2021-03-26

[FSANZ]食品基準改定通知

Notification Circular 152-21

26 March 2021

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notificationcircular152-21.aspx

認可と閣僚会議通知

・加工助剤としての大豆(グリシンマックス)由来βアミラーゼ

・基準改定

 

-食品基準改定No.198

Amendment No.198 - 26 March 2021

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/gazette/Pages/Amendment-No.198---26-March-2021.aspx

・乳児用ミルクや他の製品への2’-FLと LNnT

  • 新規食品としての菜種タンパク単離物
  • 非アルコール飲料保存料としての天然糖脂質
  • 肉類似物の大豆レグヘモグロビン

など

 

[ASA]低およびノーアルコール飲料

Low- and no-alcohol drinks

25 Mar 2021

https://www.asa.org.uk/news/low-and-no-alcohol-drinks.html

近年低およびノーアルコール飲料の人気が高まっていてより多くのブランドが販売されるようになってきた。アルコール飲料の宣伝には各種規則が適用される。

アルコール飲料とは?

CAP基準の適用となるのは0.5% ABV以上のアルコール飲料である

アルコールフリー

アルコールフリーと記述できるのは0.05% ABV以下のアルコール飲料である。アルコールを除外して0.05%ABV以上0.5%ABV未満の飲料には「脱アルコール」と表示されるだろう

低アルコール

低アルコールの定義は0.5ABV以上1.2%ABVまで。

 

[ASA]イースターに、いくつかのウサギの決まりを少し(レタス)見てみよう

As it’s Easter, lettuce take a look at some bunny rulings

25 Mar 2021

https://www.asa.org.uk/news/as-it-s-easter-lettuce-take-a-look-at-some-bunny-rulings.html

もうすぐイースター、広告がパステルカラー、水仙、チョコレートエッグで溢れるだろう。ここではイースターを代表する動物、ウサギについての助言をとりあげる。

・イースターバニー

・ピーターラビット

・プレイボーイバニー

 

-イースターの宣伝と広告規則

Easter promotions and the Ad Rules

25 Mar 2021

https://www.asa.org.uk/news/easter-promotions-and-the-ad-rules.html

(子ども向けにチョコレートを宣伝してはならないという規則がイースターには無理すぎる。)

 

[ProMED]原因不明の死、象-ボツワナ:(Moremi動物保護区)有毒藻類疑い

Undiagnosed deaths, elephant - Botswana: (Moremi Game Reserve) toxic algae susp

2021-03-25

https://promedmail.org/promed-post/?id=8268681

Date: Wed 24 Mar 2021 15:31 GMT Source: Daily Mail [edited]

ボツワナで、数百頭の象が有毒微生物を飲み込んで死亡した後、数十頭の象が謎の死を遂げた。初期調査で炭疽や細菌感染は否定された。今年の死亡は39頭になった。

象牙は無傷で密猟ではない。調査は進行中

(編集者から藍藻毒素についての文献紹介あり)

 

[NASEM]肥満を減らすために持続可能でシステム全体にわたる変化のための戦略を探る-ワークショップシリーズ-4月のワークショップ

Exploring Strategies for Sustainable Systems-Wide Changes to Reduce the Prevalence of Obesity: A Workshop Series - April Workshop

https://www.nationalacademies.org/event/04-08-2021/exploring-strategies-for-sustainable-systems-wide-changes-to-reduce-the-prevalence-of-obesity-a-workshop-series--april-workshop?mc_cid=b3f98655f1&mc_eid=7331362e8f

4月8日バーチャルワークショップ

 

[WHO]COVID-19は結核を終わらせる世界的努力の再活性化の緊急な必要性を強調

COVID-19 highlights urgent need to reboot global effort to end tuberculosis

22 March 2021

https://www.who.int/news/item/22-03-2021-covid-19-highlights-urgent-need-to-reboot-global-effort-to-end-tuberculosis

3月24日は世界結核デー

2020年は2019年に比べて結核治療を受けられる人が140万人少なかった。このため2020年は結核で死亡する人が50万人以上になると恐れる。COVID-19の影響はこのウイルスそのものにより引き起こされる病気や死亡を遙かに超えて世界の最も貧しい人々に不釣り合いに影響する。

 

[USDA USDAの機関が科学心のある学生向けに新しサイトを開始

USDA Agency Launches New Site for Science-Minded Students

3/24/2021

https://www.ars.usda.gov/news-events/news/research-news/2021/usda-agency-launches-new-site-for-science-minded-students/

AgLab

https://aglab.ars.usda.gov/

k-12(12年生、高校生)学生向け

 

[USDA]穀物と飼料年次報告 メキシコ

Grain and Feed Annual-Mexico

https://apps.fas.usda.gov/newgainapi/api/Report/DownloadReportByFileName?fileName=Grain%20and%20Feed%20Annual_Mexico%20City_Mexico_03-15-2021

2020年にグリホサートの使用を段階的に廃止する法令を発表したがその後詳細は不明のためこの報告では考慮していない

メキシコのトウモロコシ栽培は干ばつに苦しんでいて収穫は減っている。消費は人口増により増加。遺伝子組換えトウモロコシ禁止法による影響は不明

 

論文

-次世代作物エンジニアリング

Next-generation crop engineering

Nat. Plants 7, 241 (2021). https://doi.org/10.1038/s41477-021-00890-5

エディトリアル

植物バイオテクノロジーの迅速な開発が作物の交配に大きな影響を与え農業の次の革命を引き起こしつつある

(収量が劇的に上がったり土地や気候に合わせて微細に調整できたり。)

 

-COVID-19アウトブレイクの背景に隠されたカーブ:がん患者の治療開始の遅れの影響とその追加死亡リスクの緩和方法-頭部と頸部のがんモデル

The hidden curve behind COVID-19 outbreak: the impact of delay in treatment initiation in cancer patients and how to mitigate the additional risk of dying—the head and neck cancer model

IARC 25 March 2021

https://www.iarc.who.int/news-events/the-hidden-curve-behind-covid-19-outbreak/

Cancer Causes & Controlに発表されたCOVID-19パンデミックの世界がん死亡率への影響推定

 

-大容量アルコポップ(風味つきアルコール飲料)による中毒コントロールセンターへの相談の半分近くは未成年飲酒者

Nearly half of poison control calls for supersized alcopops involve underage drinkers

25-MAR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-03/gmu-nho032521.php

24オンス(680gくらい)缶一本で最大5.5杯分の標準アルコールを含む可能性のある風味つきのすぐ飲めるアルコール飲料は特に未成年に飲まれている。一本で暴飲、二本で中毒量になるにも関わらずコンビニやガソリンスタンドで簡単に入手できる。新しい研究によると米国の中毒コントロールセンターの全ての電話のうち46.3%が合法的な飲酒年齢以下の未成年のスーパーサイズのアルコポップが関連するものだった。Drug and Alcohol Dependence.

 

-あなたは魚油を摂るべき?遺伝子型による

Should you take fish oil? Depends on your genotype

25-MAR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-03/uog-syt032521.php

GEORGIA大学による研究が利益があるのは特定の遺伝子構造の人だけであることを示す

魚油サプリメントは、証明されていない健康上のメリットのうわさを根拠にした十億ドル産業である。PLOS Geneticsに発表された研究は魚油のトリグリセリドへの影響をUKバイオバンクの70000人のデータを使って検討した。魚油サプリメントを使用している約11000人と使用していない二群にわけ、各群の遺伝子変異型を比較した。その結果GJB2遺伝子の型がAGで魚油を使用している人はトリグリセリドが低く、AAゲノタイプではトリグリセリドが僅かに増加している。

 

-家以外のところで作られた食事を頻繁に食べることは死亡リスクの増加と関連する

Frequent consumption of meals prepared away from home associated with an increased risk of death

25-MAR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-03/e-fco032321.php

1日に2回以上、自宅以外で作られた食事を食べることが全原因による死亡リスクの増加と関連する

Journal of the Academy of Nutrition and Dieteticsに発表されたNHANES1999-2014の20才以上の35084人のデータを検討した研究。自宅で料理をするよう勧めるべき、と主張。

(家に料理をする余裕とスキルのある人がいる人たちの方がいろんな意味で豊かなだけでは。)

 

-何百もの人気ある食品に使われている保存料は免疫系に有害かもしれない

Preservative used in hundreds of popular foods may harm the immune system

25-MAR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-03/ewg-pui032321.php

EWGがInternational Journal of Environmental Research and Public Healthに発表した論文のプレスリリース。EPAのToxCastのデータからTBHQが実験動物とin vitro毒性試験で有害影響があることがわかった、とEWGの副会長でこの研究の主著者であるOlga Naidenko博士は言う

(ToxCastの使い方として間違っているしこんな活動家の宣伝が常態化している「環境」雑誌業界もどうかと思う。)

 

-妊娠中の中程度のカフェインの毎日摂取は赤ちゃんのサイズが小さいことにつながるかもしれない

Moderate daily caffeine intake during pregnancy may lead to smaller birth size

25-MAR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-03/nksn-mdc032321.php

一日カップ半分のコーヒーに相当する量のカフェイン(50mg)を摂取する妊娠女性は、カフェイン飲料をとらない妊婦に比べてほんの少し(66g)小さい赤ちゃんになる

JAMA Network Open

 

-COVID-19かもしれない症状が出た後で人々が日々の移動を変えたという根拠は無い

No evidence that people alter daily travel after having symptoms that could be COVID-19

25-MAR-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-03/gmu-net032521.php

Journal of Healthcare Informatics Researchに発表されたGeorge Mason大学のキャンパスで175人のボランティアを追跡した研究。人々が自主隔離すべき時に有意に移動を変更したことは検出できず、一方一部の人は最初からずっと自宅を離れることがなかった。

(欧米の感染者が多いところでは順守率が低いことは明白だった。それをどうするのか、が対策なのだろうけれど。)

 

Natureニュース

-最新の結果はオックスフォード-アストラゼネカCOVIDワクチンを再び軌道に乗せる

Latest results put Oxford–AstraZeneca COVID vaccine back on track

25 MARCH 2021 Ewen Callaway & Smriti Mallapaty

https://www.nature.com/articles/d41586-021-00836-z

科学者は76%の有効性を示したほぼ最終の臨床試験結果が、大騒ぎの週の後、ワクチンについての疑いを鎮めることを希望する

科学者は、将来ワクチンはプレスリリースを巡る論争によってではなく、そのメリットで判断されるようになることを望む。

(最後だけ)

 

-初めて知られた植物から昆虫への遺伝子導入同定

First known gene transfer from plant to insect identified

25 MARCH 2021  Heidi Ledford

https://www.nature.com/articles/d41586-021-00782-w

コナジラミが盗んだ植物遺伝子を使って宿主の防御機構から逃れていることの発見は、新たな害虫管理戦略につながるかもしれない

Cellに発表された知見は、植物から昆虫への自然の遺伝子導入の最初の事例である

コナジラミBemisia tabaciは作物を食害するが、植物が昆虫から身を守るために作り出す毒素を中和するのに植物から奪った遺伝子を使っている

微生物の遺伝子を盗んだ昆虫や真菌の遺伝子を獲得した小麦などはこれまで報告されている

 

Science

-ワクチン信頼の不安定さ

Volatility of vaccine confidence

Heidi J. Larson, David A. Broniatowski

Science  26 Mar 2021:Vol. 371, Issue 6536, pp. 1289

Scienceエディトリアル

ワクチンへの人々の意見は感染症の増減と飛び交う情報とデマとで変化する。ワクチンを受けたいという意思は、最初はファイザーのワクチンの有効性のニュースと感染第二波の拡大、変異株の増加、ロックダウン強化で増加したがその後安全性リスクの報道や不安で一部の国では急低下している。このような気持ちの起伏をDanielle Ofriは「情動疫学」と呼ぶ。ワクチン躊躇は反ワクチンと同じではない。違いを理解する必要がある。

パンデミックを終わらせるために世界は安全で有効なワクチンを必要としているが、同時に人々がそれを信頼することも必要である。

 

-ニュースを一目で

News at a glance

Science  26 Mar 2021:Vol. 371, Issue 6536, pp. 1290-1292

巻き貝がアフリカのコメを脅かす

アジアで毎年10億ドル以上の損害を与えているPomacea canaliculata(スクミリンゴガイ、ジャンボタニシ)がアフリカ大陸で初めて報告された。ケニアで確認。

 

-謎のワシキラーが同定された

Mysterious eagle killer identified

Erik Stokstad

Science  26 Mar 2021:Vol. 371, Issue 6536, pp. 1298

25年以上前に米国アーカンソー州で報告されはじめた、ハゲワシの謎の死がシアノバクテリアが作る神経毒素が原因であることがScienceに報告された。この毒素の特徴は臭素を含むこと。

外来植物のHydrilla verticillata(クロモ)の上で育つ新種のシアノバクテリアAetokthonos hydrillicolaが毒素を作る

どちらも極めて丈夫で国中に拡大し続けている

(今週号のScienceの表紙。もちろん藻ではなくてワシが)

 

-レビュー マイクロバイオームとがん

The microbiome and human cancer

Gregory D. Sepich-Poore et al.,

Science  26 Mar 2021:Vol. 371, Issue 6536, eabc4552

がんの発生と維持における微生物の役割については何世紀にもわたって議論がある。現在は微生物の重要性についての興味深い主張がたくさんある。がんにおける微生物の役割をレビューする

 

その他

-Middlesex大学がホメオパシーCovid「治療法」との関係を切る

Middlesex University cuts ties over homeopathic Covid ‘cures’

Shanti Das Sunday March 21 2021,

https://www.thetimes.co.uk/article/middlesex-university-cuts-ties-over-homeopathic-covid-cures-t9lztglcl?shareToken=bc2ae09bd122a5e6d855044e5d2e91db

英国最大のホメオパシー教育提供団体であるホメオパシー教育センターCentre for Homeopathic Education (CHE)が、ワクチンデマを宣伝して痰から作ったホメオパシーポーションをCovid-19治療・予防法として薦めたため、Middlesex大学が関係を切っている。

MiddlesexとCHEの関係は2004年から

 

-実験室で育てたツナステーキが我々の乱獲問題を巻き上げるかも

Lab-grown tuna steaks could reel in our overfishing problem

By WILL BEDINGFIELD

https://www.wired.co.uk/article/blue-nalu-lab-grown-fish

新興企業BlueNaluが細胞培養シーフードを作る

Lou Cooperhouseが、人々のより健康的で環境に良い食品を求める流行の波に乗ろうとして2017年にサンジエゴにBlueNaluを共同設立した。魚の筋細胞と脂肪細胞と結合組織を別々に育てている。最初の製品の発表は1年後という

 

-Briton Ferry地域のコロナウイルスクラスターは違法な誕生日会とその他の集まりに関連する疑い

Coronavirus cluster linked to suspected illegal birthday party and other gatherings in Briton Ferry area

24 MAR 2021

https://www.walesonline.co.uk/news/health/coronavirus-cluster-linked-suspected-illegal-20246239

保健主任は総患者数は23より多いだろうと言う、人々が濃厚接触者を教えたがらないので

よく知っている親戚や友人が誕生日のお祝いに家を訪問してクラスターにつながった。現在のロックダウン規則では屋内で他の家の人と会うことはできないが、地元の戸外で距離をとった上で二つの家庭の4人までは会うことができる

ウェールズ

(違法誕生日パーティーって違法薬物でも使ったのかと思ってしまう。近所の親類に誕生日おめでとうと会いに行くのが「違法」)

 

-SMC NZ

ロックダウンに入ってから1年-ニュースから

Marking one year after entering lockdown – In The News

Published: 26 March 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/03/26/marking-one-year-after-entering-lockdown-in-the-news/

2020年3月25日にアラートレベル4ロックダウンに入ってから一年を迎えた。

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