2020-07-28

[EFSA]意見等

-各種作物のメフェントリフルコナゾールのMRLs設定と改訂

Modification and setting of maximum residue levels for mefentrifluconazole in various crops

EFSA Journal 2020;18(7):6193 27 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6193

EC規則No 396/2005条項6に従って、申請者BASF Agro BV Arnhem社は植物および動物由来各種製品のメフェントリフルコナゾールの最大残留基準(MRLs)を設定し改訂するためにオーストリアの国立管轄機関に要請を提出した。この要請を支持して提出されたデータは、仁果類、アプリコット、チェリー、桃、プラム、ブドウ、ジャガイモ、スイートコーン、トウモロコシ、ヒマワリの種子、ナタネ、テンサイの根、豚の肝臓、牛の腎臓、反芻動物のミルクのMRL提案を導出するのに十分であることが分かった。妥当性が確認された定量限界(LOQ) 0.01 mg/kgで植物および動物本体のメフェントリフルコナゾールの残留物を管理するのに利用可能な執行のための分析法が得られた。メフェントリフルコナゾールの消費者リスク評価が行われた。意図した使用からの親化合物メフェントリフルコナゾールの短期及び長期摂取は消費者の健康リスクになりそうもない。EFSAは、トリアゾール誘導体代謝物(TDMs)と呼ばれるメフェントリフルコナゾールの4つの代謝物、トリアゾールアラニン(TA)、トリアゾール乳酸(TLA)、トリアゾール酢酸(TAA)、1,2,4‐トリアゾール(1,2,4‐T)の指標となるリスク評価を行った。これらの代謝物質は多くのトリアゾール殺菌剤の一般的な代謝物質である。TDMリスク評価には、EFSAはメフェントリフルコナゾールの使用からのデータだけでなく、以前に評価された各種トリアゾール農薬からの入手可能な情報も考慮した。このTDMsの消費者暴露評価がTDMsの確証データのEUピアレビューで確認されたデータのギャップに関連する不確実性に影響を受けていることを注記しつつも、概して、TDMsの推定暴露量は毒性学的参照値を超えることはなかった。

 

-キノコ類、野菜類、観賞用及び耕地に適した作物類の殺菌剤、防カビ剤、抗ウイルス剤として植物保護に使用される次亜塩素酸ナトリウムの承認のための基本物質申請に関する加盟国とEFSAとの協議結果

Outcome of the consultation with Member States and EFSA on the basic substance application for approval of sodium hypochlorite to be used in plant protection as a bactericide, fungicide and viricide on mushrooms, vegetables, ornamentals and arable crops

24 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1907

EFSAが協議結果をまとめ、個別に受け取ったコメントに関するEFSAの科学的見解を提示した。

 

-フェンネルシードとキャラウェイ果実のアクロニフェンの既存MRLs改訂

Modification of the existing maximum residue levels for aclonifen in fennel seed and caraway fruit

EFSA Journal 2020;18(7):6219 23 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6219

妥当性が確認された定量限界(LOQ) 0.01 mg/kgで検討中の植物本体のアクロニフェンの残留物を管理するのに利用可能な執行のための分析法が得られた。リスク評価結果に基づき、EFSAは報告された農業規範によるアクロニフェンの使用から生じる残留物の短期及び長期摂取は消費者の健康リスクになりそうもないと結論した。

 

-ハウチワマメの発芽種子由来水抽出物の農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance aqueous extract from the germinated seeds of sweet Lupinus albus

EFSA Journal 2020;18(7):6190 23 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6190

情報不足と懸念が確認された。

 

-ストレプトマイセス属K61株の農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance Streptomyces strain K61

EFSA Journal 2020;18(7):6182  23 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6182

情報不足と懸念が確認された。

 

-全ての放牧家畜の飼料添加物としてのBioWorma® (Duddingtonia flagrans NCIMB 30336株)の安全性と有効性

Safety and efficacy of BioWorma® (Duddingtonia flagrans NCIMB 30336) as a feed additive for all grazing animals

EFSA Journal 2020;18(7):6208 23 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6208

 

-園芸、オリーブの木、ブドウ、芝生、収穫後の果物の処理の誘導因子として植物保護に使用拡大するためのキトサン塩酸塩の承認のための基本物質申請に関する加盟国とEFSAとの協議結果

Outcome of the consultation with Member States and EFSA on the basic substance application for approval of chitosan hydrochloride for the extension of use in plant protection as an elicitor in horticulture, olive trees, grapes, grass and post‐harvest fruit treatment

22 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1900

EFSAが協議結果をまとめ、個別に受け取ったコメントに関するEFSAの科学的見解を提示した。

 

-食品中の栄養的及び毒物学的要因の健康リスク評価における用量-反応関係:新しい生物統計学的方法の開発と活用

Dose‐response relationships in health risk assessment of nutritional and toxicological factors in foods: development and application of novel biostatistical methods

22 July 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1899

用量-反応メタアナリシスは、疫学的根拠に基づく暴露と健康に関するエンドポイントの因果関係を特定するのに重要で研究者とリスク評価者双方に効果的なツールを提供している。今までのところその利用は、食品安全性リスク評価や、実験または非実験デザインの疫学研究に限定されているが、それらは2レベルの暴露しかない研究には適用できないからでもある。だが、疫学研究数が増えるにつれて、L型、U型、J型などの線形ではない暴露とエンドポイントとの関係を特定して形成し、食事成分の好影響や悪影響の特性の可能性のある暴露に予想される閾値を見つける必要性により、メタアナリシスの用量-反応モデルの生物統計学的ツールの必要性が高まっている。私達はこの問題を、「一段階の」用量-反応モデルのために最近開発された方法論を用いて、非実験コホート研究でのカドミウム暴露と乳がんリスクの関係、ランダム化比較試験でのカリウム暴露と血圧の関係、の2つのケーススタディで取り扱った。この統計的方法論は、多変数ランダム効果メタアナリシス内の制限付き最尤推定法と研究固有の推定値を組み合わせた、一般化最小二乗回帰と合致した制限付き三次スプラインモデルに基づいている。そのような方法により、2群だけの試験など、3種類未満の暴露に基づく研究を使用できる。2つのケーススタディでこのようなモデルを適用実装すると、コホート研究ではカドミウムの暴露は一般に乳がんリスクとの関連がないことや、カリウムの摂取は、高血圧の状態にもよるが、収縮期と拡張期の血圧両方でU字型の関連があることが示された。概して、一段階用量-反応メタアナリシス法の有用性と実施は、疫学的根拠に基づく栄養成分と健康エンドポイントの関係を、包括的に要約しモデル化する柔軟で効果的なツールを提供し、リスク評価プロセスでの採用が支持されるする。

 

[TGA]安全性警告

AuLion Energy Candy

27 July 2020

https://www.tga.gov.au/alert/aulion-energy-candy

製品は表示されない成分シルデナフィルを含む。製品写真あり。

 

[NSW] リコール Ballistic Beer Co Twang Brambleberry サワービール 375ml

Ballistic Beer Co Twang Brambleberry Sour Beer 375ml

28 Jul 2020

https://www.foodauthority.nsw.gov.au/news/recalls/ballistic-beer-co-twang-brambleberry-sour-beer-375ml

アルコール含有量が表示を超過し、二次発酵により蓋が破裂する可能性があるため回収措置。製品写真あり。

 

 

[FSS] FSSは英国政府のより健康的な生活政策に対応する

Food Standards Scotland responds to the UK Government’s Healthier Lives Policy

27 JULY 2020

14 July 2020

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/food-standards-scotland-responds-to-the-uk-governments-healthier-lives-policy

FSSは英国政府のより健康的な生活政策を歓迎し、引き続き肥満危機に取り組む。

 

[ODS] 公表:2020 食事ガイドライン諮問委員会の科学報告書

ODS Headlines - Now Available: Scientific Report of the 2020 Dietary Guidelines Advisory Committee

https://www.dietaryguidelines.gov/2020-advisory-committee-report

2020 食事ガイドライン諮問委員会は栄養と健康に関する独立した科学的レビューを行い、米国農務省(USDA)と保健福祉省(HHS)に報告書を提出した。

 

[FDA]コロナウイルス(COVID-19)更新:FDAはメタノールを含む危険なアルコールベースのハンドサニタイザーについての警告を繰り返し、懸念のある製品に追加の対応をする

Coronavirus (COVID-19) Update: FDA Reiterates Warning About Dangerous Alcohol-Based Hand Sanitizers Containing Methanol, Takes Additional Action to Address Concerning Products

July 27, 2020

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-fda-reiterates-warning-about-dangerous-alcohol-based-hand-sanitizers

輸入警告を発行

 

-リコール

4e Brands North Americaは表示されていないメタノールのためハンドサニタイザーの全国での自主回収を拡大

4e Brands North America Issues Expanded Nationwide Voluntary Recall of Hand Sanitizer Due to Potential Presence of Undeclared Methanol (Wood Alcohol)

Company Announcement Date:July 24, 2020

FDA Publish Date:July 27, 2020

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/4e-brands-north-america-issues-expanded-nationwide-voluntary-recall-hand-sanitizer-due-potential

リコール対象製品リストと画像あり、全てメキシコ産

 

[FDA]FDAはFSMA教育、訓練、技術的援助を支援するための追加の資金提供を発表

FDA Announces New Round of Funding to Support FSMA Education, Training and Technical Assistance

July 27, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-announces-new-round-funding-support-fsma-education-training-and-technical-assistance

共同契約の形でArkansas大学土着食品農業イニシアチブと全国農民組合に150万ドルの継続資金提供

 

[PHE]数百万人に体重とCOVID-19リスクを減らすのを薦める大型新キャンペーン

Major new campaign encourages millions to lose weight and cut COVID-19 risk

27 July 2020

https://www.gov.uk/government/news/major-new-campaign-encourages-millions-to-lose-weight-and-cut-covid-19-risk

数百万人の成人に健康を促進しCOVID-19を含む重大な疾患のリスクを減らすための新しい全国キャンペーン進行中

PHEはベターヘルスキャンペーンを開始

一連のアプリやツールの提供、テレビ広告等。市販の減量法業者も協賛

活動的であることは減量とその維持に重要であるものの、決定的に重要なのは食生活の改善

 

Better Health

https://campaignresources.phe.gov.uk/resources/campaigns/109-better-health

 

[BfR]コロナモニター

BfR Corona MONITOR 21–22 July 2020

https://www.bfr.bund.de/cm/349/200721-bfr-corona-monitor-en.pdf

(相変わらずマスク支持率高い)

 

[IARC]2020年のEU27カ国のがん負担推定が現在進行中のJRC–IARC協力によって入手可能

New estimates of the cancer burden in the EU-27 countries in 2020 now available through ongoing JRC–IARC collaboration

27 July 2020

https://www.iarc.fr/news-events/new-cancer-burden-estimates-for-2020-jrc-iarc-collaborations/

ECIS - European Cancer Information System

Data explorer

https://ecis.jrc.ec.europa.eu/explorer.php?$0-0$1-AE27$2-All$4-1,2$3-All$6-0,85$5-2008,2008$7-7$CEstByCancer$X0_8-3$CEstRelativeCanc$X1_8-3$X1_9-AE27

 

[WHO]加熱式たばこ製品とIQOS についての米国FDAの決定へのWHOの声明

WHO statement on heated tobacco products and the US FDA decision regarding IQOS

27 July 2020

https://www.who.int/news-room/detail/27-07-2020-who-statement-on-heated-tobacco-products-and-the-us-fda-decision-regarding-iqos

この機会にたばこ規制枠組み条約(FCTC)下での加盟国の義務について再確認する。加熱式たばこ製品はたばこ製品でありFCTCが適用される。加熱式たばこ製品の有害化合物暴露を減らすことはたばこの有害性をなくすことにはならず、ヒト健康リスクを減らすとも解釈できない。2020年7月7日に米国FDAがIQOS Tobacco Heating Systemの販売を認可したが、その製品の使用が他のタバコ製品より害が少ないという主張は拒否した。また米国での暫定的販売認可は米国の特殊事情によるものであり米国はFCTCを批准していない。全てのたばこ製品は健康リスクとなり、WHOはFCTCの完全履行を強く求める。

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 129-20

28 July 2020

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notificationcirc129-20.aspx

新規申請

・加工助剤としての大豆(Glycine max)由来ベータアミラーゼ

・栄養物質としてのアデノシン5’三リン酸(ATP)

意見募集

・純粋で高度に濃縮されたカフェイン製品

Call for comment: Review of ban on retail sale of pure and highly concentrated caffeine

https://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/caffeine%20review.aspx

昨年12月に純粋で高度に濃縮されたカフェイン製品の小売りが禁止された。NSWの若い男性の悲劇的死亡をきっかけに緊急提案として禁止されたものである。今回その決定をレビューし、もとの決定が確認されたが、食品中のカフェインについてはより広範な問題があり、それらについて追加の対策が必要かどうか別にレビューする提案をする。これに関して2020年9月4日までに意見を募集する。

 

改訂

Amendment No. 193 - 28 July 2020

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/gazette/Pages/AmendmentNo193.aspx

・レバウジオシドEの酵素による生産

・MRL

 

[HK]3人がマスク着用法違反

3 people breach mask-wearing law

July 27, 2020

https://www.news.gov.hk/eng/2020/07/20200727/20200727_234537_080.html

本日3人が市場でマスクをしなかったマスク着用法違反で起訴された。食物環境衛生署が屋内の公共の場では全ての人がマスクをする規制に違反した人を起訴したのはこれが初めてである。

本日の査察で、担当官はPei Ho場外市場と To Kwa Wan市場の二人の作業員とShui Wo場外市場に荷物を運んでいた男性がマスクをしていないのを発見した。言葉での警告を無視したため、三人は起訴された。

この規制では、マスクをしない人には最大5000ドルの罰金あるいは固定の罰金2000ドルが科せられる。

 

[FTC]最終裁判所要約で、FTCはフォルクスワーゲンが「クリーンディーゼル」広告キャンペーンで騙された来るの購入者に95億ドル以上を返金したと報告

In Final Court Summary, FTC Reports Volkswagen Repaid More Than $9.5 Billion To Car Buyers Who Were Deceived by “Clean Diesel” Ad Campaign

July 27, 2020

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2020/07/final-court-summary-ftc-reports-volkswagen-repaid-more-than-9-billion

86%以上が補償として車を返却した

(2015年に発覚した排ガス不正問題。)

 

論文

-ロックダウンは中国の大気汚染を地味に減らした-研究

Lockdown saw modest drop in China air pollution – study

27-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/ip-lsm072420.php

COVID-19ロックダウン中に中国の空気の質が大幅に改善したと広く報道されたが、新しい研究は最もヒトの健康に害のある汚染物質である粒子状物質(PM2.5)とオゾンは少ししか減っていないことを明らかにした。Environmental Research Letters。

最も大きく減ったNO2は主に交通由来であるがPM2.5は主に住居由来なのでロックダウンの影響が少なかった可能性

 

-どの細菌が本当にプロバイオティクスとして適格?

Which bacteria truly qualify as probiotics?

27-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/isaf-wbt072320.php

Frontiers in Microbiologyに発表された、国際プロバイオティクスおよびプレバイオティクス科学協会による「プロバイオティクス」の用語を正しく使うための基準の提案

現在、食品やサプリメントに含まれるあらゆる種類の「善玉」微生物がプロバイオティクスと呼ばれている。しかしこの過剰に広範な用語の使用は科学的に問題である。用語の誤用は消費者に混乱をもたらす。今回提案した基準は(1)純粋できちんと名前がついていること(キャラクタライズされている); (2) 意図した目的で安全; (3) 少なくとも一つの質の高いヒト臨床試験で健康上の利益が示されている;  (4)製品中で保存可能期間中健康上の利益をもたらすのに十分な用量で生存している

全ての科学論文や製品のラベルで正確な用語が使われるようになるまで、消費者がプロバイオティックという言葉が健康上の利益を保証するものだと見なすことはないだろう。

(マーケティングの世界では濫用しかしてないので無理なんじゃないかな)

 

-ヒトの腸の生態系の前例のない一覧表

Unparalleled inventory of the human gut ecosystem

27-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/embl-uio072720.php

科学者が腸内細菌4600種以上の20万以上のゲノムを公開データベースにまとめた

Nature Biotechnologyに発表されたこの国際科学者チームによる仕事は研究に役立つだろう。新しいデータベースはUnified Human Gastrointestinal Genome collection およびUnified Gastrointestinal Protein catalogue。

検出された細菌の種の70%以上が実験室で培養されたことがなく人体での活動は不明。そのうち最大のものがComantemalesに分類されるもので2019年に初めて記述されたもの

 

-腰部骨折の少なさは喫煙と大量飲酒の削減に関連しているかもしれない

Fewer hip fractures may be associated with reductions in smoking, heavy drinking

27-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/nioa-fhf072720.php

JAMA Internal Medicine に発表されたFramingham心臓研究の40年のデータを解析した研究。米国の腰部骨折率は過去数十年で減少していて、一部の専門家は骨の治療改善のせいだとしているがこの研究では喫煙と飲酒も寄与している可能性を示唆する

 

-全国の傾向はパンデミックが始まってからケアを求めるがん患者が減っていることを示す

Nationwide trends show fewer cancer patients seeking care since start of pandemic

27-JUL-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-07/tju-nts072720.php

JCO Clinical Cancer Informaticsに発表された米国の調査。特に有意に減少しているのは新たにがんと診断される率でその内容は検診、診断、セカンドオピニオン、治療開始の予約を含む。

 

その他

-風邪に亜鉛トローチ:最新情報は?

Zinc Lozenges for Colds: What’s the Latest?

by HEALTH AFTER 50 

https://www.berkeleywellness.com/supplements/minerals/article/zinc-lozenges-colds-whats-latest

亜鉛トローチや亜鉛サプリメントはこれまで風邪症状の期間を短縮できるかどうかいくつか研究されてきた。結果は混合していて、効果は無い、から1-2日短縮するまである。

実験室での研究では高用量の亜鉛は風邪のウイルスが鼻腔上皮にくっついて複製するのを阻止できるが、実験室を出て対照群を設定した試験を行うと矛盾する結果が出る。これらの混合した結果はトローチの大きさや用量、試験の期間が研究によって異なるせいかもしれない。

もし風邪を引いたときに亜鉛トローチを試してみるなら、症状が出たらすぐに指示通りの用量で使うこと。亜鉛には副作用があるので1週間以上摂らないこと。そして風邪予防を期待して長期間摂らないこと。

 

-Natureニュース

「我々の流行は100万人を超える可能性がある」-南アフリカのトップコロナウイルスアドバイザー

‘Our epidemic could exceed a million cases’ — South Africa’s top coronavirus adviser

Linda Nordling  24 JULY 2020

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02216-5

Salim Abdool Karimはこの国は今後の感染急増と付き合うために共同体意識を再発見しなければならない、という

コロナウイルスパンデミックの最初の月から、WHOはアフリカの医療システムはこのウイルスと付き合うのに苦闘するだろうと警告してきた。その予想が現実化しつつある。Natureはギニア、リベリア、シエラレオネから報告してきたが、アフリカ大陸の半分以上の患者が報告されているのは南アフリカである。

初めのうち、3月27日から始まった厳しい5週間のロックダウンは患者数を低く抑えるのに役立ったが、その結果経済的に大損害を与え300万人が失業した。公式の死者は6000であるが他の国同様これは過小である可能性が高い。

政府は制限を緩和し始めたが再び学校を4週間閉鎖した。保健大臣Zweli Mkhizeは市民に対し社会的距離やマスク着用、手洗いに従わない家族や友人を叱るように強く求めた。Natureは保健大臣の科学助言委員会座長の疫学者Salim Abdool Karimにインタビューした。KarimはAIDS危機の経験があり、希望と恐れについて、そして南アフリカのubuntu(お互いに面倒を見合うコミュニティ)の伝統が対応の鍵となるであろうことについて、語った。

(欧米のような急増を予想したがそうならなかった理由については謎enigmaとのこと。ロックダウンは時間稼ぎであり当初から封じ込めは不可能だと説明してきた。この「困難な真実」を国全体に説明するのは本当に難しかった、等)

 

-Retraction Watch

「原稿のオーバーフロー」と「明らかにバイアスのある」査読者を非難して雑誌はホメオパシー-COVID-19論文を取り下げるだろう

Blaming “overflow of manuscripts” and “obviously biased” reviewers, journal will retract homeopathy-COVID-19 paper

July 27, 2020

https://retractionwatch.com/2020/07/27/blaming-overflow-of-manuscripts-and-obviously-biased-reviewers-journal-will-retract-homeopathy-covid-19-paper/

Springer Natureの雑誌Journal of Public Health: From Theory to Practiceが6月5日にCOVID-19の治療にホメオパシーを薦める論文を出版した。雑誌の編集者はRetraction Watchに対して標題のように釈明し、品質管理が機能しなかったという。

 

-COVID-19は沈黙の流行を引き起こしている-社会と医療の危機

COVID-19 is causing silent epidemics — societal and medical crises

Henry Miller, Shiv Sharma | July 27, 2020

https://geneticliteracyproject.org/2020/07/27/covid-19-is-causing-silent-epidemics-societal-and-medical-crises/

このパンデミックの全体の影響のうち、直接ウイルスが原因となる病気や死亡は一部でしかない。

三ヶ月あまりの定期的な、緊急でない医療の一時中断は、社会と医療の問題の静かな流行を作り出した。ワシントンポストによる連邦データの解析によるとコロナウイルス感染のひどかった5つの州で心疾患による死亡が多かった。糖尿病とアルツハイマーによる死亡も増えていた。今後さらに悲惨なことがおこるだろう。ScienceにNCIの所長Ned Sharplessがパンデミックの始まりから米国のがんの診断が著しく減っていることへの懸念を表明している。他に予防歯科・治療も遅れている。多くの健康状態が診断されない・治療されないでいる。

 

-2,4-Dとグリホサートの除草剤コンビは使用し続けられる、裁判所が判断

Herbicide duo of 2,4-D and glyphosate can remain in use, court rules

by Britt E. Erickson

C & EN, JULY 25, 2020 | APPEARED IN VOLUME 98, ISSUE 29

https://cen.acs.org/environment/pesticides/Herbicide-duo-24-D-glyphosate/98/i29

Enlist Duo として販売されている除草剤の組み合わせについてNational Family Farm Coalition などの申し立てへの7月22日の連邦控訴裁判所の判断。ただしEPAがオオカバマダラへのリスクを適切に評価していないという主張には同意し、EPAにレビューを指示した

 

-Boris Johnsonの肥満戦略へのガーディアンの見解:あまりにも貧弱

The Guardian view on Boris Johnson’s obesity strategy: too slimmed-down

Mon 27 Jul 2020

https://www.theguardian.com/commentisfree/2020/jul/27/the-guardian-view-on-boris-johnsons-obesity-strategy-too-slimmed-down

社説

政府が発表した対策は歓迎する。しかしより包括的な、不平等の役割を認識したアプローチが必要

 

-反マスク団体が反ワクチンの作戦を使ってデマを広める

Anti-masking groups draw from anti-vaccination playbook to spread misinformation

Jul 27, 2020

https://www.cbc.ca/news/canada/toronto/anti-masking-group-tied-to-anti-vaccination-covid-19-1.5661790

よく使われる戦略は、COVID-19の危険性を過小にみつもり、文脈を無視した研究を引用することであると専門家が言う

写真:トロントで7月25日に行われた反マスク集会で掲げられた看板。マスクもワクチンも反対、とある。カナダではCOVID-19ワクチンができたとしても義務化するという話はない

(かなり力の入った長い記事。反ワクチン運動を主導したオステオパスが反マスク運動を指導している、とのこと。

反マスク活動家とかマスク躊躇"mask-hesitant"とかいろいろ信じがたい)

 

-COVID-19ワクチン試験は進みマスクの義務化は怒りを買い続ける

Mask mandates continue to spark outrage as COVID-19 vaccine trials ramp up

July 27, 2020

https://www.cbsnews.com/news/mask-mandates-continue-to-spark-outrage-covid19-vaccine-trials-ramp-up-2020-07-27/

フロリダの感染者がニューヨークを超えたというニュースがあったがフロリダではマスクは義務ではない。多くの企業がフェイスカバーを要求しているが全国的に議論は尽きない。フロリダの住人Drew ReadはCBS傘下の WINK-TVに「誰かを安心させるためにマスクをつけることはない」と語った。ミネソタのウォールマートではナチスのシンボルをつけたマスクをしてマスクに抗議したカップルが出入り禁止になった

(一部のみ)

 

-反マスクの増加:何故フェイスカバーがそんなに怒らせるかの心理学

Rise of the anti-maskers: The psychology of why face coverings are causing so much upset

By Sarah Knapton, SCIENCE EDITOR

27 July 2020

https://www.telegraph.co.uk/news/2020/07/27/rise-anti-maskers-psychology-face-coverings-causing-much-upset/

専門家はフェイスマスクが犯罪や病気と結びつくので不快になるという、そしてそれがどう人との相互作用を変えるか

(英国)