2021-02-22

[HK]食品中の部分水素添加油脂(PHOs)排除のコードを読み解く

Cracking the Codes of Eliminating Partially Hydrogenated Oils (PHOs) in Food

17 Feb 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_175_02.html

長い間、部分水素添加油脂(PHOs)は、マーガリン、スプレッド、植物性ショートニング、乳化剤の生産や揚げ物に、またパンのフィリング、ケーキ、ベーカリー製品のパイ生地など多くの食品の原料として使用されてきた。だが、PHOsはヒトの健康に害を及ぼす原因となる工業生産されたトランス脂肪酸(IP-TFAs)の主犯であるであることも有名である。これにより疑問が生じる。どうすればPHOs と IP-TFAsを食事から取り除ける?この記事ではPHOsに関する専門用語を解読し、消費者や販売業者にPHOsが使われていない食品を見つけるための秘訣を明らかにする。

PHOs: IP-TFAsの原因

植物油は最終製品の質感、安定性、保存期間を変えるために水素添加される。

油は不完全に水素添加されると半固体または固体のPHOsを作り出すが、完全に水素添加されると室温でワックス状の脂肪、完全水素添加油脂を作り出す。前者の工程では、結果として、総脂肪酸の25%~ 50%の大量のIP-TFAsが生じる可能性がある。

コード1:PHOsは多くの食品に潜む可能性がある。

PHOが含まれる原料で食品を製造することを避けるために、販売業者は卸売業者にPHOを含まない原料を提供するよう、あるいは世界保健機関(WHO)の推奨する、より健康的な代替品を使うよう依頼できる。

 

図2:販売業者は (1)成分表を読む、(2)製品仕様書を入手することにより食品中のPHOsを確認でき、 (3)不飽和脂肪を多く含む油を使用する、(4)水素添加以外の工業工程で特定の油脂製品を調達するなど、PHOsをより健康的な代替品の原料に置き換えることができる。

 

PHOsやIP-TFAsを避ける?TFA量を読み取る

TFAsは少なくとも1つのトランス二重結合からなる不飽和脂肪酸である。製品の脂肪含有量の約50%に相当するほとんどのTFAsは、食品の製造に使用される合成脂肪、すなわちIP-TFAsである。TFAsは、私達の血中の「善玉」コレステロールを下げ「悪玉」コレステロールを増やし、結果として冠動脈性心臓病のリスクを増すことで、私達の心臓の健康を二重に脅かす。

 

コード2:栄養成分表示で総脂質のわりにTFAsが多いことは、植物油で作られた食品では特に、IP-TFAs あるいはPHOsがその食品に添加されている可能性が高いことを示す。原料にPHOsが含まれる食品を避けるために、TFAsの低い、あるいはない食品を選び、入手すること。

 

より健康的な代替品はすぐそこにある

食品製造業者は様々な理由で油脂を使用する。それらは伝熱媒体、剥離剤、潤滑油、防湿剤として使用されることがある。また、風味のキャリアや放出手段として、口当たりよく溶けやすくし、オイルつなぎ、クリーム状にし、ラミネート加工するために、こくや質感を作るのに使用することもできる。食品中の油脂の機能や供給源を解明した後、販売業者が食品中の工業生産されたトランス脂肪代替品のガイダンスに従うことにより、PHOsを含むこれらの原料を置き換えることができる。

より健康的な代替品は飽和脂肪酸が最も少なく、不飽和脂肪酸が最も多くなければならない。また、飽和脂肪の含有量は、製品に使用されている飽和脂肪とPHOのトランス脂肪の合計よりも少なくする必要がある。脂肪が伝熱媒体、剥離剤、潤滑油(揚げ物用など) としてのみ必要な場合、高オレイン酸キャノーラ油などのすぐに酸化しない液体油を使用すること。「ボディ」や飽和脂肪の他の機能性を必要とする他の製品には、技術の組み合わせ(混ぜ合わせるなど)が製品の組成変更に最適である。

 

コード3:PHOsは特定の工業工程を必要とするため地元の油脂製造者に生産されておらず、ケータリングやベーキング産業の多くの油輸入業者や販売業者は、食品を製造するのにPHOのない原料を輸入している。製品の改変が必要な場合、販売業者は必要に応じてその製品の成分詳細を卸売業者とチェックできる。

PHOsは、消費者、販売業者、政府の三者の努力で私達の食事から排除することができる。フードサプライチェーンの供給源からPHOsの存在を効果的に排除するために、消費者はTFAsの少ない食品を選び、製造業者は食品中のPHOsを置き換え/組成変更し、私達は食品中の有害物質規制(Cap. 132AF)に提案された修正案にあなた方の支援を求める。この提案はPHOsを食品中の禁止物質と見なし、水素添加油の表示条件を規定している。3ヶ月間のパブリックコメント募集は2021年3月15日に終了予定。

 

[HK]CFSは肉に使用される二酸化硫黄に関する的を絞った調査の結果を発表する

CFS announces test results of targeted surveillance on use of sulphur dioxide in meat

Thursday, February 18, 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20210218_8522.html

CFSと食品環境衛生署(FEHD)は本日、肉への二酸化硫黄使用に関する的を絞った食品調査結果を発表した。560件の肉のサンプルが検査され、2件から二酸化硫黄が検出された。

 

[EU]RASFF Week 07-2021

警報通知(Alert Notifications)

南アフリカ産ライチの亜硫酸塩非表示(27.3; 49 mg/kg)、未承認物質エチレンオキシドで汚染された可能性のある有機粉末ショウガを含むオーストリア産有機スパイスミックスの市場からの撤退、インド産有機粉末ショウガの未承認物質エチレンオキシド(10.9 mg/kg)、イタリア産原料クロアチア産ひまわり油漬アンチョビフィレのヒスタミン(517.1 mg/kg)、エジプト産塩水入りブドウの葉のシペルメトリン(0.33 mg/kg)・ペンコナゾール(0.21 mg/kg)・ルフェヌロン(0.37 mg/kg)・アセタミプリド(0.14 mg/kg)・チオファネートメチル(2.9 mg/kg)・チアメトキサム(0.06 mg/kg)・ジメトモルフ(0.045 mg/kg)・ボスカリド(0.62 mg/kg)・未承認物質プロフェノホス(0.11 mg/kg)およびカルベンダジム(2.1 mg/kg)、スペイン産ジャガイモの未承認物質クロルピリホス(0.049 mg/kg)、インド産スペイン経由冷凍アジアンドウイカのカドミウム(2.7 mg/kg)、スペイン産ドイツ経由唐辛子調味料のオクラトキシンA (32.4 µg/kg)、

注意喚起情報(information for attention)

インド産冷凍キハダマグロのアスコルビン酸(E300) (620 mg/kg)未承認、米国産食品サプリメントの未承認新規食品成分サルトリイバラ・スコブニカウリスSmilax scobinicaulis (laxogenin)、トルコ産レッドグレープフルーツの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.044 mg/kg)、トルコ産マンダリンのピリミホス-メチル(0.03 mg/kg)および未承認物質クロルピリホス-メチル(0.15 mg/kg)、インド産有機ターメリック粉末の未承認物質エチレンオキシド(183 mg/kg)、インド産ショウガ粉末の未承認物質エチレンオキシド(85.9 mg/kg)、米国産食品サプリメントの未承認新規食品成分(テアクリン)、米国産食品サプリメントの未承認物質ヒューペルジンA、スペイン産チルド調理済バナメイエビの亜硫酸塩高含有(241 mg/kg)、米国産食品サプリメントの未承認新規食品成分(テアクリン)、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

オンライン販売されている食品サプリメントの未承認物質5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)、オーストリア産補完飼料の未承認飼料添加物カンナビジオール(CBD)、オランダ産CBD抽出物入り飼料材料の未承認飼料添加物カンナビジオール(CBD)、中国産ブンド焼型と接触した食品の官能特性の低下および内部コーティングの剥離、中国産ポーランド経由プラスチックボトルと接触した水の官能特性の低下、

通関拒否通知(Border Rejections)

マダガスカル産ササゲの未承認物質クロルピリホス(0.026 mg/kg)およびカルバリル(0.11 mg/kg)、トルコ産煎った塩味ピスタチオのアフラトキシン(B1 = 24.53 µg/kg)、スリランカ産未承認新規食品ユカン(Phyllanthus emblica)、エジプト産チリペッパーのオキサミル(0.14 mg/kg)、インド産オクラの未承認物質エチレンオキシド(0.14 mg/kg;0.58 mg/kg)、トルコ産生鮮ペッパーの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.122 mg/kg)、ジョージア産ヘーゼルナッツ穀粒のアフラトキシン(B1 = 12.8; Tot. = 14 µg/kg)、トルコ産煎った殻付きピスタチオのアフラトキシン(B1 = 66; Tot. = 75 µg/kg)、トルコ産ザクロのイマザリル(0.942 mg/kg)、スリランカ産ビスケットの不十分な表示(ピロ亜硫酸ナトリウム-E223の強調表示なし)、

 

ゴマ製品のエチレンオキシドの検出:警告 12件、注意喚起情報 6件、

 

[ヘルスカナダ] 助言

未承認の製品は深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある(パート 1/2)

Unauthorized products may pose serious health risks (Part 1)

Unauthorized products may pose serious health risks (Part 2)

February 18, 2021

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2021/75021a-eng.php

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2021/75025a-eng.php

ヘルスカナダは精力剤、減量用、活力剤あるいは「ポッパーズ」として販売されている未承認の健康製品には危険な成分が含まれている可能性があり、深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある健康製品に関して市民に助言し、情報を更新している。掲載の製品はダポキセチン、flibanserin、ポッパーズ、シルデナフィル、タダラフィル、ヨヒンビンを含む。

 

-意図しない成人用アセトアミノフェン錠の幼い子供への暴露は深刻な健康リスクを引き起こす可能性がある

Unintentional exposure of young children to adult acetaminophen tablets may pose serious health risks

February 19, 2021

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2021/75029a-eng.php

ヘルスカナダは成人用アセトアミノフェンが、子供にとって赤くて甘いキャンディのようで飲みやすく、容器が赤く、歯車状の蓋がおもちゃのようなので、子供が誤飲しないよう注意を呼びかけている。

 

-ビタミンD汚染濃度に危険性があるため、Perfect Sports シリーズのPure Creatine ( クレアチンパウダーとして知られる)を一部回収

Recall of one lot of Perfect Sports Core Series Pure Creatine (also known as Creatine Powder) due to dangerous levels of Vitamin D contamination

February 21, 2021

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2021/75037a-eng.php

ヘルスカナダは製品にビタミンD含有が許可されておらず、Genex NutraceuticalsがPerfect SportsシリーズPure Creatine (クレアチンパウダーとして知られる) (NPN 80012948)を回収中として市民に助言している。

 

[FDA] リコール

-Aaron’s Gourmet Smoked Fishは許可と定期的な監視なく生産したスモーク魚製品を回収措置

Aaron’s Gourmet Smoked Fish Recalls Smoked Fish Products Produced Without Licensure and Regulatory Oversight

February 18, 2021

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/aarons-gourmet-smoked-fish-recalls-smoked-fish-products-produced-without-licensure-and-regulatory

Aaron’s Gourmet Smoked Fishは州機関の許可と定期的な監視なく、生産したガラス瓶入り及び真空包装のスモーク魚製品を回収措置。

 

-NDAL MFG 社はManukaGuardアレルクレンズ鼻スプレーを酵母汚染のため全国自主回収

NDAL MFG INC Issues Voluntary Nationwide Recall of ManukaGuard Allercleanse Nasal Spray Due to Contamination with Yeast

February 10, 2021

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/ndal-mfg-inc-issues-voluntary-nationwide-recall-manukaguard-allercleanse-nasal-spray-due

マヌカハニーの点鼻スプレー

(蜂蜜鼻に入れるのやだな)

 

[BfR]コロナモニター

BfR-Corona-Monitor - as to 16 - 17 February 2021

19.02.2021

https://www.bfr.bund.de/cm/349/210216-bfr-corona-monitor-en.pdf

予防接種への支持率が下がっている

60才以上はコロナ接触アプリを使う率が低く(24%)、コロナ対策としての接触制限や休校、レストランの閉鎖を支持する割合が他の年代より高いのに自分が家族や友人と会わない人の割合は他の年代より低い

 

[RIVM]報告

消費者製品データベースに基づく化学物質と消費者製品の選択とランキング:NVWAの消費者製品サプライチェーン解析に使われる

Selection and ranking of chemical substances and consumer products based on a consumer product database : To be used in the NVWA analysis on the supply chain of consumer products

19-02-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/selection-and-ranking-of-chemical-substances-and-consumer-products-based-on-consumer

この報告はオランダの消費者が使う製品に含まれる化学物質の解析結果である。オランダ食品消費者製品安全機関(NVWA)がこの結果を利用して費者製品サプライチェーンのリスクを決める

主にDIY製品で塗料や建材、化粧品。

 

[COT]マイクロプラスチックへの暴露に由来するリスクの可能性についての包括的声明

Overarching statement on the potential risks from exposure to microplastics

2021

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2021-02/COT%20Microplastics%20Overarching%20Statement%202021_final_1.pdf

・定義

マイクロプラスチックとナノプラスチックはそのサイズでのみ区別する

マイクロプラスチック

ナノプラスチック

・タイプ

マイクロプラスチックは二つの主要なタイプに分けられる。意図的に小さく作られたもの、一次マイクロプラスチックと、環境中でより大きな断片から小さくなった二次マイクロプラスチック。それとは別にタイヤのゴムの粒子についてはマイクロプラスチックに含めるかどうかについて議論がある

・特徴

・ハザード同定

ハザードに関係する可能性のある特徴は、物理的形状、化学組成、代謝あるいは分解、バイオフィルムの存在

・検出法

・暴露源

食品や飲料水と空気(経口と吸入)

・他機関の評価

・COTの評価

データが無いので現時点で有害影響についてフルリスク評価はできない

・リスク評価のための研究の優先事項

・結論

タイヤ粒子は別に検討したい、共通した分析法がないのが最大の問題、食品や水に存在するマイクロプラスチックは環境や屋内外の空気、埃、土壌など他の暴露源を考慮した全体的文脈で評価すべき、等。

(概要版はもうすぐ、とある)

 

[Codex]健康的な明日のために今安全な食品を

Safe food now for a healthy tomorrow

18/02/2021

http://www.fao.org/fao-who-codexalimentarius/news-and-events/news-details/en/c/1375906/

 

[NASEM]特集:地方の水道システムに迫る危機?

A Looming Crisis for Local U.S. Water Systems?

February 19, 2021  By Sara Frueh

https://www.nationalacademies.org/news/2021/02/a-looming-crisis-for-local-u-s-water-systems

多くの都市で、人口減少と老朽化するインフラが水を入手しにくくなることを意味する

米国の水道料金がますます家計に占める割合が大きくなっていて、低所得の家庭では困難になってきている。例えばノースカロライナの多くの地域では、最低賃金で働く人は月に4-5日、年間50日を6人家族の水道料金のために働かなければならない。他の料金に比べて水道料が最も早く値上がりしている。このコスト増の問題と理由をMartin Doyle博士が説明する。

「フリントの水危機はより大きな問題の象徴だった」

 

[NASEM]産まれたときから24ヶ月までの乳幼児を食べさせる:既存のガイダンスの要約

インタラクティブ要旨

Feeding Infants and Children from Birth to 24 Months: Summarizing Existing Guidance

Interactive Overview

https://www.nap.edu/resource/25747/interactive/

乳幼児を食べさせることについての助言は至る所にある-ウェブサイト、ソーシャルメディア、パンフレット、本など。情報が多い上に常に変化している。こうした課題を認識して、CDCがNASEMに2才以下の乳幼児の食事に関する関連文書全体で取り扱われているトピックスの包括的リストを作り、それぞれの助言の根拠の種類を記し、食事ガイドライン伝達とコミュニケーションを支援するための戦略文書を評価する専門委員会を設立するよう要請した

「産まれたときから24ヶ月までの乳幼児を食べさせる:既存のガイダンスの要約」は現在の食事に関する助言の風景をレビューした。委員会が同定した権威ある情報源の出しているガイドラインは43である。

一貫性がないのは主に年齢や年齢範囲(何ヶ月からピーナッツを与えるかとか母乳をいつまで続けるか、といった)

 

[FSA]英国の食品アナフィラキシー-国のデータを解析してわかったこと

Food anaphylaxis in the UK - what we've learnt by analysing national data

Ross Yarham, Senior Allergen Risk Assessor, Posted on:18 February 2021

https://food.blog.gov.uk/2021/02/18/food-anaphylaxis-in-the-uk-what-weve-learnt-by-analysing-national-data/

COVID-19パンデミックの公衆衛生への際だった教訓の一つは、事態を正確に掴むにはデータの正確な解釈が重要である、ということである

FSAにとって、それは食物アレルギーとアナフィラキシーの率について特にあてはまる。しかし一般にデータへの理解は乏しくしばしば間違った解釈の報道がみられる。この間違った解釈が最近のNHSのデータを使ったFSAのプロジェクトの焦点である。

アレルギーデータの間違った解釈

食物アレルギーの重要データ源としてアナフィラキシーによる入院があるがデータは複雑でコードの解釈には専門性が必要である。メディアの誤報により人々のアナフィラキシーへの理解はさらに複雑化する。全原因でのアナフィラキシーによる入院を全て食物アレルギーのせいにしたりする。入院が単に定期検査や診断後のフォローアップであってもアレルギーのせいだと解釈したりする。食品誘発性のアレルギー反応はニュースでよく取り上げられるので食物によるアナフィラキシーでの死亡が増えているように感じられるが本当にそうだろうか?

誤報されているアナフィラキシーデータの研究

FSAが出資してImperial College Londonの研究者が英国の1998年から2018年のアナフィラキシーによる入院とそれに関連する死亡の傾向を同定した

食物アレルギーの影響を理解する

食物関連アナフィラキシーの死亡率

ニュースの見出しで近年増えているような印象を与えるが、実際は逆。食物アレルギーによるアナフィラキシーでの死亡は希である。入院は増えているものの死亡は0.7%から0.3%に減っている

最も致死的アレルギー反応を引き起こしているアレルゲンは

一部の人には驚きかもしれないが、それはピーナッツやナッツでは無く牛乳。

致死的アレルギー反応の性差

思春期前は男の子が多く15才以降で逆転する

 

[WHO]WHO事務局長のタンザニアとCOVID-19についての声明

WHO Director-General's statement on Tanzania and COVID-19

20 February 2021

https://www.who.int/news/item/20-02-2021-who-director-general-s-statement-on-tanzania-and-covid-19

COVID-19対策をするよう、データを報告するよう求める

外国や近隣諸国に旅行したタンザニア人が多数COVID-19陽性になっている。このことはタンザニアで対策が必要なことを強調する

(国内では国民の合意で無いことにした、としても隣国は困るよね)

 

論文

-精製穀物を多く食べることは心臓発作と死亡リスクを増加させる:SIMON FRASER大学の研究者

Eating more refined grains increases risk of heart attack & death: SFU researcher

19-FEB-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-02/sfu-emr021921.php

BMJに発表された研究が、クロワッサンや白パンなどの精製穀物を多く食べることが主要心血管系疾患、脳卒中、死亡リスクの高さと関連することを発見した。PUREスタディの137,130人16年21カ国のデータ解析。1日あたり精製穀物を7回分以上食べることが早期死亡リスク27%増加と関連。全粒穀物と白米を食べることに有意な健康への悪影響はみつからなかった。

(分類が全粒穀物、精製穀物、白米の三種類。7 servings/dayは精製穀物350g以上。精白小麦だけで350g毎日って日本人ではいないと思う。小麦とコメでは精製の影響は同じではないだろうとは思うので分離するのは賛成)

 

その他

-CFIは薬剤師に消費者をホメオパシーニセ医薬品から遠ざけるように強く求める

CFI

CFI Urges Pharmacists To Steer Consumers Away From Homeopathic Fake Medicine

February 16, 2021

https://centerforinquiry.org/press_releases/cfi-urges-pharmacists-to-steer-consumers-away-from-homeopathic-fake-medicine/

詐欺的製品は医薬品と同じように扱うべきではない

(詐欺的健康食品をすすめる薬剤師が日本にもいる。薬学教育の敗北)

 

-BioCloudの科学は宙に浮いている

BioCloud’s Science Is up in the Air

Jonathan Jarry M.Sc. | 18 Feb 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/covid-19-critical-thinking-general-science/bioclouds-science-air

カナダの企業の空中コロナウイルスを検出するという解決策は多くの重要な疑問を残す

壁に掛けた装置が空気を継続的に監視してコロナウイルスがあると警告するというBioCloudという装置がオンタリオのCEMSIという会社から発売されている。メディアではBioCloudが誇大に宣伝され、カナダ科学研究評議会から5万ドルの連邦研究費を提供されるとオンタリオ発電機から75万ドルのemission orderを受けとりオンタリオ政府からは200万ドルの生産加速のための誓約をとりつけた。株価は上がった。会社によるとこの装置は6-15分ごとに室内の空気を監視してコロナウイルスをチェックする。装置内の検出チャンバーと試薬はコロナウイルスを検出したときあるいは3-4ヶ月に一回代えるだけでいいという。何がおこっているのか?会社は参照文献を発表しているので専門家に見てもらった

(以下この装置がどれほど根拠があるのか探った長い解説。オンタリオ政府の経済大臣が入れ込んで投資している。限りなく怪しいのに。)

 

-より良く考えるためのコツ:そんなに完全ではない記憶能力

Tips for Better Thinking: Not-So-Total Recall

Jonathan Jarry M.Sc. | 16 Feb 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/critical-thinking/tips-better-thinking-not-so-total-recall

記憶を探るのはある種の科学研究にとっては有害であるかもしれない

あなたは先月卵を何個食べましたか?一部の人にとっては答えは簡単にゼロかもしれないが、卵を食べる人にとっては記憶を探る必要がある。科学者は何かに暴露されることと病気の関係を探るのが大好きである。例えばハンプティ・ダンプティ病というのがあったとして、卵をたくさん食べるとハンプティ・ダンプティ病になるだろうか?この疑問に応える簡単な方法は二つのグループの研究参加者に先月あるいは昨年卵をどのくらい食べたか尋ねることだ。片方はハンプティ・ダンプティ病で片方はそうではない。これを症例対照研究といい、科学者はこの二つの群の卵の摂取量を比べる。しかしこの種の「昔を振り返る」研究には残念ながら思い出しバイアスという落とし穴がある。ハンプティ・ダンプティ病のある人と無い人では卵の摂取量の思い出し方に違いがある。病気の人は原因を探していて卵が原因かもしれないというニュースをどこかで見聞きしていると卵を食べたかどうか聞かれたときに、病気でない人よりより一生懸命卵の摂取記憶を探る。我々の記憶はコンピュータのファイルを検索するようにはできておらず、常に作り替えている。人生で驚いたときの記憶が正しいからといって我々の記憶が正確だとは限らない。

しかし簡単なために人々の記憶に頼った研究は広く行われている。しかしこの簡単さは正確さを犠牲にしている。思い出しバイアスを避けるには人々をリアルタイムで追跡するして記録することだがそれは簡単ではない。

だから経口避妊剤と乳がん、タルクと卵巣癌、携帯電話と小指のがんの関連を示す新しい研究を読むとき、その研究は記憶に頼っているかどうかを検討することを忘れずに。

あなたは先月何個卵を食べましたか?

 

-3ヶ月の赤ちゃんにカッピング治療をしている写真が憤りを呼ぶ

Photo of three-month-old baby receiving cupping treatment causes outrage

Leesa Smith,  FEBRUARY 6, 2021

https://www.news.com.au/lifestyle/parenting/babies/photo-of-threemonthold-baby-receiving-cupping-treatment-causes-outrage/news-story/22ce8b10672c81183ccb6cd54fa48c2a

警告:悲惨な画像がある

自称カッピングの専門家が小さい赤ちゃんに治療をしている写真が憤りを引き起こした。Mustafaと名乗るイスタンブールのUskudar地方の「カッピングセンター」の自称専門家がソーシャルメディアに赤ちゃんを治療している画像をシェアした。カッピングの宣伝として。間もなくソーシャルメディアが怒りを表明する人で溢れた。ほとんどがカッピングに反対する中一部ポジティブなコメントもあった。

 

-100人近くのOdisha村民が結婚式の祝宴後食中毒

Nearly 100 Odisha villagers fall ill due to food poisoning after marriage feast

21st February 2021

https://www.newindianexpress.com/states/odisha/2021/feb/21/nearly-100-odisha-villagers-fall-ill-due-to-food-poisoning-aftermarriage-feast-2267018.html

嘔吐、腹痛、吐き気。インド。

(相変わらず集まってるんだな)

 

-Jacqueline Rowarth博士:農薬とがん

Dr Jacqueline Rowarth: Agrichemicals and the State of Cancer

17 Feb, 2021

https://www.nzherald.co.nz/the-country/news/dr-jacqueline-rowarth-agrichemicals-and-the-state-of-cancer/P4NJZJ67KYSQ6ARWFATJ7L54JM/

ニュージーランドの2020年がん報告は田舎の農民にとって良いニュースだった、とJacqueline Rowarth博士は書く

今月がんコントロール局から2020ニュージーランドがん報告が発表された。メディアは悪いニュースに注目氏、良い知らせは伝えられない

良い知らせは、がん全体の発症率が都市部に住む人より田舎に住む人の方が25%低いということである。

 

The State of Cancer in New Zealand 2020

https://teaho.govt.nz/reports/cancer-state

(不平等はマオリとの格差)

 

-Bill Gatesが豊かな国は「100%合成牛肉」を食べるべきと言って炎上

Bill Gates roasted for saying rich countries should eat ‘100% synthetic beef’

Nicole Lyn Pesce  1 day ago

https://www.msn.com/en-us/money/markets/bill-gates-roasted-for-saying-rich-countries-should-eat-e2-80-98100-25-synthetic-beef-e2-80-99/ar-BB1dK3AS

火曜日に発売の新しい本「紀行惨劇の避け方:解決法と必要な革新」のなかでメタン排出抑制のために合成肉に代えることを求めている

 

-アフリカはタンザニアの反ワクチン大統領を抑制するとき

It's time for Africa to rein in Tanzania's anti-vaxxer president

Vava Tampa  Mon 8 Feb 2021

https://www.theguardian.com/global-development/2021/feb/08/its-time-for-africa-to-rein-in-tanzanias-anti-vaxxer-president

John Magufulの思慮に欠けるCovidの影響無視は地域の陰謀論を加速し命を危険にさらす

昨年神がCovidを根絶したと主張してからワクチンを否定し続けているMaguful大統領に、多くの人が疑問を提示している