2020-09-30

[EFSA]意見等

-フルミオキサジンの農薬リスク評価ピアレビュー更新

Updated peer review of the pesticide risk assessment of the active substance flumioxazin

EFSA Journal 2020;18(9):6246  29 September 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6246

情報不足と懸念が確認された。

 

-バナナ、パパイヤ、ピーナッツの輸入トレランスの評価を含むクロロタロニルのMRLレビュー条項12を受けた確証データの評価

Evaluation of confirmatory data following the Article 12 MRL review for chlorothalonil, including assessments for import tolerances for banana, papaya and peanuts

EFSA Journal 2020;18(9):6239  28 September 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6239

申請者Syngenta Crop Protection、UPL Europe Ltd.、Oxon Italia S.p.A.は、オランダの国立管轄機関に、EC規則No 396/2005条項12のMRLレビューの枠組みで利用できないと確認されたクロロタロニルの確証データを評価するための要請を提出し、同時にMRL改定要請を提出していた。クロロタロニルを認可しないという最新の決定を考慮すると、クロロタロニルのEUの用途やEU使用のための確証データを反映して既存のMRLsを改定する要請は役に立たなくなった。そこでEFSAは、輸入トレランスやクロロタロニルとその代謝物質SDS‐3701 (R182281)の法的制限を執行するための分析方法に関する一般情報の評価に焦点を当てた。妥当性が確認されたLOQ 0.01 mg/kgで植物本体のクロロタロニルとSDS‐3701の残留物を管理するための執行分析方法が得られた。MRLレビューに必要なオイルを多く含む本体の抽出効率に関するデータは提出されなかった。このデータのギャップはピーナッツの輸入トレランスに関連している。輸入トレランスを裏付けるために提出されたデータは、袋詰めバナナ、パパイヤ、ピーナッツのクロロタロニルとSDS‐3701のMRL提案を導出するのに十分であることが分かった。加工品中のSDS‐3701の程度への高温加工の影響を調査する研究は入手できなかった。クロロタロニルの暴露計算に基づき、EFSAは報告された農業規範によるクロロタロニルの使用から生じる残留物の長期摂取は消費者のリスクになりそうもないと結論した。パパイヤにはクロロタロニルの急性摂取の懸念が認められたが、バナナとピーナッツに予想されるクロロタロニル残留物の短期摂取は毒性学的参照値以下だった。代謝物質SDS‐3701の毒物学的プロファイルは完全には解明されておらず、そのため、毒性学的参照値は導出できなかった。そのため、この代謝物質の消費者リスク評価は最終化できない。

 

-フローレンスフェンネルとセロリのペンチオピラドの既存MRLsの改訂

Modification of the existing maximum residue levels for penthiopyrad in Florence fennels and celeries

EFSA Journal 2020;18(9):6259  28 September 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6259

妥当性が確認された定量限界(LOQ) 0.01 mg/kgで検討中の作物のペンチオピラドの残留物を管理する適切な実施分析手段が得られた。リスク評価結果に基づき、EFSAは報告された農業規範によるペンチオピラドの使用から生じるペンチオピラドの残留物とその代謝物質PAMの短期及び長期摂取は消費者の健康リスクになりそうもないと結論した。規制リスク評価での使用に適した信頼できるエンドポイントが示された。

 

-提出された確証データを踏まえたトリアレートの農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment for the active substance tri‐allate in light of confirmatory data submitted

EFSA Journal 2020;18(9):6244 28 September 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6244

懸念が確認された。

 

[FAO]より大きな食料安全保障と環境持続性のために食品ロスと廃棄は減らさなければならない

Food loss and waste must be reduced for greater food security and environmental sustainability

29 September 2020

http://www.fao.org/news/story/en/item/1310271/icode/

2020年9月29日は最初の国際食品ロスと廃棄啓発デー

食品ロスと廃棄を減らすには、革新、技術、行動変容が重要

持続可能なコールドチェーンと冷蔵技術のようなインフラ整備、より良い食品包装や見た目のための食品規制緩和など

 

[ASA]ASA裁定

ASA Ruling on Marlow Foods Ltd t/a Quorn Foods

30 September 2020

https://www.asa.org.uk/rulings/marlow-foods-ltd-g20-1061634-marlow-foods-ltd.html

Quornの食品が二酸化炭素排出抑制に有効というTV CMに対して誤解を招くものだという32件の苦情が寄せられた。企業からはCarbon Trustによる完全ライフサイクル評価の認証を得ている旨の回答があった。ASAは広告からは認証の内容の詳細はわからず、製品を買うだけですぐ二酸化炭素の排出削減になるという印象を与えるので誤解を招く表現だと判断した。

 

[FDA]FDAは「あなたの知性を養う」消費者教材を発表

FDA Releases New “Feed Your Mind” Consumer Education Materials

September 29, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-releases-new-feed-your-mind-consumer-education-materials

USDA、EPAと共同で開発した遺伝子組換え食品に関する科学的情報

動画やファクトシート追加

Feed Your Mind

https://www.fda.gov/food/consumers/agricultural-biotechnology

 

[FDA]EU加盟国との貝類同等性についてのウェビナー

Webinar on Shellfish Equivalence with European Union Member States

OCTOBER 1, 2020

https://www.fda.gov/food/workshops-meetings-webinars-food-and-dietary-supplements/webinar-shellfish-equivalence-european-union-member-states-10012020-10012020

2020年10月1日に二回

 

[FDA]FDAの2018会計年度の農薬分析は一貫した傾向を示す

FDA’s FY 2018 Pesticide Analysis Demonstrates Consistent Trends

September 15, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fdas-fy-2018-pesticide-analysis-demonstrates-consistent-trends

 FDAは本日、2018会計年度(FY)の残留農薬モニタリング計画の年次報告書を発行した。残留農薬モニタリング計画はFDAが運営し、米国の商取引におけるFDAの規制対象食品が米国環境保護庁(EPA)により設定された農薬のトレランス又は最大残留基準を遵守しているかを確認する。

FY 2018(2017年10月1日~2018年9月30日)に収集された国産及び輸入食品サンプル4,896検体について、残留モニタリング計画に基づき、合計809種類の農薬及び工業化学物質を検査した。検査されたサンプルのうち、4,404件はヒト用食品、492件は動物用食品であった。FY 2018に検査されたサンプルの大部分はEPA設定のトレランスに適合していた。

 国産ヒト用食品サンプル1,448件のうち、96.8%は適合、47.1%には検出可能な残留物はなかった。輸入ヒト用食品サンプル2,956件のうち、87.1%は適合、47.2%には検出可能な残留物がなかった。輸入ヒト用食品の違反率(12.9%)が以前(FY 2012-2017)よりわずかに高かったが、これは、過去の調査結果に基づきサンプリング数を増加したコリアンダーとラディッシュの違反率が高かったことに起因する。分析した国産動物用食品サンプル264件のうち、96.2%は適合、39.8%には検出可能な残留物がなかった。輸入動物用食品サンプル228件のうち、96.5%は適合、50%には検出可能な残留物がなかった。

 2018年、FDAは、グリホサートと特定の酸性除草剤の検査をサンプリング対象のすべての品目に拡大した。グリホサート、グルホシネート及び選ばれた酸性除草剤の検査は、現在では通常の規制モニタリング計画の一部である。

 さらにFY 2018の結果から、FDAはトータルダイエット調査(TDS)の農薬の結果を残留農薬モニタリング検査の年次報告書に含めることを止めた。FY 2018以降のTDS農薬の結果は、TDSの歴史と設計に関する追加情報とともに、FDAのTDS Webサイトに掲載されることになる。

 FY 2018においてFDAは、特別な集中サンプリング(Focused Sampling)として「国産動物由来食品」の農薬レベルを分析するための調査を実施した。FDAは、全乳99件、殻付き卵69件、蜂蜜36件及び狩猟肉11件を含む215のサンプルを収集して分析した。これら動物由来食品の全てで違反残留農薬は見つからなかった。5つの残留農薬が国産蜂蜜で検出されたが、そのほとんどが痕跡程度であった。

 今回の報告書の調査結果から、FDAによって測定された農薬の残留濃度は全般的にEPAのトレランスを下回っており、公衆衛生に懸念のある濃度ではない。

 

[Codex]イノベーションを強調することからバーチャル総会が始まる

Virtual Commission opens with an emphasis on innovation

24/09/2020

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1309634/

 第43回コーデックス総会の開会において。

 FAOのQU Dongyu事務局長は、“デジタルの世界へ飛び込む”総会を祝福し、次のように述べた。「初めてコーデックスに接した時、その規格が科学と根拠に基づいていることに感銘を受けた。コーデックス規格は、4つの“より良い(better)”を達成するのに役立つ。つまり、より良い生産、より良い栄養、より良い環境、より良い生活につながる。コーデックスには、重要な作業を継続するためにイノベーションとデジタル技術の力を探求して欲しい。デジタルによる解決策を採用することで、より頻繁に、より効率的に規格策定ができるようになるだろう。」そして、「もしあなた自身が変わることができなければ、どうやって世界を変えられるだろう?」と述べ、イノベーションを強調することで開会の辞のまとめとした。

 WHOのTedros Adhanom Ghebreyesus事務局長は、「パンデミックは健康と人道主義の危機であり、衛生システムだけでなく食品システムも脆弱にしている。WHOは、COVID-19の感染拡大を予防し影響を小さくするだけでなく、各国がより良く回復することを支援するために働いている。」と述べ、ヒト、動物、地球とのつながりに言及し、我々の健康を保護するのにそれら3つ全てに対処するという“ワンヘルス”アプローチを呼びかけた。また、2020年に世界保健総会が議決案“食品安全への取り組み強化(Strengthening efforts on food safety)”を採択したことを伝え、「この戦略は、現在と新たな課題に取り組むことを目標に、食品安全システムを強化するために革新的アプローチを検討していくものだ。」と説明した。

議長のGuilherme Da Costa氏は「世界のためにコーデックスを向上させ、食品由来疾患を予防し、全てのコーデックスメンバーのために雇用と収入を生み出そう」と呼びかけた。

 

[FDA]FDAは水銀を含む歯科用アマルガムに関して高リスク集団向けの勧告を発表

FDA Issues Recommendations for Certain High-Risk Groups Regarding Mercury-Containing Dental Amalgam

September 24, 2020

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-issues-recommendations-certain-high-risk-groups-regarding-mercury-containing-dental-amalgam

 本日FDAは、虫歯で欠けた部分の修復や表面を覆うために使用される水銀を含む詰め物(歯科用アマルガム)と、それに関連した特定の高リスク集団への潜在リスクに関する勧告を更新する。

 FDAは、下記の人々について、歯科用アマルガムから放出される水銀蒸気による健康への有害影響のリスクがより高い可能性があることが分かっている。そのため、これらの集団には、可能で適当であるならば、歯科用アマルガムを避けるよう勧告する。

・妊娠女性とその発育中の胎児

・妊娠を計画している女性

・子育て中の女性とその新生児や乳児

・子供、特に6才以下

・多発性硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病などの神経系疾患を患っている人

・腎臓障害のある人

・水銀や歯科用アマルガムのその他の化合物に高い感受性(アレルギー)のある人

アマルガムは銀・スズ・銅の合金粉末と水銀の混合物であり、時間とともに少量の水銀蒸気を放出する。一般的に水銀蒸気の少量の吸入ならほとんどの人にとって有害にはならないが、これらの高リスク集団にとってはリスクが増大する。水銀蒸気の放出量は、詰め物の年数と歯ぎしりなどの個人の習性による。

歯科用アマルガムからの水銀蒸気の放出は詰め物を交換したり取り除く時に最大になると考えられるため、FDAはどのような人も、必要がなければすでに詰めてあるアマルガムをいじることは勧めない。歯科用アマルガムの利用は年々減少しており、代替製品もあるので、高リスク集団の人々が歯を修復する場合には代替製品について歯科医と相談することを勧める。

 

[RIVM]総アルミニウム暴露は健康に有害ではない

Total aluminium exposure not harmful to health

09/14/2020

https://www.rivm.nl/en/news/total-aluminium-exposure-not-harmful-to-health

 食品、消費者製品及び土壌を介したアルミニウムへの総暴露量は、健康影響に基づくガイダンス値(HBGV)をはるかに下回る。HBGVは、どのような有害影響も引き起こさないであろう最大一日摂取量である。RIVMが実施したレビューをもとに、この結論を出した。

パーソナルケア製品によるアルミニウムへの低暴露

研究によると、消臭剤や日焼け止めなどのパーソナルケア製品を使用することによるアルミニウムへの暴露量は非常に低い。パーソナルケア製品のアルミニウムは皮膚にほとんど浸透しない。

大部分のアルミニウムは食品から

人々は食品及び飲料水の摂取を通じて大部分のアルミニウムを取り込んでおり、そのほとんどを糞便を通じて排出する。アルミニウムは土壌に一般的に含まれ、作物に吸収される。こうした作物には、シリアル、野菜、ココア及びチョコレート製品が含まれる。果実、肉、魚製品のアルミニウム濃度は一般に低い。粉末や錠剤などのクレイ(粘土)ベースのフードサプリメントには、高濃度のアルミニウムが含まれる場合がある。そのため成人は、腸洗浄用クレイを長期間又は頻繁に使用しないことを推奨する。また妊娠中の女性は、妊娠用クレイを摂取しないように。

ワクチン及び医薬品

一部のワクチンには、ワクチンの有効性を向上させるために必要なアルミニウムが含まれている。そのため、予防接種は幼児にとって暴露源でもある。これらのワクチンの安全性は証明されており、全てのワクチンは継続的に監視されている。成人にとって、アルミニウムを含む制酸剤は主要な暴露源となり得る。したがって、このタイプの制酸薬の患者向け情報冊子には、長期間使用しないようにとの注意書きが添えられている。

 

-アルミニウムのヒト健康リスク評価

Human health risk assessment of aluminium

https://www.rivm.nl/publicaties/human-health-risk-assessment-of-aluminium

(本文英語)

食品、土壌、パーソナルケア製品や洗浄剤などの消費者製品からのアルミニウムへの総暴露量は、アルミニウムのHBGVを下回ると推定され、健康リスクがないことを示している。例外的なケースでHBGVを超えるが、ほんのわずかである。

食品がアルミニウム暴露の主要な汚染源であり、特に、粉ミルクや乳児用食品には比較的高濃度のアルミニウムが含まることがある。そのため、こうした乳幼児製品のアルミニウム含有量を可能な限り低く保つことが推奨される。一部のクレイ(粘土)ベースのフードサプリメントでもアルミニウム濃度が高いことがあるため、成人は腸洗浄の目的でクレイサプリメントを長期的に又は頻繁に使用しないよう助言する。また妊娠中の女性は、つわりを減らすためにそれらを使用しないように。10歳までの子供は手を口に運ぶ動作が多いため、土壌がアルミニウムの重要な暴露源の一つである。

 

[ANSES] 良い水の飲み方

Good practices for drinking water consumption

Updated on 23/09/2020

https://www.anses.fr/en/content/good-practices-drinking-water-consumption

 ボトル入り飲料水か水道水、どちらにすべき?水分を十分に摂取するには、毎日どのくらいの水を飲む必要がある?水道水に時折感じる塩素臭を取り除く最も簡単な方法は?水の保管にはどんな容器を使用するべき?ポット型浄水器はボトル入り飲料水の代わりになる?この新しい記事で、ANSESはすべての質問に答える。

 水道水かボトル入り飲料水か:

違いは何か?

あらゆる食品の中で、水道水がもっとも厳しく管理されている。フランスでは、様々な用途(食事、個人の衛生、家の掃除、洗濯など)で、一日に一人当たり平均150リットルの水道水を使用する。この水は、主に地下水又は地表水(河川、運河、湖、貯水池)の集水域から供給される。自然環境から採取されたほとんどの水は、フランスの公衆衛生法により設定された約60の微生物学的、物理化学的、放射線学的及び官能的パラメータによる水質基準値又は参照値に常に適合するよう処理される。水中の細菌を殺菌消毒し、パイプ内を移動する間の水質を守るために、管理者は塩素を追加する必要がある。これは少量であっても、消費者にとって不快なこともある。水道水に含まれる塩素の臭いや味を取り除くには、飲む前にポットの中で30分間静置して水を空気にさらすとよい。

「知っている?」

水中で細菌が繁殖するのを防ぐため、ローマ人は水が(集水域や家の中などで)常に流れているようにしていた。

ボトル入り飲料水は、ナチュラルミネラルウォーターでもスプリングウォーターでも、地下水のみから供給され、微生物学的に安全でなければならない。塩素などを使用した消毒は不可。その名前が示すように、ボトル入りのナチュラルミネラルウォーターにはミネラルが含まれており、中には水道水より高濃度のものもある。その組成によっては、一部のミネラルウォーターは健康に影響を与える可能性があり、特別な用途に推奨されることもある。例えば、硫酸塩を含む水には下剤効果、また別の種類の水にはカルシウム摂取量を改善するなどの効果がある。さらに、ナチュラルミネラルウォーターに設定されているいくつかの水質基準値は、水道水に設定されているものとは異なる。これは特にフッ素に当てはまるケースで、ナチュラルミネラルウォーターではより高い値が設定されている。最後に、ナチュラルミネラルウォーター及びスプリングウォーターに「乳児の摂取に適する」と表示するには、特定の水質基準値に適合しなければならない。

「知っている?」

猛暑では、特に重炭酸塩、塩化ナトリウム、カリウム、マグネシウムを含むミネラルウォーターを飲んで、暑さによる汗と脱水によるミネラルの損失を補う必要がある。

どのくらい飲めばいいか?

推奨される量は一日一人当たり約1.5リットル。また、活動の種類や外気温によっては、のどが渇いたと感じたらすぐに水を飲むべきである。高齢者は、のどの渇きを比較的感じにくいので、一日を通して定期的に水を飲むようにすること。一部のミネラルウォーターは、ナトリウム濃度が高いため、控えめに摂取する必要があり、禁忌となる場合がある。治療目的でのナチュラルミネラルウォーターの使用は、医学的助言に基づく必要がある。これは、高度にミネラル化された水が毎日の唯一の飲み物になると、有害となる可能性があるためである。例えば、硫酸塩は250 mg/Lを超えると下痢を促進し、成人では1日あたり900 mgを超えると、腎臓結石を誘発する可能性がある。

水はどのように保管し、どんな容器を使うべきか?

ボトル入り飲料水は、その有効期限を超えて消費されるべきではない。ベストの状態に保つには、地下貯蔵室などの涼しい場所に日光と熱を避けて保管する必要がある。水道水に含まれる塩素がプラスチックと反応する可能性があるため、水道水の保管にウォーターボトルやペットボトルを容器として使用しないこと。代わりに、例えば、塩素や水の酸に対してプラスチックよりも耐性のあるガラスかステンレス製の容器を選ぶこと。水道水は冷蔵庫で24~48時間保存できる。

「知っている?」

選択した容器(プラスチック、ガラス、ステンレス鋼など)に関係なく、使用される材質は水と接触して完全に不活性なわけではない。これが、製造業者には、容器から水への化合物の移行に関する規制値の遵守義務がある理由である。

健康リスクを抑える、このような容器の正しい使い方とは?

再利用可能なウォーターボトルや魔法瓶水筒など、個人で使用する容器では、ボトル用ブラシなどを使用して定期的に洗浄し、内壁からバイオフィルムを取り除くことが不可欠である。さらに、細菌が入り込み、中で増殖する可能性があるため、複数人で同じボトルから飲むことは避ける。

 

ポット型浄水器:ボトル入り飲料水の代わりになるか?

フランスの世帯の20%以上が、ポット型浄水器を使用して塩素の味を取り除いたり、石灰分、鉛、有機残留物を取り除いたりしている。この話題に関する2017年3月の報告書で、ANSESはユーザーに対して以下のように推奨した:

取扱説明書、使用に関する禁止事項又は注意事項に従うこと。具体的には、主に微生物汚染のリスクを回避するためのポットの洗浄とカートリッジの定期的な交換(通常は4週間ごと)。

浄水器とその中の水は冷蔵庫で保管し、ろ過した水は迅速に、理想的にはろ過から24時間以内に消費すること。これは、ろ過で塩素が中和され、細菌が再び増殖する可能性があるため。

 

消費者の蛇口に至るまでの飲料水の品質を、ANSESはどのように確保しているか?

ANSESは、飲料水に関する国内及び欧州規則の起草において、科学的・技術的支援を行い、水源から消費者の蛇口に至るまでのあらゆる段階における健康、生物的及び化学的リスクの評価を行っている。この活動のために、水リスク評価ユニット、国立リファレンスラボ、水に関する専門家委員会及びその作業部会の支援を受けている。

 

論文

-パンデミックシャットダウン中に飲酒が急増

Alcohol consumption rises sharply during pandemic shutdown

29-SEP-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-09/rc-acr092520.php

女性の重度飲酒が41%増加

JAMA Network Openに発表されたアメリカ人を代表するRAND American Life Panelの1540人の成人での調査。全体としては30才以上の成人の飲酒は昨年同時期に比べて14%増加

 

-センセーショナルなCOVID-19コミュニケーションは科学への信頼を毀損する

Sensational COVID-19 communication erodes confidence in science

29-SEP-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-09/cu-scc092920.php

科学者、政策決定者、メディアはCOVID-19の拡大を予想する疫学モデルに内在する不確実性を承知すべきで、「壊滅的」最悪シナリオを取り上げるべきではない。

恐ろしい結果になるぞという脅迫は、短期的には多くの人に公衆衛生的予防措置行動をとらせるかもしれないが、モデルのデータの不確実性や想定が開示されていなくて後で欠陥がわかった場合、批判と反動につながる

政治的エリートの中では、民主党からの批判が特にパンデミック対策にモデルを使うことへの、より広範に科学への人々の信頼を毀損する意図せぬ帰結となる可能性がある

5月と6月に6000人以上のアメリカ成人に5つの実験調査を行った研究。Science Advances

(極端なシナリオで脅迫して研究費とったり視聴率稼いだりするのが常套手段になっているから)

 

-科学と科学者は世界の人々から高く評価されている

Science and Scientists Held in High Esteem Across Global Publics

SEPTEMBER 29, 2020

https://www.pewresearch.org/science/2020/09/29/science-and-scientists-held-in-high-esteem-across-global-publics/

しかしながらAI、職場の自動化、食品科学については多くの人々が両面感情をもっている

パンデミック前に行われたPew リサーチセンターによる国際調査

報告書全文がダウンロードできる

科学への信頼が高いのはインド、オーストラリア、低いのが日本台湾韓国。

日本は全体的にいろいろな組織への信頼が低い中で、軍(自衛隊のこと?)への信頼が最も高く32%、科学者23%、政府5%(個別に聞いているのでこうなったんだろうけれどおかしい)

全体として教育レベルの高い人ほど科学への信頼は高い

科学報道は一般的に良いと評価されていて高齢者ほど高評価の傾向

気候変動の影響は日本はあまり実感していないようだ

イデオロギーによる見解の相違の項目に日本は出てこない

ワクチンのリスクベネフィットに関しては日本はベネフィットを小さくリスクを大きくみている

GM、農薬、合成保存料に関しては日本は安全ではないと思う人は少ない、男女差は大きい方

(日本人は政府も科学も信用していないのに特に心配もしていないという不思議な結果。)

 

-COVID-19 から HIVまで、病気を非難することがどうして病気の悪循環を作り出すか

Scienceニュース

How stigmatizing disease—from COVID-19 to HIV—creates a vicious cycle of sickness

By Joel Goldberg, Annalise PasztorSep. 29, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/09/how-stigmatizing-disease-covid-19-hiv-creates-vicious-cycle-sickness

インドでCOVID-19パンデミックが拡大するにつれ、病気への不安が病気の人や医療従事者への暴力になっていった。インドだけではなく、ネパールやメキシコ、イタリアでもCOVID-19に関係した人への非難は患者の生活やケアを困難にした。そのような村八分は新しいものでは無い。社会はハンセン氏病患者を長い間拒絶してきた。Scienceの新しい記事ではジャーナリストVaishnavi Chandrashekharが病気のスティグマの歴史を議論している。

(動画)

 

その他

-「健康の自由」グループがマスクやその他の公衆衛生対策を否定する規制を目指す

“Health Freedom” group promotes legislation negating masks, other public health measures

Jann Bellamy on September 24, 2020

https://sciencebasedmedicine.org/health-freedom-group-promotes-legislation-negating-masks-other-public-health-measures/

全国健康の自由行動National Health Freedom Action(NHFA)が公衆衛生対策を阻止するための州法の成立を推進している。この団体とその仲間はジャンクサイエンスを使ってインチキを守る法律を成立させてきた

NHFAは代替療法を支持し州が消費者を守るための対策を不可能にする法律を11州で成立させるのに成功してきた。例えばメイン州では代替療法のプラクティショナーがインフォームドコンセント無しに病気を診断・治療でき、記録を残す必要もない。またNHFAは栄養士やマッサージセラピストのような健康関係の仕事に免許を与えることに反対し、ワクチン除外のために「個人的信念」を支持している。またGMOの表示を要求し、未殺菌ミルクの販売許可を求め、代替療法を子どもに施す親の「権利」を推進している。

NHFAはその姉妹団体National Health Freedom Coalition (NHFC)と一緒にCOVID-19についてのデマを拡散している

公衆衛生対策については“拒否する権利Right to Refuse”法を推進している

(GMOの表示ってこういう人たちが要求している)

 

-国の状態:50州COVID-19調査報告書#14:デマとワクチン受容

The state of the nation: a 50-state COVID-19 survey report #14: misinformation and vaccine acceptance.

Baum MA. and others. The COVID-19 Consortium for Understanding the Public's Policy Preferences Across States, Sept 23, 2020

http://www.kateto.net/covid19/COVID19%20CONSORTIUM%20REPORT%2014%20MISINFO%20SEP%202020.pdf

8月7-26日の調査。

コロナウイルスが中国で兵器として作られたという嘘を信じていると回答した人が4月19%で8月22%と増加している。特に共和党支持者で多い

デマを信じることとモバイルインスタントメッセージアプリ(WhatsApp と Facebook Messenger)の使用に強い関連がある