2020-07-15

[EFSA]意見等

-キウイのトリクロピルの既存MRL改訂

Modification of the existing maximum residue level for triclopyr in kiwi

EFSA Journal 2020;18(7):6191 13 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6191

検証された定量限界(LOQ) 0.01 mg/kgで検討中の植物本体(すなわち酸度の高い商品)のトリクロピルの残留物を管理する適切な施行のための適切な分析法が得られた。リスク評価結果に基づき、EFSAは報告された農業規範によるトリクロピルの使用から生じる残留物の短期及び長期摂取は消費者の健康リスクになりそうもないと結論した。

 

-各種作物のアバメクチンの輸入トレランス設定

Setting of import tolerances for abamectin in various crops

EFSA Journal 2020;18(7):6173 10 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6173

この依頼を支持する提出されたデータは、木の実、モモ、アボカド、レタス、サラダ植物、ホウレンソウと類似葉物、フローレンスフェンネル、綿実のMRL提案を導出するのに十分であることが分かった。検討中の作物のアバメクチン残留物を管理する利用可能な執行のための分析法が得られた。リスク評価結果に基づき、EFSAは報告された農業規範によるアバメクチンの使用から生じる残留物の短期及び長期摂取は消費者の健康リスクになりそうもないと結論した。

 

-生鮮ハーブとエディブルフラワーの銅化合物の既存MRLsの改訂

Modification of the existing maximum residue levels for copper compounds in fresh herbs and edible flowers

EFSA Journal 2020;18(7):6180 9 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6180

この依頼を支持する提出されたデータは、MRLレビューのMRL提案を裏付ける、室内用途を支持するハーブやエディブルフラワーの銅化合物のMRL提案150 mg/kgを導出するのに十分であることが分かった。リスク評価結果に基づき、EFSAは意図した既存の使用、天然のバックグラウンド濃度、モニタリング濃度から生じる銅の残留物の長期摂取は消費者の健康へのリスクになる可能性があると結論した。ハーブやエディブルフラワーの残留物は全体的な消費者暴露への寄与は少ないが、消費者摂取の懸念の可能性を除外できないことを考えると、これらの作物の既存のMRLsを増やすのが適切かどうかリスク管理の決定を行う必要がある。

 

-ニワトコのフルジオキソニルの既存MRLsの改訂

Modification of the existing maximum residue levels for fludioxonil in elderberries

EFSA Journal 2020;18(7):6175 9 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6175

この依頼を支持する提出されたデータは、レッドカラント、ブラックカラント、ブルーベリーからの外挿としてニワトコに4 mg/kgのMRL提案を導出するのに十分であることが分かった。検証された定量限界(LOQ) 0.01 mg/kgで検討中の植物本体のフルジオキソニルの残留物を管理する適切な分析手段が得られた。リスク評価結果に基づき、EFSAは報告された農業規範や既存の認可されている使用によるフルジオキソニルに意図した使用から生じる残留物の長期摂取は消費者の健康リスクになりそうもないと結論した。

 

-リスク評価とリスク管理内のコミュニケーション(COMRISK):最終報告書

Communication inside Risk Assessment and Risk Management (COMRISK): Final report

8 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1891

リスクアナリシスの重要な特徴は、リスク評価とリスク管理は機能的に分離する必要があるということである。だが、成果がリスク管理の決定に役立つように設計されていないと、リスク評価の有用性は限られる。このCOMRISKプロジェクトではリスク評価者とリスク管理者間のコミュニケーションを調査した。

このプロジェクトの全体的な目的は、リスクアナリシス過程のリスク評価者とリスク管理者間のコミュニケーションにおける現在の実践と課題を特定し、そして両者間のコミュニケーションの理解や品質を増し改善することだった。この目的を達成するための特別な行動には、過去に起こった食品安全事例の検討、リスク評価依頼の分析、法律や協定を含むコミュニケーション指導文書の特定、リスク評価者とリスク管理者との半構造的面接の実施、リスク評価者とリスク管理者間のコミュニケーションを促進するツールの同定が含まれていた。リスク評価の有用性が、明確に定義され相互認識されているリスクの質問に強く依存していることや、リスク評価者とリスク管理者間の不十分あるいは質の悪いコミュニケーションが、リスク評価の成果がリスク管理の役に立たない時の主な理由の一つだと結論づけられた。

リスクについての質問が定義されてリスク評価が依頼される時、リスク評価を開始する前のリスク評価者とリスク管理者間のコミュニケーションは、特に、目的に合ったリスク評価を確実にする重大局面の1つと同定された。だが、リスク評価中や後のリスク評価者とリスク管理者間のコミュニケーションでの理解の難しさも報告された。コミュニケーション不足が正式な制約や合意の結果であることはめったになく、リスク評価者やリスク管理者の意思で説明できるわけでもない。むしろ、制約や慣習とみなされていることがリスク評価者とリスク管理者間の不十分で質の悪いコミュニケーションをもたらす潜在的な根本原因だと思われる。リスク評価者とリスク管理者両方が、リスクアナリシスにおける異なる役割を尊重すると同時に、彼らの間のコミュニケーションが極めて重要だと認めることが肝心である。回答者によると、このリスク評価の質問の構造を円滑にする最良の解決策は、この評価の目的に同意し信頼を築くためにリスク評価者とリスク管理者間でオープンに対話することである。

さらに、このインタビュー結果から、公式で体系的プロセスがリスクアナリシス中にコミュニケーションを円滑にする可能性があることが示されている。例えばデータのギャップや方法論やモデルに関する問題による不確実性があれば、リスク評価者がリスク管理者に適切に認識し、説明する必要がある。リスク評価者とリスク管理者の教育がタイムリーで目的に合った成果を出せる可能性を高めるかもしれない。そのような教育はリスク管理工程により深い洞察を与え、リスク管理者の役割の理解を深め、特にリスク評価者とリスク管理者間のコミュニケーションの重要性の認識を高めるはずである。リスク評価者はリスクアナリシス工程を改善するために、リスク評価がリスク管理者のニーズをどのように満たしているかについて意見を受け取ることも重要である。

この研究ではまた、このプロジェクトで研究されたリスクコミュニケーションの側面がリスクアナリシスのガイドライン文書で広く議論されていないことも分かった。目的に合ったコミュニケーションの障壁を特定するにはさらに調査が必要である。

 

-EFSA NEWS

パルマサマースクール2020「One Health」:仮想体験

Parma Summer School 2020 ‘One Health’: a virtual experience

13 July 2020

http://www.efsa.europa.eu/en/news/parma-summer-school-2020-one-health-virtual-experience

EFSA とパルマ大学の食品及び栄養に関する高等研究施設がピアチェンツァのサクロ・クオーレ・カトリック大学と協力して開催したパルマサマースクールの 2020 年版が、2020年 6 月 9~10 日に3Dバーチャルイベントとして配信された。

パルマサマースクールは One Health 分野で最も優れた専門家の方々から若手研究者が学ぶ機会である。

ヒト、動物、環境の健康が密接に関係していることを認識する One Healthは、世界的に重要な話題である。気候変動、人口増加、海外旅行や国際貿易の拡大等の傾向から、この学際的なアプローチの重要性が高まっている。COVID-19のアウトブレイクは、この話題をこれまで以上に重要なものにしている。

これに関連して、サマースクールの科学委員会は3Dプラットフォームを用いてこのイベントをオンラインで開催することを決めた。このイベントで参加者は講義に出席し、講演者と直接交流し、ライブセッションに参加できる。

このイベントの動画を視聴するためにパルマスクールウェブサイトにアクセスしよう。

 

[FDA]グレード “A” ミルク検索 (GAMS)システム

Grade “A” Milk Search (GAMS) System

July 14,  2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/grade-milk-search-gams-system

関係者がFDAのオンライングレード “A” ミルク覚え書きデータベースを簡単に検索できるシステムを発表

https://gams.fda.gov/

 

[FDA]コロナウイルス(COVID-19)更新

Coronavirus (COVID-19) Update: Daily Roundup July 14, 2020

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-daily-roundup-july-14-2020

・消費者にハンドサニタイザーの適切な使用に関する知識をテストしてもらうためのクイズを作ったのでやってみて

https://www.accessdata.fda.gov/cder/sanitizer/

・COVID-19の予防や治療などに関する虚偽または誤解を招く宣伝で未承認製品を販売していた会社に警告文書を送付、“E-Munity”チンキやビタミンC錠剤等

 

[ProMED]ボツリヌス症 ニュージーランド:(プレンティー湾)自家製保存sea snail(巻き貝)

Botulism - New Zealand: (BP) home-preserved sea snails

2020-07-14

https://promedmail.org/promed-post/?id=7574722

Date: Tue 14 Jul 2020 Source: Stuff [edited]

2020年5月にプレンティー湾地域の家で4人が食事を共にして全員が入院した。残った貝からボツリヌス菌が検出された

 

[ProMED]有毒藻類-米国(第2報):(ユタ)イヌ、警告

Toxic algae - USA (02): (UT) dog, alert

2020-07-14

https://promedmail.org/promed-post/?id=7571840

Date: Fri 10 Jul 2020 Source: Deseret News [edited]

州の環境リーダーがZion国立公園のVirgin川を泳いでいたイヌを殺した可能性のある有毒藻類の大発生を同定した。7月4日にVirgin川を泳いで1時間後にイヌが死んだという報告を受け取ったとユタの環境の質省が7月10日に発表した。川の水からは健康基準を超過するアナトキシンが検出され、公衆衛生警告が出された。

 

[ProMED]アフラトキシン ケニア:イヌ、汚染食品疑い

Aflatoxin - Kenya: dog, contaminated food susp

2020-07-14

https://promedmail.org/promed-post/?id=7571549

Date: 12 Jul 2020 Source: Kenyans [edited]

ケニア基準局が、一部のペットフードが有毒でイヌやその他の動物が死んでいるというクレームの調査を開始した。2020年7月11日に放送されたNTVの特集によると、ペットのオーナーからたくさんのイヌが死んでいるという報告で規制機関が対応を開始した。

死後解剖で獣医師が高濃度のアフラトキシンを発見したことからわかってきた。内臓が急性アフラトキシン中毒の兆候を示し、胃と腸に大出血があった。肝臓、腎臓、肺、心臓が膨張して出血していた。ケニアではイヌの死亡が急増している。

特集で名前が挙げられていたペットフードブランドの一つは製造工程は世界の優良規範に従っているという。また製品のせいでイヌが死んだと訴えるペットのオーナーにも直接答え、もしペットフードを湿度の高い状態でおいたらアフラトキシンができる可能性があると指摘した

 

[DHSC]7月24日から店やスーパーマーケットではフェイスカバーが義務化されるだろう

Face coverings to be mandatory in shops and supermarkets from 24 July

14 July 2020

https://www.gov.uk/government/speeches/face-coverings-to-be-mandatory-in-shops-and-supermarkets-from-24-july

議会での説明

先月病院と公共交通機関でマスクを義務化しそれは安心(confidence)を与えるのに成功している。

新しい規則では公共交通機関同様にマスクをしない場合最大10ポンドの罰金で11才未満の子どもとある種の障害がある人は除外される。

マスクを拒否する人には店は入店を拒否できて警察を呼ぶことができる。そして警察は正式に執行力があり罰金を科すことができる

 

[RIVM]感染源と接触者追跡で一週間で約100人のCOVID-19感染が検出された

About 100 COVID-19 infections detected per week through source and contact tracing

07/14/2020

https://www.rivm.nl/en/news/about-100-covid-19-infections-detected-per-week-through-source-and-contact-tracing

第26週(6月22日から28日)について14日間の接触者追跡の結果がわかった。その週に同定された濃厚接触者のうち97人のCOVID-19感染が同定された(7%)。家族とその他の濃厚接触者では違いがあり、家族では13%が、その他の人では3%が感染した。

6月22日から7月12日の三週間では合計1449人のCOVID-19感染がGGDの報告され、4221人の濃厚接触者が追跡された。患者一人あたり平均3人の濃厚接触者だった。

(オランダ、週一報告になって余裕がでてきた)

 

[CDC]CDCはアメリカ人にCOVID-19の拡大を予防するためにマスクをするよう呼びかける

CDC calls on Americans to wear masks to prevent COVID-19 spread

TUESDAY, JULY 14, 2020

https://www.cdc.gov/media/releases/2020/p0714-americans-to-wear-masks.html

JAMAのエディトリアルが最新科学をレビューし、症例研究がマスクがCOVIDの感染を予防することを示した

(face coverings are one of the most powerful weapons we haveといっている)

またインターネット調査でマスクの受容が増加していることが示された。

4月7-9日 62%→ 5月11-13日 76%

主に白人成人が認めたことによる

 

[NASEM]根拠に基づいた公衆衛生緊急時準備と対応:この分野の評価と助言

Evidence-Based Practices for Public Health Emergency Preparedness and Response: Assessment of and Recommendations for the Field

JULY 14, 2020

https://www.nationalacademies.org/our-work/evidence-based-practices-for-public-health-emergency-preparedness-and-response-assessment-of-and-recommendations-for-the-field

ハイライト

https://www.nap.edu/resource/25650/PHEPR%20Consensus%20Study%20Report%20Highlights_2020.pdf

 

論文

-オメガ3は超早産児の気管支肺異形成症に利益はない

Omega-3s provide no benefits against bronchopulmonary dysplasia in very preterm infants

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/ul-opn071320.php

JAMA。29週前に出産した461人の授乳中の女性に1.2gのDHAサプリメントまたはプラセボを毎日とってもらった。36週になるまでに子どもの呼吸状況の改善は無かった

 

-育てる空間あるいは空間で育てる-垂直農場が離陸するには

Space to grow, or grow in space -- how vertical farms could be ready to take-off

14-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/jic-stg071320.php

New Phytologistに発表された垂直農場の生産性と持続可能性向上のための研究課題

 

-一人の人が10分以内に本当に食べられるホットドッグは何本?

How many hot dogs can a person really scarf down in 10 minutes?

By Lucy HicksJul. 14, 2020 ,

https://www.sciencemag.org/news/2020/07/how-many-hot-dogs-can-person-really-scarf-down-10-minutes

7月4日に、例年通り、有名なフードファイターたちがNathanの有名なホットドッグを食べるコンテストのためにニューヨーク市にやってきた。もちろんコロナウイルスパンデミックのために今年は少し違って、競技者はたった10人で観衆はいない。しかしJoey “Jaws” Chestnutは10分で75のホットドッグを食べて世界記録を樹立した。

驚くべきことに-そしておそらく少し恐ろしいことに-彼はもう少し食べられるだろう。新しい研究によると、ヒトは理論的に10分で83個のホットドッグを食べられると研究者が計算した-それはハイイログマが動物の肉を食べるのと同様の速度である

Nathan’s Famousのウェブサイトから39年間のデータを引き出し、優勝者のホットドッグの数を調べると1980年は10個だったのが2018年は74個だった。この急増は競技者の訓練強化のおかげであろう。胃を急速に伸ばす訓練をしている。

研究はBiology Lettersに発表。ただしフードファイターの生理学の研究は乏しく未知の部分が多い。

 

その他

-Natureニュース

世界のメタンレベルが記録的急増

Global methane levels soar to record high

14 JULY 2020 Quirin Schiermeier

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02116-8

過去20年で年間排出量が約10%増加した、農業とガス産業によって

天然ガスと畜産

 

-Natureエディトリアル

持続可能開発目標を改訂する時

Time to revise the Sustainable Development Goals

14 JULY 2020

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02002-3

パンデミックはもともとの2015目標の達成努力を後退させた。より達成可能なものに変える必要性がかつてなく強い

国連はあまり歓迎できない疑念を確認した:コロナウイルスパンデミックによりSDGが達成できなくなった。貧困をなくすことや環境と福祉に関する多く目標は既にコースから外れた。そしてほんの少しの前進も止まった。今週開催されたバーチャル国連会合ではいつものような2030議論はできなかった。国連の内外両方の研究者がポストパンデミックの時代にこの目標が適するのかどうか疑問を投げかけた。目標への大志はこれまで通り重要であるが、それを達成するための最良の方法については再考が必要である。

パンデミックの前までは17の目標のうちのたった2つ、5才以下の子どもの予防可能な死亡をなくすことと子どもたちを小学校に行かせることが達成間近だった。しかしパンデミックが時計の針を戻し、予防接種率が低下し学校が閉鎖されて世界の生徒の90%が学校から追い出された。ロックダウンによる家庭内虐待の増加はジェンダー平等と女性のエンパワメントの進歩に影を落とす。飢餓と貧困も増加し多くの国では何が起こっているのか記録すらできない。では何をする必要があるか?

(以下略)

 

-Scienceニュース

雑誌はずさんな動物研究を一掃するために新しいチェックリストを支持

Journals endorse new checklist to clean up sloppy animal research

By Cathleen O’GradyJul. 14, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/07/journals-endorse-new-checklist-clean-sloppy-animal-research

動物実験は危機に直面している:全ての前臨床研究の最大89%-動物研究を含む-が再現できない、しばしば研究者らが実験条件の基本的な詳細を記述していないため。このため知見の信頼性が疑問視されている、と英国で動物実験の改善のために働いているNathalie Percie du Sertはいう。

報告の悪さに対応するためにPercie du Sertらのチームは各動物研究が報告すべき10の重要な詳細事項のチェックリストを開発した。使った動物の数や性、無作為割り付けかどうか、研究者が動物がどの群か知っているかどうかなど。本日7つの科学雑誌に発表された“ARRIVE 2.0”は2010年に発表された早期版ガイドラインの簡素化版である。そのガイドラインは1000以上の雑誌が支持したにも関わらず、研究者らは概ね無視してきた。

David Moherは「更新は素晴らしい。しかし成り行きはわからない。ガイドラインの支持だけでは不十分で、雑誌やレビューワーがその使用を実行する必要がある」という。そして実行されても問題はある。最初のガイドラインの試行で、科学者がチェクリストを埋めないといけないと言われても単にチェックリストを使ってと言われただけの人と比べて報告の質が改善しなかった

(以下略。まともに報告もできない「研究者」が、がちがちのGLP試験を企業がお金出したからダメだって言ってるのだということはもっと知られるべき)

 

-「微妙な問題」。COVID-19の症例はナイジェリアでは急増していないが、変わる可能性はある

‘It’s a tricky thing.’ COVID-19 cases haven’t soared in Nigeria, but that could change

By Jop de VriezeJul. 14, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/07/it-s-tricky-thing-covid-19-cases-haven-t-soared-nigeria-could-change

これまでのところサハラ以南のアフリカは新型コロナウイルスの症例や死亡が、一部の公衆衛生専門家がおこるだろうと恐れていたほど急増してはいない。この大陸で最も人口の多い国ナイジェリアでは2億人近くの市民のうち33000症例、死者は750人弱である。他の全ての地域同様、真の値はもっと高いだろうが、病院は溢れてはいない。

しかしアフリカ全体で患者数は増加はしていてナイジェリア疾病コントロールセンター長のChikwe Ihekweazuは満足はしていない。ナイジェリアでは全州での検査してコントロールを実施するのは無理難題である

ScienceInsiderはIhekweazuにインタビューした

(中国に行って人々の法令遵守レベルに驚いた、ナイジェリアでは困難、アフリカはWHOに頼っている部分が大きいのでWHO批判に驚いている、等)

(アフリカは単純に増加しているだけで爆発的増加ではなさそう。そして理由はわからない。)

 

-SMC UK

7月24日からイングランドの店ではフェイスカバーが義務化されるだろうという発表への専門家の反応

expert reaction to announcement that face coverings are to be compulsory in England’s shops from 24 July

JULY 14, 2020

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-announcement-that-face-coverings-are-to-be-compulsory-in-englands-shops-from-24-july/

Leicester大学呼吸器科学准教授Julian Tang博士

賢明な決定だと思う

Cambridge大学王立技術アカデミー客員教授Shaun Fitzgerald博士

いろいろなフェイスカバーがあるが全て伝染を減らすのに役立つ。緩和策の一つであり多くを使うべき。多くの人がいる屋内で2mの距離が難しいときにフェイスカバーを採用するのはとても賢明である

Reading大学細胞微生物学准教授Simon Clarke博士

最近の報告はマスクの習慣の無い国でも集団でマスクをするよう説得することができることを示している。マスクは感染予防パッケージの一部になり得る

英国医師会医療職委員会議長でExeter大学臨床上級講師David Strain博士

最新の英国医師会アンケートでは5000人以上の医師の86%がマスク義務化に賛成している

Reading大学応用行動科学准教授Rachel McCloy博士

極めて混乱したメッセージの期間を経て、政府が一定の状況下でマスクを義務化する。成功するかどうかはこの変更を政府がどう履行しコミュニケートするかによる。世界中の国がマスクの採用に成功しているので英国が成功できない理由はない

Nottingham大学感染症疫学名誉教授Keith Neal教授

店でのフェイスマスクの着用は感染拡大予防策の一つであるべきだ。有効性の強い根拠が無いことを問題視するべきではない。例外規定に問題が生じる可能性はあるだろう

(とうとう反対意見が一つもとり上げられなくなった)

 

-環境に優しいクリーナーはコロナウイルスを破壊する?

Do Eco-Friendly Cleaners Destroy the Coronavirus?

by STEPHANIE WATSON 

https://www.berkeleywellness.com/healthy-community/contagious-disease/article/do-eco-friendly-cleaners-destroy-coronavirus

グリーンなクリーニング用品に変更していた人達は、コロナウイルスに有効な環境に優しい製品を探してフラストレーションを抱えているだろう。エコフレンドリークリーナーは実質的にどれひとつEPAのコロナウイルス用に認められた製品リストに掲載されていない。例外はBenefect Botanical Daily Cleanerのみ。

EWGはEPAのリストの中から毒性の少ないウイルスを殺す成分として以下を推奨している。

クエン酸、エタノール、過酸化水素、L-乳酸、カプリル酸、チモール

(EWGの言うことに頼ってはいけない。成分名だけでは判断できない、使い方大事。エコフレンドリーとかは単なるマーケティング用語)

 

-コロナウイルス:子どものCOVID死と学校再開

Coronavirus: COVID Deaths Among Children And Reopening Schools

By Alex Berezow, PhD — July 14, 2020

https://www.acsh.org/news/2020/07/14/coronavirus-covid-deaths-among-children-and-reopening-schools-14909

学校再開で生徒へのリスクは極めて小さい。例えば15-24才の若年成人はコロナウイルスより多く溺死するだろう。学校再開の課題は先生や職員、生徒の家族へのリスクである

(子どもの死因の表。事故による怪我が一番多いものの、殺人が上位なのがアメリカっぽい)