2020-07-22

[EFSA]意見等

-全ての動物種用サイレージ添加物としてのLactobacillus parafarraginis DSM 32962株の安全性と有効性

Safety and efficacy of Lactobacillus parafarraginis DSM 32962 as a silage additive for all animal species

EFSA Journal 2020;18(7):6201 21 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6201

 

-全ての動物種用飼料添加物としてCorynebacterium glutamicum KFCC 11043株を用いて発酵して生産されたl-リジン硫酸塩の安全性と有効性

Safety and efficacy of l‐lysine sulfate produced by fermentation using Corynebacterium glutamicum KFCC 11043 as a feed additive for all animal species

EFSA Journal 2020;18(7):6203  21 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6203

 

-哺乳及び離乳子豚用、豚肥育用、雌豚・他のマイナー豚種肥育用及び他のマイナー繁殖豚種用、OptiPhos® PLUSの安全性と有効性

Safety and efficacy of OptiPhos® PLUS for suckling and weaned piglets, pigs for fattening, sows, other minor pig species for fattening and other minor reproductive pig species

EFSA Journal 2020;18(7):6204 21 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6204

 

-プロスルフロンの農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance prosulfuron

EFSA Journal 2020;18(7):6181  20 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6181

情報不足と懸念が確認された。

 

-全ての動物種用飼料添加物としてのKomagataella phaffii DSM 32159株由来フモニシンエステラーゼの安全性と有効性

Safety and efficacy of fumonisin esterase from Komagataella phaffii DSM 32159 as a feed additive for all animal species

EFSA Journal 2020;18(7):6207  20 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6207

 

-全ての動物種用飼料の官能的添加物として使用する際のArtemisia vulgaris L. (ヨモギチンキ)由来チンキの安全性

Safety of a tincture derived from Artemisia vulgaris L. (Mugwort tincture) when used as a sensory additive in feed for all animal species

EFSA Journal 2020;18(7):6206 20 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6206

 

-ブドウのつる、桃の防カビ剤として、また、ブドウのつる、梅、桃、アプリコット、リンゴ、ナシ、アーモンド、イチゴの殺虫剤として、植物保護で使用拡大される水酸化カルシウムの認可の基本物質申請に関する加盟国とEFSAとの協議結果

Outcome of the consultation with Member States and EFSA on the basic substance application for approval of calcium hydroxide for the extension of use in plant protection as a fungicide in grapevine and peach, and as insecticide in grapevine, plum, peach, apricot, apple, pear, almond and strawberry

17 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1897

EFSAが協議結果をまとめ、個別に受け取ったコメントに関するEFSAの科学的見解を示した。

 

-使用後のPETを食品と接触する物質へリサイクルするために使用されるStarlinger deCONテクノロジーを用いたCarton Packプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Carton Pack, based on Starlinger deCON technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2020;18(7):6188  17 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6188

このプロセスから得られるリサイクルPETは、室温で長期間保存するすべての種類の食品と接触する物質の製造に100%使用しても安全上の懸念とはならない。このリサイクルPETから作られたトレーは電子レンジやオーブンで使用することを意図しておらず、そのような使用はこの評価の対象外である。

 

-使用後のPETを食品と接触する物質へリサイクルするために使用されるStarlinger deCONテクノロジーを基にしたTechnoplastika Prima Perdanaプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process Technoplastika Prima Perdana, based on Starlinger deCON technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2020;18(7):6186  17 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6186

このプロセスから得られるリサイクルPETは、室温で長期間保存するすべての種類の食品と接触する物質の製造に100%使用しても安全上の懸念とはならない。このリサイクルPETから作られたトレーは電子レンジやオーブンで使用することを意図しておらず、そのような使用はこの評価の対象外である。

 

-使用後のPETを食品と接触する物質へリサイクルするために使用されるStarlinger deCONテクノロジーに基づくWIPプロセスの安全性評価

Safety assessment of the process WIP, based on Starlinger deCON technology, used to recycle post‐consumer PET into food contact materials

EFSA Journal 2020;18(7):6187  17 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6187

室温で長期間保存するすべての種類の食品と接触する物質の製造に100%使用しても、このプロセスから得たリサイクルPETは安全上の懸念とはならない。このリサイクルPETで作られたトレーは電子レンジやオーブンで使用することを意図しておらず、そのような使用はこの評価の対象外である。

 

-食品と接触する物質に使用する3,3',4,4'‐ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の安全性評価

Safety assessment of the substance benzophenone‐3,3′,4,4′‐tetracarboxylic dianhydride, for use in food contact materials

EFSA Journal 2020;18(7):6183  17 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6183

EFSAの食品と接触する物質、酵素及び加工助剤に関するパネル(CEP)は、最大250°Cで酸性及び脂肪の多い食品と接触する、繰り返し使用する物質と素材に用いられるポリイミド生産のコモノマーとして、FCM 物質 No 1083、3,3',4,4'‐ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)の安全性を評価した。43% BTDAを含むポリイミド由来BTDAのオリーブオイルへの溶出はおよそ3 μg/kg foodの検出限界未満で、3%の酢酸では、最初の試験の30.3 μg/kgから3回目の試験の22.1 μg/kgまで減少した(2 h/100°C)。ポリマー粉末を抽出するためにアセトニトリル及びアセトニトリル/水を用いた半定量スクリーニングで、線状及び環状オリゴマーは1 mg/kg material未満の濃度で検出された。250°Cのポリマー粉末の熱脱着では、暫定的に特定されたフェノールが見つかったが、これらのモデル化された移行は潜在的な懸念のレベルをはるかに下回った。この物質は細菌や哺乳類の細胞の遺伝子変異を誘発しなかった。in vitro染色体異常試験で、この物質は代謝活性化のない条件で直接染色体異常誘発性であることが分かった。in vivoフォローアップで、この物質は全身暴露の根拠がある実験条件で小核の形成を誘発せず、そのためパネルはこの物質は遺伝毒性の懸念を生じないと考えた。CEPパネルはこの物質BTDAの使用は、最大250°Cで酸性あるいは脂肪の多い食品と接触する繰り返し使用のポリイミド生産のコモノマーとして最大43%で適用されるならば、消費者の安全性の懸念にならないと結論した。さらに、BTDAの溶出は50 μg/kgを超えてはならない。

 

-遺伝子組換えBacillus licheniformis NZYM‐VR株由来食品酵素ホスホリパーゼCの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme phospholipase C from the genetically modified Bacillus licheniformis strain NZYM‐VR

EFSA Journal 2020;18(7):6184  15 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6184

食品酵素ホスホリパーゼC (phosphatidylcholine cholinephosphohydrolase EC 3.1.4.3)はNovozymes A/S社が遺伝子組換えBacillus licheniformis NZYM‐VR株で生産した。この遺伝子組換えは安全上の懸念を生じない。この食品酵素に生産生物の生きた細胞やそのDNAは含まれない。このホスホリパーゼCは油脂の脱ガムでの使用を意図している。総固形有機物量(TOS)の残留量は洗浄中や脱ガム中に適用される精製段階で除去される。その結果、食事暴露は算出されなかった。遺伝毒性試験は安全上の懸念を生じなかった。全身毒性はラットの90日間反復経口毒性試験で評価された。パネルは無毒性量(NOAEL)を調べた最大量714 mg TOS/kg 体重 (bw) /日とした。既知のアレルゲンに対するアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用条件で食事暴露によるアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、そのような可能性は低いと考えた。提出されたデータや油脂の脱ガム中のTOSの除去に基づき、パネルは、この酵素は意図した使用条件で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

[EFSA]意見募集―規制製品中の栄養素の統一アプローチについてのパブリックコメント募集

Have your say - public consultation on harmonised approach for nutrients in regulated products

15 July 2020

http://www.efsa.europa.eu/en/news/have-your-say-public-consultation-harmonised-approach-nutrients-regulated

栄養素には、食品添加物や農薬などの製品に使用するために様々な法的枠組みで規制されているものもある。本日、パブリックコメント募集に向けたアプローチ案は、EFSAの科学者のこれらの物質の摂取の評価方法をまとめて統一することを目的としている。

栄養素の摂取は一般的に有益で、多くの場合ヒトや動物の健康に不可欠だが、栄養素によっては過剰摂取が健康上の懸念となる可能性がある。リスク評価者は、栄養素などの物質の量を示す閾値である健康影響に基づく指標値(HBGVs)がヒトと動物に安全であるように設定する。意思決定者はこのHBGVsを、食品添加物や農薬などの規制製品に許可される物質の量を決定するために使用する。

栄養素である規制物質の最近の例には、リン酸、塩化物、銅などがある。EFSAは最近、複数の供給源からの銅の消費者暴露をレビューし、必要であれば、現在の銅の「許容一日摂取量」を再検討するよう欧州委員会から新しい要請を受けた。

意見募集

このアプローチ案は、これらの栄養素の摂取、過剰摂取の危険な特性の可能性、消費者の全体的なリスクの評価を統一することを目的としている。他の科学的専門家、フードチェーンに関心のある組織、一般人が科学委員会の提案に関する意見を私達に送ることができるよう、この案に関するパブリックコメントを募集している。

パブリックコメントは7月15日から9月15日まで募集している。手順についてはコメントやフィードバックの送り方のページを参照してください。

・パブリックコメント募集:栄養素でもある規制製品の健康影響に基づく指標値(HBGVs)の導出に関する声明案

Public consultation: draft Statement on the derivation of Health-Based Guidance Values (HBGVs) for regulated products that are also nutrients

15 July 2020

http://www.efsa.europa.eu/en/consultations/call/public-consultation-draft-efsa-statement-derivation-health-based

・質問の登録:銅への暴露の許容一日摂取量(ADI)に関する科学委員会の意見の委託

Register of questions: mandate for a Scientific Committee Opinion on an Acceptable Daily Intake (ADI) for exposure to copper

http://registerofquestions.efsa.europa.eu/roqFrontend/questionLoader?question=EFSA-Q-2020-00399

 

[USDA]遺伝子組換え採用の最近の傾向

ARS

Recent Trends in GE Adoption

https://www.ers.usda.gov/data-products/adoption-of-genetically-engineered-crops-in-the-us/recent-trends-in-ge-adoption/

1996-2020の米国における遺伝子組換え作物採用

大豆、綿、トウモロコシ

(9割以上が組み換えでほぼマックスでプラトーになっているように見える

近年はスタック(除草剤耐性と害虫耐性の両方の性質をもつ)品種が増加している)

 

[FAO]Fall Armyworm(ツマジロクサヨトウ)に打ち勝つには協調した対応が重要

Coordinated action is key to defeating Fall Armyworm

20/07/2020

http://www.fao.org/director-general/news/news-article/en/c/1298852/

Fall Armywormコントロール運営委員会第二回会合においてQU Dongyu事務局長から

第一回会合を行った2月以降COVID-19パンデミックが地球上の全ての側面でリスクを上げている。その間もツマジロクサヨトウは拡大し続けている

 

[WHO]世界の抗菌剤耐性と使用サーベイランスシステム(GLASS)報告書

Global antimicrobial resistance and use surveillance system (GLASS) report

Early implementation 2020

26 May 2020

https://www.who.int/glass/resources/publications/early-implementation-report-2020/en/

 

[FTC]FTCはCOVID-19関連詐欺との戦いの努力を議会で証言

FTC Testifies Before Congress on Efforts to Combat COVID-19-related Scams

July 21, 2020

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2020/07/ftc-testifies-congress-efforts-combat-covid-19-related-scams

 

 

 

論文

-IARC

5つの主要な胃腸がんの世界負担

Global burden of 5 major types of gastrointestinal cancer

21 July 2020

https://www.iarc.fr/news-events/global-burden-of-5-major-types-of-gastrointestinal-cancer/

IARCの科学者等による新しい研究がGastroenterologyに発表された

2018年のGLOBOCANデータベースを使用。アジアでは食道、胃、肝臓がんが多く直腸結腸がんと膵臓がんは欧州と北米で負担が大きい。胃がんは一様に減少傾向。

 

DNAメチル化とコーヒーと茶の摂取のエピゲノムワイド関連メタ解析

Epigenome-wide association meta-analysis of DNA methylation with coffee and tea consumption

21 July 2020

https://www.iarc.fr/news-events/epigenome-wide-association-meta-analysis-of-dna-methylation-with-coffee-and-tea-consumption/

IARCの科学者等による新しい研究がbioRxivに投稿された

コーヒー摂取と関連があったのは11のエピジェネティック変化、お茶とは2つ。

 

-デマの時代に医学を伝えることに関連する、可能性のあるハザードの分類法

Establishing a taxonomy of potential hazards associated with communicating medical science in the age of disinformation.

Grimes DR, et al., BMJ Open 2020; 10:e035626. doi: 10.1136/bmjopen-2019-035626

https://bmjopen.bmj.com/content/10/7/e035626

医療に関する科学のコミュニケーションに際してよくあるネガティブな経験を分類しようとする試み。ソーシャルメディアで医学のコミュニケーションを行っている約100人の調査から。

長く続く嫌がらせ、所属機関や雇用主への申し立てを経験している人が相当いて、広報活動のせいで鬱や不安やストレスといった精神衛生上のネガティブな影響が62.4%の人から報告された。標的にされた人の多くは所属する組織等から支援を受けているが32.4%はサポートは無いあるいは貧弱。

(figure 1がおもしろい。科学を伝えようとする人への「いじめ」は震災後の日本でひどかったけれどこんなふうに英語で世界に発信する人はいなかったんじゃないだろうか)

 

-「ホルモン攪乱」化合物が成長を脅かす根拠

Evidence of "hormone disruptor" chemical threats grows

21-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/nlh-eo071620.php

The Lancet Diabetes and Endocrinologyに7月21日オンライン発表された環境健康専門家らによる(人工の)内分泌攪乱物質規制強化の要請

(植物エストロゲンについては相変わらず無視)

 

-エビのマイクロプラスチックは動物の健康に害は無く食べたときの質に影響しない

Microplastics in shrimp harmless to animal health and no effects on consumption quality

21-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/uadb-mis072120.php

地中海のエビの消化管にマイクロプラスチック(繊維)が検出されたがエビの健康状態や組織に影響は見られなかった。Environmental Pollution

 

-研究が食料助成計画の米と砂糖の見直しを求める

Study calls for review of rice and sugar in food subsidy programme

21-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/lu-scf_1072120.php

インドで国の食料援助計画により配られている米と砂糖の栄養上の利益は限られている可能性があると本日発表された新しい研究が言う。インドの主要食料援助計画PDSでは栄養と食料安全保障改善のため家庭に砂糖、米、小麦を安価で提供している。米と砂糖が子ども栄養改善につながった根拠が無い。Oxfordと Lancaster大学等の研究チームがインドのAndhra PradeshでのPDSと栄養について調べた研究がJournal of Social Policyに発表された。インドでは5才以下の子どもの38%が生長や認知、心理社会的発達に影響する長期的栄養不良でそれがCovid-19のアウトブレイクをそれを封じ込めようとする対策で悪化している。食料援助計画は重要なカロリーと栄養補充源だが、栄養価の乏しいアイテムを援助することは不健康な食生活を促進することにもなる。特に豊かな家庭にとっては砂糖を受け取ることは砂糖入りお菓子を食べることにつながる

(援助で増えるのは1日30gの米と7.05gの砂糖。これで欧米人みたいな「不健康な食生活」?本当に貧しい人の命を救っていることを認めていながら栄養に乏しいとか何言ってんだろう。ゴールデンライスだったら良かった?欧州の活動家が潰したのに)

 

Nature

-エディトリアル

Rosalind FranklinはDNAの「不当な扱いを受けたヒロイン」よりはるかに大きい

Rosalind Franklin was so much more than the ‘wronged heroine’ of DNA

21 JULY 2020

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02144-4

生誕100年に、彼女の遺産を再評価する時

 

-エボラがこれらの国にコロナウイルスの準備をした-しかしそれでも今危機的状態にある

Ebola prepared these countries for coronavirus — but now even they are floundering

21 JULY 2020 Amy Maxmen

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02173-z

リベリア、シエラレオネ、ギニア、恐ろしいパンデミックから苦労して得た教訓は貧困と貧弱な医療を完全に補うことはできない

リベリア、シエラレオネ、ギニアでは世界で最も恐ろしい病気のアウトブレイクで動員された医療担当者がコロナウイルス危機に再び利用されている。最初のうちはこれらにより迅速で協調した対応ができたがコロナウイルスの課題はさらに多く症例は増加している

理由は複雑だが、ひとつは圧倒的に若い人口で症状が無い症例がみつけにくいこと。もうひとつは貧困のため職員を守り患者をケアするリソースが無いこと。水道も電気も無い地域では特に困難である。

リベリアの公衆衛生研究所の元所長Tolbert Nyenswahは、エボラのアウトブレイクの時には米国CDCが彼らを助け教えてくれたという。そして米国の苦闘を見てショックを受けた。リベリア、シエラレオネ、ギニアのコロナウイルスタスクフォースは中国の指導に従うことに決めた;陽性患者は症状に関わらず隔離した。しかし陽性者が増えると隔離施設に行くことを拒否する人も増えた、特に医療が必要ないことが知れ渡ると。さらに多くの人はマスクなどの公衆衛生助言を聞く耳を持たない。「エボラほど恐ろしくない」

65才以上の人がたった3%しかいない若い国では症状は軽く死亡率は低い。それでも患者が増えれば重症者は増え、ベッドや防護装備は不足している

(いろいろ略。エボラとは違った困難がある)

 

-Natureコメント

再現性とは何かを議論する最良の時期は?再現する前

The best time to argue about what a replication means? Before you do it

Brian A. Nosek & Timothy M. Errington

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02142-6

膠着状態になることを避けて教訓を得るためには、再現者とオリジナルの研究者らは前もって研究デザインとその想定について合意しておくべき

我々二人は何年も、出版された研究の再現性の調整に携わってきた。最も一貫した結果は、混乱と不同意で、特にもとの知見に矛盾する様な結果が出た場合にはそうである。

がん生物学の再現性プロジェクトでは、免疫不全マウスに白血病細胞を移植して治療薬候補の可能性を探った。我々のチームも、レビューワーもオリジナルの研究者も、オリジナルの研究とは違う免疫抑制の方法がその治療法の効果に影響するとは考えなかった。しかし再現性試験で生存率に差が無いことがわかると、レビューワーがその違いが極めて重要と言った。同様のことが他の専門分野でもおこった。再現試験がオリジナルの結果を否定したと主張する人もいれば再現試験に欠陥があるという人もいる。新しい根拠をもとにアイディアを更新するという知的で困難な作業をするよりはお互いが自分たちの結論を擁護することが多い。人間の性質と学問のインセンティブシステムがそうさせる。そのような膠着状態を避けるためには事前の共同作業が必要である

(科学者も人間だし一つの考えに執着するのもその習性の一つ。ただそうすると学問分野の進歩は世代交代を待たないといけないことになり、長生きになった今は刷新にとっては困難な時代なのかも)

 

-Nature書評

研究室での詐欺、バイアス、手抜き、誇大宣伝-悪党のギャラリー

Fraud, bias, negligence and hype in the lab — a rogues’ gallery

Fiona Fidler  21 JULY 2020

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02147-1

Stuart Ritchie著「サイエンスフィクション:如何にして詐欺、バイアス、手抜き、誇大宣伝が真実の探索を毀損しているかScience Fictions: How Fraud, Bias, Negligence, and Hype Undermine the Search for Truth」の書評

研究に欠陥のあることがわかった人達の列伝。

(著者は現在を間違いが横行しているゴールデンエイジだと主張しているが評者は科学は何時だってそうだったと指摘)

 

その他

-Burger Kingは嘘つき!

Burger King Tells A Whopper!

Jul 15, 2020  by Greg Henderson

https://www.agweb.com/article/burger-king-tells-whopper

バーガーキングが新しい「エコフレンドリー」Whopper(ハンバーガー)の宣伝を始めた、レモングラス100gを与えた牛の肉で作ったという。同社が言うにはそれは牛のメタン排出を33%減らすという。しかし同社の主張する「トップ科学者」は疑わしくレモングラスの効果は証明されていない。

 

-[RIVM]COVID-19感染数は増加している

Number of COVID-19 infections is increasing

07/21/2020

https://www.rivm.nl/en/news/number-of-covid-19-infections-is-increasing

先週は987で先々週は534

(欧州で制限緩和した後全体的に増加傾向。)