2021-03-22

[HK]ニュースレター

Food Safety Focus

17 March 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/files/FSF176_2021_03_17.pdf

掲載項目

- 好きであろうと嫌いであろうと:盆菜(プーンチョイ)とその微生物リスク

- 食品施設での適切な衛生慣行

- ベジタリアンの食事のナトリウムと総脂肪量

Sodium and Total Fat Contents of Vegetarian Food

17 Mar 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_176_03.html

ベジタリアン料理は健康的な選択肢として高く評価されており、ベジタリアン料理に含まれるナトリウムや総脂肪はめったに気にされない。食品安全センターは最近、この国のベジタリアン料理に関する消費者委員会との共同研究結果を発表した。一般的にナトリウムや総脂肪は多く含まれないが、ごく一部に他と比較してナトリウムと総脂肪が多いものがあった。ソースでナトリウムが追加され、揚げ物などの調理方法は料理の総脂肪含有量が増える。ベジタリアンバーガーを健康的な選択肢と考える人もいるが、実際にはビーフバーガーより多いナトリウムを含んでいた。

ベジタリアン食品中の塩や総脂肪を減らすために、事業者はナトリウムと総脂肪の少ない原料を選ぶことができる。ソースは別に出すことができる。消費者は注文時に、食塩の少ない油の少ない食品の選択肢を求めたり、1回の摂取量を減らしたりできる。食品をソースに浸す前に、まず食品を味わって、必要に応じて軽く浸すよう助言する。

- デンプン質の多い焼き物や揚げ物を調理する際には「黄金色にしよう」

‘Go for Gold’ When Preparing Baked and Fried Starchy Dishes

17 Mar 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsf_176_04.html

電気オーブンやエアーフライヤーなどの小型調理家電の人気が高まるにつれて、より意欲的な家庭料理人は、COVID-19パンデミック中にソーシャルディスタンスを保ちながら自分のキッチンで新しい料理を調理しようとしている。

ジャガイモ、菓子パン、クッキー、パンなどデンプン質の多い食品を調理する際に、高い調理温度、たいてい120°C以上で、アミノ酸アスパラギンとブドウ糖や果糖のような還元糖が存在するとアクリルアミドの形成を促す。アクリルアミドは調理工程で生じる汚染物質である。この物質は遺伝子に害を及ぼす可能性があるので、摂取量はできる限り低く保たなければならない。デンプン質の多い食品を調理する際には、「黄金色にする」ことでリスクを減らすことができる。一般的にデンプン質の多い料理を調理する際には、黄金色やより明るい色にすること。アクリルアミドは長時間高すぎる温度で調理しないことで減らすことができる。消費者が食品中のアクリルアミドを完全に避けるのは非現実的だが、果物や野菜を多く含む健康的でバランスのとれた食事を維持することでリスクを減らすことができる。

 

[HK] エチレンオキシドの可能性のためスペイン産香味料を食べないよう呼びかける

CFS urges public not to consume seasoning from Spain with possible presence of ethylene oxide

19 Mar 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/whatsnew/whatsnew_fa/2021_421.html

食品安全センターはエチレンオキシドの可能性のためRASFFの通知を受け、ごま種子を使用したスペイン産香味料を販売、使用、消費しないよう助言する。

 

[EFSA]意見等

-食品改良剤(食品酵素、食品添加物及び食品香料)についての申請準備のための行政ガイダンス

Administrative guidance for the preparation of applications on food improvement agents (food enzymes, food additives and food flavourings)

EFSA Journal 2021;18(18):EN-6509 19 March 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6509

この文書は、EFSAが評価することになる食品酵素、食品添加物、食品香料に関する申請を提出する申請者へのガイダンスを提供する。

 

-栄養素でもある規制対象製品の健康に基づく指標値(HBGVs)の導出についてのEFSAの声明案に関するパブリックコメント募集結果

Outcome of the public consultation on draft EFSA Statement on the derivation of Health‐Based Guidance Values (HBGVs) for regulated products that are also nutrients

EFSA Journal 2021;18(18):EN-6480 18 March 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6480

この報告書は、「健康に基づく指標値(HBGV)栄養素と添加物」に関する、科学委員会の分野横断的な作業グループによる検討後に受け取って対処したコメントや、2021年2月17日の科学委員会本会議での議論を提示している。

 

[EU]RASFF Week 11-2021

警報通知(Alert Notifications)

コロンビア産ウチワサボテンの未承認物質ジチオカルバメート(0.21 mg/kg)、ドイツ産原料セルビア産ひいたコーヒーのオクラトキシンA (7.6 µg/kg)、ベルギー産ピンク色のレタスのピラクロストロビン(3.4 mg/kg)、スロバキア産急速冷凍ほうれん草のピュレが原因と疑われる食品由来アウトブレイク(トロパンアルカロイド類)、中国産ソースパンからのクロム(最大 0.516 mg/kg)・鉛(最大 0.04 mg/kg)・アルミニウム(最大 11.9 mg/kg)・ニッケルl (最大2.12 mg/kg)・マンガン(最大 10.6 mg/kg)及びコバルト(最大 3.23 mg/kg)の溶出、オランダ産バスマティ米のオクラトキシンA(5.26 µg/kg)、中国産梨の未承認物質クロルピリホス(0.023 mg/kg)、トルコ産ベジタブルギーのグリシジルエステル類(4998 µg/kg)、エジプト産オレンジの未承認物質クロルピリホス(0.04 mg/kg)、イタリア産白ワインの鉛(0.23 mg/kg)、トルコ産オランダ経由ザクロのイマザリル(0.96 mg/kg)、トルコ産オランダ経由ピンクグレープフルーツの未承認物質クロルピリホス(0.029 mg/kg)及びクロルピリホス-メチル(0.043 mg/kg)、

注意喚起情報(information for attention)

マルタ産チルド鯛の未承認物質クリスタルバイオレット(2.6 µg/kg;5.4 µg/kg)及びロイコクリスタルバイオレット(2.7 µg/kg;5.6 µg/kg)、トルコ産ラトビア経由グレープフルーツの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.185 mg/kg)、エジプト産飼料用ヒマワリ種子のアフラトキシン(B1 = 122.42 µg/kg)、パキスタン産冷凍ツナのカドミウム(0.464; 1.39 mg/kg)及びヒスタミン(810 mg/kg)、チェコ共和国産B17食品サプリメントのシアン化物高含有(アミグダリン: 84.7 mg/kg)、トルコ産イタリア経由グレープフルーツのプロクロラズ(0.26 mg/kg)・未承認物質クロルピリホス-メチル(0.16 mg/kg)及び酸化フェンブタスズ(0.5 mg/kg)、エジプト産オランダ経由オレンジの未承認物質クロルピリホス(0.032 mg/kg)、エジプト産オレンジの未承認物質クロルピリホス(0.026 mg/kg)、ボスニア・ヘルツェゴビナ産ミツバチ用飼料の未承認飼料添加物:タイムセルピルム・セイヨウイラクサ・キダチハッカ・セージ・ローズマリー抽出物及びオイル、

フォローアップ用情報(information for follow-up)

ドイツ産未承認新規食品CBDオイルのテトラヒドロカンナビノール(THC)、中国産オランダ経由竹製飲料カップからのホルムアルデヒドの溶出(7 mg/kg)、ギリシャ産有機キュウリのキャプタン(0.158 mg/kg)、インド産粉末クミンのチアメトキサム(0.18 mg/kg)・クロチアニジン(0.23 mg/kg)・イミダクロプリド(0.29 mg/kg)及び未承認物質クロルピリホス(0.057 mg/kg)、エクアドル産ラトビア経由バナナの未承認物質クロルピリホス(0.033 mg/kg)、ギリシャ産プラスチック皿からの高濃度の総溶出量(33.25 mg/dm²)、スウェーデン産各種食品サプリメントからのピペリンの高摂取量(1.75 mg)、オランダ産有機ヘンプ食品のテトラヒドロカンナビノール(THC) (最大 0.18 %)及び未承認新規食品成分カンナビジオール(CBD)、ハンガリー産食品サプリメントの安全でない成分アシュワガンダ、

通関拒否通知(Border Rejections)

エジプト産オレンジの未承認物質クロルピリホス(0.041 mg/kg;0.027 mg/kg;0.028 mg/kg)、中国産小麦ベーススナックの着色料サンセットイエローFCF(E110)の未承認使用、米国産アーモンドのアフラトキシン(B1 = 11.0 µg/kg)、中国産ノンアルコール飲料の未承認新規食品成分キク、エジプト産ベビーポテトのホスチアゼート(0.05 mg/kg)、インド産タマネギ粉末の未承認物質エチレンオキシド(0.54 mg/kg)、スリランカ産チリフレークのアフラトキシン(B1 = 20.6; Tot. = 22.3 µg/kg)、アルゼンチン産ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 8.6; Tot. = 10 µg/kg)、イラン産トルコから発送したピスタチオ穀粒のアフラトキシン(B1 = 14; Tot. = 32 µg/kg;B1 = 204 mg/kg)、英国産食品サプリメントの未承認物質シルデナフィルチオノ類似物、英国産食品サプリメントの未承認新規食品成分(ルイヨウボタン、Asparagus sarmentosus、インドセンダン)、ドミニカ共和国産ナスのメソミル(0.27 mg/kg)及びラムダ-シハロトリン(0.22 mg/kg)、トルコ産ザクロのラムダ-シハロトリン(0.030 mg/kg)・シフルトリン(0.059 mg/kg)及び未承認物質クロルピリホス(0.028 mg/kg)、エジプト産未承認新規食品Artemisia inculta、パキスタン産有機種をとったデーツのアフラトキシン(B1 = 4.1 µg/kg)、トルコ産バーベキュー風味カリカリヒヨコマメの着色料サンセットイエローFCF(E110)高含有(103 mg/kg)、イラン産ピスタチオのアフラトキシン(B1 = >24 µg/kg)、アルゼンチン産生ピーナッツのアフラトキシン(B1 = 24; Tot. = 29 µg/kg)、トルコ産生鮮ペッパーの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.234 mg/kg)、トルコ産ペッパーのホスチアゼート(0.091 mg/kg)、トルコ産kapiyaペッパーの未承認物質クロルピリホス-メチル(0.079 mg/kg)、

 

ゴマ製品のエチレンオキシドの検出:警報通知 3件、フォローアップ用情報 1件

 

[NSW] ニュースレター

Foodwise issue 56, Autumn 2021

March 2021

December 2020

https://www.foodwise.foodauthority.nsw.gov.au/edition56/index.html

2021秋のFoodwiseニュースレター。COVID-19の課題に適応したコンプライアンス対応、食品規則2015における調査に関する意見募集、寿司ガイドライン更新等。

 

[SFA] 「Sunflower Brand」のピーナツ粉は許可濃度を超えた高濃度のアフラトキシンのため回収措置

Recall of “Sunflower Brand” Peanut Powder due to high levels of aflatoxins exceeding permitted levels

19 March 2021

https://www.sfa.gov.sg/docs/default-source/default-document-library/sfa-media-release---recall-of-sunflower-brand-peanut-powder-due-to-high-levels-of-aflatoxins-exceeding-permitted-levels.pdf

SFAはLi Kwong Agencies Co. 製造のピーナッツ粉を使用し製造された製品に関する調査の情報更新。「Sunflower Brand」のピーナツ粉にシンガポール食品規則の最大基準濃度を超えたアフラトキシンが検出され、回収措置。製品写真あり。

 

[CFIA] 食品回収警告更新

Harmonic Arts Botanical Dispensaryブランドの自然収穫アプリコットカーネル製品の消費はシアン化物中毒を引き起こす可能性がある

Updated Food Recall Warning - Consumption of Harmonic Arts Botanical Dispensary brand Wild Harvested Apricot Kernels may cause cyanide poisoning

March 19, 2021

https://inspection.canada.ca/food-recall-warnings-and-allergy-alerts/2021-03-19/eng/1616214896326/1616214902366

 

[FSAI] 食品及びサプリメント中のヘンプ製品(例CBD)

Hemp Products (e.g. CBD) in Food and Supplements

16/3/2021

https://www.fsai.ie/faq/cbd.html

FAQにヘンプ製品(例CBD)に関する情報更新。

 

[FDA] FDAのCOVID-19パンデミック時の安全かつ高品質の食品や医薬品入手を保証する検査ツールの継続的な使用

FDA’s Ongoing Use of Inspectional Tools for Ensuring Access to Safe, Quality Food and Medical Products During the COVID-19 Pandemic

03/18/2021

https://www.fda.gov/news-events/fda-voices/fdas-ongoing-use-inspectional-tools-ensuring-access-safe-quality-food-and-medical-products-during

FDAは3月18日付けのFDAのCOVID-19パンデミック時の安全かつ高品質の食品や医薬品入手を保証する検査ツールの継続的な使用と題したFDA Voiceにおいて、食品と医薬品の慎重なリスクベースの外国及び国内検査へのFDAの取り組みを説明する。

 

[Defra]あなたの飲料水の質をチェック

Check the quality of your drinking water

19 March 2021

https://www.gov.uk/check-drinking-water-quality

あなたの水道水はにおいがあってはならず、透明であるべきである。もしそうでないなら水会社か地方評議会に連絡するように

水についての助言は以下

Learn more about your water

https://www.dwi.gov.uk/consumers/learn-more-about-your-water/

 

[BfR]BfRコロナモニター

BfR Corona MONITOR

16–17 March 2021

https://www.bfr.bund.de/cm/349/210316-bfr-corona-monitor-en.pdf

(前回とあまり変わらない。BfRのコメントもない)

 

[ProMED]食中毒-インド(第四報):(テランガーナ)医科大学

Foodborne illness - India (04): (TG) medical college

2021-03-21

https://promedmail.org/promed-post/?id=8260761

Date: Wed 17 Mar 2021 Source: Deccan Chronicle [edited]

2021年3月15日、Osmania医学校のホステル全体、入院した学生19人を含む、が食中毒になり、入院した19人以外に少なくとも50人が軽症で治療を受けた。症状は嘔吐、吐き気。インキュベーション時間8時間。

(編集者注:エンテロトキシンかノロウイルスか、化学物質の可能性もある)

 

[ProMED]ボツリヌス症-デンマーク:会社の食事

Botulism - Denmark: company dinner

2021-03-20

https://promedmail.org/promed-post/?id=8259492

Date: Tue 16 Mar 2021 Source: Food Safety News [abridged, edited]

デンマークで3例のボツリヌス症の事例を調査中。今月初め民間企業で6人が一緒に食事をして最初に3人が発症し、2人が兆候がある。3月5日に私的パーティーを行って3人が入院した。抗毒素を投与されて病状は改善している。一人の患者の便からタイプB毒素が検出された

(パーティー禁止期間のような?)

 

[ProMED]原因不明の死亡-ナイジェリア(第2報):(カノ)風味飲料、化学物質中毒、情報求む

Undiagnosed deaths - Nigeria (02): (KN) flavored drink, chem poisoning, RFI

2021-03-19

https://promedmail.org/promed-post/?id=8256123

Date: Wed 17 Mar 2021 Source: Lutjadpad [edited]

国立食品医薬品管理局(NAFDAC)はカノの奇病はdansami中毒であると発表した。

これまでこの奇妙な感染症は183人を入院させ2人を死亡させたと報告されている。保健大臣は、影響を受けた患者は血尿、発熱、倦怠感、黄疸の症状があると確認した。「カノの事件はdansamiと呼ばれる風味飲料による中毒である」。しかしこの飲料の起源は不明で調査中。再発の恐れは少ない

(編集者注:dansamiが何かわからない、関連記事でこれまで10の地方政府から死亡4人入院284人が報告されているとのこと)

 

[ProMED]食中毒-マダガスカル:ウミガメ肉、致死

Foodborne illness - Madagascar: sea turtle meat, fatal

2021-03-20

https://promedmail.org/promed-post/?id=8259449

Date: Thu 18 Mar 2021 Source: CGTN Africa [edited]

情報源によると2021年3月18日、マダガスカルでカメを食べて19人、そのうち9人が子ども、が死亡した。島の東部のVatomandry で、保護種を食べて2021年3月15日に合計34人が入院した。

保健当局は魚2ダースとカメは食べないように警告してきた。毎年マダガスカルでは数十件の食中毒がおこり、死亡も希ではない

 

[UK]全原因による死亡率の欧州諸国と地域比較:2020

Comparisons of all-cause mortality between European countries and regions: 2020

19 March 2021

https://www.ons.gov.uk/releases/comparisonsofallcausemortalitybetweeneuropeancountriesandregions2020

2020年第1週から第53週まで

・解析対象の国の中では、年齢調整死亡率に対する累積過剰死亡が最も多かったのはポーランドで、5年平均より11.6%多い

・最も過剰死亡が多かった週はスペインの4月3日までの週の142.9%、次にブルガリアの11月27日までの週の112.3%

・英国は65才未満の過剰死亡が最も多い国の一つ。最も多いのはブルガリア

 

論文

-COVID-19のリスク認知は、その重症度より個人の価値観と政治的世界観が形作る

Personal values & political worldviews shape perception of COVID-19 risk more than its severity

21-MAR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-03/tfg-pv031821.php

パンデミック期間中ずっと行われた研究は、政府のコントロールは少なくすべきと感じる人はCOVID-19のリスクを少なく感じ、それが保護的行動の採用の少なさと関連する

Journal of Risk Researchに発表された英国住人6000人以上を10ヶ月にわたって調査した研究。2020年の間、英国住人のCOVID-19リスク認知はパンデミックの盛衰につれて大きくなったり小さくなったりした。しかし一貫してリスク認識に大きな影響があったのは患者数より個人の信念とその他の心理学的要因であった。上位3つは政府が社会に介入すべき程度についての考え、感染拡大や抑止が個人でできると感じるかどうか、他人のためにものごとをする傾向、であった。科学への信頼は4番目、ジェンダーは5番目。

リスクと根拠のコミュニケーションWintonセンターのSchneider博士は「リスクコミュニケーターは人々により保護的行動をとらせようとしてCOVID-19のリスクを大きく感じさせようとしたくなるが、恐怖に満ちた集団は必ずしも望ましいエンドポイントではないことに注意が必要である。リスクの感覚は時間とともに変化する。人々は時期が異なると実際のリスクを過小評価したり過剰評価したりする」と説明する。

(恐怖で人を支配しようとするのはリスクコミュニケーター失格だけど。それは活動家とか扇動家であって。)

 

-加工肉を食べることは認知症リスクを増やすかもしれない

Eating processed meat could increase dementia risk

21-MAR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-03/uol-epm031921.php

Leeds大学栄養疫学グループの研究者が英国バイオバンクの50万人のデータを用いて、加工肉を1日25g食べることが認知症発症リスクの44%増加と関連することを発見した。しかし同時に、牛肉、豚肉、子牛肉の未加工肉を1日50g食べることは19%リスクが減ることに関連することも示した。American Journal of Clinical Nutrition。

加工肉を多く食べる人々は男性、教育レベルが低い、喫煙者、過体重または肥満、野菜や果物の摂取量が少ない、エネルギー・タンパク質・脂肪摂取量が多い可能性が高かった

 

その他

-Natureニュース

パンデミックの内部告発者:我々はウイルスを追跡する政治的でない方法を必要とする

Pandemic whistleblower: we need a non-political way to track viruses

Amy Maxmen  19 MARCH 2021

https://www.nature.com/articles/d41586-021-00760-2

Rick BrightはDonald Trumpもと大統領の政治的干渉を暴露した。今彼は民間資金によるコロナウイルス変異株あるいはその他のアウトブレイクを封じ込めるための活動の指揮をとる

米国生命医学先端研究開発機関(BARDA)の所長だったRick Brightは昨年Trumpもと大統領のパンデミック対応を告発して辞任させられた。現在彼は政府の外でアウトブレイク対策を試みている。Natureがそのプロジェクトについて取材した。

(アメリカの初期の検査に関する不手際は大統領のせいではないと思うんだが全部Trumpもと大統領がわるい?)

 

-Vitamin Dと COVID-19の真実

The Truth about Vitamin D and COVID-19

Christopher Labos MD, MSc | 16 Mar 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/covid-19-health/truth-about-vitamin-d-and-covid-19

しばしば見過ごされている最も重要な事実は、これらのサプリメントはずっと研究されてきてそして効果がないということである

私はしばしばCOVID-19の簡単な予防あるいは治療法はないかと尋ねられるが、確信をもって無いと言える。そんなものがあったら世界中で何百万人もの人が病気になったり死んだりしない。どんなビタミンやミネラルも薦めない。

あなたがインターネットのデマの泥沼をかきわけていくと、多くの投稿や動画が亜鉛やビタミンCやDをCOVID-19に効くと宣伝しているのを見つけるだろう。それらは同時にロックダウンやワクチンは不要だとも言うだろう。

それらは率直に言って間違いである。ビタミンやサプリメントの宣伝者は医者が無知だとか製薬業界が意図的に効果を隠しているという。これらの陰謀論が嘘である理由はたくさんある。しかし最も重要な事実は、こうしたサプリメントは効果がないことがわかっていることである。COVID A to Z 無作為化試験ではビタミンCと亜鉛の組み合わせをCOVID-19の治療法として調べている。そしてこれら二つのサプリメントはその誇大宣伝にみあわなかった。Vitamin DとCOVID-19の試験でも効果はなかった

 

-イベルメクチン、回復者血漿、ヒドロキシクロロキン:腐ったリンゴの一年

Ivermectin, Convalescent Plasma and Hydroxychloroquine: One Year of Rotten Apples

Jonathan Jarry M.Sc. | 17 Mar 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/covid-19-critical-thinking/ivermectin-convalescent-plasma-and-hydroxychloroquine-one-year-rotten-apples

WHOがCOVID-19の世界的パンデミックを宣言してから一年ちょっと経った。医学者は速やかに病気の治療薬候補を調べ始めた。新しい治療法がすぐに同定できることを期待して。多くの人にとって驚きだっただろうことは、少なくとも3つの流行のCOVID-19介入法-ヒドロキシクロロキン、イベルメクチン、回復者血漿-の12ヶ月以上の研究によって蓄積された根拠の質が、大部分極めて低いということだろう。もしこれらの科学研究が果物だったら、我々が見ているのは膨大な量の腐りかけたリンゴである。(写真)食べられる部分もありたくさんの宝石(例えばワクチンの臨床試験)もあるが、敢えて言うと、がっかりする理由がある。

(以下それぞれの介入ごとに試験の質の説明、略。要するに全然ダメ)

ヒドロキシクロロキン

イベルメクチン

回復者血漿

全ての研究は同じでは無い

「この治療法はCOVID-19に効くか効かないか?」という疑問に答えようとしたギクシャクした試みの1年から我々が学べることは何だろうか。一つの教訓は、我々が見てきたのは、広く宣伝されている、欠陥が多く効果が無く誇大広告だらけの現在の科学研究の単純な早送りであるということである。個々の研究はほぼいつでも欠陥がある。時々それは微細なヒビで時には全体をダメにする大きな亀裂である。ヒビは不注意の場合もあるし、手抜き、資金不足、近視眼、専門能力の欠如、試験そのものの困難さ、科学者の希望をまとめる現実的な問題によることもある。COVID-19の場合には医者が命を救うために何でもやってみようという願望が必ずしも科学にとって必要な厳密さと相性が悪い。その結果として学術文献は使えない研究のゴミで溢れ、意固地な自説に固着する人たちに恣意的に引用される。

次のパンデミックが来たときは、研究方法や報告の標準化や厳密さに注意することを望む。質の悪い研究は無害ではない;それらはノイズとなり、利益より害の多い治療を行うことを正当化するために使われる

 

-サナテックシードは世界初のゲノム編集トマトを発表

Sanatech Seed launches world’s first GE tomato

Tuesday 16th March 2021

http://www.fruitnet.com/eurofruit/article/184662/sanatech-seed-launches-worlds-first-ge-tomato

日本の新興企業がCRISPR/Cas9技術を使って開発した

導入は家庭菜園チャンネル

(欧州が日本のニュースを報じるのは珍しい)

 

-牧草地の有毒植物、家畜への影響が4月1日のウェビナーのトピック

Toxic plants in grasslands, livestock impact topic of April 1 webinar

MARCH 17, 2021

https://agrilifetoday.tamu.edu/2021/03/17/toxic-plants-in-grasslands-livestock-impact-topic-of-april-1-webinar/

Texas A&Mの獣医ラボ毒性学者Barr主催

 

-イースターを前に、獣医師が全てのペットオーナーに緊急警告

Vets issue urgent warning to all pet owners ahead of Easter

https://www.lancashiretelegraph.co.uk/news/19177227.vets-issue-urgent-warning-pet-owners-ahead-easter/

イースターにはペットの救急相談が二倍になる。最もよくある理由はチョコレート中毒で、何度も警告しているにもかかわらずいまだに多い

チョコレートには犬猫に有害なテオブロミンが含まれ、その量は種類によるがダークチョコレートとココアパウダーに多い。体の小さい小型犬や子犬が最もリスクが高い。

危険なのはチョコレートだけではない。ドライフルーツ、ナツメグ、春の花、キシリトール、おもちゃ、脂肪の多い食品、ネギやタマネギ、アルコールにも注意

 

-スウェーデンの失敗したCOVID戦略は国を分断

Sweden’s failed COVID strategy leaves the country deeply divided

11 Mar 2021  Irene Peroni

https://www.opendemocracy.net/en/can-europe-make-it/swedens-failed-covid-strategy-leaves-the-country-deeply-divided/

スウェーデンは世界中で反マスク反ロックダウンのシンボルとなった。しかし最早母国でも同意はない

スウェーデンは福祉が拠り所で世界でも最も高い福祉を誇るが深刻なアイデンティティクライシスに揺れているようだ。他の欧州の国と違うCOVID-19戦略は最近国内の極端な分断につながった。マスクに強硬に反対したスウェーデンの国の疫学者Anders Tegnellはパンデミック初期には圧倒的支持を得ていた。フェイスブックにファンページが作られ何万人も会員がいてTシャツに顔を印刷されたり尊敬の証として刺青されたりした。

しかし今や状況は劇的に変わった。Tegnellは大量の批判に晒され死の脅迫すら受けている。最近スウェーデンの公衆衛生庁は警察の護衛をつけた。

Carl XVI Gustaf国王とStefan Löfven首相がスウェーデンのアプローチは失敗だったと12月に公表したがTegnellは何一つ撤回することなく公式の謝罪もしていない

(個人の賞賛も叱責も違うだろうに)

 

-スウェーデン、ノルウェー、デンマークではアストラゼネカの決定は保留

AstraZeneca decision pending in Sweden, Norway, Denmark

Busra Nur Cakmak   |19.03.2021

https://www.aa.com.tr/en/europe/astrazeneca-decision-pending-in-sweden-norway-denmark/2181624

北欧3国はEMAの結論をレビューする

(ここでスウェーデンが北欧と足並み揃えるんだ)