2020-10-21

[IARC]ラテンアメリカの乳がんと卵巣がんの遺伝的リスク要因:Sandra Perdomo博士とのQ & A

Genetic risk factors for breast cancer and ovarian cancer in Latin America: Q&A with Dr Sandra Perdomo

20 October 2020

https://www.iarc.fr/news-events/genetic-risk-factors-for-breast-cancer-and-ovarian-cancer-in-latin-america-qa-with-dr-sandra-perdomo/

Sandra Perdomo博士はIARCの遺伝的疫学グループに属し、ラテンアメリカ遺伝性乳がんおよび卵巣がん(LACAM)研究プロジェクトの説明をする

Q&A

https://www.iarc.fr/faq/genetic-risk-factors-for-breast-cancer-and-ovarian-cancer-in-latin-america-qa-with-dr-sandra-perdomo/

 

[FSANZ]新しいタイプの甘味料に意見募集

Call for comment on new type of sweetener

21/10/2020

https://www.foodstandards.gov.au/media/Pages/call-for-comment-new-type-sweetener.aspx

遺伝子組換えSaccharomyces cerevisiae由来のステビオール配糖体レバウジオシドM

A1207 - Rebaudioside M as a Steviol Glycoside from Saccharomyces cerevisiae

https://www.foodstandards.gov.au/code/applications/Pages/A1207.aspx

 

[FSA]FSAはリスクアナリシスと英国食品認可ウェビナーを開催

FSA to hold risk analysis and UK food authorisation webinars

20 October 2020

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/fsa-to-hold-risk-analysis-and-uk-food-authorisation-webinars

11月の、移行期間後のリスクアナリシスと英国での食品や飼料中の物質の認可についての無料ウェビナーへの登録開始

2021年1月1日から、新しいプロセスが始まるのでその説明をする。

 

[USDA]USDAの二つの統計機関は質の高い信頼できる情報を作っている

USDA’s Two Statistical Agencies Produce Quality, Trusted Information

Oct 20, 2020

https://www.usda.gov/media/blog/2020/10/20/usdas-two-statistical-agencies-produce-quality-trusted-information

5年ごとに国連は10月20日を世界統計の日に指定している。USDAには国立農業統計サービスNational Agricultural Statistics Service (NASS)と経済研究サービス Economic Research Service (ERS)の二つの統計機関があり、これらが膨大な情報を提供している

(以下各種統計情報紹介)

 

WORLD STATISTICS DAY

20 October 2020

https://worldstatisticsday.org/

統計は誤用しないように

 

[USDA]新しいブラックベリー:エクリプス(日食)、ギャラクシー(銀河)、トワイライト(黄昏)

ARS

New Blackberries: Eclipse, Galaxy, and Twilight

October 20, 2020

https://www.ars.usda.gov/news-events/news/research-news/2020/new-blackberries-eclipse-galaxy-and-twilight/

エクリプス(日食)の親はTriple Crown(三冠王)

(特にテーマがあるわけではなさそう。住友のほうれんそうhttps://www.sumika-agrotech.com/product/index.html#tab05

 

[RIVM]COVID-19報告数の増加がゆっくりになった

Slower increase in number of COVID-19 reports

10/20/2020

https://www.rivm.nl/en/news/slower-increase-in-number-of-COVID-19-reports

先週は55587でその前からの増加は12000(27%)で少し遅くなったようだ

(その前:16000(60%)増加)

 

[DHSC]アラン・チューリング研究所と王立統計学会が合同バイオセキュリティセンターのCOVID-19対応を支援する

New partnership with The Alan Turing Institute and Royal Statistical Society to support Joint Biosecurity Centre COVID-19 response

21 October 2020

https://www.gov.uk/government/news/new-partnership-with-the-alan-turing-institute-and-royal-statistical-society-to-support-joint-biosecurity-centre-covid-19-response

この新しい協力でさらに独立した統計モデル作成と機械学習の専門性が政府のCOVID-19対応を支援する

世界クラスの統計と機械学習と数学モデル専門家がJBCのウイルス拡散統計モデルをさらに詳細にする

(その「世界最高レベルの学問」が現実に役に立っていないように見えるんですがそれは)

 

論文

-塩ベースの蚊コントロール製品に効果は無い、研究が示す

Salt-based mosquito-control products are ineffective, study shows

20-OCT-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-10/esoa-smp101320.php

塩水を飲むと蚊が死ぬという根拠は無い

Journal of Medical Entomology。近年塩を飲ませて蚊を殺すと宣伝する製品が販売されていて研究者の目にとまった。蚊の媒介する病気は現実的な公衆衛生上の脅威であり、立証されていない宣伝は人々の健康に現実的帰結をもたらす。試験全体で蚊が塩を飲み込んでも負の影響は全くなかった。消費者にはEPAが認可した製品を使うよう助言する。

 

-毎日緑茶とコーヒーを飲むことが糖尿病の人の死亡リスクの低さと関連する

Drinking green tea and coffee daily linked to lower death risk in people with diabetes

20-OCT-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-10/b-dgt101920.php

緑茶4杯以上プラスコーヒー2杯以上が全原因による死亡の63%少ないことに関連

BMJ Open Diabetes Research & Careに発表された日本の福岡糖尿病登録参加者の研究

男性2790人女性2133人、平均年齢66才の糖尿病患者を平均5年フォロー

 

-錠剤から粉末へ:処方オピオイドを誤用している高校生の3人に1人は後にヘロインを使う

From pills to powder: 1 in 3 high school seniors who misused prescription opioids later used heroin

20-OCT-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-10/uom-fpt102020.php

Journal of Addiction Medicineに発表されたアメリカの研究

 

その他

-SMC UK

乳児用哺乳瓶とマイクロプラスチックを調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at microplastics and infant feeding bottles

19, 2020

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-microplastics-and-infant-feeding-bottles/

Nature Foodに発表された研究が哺乳瓶とマイクロプラスチックを調べた

Portsmouth大学生物地球化学上級研究フェローFay Couceiro博士

この論文はヒト健康へのマイクロプラスチックの影響を研究することの緊急性を示す。よく考えられたしっかりした研究だが異なる国での年間のマイクロプラスチック摂取量への外挿は限られたデータに基づく。この研究ではマイクロプラスチックの検出に、より一般的に使われているFTIR法ではなくMicroRamanを使っている。FTIRでは10マイクロメートル以上の粒子のみを同定するがこの研究では検出されたマイクロプラスチックの全てがそれより小さい。乳児の年間摂取量は過剰推定であるが、正しく作られた一回分で放出される数は警戒すべきものである。特に細胞に入る可能性のあるナノ粒子の数が多いことが懸念である。

こうした懸念はあるものの、アラーミスト(人心を攪乱する人)にならないことが重要である。多くの親にとってミルクを与えることは必要なことである。哺乳瓶を殺菌しなかったりお湯を使わないことによる既知の感染症のリスクはマイクロプラスチックより大きいだろう。ヒト健康へのマイクロプラスチックの影響についてはまだよくわかっていないが、この研究で示されるように適切な研究が必要だろう

メルボルンRMIT大学分析化学教授で生命科学と食品工学副学部長Oliver Jones教授

この論文の知見は一見するととても恐ろしいが、マイクロプラスチック暴露の可能性を見ただけで、その暴露の結果どういう影響がおこるのかは調べていないことに注意すべきである。この研究で粒子の大きさは約1-3マイクロメートルで、速やかに人体を通り過ぎる可能性が高い。

さらに最後の数字は実測ではなく想定であることにも注意が必要である。違う国でどれだけの哺乳瓶が使われているかを主にアマゾンのインターネット販売データを使って推定している。実験室と同じようにマイクロプラスチックが放出される想定もおそらく違うだろう。従ってこの論文の数字は絶対的なものとみなすべきではなく、保護者が哺乳瓶を使うことを悪いことだと感じさせるべきではない。

 

-Scienceニュース

厳格な生物多様性法が、インドの科学者が新しい微生物を世界と共有することを妨げる

Strict biodiversity laws prevent Indian scientists from sharing new microbes with the world

By Pratik PawarOct. 20, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/10/strict-biodiversity-laws-prevent-indian-scientists-sharing-new-microbes-world

インド国立細胞科学センター(NCCS)の微生物生態学者Praveen Rahiは、過去三年、インド北部の山間地で栽培されていた豆から新種の窒素固定細菌を同定し記述してきた。しかしこの新品種を評価し公式名称をつけるには何年もかかる可能性がある-その間に先を越されなければ。

インド国立化学研究所の微生物学者Syed Dastagerも同様の問題に直面している。彼は過去数年の間に30の新しい微生物種を発見したが、全て彼の実験室の冷凍庫に眠ったままで世界には知られていない。彼がそれらについて発表することができないからだ。

これはインドの厳しい生物多様性保護法と原核生物分類に関する国際委員会(ICSP)の間の奇妙な役所仕事の狭間に陥っている科学者の例である。ICSPは新しく発見された細菌種は二カ国の培養コレクションに蓄積されてから他の科学者に入手できるようにすべきと規定している。一方インドの生物多様性法では、インド産の培養にアクセスしたい外国の研究者には、たとえそれが海外に貯蔵されているものであっても、インドの生物多様性局(NBA)からの認可が必要である。この手続きに時間がかかり世界中の培養コレクションがインドの研究者からの新たな受け入れを中止している。NBAに何度も許可を求める電子メールを送ったが何の返事もない、と韓国の培養収集機関は書いている。

かつて研究者たちは、生物多様性条約に関連する制限が意図せぬ帰結となる可能性があると警告してきた。インドではその帰結が、国内の多様な微生物を記述できないことであった。「多様性の豊かさを主張指定もその内容を記述できないのであれば意味が無い」

 

-Natureニュース特集

肥満がどうしてCOVIDワクチンの問題になる可能性があるか

How obesity could create problems for a COVID vaccine

20 OCTOBER 2020  Heidi Ledford

https://www.nature.com/articles/d41586-020-02946-6

研究者らはワクチンが、既にCOVID-19に脆弱な肥満の人には有効ではない可能性を恐れる

メキシコシティーのMédica Sur病院で働くJesús Ojino Sosa-GarcíaがICUで治療されているCOVID-19患者を見渡すと、一つの特徴が現れる:「肥満が最も重要な要因である」

メキシコは肥満が増加していて現在成人の36%が肥満である。5月3日以前に彼の病院のICUに入院したCOVID-19重症患者32人中半分が肥満だった。

肥満は免疫応答の鈍さに関連する。そのためCOVID-19ワクチンが肥満の人では効果が低いのではないかと心配している研究者がいる。現時点では不明である

アウトブレイク初期に肥満がコロナウイルス感染者のリスクを高くしたのは明白である。可能性のある理由はたくさんある。(たくさんのメカニズム案)

インフルエンザ、B型肝炎、狂犬病のワクチンでは肥満の人は痩せた人に比べて反応が低いことが報告されている。インフルエンザワクチンについては肥満の人ではうまく働かない。コロナウイルスについてはまだデータが無い

(一部のみ、「肥満」の定義が国によって違うと比較できないのでBMIで報告して欲しい)

 

-大臣は塩素処理チキンとホルモン処理ビーフの規則変更に大きな圧力に直面するだろう、文書が明らかにする

Ministers will face heavy pressure to change rules on chlorinated chicken and hormone-treated beef, documents reveal

13.10.2020 Emma Howard Alice Ross

https://unearthed.greenpeace.org/2020/10/13/chlorinated-chicken-hormone-beef-trade-deal-brexit/

大臣は何度も否定していたが、政府の食品基準局は他国から塩素処理チキンとホルモン処理ビーフの英国輸入を認めろという強い圧力があるだろうことを予測していた

(EU離脱関連でchlorinated chickenが如何に恐ろしい危険なものかというニュースが英国で出回っている)

 

-集団免疫についての群集心理:COVID-19否定論者野次

The Herd Mentality on Herd Immunity: The COVID-19 Denier Catcall

Posted by RISKMONGER on OCTOBER 19, 2020

https://risk-monger.com/2020/10/19/the-herd-mentality-on-herd-immunity-the-covid-19-denier-catcall/

我々はグレートバリントン宣言を書いた三人の学者が正しいのか間違っているのかはしばらくわからないかもしれない;しかし現時点ではっきりしているのは、人格攻撃とレッテル張りと議論封じ込めにより彼らを黙らせようとしている科学者と関係団体は、明確に間違っているということである。

このサイトの読者は私が2月から絶え間なくコロナウイルスアウトブレイクについて書いてきたことを知っているだろう。特に欧州にリスクベースのアプローチを薦めてきた。

私がCOVID-19否定論者と呼ばれることなど予想もできなかった!

群集心理

「科学を奉じる人たち」が何らかの政治的合意のもとに集団で人格攻撃を行っている。COVID-19パンデミックについては科学者はまだどうするのがベストなのか苦闘している最中である。しかし人々にはソーシャルメディアを介して意見の異なる相手にあまりにもイライラした容赦ない情報が与えられている。科学者が学んでいる間に科学コミュニティが炎上している。そして最も非理性的なのが主流派の旗の下に群れる科学者たちである。彼らは自分たちのコミュニティに従わない人には「否定論者」とレッテルを貼る。

「あいつは魔女だ、火あぶりにしろ!」

最新の例がDavid Gorskiによるグレートバリントン宣言をCOVID-19否定論者と決めつけた記事である

(とても長い記事いろいろ略。Great Barrington Declarationが英語圏で検閲されているらしいのだが)

 

-「一生の傷となる」:SAGEの専門家がCovid政策の若者への影響を警告

'Scarred for life': Sage experts warn of impact of Covid policies on the young

Tue 20 Oct 2020  Amelia Hill

https://www.theguardian.com/uk-news/2020/oct/20/sage-experts-warn-of-impact-of-covid-policies-on-young-generation-z-harm-pandemic-coronavirus

英国政府のパンデミック政策によって、子どもたちや若者が「失われた世代」になる可能性がある、緊急時科学助言委員会(SAGE)のメンバーが言う。

しばしばZ世代と呼ばれる7-24才はコロナウイルスによる直接的健康影響は概ね被っていない。しかし危機に付随するダメージを「壊滅的に」被るリスクがある。

GuardianはSAGEのメンバーが大臣に何度かこの世代のリスクについて警告したが弾き飛ばされたと理解する。

英国中の1000万人の生徒が3月から学校に行けなかった-現代の英国史上でこのような事態は初めてである。さらに若者の失業率が増加している

いろいろ略。GuardianはZ世代特集を開始

Z世代とCovidパンデミック「私は人生の停止を押しつけられた」

Generation Z and the Covid pandemic: 'I have pressed pause on my life'

https://www.theguardian.com/uk-news/2020/oct/20/generation-z-on-covid-i-was-living-in-a-family-but-feeling-really-alone-pandemic

 

-SMC NZ

港とCOVID-19-専門家の反応

Ports and COVID-19 – Expert Reaction

21 October 2020

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2020/10/21/ports-and-covid-19-expert-reaction/

先週NZの港で二つのコロナウイルス事例が検出された。一つは港の労働者、もう一つは船の乗組員。SMCは専門家に港のパンデミック対策について意見をもとめた

港は重量で99%の貿易を担っている。主に空港経由のヒトの移動に注目してきたが港の監視も強化するといった意見

 

COVID-19検査で伝染リスクを判断する-専門家の反応

Judging risk of transmission with COVID-19 testing – Expert Reaction

21 October 2020

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2020/10/21/judging-risk-of-transmission-with-covid-19-testing-expert-reaction/

保健省は本日ニュージーランドで25例の新たな症例を報告し、過去の感染と現在の感染の混合の可能性がある

保健省は最近国際研究を引用して、過去の感染は伝染性はないという。しかしながら新たな感染は地域での伝染のリスクとなる。異なる種類の検査でその感染が古いのか新しいのか決めるのに役立つ

抗体検査とPCR検査の違いの説明(?)

(25のうち2例は日曜日に報告された港湾労働者の関係で23は船の乗組員を含む国境)

政府の発表

25 new cases of COVID-19

21 October 2020

https://www.health.govt.nz/news-media/media-releases/25-new-cases-covid-19

一般の人々の関心が高いために公式の発表は明日の予定だが今日発表する、とされた事例:

日曜日に発表された港湾労働者の濃厚接触者。日曜日から隔離施設にいて、港湾労働者なのでこれまで先週金曜日を含めて5回定期的に検査を受けていてネガティブだった。20日に症状が出て検体採取し、今朝結果が出て陽性だった