2020-05-20

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular (123 - 20)

20 May 2020

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/NotificationCircular123%E2%80%9320.aspx

新規申請と提案

昆虫耐性&除草剤耐性トウモロコシDP23211由来食品

行政評価を完了し今後パブリックコメント

 

[FTC]FTCはダイエタリーサプリメントの誤解を招く宣伝に騙された消費者に総額850万ドル以上の返金小切手を送っている

FTC Sending Refund Checks Totaling More Than $8.5 Million to Consumers Defrauded by Misleading Claims for Dietary Supplements

May 19, 2020

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2020/05/ftc-sending-refund-checks-totaling-more-85-million-consumers

FTCはNational Urological Group社などが販売した3つのダイエタリーサプリメントを購入した消費者に143636件の総額850万ドル以上の返金小切手を送っている

 

[Codex]6月2日の世界食品安全デーTwitterチャットに参加しよう

Join the #WorldFoodSafetyDay Twitter chat on June 2

19/05/2020

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1276326/

ハッシュタグ#WorldFoodSafetyDay と #WFSDchatで

 

[FDA]USDA, FDAは食品供給チェーン保護を強化する

USDA, FDA Strengthen U.S. Food Supply Chain Protections

May 19, 2020

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/usda-fda-strengthen-us-food-supply-chain-protections

4月28日の大統領命令13917によりCOVID-19アウトブレイクによる緊急事態中の食品サプライチェーンの継続運営がUSDA管轄のもとで確保されている。USDAとFDAは本日、FDAが規制対象の食品施設について、必要であれば地方当局と協力して対応し続けることの理解の覚え書き(MOU)を発表した

 

論文

-革新的技術が我々のフードシステムを変えられる

Game-changing technologies can transform our food systems

19-MAY-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-05/icft-gtc051520.php

一連の新技術が我々のフードシステム、生態系、ヒト健康の形を変えることができるが、そのポテンシャルを実現するにはそれを可能にする環境に注目する必要がある

75の新興技術を調査し最も期待できるものを同定した

合成肉や3Dプリント、ドローン、インテリジェント素材、垂直農業のようなよく知られたものから窒素固定穀物、土壌の湿度を保つ散布可能生分解性ポリマー、ヒトの下水由来家畜飼料等

Innovation can accelerate the transition towards a sustainable food system

https://www.nature.com/articles/s43016-020-0074-1

 

-フードシステムの革新-そしてどうやってそこにいくか

Food system innovation -- and how to get there

19-MAY-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-05/pifc-fsi051820.php

合成肉から光合成の微調整まで

Nature Foodに発表された、フードシステムを変える可能性のある重要な革新を分類して評価し、成功のために何が必要かを同定した研究

Innovation can accelerate the transition towards a sustainable food system

https://www.nature.com/articles/s43016-020-0074-1

 

-消費者製品にしばしば発見される化学物質が肥満と脂肪肝疾患につながり得る

Chemicals often found in consumer products could lead to obesity and fatty liver diseases

19-MAY-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-05/bu-cof051820.php

Toxicology and Applied Pharmacologyに発表されたBaylor大学のRamon Lavado環境科学助教の研究

(実験方法も化合物名も出てこない、とにかく「化学物質」が肥満につながるというプレスリリース。実際には培養細胞に各種化合物を加えて何か変化したというだけのいわゆるin vitroふりかけ実験。)

 

-COVID-19パンデミック中にがんの手術を遅らせることにより数千人の命が失われる可能性がある

Thousands of lives could be lost to delays in cancer surgery during COVID-19 pandemic

19-MAY-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-05/iocr-tol051920.php

イングランドでの推定

1年にわたり94,912人の患者が3ヶ月がんの除去手術を遅らせることにより死者は4755人追加させる。その後の余命を考慮すると92214年の人生が失われる

Cancer Research UKの支援を受けてAnnals of Oncologyに発表された研究

(DALYで評価すると高齢者の命を救うための対策で若年者に負担を強いるのは割に合わない、という結果が出やすい。COVID-19は特に重症者が高齢者に偏っているので長くても数年の損失にしかならないが、例えば学生の学習機会を奪うことでも同等の寿命損失になる(教育レベルと寿命に関連があるので)。経済はもちろん直接死亡率に関連する。こういう側面が後で評価されるだろう)

 

その他 

-コロナウイルスの後に公衆衛生政策が変わることを期待するな

ACSH

Don't Expect Public Health Policy To Change After Coronavirus

By Alex Berezow, PhD — May 19, 2020

https://www.acsh.org/news/2020/05/19/dont-expect-public-health-policy-change-after-coronavirus-14803

アメリカの文化、特に専門性やリーダーシップへの軽蔑的態度、は公衆衛生政策を改善することはない。コロナウイルスパンデミックに反応して大きく変わることは期待できない

数年雨私はスイスローザンヌ大学で「フェイクニュースの時代のサイエンスコミュニケーション」というタイトルで講演した。話の内容は特にメディアにおけるジャンクサイエンスの多いことでそれにどう対抗するか、だった。参加者はほぼ欧州人で、そのせいか一人の学生が質問した「フェイクニュースを禁止すればいいだけじゃないですか?」。それに答えてそれはアメリカでは不可能で、なぜなら言論の自由はアメリカ合衆国憲法修正第1条によって全てのアメリカ人に保証されているからだ、と説明した。我々は悪い話は良い話で打ち負かすべきだと考える。世界の他の地域では悪い話は単に禁止される。例えば多くの欧州諸国ではホロコースト否定論は刑務所に入ることにつながりうる。そしてその違いはおそらくアジアで大きい。アメリカにとって個人の自由が最も強調されるがアジアの社会では全体の福祉が重要である。だからアジア社会では、アメリカ人だったら法外で耐えられない侵害だと感じるだろう厳しい公衆衛生政策を履行してもあまり問題がおきない。しかしアメリカではCOVID-19の今後の流行を予防するためのそのような対策は決して摂られることはないだろう。

先週私はワシントン州がレストランに顧客名簿記録を残すように求めることを賞賛したが政治圧力で取り下げられ今や任意になった。発熱の監視のような平凡な技術ですら反対される。ワクチン反対派はもちろん既にコロナウイルスワクチンに反対している、まだ存在しないのに。ウイルスへの陰謀論は溢れ治療薬の効果について意見が別れ科学的根拠を提供すると自動的に政治的だとみなされる。フェイスマスクをすることすら政治的立場表明になってしまっている。これら全てが我々の危険な社会病理を示す

(そんなに単純ではないだろうけれど日本の存在感のなさ…)

 

-「距離をおけKeep distance」:「警戒してStay Alert」に置き換わる新しいコロナウルススローガンが静かに推進された

'Keep distance': New coronavirus slogan quietly pushed out to replace 'Stay Alert'

By Gordon Rayner,20 May 2020

https://www.telegraph.co.uk/news/2020/05/19/keep-distance-new-coronavirus-slogan-quietly-pushed-replace/

政府が「自宅にいるようにStay Home」から段階が変わったことを受けて発表した「警戒してStay Alert」のスローガンが曖昧すぎると非難された後、「距離をおこう、手を洗おう、他人のことを考えて自分の役割を果たそう。一緒に」を使い始めた

(英国。コミュニケーションって難しい。)

 

-農家がクローンコーヒーとコロナウイルスで混乱し、恐怖の種は蒔かれた

Seeds of fear sown in Uganda as farmers confuse clonal coffee with coronavirus

BY PETER WAMBOGA-MUGIRYA MAY 18, 2020

https://allianceforscience.cornell.edu/blog/2020/05/seeds-of-fear-sown-in-uganda-as-farmers-confuse-clonal-coffee-with-coronavirus/

ウガンダでは30年以上高収量のクローンコーヒーが栽培されているが一部の反科学勢力が「クローナルclonal」と「コロナcorona」を一緒にして恐怖を広めている。そのため一部の騙されやすい農家がクローンコーヒーガーデンに行くことすら恐れている

1980年代後半からクローンコーヒーに反対する人達が活動していた

(え~)

 

-GMO植物への新しいUSDA規則は消費者感情に影響するか?

Will a new USDA rule on GMO plants affect consumer sentiment?

By Megan Poinski  Published May 18, 2020

https://www.fooddive.com/news/will-a-new-usda-rule-on-gmo-plants-affect-consumer-sentiment/578108/

USDAの規則改定はFDAの安全性保証には影響しない。しかしGMO食品について深い懸念を抱いている人達はそうはみなさないだろう

食品製造企業は消費者教育努力を強化する機会に

 

-トランプ大統領のヒドロキシクロロキンを摂っている発言への専門家の反応

SMC UK

expert reaction to Trump saying he is taking hydroxychloroquine

MAY 19, 2020

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-trump-saying-he-is-taking-hydroxychloroquine/

王立薬学会スコットランド薬事委員会座長で薬剤師のJonathan Burton氏

王立薬学会主任科学担当官Gino Martini教授

London School of Hygiene & Tropical Medicine薬剤疫学教授Stephen Evans教授

Bristol大学小児リューマチ学教授で王立国立リューマチ疾患病院とBristol王立子ども病院の小児リューマチ相談医A V Ramanan教授

Oxford大学臨床薬理学者で相談医Jeffrey K Aronson教授

UEA薬学部長で天然物化学教授Simon Gibbons教授

Warwickビジネススクール戦略助教で医薬品適応外使用専門家Ayfer Ali博士

Leeds大学医学部准教授Stephen Griffin博士

(各コメント略。全力で批判、といったところ。そんなことをしていけない、リスクがあり、有効性の根拠はなく、必要な人に届かなくなる等)