[EFSA]意見等
-2019年12月6日から2020年7月16日までの期間中に行われた準備作業の年次報告書
Annual Report of preparatory work performed during the period 6/12/2019 to 16/07/2020
30 July 2020
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1912
この報告書は、EFSA協定OC/EFSA/GMO/2018/02、毒性試験のLot 2、EC規則No 1829/2003で遺伝子組換え飼料/植物の市販認可申請に含まれるや動物の飼料試験で2019年12月6日から2020年7月16日までの期間中に行われた準備作業を説明している。この業務には試験が関連するEFSAのガイダンス文書やOECD テストガイドライン no 407 (2008)、OECD テストガイドラインno 408 (1998)、OECDのGLP基本原則に従っているかどうかのチェックが含まれている。この報告書に含まれる期間中に、包括的検査リストテンプレートを用いて、合計で、新しく発現したタンパク質に関する28日間試験1件、GM食品/飼料に関する齧歯類の90日間試験5件の、EC規則No 1829/2003において提出されたGM植物5件の申請に関する準備作業が行われている。
-豚肥育用及びマイナー育成豚種用飼料添加物としての3‐フィターゼ FLF1000 及び FSF10000の安全性
Safety of 3‐phytase FLF1000 and FSF10000 as a feed additive for pigs for fattening and minor growing porcine species
EFSA Journal 2020;18(7):6205 30 July 2020
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6205
-新規食品としてのBrassica rapa L. 及び Brassica napus L.由来ナタネパウダーの安全性
Safety of rapeseed powder from Brassica rapa L. and Brassica napus L. as a Novel food pursuant to Regulation (EU) 2015/2283
EFSA Journal 2020;18(7):6197 30 July 2020
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6197
欧州委員会の要請を受けて、栄養・新規食品及び食品アレルゲンに関するEFSAのパネル(NDA)は、EU規則2015/2283に従って新規食品(NF)としてのBrassica rapa L. 及び Brassica napus L.由来ナタネパウダーの安全性に関する意見を出すよう依頼された。ナタネパウダーは、エルカ酸の含有量が少なく、古い品種と比較してグルコシノレートの含有量を削減した品種である非遺伝子組換えダブルロー(00)栽培品種の種子から生産される。申請者はグルコシノレートやフィチン酸などの他の望まれない成分の含有量をさらに削減するようデザインされた生産工程を開発した。このNFは多くの食品に添加される食品成分として使用される。対象集団は1歳以上の一般人である。このNFの最大推定摂取量は、青年、成人、高齢者の18–21 g/日である(それぞれ0.35、0.23 、0.25 g/kg 体重 (bw) /日に相当する)。エルカ酸、グルコシノレート、フィチン酸など、このNFの望まれない成分の量は、懸念が生じる量より少ない。EFSAのNDAパネルは、以前ヒト摂取用の同様の製品の安全性を評価しており、動物の飼料にナタネを使用する豊富な経験がある。申請者はこのNFの安全性と耐容性に関するヒトの研究を提出し、安全上の懸念は確認されなかった。パネルは、このNF、すなわちBrassica rapa L.及びBrassica napus L.由来ナタネパウダーは提案した使用条件で安全であるとみなした。
-追加情報を考慮して、規則(EC) No 1829/2003)により、起源に関わらず、以前は認可されていない(すなわち Ms8 × GT73と Rf3 × GT73)遺伝子組換えナタネMs8 × Rf3 × GT73とそのコンビネーションの、食品用に隔離したシードプロテインを除く、食品及び飼料の使用、輸入、加工のための市販申請(EFSA‐GMO‐NL‐2009‐75)に関するEFSAの科学的意見を補足する声明
Statement complementing the EFSA Scientific Opinion on application (EFSA‐GMO‐NL‐2009‐75) for placing on the market of genetically modified oilseed rape Ms8 × Rf3 × GT73 and subcombinations, which have not been authorised previously (i.e. Ms8 × GT73 and Rf3 × GT73) independently of their origin, for food and feed uses, import and processing, with the exception of isolated seed protein for food, under Regulation (EC) No 1829/2003), taking into consideration additional information
EFSA Journal 2020;18(7):6200 30 July 2020
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6200
遺伝子組換え生物に関するEFSAのパネル(GMO)は、申請EFSA‐GMO‐NL‐2009‐75で定義された範囲により、ナタネMs8 × Rf3 × GT73とそのサブコンビネーションMs8 × GT73と Rf3 × GT73を以前評価し、動物の飼料のナタネタンパク質分離物やこの性質の製品などのタンパク質が豊富な製品の安全性評価を完成する立場ではなかった。GMOパネルは欧州委員会の委託を受けて、食品用に単離したシードプロテインを除く、食品や飼料としての使用、輸入、加工のためのナタネMs8 × Rf3 × GT73とそのサブコンビネーションMs8 × GT73 と Rf3 × GT73の市販申請EFSA‐GMO‐NL‐2009‐75に関する補完情報として提供された、グリホサート酸化還元酵素(GOXv247)タンパク質のマウスの28日間毒性試験を評価した。大腸菌が生産するGOXv247タンパク質に関する28日間毒性試験は、最大1000 mg/kg body weight (bw)/日の強制経口投与でマウスに有害影響を示さなかった。EFSA‐GMO‐NL‐2009‐75に関する以前の評価や、この委任で提出されたGOXv247タンパク質でのマウスの28日間毒性試験の結果を考慮して、GMOパネルは、証拠の重みアプローチに基づき、遺伝子組換えナタネMs8 × Rf3 × GT73とそのサブコンビネーションMs8 × GT73 と Rf3 × GT73を含む、を構成する、で生産された食品や飼料は、申請EFSA‐GMO‐NL‐2009‐75で定められた範囲により、従来の比較種と同様に安全であると結論した。
この発表は以下のEFSA Journalの記事に関連している
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2020.6199/full
-食用糖類-安全性評価の2021年の新たな日程
Dietary sugars – new date in 2021 for safety assessment
3 August 2020
http://www.efsa.europa.eu/en/news/dietary-sugars-new-date-2021-safety-assessment
食用糖類の安全性のEFSAの評価のタイミングは、COVID-19パンデミックの影響により検討されている膨大な量の科学的情報のレビューについて見直されている。
最終採用を2021年末までと見込み、科学的意見案に関するパブリックコメント募集を2021年半ばに行う予定である。
EFSAの栄養の専門家は、入手可能なデータで可能なら、総/添加/遊離食用糖類の耐容上限摂取量の設定を試みている。できなければ、このリスクの特性を示すために他の値を使う可能性がある。私達の科学的助言により、国家機関は食用糖類の摂取に関する助言を確立し、食品ベースの食事ガイドラインの計画を立てることができる。
・食用砂糖の耐容上限摂取量に関する科学的意見の委託
Mandate for a scientific opinion on the Tolerable Upper Intake Level of dietary sugars
http://registerofquestions.efsa.europa.eu/roqFrontend/mandateLoader?mandate=M-2016-0136
[ANSES]イミテーションフード(食べ物に似せた製品):事故リスク予防のため注意が必要
Imitation food: vigilance needed to prevent the risk of accidents
News of 31/07/2020
https://www.anses.fr/en/content/imitation-food-vigilance-needed-prevent-risk-accidents
お菓子と似ている泡立つ入浴剤、フルーツピュレの小袋のようなパッケージの脱毛クリーム、ワインボトルに入って販売されている手指消毒剤、そのようなイミテーションフード製品が市場で頻繁に見つかっている。医療従事者か一般市民かを問わず、特に幼い子供たちの誤飲を防ぐためにこれらの製品の報告に参加してほしい。
1987年以降、欧州指令87/357/EECは、それ以外のもののように見えるために消費者の健康または安全を危険にさらす製品を規制している。そのような製品を確認している加盟国は、そのため、「言及されている製品の市販、輸入及び製造または輸出を禁止するために必要な全ての措置」をとる可能性がある。
これらの規制や欧州の管理機関による多数の品の回収にもかかわらず、新しいイミテーションフード製品がフランスや海外の店で定期的に販売され続けている。フルーツピュレの小袋のような脱毛クリーム、お菓子と似ている泡立つ入浴剤、あるいは直近ではCOVID 19危機の中で、ワインボトルに入って販売されている手指消毒剤、全て報告され、その後市場から回収されている。
洗剤や化粧品と食品が似すぎていると、特に子どもが、有害なものを摂取する可能性がある。医療従事者・市民ともに、これらのイミテーションを、被った実際のリスクを分析する競争・消費・詐欺防止総局(DGCCRF)に報告してほしい。
[FSA]FSAはDNP販売業者への判決を歓迎する
FSA welcomes sentencing of DNP seller
3 August 2020
https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-welcomes-sentencing-of-dnp-seller
FSAはヒトの消費用に違法にDNPを販売した業者への判決を歓迎する。FSAはDNP (2,4-ジニトロフェノール)にはリスクがあり死に至ることもあるので、ヒトの摂取用のDNP販売を深刻に受け止めている。
[FAO]一緒に行けば遠くまで行ける-届けるためにパートナーとともに
When we go together, we go further – working with partners to deliver
03/08/2020
http://www.fao.org/director-general/news/news-article/en/c/1301423/
QU Dongyu(屈冬玉)事務局長就任1年
世界中にCOVID-19パンデミックが広がる中、FAOは世界中の政策決定者に明確なメッセージを送り続ける:フードサプライチェーンを生かし続けるように。
[ProMED]サバ中毒-欧州(第2報):ベトナムからスウェーデン
Scombroid fish poisoning - Europe (02): Sweden ex Viet Nam
2020-08-03
https://promedmail.org/promed-post/?id=7641222
Date: Fri 31 Jul 2020 Source: Food Safety News [edited]
スウェーデンは過去3ヶ月でベトナム産マグロによる3回のヒスタミン中毒アウトブレイクを報告している。約60人の患者が出たこのアウトブレイクは、異なるバッチのマグロ由来で直接関連があるようには見えない。最も最近のアウトブレイクは7月初めで5地方の約20人が影響された。2番目のアウトブレイクはベトナム産キハダマグロ冷凍真空パックによるもので2地方の3つのレストランで合計9人が5月29日から6月12日まで報告された。5月は同一レストランで30人だった
[USDA]Nutrition.govの新しいレシピページで家庭で健康的な料理を
Cook Healthy at Home with Nutrition.gov’s New Recipe Page
Aug 03, 2020
https://www.usda.gov/media/blog/2020/08/03/cook-healthy-home-nutritiongovs-new-recipe-page
コロナウイルスパンデミックが始まってから自宅で料理している?Nutrition.govの新しいレシピページが栄養があって健康的で美味しい食事をつくるのに役立つ
(そんなに多くはない、簡単なのが多い)
論文
-がんサバイバーの非通常医療の使用とライフスタイル変更:全国VICAN調査からの根拠
Use of non-conventional medicine and lifestyle change among cancer survivors: evidence from the national VICAN survey
Aline Sarradon-Eck et al., J Cancer Surviv. 2020 May 27
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32462481/
フランスのがんサバイバー(診断後5年)を代表するサンプルでの2015-2016調査であるVICAN調査のデータを用いて標準でない医療(NCM)の使用について調べた
4174人中21.4%がNCMを使用。
-未来の枠組み
A framework for the future
3-AUG-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-08/uoc--aff080320.php
世界で最も速く成長している食品部門、持続可能な水産養殖のための戦略に研究者らが協力。Nature Food
-カンナビノイドは他の医薬品の活性に影響する可能性がある
Cannabinoids may affect activity of other pharmaceuticals
3-AUG-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-08/ps-cma080320.php
Medical Cannabis and Cannabinoidsに発表された医療用大麻やCDBオイルなどと一緒に使うと意図したとおりの機能を発揮しない可能性のある57医薬品のリスト
-WHO紀要
Bulletin of the World Health Organization
Volume 98, Number 8, August 2020, 509-580
https://www.who.int/bulletin/volumes/98/8/en/
・難民とCOVID-19:包括的公衆衛生対応を達成する
難民はパンデミックを遅らせるために隔離して孤立させられ家族と離され、あるいは殺されすらすることを恐れて検査をしない。そしてパンデミックを抑えるための努力によって引き起こされた経済危機は、既に不安定だったインフォーマル労働市場を悪化させている
・Baruch Fischhoff:メッセージをテストすることの重要性
何故政府は新型コロナウイルスに関するメッセージを、広げる前にテストする必要があるのか。Baruch Fischhoff(心理学者)がFiona Fleckに答える
FDAのリスクコミュニケーション助言委員会で緊急時のリスクコミュニケーションガイドを作っていたのに使われていない、等
その他
-SMC UK
コレステロール低下薬と「悪玉」コレステロール濃度目標の臨床試験データ解析への専門家の反応
expert reaction to analysis of clinical trial data on cholesterol lowering drugs and targets for ‘bad’ cholesterol levels
AUGUST 3, 2020
BMJ Evidence Based Medicineに発表されたRobert DuBroffらの解析への一斉非難。
データで嘘をつく方法のお手本、みたいな論文でBMJがこんなものを発表したことは恥ずべきことだと。
(もともと著者はLDL-Cは心疾患と関係ない説の人。スタチンなんか飲むな、地中海食で病気にならない、という感じの)
-コンシューマーラボ
製品レビュー オオアザミサプリメントレビュー
Milk Thistle Supplements Review
8/1/20
https://www.consumerlab.com/reviews/milk_thistle_and_liver_supplements/milkthistle/
一回あたりのシリマリン量が61.2mgから202mgまで。多くの製品で、その量は消費者がラベルから期待するだろう量より遙かに少ない。臨床試験で使用されているのは200mg程度を1日に2-3回。
-Natureワールドビュー
どうすれば科学者が統計で自分をごまかすのを止められるか
How scientists can stop fooling themselves over statistics
03 AUGUST 2020 Dorothy Bishop
https://www.nature.com/articles/d41586-020-02275-8
シミュレーションデータのサンプリングで認知バイアスが我々を誤解させるよくあるやり方を明らかにできる
過去10年、しっかりした信頼できる研究を促す膨大な努が行われてきた。例えばセンセーショナルな革新よりオープンな科学にとって有利になるような出版基準を作ってインセンティブを変えようとした。しかし個人にも注意を払う必要がある。ありふれた人間の認知バイアスは存在しない結果を見ることにつながる。たとえ善意であっても、欠陥のある理由付けは質の悪い科学につながる。科学者はこの落とし穴にもっと注意すべきである。実験する時に安全性の訓練を受けなければ危険な物質を使えないように、P値のようなものや同様の統計学的可能性の指標をその意味を理解していることを示さないまま使うことを許されるべきではない。
我々は全員が自分の見解に矛盾する根拠を見逃す傾向を持っている。新しいデータに直面したとき、既にある考えがそこに存在しない構造を見せることがある。これは確認バイアスの一種で、我々は既に考えていることにフィットする情報を探して思い出す。
(ミリカンの実験の例等略)
どうすれば理解できる?明確なことは通常の統計トレーニングでは不十分だということである。私は別のアプローチを経験した:シミュレーションデータを作って学生に各種統計解析を行ってもらい、二つの重要な概念を教えるのに使っている。
一つは完全に意味の無いデータセットを与えられた場合、学生たちは如何に簡単に偽りの一見「有意」な結果を得られるかを学ぶ。また異なる二つの「集団」のサンプルを与えられた場合、学生たちは小さいサンプルサイズでの実験がいかに意味が無いかを速やかに学ぶ。
(略)
-流行している動画の医師グループがCOVID「前線」近くにいる根拠はない
No Evidence That Doctor Group in Viral Video Got Near COVID 'Front Lines'
by Ryan Basen, et al., July 29, 2020
https://www.medpagetoday.com/infectiousdisease/covid19/87797
「アメリカの前線の医師たち」とは誰?
最新流行の、COVID-19に関するデマを宣伝する動画は「アメリカの前線の医師たち」と称する新しく作った白衣を着た10人ほどの医師を取り上げている。彼らはヒドロキシクロロキンが有効だと主張しロックダウンのほうがウイルスより有害だという。しかし彼らの誰一人として実際に前線にはいない。一部は全く医療をやっていない
(以下人物の紹介。医者ではあるようだ。)