2020-07-17

[HK] ニュースレター

Food Safety Focus

July 2020

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/files/FSF168_2020_07_15.pdf

-サーモンからCOVID-19に感染するか

-食品包装とCOVID-19感染

 

-甘味料の再考

Rethinking Sweeteners

Last revision date: 15 Jul 2020

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_168_02.html

世界保健機関は、砂糖の摂取量を一日のカロリー摂取量の10%未満に制限するよう、さらなる健康上の利益のためにこの量を5%以下に削減する提案を添えて助言している。カロリーなしで甘味を出すことで、人工甘味料は砂糖削減への1つの有望な答えのように思われる。だが新しい科学的根証拠から、砂糖を人工甘味料で置き換えるのは期待しているような健康上の利益がないかもしれないことが示唆されている。まさに砂糖を甘味料で置き換えることができるかどうか再考する時が来た。

 

食事からの砂糖摂取量を徐々に減らす

砂糖の多い飲料

水/無糖や人工甘味料の無い飲料

人工甘味料を含む飲料

健康はあなたの手中にある―控えめあるいは砂糖/甘味料なしの飲料を選ぼう

 

人工甘味料とは?

アスパルテーム、アセスルファム、スクラロースなどの人工甘味料は、食品企業が食品や飲料に甘みを加えるために砂糖に置き換えて広く使用している低カロリーあるいはカロリーのない化学物質である。エネルギー含有量の少ないそのような食品や飲料製品は糖尿病患者に適しており、体重増加に注意している人に魅力的である。例えば、アスパルテーム1gはスクラロース200gに置き換えられ、スクラロースの800キロカロリーの代わりに4キロカロリーのエネルギーを提供する。

香港では食品利用に認可された甘味料は、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議など国際機関に安全性評価を受けており、公衆衛生及び市政条例第132章の食品規制の甘味料で規制されている。食品での使用が許可されている甘味料には、アセスルファムカリウム、アリテーム、アスパルテーム、アスパルテーム-アセスルファム塩、サイクラミン酸、サッカリン、スクラロース、タウマチン、ネオテーム、ステビオール配糖体が含まれている。甘味料を添加した全ての包装食品には、成分表にその名前と識別番号を適切に表示する必要がある。

人工甘味料は砂糖削減政策の味方か?

人工甘味料は管轄区域によって扱いが異なる。イギリスの公衆衛生はとりわけ食品組成変更のために使用を推奨している。シンガポールでは甘味料を含む飲料は、より健康的な選択シンボル(Healthier Choice Symbol)で高い評価を得て称賛を得ている。

しかしながら、人工甘味料は他ではあまり歓迎されない。例えば、EU内の学校に配布されている果物、野菜、牛乳には甘味料を含んではならない。フランスのように人工甘味料入り飲料に課税する欧州諸国もある。北欧では食品表示構想でブランド化されたより健康な包装食品選択肢の一種である、Keyhole製品に甘味料の使用を禁止している。アメリカ食事ガイドライン諮問委員会は、糖類は低カロリー甘味料ではなく、むしろ、たとえば砂糖入り飲料の代わりに水など、健康的な選択肢で置き換えるべきだと繰り返し述べた。

苦あれば楽あり

人工甘味料は、慎重に使用すれば、先行研究で示されているように、それにより短期的な体重減少を促進することで砂糖摂取量の削減を促進する可能性がある。一つ気がかりなのは、人工甘味料を使用する人はカロリー摂取量が少ないと考えて他の食品を多く消費する傾向があり、それゆえ取らなかったカロリーが他の供給源に取って換わることである。甘味料の多用により糖受容体を過剰に刺激すると、人々に甘さをカロリー摂取と関連付けないようにする可能性がある。結果として、人々はより多くのお菓子を食べたがって体重を増やす可能性がある。

健康上の影響に関する人工甘味料についての最近の研究

2019年には、砂糖削減と健康増進のための特効薬はないことを示す人工甘味料の健康影響に関する2つの研究が出現した。コクラングループが実施した10,000以上の記録の大規模系統的レビューから、BMIや減量を含む様々な健康結果に無糖甘味料使用の大きな健康上の利点がないことが示された。同時に、国際がん研究機関や他の機関による欧州の450,000人以上のコホート研究で、通常のソフトドリンク摂取量(毎日2杯以上)―砂糖で甘みを加えたものと人工的に甘みを加えたもの両方―は、1カ月に1杯未満しか飲まなかった人と比較して、全ての死因のリスクが高かった。

砂糖を少なく甘味料を少なく

健康的な生活のためのよりよい方法は、砂糖/甘味料が少ない、または入っていない食品や飲料を選ぶことである。消費者は情報に基づいて選択するために包装食品の食品表示を参照できる。食事で摂取する砂糖と甘味料を減らすには業界と国民の共同努力が必要である。食品業界は、段階的に砂糖と甘味料を減らして食品の甘さを減らし、国民が軽い風味の食品に徐々に対応できるようにして最終的に彼らの食生活を変えることを奨励している。

 

-フカヒレの高濃度の水銀

High Levels of Mercury Found in Shark Fin Trimmings

Last revision date: 15 Jul 2020

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_168_04.html

最近の研究で、香港と中国本土で集めた乾燥フカヒレのサンプルに高濃度の水銀が検出されたことが報告された。

サメは大型の捕食種で、食物連鎖で自然に水銀を蓄積する可能性がある。捕食魚を食べると、体内に入った水銀が神経系、特に胎児や幼児の脳の発達に影響を及ぼす可能性がある。

2018年から2020年6月まで、食品安全センターは水銀の分析のために市場から15のフカヒレサンプルを集めた。全てのサンプルの結果は満足のいくものだった。

多くの地元のレストランはフカヒレを他の料理に置き換えてより環境に配慮した方法を採用している。消費者はフカヒレの摂取を減らすことで環境にやさしくなれると同時に魚の摂取の恩恵を受けるためにバランスの取れた食事を維持でき、食事からの水銀暴露のリスクを減らすことができる。

 

[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果

輸入検査管理課 

-2020-07-03

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43144

2020.6.26〜2020.7.7

 

-2020-06-26

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43143

2020.6.19〜2020.6.25

 

[MFDS] [関係省庁合同] 「ミツバチのさなぎ」新しい食品原料と認定 

新素材食品課 2020-07-09

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44402

□ 食品医薬品安全処と農村振興庁は、7月9日「ミツバチのさなぎ」を新食品原料と認定*した。

* 国内で食品として摂取経験がない原料に対して安全性などを評価することで、新食品原料と認められると食品公典登載前まで一時的に使える(食品衛生法第7条第2項)

○ 今回の食品原料は、農村振興庁がミツバチのさなぎの特性・栄養性・毒性評価などを進めて、食薬処が安全性を審査して食用昆虫と最終認定したもの。

□ 今回の食品原料認定で、養蜂農家が女王蜂との交尾目的で利用して廃棄されたミツバチのさなぎを、新しい食品資源として活用できるようになった。

○ ミツバチのさなぎは高タンパク(52%)食品で、炭水化物、脂肪、タンパク質など3大栄養素を等しく含有し菓子、禅食などの原料として使うことができ、未来の食糧資源として活用価値が高いと評価している。

○ また、気候変動、産業化などにより蜂蜜生産量が減る困難な状況で、養蜂農家には新しい所得源になると期待される。

○ 今回のミツバチさなぎ食用昆虫認定で、韓国で食べることができる昆虫は、白疆蚕、食用蚕(幼虫、さなぎ)、ハネナガイナゴ、チャイロコメノゴミムシダマシ(幼虫)、コガネムシ(幼虫)、カブトムシ幼虫、フタホシコオロギ(成虫)、ツヤケシオオゴミムシダマシ(幼虫)等、合計9種に増えた。

*カイコの幼虫が白疆蚕(ビャクキョウサン)菌の感染により硬直死した虫体

参考資料

1.「ミツバチのさなぎ」とは?

2.「ミツバチのさなぎ」の生産および保管方法

3.「ミツバチのさなぎ」の栄養成分造成

4.ミツバチの種類

5.食品原料で使用可能な食用昆虫

 

[MFDS]波羅蜜(パラミツ、ジャックフルーツ)種を含有した輸入漬物食品の回収措置 

輸入流通安全課/食品基準課 2020-07-03

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44386

□ 食品医薬品安全処は、食品の原料として使うことができない「波羅蜜種*」が含有されたスリランカ産「塩水漬けジャックシード (漬物食品)」製品を輸入・販売した事実が確認され、該当製品を販売中断して回収措置する。

   * 波羅蜜(学名:Artocarpus heterophyllus Lam)

実は食用が可能だが、種は安全性が確認されておらず食品原料で使用不可

 

[MFDS]残留農薬基準を超過した米製品の回収措置

農畜水産物安全課 2020-07-03

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44385

食品医薬品安全処は、「黄金米」製品(類型:農産物)から、残留農薬フェノブカルブ*の基準値(0.5 mg/kg)超過(0.8 mg/kg)検出された該当製品を販売中断して回収措置する。

* フェノブカルブ(Fenobucarb):稲など農作物に対する病害虫防止目的の殺虫剤

 

[MFDS]釜山市保育園食中毒...政府が原因調査実施 

食中毒予防課 2020-07-02

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44380

□ 食品医薬品安全処、釜山広域市は、最近、釜山蓮堤区所在A保育園で集団食中毒が発生したため原因調査及び疫学調査中だと発表した。

○ 今回の食中毒は、A保育園で6月26日から高熱、下痢など食中毒疑い患者が36人発生し、現在、食中毒の原因を糾明するために現場調査とともに保存食検査などを進めている。

○患者36人中10人の人体検査でサルモネラ食中毒菌が検出され、原因調査過程のうち採取した保存食24件中2件(スイカのフルーツポンチ、チャプチェ)からサルモネラ菌が検出されて、患者から検出されたサルモネラと関連性を調査中

 

[MFDS] [報道参考] 輸入食品安全情報、携帯電話スキャンだけで確認推進 

知能型輸入食品統合システム構築TF 2020-07-02

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44378

□ 食品医薬品安全処は、人工知能(AI)技術を組み合わせて輸入食品安全管理を高度化するために、今年3月23日から稼動した「知能型輸入食品統合システム」の2段階構築事業を推進する。

○ 今回の2段階事業*は、1次事業(添付参考)を補いながらも国民便宜性と情報提供機能を高めることを主眼に推進されて、今年下半期からアップグレードされたサービスを提供する予定。

* (所要予算) 1,141百万ウォン

○ 今回の事業の主要内容は、▲携帯電話で輸入食品ハングル表示をスキャンすると輸入履歴および安全情報などを手軽に確認できるようにして、▲輸入動向変化自動分析を通じた管理者意志決定支援強化および▲「電子回収証」発行などスマートな現場検査支援などです。

<添付>

1.「知能型輸入食品統合システム」 2段階構築開発事項

2.「知能型輸入食品統合システム」 1段階構築(2019年).

 

[MFDS]残留農薬基準を超過した天然香辛料製品の回収措置 

食品安全管理課 2020-07-01

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44374

□ 食品医薬品安全処は、「パセリフレーク」(類型:天然香辛料)製品で、残留農薬(フェンメディファム、エトフメセート)が基準値(0.08mg/kg)を超過して検出(それぞれ0.20mg/kg、1.41mg/kg)され、該当製品を販売中断及び回収措置する。

* フェンメディファム(Phenmedipham)、エトフメセート(Ethofumesate):国内未登録農薬で雑草防除のために使用される除草剤

 

[MFDS]食品業界が守らなければならない物理的距離を置くことの実践方法 

食品安全政策課 2020-07-01

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44372

□ 食品医薬品安全処は、食品業界がコロナ19拡散防止のために守らなければならないコロナ19対応指針を配布する。

○ 今回の指針は、現在のコロナ19状況を克服して次のコロナ時代に備えて食品生産・流通過程全般の食品安全と消費者信頼を確保するためのもので、WHOとFAOの勧告指針に基づいて国内防疫指針、食品業界状況などを考慮して用意した。

  - またWHO/FAO指針は、去る6月立法予告した「食品衛生法施行規則」改正案*とも類似していたので、業界が積極的に活用することができるように韓国語で翻訳・配布する。

* 改正案主要内容:食品直接取り扱い従事者のマスク着用、感染病症状者は業務一時排除、飲食店などに手洗い施設の具備など

□ 「食品業界のためのコロナ19対応指針」の主要内容は、▲作業場でコロナ19拡散防止方案、▲物理的距離を置く実践方法、▲確診者(感染を確実に診断された人)発生時の注意事項、▲食品配送時の注意事項など。

○ コロナ19拡散防止方案として食品取り扱い作業員は個人衛生を徹底して、作業場内取っ手などしばしば手が触れる部分は随時清掃および消毒を実施しなければならない。

また、疑い症状がある職員は事業場から直ちに隔離しなければならない。

○ 物理的距離を置くことを実践するために作業者は互いに向かい合わないように配置し、マスクなど個人保護装具を着用しなければならない。

また、食品前処理区域などの同時作業人員を制限する。

○ もしコロナ19確診を受けた職員が発生した場合、確診者と対面したり身体的接触があった濃厚接触者に対しては最小14日間自宅などで自主隔離するように措置し、確診者と濃厚接触しなかった職員は通常出勤するものの、体温など健康状態を点検して作業中断を最小化する。

○ 食品および食材料などを配送する時は汚染の可能性が高い運転台・門の取っ手などを随時消毒し、配達物品回収または、伝達時消費者との物理的距離を置く。

○ 食品小売店は売場入口に手消毒剤を備えつけ、非接触式決済方式が推奨され、過密を避けるために出入り顧客数を制限する一方、人が集中する区域は床に案内表示をする。

□ 一方、食薬処はコロナ19発生以後日常生活中で感染病予防管理が重要であるとし、コロナ19感染環境である3(密(密集、密接、密閉)を制限することに主眼点を置いて飲食店防疫を強化する。

○ 人々が密集環境に集まって食事しないように、▲食事時間2部制、▲屋外営業、▲食べ物配達・包装活性化などで分散を誘導し、

- 他人間密接接触を遮断するために、▲テーブル間(上)仕切りおよび1人テーブル設置、▲営業者および利用者全員マスク着用、▲食事前・後マスク着用、▲食事する時対話自制を推奨し、

- 同時に、飲食店内部が密閉されてウイルス生存環境ができないように、▲周期的な換気・消毒、▲飲食店利用前必ず手を洗うまたは、手消毒することを勧告する。

○ 合わせて食品取り扱い者マスク着用など食品衛生法令改訂および食事文化改善などを推進して生活防疫文化定着を誘導する一方、防疫管理コンセンサス拡散のために対国民広報およびキャンペーンを持続的に展開していく。

添付

1.食品業界のためのコロナ19対応指針(WHO/FAO)

 

[MFDS] [関係省庁合同] 7月1日から原乳国家残留物質検査プログラム施行 

農畜水産物安全課 2020-06-30

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44366

□ 政府は、牛乳など乳製品の原料である原乳の安全性をさらに強化するために、残留物質(抗生物質、農薬など)について、国でさらに検査して検証する「国家残留物質検査プログラム* 」を7月1日から施行する。

* 国家残留物質検査プログラム(NRP; National Residue control program):政府または公共機関で年間検査計画を策定して、食品の安全性を監視・検証する制度

○ これまでは、乳製品の安全性確保のために酪農家から集乳場で集乳時に民間責任獣医師が常時検査して、抗生物質残留の有無を検査して、不適合時廃棄していた。

○ 政府は、それに加えて、政府の検証プログラム「国家残留物質検査プログラム」を導入し、原乳の安全性をさらに強化する。

○ 今回の「国家残留物質検査プログラム」は、原乳に初めて導入する制度だけに、現場で混乱がないように事前準備過程*を経た。

* モデル事業('18〜'19年)、原乳中の残留物質検査に関する規定制定('19.12月)

□ 原乳「国家残留物質検査プログラム」は、食品医薬品安全処と農林畜産食品部が協力して、毎年検査計画を策定し実施する。

○ 検査計画に基づいて、地方自治体所属である動物衛生試験所で検査を遂行し、動物用医薬品・農薬など71の検査項目*について、年間300件**の検査を実施する。

* 検査項目は、酪農家でよく使用される抗生物質・駆虫剤などの動物用医薬品、飼料に混入するおそれがある農薬・カビ毒などが含まれ専門家諮問を経て選定

** 検査物量は、国際食品規格委員会(CODEX)で提示した基準と欧州連合(EU)、米国、日本などの海外の事例と、韓国の年間原乳生産量を勘案して設定

○ 検査の結果、不適切な原乳はすぐに廃棄措置して流通を遮断し、該当酪農家に対する原因調査を実施して再発を防止する。

○ また、酪農家で使用される飼料の管理、酪農家・集乳場衛生指導・管理を強化し、酪農家から安全で衛生的な原乳が生産されるように事前予防的管理もより強化する。

 

[MFDS]クロムなど栄養成分9種、摂取時の注意事項など新設 

食品基準課科 2020-06-30

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44365

□ 食品医薬品安全処は、健康機能食品の再評価の結果を反映して、クロムなどの栄養成分9種*に摂取時注意事項を新設する「健康機能食品の基準及び規格」の改正案を6月30日に行政予告する。

* ベータカロテン、ビタミンK、ビタミンB 1、ビタミンB 2、ビタミンB 12、パントテン酸、ビオチン、カリウム、クロム

○ 今回の改正案は、2019年の健康機能食品再評価結果に基づいて、ベータカロテン、クロムなど9種の栄養成分それぞれについて、「喫煙者は摂取時、専門家と相談すること」または「糖尿病がある場合は専門家に相談すること」などの摂取時の注意事項*を新設した。

* (共通事項)異常事例発生時は摂取を中止し、専門家に相談すること

(ベータカロテン)喫煙者は、摂取時に専門家に相談すること、(ビタミンK)抗凝固剤など服用時に専門家に相談すること、(カリウム)腎臓疾患、胃腸疾患などがある場合は専門家に相談すること、(クロム)糖尿病がある場合は専門家に相談すること

- また、クロムについては、「体内の炭水化物、脂肪、タンパク質の代謝に貢献」という機能性内容を新設する内容も含む。

○ また、健康機能食品の性状、栄養成分の含有量などの正確な分析を支援するために性状試験法を新たに設け、ビタミンDを含むビタミン5種に対する試験法も改善した。

* ビタミンD、ビタミンB 2、ビタミンB 6、ビタミンB 12、ビオチン

 

[MFDS]オーダーメード型食品産業の活性化のために食品類型新設・改編 

食品基準課/有害物質基準課 2020-06-29

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44359

□ 食品医薬品安全処は、新しい食品類型に簡単調理セット*(ミールキット)とメニュー型食事管理食品などを新設する内容の「食品の基準及び規格」告示の改正案を6月29日に行政予告する。

* 簡単調理セット(ミールキット):家庭簡便食で、ひとつで手入れされた野菜などの食材と調味料とレシピを同封して、消費者が簡単に調理して摂取することができるように作られた製品

○ 今回の改正案は、食薬処の「オーダーメード型・特殊食品分野、食品産業活力向上対策」に基づく措置として、最近成長しているミールキット製品を含めて、慢性疾患者と年配の方のためにカスタマイズされた製品などトレンドの変化に対応して、食品産業に活力を吹き込むために設けられた。

□ 主な内容は、▲特殊医療用食品にメニュー型食事管理食品の類型新設、▲高齢者向け食品のうち飲む製品にも規格新設、▲即席摂取・簡便食品に簡単調理セット類型新設。

○ 多様な患者用食品が供給されるように、特殊医療用途食品の分類システムなどを改編して、▲標準型栄養調製食品、▲オーダーメード型栄養調製食品、▲メニュー型食事管理食品に区分して、患者用食品を糖尿病・腎臓疾患・腸疾患などの疾患別に細分化する。

- 特に、栄養管理が重要な慢性疾患者がお弁当や簡単調理セット形態の患者用食品で家庭で手軽に食事を管理するできるように、メニュー型食事管理食品の類型を新設する。

- メニュー型の食事管理食品は、慢性疾患のうち、まず糖尿病患者用と腎臓疾患用の食品類型や製造基準を新設して、今後、高血圧など市場需要がある他の疾患にも拡大していく計画。

○ 高齢者用食品の基準・規格を別途に分類する一方、飲む形態の高齢者用食品にも規格(1500 mpa・s(ミリパスカル秒)以上* )も用意しました。

* 高齢者の場合、飲料摂取時にむせる傾向があり、粘度を一定の水準(濃厚発酵乳レベルの粘度)高めると、むせるのを防止することができる

○ 今回の特殊医療食品及び高齢者用食品制度の改編で、29兆ウォン以上の潜在的な市場開拓と国民保健の向上に寄与するものと期待される

* 糖尿病と腎不全患者(3,310,934人、'18)が、毎日の食事管理食品を利用すると仮定(単価8,000ウォン)

** 腎不全患者が食事管理を通じて腎不全移行を1年遅らせる場合、医療費の年間1,650億を削減可能(2018年基準慢性腎疾患患者1人当たりの診療費880万ウォン×年間患者増加数約25,000人)

- また、慢性疾患や高齢者が摂取するのに制約が多い食品も、対象別栄養要求量と摂取利便性を考慮して開発されるようになって、国民の生活の質改善にも役立つものと予想しています。

○ また、家庭で手軽に調理して食べることができるように作られた家庭簡便食ミールキット市場が急激に成長しているため、簡単調理セット(ミールキット)類型を別途で新設して、

* 家庭簡便食の新しいミールキット製品の市場は、'17年の200億ウォン水準に過ぎなかったが、'24年7,000億ウォン規模に成長すると予想

- ミールキット製品の特性を反映して、加熱せずにそのまま摂取する材料は、食中毒菌の規格を適用するなど、安全基準*も合理的に用意して適用する予定。

* 交差汚染防止のための家禽肉等は区分包装するようにして、加熱調理せずに摂取する材料はサルモネラ、腸管出血性大腸菌などの食中毒菌の規格を適用

□ 一方、今回の改正案では、▲食品原料としてホタルイカ・日本ナマコ認定、▲麻の実・麻の実油のカンナビジオールの基準*新設▲農薬136種の残留許容基準の新設・強化・改正▲リンコマイシンなどの動物用医薬品7 種の残留許容基準改定▲ 畜産物の残留物質のグリホサート残留許容基準の改正なども含まれる。

* (カンナビジオール)麻の実:10 mg / kg以下、麻の実油:20 mg / kg以下

 

[MFDS]エアフライヤー、フライドポテトは190℃ 30分以内で調理

 新種有害物質チーム 2020-06-25

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44344

□ 食品医薬品安全処食品医薬品安全評価院は、エアフライヤー・赤外線調理器で調理した料理の有害物質は安全なレベルであったが、フライドポテトなどをエアフライヤーで高温で長時間調理したときに、アクリルアミド生成量が増加することがあり注意しなければならないと発表した。

○ 今回の発表は、家庭で手軽に食品を調理して食べるときに使用するエアフライヤーと赤外線調理器の熱風または赤外線を利用した調理方式がアクリルアミドとベンゾピレンの生成に及ぼす影響などを調査した結果である。

○ 調査方法は、調理過程で有害物質がよく生成されると知られるサムギョプサル(豚バラ焼肉)、サーモン、食パン、冷凍ポテトを対象*に、調理温度、時間などを変えて調理した後、ベンゾピレンとアクリルアミド生成量を分析した。

* エアフライヤー:サムギョプサル・サーモン・食パン・冷凍ポテト / 赤外線調理器:サムギョプサル・サーモン料理

□ 調査の結果、エアフライヤー・赤外線調理器で調理した食品のアクリルアミドとベンゾピレンの生成量は、概ね安全なレベルだった。

○ サムギョプサルとサーモンの場合、エアフライヤーのすべての温度(180〜200℃)、時間(10〜40分)と、赤外線調理器のすべての温度(高・中・低)、時間(5〜20分)の条件で、ベンゾピレン生成量は不検出だった。

○ ただし、食パンと冷凍ポテトはエアフライヤーで200 ℃以上の高温で長時間調理する場合、アクリルアミド生成量が増加した。

- 参考に、食パンは180℃、24分、または190℃、16分以上、冷凍ポテトは190℃、40分以上で調理したとき、アクリルアミドがEU勧告基準*以上検出された。

* EU勧告基準:食パン(0.05mg / kg)、冷凍ポテト(0.5mg / kg)

○ このため、エアフライヤーで調理するとき、フライドポテト(500gあたり)は、最大190℃で30分以内に、トースト(パン類、32gあたり)は、最大180℃で20分、または190℃で15分以内で調理するのが安全な摂取方法だと明らかにした。

<添付1> Q&A

Q1. ベンゾピレン(benzopyren)とは何ですか?

ベンゾピレンは、食品の高温調理・加工時に食品の主成分である炭水化物、タンパク質、脂肪などが不完全燃焼して生成される物質です。

* WHO国際がん研究所(IARC)は、Group 1 (発がん物質)に分類

Q2. アクリルアミド(Acrylamide)とは何ですか?

アクリルアミドは、ジャガイモなどの炭水化物が多く含まれた食品を調理・製造・加工する過程で加熱処理時に非意図的に生成される物質です。

* WHO国際がん研究所(IARC)は、Group 2A (発がん推定物質)に分類

Q3. 製造過程の中で生成される有害物質には、どのようなものがありますか?

代表的なものとして、ベンゾピレンをはじめアクリルアミド、エチルカルバメート、ニトロソアミンなど調理する食品によって様々な種類が確認されています。

Q4. ベンゾピレン生成量が、従来の調理方法より、新しい調理方法使用時に低いのはなぜですか?

エアフライヤーと赤外線調理器は、直火方式とは異なり、調理過程で発生する油(脂肪)が燃料(木炭など)と直接接触しないからと推定されます。

Q5. エアフライヤーでフライドポテトを調理する時、190℃以上(例えば200℃)で何分間調理すればいいですか?

200℃で調理時30分まではアクリルアミドが0.5 mg / kg以下だったが、個人で違いがあるが食感が良くない。なるべく190℃以下で調理することをお勧めします。

Q6. ベンゾピレンとアクリルアミドのみ調査したのはなぜですか?

国際がん研究機関が規定した発がん等級が高い物質を優先的に選定し、新たな調理器具で調理する食品で、発生の可能性を考慮して調査しました。

Q7. 調査された食品以外に、他の食品についての調査はないですか?

今回、調査された食品の他品目と違う有毒成分については、2021年度研究事業を通じて調査するでしょう。

Q8. 今回の調査対象の選定理由は何ですか?

ベンゾピレン生成の原因は炭水化物、タンパク質、脂肪が分解されて生成されるため、赤外線調理器で調理する食品中のタンパク質と脂肪の含有量が比較的高いサムギョプサルとサーモンを選択し、アクリルアミドは食品中に存在するアミノ酸(アスパラギン)と還元糖(ブドウ糖など)が加熱反応(Milliard 反応)して生成されるため、エアフライヤーで調理する食品のうち、比較的タンパク質(アミノ酸)、炭水化物(ブドウ糖)の含有量が高いサムギョプサル、サーモン、食パンとジャガイモを選定しています。

Q9. グラフ上で、フライドポテトを200℃で30分内で調理した場合は、アクリルアミドのEU勧告基準を超過しないと明らかになりましたが、調理温度を190℃で提案した理由は何ですか?

200℃で調理する場合、フライドポテトが硬くて食感が低下するだけなく、190℃で調理した場合よりも有害成分の生成量も多くなるので、調理温度200℃をすすめていないためです。

 

[FAO]COVID-19由来の不確実性が中期農業展望を曇らせる

Rising uncertainties from COVID-19 cloud medium-term agricultural prospects

16 July 2020

http://www.fao.org/news/story/en/item/1298333/icode/

OECD-FAO Agricultural Outlook 2020-2029発表

 

[FTC]FTCはソーシャルメディアボットと詐欺的広告についての報告書を議会に送る

FTC Sends Report to Congress on Social Media Bots and Deceptive Advertising

July 16, 2020

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2020/07/ftc-sends-report-congress-social-media-bots-deceptive-advertising

Social Media Bots and Deceptive Advertising

Federal Trade Commission

Report to Congress

https://www.ftc.gov/system/files/documents/reports/social-media-bots-advertising-ftc-report-congress/socialmediabotsreport.pdf

 

論文

-市販の乳児用フードの範囲が過去7年で大幅に拡大した

Range of commercial infant foods has grown markedly in past seven years

16-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/b-roc071420.php

4ヶ月用の食品のマーケティングは減ったが砂糖の含量は減っていない

Archives of Disease in Childhoodに発表された英国で購入できるベビーフードの2013年と2019年の比較。2019年に同定された製品は898でそのうち611(68%)がスプーンで食べられるもので多くがパウチ入り製品(54%)、ドライ製品は253(28%)。

 

-何故政府は人々にマスクを要求する権利があるのか

Why governments have the right to require masks in public

16-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/osu-wgh071620.php

専門家はマスク規則は禁煙のように労働者を守るという

American Journal of Preventive Medicineに発表された論文で、教授はマスクの要求は店舗やレストランや公共の場での労働者の「基本的職業上の健康保護」とみなされるべき、という。反マスクの主張の典型はアメリカ人の個人の自由への侵害だというものである。「しかしどんなに厳密な個人の自由の方針であっても、その自由は他人へ害を与えるものであってはならない。COVID-19は労働者への脅威であることは明白で、マスクはその脅威を減らすのに役立つ」

 

-ブラジルの腐敗したアグリビジネスを暴露する

Revealing Brazil's rotten agribusinesses

16-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/b-rb071520.php

Scienceに報告。ブラジルで急増しているEU向け大豆輸出の最大1/5が違法な森林伐採による

 

-堅い表面に耐久性のあるコートで食品汚染を避ける

Avoiding food contamination with a durable coating for hard surfaces

16-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/uom-afc071620.php

食品加工施設での食品と接触する表面に二酸化チタンでできた耐久性のあるコートを施すことで食品の微生物汚染を減らす試み。Materials Chemistry and Physics

 

その他

-コロナウイルス:公衆衛生専門家が信頼を失った5つの理由

Coronavirus: Five Reasons Public Health Experts Have Lost Credibility

By Alex Berezow, PhD and Josh Bloom — July 16, 2020

https://www.acsh.org/news/2020/07/16/coronavirus-five-reasons-public-health-experts-have-lost-credibility-14915

能力の無さ:CDCが送った診断検査キットがウイルスに汚染されていて機能しない、FDAの検査法承認が遅かった

どっちつかず:時間とともにデータによって徐々に助言が変わるのは科学の性質だが、昨日言ったことが次の日全く逆になるのは許容できない。WHOが無症状のキャリアは滅多に感染させないと発表して24時間後にそれを取り消した

ゴールポストを動かす:最初は医療を崩壊させないために「カーブを平らにする」と言っていた。しかし徐々に病気の拡大を完全に止めることが目標になった。

意図せぬ帰結を考慮しない:医薬品の副作用と同じく、全ての政策には意図せぬ帰結がある。ロックダウンは救った命より多くの負担を強いたという人もいる。それが事実かどうかに関わらず、地域の状況を考えずに均一な閉鎖をするのは間違っている

政治的ふるまい:厳格なロックダウンを支持した専門家たちが同時に人種差別主義へのデモを支持した

(アメリカ)

 

-Scienceエディトリアル

科学はいつだって政治的だった

Science has always been political

Holden Thorp

Science  17 Jul 2020:Vol. 369, Issue 6501, pp. 227

今月はVannevar Bushの論文「科学-無限のフロンティア」の75周年である。このレポートは米国の科学に出資するシステムの構造と理論を設計し、アメリカの科学のマグナカルタ(大憲章)である。Bushはマンハッタンプロジェクトの駆動力であり第二次世界対戦を勝利に導いた原子力爆弾の開発はアメリカの科学への信頼が最高潮でそれを利用して米国に連邦政府が出資する科学組織を作った。Bushの文書は米国の科学者に広く歓迎されている。彼は大学の研究者は政府から自由であるべきと熱心に主張した。しかしそこに切断がある。Bushはしばしば科学から政治を排除したモデルとして持ち上げられるが、彼の書いたものは極めて政治的である。「科学-無限のフロンティア」はまさに政治的説得の最高傑作である。

(略)

現在のCOVID-19と危険な反科学運動のレンズで見るとVannevar Bushを政治性の無い科学のシンボルとして示すことを止める時期である。彼の遺産はまさに逆で、科学はその支持者が賢明な政治家であるときに繁栄し、反対者が政治上手だと苦しむ。

 

-データの秘密主義が米国のCOVID-19拡大抑制の試みをダメにしている、疫学者が警告

Data secrecy is crippling attempts to slow COVID-19’s spread in U.S., epidemiologists warn

By Charles Piller Jul. 16, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/07/us-epidemiologists-say-data-secrecy-covid-19-cases-cripples-intervention-strategies

カリフォルニアはCOVID-19サクセスストーリーだった-突然失敗するまでは。パンデミック初期にこの州は新型コロナウイルスをコントロールしたかのように見えた、しかしパンデミックはカリフォルニアで波に乗り始め今月は日々患者数の記録を更新し死者も増加した。

かつて賢いと賞賛されたカリフォルニアのCOVID-19対応担当者は今は批判され、最も鋭い批判のいくつかは州のウイルス対策を助けようとした科学者からである。4月から、スタンフォード大学やいくつかのカリフォルニアの大学の疫学者は州や郡の保健当局から詳細なCOVID-19の症例や接触追跡データを得ようとしてきた。しかしScienceが知ったのは4月から6月の要求を保健当局が拒否していたということである。理由は複数挙げられていた。仕事量が多すぎる、プライバシーへの懸念、など。その結果として流行期の4ヶ月間、誰も基本的な疫学ができなかった。他の州もデータ共有には失敗していて、そのことが科学者の標的を絞った対策を同定しようとする努力を妨げた。

疫学者たちが特に不当だと感じたのはカリフォルニア州がそのデータをある請負会社Palantir Technologiesには与えていたという最近のニュースである

(以下いろいろ長い。公衆衛生とプライバシー保護は相性が悪い。大学研究者のインパクト重視のマインドも相性が悪い)