[EFSA]EU-FOR A報告
-次世代シーケンシングを用いたフードチェーンに沿ったリスク要因と抗菌剤耐性のホットスポットの確認
Identification of risk factors and hotspots of antibiotic resistance along the food chain using next‐generation sequencing
EFSA Journal 2020;18():e181107 27 November 2020
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/e181107
スペインのレオン大学食品科学・技術研究所が実施。細菌性抗菌剤耐性(AMR)は上昇傾向にあり、その結果公衆衛生への主要な脅威をもたらすため、非常に警戒すべきだと考えられている。AMRはヒト、家畜、医療、環境、農業、そして結果的に、国の経済に甚大な悪影響を及ぼす。抗菌剤管理と抗生物質の賢明な使用の必要性が理解された後、いくつかのツールが提案され、多くの国々で採用された。これらのツールには、感染症の診断やAMR検出、抗生物質の摂取量の測定やモニタリング(監視ツールなど)、適切な抗生物質を選択する際の医師や獣医向けの指導が含まれている。さらに、フードチェーンは、(直接または間接的に)様々なルートからヒトにへ病原体を伝播させるベクターとなることが知られている。病原体の蔓延を管理、軽減し、その結果食品安全を確保するために、国際及び国内両レベルでかなりの努力が払われ、なお進行中である。過去数十年の間に、耐性菌や、動物界からヒトへの耐性遺伝子の伝播に主要な役割を担う可能性のある、フードチェーンに関する新しい懸念が生じている。最近のいくつかの研究では、この拡散現象に寄与する潜在的なAMRホットスポットとして、食品加工環境の役割が強調されている。次世代シークエンシング(NGS)テクノロジーは、耐性微生物、AMRの決定要因、可動遺伝因子の監視を可能にするため、AMR分野で広く用いられるようになっている。さらに、NGSは、フードチェーンを通してAMRを運搬及び拡散するメカニズムに関する情報を提供できる。このワークプログラムの目的は、定量的リスク評価を実行し、フードチェーンに沿ってホットスポットやAMRの伝達ルートを確認するために、NGS方法論によりフードチェーンにおけるAMR遺伝子と可動遺伝因子を追跡調査するための知見とスキルを習得することだった。
-食品と接触する物質のリスク評価
Risk Assessment of Food Contact Materials
EFSA Journal 2020;18():e181109 27 November 2020
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/e181109
BfRが実施。食品と接触する物質(FCM)は、安全ではない量で消費者に摂取されると健康上の懸念を引き起こす、物質から食品へ移行する可能性のある化学物質を含むことがある。FCMには容器、包装、機械、台所用品が含まれ、プラスチック、紙、板、金属、ガラスなど様々な素材から作られる可能性がある。印刷用インクもFCMの重要な一部である。FCMは食品の損傷や腐敗を防ぐ重要な役割があり、フードチェーンに不可欠である。そのため、潜在的に危険な物質への暴露を削減し、消費者の健康を守るために、その安全性は注意深く評価される必要がある。EUレベルでは、FCMに関する規制はFCMの一般的な安全要件を確立している。さらに、特定の物質には、物質の使用と放出に関する具体的な対策が設定されている。この統一された枠組みで特に規制されていない物質や素材の安全性は、ケースバイケースで証明されなければならない。国の法律や管轄機関が評価した物質のリストはこれに関連する重要なデータ源である。最も重要なデータベースの1つが「食品と接触する物質に関するBfRの助言」で、印刷インクに関するドイツの国内規制がまもなく公開される。BfRユニット74は、FCMの化学物質リスク評価への対応に加えて、FCMや印刷インク規制の物質リストに関するBfRの助言に含める物質の申請書類評価を担当している。フェローは、提案された作業プログラムを通して科学的データ評価を実行し、BfRユニット74の作業を支援するために使用される方法論で経験を積みながら、FCMから食品に移行する物質のリスク評価に関与している。
-食品安全リスク評価への計算ツール、データ分析、社会科学の統合
Integration of computational tools, data analysis and social science into food safety risk assessment
EFSA Journal 2020;18():e181108 26 November 2020
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/e181108
EU‐FORAフェローシッププログラム「食品安全リスク評価にツールと社会科学の統合」は、英国の食品安全を担当する政府機関である食品基準庁(FSA)が提案した。この作業プログラムは、微生物学的リスク評価、化学物質リスク評価、暴露評価、リスクの優先順位付けと社会科学とリスク評価の統合など、リスク評価の様々な分野にわたる4つのモジュールで編成されていた。この期間中フェローは、系統的レビューの実施方法、微生物学的及び化学物質ハザードのリスク評価方法、暴露評価とリスクの優先順位付けのためのモデリングツールの利用方法、国家レベルの委員会やネットワークの科学的報告書の記載方法、リスク評価における社会科学の役割を理解する方法など、リスク分野の様々な分野の経験を得るまたとない機会を得た。さらにフェローは、食品科学分野のさらなる洞察を得るのに役立ついくつかのミーティング、セミナー、コース、ワークショップに出席できた。完全なプログラムにより、フェローが今後のキャリアで利用できるスキルと能力を習得できるようにするための、食品安全リスク評価の広範な分野で採用可能なツール全般を獲得できる迅速な学習曲線が可能になった。
[EFSA]意見等
-野菜類(インゲンマメ、キュウリ)、バラ科(サクラ属、イチゴ属、バラ属、キイチゴ属など)、リンゴ、ナシ、ブドウ、小麦、大麦、ジャガイモ、ニンジンの殺虫剤として植物保護に使用拡大するヒマワリ油の認可の基本物質申請に関する加盟国とEFSAの協議結果
Outcome of the consultation with Member States and EFSA on the basic substance application for approval of sunflower oil for the extension of use in plant protection as a fungicide on vegetables (common bean, cucumber), Rosaceae (like Prunus, Fragaria, Rosa, Rubus etc.), apple, pear, grapevine, wheat, barley, potato and carrot
7 December 2020
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1978
EFSAが協議結果をまとめ、個別に受け取ったコメントに関するEFSAの科学的見解を提示した。
-Bacillus thuringiensis ssp. israelensis (serotype H‐14) AM65‐52株の農薬リスク評価ピアレビュー
Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance Bacillus thuringiensis ssp. israelensis (serotype H‐14) strain AM65‐52
EFSA Journal 2020;18(12):6317 7 December 2020
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6317
情報不足と懸念が確認された。
-キノキシフェンの既存MRKsのレビュー
Review of the existing maximum residue levels for quinoxyfen according to Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005
EFSA Journal 2020;18(12):6316 4 December 2020
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6316
EC規則No 396/2005条項12により、EFSAは農薬キノキシフェンに現在欧州レベルで設定されている最大残留基準(MRLs)をレビューした。この有効成分はEU内で認可されていないが、MRLsはコーデックス委員会に設定されており(コーデックス最大残留基準; CXLs)、輸入トレランスが加盟国により報告された(裏付けとなる残留データを含む)。入手可能なデータの評価に基づき、EFSAは要求されたこのCXLsと輸入トレランスを評価し、EC指令91/414/EECの下で初めて含むために設定された毒性学的参照値を考慮して、消費者リスク評価が実施された。データにより、全てのCXLsと輸入トレランスが適切に裏付けられていることが分かり、消費者へのリスクは確認されなかった。
-ホエイタンパク質濃縮物由来でDanone Trading ELN B.V.社が加水分解タンパク質から製造した乳児用及びフォローアップミルクに使用される特定のタンパク質加水分解物の栄養の安全性と適合性
Nutritional safety and suitability of a specific protein hydrolysate derived from whey protein concentrate and used in an infant and follow‐on formula manufactured from hydrolysed protein by Danone Trading ELN B.V.
EFSA Journal 2020;18(11):6304 28 November 2020
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6304
欧州委員会はEFSAに特定のタンパク質加水分解物の栄養の安全性と適合性に関する意見を発表するよう求めた。ホエイタンパク質濃縮物由来でDanone Trading ELN B.V社が乳児用及びフォローアップミルクに使用している、乳児用および/またはフォローアップミルクの製造に使用される可能性のあるタンパク質源に関連するEU規則2016/127の修正を求めて欧州委員会に文書を提出した。この意見はタンパク質加水分解物の製造に使用される食品酵素の安全性評価を含んでいない。評価中のこのタンパク質加水分解物は加水分解されたタンパク質の画分に関して十分記述されている。提出された関連する介入研究では、タンパク質含有量2.3 g/100 kcalのタンパク質加水分解物から製造され、3.5か月の乳児が唯一の栄養源として摂取する乳児用ミルクは、健全な牛の乳タンパク質(2 g タンパク質/100 kcal)から製造されたミルクと同等の成長になった。フォローアップミルクのこのタンパク質源の栄養の安全性と適合性に関する実験データは提出されていない。しかしながら、それは補完食品と一緒に摂取され、乳児の唯一の栄養源である乳児用ミルクでこのタンパク質源が栄養的に安全で適していると考えられていることを考慮して、パネルは、このタンパク質加水分解物も、フォローアップミルクで使用するのに栄養的に安全で適切なタンパク質源だと考えた。パネルは、使用されるこのミルクが最小限2.3 g/100 kcal タンパク質を含み、欧州委員会委任規則2016/127の組成基準と付属文書IIIAのアミノ酸パターンに従うならば、評価中のこのタンパク質加水分解物は乳児用及びフォローアップミルクで使用する栄養的に安全で適したタンパク質源だと結論した。
[EU]RASFF Week49-2020
警報通知(Alert Notifications)
フランス産牛乳飲料と乳製品デザートの過酸化水素、トルコ産北マケドニア共和国から発送したパプリカの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.058 mg/kg)、ドイツ産有機全粒ライ麦ロールのハウチワマメ非表示、フランス産飼料用白いキビにブタクサの種子高含有(8590 mg/kg)、イラン産ドイツ経由クッキーの3-モノクロール-1,2-プロパンジオール (3-MCPD) (最大 4831 µg/kg)とグリシジルエステル類(最大4356 µg/kg)及びピーナッツ非表示(640 mg/kg)、オーストリア産コロイダルシルバーの銀(41 mg/kg)未承認、中国産米国経由メラミン製子供用装飾皿からのメラミンの溶出(5.98; 5.78; 5.61 mg/kg)、トルコ産北マケドニア共和国から発送したマンダリンの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.18 mg/kg)、トルコ産ドイツ経由乾燥イチジクのオクラトキシンA (19.4 µg/kg)、グリーンランド産デンマーク経由冷凍サバのカドミウム(0.1985 mg/kg)、スウェーデン産タバコを含まないニコチンサシェの未承認新規食品成分ニコチン、デンマーク産タバコを含まないニコチンポーチの未承認新規食品成分ニコチン、インド産タバコを含まないニコチンポーチの未承認新規食品ニコチン、スウェーデン産タバコを含まないニコチンポーチの未承認新規食品成分ニコチン、スペイン産ドイツ経由アーモンドのアフラトキシン(B1 = 24 µg/kg)、
注意喚起情報(information for attention)
オンライン販売されている食品サプリメントの未承認新規食品成分ブルビネ ナタレンシス(Bulbine natalensis)、モロッコ産レッドペッパーのメチオカルブ(0.4 mg/kg)、モーリタニア産冷凍カニの亜硫酸塩高含有(257 mg/kg)、ロシア産飴掛けウエハースのトランス脂肪酸高含有(2.82 /100g)、デンマーク産タバコを含まないニコチンポーチの未承認新規食品成分ニコチン(100% 用量: 0,14 mg/kg)、スペイン産チルドマツイカのカドミウム(4.55 mg/kg)、
フォローアップ用情報(information for follow-up)
スウェーデン産食品サプリメントの未承認成分(ヒューペルジン A=15.4 mg/kg)、トルコ産粉末クミンのピロリジジンアルカロイド(11.7 mg/kg)、イタリア産飼料用家禽ミールに反芻動物のDNAの存在、ポーランド産キャンディーのトランス脂肪酸高含有(3,22 g/100g)、オランダ産家禽用飼料のヒ素(19 mg/kg)、クロアチア産チルドバラエビの尾(Parapenaeus longirostris)の亜硫酸塩(> 500 mg/kg)未承認、ハンガリー産食品サプリメントからのピペリンの高摂取量(9.4 mg/日)、ドイツ産イヌ用補完飼料のカドミウム(9.6 mg/kg)、ベルギー産薄力粉のオクラトキシンA (5.6 µg/kg)、タイ産デンマーク経由ライムの葉の未承認物質クロルピリホス(0.034 mg/kg)、オンライン販売されているCBD製品の未承認新規食品成分カンナビジオール(CBD)、
通関拒否通知(Border Rejections)
トルコ産ペッパーのアセタミプリド(0.63 mg/kg)及び未承認物質クロルピリホス-メチル(0.527 mg/kg)、トルコ産レモンの未承認物質クロルピリホス(0.099 mg/kg)、イラン産殻をとったピスタチオのアフラトキシン(B1 = 132; Tot. = 147 µg/kg)、アルゼンチン産ピーナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 7.1; Tot. = 9.5 µg/kg)、ジョージア産ヘーゼルナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 10.5; Tot. = 27.0 µg/kg ;B1 = 7.56; Tot. = 9.59 µg/kg)、トルコ産レモンの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.11 mg/kg;0.110 mg/kg)、ナイジェリア産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = >48; Tot. = >60 µg/kg)、トルコ産生鮮ペッパーのピリダベン(2461 mg/kg)、中国産マリから発送した茶のアセタミプリド(0.29 mg/kg)・ラムダ-シハロトリン(0.12 mg/kg)・イミダクロプリド(0.22 mg/kg)及び未承認物質ジアフェンチウロン(3 mg/kg)・トルフェンピラド(0.37 mg/kg)・ジノテフラン(0.14 mg/kg)、トルコ産乾燥イチジクのアフラトキシン(B1 = 15.3 mg/kg;B1 = 12.9; Tot. = 15.1 / B1 = 19.9; Tot. = 44.5 µg/kg)、トルコ産生鮮ペッパーの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.348 mg/kg;0.348 mg/kg;0.224 mg/kg;0.237 mg/kg)、米国産朝食用シリアルの着色料タートラジン(E102) (3030 mg/kg;62 mg/kg)・着色料サンセットイエローFCF(E110) (95 mg/kg;48 mg/kg)・着色料アルラレッドAC(E129) (238 mg/kg;102 mg/kg)・着色料ブリリアントブルーFCF(E133) (180 mg/kg;16 mg/kg)、イラン産香港から発送したピスタチオのアフラトキシン(B1 = 22.2; Tot. = 24.3 µg/kg)、タイ産冷凍インドイカ下足(アジアジンドウイカ)のカドミウム(1.6 mg/kg ;1.3 mg/kg)、トルコ産ザクロの未承認物質クロルピリホス(0.098 mg/kg)、インド産バスマティ玄米のアフラトキシン(B1 = 24; Tot. = 27 µg/kg)、米国産殻付きピーナッツのアフラトキシン(B1 = 5.8; Tot. = 6.5 µg/kg)、米国産トルコから発送したピスタチオ穀粒のアフラトキシン(B1 = 8; Tot. = 10 µg/kg)、トルコ産ペッパーのピリミホス-メチル(0.068 mg/kg)・ピリダベン(0.728 mg/kg;0.164 mg/kg)・アセタミプリド(0.888 mg/kg;0.693 mg/kg)・ホルメタネート(0.036 mg/kg;0.236 mg/kg)及び未承認物質クロルピリホス-メチル(1.843 mg/kg;0.437 mg/kg)、
エチレンオキシドの検出
インド産ゴマ及びEU各国産ゴマ製品の大部分は省略
警報通知(Alert Notifications)
ブルキナファソ産ドイツ経由ゴマ(2.7 mg/kg)、インド産有機アマランス(0.049 mg/kg;0.061 mg/kg)、ベルギー産ゴマをトッピングしたツナスプレッド(0.027; 0.032 mg/kg)、フランス産有機ラスクに使用したゴマ、チェコ共和国産グリッシーニに使用したインド産有機ゴマ、イタリア産クラッカーに使用した有機ゴマ(3.7 mg/kg)、フランス産キャラメリゼしたゴマ(2.6 mg/kg)、
[Defra]PRiF 年次報告書
Expert Committee on Pesticide Residues in Food (PRiF) annual report
PRiF 年次報告書2019
The Expert Committee on Pesticide Residues in Food (PRiF)
Annual Report 2019
2019年は37種類の食品/飲料品の3,302検体を対象に、372の農薬と塩素酸塩について検査を実施した。その結果、全ての検体のうち49.58%は不検出、47.55%がMRL以下、2.88%がMRL超過だった。残留が確認された結果についてリスク評価を実施したところ、5検体についてヒトの健康へのリスクの懸念があり、そのうち4検体の情報をFSAがRASFFへ通知した。それらリスク評価の詳細は四半期報告に掲載している。
国産品に国内で使用が認可されていない農薬の残留が確認されてHSEが調査したのは、ベビーリーフホウレンソウのクロラントラニリプロール、サラダリーフのアメトクトラジン、ベビーリーフホウレンソウ及びホウレンソウのクロチアニジンであった。
食品や水の衛生管理のために使われた消毒剤による塩素酸塩の残留については、現在も規制策定の作業中であり、他の残留農薬とは状況が異なることから法的な処理は行っていない。
[ANSES]環境中の抗菌剤耐性と抗生物質についての先駆的知識レビュー
A pioneering review of knowledge on antimicrobial resistance and antibiotics in the environment
18/11/2020
抗菌剤耐性はヒトと動物での現象はよく研究されているが、環境における状況はよく分かっていない。そのためANSESは、ヒト病原性の耐性菌や抗菌剤耐性遺伝子による、フランス国内の水域・陸上環境での汚染実態やその原因について専門的な評価を行うよう依頼された。さらに、環境における抗菌剤耐性の発現と持続を増長するメカニズムについても検討した。これは、環境中の抗菌剤耐性に関する初めてのレビュー報告である。
環境の抗生物質汚染は、ヒトの活動による。例えば、処理済み廃水の排出や、下水汚泥と家畜糞尿の拡散である。そのため抗生物質の濃度は水処理施設の下流域でより高い。土壌汚染に関するデータはほとんどない。
抗生物質、耐性菌、耐性遺伝子は同じ汚染源をもつ。耐性菌や耐性遺伝子は汚染源から遠ざかるほど量は下がる。廃水処理などによって環境への放出量を減らせるが、完全に除くようにはデザインされていない。抗菌剤耐性菌の研究は主に糞便由来についてである。環境中で耐性菌が生き残るのは難しいが、耐性遺伝子はより長く残留する。
抗菌剤耐性菌の淘汰と耐性遺伝子の伝播を増長させる可能性のある環境因子についても研究したところ、概して、フランスの環境中で検出される抗菌剤の量は、それらを増長させるには濃度が低すぎる。加えて、微量金属元素や殺生物剤の存在や、細菌の多様性などによっても影響を受ける。
環境汚染のモニタリングを改善して継続的に知見を得るために、ANSESは、環境中の抗菌剤耐性に関する全ての研究において複数の抗生物質、特定の耐性菌、特定の耐性遺伝子を含む指標をセットでモニターすることを推奨する。さらに、研究では経年的や空間的に汚染の運命も考慮すべきである。最後にANSESは、現在の知見を統合し、拡大することを推奨する。
[ANSES]動物での抗菌剤耐性の拡散を監視しより良く理解する:最新ANSES報告のキーポイント
Monitoring and better understanding the spread of antimicrobial resistance in animals: key points from the latest ANSES reports
18/11/2020
2020年11月18日の欧州抗生物質啓発デーに合わせて、ANSESは動物における抗菌剤耐性菌の年次サーベイランスと獣医用抗菌剤の販売モニタリングの結果を公表している。
2001年から、動物由来病原性菌の抗菌剤耐性に関するフランスサーベイランスネットワーク(Résapath)が、ヒトや家畜、ペットにとって重要な抗菌剤への耐性菌の拡散をモニターしてきた。71検査機関のネットワークのもとで、2019年には53,469件の検査が行われた。主な菌種としてEscherichia coliが同定され、これを抗菌剤耐性のモニタリング第一次指標とした。
概して、耐性菌は減少又は安定している。ヒトの健康に極めて重要で代替がないものとして第3、4世代セファロスポリンとフルオロキノロンがモニターされ、その耐性菌は少なく、減少傾向であることが観察された。コリスチン耐性についての懸念はより少ない。その他の抗生物質への耐性は、わずかに減少しているか安定している。
抗生物質の販売量は2019年に422トンであり、2018年より10.5%減少した。動物での暴露量はモニタリングを開始した1999年以来最も低く、前年と比較して10.9%減少した。暴露量はウシ、ブタ、家禽類で減少し、一方、わずかなリバウンドがウサギと愛護動物(イヌ、ネコ)で観察された。2013~2019年の間に、動物での暴露量がフルオロキノロン類で86%、新世代セファロスポリンが94.1%減少した。
結論として、ここ数年の抗生物質の賢明で責任のある使用の奨励が功を奏しており、全ての関係者による継続的な努力による持続が必要である。
[BfR]チア、ゴジ等々-スーパーフードが約半分の人々の健康的食生活の一部
Chia, goji & co. - Superfoods are part of a healthy diet for approximately half of the population
39/2020, 18.11.2020
ドイツ在住の14歳以上の約1,000人への電話インタビュー
チアシード、ゴジベリー、キヌア-48%の人々がいわゆる「スーパーフード」を健康志向の食事の一部と見なしている。これはドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)の最近の代表的な調査で示された。「スーパーフード」という言葉は法的に規制されていない。だが、スーパーフードは、ビタミン、ミネラル、食物繊維が多く含まれるため、その成分が健康に特に有益とされる食品だとよく称されている。回答者の8%だけがスーパーフードの摂取と健康リスクを関連付けている。「スーパーフード製品は、健康の観点からそれらを評価できるように十分に調査されていないことがよくある」とBfR長官Andreas Hensel医学博士は述べている。「バランスの取れた様々な食事が健康を維持するための最良の基盤であり続ける。その地域の果実や野菜類の摂取と同じように、輸入されたスーパーフードの摂取によってもそれは支援できる。」
スーパーフードに特化した消費者モニターへのリンク
https://www.bfr.bund.de/cm/364/bfr-consumer-monitor-2020-special-superfoods.
pdf PDF-File (753.9 KB)
スーパーフードA-Z インデックスへのリンク
https://www.bfr.bund.de/en/a-z_index/superfoods-259079.html
ドイツでは、回答者の70%はすでに「スーパーフード」という言葉を聞いたことがある。約半数はこれらの食品が高い健康利益があるとみなしている。挙げられる主な利益は、ビタミン含有量、一般的に体にプラスの効果、免疫系の強化である。回答者の1/3は少なくとも週1回スーパーフードを食べている。だが、およそ40%はスーパーフードを全く食べないと述べている。
国産の食品と比較して、大多数は、チアシード、ゴジベリー、キヌアなどの輸入食品をスーパーフードとして分類する傾向がある。だが、国産の食品も同等の健康利益を提供している。例えば、タンパク質やオメガ-3脂肪酸を多く含む亜麻仁がチアシードの栄養のプロファイルと類似するように、ブラックカラントはビタミンC含有量が多いのでゴジベリーの代用になる。
回答者のおよそ2/5はスーパーフードの健康利益が科学的に証明されていると考えている。同程度の人が、スーパーフード製品はドイツで販売される前に健康安全性検査を受けていると思っているようだ。
これは特に、1997年以前にはEUでめったに摂取されず、そのため新規食品と見なされているスーパーフードに当てはまる。それらは、公的な健康安全評価など、厳格な認可手順を経なければならない。これまで、チアシードなどに適用されている。
だが、特定の食品サプリメントなどスーパーフード製品によっては、植物ベースのスーパーフードの抽出物や製剤からできていて、高濃度の有害物質を含む可能性がある。抽出手順の基準の欠如や研究データ不足がこれらの製品の健康リスク評価を困難にする可能性がある。このため、それらは由来する植物ベースのスーパーフードと比較できない。
回答者の8%だけがスーパーフードは健康リスクを引き起こす可能性があると確信している。通常はこれらの食品のプラス効果が注目を集めても、過剰摂取すると、特定成分や汚染物質が健康に有害となる可能性がある。場合によっては、スーパーフードは過敏症やアレルギー反応を引き起こす可能性もある。
[ODS] The Scoop 消費者向けニュースレター - 2020秋
The Scoop - Fall 2020
Fall 2020
https://ods.od.nih.gov/News/The_Scoop_-_Fall_2020.aspx
ボタニカルダイエタリーサプリメントの服用を考えている?以下に知っておくべきことがある。
米国の5人に1人の成人がボタニカルサプリメントを服用し、これらの製品の売上は伸び続けている。他のダイエタリーサプリメントと同様、ボタニカルサプリメントはCOVID-19の予防や治療効果が示されてはいないが、それ以外の健康効果はあるのか?
それらは安全なのか?製品の品質はどのように確認することができるか?
多くの人がボタニカルサプリメントについて疑問を持っているので、以下にいくつかの回答を示した。より詳細はボタニカルダイエタリーサプリメントについてのファクトシートを参照し、具体的な助言に関しては医療従事者と相談すること。
ボタニカルサプリメントとは何か、魚油、プロバイオティクス、メラトニン及びビタミンDのような他のサプリメントとはどのように違うのか?
「ボタニカル」という用語は「植物」を意味するので、ボタニカルサプリメントはブラック・コホッシュの根あるいはエキナセアの花のように植物の一部または複数部分を含む。ボタニカルサプリメントはよくハーブサプリメントと呼ばれるが、すべてダイエタリーサプリメントとして分類され、店頭販売あるいは処方の医薬品とは異なる形で米国食品医薬品局(FDA)により規制される。医薬品は市販される前にFDAにより認可を受けなければならないが、ダイエタリーサプリメントはこの認可を必要としない。
どのような形態のボタニカル製品が入手できるのか?
ボタニカル製品は新鮮な原料と乾燥した植物原料の両方の多くの形態で販売される。
例えば、スーパーマーケットの商品通路には新鮮な生姜の根がある。乾燥生姜根はスパイスの通路あるいはカプセルや錠剤形態、ティーバッグあるいは液体製剤はダイエタリーサプリメントの場所にあるかもしれない。1つあるいは複数の天然の植物成分が、植物から分離され、通常、錠剤やカプセル状のダイエタリーサプリメントとして濃縮された形態で販売される可能性がある。例えば、大豆からの植物性エストロゲン製品は、ダイエタリーサプリメントとして販売される。
ボタニカルサプリメントは効果があり、安全なのか?
ボタニカルサプリメントの健康効果に関する科学的エビデンスは多様である。ボタニカルサプリメントはFDAの市販前認可を必要としないため、製造業者は販売前にその製品が「効果がある」ことをFDAに証明する必要はない。加えて、ボタニカル製品は「天然」であるからというだけで必ずしも安全とは限らない。ボタニカル製品の安全性は、製品の化学的組成、調合過程、使用量及び他のサプリメントとの併用があるかを含めた多くの点による。
セイヨウオトギリソウのようないくつかの植物はよく研究されているので、科学者はその安全性や有効性についてよくわかっている。他のキャッツクローのような植物はよくわかっていない。加えて、ボタニカルサプリメントは医薬品と相互作用する可能性があるので、いかなる医薬品を服用する場合も医療従事者に確認すること。具体的なボタニカルサプリメントの安全性と有効性に関する詳細については、ODSのダイエタリーサプリメントファクトシートを参照すること。
製品表示の「標準化」という用語はどういう意味か?
ボタニカルサプリメントの製造業者はいわゆる「マーカー」と呼ばれる製品中の固有の化学成分を確認し、測定することができ、バッチごとに一貫することを保証するために調整することができる。この過程を標準化と呼ぶ。しかし、多くの植物の健康効果の原因となる化学成分はわかっていない。加えて、「標準化」という用語は米国では法律あるいは規定上の定義ではない。それゆえ、「標準化」と表示ある製品は必ずしも他と比較して、より効果的、安全、あるいは高品質というわけではない。
高品質のボタニカルサプリメントはどのように見つけることができるか?
ボタニカルサプリメントの品質を判断することは、品質が製造や生産工程によるものなので難しい。あなたの医療従事者は特定のブランドを推奨できるかもしれない。
製品表示は必ずしも品質を示さないが、品質検査を提供するいくつかの独立した団体による品質保証のシールを見つけることができる。これらのシールは、製品が適切に製造され、表示上の成分を含み、汚染物質の濃度が有害でないことを示す。しかし、これらのシールは製品が安全あるいは効果があるという保証ではない。
結論は?
ODSのダイエタリーサプリメントのファクトシートや医療従事者からの助言などの信頼できる情報源からできる限り多くの情報を集めること。ボタニカルサプリメントを試そうと思うならば、製造業者の示す使用方法を守り、あなたの医療従事者が推奨しない限り、推奨服用量を超えないこと。常によくない反応の可能性に警戒すること。よくない反応を感じた場合は、医療従事者に相談すること。800-332-1088に電話するあるいはオンラインフォームに記入し、FDAに状況を報告することもできる。
ボタニカルサプリメントを飲むと決めた場合、ファクトシートを確認すること:
・まずはここからボタニカルダイエタリーサプリメントについて学ぼう
https://ods.od.nih.gov/factsheets/BotanicalBackground-Consumer/
・ダイエタリーサプリメントを飲む前に考えるべきことを知ろう。
https://ods.od.nih.gov/factsheets/WYNTK-Consumer/
・安全性、有効性及び医薬品相互作用について個別のボタニカルサプリメントのファクトシートを見て学ぼう。
https://ods.od.nih.gov/factsheets/list-Botanicals/
¿スペイン語を話す人?
ダイエタリーサプリメントの使用に関しては自分の健康にとって最適なもののためにODSの科学に基づいた情報を参照すること。
ダイエタリーサプリメントについてさらに質問がある?ダイエタリーサプリメント局(ODS)に質問すること。
ODSは消費者、医療従事者、学生、その他からの問い合わせに一般的な情報提供をする。ODSは具体的な医学的質問に答えること、紹介することあるいはダイエタリーサプリメントの使用に関する個人的なガイダンスを提供することはできないが、ODS登録の食事療法士がそれぞれの質問に回答し、役立つ、科学的なエビデンスベースの情報を提供する。ダイエタリーサプリメントに関してODSへ質問する:https://ods.od.nih.gov/About/Contact_Us.aspx
[HK] CFSは冷凍食品を介したウィルス感染のリスクを最小限にするため予防措置をとる
CFS takes precautions to minimise risk of virus transmission through frozen food
8 Dec 2020
https://www.cfs.gov.hk/english/press/20201207_8332.html
FEHD(食物環境衛生署)が冷蔵倉庫の職員1800人の任意のCOVID-19の検査を行い、CFS(食物安全センター)は様々な場所の冷凍食品やその包装の400以上のサンプルを採取しCOVID-19の検査を行ったが、12月6日時点ですべて陰性であったと発表した。
[SFA] 殻付き卵のナイカルバジンの最大残留基準値を設定した
MAXIMUM RESIDUE LIMIT ESTABLISHED FOR NICARBAZIN IN SHELL EGGS
4 December 2020
SFAは殻付き卵において動物用医薬品であるナイカルバジンの最大残留基準(MRLs)を300ppbと設定した。
[FSS]コロナウィルス(COVID-19)と食品
Coronavirus (COVID-19) and Food
Last updated 3 December
https://www.foodstandards.gov.scot/consumers/food-safety/coronavirus
コロナウィルスと食品についての情報更新。
[FSS]欧州連合離脱
EU Exit
Last updated 3 December
https://www.foodstandards.gov.scot/business-and-industry/eu-exit
英国の欧州連合離脱に伴い移行期間が終了することに関し、事業者向け情報とガイダンス。
[FSA]研究プロジェクト
-食品のサンプリング方針と方法の研究
Research into food sampling policies and approach
3 December 2020
https://www.food.gov.uk/research/research-projects/research-into-food-sampling-policies-and-approach
この研究は地方自治体がサンプリング方針と計画をどのように作成し、実施するかについて、そのサンプリング計画の影響及び実際にどのように役立つかについて調査する。
プラスチック製食品包装の代替物の販売と安全性分析
Market and safety analysis of alternatives to plastic food packaging
3 December 2020
このプロジェクトはプラスチック製食品包装の代替物の健康と経済の影響を調査するために行われた。
[FSA]リコール
-Meng Fuは製品が食品安全要件を満たしていないためいくつかのミートボール製品を回収措置
Meng Fu recalls several meat ball products because the products do not meet food safety requirements
3 December 2020
https://www.food.gov.uk/news-alerts/alert/fsa-prin-58-2020
Meng Fu S.H.Lは製品製造に使用した肉が食品安全要件を満たしていないため、ミートボール製品を一部回収措置。
- Lactalis Nestlé Chilled Dairy UKは洗浄溶液混入のためNescafé Shakissimo Espresso Latteを回収措置
Lactalis Nestlé Chilled Dairy UK recalls Nescafé Shakissimo Espresso Latte because of contamination with cleaning solution
4 December 2020
https://www.food.gov.uk/news-alerts/alert/fsa-prin-59-2020
Lactalis Nestlé Chilled Dairy UKは過酸化水素を含む洗浄溶液残留のためNescafé Shakissimo Espresso Latte190mlを回収。
[FSA]食品システムを移行する総合的な計画を作成‐ウェストミンスター食品栄養フォーラム政策会議でのスピーチ
Developing a comprehensive plan for transforming the food system - Address to the Westminster Food & Nutrition Forum policy conference
3 December 2020
英国のための新たな食品戦略作成について、FSA長官Emily Milesのウェストミンスター食品栄養フォーラムでの発言。
[FSA]FSA理事会は欧州連合移行期間の終了に関わる調整の進捗を歓迎する
FSA Board welcomes progress made on arrangements for the end of the EU Transition period
3 December 2020
FSA理事会がオンラインで今週行われ、欧州連合移行終了の準備及び食品過敏性プログラムに関する更新について話された。
[CFIA] リコール:ヒスタミンのためKandyブランドのTuna Dry Fishを回収措置
Kandy brand Tuna Dry Fish recalled due to histamine
December 2, 2020
https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/inspection/2020/74495r-eng.php
[FSAI] 未承認の農薬エチレンオキシドのためJacobs CrispTOASTSを回収措置
Recall of Certain Batches of Jacobs CrispTOASTS due to the Presence of the Unauthorised Pesticide Ethylene Oxide
Thursday, 3 December 2020
https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/jacbos_crisptoasts.html
製品に使用されているごま種子に未承認の農薬エチレンオキシドが検出され、オランダ産Jacobs CrispTOASTSを回収措置。製品写真あり。
[FDA]コロナウイルス(COVID-19)更新
Coronavirus (COVID-19) Update: December 3, 2020
https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-december-3-2020
(一部)
・FDAはコロナウィルス疾患に関連した未認可の不正製品のためRat’s Armyに警告文書を発する。
Rat's Army
December 02, 2020
コロナウィルス疾患2019(COVID-19)に関連する未承認かつ不正製品の問題。
(チモシンアルファ1、医薬品を含むとする「ウイルスバイオシールド」)
[RIVM]新たなCOVID-19感染報告の増加は懸念される
Increase in newly reported COVID-19 infections is cause for concern
12/08/2020
https://www.rivm.nl/en/news/Increase-in-newly-reported-COVID-19-infections-is-cause-for-concern
先週はその前の週に比べて27%(9000以上)増加。
[WHO]WHOは1億人の禁煙のための1年間キャンペーンを開始
WHO launches year-long campaign to help 100 million people quit tobacco
8 December 2020
世界禁煙デー2021に向けて、“禁煙を誓うCommit to Quit"キャンペーンを開始。
WhatsAppに禁煙チャレンジQuit Challengeを設け、「禁煙する100以上の理由」を発行
[FTC]FTCは消費者向けにCOVID-19ワクチン詐欺を避けるためのコツを発表
FTC Issues Consumer Tips for Avoiding COVID-19 Vaccine Scams
December 8, 2020
消費者向け情報提供ブログ
COVID-19ワクチンが進行中。詐欺師も間もなく
COVID-19 vaccines are in the pipeline. Scammers won’t be far behind.
December 8, 2020 by Colleen Tressler
https://www.consumer.ftc.gov/blog/2020/12/covid-19-vaccines-are-pipeline-scammers-wont-be-far-behind
詐欺に遭わないための三つの方法として
・ワクチンにお金を払うことはない。お金を要求されたら詐欺
・特別早くワクチンを受けられる、ことはない。それは詐欺
・ワクチンについて電話してあなたのクレジット番号を聞いたりすることはない。それは詐欺
論文
-COVID-19関連休校で学校は生徒に食べさせるために何をしていた?
What are schools doing to feed students during COVID-19-related closures?
8-DEC-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-12/e-was120320.php
Journal of Nutrition Education and Behaviorに発表された米国のCOVID-19パンデミック関連休校時の対応についての解析。多くの学校でホームページに給食についての言及があり食事を提供できる場所の案内があったが緊急時の対応計画はもっていなかった。食糧不足リスクの最も高い家族向けの休校に伴う緊急食事提供確保計画が必要。
(学校だけがまともな食事を食べられるところ、という子はいる)
-ビタミンの高用量で高齢者の転倒リスクに有害である可能性を研究が発見
Study finds possible harm to seniors' fall risks with higher doses of vitamin
8-DEC-2020
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-12/jhm-sfp120820.php
Annals of Internal Medicineに発表された研究で、1日1000IU(25マイクログラム相当)以上の用量は、転倒予防について200IU/日より良くはないことを示した。米国の70才以上の高齢者での試験
-WHO紀要
Bulletin of the World Health Organization
Volume 98, Number 12, December 2020, 821-908
https://www.who.int/bulletin/volumes/98/12/en/
エディトリアルの一つが抗菌剤耐性の社会・文化・経済的側面、で抗菌剤耐性社会科学国際ネットワークInternational Network for Antimicrobial Resistance Social Science (INAMRSS)を紹介している
その他
-EU農場から食卓まで戦略の有効性を評価する
Assessing the Efficacy of the EU Farm to Fork Strategy
By Jon Entine November 24, 2020
https://european-seed.com/2020/11/assessing-the-efficacy-of-the-eu-farm-to-fork-strategy/
EUの政治家はそれを「タンパク質遷移」戦略とよぶ-欧州大陸の持続可能青写真、採択に向かいつつある農場から食卓まで(F2F)助言の核心はグリーンディールにより具現化されている
欧州の世界政策への影響は膨大なのでこれを正しく捉えることが重要である。気候変動の課題がますます大きくなることを考えると大きな絵を再考しようとする努力は賞賛に値する。しかしかかっているもの大きさを考えると、この善意のピカピカの新車のデータは十分ではない。根拠が問題である。持続可能の覆いを外して中身を見てみよう。
F2Fは合成農薬の使用を劇的に削減すると同時に食糧を増産するとしている。そのためにはEUはほとんどの掛け金を有機栽培に賭けた。農薬使用を50%減らして有機栽培を7.5%から25%に増やすという。一見良さそうだがトレードオフがある。有機栽培で使われる天然化合物はより高価で有効性は低い。どうやってF2Fの目標が達成できるのだろうか?農薬は過剰に使えば健康と環境に有害だが大規模に減らすと病害虫により収穫は最大40%減る。F2FはGMのような新規技術を採用しないことにも注意が必要である。欧州以外の世界は新しい技術による合成農薬の使用削減を探るが欧州では選択肢にはない。F2Fはこうした不都合な矛盾には対応しない
(以下長い記事)
-フランスはグリホサート除草剤を諦めた農家を援助する
France to help farmers to abandon glyphosate weedkiller
DECEMBER 7, 2020
https://uk.reuters.com/article/france-glyphosate-idUKKBN28H1SZ
フランスはグリホサートを使用しないことに合意した農家に経済的援助を与える、と農業大臣が月曜日に述べた
-ウイルス被害でテンサイ収穫量が25%近く低下
Sugar output down nearly 25% in virus-hit beet crop
David Jones 07 December 2020
https://www.fwi.co.uk/arable/sugar-output-down-nearly-25-in-virus-hit-beet-crop
アブラムシが拡散させるウイルス病による被害で今年の砂糖の生産は25%近く減る予想。僅か一ヶ月前の11月には10%以上減ると予想していたがウイルスの害は最初に考えられていたより大きかった
ネオニコチノイドが使えなくなってアブラムシ対策の手段が限られる。フランスでも今期は大幅収量減が見込まれていて、政府は2021年にはネオニコチノイド種子処理の例外的使用認可を計画している。英国でも同様の対策をDefraに求めている。
-ねつ造されたオーガニック市場
The Fabricated Organic Food Market
By David Lightsey MS — December 8, 2020
https://www.acsh.org/news/2020/12/08/fabricated-organic-food-market-15200
米国農業会連合(AFBF)によると、農場や牧場を持っている家族は米国人口の2%以下であるが必要な食品の98%を生産している。他の人々は農業以外で生計を立てることを自由に選べる。その結果、消費者の多くは標準的な農業とはどういうものか、基本的な植物生理学、そして世界の70億人を食べさせるための課題、についてほとんどあるいは全く理解しない。
過去15年間、私は地元の短大で栄養の基本を教えてきた。開講の日に彼らの中に農業関係者はいるかと尋るが、誰もいないか2%以下である。農業生産の多いカリフォルニアのKern郡で、である。残り98%、私もあなたも、根拠のない化学物質恐怖情報の簡単な標的になる。
このイラストはUSDAの有機認証マークであるが、これの意味はなんだと思う?オーガニック農産物は慣行栽培農産物より安全で栄養があると思うか?と尋ねると圧倒的にイエスと返ってくる。しかしUSDAはこのシールが安全性や栄養に関するものではないと明言している。
「オーガニックラベルはマーケティングツールである。それは安全性に関するものでは無い。栄養や品質についてのものでもない」
2014年のAcademic Reviewsによるレビューでは、消費者は虚偽または誤解を招く認識に基づいて高価な有機食品に大金を使っていることを報告している。
これから数週間にわたって、The Myths of Nutrition Scienceからオーガニック対慣行栽培食品について検討していく。
The Myths of Nutrition Science.
By David Lightsey
1st Edition 14 November 2019
https://www.taylorfrancis.com/books/9780429331336
目次
1.消費者/アスリートの栄養情報源
2.「ヘルスニュース」
3.ケモフォビア(化学物質恐怖症)とオオカミ少年
4.ねつ造されたオーガニック市場
5.肥満
6.アスリートのプロテイン需要
7.ほとんどの人にとってサプリメントにメリットはないだろう3つの理由
8.抗酸化サプリメント
9.サプリメント
10.抗炎症、デトックス、ケトジェニックダイエット
11.遺伝子組換え食品
12.種々雑多な神話とデマ
-水面下で:ソーシャルメディア上のCovid-19ワクチンの逸話、デマ、そしてデータ不足
Under the surface: Covid-19 vaccine narratives, misinformation and data deficits on social media.
First Draft press release, Nov 12, 2020
Executive summary
報告本文
英語、スペイン語、フランス語のソーシャルメディアでのワクチンに関する矛盾した物語のマッピング
2020年6月15日から9月15日までのTwitter, Instagram, Facebook Pagesおよび public Facebook Groupsの “vaccine”あるいは “vaccination”を含む14,394,320投稿からそれぞれのプラットフォームと言語の引用トップ100(合計1200投稿)を解析
最も多く話題になっていたのは政治的経済的動機、次いで安全性有効性必要性、開発やアクセス、陰謀論、自由、倫理と宗教、の順
(陰謀論コンテンツの代表例がマイクロチップを埋め込んで操作するためのワクチン、という主張だけれどそれに伴う画像がセーラームーンなのは何故)
-コンシューマーリポート
FDAは未承認がん「治療」Black Salveを追跡。仕事を完了できなかった。
The FDA Went After Black Salve, an Unproven Cancer 'Cure.' It Failed to Finish the Job.
By Ryan Felton December 01, 2020
FDAはその製品について重大な懸念をもっているが、今でも消費者は入手できる
Black Salveの歴史を含む長い文書。
(この手のがん代替療法は取り締まりが非常に難しい。詐欺師だけでなく「善意の」厄介な人たちがたくさん絡む)