[FAO]世界の食糧市場はまだCOVID-19のため不確実性に備える、FAOはいう
Global food markets still brace for uncertainty in 2020/21 because of COVID-19 says FAO
11 June 2020,
http://www.fao.org/news/story/en/item/1287515/icode/
ただし食糧農業部門は他の部門に比べるとパンデミック危機へのより高いレジリエンスを示す。Food Outlook 報告書
[FTC]FTCはCOVID-19関連消費者からの苦情のさらなる州レベルのデータを公開
FTC Makes More State-Level Data Available About COVID-19 Related Complaints from Consumers
June 11, 2020
オンラインショッピングの苦情が多く、製品が届かない、宣伝と違う等
データは以下から
Explore Data
https://www.ftc.gov/enforcement/data-visualizations/explore-data
[FDA]コロナウイルス(COVID-19)更新:
Coronavirus (COVID-19) Update: Daily Roundup June 11, 2020
一部のみ
ヨウ素製品をCOVID-19予防や治療に有効だと誤解を招く宣伝で販売していたwww.outoftheboxremedies.comに警告文書
(ルゴール液(複方ヨード・グリセリン)をネブライザーで吸入することを勧めている。殺菌作用のあるものを「吸う」のは危険)
[FSANZ]食品基準通知
Notifcation Circular 126-20
12 June 2020
https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notifcation%20Circ126-20.aspx
-意見募集
新しい酵素加工助剤に意見を
Have your say on a new enzyme processing aid
12/06/2020
https://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/Have-your-say-on-a-new-enzyme-processing-aid.aspx
遺伝子組換えTrichoderma reesei由来グルコアミラーゼの加工助剤としての認可に意見募集。2020年7月27日まで
論文
-プラスチックの埃が米国の国立公園に吹き込んでくる-毎年1000トン以上
Plastic dust is blowing into U.S. national parks—more than 1000 tons each year
By Erik Stokstad Jun. 11, 2020
プラスチックの欠片の最大1/4が近くの都市を通過した嵐由来で、残りはより遠くから来る
新しい論文の主著者のユタ州立大学の生物地球化学者Janice Brahneyは「マイクロプラスチックは今や世界中を循環している」という。Science
-フィールドからの報告:メリーランド救急診療部薬物サーベイランスシステムによる高頻度フェンタニル検出-ボルチモア、メリーランド、2019
Notes from the Field: High Prevalence of Fentanyl Detected by the Maryland Emergency Department Drug Surveillance System — Baltimore, Maryland, 2019
CDC MMWR Weekly / June 12, 2020 / 69(23);724–726
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6923a3.htm?s_cid=mm6923a3_w
2016年には評価対象になった患者69人中19人の28%がフェンタニル陽性だったがその後増加し2019年は408例中340例の83%等最も多い薬物になっている
-コールタールシーラントが五大湖支流の主なPAH汚染源
Coal-tar-sealant major source of PAH contamination in Great Lakes tributaries
11-JUN-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-06/soet-cms061020.php
舗装道路のコールタールベースのシーラントからの流出が、五大湖支流の川床の堆積物中のPAHの最もありそうな由来である。Environmental Toxicology and Chemistry.
-質の悪いサニタイザーが市場で簡単に入手できる、薬剤師が確認
Substandard hand sanitizers readily available on market, confirm pharmacists
11-JUN-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-06/uoh-shs061120.php
「一般の人々はそのような製品は確実な殺菌ができずパンデミック中の使用には適さないことに気がついていない」新しい研究は問題の広がりを記述する
International Journal of Pharmaceuticsに発表された、英国、イタリア、ヨルダンの大学薬局の共同研究。彼らは人々に、出所が不明な、あるいは信頼できないウェブサイトのサニタイザーを買わないよう勧める。また薬剤師や小売店は消費者に対して適切な製品の選択に助言を提供すべき
Hand sanitisers amid CoViD-19: A critical review of alcohol-based products on the market and formulation approaches to respond to increasing demand
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0378517320304154?via%3Dihub
オープンアクセス、作り方や成分等詳細な情報が記載されている
-画期的研究が食事後の炎症は健康な成人の間で劇的に異なることを示す
Landmark study shows inflammation after meals varies dramatically among healthy adults
11-JUN-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-06/kcl-ls061120.php
King's College Londonの研究者らが、この種のものでは最大の現在進行中の栄養研究であるPREDICTの最初の結果をNature Medicineに発表し、米国栄養学会2020で提示した。見かけ上健康な成人の食後の代謝反応は多様で、食品によって引き起こされる炎症は最大10倍違いがある。この結果は食後の炎症を減らすための個人ごとに最適化した食品を食べることで健康増進が達成できる可能性を示唆する
PREDICT-1試験では英国と米国の1103人の参加者、そのうち660人が一卵性または二卵性双子、で2週間にわたって血糖、脂肪、インスリン濃度から運動、睡眠、腸内細菌など多様な指標を測定した。
参加者個人間の代謝反応は大きく異なるものの、同じ食事を違う日に食べたときの個人の反応は驚くほど一貫していた。
・遺伝要因はあまり重要ではなく、一卵性双生児であっても同じ食品への反応は大きく異なる場合がある
・食事への反応はそれぞれが独特で、従ってたったひとつの「正しい」食べ方はない
・食べるのに最適の時間も個人によるので固定した「完璧な」食事時間もない
・食事の脂肪・炭水化物・タンパク質・食物繊維の最適な組成も極めて個人的なもので、固定したマクロ栄養素の比で食事助言をするのは単純化しすぎであり全ての人にとって良いとは限らない。例えばグルコース反応が過敏な人は炭水化物を減らしたほうがいいかもしれないが別の人は自由に食べられるだろう
・我々の食事への反応のうち栄養素で説明できるのは25%以下で、食べ方(時間、睡眠、運動など)も食べるもの同様に重要であることを示す
その他
-Scienceニュース
パンデミックがコロンビアの議論の多い空中散布を再開する薬物戦争計画をひっくり返す
Pandemic upends Colombia’s controversial drug war plan to resume aerial spraying
By Kata Karáth Jun. 11, 2020
先月コロンビアの裁判所が、コカ作物を殺すための除草剤グリホサートの散布を、影響のある地域に説明して相談しなければ再開できないと判断したが、それは現在進行中のパンデミックで困難になった。政府はオンラインでのバーチャル会合を計画したが環境団体や人権団体が地方住民はインターネットや携帯電話が使えないと反対し、5月27日に裁判所がそれを支持して政府に再検討を命令した。
コロンビアは世界最大のコカイン生産国でIván Duque Márquez大統領はDonald Trump米国大統領からグリホサート散布再開を強く求められている
地元のコカ栽培者も空中散布を阻止するため政府を訴えている。
-Natureワールドビュー
より透明に、取り下げを改革せよ
Reform retractions to make them more transparent
Quan-Hoang Vuong 08 JUNE 2020
https://www.nature.com/articles/d41586-020-01694-x
科学コミュニティは論文を取り下げるときに必須情報を提供するのに合意すべき
今月NEJMとLancetのCOVID-19治療に関する論文が取り下げられたが、どちらも一般からの批判が一因であることは記していない。パンデミックに関する論文であまり説明もなく取り下げられたのはこれらが初めてではない。取り下げは科学文献の信頼性維持のためには必須であるが、その通知はばらばらでしばしばほとんど情報がない。そのためどうすれば改善できるのかわからない。昨年私はRetraction Watchと主要雑誌に記載されている2万以上の取り下げ通知のうち2000以上を調べたが、誰が取り下げのきっかけなのかを記しているのははんぶんほどで約10%は何の理由も記載せず「この論文は取り下げられた」としか書いてなかった。
(以下略)
-NIHはRick WoychikをNIEHS所長に任命
NIH Names Rick Woychik Director of the National Institute of Environmental Health Sciences
Thursday, June 11, 2020,
https://www.niehs.nih.gov/news/newsroom/releases/2020/june11/index.cfm
2019年10月から所長代理、2020年6月7日から公式に所長任務を開始している
専門は哺乳類の遺伝学と環境エピジェネティクス
-COVID-19:ロックダウンによりカナダの子どもの予防接種率が低下し、専門家が他の感染症のアウトブレイクを恐れる
COVID-19: As Canada's child vaccination rates drop due to lockdown, experts fear other infectious outbreaks
Bianca Bharti
カナダでは地域により20%も子どもの予防接種率が低下しCOVID-19と一緒に他の感染症アウトブレイクにも直面する可能性に不安を募らせている