2020-05-25

[EFSA]意見等

-使用後のPETを食品と接触する物質へリサイクルするために使用されるVeolia URRCプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Veolia URRC used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2020;18(5):6125  20 May 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6125

パネルは、この工程URRC Veoliaは適切に特徴を記述されていないと結論した。EFSAに提出された情報に基づき、この申請者は、適切に実施された負荷試験で、あるいはこのリサイクリング工程がPETフレーク材料の汚染物質をヒトの健康にリスクを引き起こさない濃度に削減できるという他の適切な証拠で、立証していない。

 

-確証データを踏まえたアシベンゾラール‐S‐メチルの農薬リスク評価ピアレビューに関する加盟国、申請者、EFSAの協議結果

Outcome of the consultation with Member States, the applicant and EFSA on the pesticide risk assessment for acibenzolar‐S‐methyl in light of confirmatory data

19 May 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1846

フランスが協議結果をまとめ、EFSAの科学的見解と個別に受け取ったコメントについての結論を提示した。

 

-遺伝子組換えTrichoderma reesei DP‐Nzh38株由来食品酵素グルカン 1,4‐α‐グルコシダーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme glucan 1,4‐alpha‐glucosidase from the genetically modified Trichoderma reesei strain DP‐Nzh38

EFSA Journal 2020;18(5):6126  18 May 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6126

この食品酵素グルコアミラーゼ (4‐α‐D‐グルカングルコヒドロラーゼ; EC 3.2.1.3)はDanisco US Inc社が遺伝子組換えTrichoderma reesei DP‐Nzh38株で生産した。この遺伝子組換えは安全上の懸念を生じない。この食品酵素に生産生物の生きた細胞やそのDNAはない。この食品酵素は蒸留アルコール生産、グルコースシロップ生産用の澱粉加工、焼成及び醸造工程での使用を意図している。総有機固形物(TOS)の残留量はグルコースシロップの生産中に適用される蒸留や精製段階で除去されるため、その結果、これらの使用に食事暴露は算出されなかった。焼成及び醸造工程に推奨される最大使用量とEFSAの包括的欧州食品摂取データベースからの個別のデータに基づき、この食品酵素への食事暴露―TOSは最大5.8749 mg TOS/kg 体重/日と推定された。この毒性試験は、パネルが適切な代替品としたT. reesei(DP‐Nzh49株)由来の他のグルコアミラーゼで実施された。遺伝毒性試験は安全上の懸念を生じなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは無毒性量(NOAEL)を、調べた最大用量1,149 mg TOS/kg体重(bw)/日とし、暴露マージンは少なくとも195になった。既知のアレルゲンに対するアミノ酸配列の類似性が調査され、1件のマッチが見つかった。パネルは意図した使用条件で食事暴露によるアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、これが生じる可能性は低いと考えた。提出されたデータに基づき、パネルはこの食品酵素は意図した使用条件で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-食品及び飼料としての使用のための遺伝子組換えダイズMON 87705 × MON 87708 × MON 89788の評価

Assessment of genetically modified soybean MON 87705 × MON 87708 × MON 89788, for food and feed uses, under Regulation (EC) No 1829/2003 (application EFSA‐GMO‐NL‐2015‐126)

EFSA Journal 2020;18(5):6111 18 May 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6111

ダイズMON 87705 × MON 87708 × MON 89788(3イベントスタックダイズ)は、3つのシングルダイズイベントMON 87705、MON 87708 、MON 89788を組み合わせるために従来の交配で生産された。この組み合わせは種子中の脂肪酸プロファイルや、グリホサートベースやジカンバの除草剤への耐性を変更することを目的としている(特にオレイン酸の量を増す)。遺伝子組換え生物のパネルは以前に3つのシングルダイズイベントを評価し、安全上の懸念を確認しなかった。安全性についての元の結論を変更するような、このシングルダイズイベントについての新しいデータがないことが確認された。この分子特性評価、比較分析(農学、表現型、組成の特性)及び毒性学的、アレルゲン性、栄養の評価は、シングルダイズイベントやこの3イベントスタックダイズに新たに発現したタンパク質の組み合わせが、食品と飼料の安全性や栄養の懸念を生じないことを示している。環境中に生きた3イベントスタックダイズの種子が偶然放出されても、環境の安全上の懸念を生じない。市販後環境モニタリング計画や報告間隔はダイズMON 87705 × MON 87708 × MON 89788の使用目的に従っている。この3イベントスタックダイズの変更された脂肪酸プロファイルを考慮して、申請者から市販後モニタリングの必要性に対する提案が出された。GMOパネルは、この申請EFSA‐GMO‐NL‐2015‐126に関連して、申請者が該当する法的条件に従ってダイズMON 87705の90日間試験を提出しなかったことに注意した。従って、GMOパネルは現在の規制の枠組みではダイズMON 87705 × MON 87708 × MON 89788のリスク評価を最終化する立場にない。

 

-アクロニフェンの条項12のMRLレビュー後の確証データの評価

Evaluation of confirmatory data following the Article 12 MRL review for aclonifen

EFSA Journal 2020;18(5):6102  15 May 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6102

申請者Bayer Crop Science社は、EC規則No 396/2005条項12で最大残留基準(MRL)のレビューの枠組みでアクロニフェンが利用できないと同定された確証データについてオランダの国立管轄機関に評価依頼した。データのギャップに対処するために、複雑な/グループのないマトリックス(スパイス)の施行のための分析手段や、ペッパーのSEU認可を支持する追加の4つの残留物試験が提出された。このデータのギャップは満足に対処されたと考えられ、暫定的なMRLsがペッパー・種子・果実スパイス・花と葉・ハーブ抽出物のハーブで確認できた。以前の消費者摂取量評価は有効なままである。

 

-食品と接触する物質に使用する物質(トリエタノールアミン過塩素酸塩, ナトリウム塩)二量体の安全性評価

Safety assessment of the substance (triethanolamine‐perchlorate, sodium salt) dimer, for use in food contact materials

EFSA Journal 2020;18(5):6046  15 May 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6046

EFSAの食品と接触する物質・酵素及び加工助剤に関するパネル(CEP)は、物質(トリエタノールアミン過塩素酸塩, ナトリウム塩)二量体、水と接触するボトルに繰り返し使用するための鉱質ポリ(塩化ビニル)(PVC)に0.15% w/wまで熱安定剤として使用することを意図したFCM物質No 1080の安全性を評価した。PVC製品の製造中にこの物質の熱劣化は予想されていない。この物質は水中で、トリエタノールアミン、ナトリウム(陽イオン)、過塩素酸塩に完全に解離する。そのため、溶出するとトリエタノールアミンと過塩素酸塩に暴露するが、その物質そのものにではない。過塩素酸塩、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンの特定の溶出は、要請している用途を含む繰り返し使用条件で検査された。2回目と3回目の接触の後、過塩素酸塩はca. 0.3 μg/kg食品で検出された。

エタノールアミン、ジメタノールアミン、トリエタノールアミンは、推定検出限界0.03 mg/kg 食品で、3回の接触のいずれでも検出されなかった。承認された非遺伝毒性物質への物質の解離に予想されたように、この物質に関する利用可能なin vitro試験で遺伝毒性の懸念がないことが確認された。そのため、CEFパネルは、申請者が要請した条件で、水と接触することを意図した繰り返し使用するボトルのrigid PVCに0.15% w/wまで添加物として使用しても、この物質は消費者の安全上の懸念とはならないと結論した。さらに、トリエタノールアミンと過塩素酸塩の溶出は、EU規則10/2011に設定されている特定移行限度(SMLs) 50 μg/kg食品と2 μg/kg 食品をそれぞれ超えてはならない。この評価は接触することが合理的に予見できるフルーツジュースなど酸性食品も含む。

 

-Paenibacillus illinoisenis 107株由来食品酵素シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme cyclomaltodextrin glucanotransferase from Paenibacillus illinoisenis strain 107

EFSA Journal 2020;18(5):6044  15 May 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6044

食品酵素シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ((1→4)‐α‐d‐グルカン:(1→4)‐α‐d‐グルカン4‐α‐d‐[(1→4)‐α‐d‐グルカノ]‐トランスフェラーゼ; EC 2.4.1.19)は、Hayashibara Co., Ltd社が非遺伝子組換えPaenibacillus illinoisenis 107株で生産した。このシクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ食品酵素はトレハロース生産の澱粉加工に組織内で申請者が単独で使用することを目的としている。総有機固形物(TOS)の残留量はトレハロース生産中に適用される精製段階で除去されるため、食事暴露は算出されなかった。遺伝毒性検査は安全上の懸念を生じなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口投与毒性試験で評価された。パネルは無毒性量を、調べた最大用量39 mg TOS/kg体重/日とした。既知のアレルゲンに対するアミノ酸配列の類似性が調査され、1件のマッチが見つかった。パネルは、意図した使用条件で食事暴露上のアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、そのような反応が生じる可能性は低いと考えた。提出されたデータに基づき、パネルはこの食品酵素は意図した使用条件で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

[EU]RASFF Week21-2020

警報通知(Alert Notifications)

中国産ナイロン製スプーンからの一級芳香族アミンの溶出(0.4737 mg/kg)、中国産穴あきスプーンからの一級芳香族アミンの溶出( 0.0755 mg/kg)、韓国産乾燥コンブのヨウ素高含有(2233 mg/kg)、

注意喚起情報(information for attention)

オランダ産生鮮ホウレンソウのカドミウム(0.30 mg/kg)、北マケドニア共和国産チーズ入りレッドチェリーペッパーの安息香酸(E210)高含有(208.2 mg/kg)、ウクライナ産ハチミツの禁止物質ニトロフラン(代謝物質)ニトロフラゾン(SEM) (2.9 µg/kg)、中国産竹繊維製皿セットからのホルムアルデヒド(23.4 mg/kg)及びメラミン(3.76 mg/kg)の溶出、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

オランダ産原料チリ産ポーランドで包装した乾燥種抜きプルーンのソルビン酸(E200)高含有(1772 mg/kg)、フィンランド産飼料用リン酸アンモニウムのフッ素高含有(4300 mg/kg)、

通関拒否通知(Border Rejections)

アルゼンチン産飼料用殻をとったピーナッツのアフラトキシン(B1 = 29.4 µg/kg)、トルコ産ペッパーのホルメタネート(0,113 mg/kg;0.084 mg/kg)、中国産竹繊維製装飾カップからのホルムアルデヒド(16.37 mg/kg)及びメラミン(5.5 mg/kg)の溶出、ブラジル産茹でピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 5.6 µg/kg)、フィリピン産麺の着色料タートラジン(E102)の未承認使用、インド産バスマティ米のチアメトキサム(0.046 mg/kg)、セネガル産パーム油の未承認着色料スーダン1 (0.18 mg/kg)・スーダン3 (0.20 mg/kg)及びスーダン4 (131 mg/kg)、トルコ産ペッパーのピリダベン(0.203 mg/kg)及びアセタミプリド(0.806 mg/kg)、トルコ産ペッパーのピリダベン(0.078 mg/kg)及びホスチアゼート(0.094 mg/kg)、トルコ産乾燥イチジクのオクラトキシンA (25 µg/kg;26 µg/kg)、

 

[TGA] オーストラリア国内で合法に供給されるARTGのCOVID-19対応殺菌剤

Disinfectants for use against COVID-19 in the ARTG for legal supply in Australia

20 May 2020

https://www.tga.gov.au/disinfectants-use-against-covid-19-artg-legal-supply-australia

最近オーストラリアTGAは、オーストラリア医薬品登録(ARTG)になったCOVID-19(コロナウィルス)対応の殺菌剤はどれか知りたいという多数の問い合わせを受ける。

殺菌剤がウイルスに対し効果があるという表示は、消費者広告(ラベル表示を含め)で使用する前に明確にTGAの許可を受けなければならない。COVID-19のパンデミックに応じ、TGAはSARS-CoV-2(新型コロナウィルス)とCOVID-19ウイルス表示の許可をした。以下のリストは製品表示上のSARS-Cov-2 (COVID 19)あるいはCOVID 19に対する特別な表示でARTGに登録された殺菌剤製品である。

オーストラリア国内で合法的に供給するARTGのCOVID-19対応の殺菌剤のリスト

18品中1-18を表示

 

[TGA] 手指用消毒液:消費者情報

Hand sanitisers: Information for consumers

15 May 2020

https://www.tga.gov.au/hand-sanitisers-information-consumers

このページの情報は、コロナウィルス(COVID-19)パンデミック中に手指用消毒液を購入し、使用することについてより理解したいと思っている消費者に向けたものである。手指用消毒液の製造、供給及び広告については、

Hand sanitisers: Information for manufacturers, suppliers and advertisers(https://www.tga.gov.au/hand-sanitisers-information-manufacturers-suppliers-and-advertisers)で確認すること。

手洗いには石鹸と水が最も効果的である

オーストラリア保健省は可能な限り石鹸と水を使用すること、石鹸と水が使用できない場合手指用消毒液を使用することを推奨する。COVID-19中の手の衛生に関する詳しいヒントは保健省のウェブサイトで閲覧できる。(https://www.health.gov.au/news/health-alerts/novel-coronavirus-2019-ncov-health-alert/how-to-protect-yourself-and-others-from-coronavirus-covid-19/good-hygiene-for-coronavirus-covid-19

どのように手指用消毒液が効果あるか

手指用消毒液は殺菌剤成分を含む。殺菌剤は皮膚上の微生物を殺すあるいは微生物の増殖を防ぐために使用される物質である。

手指用消毒液は水と一緒に使用するあるいは、水なしで手をこすり使用することができる。これらの製品が規制される方法は使用方法、含有物及び表示内容 による。

手指用消毒液の適切な使用

すべての手指用消毒液製品の表示にある使用方法に必ず従わなければならない。

オーストラリアTGAにより規制された製品は、使用方法は検査データに基づき認可されている。表示にAUST Rナンバーを探すことで、TGAによる規制品であるかどうか見分けることができる。

自分で使用するために家庭で作った手指用消毒液はTGAによる規制を受けていない。TGAは安全性、品質および効果を確認できないため、家庭で作った製品の使用は承認できない。

水なしで使用する手でこするものは、手が見た目に汚れている場合、あまり効果がないかもしれない、そのため、手が見た目にきれいであり、あるいは石鹸と水が使用できない場合のみ使用すべきであるということを覚えておくことが重要である。

手指用消毒液を購入する場合、考えるべきこと

手指用消毒液を購入する場合考えるべきいくつかの点がある。

組成の詳細を見ること

すべての手指用消毒液は同じではない。アルコールベースの手指用消毒液の効果は調合のアルコールの量による。これらの製品のアルコール濃度が少なくとも60%のものを探すこと。

世界保健機関(WHO)処方を使用していると表示ある製品を買う場合、その製品は80%のエタノールあるいは75%のイソプロピルアルコールを含まなければならない。

購入前に容器の種類を検討すること

小さい子供の周囲で手指用消毒液を使用する場合、子供が食品や飲料と誤飲する可能性のある容器のものを買うことは控えること。手指用消毒液を飲むと危険である。

オンラインで購入する場合、注意すること

手指用消毒液をオンラインで購入する場合、注意すること。広告者が表示すべきことをしていない可能性があり、広告者の表示するものと違った成分を含む可能性がある。

不適切な効能表示に注意すること

TGA、規制している手指用消毒液について、ラベル表示および宣伝資料に記すことが許可されている効能表示の種類を厳しく制限している。例えば、手指用消毒液の表示や広告は、認可されていない場合、コロナウィルスの感染を減らすあるいはCOVID-19を予防することに役立つという表示はできない。

もし、手指用消毒液が「医療サービスに適した使用」と表示するならば、TGAにより規制を受けるあるいは、指定された組成、製造、表示及び広告要件を満たさなければならない。上記に述べたように、TGAの規制を受ける手指用消毒液は表示にAUST Rナンバーが含まれる。

もし、手指用消毒液が特定の有機体(例えば、E.coliあるいはウィルス)を消滅させると表示するならば、TGAによって規制を受け、安全性、品質及び有効性を評価する必要がある。

手指用消毒液がこれらの効能を表示し、AUST Rナンバーをラベルに表示していないならば、TGAによる評価を受けていない違法な製品である可能性が高い。

手指用消毒液に関する広告表示について懸念がある場合、TGAのオンライン広告苦情フォームから苦情を提出することができる。

 

[FSANZ]食品基準ニュース-2020年5月

Food Standards News - May 2020

https://www.foodstandards.gov.au/media/pages/foodstandardsnews/Default.aspx

(まだここには掲載されていない)

添加された糖の栄養表示レビュー、食品事業再開準備、食品中抗菌剤耐性等

Review of published and grey literature on the presence of Antimicrobial resistance in food in Australia and New Zealand

20 December 2019

https://www.amr.gov.au/resources/review-published-and-grey-literature-presence-antimicrobial-resistance-food-australia-and

 

[BfR]BfRコロナモニター

BfR Corona Monitor

19 May 2020

https://www.bfr.bund.de/cm/349/200519-bfr-corona-monitor-en.pdf

 

[FAO]FAO事務局長はサバクトビバッタとの戦いはコントロールに相当な進展があったものの時間がかかるだろうと言う

FAO Director-General says the fight against Desert Locusts will take time, despite significant control gains

22 May, Rome

http://www.fao.org/news/story/en/item/1276919/icode/

 

[WHO]化学物質リスク評価ネットワークニュースレター

WHO Chemical Risk Assessment Network Newsletter

Spring 2020

https://www.who.int/docs/default-source/chemical-safety/newsletter15-spring2020.pdf?sfvrsn=797beae4_2

6月の会合延期、オンライントレーニング等を計画中

最新出版物ナノ物質暴露に関連する免疫毒性、鉛中毒ファクトシート,皮膚を白くする製品中の水銀についての情報シート等の紹介

 

[ProMED]メタノール中毒 メキシコ(第2報)

Methanol poisoning - Mexico (02)

2020-05-22

https://promedmail.org/promed-post/?id=7364249

Date: Wed 20 May 2020 Source: Manila Times, Agence France-Presse (AFP) report [edited]

COVID-19パンデミックの結果主流のアルコール飲料が不足したため異物混入リキュールを飲んでたくさんのメキシコ人が死亡している、と当局が言う。

ここ数週間での少なくとも121人の死亡のうち最初の死亡は4月末で、COVID-19拡散について緊急事態が宣言された月である。リキュールやビールの生産工場が閉鎖され、ストックは一ヶ月以内に枯渇し一部では値段が跳ね上がった。Puebla地方での53人の死者の多くはメタノールを含む密造酒を飲んだことと関連づけられている。密造酒専門ギャングがこの機会に乗じている

(いろいろ略)

 

[NASEM]夏の熱波、ハリケーン、そして洪水が差し迫る中、災害対応者はCOVID-19期の極端な気候への計画に取り組む

With Summer Heat Waves, Hurricanes, and Flooding on the Horizon, Disaster Responders Grapple with Planning for Extreme Weather in the Time of COVID-19

Feature Story | May 22, 2020 By Megan Lowry

https://www.nationalacademies.org/news/2020/05/with-summer-heat-waves-hurricanes-and-flooding-on-the-horizon-disaster-responders-grapple-with-planning-for-extreme-weather-in-the-time-of-covid-19

今週NOAAは2020年は例年以上のハリケーンが来ると予想した。COVID-19の時に数千人の人々が緊急避難所に集まるのは安全でないように思える。最近の科学アカデミーのウェビナーでは災害準備の専門家がどうやってこの新たな現実の準備計画をするかを議論した。

 

[Codex]イタリアの食品事業者は食品を流通させ続けるための基準を設定

Italian food business setting standards to keep food flowing

24/05/2020

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1277130/

 

[FDA]コロナウイルス (COVID-19)更新

Coronavirus (COVID-19) Update: Daily Roundup May 22, 2020

May 22, 2020

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-daily-roundup-may-22-2020

(抜粋)

FDAとFTCは詐欺的COVID-19製品を販売していた二つの企業に警告文書を送付

カンナビジオールやその他サプリメントを販売していたApollo Holding LLC社と「nCoV19スパイクプロテインワクチン」を販売していたNorth Coast Biologics LLC社。

 

-FDAはCOVID-19パンデミック中のヒト用食品のある種の表示基準に暫定的柔軟性方針を発表

FDA Announces Temporary Flexibility Policy Regarding Certain Labeling Requirements for Foods for Humans During COVID-19 Pandemic

May 22, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-announces-temporary-flexibility-policy-regarding-certain-labeling-requirements-foods-humans

マイナーな組成の変更では表示の変更を求めない、等

 

-FDAと USDAはPPE、布のフェイスカバー、殺菌剤、衛生用品の不足している食品と農業部門への助言を発表

FDA and USDA Release Recommendations for those in the Food and Agriculture Sector Experiencing Shortages of PPE, Cloth Face Coverings, Disinfectants, and Sanitation Supplies

May 22, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-and-usda-release-recommendations-those-food-and-agriculture-sector-experiencing-shortages-ppe

供給の優先順位をつけて、第一優先は医療と公衆衛生と救急サービス部門、その次が食品農業部門。

 

-FDAは農産物安全性規則下での適用除外適格性について農家に柔軟性を提供する

FDA Provides Flexibility to Farms Regarding Eligibility for the Qualified Exemption Under the Produce Safety Rule

May 22, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-provides-flexibility-farms-regarding-eligibility-qualified-exemption-under-produce-safety-rule

COVID-19パンデミックにより通常の取引先が変わることに対応するため

 

-FDAは任意適格輸入業者計画(VQIP)への申請期間を7月31日まで延長

FDA Extends Application Period for Voluntary Qualified Importer Program to July 31

May 22, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-extends-application-period-voluntary-qualified-importer-program-july-31-0

 

その他

-Scienceニュース

愛されてきたウェブサイト、PubMedのデザイン改訂、あまり好意的に受け止められていない

They redesigned PubMed, a beloved website. It hasn’t gone over well

By Michael PriceMay. 22, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/05/they-redesigned-pubmed-beloved-website-it-hasn-t-gone-over-well

米国政府の最も人気あるウェブサイトの一つPubMedは1日のユーザーが200万人ほどである。だから何か変更があれば気づかれる。残念ながら今週発表されたデザインの変更は多くの利用者に不評で一部の人達は口汚い苦情をソーシャルメディアに投稿している

NLMのPatricia Brennan所長は意見投稿を推奨している

現時点ではまだ旧サイトも使えるがNCBIは短期間のみと言っている

(しばらく様子見。馴れるしかないだろうけど)

 

コロナウイルス抗原検査:迅速で安価だがあまりにも間違いが多い?

Coronavirus antigen tests: quick and cheap, but too often wrong?

By Robert F. ServiceMay. 22, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/05/coronavirus-antigen-tests-quick-and-cheap-too-often-wrong

アメリカの話

現在何らかの検査を受けているアメリカ人は1日40万人で、感染コントロールのために1日90万人あるいは3億3000万人(米国人全て)の検査が必要だという主張がある。核酸検査では1日3億人は不可能なので抗体検査を勧める人達がいる。しかし拡大検査に必要なのは安価で正確で迅速なことだが、この条件は最大2つまでしか満たせない。

 

この生き物を救うためにお金を払う?フェイク動物がどうして一部の動物が保護資金を得られるのかを明らかにする

Would you pay to save this creature? Fake beasties reveal why some animals get conservation bucks

By Amanda HeidtMay. 22, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/05/would-you-pay-save-creature-fake-beasties-reveal-why-some-animals-get-conservation

想像上の動物でどのくらい保存のためのお金を集められるかを競争したところ、より大きくてよりカラフルあるいはかっこいい色調のものがたくさん集める

Conservation Letters

 

-Sense about science

あなたの議員に透明性を支持するよう呼びかけて

Call on your MP to support transparency

Published 22 May 2020

https://senseaboutscience.org/activities/call-on-your-mp-to-support-transparency/

今週二つの議会委員会が政府に対してCOVID-19の政策の背景の透明性を呼びかける文書を書いた。

月曜日には行政および憲法問題委員会が政府にSAGEの残りのペーパー全てを発表するよう要請し、火曜日には下院科学技術委員会が政府への科学助言会議の後には速やかにペーパーと要約を公表するよう要請した。

有権者として透明性を重視しあなたの議員にこの重要な問題への活動を促して欲しい。

 

-オフライン:COVID-19の不幸な時の健康

Offline: Health in the unhappy time of COVID-19

Richard Horton

THE Lancet| VOLUME 395, ISSUE 10237, P1600, MAY 23, 2020

初めてのバーチャル世界保健総会での米国HHS Alex Azar長官のWHOと中国への批判、そしてその後の大統領のWHO事務局長への爆弾文書への批判。

 

-General MillsはCheeriosの残留除草剤を巡る上訴を打ち負かす

General Mills Beats Appeal Over Weedkiller Residue in Cheerios

May 21, 2020

https://news.bloomberglaw.com/product-liability-and-toxics-law/general-mills-beats-appeal-over-roundup-residue-in-cheerios

原告が実際に購入したCheeriosにグリホサートが含まれることを示さなかったため裁判は先に進まない

 

-EUは農場から食卓まで戦略で抗菌剤と農薬の使用を減らす計画

EU plans cut to antimicrobial and pesticide use in Farm to Fork strategy

By Joe Whitworth on May 21, 2020

https://www.foodsafetynews.com/2020/05/eu-plans-cut-to-antimicrobial-and-pesticide-use-in-farm-to-fork-strategy/

欧州委員会は2030年までに農薬の使用と販売の削減目標を設定した。この計画は農薬の使用とリスクおよび畜産と水産養殖での抗菌剤販売を50%減らすことを含む。欧州議会と路地界で認可される必要がある。また偽装対策も強化する。

欧州委員会はフードシステムのレジリエンスを評価し危機の際の食品供給と安全保障を確保するための有事計画を作る予定である。また包装表面への栄養表示義務化、栄養と気候と環境と社会的側面をカバーする表示枠組みの開発、等も含む。

健康食品安全コミッショナーのStella Kyriakidesはこの「農場から食卓まで戦略」は我々のフードシステムを地球の健康と調和させる機会になるだろうと言う。

欧州議会環境公衆衛生食品安全委員会の議長Pascal Canfinは「この目標はEU規制に変換される必要がある」という。議会の農業委員会議長Norbert Linsはこの戦略は農家に必要な支援を与えなければならないという。「この戦略は農家と食卓の間のバランスをとらなければ成功しない」という。記者会見の時に農業コミッショナーJanusz Wojciechowskiがいないということが、この戦略がそのようなバランスをとったものであろうことは期待できないことを示す。

アイルランド農業協会長Tim Cullinanはこの戦略は農業をできなくするだろうと警告する。「彼らは有機栽培の野菜を慣行農作物の値段で欲しがっている」

小規模伝統食品生産者の擁護団体Slow Foodはこの戦略にGMOが含まれたことを残念だという