は後退している
(危機の時でも化学物質忌避を続けるほうが怖い)
-視点:「大規模農業」がコロナウイルスのパンデミックの原因?搾取的科学雑誌が根拠の乏しいCOVID-19陰謀論を増幅する
Viewpoint: ‘Big Ag’ caused the coronavirus pandemic? Predatory science journal amplifies baseless COVID-19 conspiracy
Stuart Smyth | April 23, 2020
世界的COVID-19パンデミックにより世界中の農業サプライチェーンは食品のタイムリーな一貫した配送確保のために対応している。一部では急増する需要をみたすのに苦労しているが農業業界の安全で栄養のある食品を供給する能力はサプライチェーン全体の関係者のレジリエンスを示すものである。
残念ながらこの機に乗じてデマを広げようとする人達もいる。オープンアクセスジャーナルFrontiers in Public Healthのウェブサイトに投稿された動画「COVID-19:世界の変化、新興ウイルス」ではこの危機がGMPOと現代農業のせいだとほのめかす。作者はImperial College Londonの環境疫学者Paolo Vineisでこの雑誌の編集長である。Frontiersは2019年の5番目に多く引用された出版社であるが搾取的雑誌である。ピアレビューは機能していない。Paolo Vineisは大学のウェブサイトでは分子疫学とエクスポソームの分野の環境疫学者と説明している。農業の専門ではない。そしてグリホサートを発がん性と判断したIARCの時代の倫理委員会副議長を務めている
(いろいろ略)
-コロナウイルス:インドの何百万人もの人がCOVID-19ロックダウン対策下で飢餓に直面
Coronavirus: Millions in India facing hunger during COVID-19 lockdown measures
Sunday 26 April 2020 Neville Lazarus
世界食糧計画がコロナウイルスアウトブレイクは「複数の飢饉」を引き起こす可能性があるという
-NHSがCovid-19と戦うために200万件以上の手術がキャンセルされた
More than 2m operations cancelled as NHS fights Covid-19
Sun 26 Apr 2020
コロナウイルス患者のためにベッドを空けるため少なくとも3ヶ月緊急でない手術がキャンセルされた。手術を待つ間にがんが増殖するかもしれないがん患者など、その影響は深刻になる可能性がある
-300人以上の患者がCovid-19を恐れて病院への救急搬送を「拒否した」
Over 300 patients 'refused' ambulance transport to hospital over Covid-19 fears
25 April 2020
今月初めにWest Midlands救急サービスが訪問した患者の中で。