2020-09-24

[EFSA]意見等

-使用拡大のために新規食品としての熱加工されるチアシード(Salvia hispanica L.)の加工汚染物質の形成に関する安全性

Safety of chia seeds (Salvia hispanica L.) subject to thermal processing in relation to the formation of process contaminants as a novel food for extended uses

EFSA Journal 2020;18(9):6243  21 September 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6243

欧州委員会の要請を受けて、EFSAの栄養・新規食品及び食品アレルゲンに関するパネル(NDA)は加工汚染物質を形成する可能性のある熱加工される食品中のチアシードの安全性に関する意見を出すよう求められた。この新規食品(NF)の安全性評価は、EFSAのNDAパネルによるチアシードの以前の評価、EFSAによるデータ公募から受けとった情報、EFSAが行った広範な文献調査から検索した情報に基づいている。2019年のチアシードの全体的な安全性評価中に、NDAパネルは、チアシード粉末を添加した小麦粉ベースのビスケットの中の、特に、加工汚染物質、すなわちアクリルアミド、ヒドロキシメチルフルフラール、フルフラールの形成を研究した1つの参考文献を検索した。この研究に基づき、パネルは、残留水分が少ない(≤ 2%)チアシード粉末を10–20%添加したビスケットにかなりのアクリルアミド形成の可能性があると考えた。パネルはこれらの知見を裏付けるさらなる科学的根拠を知らない。EFSAが行った広範な新しい文献調査からは、アスパラギン含有量やチアシードとその製品中の加工汚染物質の形成に関する関連論文どちらも示されなかった。データ公募から受け取った情報は限定的かでも決定的でないかのどちらかだもなかった。入手可能な証拠は、熱加工される食品にチアシードを添加すると、チアシードを添加しない食品と比べてアクリルアミドの形成が増すかどうかを結論付ける根拠を提供していない。熱加工したチアシードのヒドロキシメチルフルフラールとフルフラールの報告された濃度は安全上の懸念を引き起こさない。チアシードの加工汚染物質についての他の情報は見つかっていない。

 

-各種作物のホスホン酸カリウムの既存MRLsの改訂

Modification of the existing maximum residue levels for potassium phosphonates in various crops

EFSA Journal 2020;18(9):6240 21 September 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6240

評価中のこの作物のホスホン酸カリウムの残留物を管理する執行のための適切な分析法が得られた。リスク評価結果に基づき、EFSAは報告された農業規範によるホスホン酸カリウムの使用から生じる残留物の長期摂取は消費者の健康リスクになりそうもないと結論した。この消費者リスク評価は指標と見なされ、より現実的な摂取評価がホセチルおよびホスホネートのMRLsの共同レビューの枠組みで行われる予定である。規制リスク評価での使用に適した信頼できるエンドポイントが示された。

 

-Purpureocillium lilacinum 251株の農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance Purpureocillium lilacinum strain 251

EFSA Journal 2020;18(9):6238  17 September 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6238

情報不足と懸念が確認された。

 

-Streptomyces lydicus WYEC 108株の既存MELsのレビュー

Review of the existing maximum residue levels for Streptomyces lydicus strain WYEC 108 according to Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005

EFSA Journal 2020;18(9):6241 17 September 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6241

Streptomyces lydicus WYEC 108株は、現在EU内ではEUでの使用も輸入トレランスも認可されていない。また、コーデックス委員会はMRLsを設定していない。そのため、Streptomyces lydicus WYEC 108株の残留物が植物や動物商品に生じることは予想されず、消費者リスク評価は必要ない。にもかかわらず、EFSAはStreptomyces lydicus WYEC 108株の同定および定量化手段が入手できることに気づき、入手可能な情報から指標残留を作成する提案をした。だが、特別な定量下限(LOQ)で十分確認された執行手段は提出されなかった。Streptomyces lydicus WYEC 108株をEC規則No 396/2005の付属文書IVに含むことは推奨されない。

 

[EFSA]参考文書

-使用拡大のために新規食品としての熱加工されるチアシード(Salvia hispanica L.)の加工汚染物質の形成に関する安全性についての科学的意見案のパブリックコメント募集結果

Outcome of a public consultation on the draft scientific opinion on the safety of chia seeds (Salvia hispanica L.) subject to thermal processing in relation to the formation of process contaminants as a novel food for extended uses

22 September 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1925

この意見は8月31日にNDA本会議で採択されEFSA Journalに発表された。

 

-農薬モニタリング計画:人口の変化を考慮したサンプル数の再配分

Pesticide Monitoring Program: Re‐allocation of number of samples considering population changes

22 September 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1933

EU内の各加盟国に割り当てられたサンプル数を再配分するために、調整された残留農薬の多年管理計画、食事調査でEFSAに提出する摂取に関する情報、EUROSTATの最新の有効人口情報が検討された。再配分のために各国で使用される人口は、年齢層や調査が実施される年ごとの食事調査と結びつけられた (組み込み人口)。組み込み人口と最新の有効人口を検討して、各報告国には2015年にEFSAが算出した683サンプルを再配分するために比例割当法が用いられた。各国のサンプル数の含まれる表は両方の選択肢を提供している。EU加盟国に割り当てられた全部で684のサンプルを、EUの住民の人口を形成する2つの手順を考慮した結果は同等である。

 

-2019年の新興リスクに関するEFSAの活動

EFSA's activities on emerging risks in 2019

21 September 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1924

新興リスクに関するEFSAの活動の主な目的は、(i)新興リスクを同定する活動の実施、(ii)新興リスク同定(ERI)の方法論とアプローチの作成と改善、(iii)確認された問題とリスクの伝達である。これらの活動の結果から、EFSAは将来のリスク評価の課題に備えることもできる。この技術報告書は、新興リスク同定手順、2019年中に確認された問題、作成されている方法論の説明、共同活動に含まれるすべてのグループの活動をまとめている。EFSAの新興リスク同定活動に貢献する知識のネットワークには、新興リスク情報交換連絡会、新興リスクに関する利害関係団体協議会、EFSAの科学ユニット、科学パネル、科学委員会、作業グループが含まれている。2019年には全部で17の潜在的な新興問題が議論された。13が新興問題だと結論づけられた。潜在的な問題はハザードおよび/または確認されたけん引役によって分類された。2019年に議論された問題の半分以上に、食品安全の新興問題のけん引役として消費者行動傾向の変化が確認された。これらの動向をよりよく理解することはEFSAが準備を整えるのに特に関連がある。さらに、2019年にERENネットワークメンバーは、独自のホライズンスキャニング活動で確認された全部で28の兆候/潜在的な新興問題を提示し議論した。様々な加盟国の代表者が、よりよい特性評価のために使用できるさらなる情報を収集する目的で、兆候の同定作業を共有した。知識を収集し共有するために、より効果的な方法を実行する必要がある。2019年のERI活動の主な特徴は共同研究だった。オブザーバーの数が増え、EREN とStaDGERとの公開会議が初めて開催され、機関間の協力は全ての方法論開発プロジェクトに対する共通した特徴である。そのような共同活動には効果的なデジタル共同ツールの開発や柔軟性のある知見管理システムが必要である。コミュニケーションはERI手順の基本的な部分である。より「開かれた知識共有」の状況下では、ERI手順に関連する不確実性を明確に伝達することがますます重要である。

 

-データ収集とデータモデリングに関するアドバイザリーフォーラム特別委員会の報告書

Report of the Advisory Forum Task Force on Data Collection and Data Modelling

17 September 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1901

このデータ収集とデータモデリングに関する欧州食品安全機関アドバイザリーフォーラム特別委員会の報告書は、データ収集と報告過程、データモデル、IT基盤、データ分析に関する特別委員会の議論の結果を示している。この特別委員会の目的は、フードチェーンの安全性データ、その管理、使用に関して、EFSA、欧州委員会、加盟国に戦略的助言を提供することである。この報告書には、欧州相互運用性の枠組みなど、この話題と背景に関連する他の議論グループから出された構想と助言の要約が含まれている。この報告書には、将来の理想的な食品安全システム、確認された迅速な成果の結論と助言、短中期および長期活動の結果として生じるビジョンも含まれている。

 

[HK] 法令違反

-小麦胚芽(生)のサンプルから基準値超過のカドミウムが検出された

Wheat Germ (Raw) sample detected with cadmium exceeding legal limit

Wednesday, September 23, 2020

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20200923_8140.html

米国産小麦胚芽(生)のサンプルから0.14ppmのカドミウムが検出された。

 

-ポテトチップスのサンプルが栄養表示規則に違反

Potato Chips sample not in compliance with nutrition label rules

Monday, 21 September, 2020

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20200921_8135.html

米国産ポテトチップスが、飽和脂肪酸1g /28g(3.57g/100g)という申告のところ、13.0g  /100gであった。

 

[TGA] ニコチン含有の電子タバコ入手

Access to nicotine-containing e-cigarettes

23 September 2020

https://www.tga.gov.au/media-release/access-nicotine-containing-e-cigarettes

TGAはニコチンを含む電子タバコ及びニコチンを含む液体の規則を明確にする仮の決定事項を発表した。一部のニコチンを含む製品は医師の処方が必要となる。

 

[TGA] 医薬品広告違反:2019-20年間報告書

Therapeutic goods advertising compliance: 2019-20 Annual Report

17 September 2020

https://www.tga.gov.au/resource/therapeutic-goods-advertising-compliance-2019-20-annual-report

2019-20会計年度の広告違反に関する年間報告書。

 

[SFA] 中国へ食品を輸出する業者向け通知

To manufacturers/traders exporting food products to China

22 September 2020

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/emergency-measures-to-prevent-the-importation-of-coronavirus.pdf

中国政府は輸入冷凍食品を介したコロナウィルスを防ぐために緊急措置を実施した。中国税関はコロナウィルス核酸検査が陽性になると措置をとる。

 

[CFIA] 食品回収警告-麻痺性貝毒を引き起こすマリンバイオトキシンのため特定のアサリが安全でない可能性がある

Food Recall Warning - Certain Manila clams may be unsafe due to a marine biotoxin which causes Paralytic Shellfish Poisoning

September 22, 2020

https://www.inspection.gc.ca/food-recall-warnings-and-allergy-alerts/2020-09-22/eng/1600812242248/1600812248453

Evergreen International Foodstuffs Ltd. は麻痺性貝毒を引き起こすマリンバイオトキシンのため特定のアサリを市場から回収している。

 

[ヘルスカナダ] 助言:Steroid Hub Canadaというウェブサイト販売される未承認の健康製品は深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある

Unauthorized health products sold on Steroid Hub Canada website may pose serious health risks

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2020/73955a-eng.php

製品にタンパク同化ステロイド、選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)、ソマトロピンを含む。 

 

[FSAI] Brexit Bite:2021年1月1日までに準備すること

Brexit Bite: Be Ready for 1 January 2021

Tuesday, 22 September 2020

https://www.fsai.ie/BrexitBiteevent_071021.html

2020年10月7日のウェビナー。2021年1月1日以降のアイルランドの市場が守るべき食品輸入要件の説明とラベル表示の変更を説明する予定。

 

[FDA]FDAは特定の鶏肉でZoaShield 25%の使用を認可する

FDA Approves ZoaShield 25% for Use in Certain Poultry

September 21, 2020

https://www.fda.gov/animal-veterinary/cvm-updates/fda-approves-zoashield-25-use-certain-poultry

FDAの動物医薬品センターはブロイラーと生育中の七面鳥のコクシジウム症の予防と管理のためZoaShield 25%の使用を認可する

 

[FDA]FDAは最初の食品安全性同等性認定を最終化する-スペインとオランダとの貝類取引再開

FDA Finalizes First Food Safety Equivalence Determination - Resumption of Shellfish Trade with Spain and Netherlands

September 23, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-finalizes-first-food-safety-equivalence-determination-resumption-shellfish-trade-spain-and

FDAとEUでは2010年以降お互いに生の軟体動物貝類の輸入を認めてこなかった。今回スペインとオランダの採用している米国輸出向け食品安全コントロール対策を少なくとも米国の食品安全対策と同等レベルの衛生保護であると認めたことで生の二枚貝の米国輸出が可能になる。

関連情報リンク

(FDAとEUの相互認証。)

 

[FDA]警告文書

- DN Imports, Inc

September 04, 2020

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/dn-imports-inc-609439-09042020

FSVP違反の問題。

 

[FDA]FDAはFDA規制製品の「使用目的」の判断に関するエビデンスの種類を明確にする

FDA Clarifies Types of Evidence Relevant to Determining the “Intended Use” of FDA-Regulated Products

September 22, 2020

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-clarifies-types-evidence-relevant-determining-intended-use-fda-regulated-products

FDAは本日製品の「使用目的」を判断する際、FDAの考えるエビデンスの種類を明確にするために規則の更新を提案した。

 

[ODS] ファクトシート更新

-ヨウ素

Iodine

Fact Sheet for Health Professionals

September 16, 2020

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Iodine-HealthProfessional/

最近公表されたUSDA、FDA及びODS-NIHの食品のヨウ素含有のデータベースを反映し、ファクトシートが更新された。

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Iodine-HealthProfessional/#change

 

-ヨウ素

Iodine

Fact Sheet for Consumers

September 18, 2020

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Iodine-Consumer/

「What foods provide iodine」部分が修正され、「Am I getting enough iodine?」というビーガンに関する文書が追加された。

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Iodine-Consumer/#change

 

[Codex]#CodexCAC43:初めてのバーチャルセッション

#CodexCAC43: First ever virtual session

24/09/2020

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1309518/

2020年9月24日木曜日、FAOとWHOの事務局長は初めてのバーチャルコーデックス総会に600人以上の代表者を歓迎する

 

[USDA]冷凍食品の調理

Preparing Frozen Food

Sept. 23, 2020

https://www.fsis.usda.gov/wps/portal/fsis/newsroom/news-releases-statements-transcripts/news-release-archives-by-year/archive/2020/nr-09232020-01

USDAの新しい研究は、消費者が冷凍食品の安全な調理方法を知らない可能性があることを明らかにした。自宅で調理することは増えているので、台所での食品安全が重要である。自宅で調理する人は製品表示を読み適切な調理方法を理解しなければならない。

消費者は冷凍食品の中には完全調理済みではないもの、そのまま食べられるわけではないものがあることを知らない可能性がある。特に褐色のパン粉がまぶしてあったり焼き色がついていたりして調理済みのような見た目の場合。

 

[EU]電子タバコについての予備的意見にパブリックコメント募集

Public consultation on the preliminary Opinion on electronic cigarettes

https://ec.europa.eu/health/scientific_committees/consultations/public_consultations/scheer_consultation_10_en

内容は電子タバコの有害影響やリスク、若者の喫煙への入り口になるか、喫煙者の禁煙への役割、など。

2020年10月26日まで

 

[MHRA]英国規制機関はオピオイド警告を強化

UK regulator strengthens opioid warnings

23 September 2020

https://www.gov.uk/government/news/uk-regulator-strengthens-opioid-warnings

患者向けリーフレットに依存性リスクについてより強い警告を加え患者と話し合う

がん以外の痛みでオピオイドを含むOTCあるいは処方医薬品を使用する患者は依存性リスクについてより強い警告を与えられる。また医師はオピオイドを含む医薬品を使用しようとしている患者とこれらの警告について話し合うよう求められる

 

[FSA]食物アレルギーと不耐研究計画-Paul Turner博士

The Food Allergy and Intolerance Research Programme - Dr Paul Turner

22 September 2020

https://food.blog.gov.uk/2020/09/22/the-food-allergy-and-intolerance-research-programme-dr-paul-turner/

我々はFSAの職員に研究成果を話すよう外部の専門家を招く。このブログにはその中の一部を「思考の糧」セミナーとして公表し消費者や食品業界、科学コミュニティに知識を共有し対話を促す

この夏は2020年8月4日にPaul Turner博士を招いて英国の食物アレルギーについて紹介してもらった。この話ではFSAが過去10年にわたって行ってきた食物アレルギーと不耐研究計画を評価した。

Paul Turner博士はImperial College Londonの小児アレルギーおよび免疫学名誉顧問の臨床科学者であり、オーストラリアシドニー大学の臨床准教授である。

(動画)

 

 

[FAO]食品と農産物の世界取引は過去20年で2倍以上になった

Global trade in food and agricultural products more than doubles in last two decades

23 September 2020,

http://www.fao.org/news/story/en/item/1309369/icode/

貿易と市場は持続可能な開発とショックの回復可能性強化を促す

The State of Agricultural Commodity Markets, 2020 (SOCO 2020)を発表

 

[WHO]COVID-19パンデミック:各国は有害な情報の拡散を止めるためのより強い対応を強く求められる

COVID-19 pandemic: countries urged to take stronger action to stop spread of harmful information

23 September 2020

https://www.who.int/news-room/detail/23-09-2020-covid-19-pandemic-countries-urged-to-take-stronger-action-to-stop-spread-of-harmful-information

WHOと国連と専門機関や関係者は本日各国に、表現の自由を尊重しながらも虚偽の情報の拡散を予防し科学に基づいた情報をタイムリーに広めるための行動計画を開発し実行することを呼びかけた。

 

-COVID-19インフォデミックを管理する:健康的な行動を促しデマや誤情報による害を緩和する

Managing the COVID-19 infodemic: Promoting healthy behaviours and mitigating the harm from misinformation and disinformation

23 September 2020

https://www.who.int/news-room/detail/23-09-2020-managing-the-covid-19-infodemic-promoting-healthy-behaviours-and-mitigating-the-harm-from-misinformation-and-disinformation

WHO, 国連, ユニセフ, 国連開発計画, ユネスコ, 国連合同エイズ計画, 国際電気通信連合, 国連グローバルパルス,  国際赤十字・赤新月社連盟による共同声明

COVID-19は人々を安全にし、情報を提供し生産的で結びつきを維持するために技術やソーシャルメディアが膨大なスケールで使われた史上初のパンデミックである.同時にこの技術がパンデミックをコントロールしようとする世界の対応を毀損し危機に晒し続けている。

インフォデミックはオンラインとオフラインの両方での情報の過剰である。その中には意図的な間違った情報の拡散により公衆衛生対応を毀損し個人や団体の別の意見を広めようとするものも含まれる。デマや誤情報は人々の身体的精神的健康に有害になり、烙印化し、健康上の利益を失い、公衆衛生対策への遵守を減らし得る。

デマは命を奪うこともある。適切な信頼と正しい情報なくして診断検査は使われず予防接種キャンペーン目標は達成できず、ウイルスが残り続けるだろう。さらにデマは人々の議論を分断し、ヘイトスピーチを増幅し、紛争と暴力と人権侵害リスクを高め、民主主義と人権と社会的結合の長期的前途を脅かす

我々は加盟国に地域の意見を聞き参画のもとで国の行動計画を開発し、デマや誤情報への解決法や対抗能力を開発するために地域に力を与えることを強く求める。

さらにメディアやソーシャルメディアプラットフォームを含む全ての関係者にインフォデミックに対応する効果的戦略を設計し構築することを強く求める

 

論文

-気候変動とがん:合流する方針

IARC

Climate change and cancer: converging policies

23 September 2020

https://www.iarc.fr/news-events/climate-change-and-cancer-converging-policies/

Molecular Oncologyに発表された新しい論文でIARCの科学者らが世界のがんの流行と気候変動の脅威との交差点について強調する。著者等は環境に影響する経済活動分野はがんなどの非伝染性疾患や感染症の発生にも影響すると指摘する。

(たばこと食品と大気汚染を例に、と言っているが何より「赤肉食べる量を減らす」)

 

-キャンディの食べ過ぎ:マサチューセッツの男性がブラックリコリスの袋を食べて死亡

Too much candy: Massachusetts man dies from eating bags of black licorice

Sept. 23, 2020

https://www.cp24.com/world/too-much-candy-massachusetts-man-dies-from-eating-bags-of-black-licorice-1.5117797

New England Journal of Medicineに報告された症例

Case 30-2020: A 54-Year-Old Man with Sudden Cardiac Arrest

September 24, 2020

N Engl J Med 2020; 383:1263-1275

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMcpc2002420

この男性は死亡する数週間前に赤いフルーツ風味のリコリスキャンディからブラックリコリス(グリチルリジン酸を含む)に変更していた

 

-研究が「脳を活性化させる」サプリメントに複数の未承認薬物を発見

Study discovers multiple unapproved drugs in "brain boosting" supplements

23-SEP-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-09/aaon-sdm091720.php

米国神経学会の公式雑誌Neurology® Clinical Practiceに発表された研究によれば、集中力や記憶の改善を宣伝しているサプリメントには未承認医薬品や危険な用量や組み合わせの薬物が含まれる可能性がある。

ピラセタムの類似体オムベラセタムomberacetam とアニラセタム aniracetam、ビンポセチン、フェニブート、ピカミロンなどが検出されている

他ラベルに表示されている含量の多くが不正確、など。

 

-研究:死亡数はCOVID-19の全体的死亡影響を捉え損なっている

Study: Death counts fail to capture full mortality effects of COVID-19

23-SEP-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-09/uosf-sdc092320.php

Journal of Public Healthに発表された研究によると米国でCOVID-19で死亡した人の平均損失生存年(YLL)は約10年。死亡数ではなく総YLLを使うことで政策決定者や医療従事者にアウトブレイクの規模をより良く伝えられる

 

-研究は、COVID-19ロックダウン中はファミリードクターでのよくある病気の診断が半分になったことを示す

Study shows diagnoses of common conditions at family doctor halved during COVID-19 lockdown

23-SEP-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-09/esoc-ssd092320.php

The Lancet Public Healthに発表される予定の英国の研究。Salfordの約25万人の人口をカバーするプライマリーケアデータを用いた。よくある精神保健問題、心血管系および脳血管系疾患、2型糖尿病、がんと最初に診断される数とこれらの病気の薬の最初の処方データを使ってモデル化し、2020年3月1日から5月31日までの予想と観察数を比較した。多くが半減していてこれが病気が減った結果である可能性は低く病気が検出されず治療されていない可能性が高い。今後これらの患者の増加あるいは重症化が予想される

 

-ロードアイランド大学の院生がNarragansett 湾, Massachusetts 湾, Cape Fearの海鳥のPFASを発見

URI grad student finds PFAS in seabirds from Narragansett Bay, Massachusetts Bay, Cape Fear

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-09/uori-ugs092320.php

Environmental Science and Technology。最も多かったのはPFOS

 

-新しい研究:フェイスカバーの使用増加、より多くの人がCOVID-19の脅威を深刻に受け止めている

New study: Face-covering use up, more people are taking COVID-19 threats seriously

23-SEP-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-09/uocf-nsf092320.php

米6州での過去2ヶ月の調査で、マスク使用者増加、ワクチンの不確実性増加、COVID-19で重症になり死亡するリスクは多くの人が過剰推定していることがわかった。6ヶ月の三回調査で最初は5月末から6月初旬、この報告の二回目が8月。公共の場の屋内でのマスク使用が最初の66%から79%に増加した

 

-妊娠中のアルコールとニコチンの混合は新生児の健康リスクを増加させる

Alcohol, nicotine mix during pregnancy increases health risk in newborns

23-SEP-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-09/uoh-an092320.php

Scientific Reportsに発表されたラット神経細胞での遺伝子発現解析

 

その他

-Natureエディトリアル

オンライン学習はそれができる人たちだけのものであってはならない

Online learning cannot just be for those who can afford its technology

23 SEPTEMBER 2020

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02709-3

COVID-19パンデミックの結果としてのオンライン学習への劇的なシフトは教育の不平等を拡大するリスクがある

 

-「わたしはもうやらない」:オランダのセレブがCovidの制約に反乱

'I no longer participate': Dutch celebrities rebel over Covid constraints

Daniel Boffey Thu 24 Sep 2020

https://www.theguardian.com/world/2020/sep/24/i-no-longer-participate-dutch-celebrities-rebel-over-covid-constraints

若い有名人がコロナウイルス制限に従うことを拒否している。象徴するのはラッパーでモデルのFamke Louise、21才で100万人のインスタグラムのフォロワーに、ウイルスを抑えようとしてますます増える制限に従うつもりはないと語った。

Louiseはパンデミックの初期には政府のコロナウイルス規則に従うことを宣伝するのに参加していたが今はヒップホップスターBizzey, 35、歌手Tim Douwsma, 32, と Thomas Berge, 30などと一緒に抗議に参加している

「もう口を塞ぎ続けない」とセレブたちは言う。「高齢者は忘れられ、経済は崩壊の危機で、人間としての行動が犯罪とみなされる」

パンデミック初期はオランダ政府は欧州の他の地域のような厳しい制限を避けて「インテリジェントロックダウン」と自称する方針をとった。国民は規則ではなく助言に良く従ったように見えた。しかし最近の病気の再興で社会活動の取り締まりにつながった。今週初めオランダで初めて一日の感染者が2000人以上になった。政府は6つの地域をリスクレベル2として深夜のカフェの閉鎖を命令した(一部のみ)

 

-Covidによる介護施設訪問禁止は早期死亡リスクがあると専門家が警告

Covid ban on care home visitors risks premature deaths, experts warn

Wed 23 Sep 2020  Robert Booth and Pamela Duncan

https://www.theguardian.com/world/2020/sep/23/covid-ban-on-care-home-visitors-risks-premature-deaths-experts-warn

何千もの介護施設を一斉に訪問禁止にすることは、住人がこの冬家族と会えず希望を失って早期死亡するリスクがあると高齢者介護の専門家が言う。介護団体は政府に、家族の特定の人を重要な労働者に含めて限定的に訪問することを可能にするよう求めている。

金曜日からPHEに指定された地域の介護施設は直ちに訪問者禁止にしなければならない。例外は死亡したときなどのような特別な状況下のみ。窓からや庭での訪問も禁止。

高齢者介護団体はそれが住人の希望を失わせ早期死亡につながると警告する。しかし介護施設でのアウトブレイクは急増している

英国