2020-11-13

[EFSA]EFSAは遺伝子ドライブのリスク評価に助言

EFSA advises on risk assessment of engineered gene drives

12 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/news/efsa-advises-risk-assessment-engineered-gene-drives

遺伝子組換え動物のリスク評価のためのEFSAの既存のガイドラインは、遺伝子ドライブ組換え昆虫に関連するリスクを評価するのに適切である。だが、分子特性、環境リスク評価、市販後環境モニタリングなど、分野によってはさらなるガイドラインが必要である、とEFSAの遺伝子組換え生物に関する専門家は述べている。遺伝子ドライブとは、対象集団の特定の遺伝的要素の伝達にバイアスをかけるようにデザインされた―その結果加速する―遺伝的操作に使用される技術のことである。この技術の利用は実際に実生活で適用されるまで数年かかるが、最新研究では昆虫集団に遺伝子ドライブを展開することを検討している。蚊の個体数を抑制または変更する、農業害虫を防除する、侵入種を根絶する、絶滅危惧種を救済するための遺伝子ドライブを使用する提案はすでにある。だが、新興技術が望ましくない副作用につながったり、生態系を取り返しがつかないまでに変える可能性があるという懸念がある。欧州委員会はEFSAに、遺伝子組換え動物のリスク評価用の既存のガイドラインが遺伝子ドライブ組換え昆虫のリスク評価に使用できるかどうかを評価するよう求めた。EFSAの仕事は、国連などの国際的な公開討論会で遺伝子組換え生物のバイオセーフティーに関する議論においてEUを支援することでもある。この作業を実行するために、EFSAはその科学的意見を発展させる様々な点で関係者や科学者と関わった。2019年の関係者のワークショップでEFSAはこの話題に関する意見を収集でき、その意見案は今年初めの9週間のパブリックコメント募集のために公開された。

 

-遺伝子ドライブを含む遺伝子組換え昆虫の分子特性、環境リスク評価、市販後環境モニタリングへの既存のEFSAのガイドラインの妥当性と充足性の評価

Adequacy and sufficiency evaluation of existing EFSA guidelines for the molecular characterisation, environmental risk assessment and post‐market environmental monitoring of genetically modified insects containing engineered gene drives

EFSA Journal 2020;18(11):6297 12 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6297

分子生物学及び合成生物学の進歩により、病原媒介者/ 害虫駆除のために昆虫の遺伝子ドライブの操作ができるようになった。操作された遺伝子ドライブ(遺伝的形質にバイアスをかける)は、新しい遺伝子型で異種交配対象集団を抑制したり、変更するためにデザインされることがある。操作された遺伝子ドライブシステムに応じて、理論上、対象となる遺伝子組換えが対象集団全体に広がる、あるいはその広がり又は持続性が制限される可能性がある。操作された遺伝子ドライブに関する研究や昆虫への適用は速いペースで進んでいるが、環境に意図的に放出するための実用的な適用に移る技術開発には数年かかる。 ある種の遺伝子ドライブ組換え昆虫(GDMIs)は研究所で実験的にテストされているが、まだ小規模な限定野外試験や自由放出試験で評価されているものはない。環境中に意図的にGDMIsを放出すると、取り返しのつかない意図しない結果が生じる可能性がある。予防策として、欧州食品安全機関(EFSA)は欧州委員会に、昆虫(GMIs)を含む遺伝子組換え動物のリスク評価用に以前に発表されたガイドライン(EFSA, 2012年及び2013年)が、環境に意図的に放出するGDMIs、主に病原媒介者、農業害虫、侵入種に適切で十分であるかどうかレビューするよう要請された。EFSAはこの任務ではGDMIsのリスク評価ガイドラインを作成するよう要求されてはいない。遺伝子組換え生物に関するパネル(GMO)はこの科学的意見で、EFSAのガイドラインは適切だが、GDMIsの分子特性(MC)、環境リスク評価(ERA)、市販後環境モニタリング(PMEM)には不十分だと結論している。GDMIs のMC、ERA 、PMEMは操作された遺伝子ドライブを含まないGMIsの既存のリスク評価の枠組みに基づいて構築できるが、GDMIsについてさらなるガイダンスが必要な特定の分野がある。

 

[EFSA]意見等

-Beauveria bassiana 203株の農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance Beauveria bassiana strain 203

EFSA Journal 2020;18(11):6295 12 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6295

情報不足と懸念が確認された。

 

-鶏肥育用、産卵鶏飼育用、マイナー家禽種(産卵目的以外)用、観賞用、スポーツ用、猟鳥用の飼料添加物としてのBacillus subtilisPB6 (Bacillus velezensisATCC PTA‐6737株)の安全性と有効性

Safety and efficacy of Bacillus subtilisPB6 (Bacillus velezensisATCC PTA‐6737) as a feed additive for chickens for fattening, chickens reared for laying, minor poultry species (except for laying purposes), ornamental, sporting and game birds

EFSA Journal 2020;18(11):6280 10 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6280

 

-生後16週間未満の乳児用食品の食品添加物としてのレシチン (E 322)の再評価、および全ての集団グループの食品に使用するための食品添加物としての再評価のフォローアップに関する意見

Opinion on the re‐evaluation of lecithins (E 322) as a food additive in foods for infants below 16 weeks of age and follow‐up of its re‐evaluation as food additive for uses in foods for all population groups

EFSA Journal 2020;18(11):6266 10 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6266

レシチン(E 322)は、食品添加物及び食品に添加される栄養源に関する以前のEFSAのパネル (ANS)が2017年に再評価した。その評価へのフォローアップとして、食品添加物及び香料に関するパネル(FAF)は、EC規則No 1333/2008付属文書Ⅲに従って持ち越している、食品分類13.1.1 と13.1.5.1に属する生後16週間未満の乳児用食品の食品添加物として使用するレシチン(E 322)の安全性を評価するよう要請された。さらに、FAFパネルはこの食品添加物(E 322)の再評価中に確認された問題に対処するよう要請された。この工程には、関心のある事業者がリスク評価を完成するために要求された情報をデータ要請の発表に提供できるようにすることが含まれている。データ要請に答えて提出された情報に基づき、FAFパネルは、特に有害元素であるヒ素、鉛、水銀のEU規格を改正することや、カドミウムの新しい規格や微生物学的基準を導入することが可能だと考えた。2017年にANSパネルが確認した安全性の問題では、潜在的な神経発達への影響が懸念された。コリンは神経伝達物質アセチルコリンの前駆体であるため、パネルは、母乳のコリン濃度を粉ミルクのコリン濃度と比較することにより、生後16週間未満の乳児に使用する乳児用粉ミルクの食品添加物としてレシチン(E 322)の安全性に対処することが適切だと考えた。パネルは、食品分類13.1.1に属する乳児用粉ミルクの、あるいは食品分類13.1.5.1に属する特別医療目的食品の食品添加物としてのレシチン(E 322)の摂取は、レシチン(E 322)の最大許容量(MPL)まで安全上の懸念は生じないと結論した。

 

-全ての動物種用飼料添加物としてCorynebacterium casei KCCM 80190株で発酵して生産した濃縮液体l‐リジン (塩基)及びl‐リジン塩酸塩の安全性と有効性

Safety and efficacy of concentrated liquid l‐lysine (base) and l‐lysine monohydrochloride produced by fermentation with Corynebacterium casei KCCM 80190 as feed additives for all animal species

EFSA Journal 2020;18(11):6285 10 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6285

 

-全ての生育中の家禽種用飼料添加物としてのCorrelink™ ABS1781 Bacillus subtilis (Bacillus velezensisNRRL B‐67259株) の安全性と有効性

Safety and efficacy of Correlink™ ABS1781 Bacillus subtilis (Bacillus velezensisNRRL B‐67259) as a feed additive for all growing poultry species

EFSA Journal 2020;18(11):6279 10 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6279

 

-全ての生育中の家禽種用飼料添加物としてのCorrelink™ ABS747 Bacillus subtilis (Bacillus velezensis NRRL B‐67257株)の安全性と有効性

Safety and efficacy of Correlink™ ABS747 Bacillus subtilis (Bacillus velezensis NRRL B‐67257) as a feed additive for all growing poultry species

EFSA Journal 2020;18(11):6278 10 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6278

 

-全ての動物種用飼料添加物としてEscherichia coli KCCM 80212株を用いて発酵して生産したl‐ヒスチジン塩酸塩水和物の安全性と有効性

Safety and Efficacy of l‐histidine monohydrochloride monohydrate produced by fermentation using Escherichia coli KCCM 80212 as a feed additive for all animal species

EFSA Journal 2020;18(11):6287 10 November 2020

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6287

 

 

[FDA]FDAは香料あるいはスパイスとして加えられたごまの自主的開示についての企業向けガイダンス案を発表

FDA Issues Draft Guidance for Industry on Voluntary Disclosure of Sesame When Added as Flavoring or Spice

November 10, 2020

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-issues-draft-guidance-industry-voluntary-disclosure-sesame-when-added-flavoring-or-spice

米国食品医薬品局は本日、「香料」や「スパイス」として使用される際、あるいは通称や通常の名前がごまと特定されていない(タヒニなど)場合に、成分表にごまを明確に表示するよう製造業者に奨励するごまの自主表示のガイダンス案を発表した。この企業への自主表示ガイダンスは、ごまアレルギーのある、あるいはごまに敏感な消費者がこれらの製品を避けるのに役立つことを意図している。

ごまは、蕁麻疹、嘔吐、喘鳴、アナフィラキシーなどの反応を起こす可能性のある食物アレルゲンとして特定されている。ごまは2004年の食物アレルゲン表示及び消費者保護法(FALCPA)が特定のアレルゲン表示に含むよう命じられた8つの主な食物アレルゲンの1つではないが、大抵の場合、成分記載で明らかにしなければならない。ごまが香料やスパイスの一部である場合は例外である。その場合、表示上に「ごま」を含む必要はなく、単に「スパイス」や「香料」と表示すればよいため、その存在は消費者に明らかではない可能性がある。FDAは、スパイスや香料を「スパイス(ごま)」「香料(ごま)」といったように、製造業者が自発的にごまを表示するよう助言している。FDAはまた、ごま食品やごまを含む食品にタヒニなどの用語が使用される場合は、成分に続いてカッコ内に自発的にごまを含む必要があると助言している。

FDAは2018年10月30日に、米国のごまアレルギーの有病率と重症度に関するデータや情報を要請する通知を発表した。通知に応えて受け取ったデータや情報は、報告されているアメリカ国民のごまアレルギーの有病率は増加しているようである、ごまは比較的高い頻度で重度のアレルギー性有害事象の原因となる、ごまへのアレルギー反応はごま成分が表示されていない製品で生じる可能性がある、ことを示していた。

 

[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果

輸入検査管理課 

-2020-11-6

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43165

2020.10.30〜2020.11.5

 

-2020-10-30

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43163

2020.10.23〜2020.10.29

 

[MFDS]卸売市場流通不適合養殖水産物摘発 

農水産物安全課 2020-11-06

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44732

□ 食品医薬品安全処は、養殖水産物の消費が増加する秋を迎えて、卸売市場で流通されている多消費養殖水産物310件*を回収・検査して、動物用医薬品の残留基準を超過した水産物4件を摘発した。

* クロソイ(韓国メバル)(61件)、ヒラメ(52件)、白足エビ(48件)、ウナギ(28件)、ドジョウ(19件)、アワビ(19件)、コノシロ(15件)、真鯛(15件)、スズキ(8件)、その他(45件)

〇 不適合水産物は、メバル2件、ウナギ1件、スズキ1件であり、不適合水産物を出荷した養殖場では安全性の調査を実施し、関連法令に基づいて過料賦課及び告発などの措置をとる予定。

 

品目名

 

検査

件数

 

不適合

件数

不適合の内訳

不適合項目

基準

(mg / kg以下)

結果

(mg / kg)

 

クロソイ

 

61

 

2

トリメトプリム

0.05

0.14

トリメトプリム

フロルフェニコール

0.05

0.2

0.1

0.4

ウナギ

28

1

オキソリン酸

0.1

0.3

スズキ

8

1

エンロフロキサシン / シプロフロキサシン

0.1

(合計として)

0.3

* 検出された動物用医薬品は、魚類の細菌性疾患の治療を目的と許可された抗菌剤である

 

[MFDS]電子レンジでカップラーメンを調理する時、銀箔ふたは完全に取り外してください! 

添加物包装課2020-11-02

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44714

□ 食品医薬品安全処は、コロナ19長期化で家庭で手軽に調理して摂取する「簡便調理食品」の需要が増加しているため、より安全で簡単に調理・保管できるように安全情報を提供する。

□ カップラーメン、即席ご飯、即席カレーなどの簡便調理食品には、さまざまな材質と形状の容器・包装が使用され、製品に表示された調理方法と注意事項を入念に確認する必要がある。

〇 カップラーメンは、一般的にお湯を注いで調理するが、一部に「電子レンジ用」容器を使用したカップラーメンもあり、「電子レンジ」調理可能可否を確認する必要がある。

- 電子レンジで調理する場合、カップラーメンの蓋の銀箔成分は、マイクロ波を透過できず、間違えると火災が発生することがあるので、必ず銀箔ふたは完全に除去して調理する必要がある。

○ 即席カレー、簡単粥、クッパなどのレトルト食品は、製品の種類に応じて調理方法が異なるので、「湯煎用」なのか「電子レンジ用」なのかを確認する必要がある。

- 電子レンジを使用する場合、専用容器に移して調理したり、切り取り線に従って切った後温める、立てられるパウチ形態の製品は底面を広く開いて倒れないようにする必要がある。

○ 即席ご飯、餃子などは、プラスチックフィルムで密封・包装されており、密封されたまま調理すると、水蒸気圧上昇で製品が爆発することがあるので、ふたや包装を少し開封する必要がある。

○ マグロ、肉の煮つけ、果物・野菜缶詰などの金属缶食品は、食べるだけ取り出して、食べ残した食品は密閉容器に入れて冷蔵保管する必要がある。

- 蓋を開封したまま保管すると微生物に汚染されることがあり、特に果・野菜缶詰のような錫(スズ)コーティング缶は、酸素接触によって錫(スズ)が食品に溶出することがある。

* 錫(スズ):果物の褐変を防止する効果があり、主に果物缶詰内部コーティングに使用される金属

- また、金属缶飲料を購入するときは、外観が膨らんでいたり、へこみ、錆などの外部変形があるか入念見に確認する必要がある。

□ 一方、評価院で、市販流通中の即席ご飯容器を対象に、実際の調理条件を反映して基準・規格以外の溶出物質について調査した結果、

〇 表示事項を遵守して調理した場合、すべて不検出で安全な水準であることを確認した。

* 調査対象:国内流通即席ご飯容器(ポリプロピレン、10件)

* 分析物質:プラスチック製造に使用される酸化防止剤、安定剤、可塑剤などの添加剤(フェノールなど13種)

〇 しかし、電子レンジ用容器・包装でも、製品に表示された条件より厳しく、繰り返し使用する場合、容器の変形・破損が発生したり、一部物質が溶出することがあるので必ず表示された調理条件(出力強度、時間)を守って調理してください。

<添付> 便利な簡便食品、安全に調理してください(カードニュース)

 

[MFDS]粉末・丸剤形態製品の鉄粉など回収・検査結果発表 

食品管理総括課 2020-10-29

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44708

□ 食品医薬品安全処は、国内製造及び輸入粉末・丸剤製品総3,023件を回収して検査した結果、123件の金属性異物などの基準・規格違反が発見され、該当製品を販売中断して廃棄措置した。

〇 今回の回収・検査は、8月に「国民請願安全検査」対象に発表された「大麦若葉粉末」を含む粉末または丸剤形態の食品を対象に実施した。

〇 粉末・丸剤製品総3,023件のうち、国内生産製品1,537件を全数調査して、金属性異物65件と大腸菌1件が不適合で、輸入製品1,486件のうち57件*で金属性異物が不適合で搬送及び廃棄措置しました。

* (輸入通関)1,419件検査、54件不適合/(輸入流通)67件検査、3件不適合

- 不適合製品のタイプは、▲天然香辛料26件、▲その他加工品25件、▲果・菜加工品15件、▲固形茶11件、▲穀類加工品10件など。

□ 食薬処は、粉末・丸剤製品で金属性異物の基準超過が繰り返し発生することを防止するために、事前安全管理を強化する計画。

〇 今回の調査結果で不適合判定を受けた国内営業者は、食薬処公認検査機関の検査を受けて、金属性異物基準に適合した製品のみ流通・販売することができるよう「検査命令」を適用される。

* 検査命令(食品衛生法第19条の4):実施予定日'20 .10.30

** 検査命令:国内外で危害発生の懸念が提起されたり、提起された食品など食薬処処長が指定した検査機関で検査を受け、適切な場合にのみ流通・販売する制度

〇 また、輸入食品の場合、大麦若葉粉末など6件*について金属性異物「検査命令」がすでに施行中であり、不適合判定を受けた製品と同じ業者、同じ製品名については、通関段階で金属性異物検査(5回)を実施する。

* 天然香辛料、ドラムスティック・ハイビスカス・ノニ・大麦50%以上含有粉末製品

□ 一方、今回の回収・検査とともに国内粉末・丸剤製品製造業者の合計2,979ヶ所を点検した結果、45ヶ所で「食品衛生法違反」が摘発され、行政処分など措置した。

〇 主な違反内容は、▲金属性異物除去装置未設置(10ヶ所)、▲自主品質検査未実施(9ヶ所)、▲書類未作成(7ヶ所)、▲健康診断未実施(7ヶ所)、▲施設基準違反(4ヶ所)、 ▲その他(8ヶ所)*など。

* 衛生的取扱い基準違反、施設滅失、品目製造報告未変更など

〇 参考に、粉砕過程を経て粉末・丸剤製品を製造する場合には、磁石を利用した金属性異物除去工程を義務的に実施するように食品製造基準が強化(「食品の基準及び規格」改訂、'20 .4.30.施行)、製造業者対象に、金属性異物管理のための標準公正ガイドブックを配布('20.7月)した。

 

[MFDS]秋季巻き貝毒このように予防してください! 

農水産物安全課 2020-10-29

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44707

□ 食品医薬品安全処は、巻き貝の自然毒性が強くなる秋季に、巻き貝毒による食中毒予防のために、唾液腺と内蔵除去など調理法遵守及び摂取時注意が必要であると発表した。

○ 一部の肉食性巻貝類*の唾液腺と内蔵には、自然毒であるテトラミン(Tetramine)が含まれており、除去せずに摂取した場合、食中毒症状を引き起こす可能性がある。

- 主に摂取30分後、頭痛、吐き気、嘔吐、下痢、視覚障害などの食中毒の症状が現れて、この場合は、直ちに近くの病院を探して治療しなければならない。

* 巻貝類:サザエ、巻貝、サザエなどと同じ、ねじ形の殻を持つ貝類

○ テトラミンは、加熱しても除去されないので、毒性のある巻貝類は、調理の際に必ず毒素がある唾液腺を除去する必要があり、摂取時にも唾液腺除去有無を確認する必要がある。

□ 食薬処は、巻き貝の毒が原因で発生する食中毒は唾液腺と内臓を除去すれば十分に予防することができるので、適切な処理を遵守してほしいとのべた。

<添付> 1.唾液腺を除去する方法

<添付> 2.巻き貝毒予防広報資料

 

[MFDS]違法温度調節装置を設置した冷蔵・冷凍搭載車摘発 

食品安全現場調査TF 2020-10-27

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44699

□ 食品医薬品安全処は、冷蔵・冷凍温度を任意で操作することができる、別名「チックタック」と呼ばれる温度調節装置を違法に車両に設置して、牛乳類とアイスクリーム類を運搬するなど、「保存及び流通基準*」を違反した畜産物運搬業者3社と運搬車両8台及び「衛生的取り扱い基準」を違反した畜産物加工業者1社を摘発し、行政処分と捜査依頼した。

* 保存及び流通基準:牛乳類(冷蔵製品)は、0〜10 ℃でアイスクリーム類(冷凍製品)は、マイナス18 ℃以下で保管・流通しなければならない

〇 今回の点検は、冷蔵・冷凍食品を製造・運搬し、保存及び流通基準を準拠していないという情報を入手して、9月15日から10月16日にで畜産物運搬業者など計11カ所を点検した結果。

□ 食薬処の調査の結果、畜産物運搬業者は、7月から9月まで、慶南金海と軽山素材物流センターから牛乳類とアイスクリーム類などを釜山、慶南、大邱、慶北地域などにフリーザーを稼動せずに、「チックタック」で温度を操作して監視網を避けてきたことがわかった。

〇 該当する運搬業者は、「チックタック」で温度を操作する場合、時間あたり約1.7〜1.8リットルの燃料費とフリーザー維持・保守費用が節減できる点を悪用して、

○ 実際の牛乳類(冷蔵)保管温度は10〜13.2 ℃ 、アイスクリーム類(冷凍)は-17 ℃〜-2 ℃、冷蔵製品は最大3.2 ℃、冷凍製品は最大16 ℃を超過するなど、保存及び流通基準を違反したにもかかわらず、冷蔵・冷凍状態を維持したかのように操作して、温度記録紙を取引先に提出してきたことが分かった。

〇 一方、アイスクリーム製造業者であるA業者は、作業場の清掃状態不良など衛生的取り扱い基準違反で摘発された。

□ 食薬処は、今後、冷蔵・冷凍車に温度を任意に操作する、別名「チックタック」を設置した車両に対して関連法令制・改正を通じて処罰を強化する一方、冷蔵・冷凍食品を運搬する業者の抜き打ち点検等の取締りを強化すると発表しました。

○ また、食品の安全性に関連する違法行為を目撃したり、不良食品として疑われる製品に対しては、不良食品申告電話1399に申告してくれることを要請した。

添付

1.違反メーカーの現況

2.主な違反内容の写真

 

[MFDS]オンライン販売農・水産物の集中回収・検査実施 

農水産物安全課 2020-10-26

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=44693

□ 食品医薬品安全処は、コロナ19により、オンラインショッピングモールでの食品購入が急増しているため、来る10月26日から30日まで17の広域市と共に、オンライン販売農・水産物を集中的に回収して検査を実施する。

〇 検査対象は、消費者がよく利用する約20余りの大型オンラインショッピングモール*で販売している、▲「有機農業」、「無農薬」表示農産物、▲「有機食品」、「無抗生剤」、「品質認証」表示水産物、▲消費者がよく購入する水産物など300件。

 

[PHE]Grenfell塔火災後の環境モニタリング 更新

Environmental monitoring following the Grenfell Tower fire

Last updated 12 November 2020

https://www.gov.uk/government/publications/environmental-monitoring-following-the-grenfell-tower-fire

 

-学習障害のある人はCOVID-19による死亡率が高い

People with learning disabilities had higher death rate from COVID-19

12 November 2020

https://www.gov.uk/government/news/people-with-learning-disabilities-had-higher-death-rate-from-covid-19

一般人の6倍

 

[CPSC]警告:パンツは燃える;CPSCは高齢者に衣類の燃焼安全性に注意を呼びかける

Sound the Alarm: Pants Do Catch Fire; CPSC Urges Seniors to Stay Vigilant About Clothing Fire Safety

November 12, 2020

https://www.cpsc.gov/Newsroom/News-Releases/2021/Sound-the-Alarm-Pants-Do-Catch-Fire-CPSC-Urges-Seniors-to-Stay-Vigilant-About-Clothing-Fire-Safety

65才以上のアメリカ人の火事による死亡が多いことを知っている?高齢者は人口の16%なのに衣類に火がついて死亡する人の77%を占める。

全ての衣類は燃える可能性がある。そしてしばしば高齢者が好む、ゆったりした衣類は特に簡単に火がつく。最も多いのは調理の時であるが、戸外でゴミを燃やすとき、暖房器具も原因になる。火がつきやすい衣類としてはトップがパンツ、次がシャツ、ナイトガウン、ローブ。

動画

Public Service Announcement (PSA)

https://www.youtube.com/watch?v=Jj8lQEqONug&feature=youtu.be

(料理は危険。高齢者は特に。家で火を使わない選択肢がもっと増えていい。)

 

[FAO]FAOの食糧展望:途上国が世界の食品貿易を活気づける

FAO's Food Outlook: Developing countries buoy global food trade

12 November 2020

http://www.fao.org/news/story/en/item/1329605/icode/

Food Outlook報告はCOVID-19パンデミック期間中の主要作物の生産と市場傾向を評価し、全体として弾力を示しているが魚と果物のバリューチェーンでは苦戦している

魚はレストランに提供されていたような鮮魚の需要低下、果物は高価な、飛行機で運ばれるようなものが苦戦

 

[IARC]IARCは世界がん報告更新学習プラットフォームを開始

IARC launches the World Cancer Report Updates learning platform

12 November 2020

https://www.iarc.fr/news-events/iarc-launches-the-world-cancer-report-updates-learning-platform/

 

-World Cancer Report Updates

https://learning.iarc.fr/wcr/

ハイライトはHPVワクチン、肥満、社会経済的不平等

 

[IARC]チェルノブイリと福島の甲状腺がん検診の教訓と将来の原子力事故の場合の助言

Lessons learned from Chernobyl and Fukushima on thyroid cancer screening and recommendations in case of a future nuclear accident

Enora Cléro et al.,

Environ Int. 2020 Nov 7;146:106230.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33171378/

チェルノブイリと福島の原子力発電所事故の後に、主に子どもたちに甲状腺がん検診が行われ過剰診断を招いた。がん検診の目的は有病率や死亡率を減らすことであるが検診には健康への負の影響もある。このペーパーはがん検診の基本原則と甲状腺がん検診の教訓を提示する。福島での甲状腺がん検診の経験に基づき、SHAMISENコンソーシアムは甲状腺がんの集団検診を薦めない。

 

[ASA]アルコール啓発週間2020-アルコールと精神衛生

Alcohol Awareness Week 2020 - Alcohol and mental health

12 Nov 2020

https://www.asa.org.uk/news/alcohol-awareness-week-2020-alcohol-and-mental-health.html

アルコールでリラックスや気分の改善ができるといった示唆は無責任と見なされる可能性がある

今年は多くの人が社会活動の制限を受けているため、アルコールが孤立や退屈を感じているヒトの解決法になるような示唆はしないようにすべきである

 

[ASA]抗体検査の広告のクイックガイド

A quick guide to advertising antibody tests

CAP News 12 Nov 2020

https://www.asa.org.uk/news/a-quick-guide-to-advertising-antibody-tests.html

・合法的に販売可能であることを確認

・どんな検査なのかを明確に 抗体検査は診断用検査ではない

・抗体陽性は免疫があるという意味ではない

・正確さについて誤解させない

・誤解を招くような保証宣伝はしない-政府機関が評価結果をHPに公開したことを認可されたと宣伝してはならない

 

[ASA]ASA裁定

ASA Ruling on Easylife Group Ltd t/a Easylife Group, Positive Health

11 November 2020

https://www.asa.org.uk/rulings/easylife-group-ltd-g20-1074201-easylife-group-ltd.html

2020年6月19日の新聞The Sunに掲載された洗えるフェイスマスクの広告について。

再利用可能な銅を注入したフェイスマスクが、接触すると細菌やウイルスを殺す。Southampton大学の研究で銅が呼吸器系ウイルスの拡散を予防するのに役立つことが示された。化学物質と違って銅は分解しないので何度洗っても効果が持続する、等の宣伝が誤解を招き立証されていないと苦情が寄せられた。会社側は広告を訂正したが苦情への回答は提供しなかった。フェイスマスクには一般的に医療用と一般用で異なる規制を受けるがいずれにしてもこの広告は基準違反

(似たような広告は日本でも見る。抗菌とか抗ウイルスとか)

 

[FTC]FTCは根拠のないCOVID-19治療宣伝を止めるよう20以上の業者に警告文書を送付

FTC Sends Letters Warning 20 More Marketers to Stop Making Unsupported Claims That Their Products and Therapies Can Effectively Prevent or Treat COVID-19

November 12, 2020

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2020/11/ftc-sends-letters-warning-20-more-marketers-stop-making

FTCは同様の文書を全国の宣伝販売業者に330以上送っている

ビーズのブレスレット、銅製のウォーターボトル、フィットネスの授業、屋内日焼け、ペプチド療法、オゾン療法/幹細胞や免疫療法/静注療法、サプリメント、水の濾過装置

 

-消費者向けブログ

FTCは偽のCOVID治療を宣伝する企業に警告

FTC warns companies to stop peddling fake COVID treatments and cures

November 12, 2020

https://www.consumer.ftc.gov/blog/2020/11/ftc-warns-companies-stop-peddling-fake-covid-treatments-and-cures

・COVID-19の治療や予防を謳うどんな製品であっても、試す前に医師やその他の医療の専門家に相談すること

・COVID-19の情報はCDCとFDAを探すこと

・詐欺についてはFTCに報告

 

[FSA]ブログ FSAの20年の出来事

Milestones from 20 years at the Food Standards Agency

Steve Wearne, Director of Global Affairs, Posted on:21 October 2020

https://food.blog.gov.uk/2020/10/21/milestones-from-20-years-at-the-food-standards-agency/

私のFSAでのキャリアはFSAと同じく20年である。FSAとその取り扱う問題は変わってきたが、我々の基準は変わらない

・消費者第一

・科学と根拠をもとに

・信頼できる、独立した声を

2020年のFSA 20年に、これまでの大きな出来事をふりかえってみる

2000年FSA創設 公開性と透明性を

2005年 「より安全な食品、より良いビジネス」で小規模事業者の食品衛生をより簡単に

2007年 食品包装表面への栄養信号表示

2010年 食品衛生格付け計画

2012年 チェルノブイリ原子力発電所事故後のヒツジの移動制限解除

2013年 ウマ肉事件

2014年 カンピロバクター対策

2020年 COVID-19パンデミック

 

[FSS]FSS理事会‐11月18日

FSS Board Meeting - 18 November

11 November 2020

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/fss-board-meeting-18-november

FSS理事会が2020年11月18日、ビデオ会議で開催される。

議題は年次報告書等

 

[MPI] 貝のバイオトキシン警告西岸Waipapakauri からKaipara解除

Shellfish biotoxin alert lifted for West Coast Waipapakauri to Kaipara

12 Nov 2020

https://www.mpi.govt.nz/news-and-resources/media-releases/shellfish-biotoxin-alert-lifted-for-west-coast-waipapakauri-to-kaipara/

麻痺性貝毒が安全なレベルになったため、MPIは北島西岸で貝の捕獲あるいは消費の公衆衛生警告を解除した。

 

[NASEM]出版物 

環境神経科学 化学物質暴露がどう脳の健康と病気にどう影響するかの理解を進める:ワークショップの概要

Environmental Neuroscience

Advancing the Understanding of How Chemical Exposures Impact Brain Health and Disease: Proceedings of a Workshop

https://www.nap.edu/catalog/25937/environmental-neuroscience-advancing-the-understanding-of-how-chemical-exposures-impact

ヒトは環境中の8万以上の有毒化合物に暴露されている可能性があるがその脳の健康への影響はよくわかっていない。こうした化合物の数の多さが個々の毒性を調べる能力を超えていて、相互作用の可能性についてはさらにわからない

将来の環境神経科学進歩のための基礎を築こうと2020年6月25日に開催されたワークショップの概要

 

-ウェビナー

食品と加齢する脳:高齢者の栄養と認知の健康についての最新情報

Food and the Aging Brain: Updates on Nutrition and Cognitive Health in Older Adults

https://www.nationalacademies.org/event/11-19-2020/nutrition-and-cognitive-health-a-webinar

2020年11月19日

 

論文

-グリーンディール:欧州の気候ニュートラルにとっては良いが地球には悪い

Green Deal: Good for a climate-neutral Europe - bad for the planet

12-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/kift-gdg111220.php

毎年何百万トンもの穀物と肉を輸入することがEUの農業基準の土台を壊す-環境へのダメージを外部に委託した

Natureに発表された欧州「緑の条約」の解析。採択された欧州グリーンディールは欧州域内の農業を今後数年間で相当変えるだろう。しかし外国からの輸入目標を設定しない限り環境破壊の問題を外国に委託するだけになるだろう。例えばEUが域内では厳しく規制しているGM農作物を輸入しているように。

 

-研究者は英国の消費者が牛肉のホルモンと塩素で洗ったチキンが嫌いなことを発見

Research finds that UK consumers dislike hormones in beef and chlorine washed chicken

12-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/uok-rft111220.php

また英国消費者はEUの定めた安全基準に従って精算された食品に高い価値をおくことも明らかにした

Journal of Agricultural Economicsに発表

(どちらも米国産のものを輸入したくないためのネガティブキャンペーンの成果。特に食品を塩素系の殺菌成分を含む水で洗うのは普通のことで何の問題も無いけれどメディアが危険と煽りまくっている。とばっちりで日本の食品もダメなんじゃないかな)

 

-米国の一部の州はCOVID-19による食糧不足がより厳しい

Some U.S. states hit harder by COVID-19 food insecurity

12-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/uoic-sus111220.php

米国の食糧不足はCOVID-19パンデミックでかつてなく高いがその厳しさは地域差がある。

パンデミック前から食糧不足が多かった地域と、サービス業と観光が主要産業だった地域で影響が大きい

Applied Economic Perspectives and Policy

 

-The Lancet:世界糖尿病デーを前に、専門家は世界の糖尿病の増加に対応する緊急行動を呼びかける

The Lancet: Ahead of World Diabetes Day, experts call for urgent action to address global diabetes epidemic

12-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/tl-pss111020.php

11月14日世界糖尿病デー

COVID-19パンデミックは糖尿病のヒトの脆弱性を強調した、このリスク要因に取り組むことが必要

 

-2019コロナウイルスパンデミックによる小学校の休校に関連して米国の子どもたちの学業達成と失われた生命年の推定

Estimation of US Children’s Educational Attainment and Years of Life Lost Associated With Primary School Closures During the Coronavirus Disease 2019 Pandemic

November 12, 2020  Dimitri A. Christakis et al.,

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/10.1001/jamanetworkopen.2020.28786

米国の公立学校に通う5-11才の2420万人の子どもたちの教育の損失は中央値で54日間。その結果としての最終学歴の損失に関連して失われる生命年は男の子で0.31年、女の子で0.21年、推定YLLは553万。一方で2020年5月末までの米国のCOVID-19による死亡数は88241でその結果としてのYLLは150万と推定される。休校と開校の両方の条件での推定YLLの分布を比較すると、休校より学校を続ける方が総YLLが少ない可能性が98.1%

(公衆衛生のヒトはこういう研究をやらないといけないんだけど。感染症「だけ」減らすなら人類がいなくなればいい、になってしまうので)

 

-調査:アメリカ人はCOVID-19にも関わらず大規模な休暇の集会に参加する可能性が高い

Survey: Americans likely to attend large holiday gatherings despite COVID-19

12-NOV-2020

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-11/m-sal111220.php

5人に2人近くが10人以上の集会に参加するだろう、そして1/3はゲストにマスクを要求しないと報告

オハイオ州立大学による全国調査

(感染状況の差って結局そういうことなんだろうな)

 

Nature

-Natureワールドビュー

陰謀論に対抗するには、福祉を向上させよ

To counter conspiracy theories, boost well-being

Aleksandra Cichocka 10 NOVEMBER 2020

https://www.nature.com/articles/d41586-020-03130-6

デマは引き抜くより根元から

 

-Natureニュース

COVIDはどこから来たのか?WHOの調査は始まったが課題に直面

Where did COVID come from? WHO investigation begins but faces challenges

11 NOVEMBER 2020  Smriti Mallapaty

https://www.nature.com/articles/d41586-020-03165-9

源の同定はトリッキーで、調査者はセンシティブな政治状況に立ち向かう必要がある

 

何故COVID死亡率は下がっているように見えるのか?

Why do COVID death rates seem to be falling?

11 NOVEMBER 2020 Heidi Ledford

https://www.nature.com/articles/d41586-020-03132-4

苦労して手に入れた経験、人口動態の変化、病院の負担減などが可能性になるが、それがどこまで続くかは誰も知らない

世界中で死亡率が下がっていることの報告。最後は「70代と80代の人が感染しないようにしよう」

 

-Nature研究紹介

インドの田舎は汚い空気からの逃げ場ではない

India’s countryside offers no refuge from filthy air

02 NOVEMBER 2020

https://www.nature.com/articles/d41586-020-03078-7

インドの都市は大気汚染で悪名高いが、地方も同じくらい汚い

Proc. Natl Acad. Sci. USA (2020)に発表されたPM2.5を調べた研究

田舎は作物の刈り跡を燃やしたり調理に木やその他の汚染の多い燃料を使っていたりして汚染されている

 

Science

-Scienceニュース

ファクトチェック:COVID-19 ワクチンの結果が選挙を動かすために抑制されたというTrumpの主張を支持する根拠は無い

Fact check: No evidence supports Trump’s claim that COVID-19 vaccine result was suppressed to sway election

By Jon Cohen Nov. 11, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/11/fact-check-no-evidence-supports-trump-s-claim-covid-19-vaccine-result-was-suppressed

途中での計画変更等を含む開発の経緯等。

(陰謀論のつけいる隙を残さないことは大事)

 

-ミンクに見つかった変異コロナウイルスは大量処分とデンマークのグループの研究の破滅をひきおこす

Mutant coronaviruses found in mink spark massive culls and doom a Danish group’s research

By Christa Lesté-Lasserre Nov. 11, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/11/mutant-coronaviruses-found-mink-spark-massive-culls-and-doom-danish-group-s-research

Jens Malmkvistのライフワークは今週劇的な終わりを迎えた。Aarhus大学の動物行動学者であるMalmkvistは毛皮用に育てられている動物の生活をより良くしようとして養殖ミンクの行動と福祉を研究していた。しかしAarhusの施設の6350頭のミンクは全て11月4日のデンマーク政府の命令した全国処分の一環としてガス処分された。

デンマークはミンクと人の間で循環している危険と見なされている系統のSARS-CoV-2の拡散を止めようとしている。今週短い「ワーキングペーパー」で説明されているこのウイルスの変異は、ワクチンの有効性を減らすかもしれないと科学者は言う。

全国処分の執行は昨日デンマーク食品農業水産大臣Mogens Jensenが、政府には法的権限がないと認めたことで一時的に中止された。Jensenの声明によるとこのプロセスは「残念なひどい始まり」だったという。しかし政府は議会に必要な権限を与える法案を提出したという。

しかしMalmkvistの研究群は既に死んでしまった;彼はそれは正しい決定だったのかもしれないが研究への影響と彼のチームの個人への影響を嘆く。「こんなことが一晩でおこるなんて信じられないくらい悲しくてショックだ。」

WHOの食品安全と動物原性感染症の専門家Peter Ben Embarekは政府の処分決定を「勇敢」で「劇的」と呼んだ。

(以下ウイルスの変異について等略。結構いろいろな国で法的根拠のない強権発動が行われている。法治主義とは。)

 

-ロシアのCOVID-19ワクチン成功の主張は「嗅覚試験」をパスしない、批判者は言う

Russia’s claim of a successful COVID-19 vaccine doesn’t pass the ‘smell test,’ critics say

By Jon Cohen Nov. 11, 2020

https://www.sciencemag.org/news/2020/11/russia-s-claim-successful-covid-19-vaccine-doesn-t-pass-smell-test-critics-say

ロシアの研究所が本日、PfizerとBioNTechのニュースのたった2日後に、ワクチン候補が有効性試験で素晴らしい成功を修めたと発表した。しかしロシアの報告は冷笑と疑いに迎えられた。

モスクワの国立疫学微生物学Gamaleyaセンターのプレスリリースによると、ロシアで行われている大規模臨床試験の中間解析で「スプートニクV」ワクチンが92%の有効性を示したという。ロシア保健大臣はこの発表を受けてスプートニクVはコロナウイルス感染を止める効果的解決法だと言う。しかしこのレビューは接種群とプラセボ併せてCOVID-19の患者総数がたった20人で、信用するには少なすぎる、と内外の専門家は言う

 

-Scienceエディトリアル

不信の病

The disease of distrust

Reed V. Tuckson

Science  13 Nov 2020:Vol. 370, Issue 6518, pp. 745

COVID-19危機の混沌の中から不愉快な疑問が浮かび上がる-なぜアメリカではいまだに健康の不平等が続いているのか?

歴史的経緯に基づく有色人種の不信に対して医療業界があまり対応してこなかった旨。象徴的な事件として梅毒研究への参加誘導やHenrietta Lacksの細胞の扱い等

 

その他

-SMC NZ

オークランドの患者は11月のクラスターに関連-専門家の反応

Auckland case linked to November cluster – Expert Reaction

Published: 13 November 2020

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2020/11/13/auckland-case-linked-to-november-cluster-expert-reaction/

昨日発表された新しい患者のゲノム配列から、先週のJet Park労働者と同じことがわかった。新たな感染者はいない。

Hipkins大臣はオークランドでは警戒レベルに関わらず公共輸送機関でのマスクを義務化するよう検討する

 

ラジオニュージーランド

No new community cases, Auckland CBD to reopen

https://www.rnz.co.nz/news/national/430533/no-new-community-cases-auckland-cbd-to-reopen

(感染した女性の住居と職場、買い物した店(スタバ等)が写真つきで紹介されている。ラジオニュージーランドは国営放送。

 

NZ COVID-19記者会見

COVID-19 media conference — 12 November

12 Nov 2020

https://covid19.govt.nz/updates-and-resources/latest-updates/covid-19-media-conference-12-november/

11月12日は2回。オークランドで感染源不明の患者が発見されたため

11月9日月曜日に症状が出て11月10日に検査陽性だった。11月8日から11日までの間(症状があるのに)小売店で働いていた

AUT大学の学生で感染可能性のある期間大学には行っていない、一人暮らし。

 

-植物ベースの肉と男性乳房についての真実

The Truth About Plant-Based Meat and Man Boobs

NOVEMBER 10, 2020

https://www.insidehook.com/article/health-and-fitness/plant-based-meat-estrogen-boobs

Impossible Whoppersを食べて乳房組織が発達することは不可能

昨年12月頃にサウスダコタの牛獣医Dr. James Stangleの記事が人気になった。バーガーキングの新商品の植物ベースのImpossible Whoppersを食べるなと主張するもので、それを食べると大豆由来の植物エストロゲンで男性の乳房が大きくなると言う

「Impossibleのバーガーは44mgの(植物)エストロゲンを含み、普通のバーガーは2.5 ngのエストロゲンを含む。植物ベースのバーガーは普通のバーガーの1800万倍のエストロゲンを含む」

(以下解説略。畜産業界は植物代用品に反対。)