2021-06-07

[EFSA]意見等

-二酸化炭素の農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance carbon dioxide

EFSA Journal 2021;19(6):6605 1 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6605

(農薬の結論)

保管されている穀物、油脂、薬用植物、穀物製品、スパイス、タバコ、茶、ドライフルーツ、他の保管されている植物製品(セモリナと油糧種子を除く)の殺虫剤と殺ダニ剤としての二酸化炭素の代表的な使用の評価に基づいて結論に達した(全て屋内使用)。信頼できるエンドポイント、規制リスク評価での使用に適していることが示された。

 

-全ての動物種用Escherichia coli NITE SD 00268株を用いて生産したl-ヒスチジン塩酸塩水和物からなる飼料添加物の安全性と有効性(Kyowa Hakko Europe GmbH)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of l‐histidine monohydrochloride monohydrate produced using Escherichia coli NITE SD 00268 for all animal species (Kyowa Hakko Europe GmbH)

EFSA Journal 2021;19(5):6622 31 May 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6622

(科学的意見)

 

-鶏肥育用、七面鳥肥育用および産卵鶏用Companilactobacillus farciminis (以前は Lactobacillus farciminis) CNCM I‐3740 (Biacton)株を含む飼料添加物の有効性(ChemVet dk A/S)

Efficacy of the feed additive containing Companilactobacillus farciminis (formerly Lactobacillus farciminis) CNCM I‐3740 (Biacton) for chickens for fattening, turkeys for fattening and laying hens (ChemVet dk A/S)

EFSA Journal 2021;19(5):6627 31 May 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6627

(科学的意見)

 

-認可更新のためのすべての動物種用メチオニンのヒドロキシ類似物の銅キレートからなる飼料添加物の評価(Novus Europe S.A./N.V.)

Assessment of the feed additive consisting of copper chelate of hydroxy analogue of methionine for all animal species for the renewal of its authorisation (Novus Europe S.A./N.V.)

EFSA Journal 2021;19(5):6618 31 May 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6618

(科学的意見)

 

 

[FSA]COVID-19消費者動向調査第9-12回の報告書が公表された

COVID-19 Consumer Tracker waves 9 to 12 report published

27 May 2021

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/covid-19-consumer-tracker-waves-9-to-12-report-published

FSAは、COVID-19に関連した消費者の動向について、食料不安、食品購入、栄養及び食品安全行動、また消費者の食品への懸念に関し、最新の調査を発表した。

https://www.food.gov.uk/research/research-projects/the-covid-19-consumer-research

主な調査結果

食料不安

食品を入手できるか、食品の手頃な価格、経済的な理由で食事を抜くこと、についての懸念は2020年4月には高かったが2020年8月に大幅に減少した。その後、2021年3月に再び現在のレベルまで上昇した。

フードバンク/チャリティーの利用を報告した回答者の割合も2020年8月に下がった。その他の点では、この割合は全ての調査回で比較的安定している。

これらの食料不安対策全般で、より若い年代(16-24歳)のより大世帯(4+)の参加者や子供のいる世帯は「食料不安」である可能性が高い。

食品の購入、栄養、食品安全行動の傾向は安定

家庭での食品の購入、食事、食品安全/衛生行動の傾向は長期にわたって安定している。それらは2020年4月に調査を開始して以来一貫している。

消費者の食品の懸念

2020年12月から2021年3月まで、Covid-19調査班は食品の懸念について回答者に尋ねた。

回答者の28%は2021年3月に英国で購入した食品の品質について懸念していると報告し、一方50%は英国以外から輸入した食品の品質について「懸念」していると報告した。

2021年3月に、参加者の22%は今食べている物に懸念があると報告した。参加者が選択した最大の懸念は次の通り。

・自分の食事の食品が「健康的かどうか」(53%)

・動物の福祉(52%)

・生産者と農家の倫理的待遇(50%)

・食品の新鮮さ(50%)

・食品中のホルモン、ステロイド、抗生物質(50%)

COVID-19で得た食料不安の経験

質的研究から、従来の不安や脆弱性を急速に悪化させた、食料不安に陥った人々がどのように収入の損失に対処していたのかが示された。

・基本コストの上昇(公共料金、両親や子供の世話など)が食品の入手可能性に影響を与えた。

・影響は欠食をはるかに超えた:参加者は、複雑に絡み合った身体的、感情的、社会的、経済的課題を経験していた。

・人々は、利用できる支援に気づかなかった、あるいは不名誉なことだと考えて慈善支援を利用したがらなかったかのどちらかで、ニーズを満たすのに十分な支援が受けられなかった。

消費者と食品システム:COVID-19

より一般的に、COVID-19が消費者の食品の購入、調理、食事方法を変えたことが質的調査から示された。

・時間、ゆとりのある空間、健康、雇用、財政状態、従来の食習慣、地理学、食品事業やシステムへの信頼など、英国民のCOVID-19の経験は様々だった。

・多くの人が、家庭での調理や食品の分け合いが増え、食事への関心が高まるなど、ロックダウンが解除されても続けたいと思う、家での食事行動にポジティブな変化をもたらした。

・初期の製品不足などの混乱の後には、主にしっかりとした「通常に戻る」認識に突き動かされて、食品事業の信頼はCOVID-19で強化された。

・参加者は、特に明確なソーシャルディスタンスを確保しながら、店での確実な目視による安全の手がかりを切望していた。

・参加者はCOVID-19での英国や世界的な食品システムについて、ほとんどの場合、深く考えていなかった。だが、食品システムの問題に対する意識は過去の研究よりも顕著だった。

ソーシャルメディア上の声の収集

・主なテーマは、消費者の購買行動、フードデリバリー、レストランのロックダウンへの応対、新しい規則と助言に関する安全性などである。

・この短期調査から、人々の行動や態度を洞察するためのソーシャルメディア利用の潜在的な利用と内在する制限が示された。調査や机上調査データとの関連で、ソーシャルメディア上の声の収集は、人々がこのパンデミック中にほぼリアルタイムでどのような反応を示したかについて、より完全な画像を提供するのに役立った。私達は、ソーシャルメディア分析は、他のより堅固な研究や調査をサポートするために用いるべきだと結論した。

FSA COVID-19専門家パネル

専門家パネルにより、私達は長期的な変化の潜在的な影響の理解を深めた。彼らはCOVID-19への政策対応は、応答性が高く、広範囲に届き、消費者と食品企業両方のニーズに対応する必要があると結論した。

・短期的には、規制/検査の減少が懸念の原因だった。

・その後、ビジネスモデルの変化により要求事項が異なることに気がつかないことが別の焦点になった。ビジネス慣習の変化は、ビジネスの多様化、特にオンライン配達や持ち帰りへの転換などである。

・消費者の慣習への変化は、家での料理/食品調理の増加などである。

 

[TGA] クイーンズランドの男性に向知性薬「スマートドラッグ」の違法な輸入に対し、7,992ドルの罰金が科せられた

Queensland man fined $7,992 for alleged unlawful importation of nootropic ‘smart drugs’

3 June 2021

https://www.tga.gov.au/media-release/queensland-man-fined-7992-alleged-unlawful-importation-nootropic-smart-drugs

TGAはアルモダフィニルを含む医薬品の違法な輸入に対し、クイーンズランドの男性に合計7,992ドルと3件の違反通知を発行した。製品はWaklertブランドで、オーストラリアTGA登録されていない製品である。

 

[FSS] 提供する食事や飲料を健康的にするヒント

Tips on making the food and drink you serve healthier

1 JUNE 2021

https://www.foodstandards.gov.scot/news-and-alerts/tips-on-making-the-food-and-drink-you-serve-healthier

FSSはCOVID-19からの業界の再営業や復興の一環として、消費者にとってより健康的な選択肢を調達、調理、宣伝及び提供する支援のために食品事業者向けの短い新たなガイドを発表した。

https://www.foodstandards.gov.scot/business-and-industry/industry-specific-advice/catering-and-retail/healthier-catering-guides

(基本的にサイズ、塩、砂糖、油を減らせというメッセージ)

 

[FSA] プラットフォーム経済における食品

Food in the platform economy

3 June 2021

https://www.food.gov.uk/research/research-projects/food-in-the-platform-economy

FSAはプラットフォーム経済の文脈における食品安全性や完全性リスク評価ツールとして現在のFSAのリソースが適用できるかどうか研究した。結果として、ガイダンスと監査及び執行の2タイプのリスクの格付けツールが利用できる。

 

[FSA] 2020年北アイルランドの健康的な食品バスケットの費用

The cost of a healthy food basket in Northern Ireland in 2020

3 June 2021

https://www.food.gov.uk/research/research-projects/the-cost-of-a-healthy-food-basket-in-northern-ireland-in-2020

Safefood 及びFSAは2020年北アイルランドにおいて4タイプの低所得家庭の十分な栄養があり、現実的かつ許容できる食費を予測する研究を行った。結果として収入の4分の1(24%)から約半分(46%)が十分な栄養のある食費に充てられ、青年期のいる家庭が最も食費が高かった。

 

[MPI]リコール

Zeffer Cider Coブランドの0% Alcohol Crisp Apple Cider(4包装)

Zeffer Cider Co brand 0% Alcohol Crisp Apple Cider (4 Pack)

1 June 2021

https://www.mpi.govt.nz/food-safety-home/food-recalls-and-complaints/recalled-food-products/zeffer-cider-co-brand-0-alcohol-crisp-apple-cider-4-pack/

Zeffer Brewing LtdはCrisp Apple Ciderアルコール 5%の缶がアルコール0%とボール紙包装に表示されている可能性があるため、回収している。

 

[FDA]警告文書

-Lux Commercial Group LLC

MAY 18, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/lux-commercial-group-llc-614025-05182021

FSVP違反の問題。

 

-MnM Spices Corporation

MAY 18, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/mnm-spices-corporation-613884-05182021

FSVP違反の問題。

 

-Richardson Nutritional Center, LLC/Nutriseeds, Inc.

FEBRUARY 19, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/richardson-nutritional-center-llcnutriseeds-inc-610544-02192021

未承認の医薬品、不正表示の問題。

 

[FDA] ネバダ州を拠点とするボトル入り水製造業者は製造要件に違反する製品の中止に同意する

Nevada-Based Bottled Water Manufacturer Agrees to Stop Production for Failure to Comply with Manufacturing Requirements

June 01, 2021

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/nevada-based-bottled-water-manufacturer-agrees-stop-production-failure-comply-manufacturing

FDAはネバダ州のリアルウォーター社が連邦食品・医薬品・化粧品法(FD&C Act)及びその他の要件を遵守するまで操業を中止することに同意したと発表した。

 

[FDA] FDAはより広い食品安全の取り組みの一環として手頃なトレーサビリティツールの開発を加速させる課題に取り組む

FDA Launches Challenge to Spur Development of Affordable Traceability Tools as Part of Broader Food Safety Efforts

June 01, 2021

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-launches-challenge-spur-development-affordable-traceability-tools-part-broader-food-safety

FDAは汚染食品からヒトと動物を保護するのに役立つ、手頃なテクノロジーによるトレーサビリティツールの開発を加速させる課題に乗り出した。

 

[FDA] FDAは革新的な食品トレーサビリティツールを求めテクノロジーによる食品安全の前進に関するダイアローグを開始する

FDA Seeks Innovative Food Traceability Tools and Opens a Dialogue on Advancing Food Safety with Technology

06/01/2021

https://www.fda.gov/news-events/fda-voices/fda-seeks-innovative-food-traceability-tools-and-opens-dialogue-advancing-food-safety-technology

Frank Yiannas の発言。FDAはすべての規模の食品オペレーション向けの拡張可能で費用効率よく実施できるトレーサビリティツールを開発するために、技術者、企業家及びイノベーターを含めた関係者に要請し「FDA よりスマートな食品安全の新時代の低価格あるいは無料で先端技術によるトレーサビリティチャレンジ」を開始する。

https://precision.fda.gov/challenges/13

 

[FDA] 規制方針ガイド

-Sec. 555.400ヒト食品のアフラトキシン

Compliance Policy Guide Sec. 555.400 Aflatoxins in Human Food

06/01/2021

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/compliance-policy-guide-sec-555400-aflatoxins-human-food

ヒト用食品のアフラトキシン(ブラジルナッツ、ピーナッツ及びピスタチオを除く)の輸入停止に関するガイダンス。規制指針は最初及び確認分析の両方でヒト用食品にアフラトキシン(例、アフラトキシンB1, B2, G1, G2)が20ppb以上が示され、その存在が確認されることである。

 

-Sec 570.200ブラジルナッツ – ブラジルナッツのアフラトキシン

CPG Sec 570.200 Brazil Nuts - Aflatoxin in Brazil nuts

06/01/2021

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/cpg-sec-570200-brazil-nuts-aflatoxin-brazil-nuts

 

-Sec 570.375 ピーナッツ及びピーナッツ製品のアフラトキシン

CPG Sec 570.375 Aflatoxin in Peanuts and Peanut Products

06/01/2021

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/cpg-sec-570375-aflatoxin-peanuts-and-peanut-products

 

-Sec 570.500 ピスタチオ – ピスタチオのアフラトキシン

CPG Sec 570.500 Pistachio Nuts - Aflatoxin in Pistachio Nuts

06/01/2021

https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/cpg-sec-570500-pistachio-nuts-aflatoxin-pistachio-nuts

 

[DHSC]ワクチン接種推進のため大手デートアプリが政府と協力

Leading dating apps partner with government to boost vaccine uptake

7 June 2021

https://www.gov.uk/government/news/leading-dating-apps-partner-with-government-to-boost-vaccine-uptake

世論調査でほとんどのデートする成人は予防接種を支持することがわかったため、アプリは予防接種した人にボーナスやステッカー、プロフィールのバッジを提供

(婚活・出会い系・マッチングアプリと政府の協力)

 

[FAO]土壌汚染の悪化は将来の食料生産と生態系を脅かす、FAO-UNEP

Worsening soil pollution threatens future food production and ecosystems, FAO-UNEP

4 June 2021

http://www.fao.org/news/story/en/item/1403627/icode/

合同報告書は土壌汚染が、生態系復元のための世界の大きな課題の一つであることを明らかにする

・2000年から2017年の間に農薬使用は75%増加し2018年の世界中での合成窒素肥料の使用は1億900万トン

・農業でのプラスチック使用は相当増えた

・世界の工業化学物質の生産は21世紀初めから2倍になった

・廃棄物の生産も増加した

世界土壌汚染評価報告

Global assessment of soil pollution: Report

2021

http://www.fao.org/documents/card/en/c/cb4894en

(窒素肥料と農業用資材が「汚染物」)

 

[RIVM]報告

-エタノールを含むハンドサニタイザーの健康リスク評価

Health risk assessment of ethanol-containing hand sanitizer

04-06-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/beoordeling-van-gezondheidsrisicos-bij-gebruik-van-ethanol-bevattende-handgel

本文オランダ語

エタノール暴露による乳がん、大腸がん、妊娠能力の低下への影響を評価した。ハンドサニタイザーの長期使用による人々のエタノール暴露量は低く、大腸がんや妊娠能力への影響は想定できないが乳がんはほんの僅かリスクが増える。乳がんはオランダ人でよく見られるがんで、アルコールを含むハンドサニタイザーを使わない女性の場合100万人あたり143000人が一生の間に乳がんになる。一年間毎日10回エタノールを含むハンドサニタイザーを使う女性はそれが143006人になる。医療従事者などでさらに頻繁に使う場合、勤務日には1日25回を一年間続けるとそれが143015人になる

 

-Dordrecht, Papendrechtおよび Sliedrechtの菜園でのGenX と PFOAのリスク評価改訂

Revision of the risk assessment of GenX and PFOA in vegetable garden crops in Dordrecht, Papendrecht, and Sliedrecht

04-06-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/herziening-risicobeoordeling-genx-en-pfoa-in-moestuingewassen-in-dordrecht-papendrecht-en-sliedrecht

2018年にRIVMはDordrecht のDuPont/Chemours化学工場近傍の菜園で育てた作物のGenX と PFOAのリスク評価を行った。当時の結論は、半径1km以内の菜園の作物は食べることができるがあまり高頻度に大量を食べないこと、であった。2020年にEFSAが新しい、より厳しいガイダンス値を設定した。2017年の摂取量をもとに新しい値で推定したところ、半径1km以内の菜園の作物は食べるべきではない。さらに遠くの菜園の作物については濃度が不明で結論できない。2017年以降測定法の改善があり、新たな測定でさらなる知見が得られるだろう。

 

-Helmondの菜園でのPFOAのリスク評価改訂

Revision of the risk assessment of PFAS in vegetable garden crops in Helmond

04-06-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/herziening-risicobeoordeling-pfas-in-moestuingewassen-in-helmond

2019年にRIVMはCustom Powders 化学企業の450m北東にあるSluisdijk割り当て地の菜園の作物のGenX と PFOAのリスク評価を行った。2020年にEFSAがPFASのガイダンス値を更新したためPFHpAも含めて比較した。新しい知見に基づき、Sluisdijk割り当て地の菜園の作物は食べるべきではない

 

-HelmondのBerkendonk娯楽用水中PFASのリスク評価

Risk assessment for PFAS in the recreational water Berkendonk in Helmond

04-06-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/risicoschatting-pfas-in-recreatieplas-berkendonk-in-helmond

2018年にRIVMはGenX と PFOAの暫定的リスク評価を行ってこの水で泳ぐことによる健康への負の影響はないだろうとした。Helmondからの要請で再び新しい測定結果とガイドライン値を用いてリスク評価を行い、同様の結論になった。この結論は水泳によるPFAS暴露のみを扱い、食品や飲料由来は対象としていない。

 

[EPA]EPAはベルビューのKaliber社を違法農薬販売で検挙

EPA cites Bellevue, WA-based Kaliber for illegal pesticides sales

06/04/2021

https://www.epa.gov/newsreleases/epa-cites-bellevue-wa-based-kaliber-illegal-pesticides-sales

中国産の不正商標表示農薬をアマゾンで販売した

罰金41200ドルで解決。

中国の会社Aosion社製の超音波病害虫避け“Sonic Pest Repeller”などを販売していた

(超音波で害獣避け、みたいな製品たくさん売ってるけど効果ないと思うよ。商品の宣伝文句がヘンな日本語だし)

 

[NTP]ニュースレター

NTP Update June 2021

https://ntp.niehs.nih.gov/update/index.html

 

[NASEM]イベント

肥満を減らすための持続可能なシステム全体にわたる変化のためのデータと革新的アプローチ:第二回ワークショップシリーズ-6月のワークショップ

Data and Innovative Approaches for Sustainable Systems-Wide Changes to Reduce the Prevalence of Obesity: A Second Workshop Series - June Workshop

https://www.nationalacademies.org/event/06-22-2021/data-and-innovative-approaches-for-sustainable-systems-wide-changes-to-reduce-the-prevalence-of-obesity-a-second-workshop-series-june-workshop

6月22日

 

論文

-ベトナムの生の豚肉スナックは、天然に食品を新鮮に保つのに役立つ

How a Vietnamese raw pork snack could help us keep food fresh, naturally

7-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/ru-hav060321.php

ベトナムの伝統的スナックNem Chua(ネムチュア、豚肉発酵食品)から、細菌を殺す物質Plantacyclin B21AG(環状バクテリオシン)を同定した。これまで食品の保存料として認可されているバクテリオシン(細菌がライバルの細菌を殺すために作り出す毒素)はナイシンだけである。Process Biochemistry

 

-科学者が恐ろしいミツバチの寄生虫と戦うために真菌を進化させた

Scienceニュース

Scientists evolve a fungus to battle deadly honey bee parasite

By Erik StokstadJun. 4, 2021 ,

https://www.sciencemag.org/news/2021/06/scientists-evolve-fungus-battle-deadly-honey-bee-parasite

ミツバチに寄生するVarroa destructorを排除するために、研究者らがこのダニを殺す真菌を暑いミツバチの巣の中で生きられるように強化した。

Scientific Reports

(ミツバチを救え、と言っていた人たちはこういう研究を歓迎すべきなのだけれど興味がなさそうだ。)

 

-牛乳の飲み過ぎの帰結:鉄欠乏性貧血で全身浮腫を伴うタンパク喪失性腸症-症例報告と文献レビュー

The Consequence of Excessive Consumption of Cow's Milk: Protein-Losing Enteropathy with Anasarca in the Course of Iron Deficiency Anemia-Case Reports and a Literature Review.

Graczykowska K, et al., Nutrients. 2021 Mar 3;13(3):828.

16ヶ月の少年と2歳半の少女の2症例

16ヶ月の少年は生後6ヶ月以降最大1日1Lの牛乳を飲んでいた。女の子も1日1L以上牛乳を飲んでいて他の物は少ししか食べなかった

 

-腹膜透析患者での高用量ビタミンCにより誘発された持続する不自然な高血糖:症例報告

High-dose vitamin-C induced prolonged factitious hyperglycemia in a peritoneal dialysis patient: a case report.

Lachance O, et al., J Med Case Rep. 2021 May 21;15(1):297.

73才白人男性の症例。高用量ビタミンC静注の臨床試験LOVIT (Lessening Organ Dysfunction with VITamin C)参加者

 

-職人生産蜂蜜による子どものアナフィラキシー:症例報告

Anaphylaxis caused by artisanal honey in a child: a case report.

Di Costanzo M, et al., J Med Case Rep. 2021 May 14;15(1):235.

キク科植物花粉にアレルギーのある5才の子どもが蜂蜜を食べた後でアナフィラキシーになった症例

 

-反ワクチン運動のソーシャルアイデンティティー

Social identity within the anti-vaccine movement

4-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/tau-siw060421.php

1000人以上の人口集団を代表する参加者の研究から、アメリカ人の約22%が自己のアイデンティティを「反ワクチンanti-vaxxers」としていて、社会的アイデンティティの一形態として受け入れる傾向がある。Politics, Groups, and Identities.

 

-摂食障害を予防するために、体重に関する烙印と政策変更における反肥満修辞に対処する

Addressing weight stigma and anti-obesity rhetoric in policy changes to prevent eating disorders

Janet Treasure Suman Ambwani

The Lancet COMMENT| ONLINE FIRST Published:June 03, 2021

英国摂食障害慈善団体Beatの2020報告書は、肥満予防のための公衆衛生キャンペーンが意図せず摂食障害のリスクを増幅し症状を悪化させる場合について強調している。この報告書は、こうした害を最小限にし特にリスクのある部分を同定するために、有用な助言を提供している。

Changes needed to government anti-obesity strategies in order to reduce their risk of harm to people with eating disorders.

https://www.beateatingdisorders.org.uk/uploads/documents/2020/7/anti-obesity-report-final-2.pdf

 

-インドのCOVID-19危機:国際対応の要請

India's COVID-19 crisis: a call for international action

Krutika Kuppalli et al.,

The Lancet COMMENT| VOLUME 397, ISSUE 10290, P2132-2135, JUNE 05, 2021

(インドはワクチンや医薬品の供給源なのでインドのトラブルは世界中の医薬品供給に問題となり得る)

 

その他

-何故レタスは褐色になる?

Why does lettuce turn brown?

Joe Schwarcz PhD | 4 Jun 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/nutrition-you-asked/why-does-lettuce-turn-brown

我々はレタスが褐変するメカニズムを知っているが、なぜおこるのかはわからない!

レタスの葉が褐色になるのはリンゴを切ったあとに褐変したり緑色のオリーブが熟して黒くなるのと同じ化学反応である。これらの反応は野菜や果物に含まれるポリフェノールという化合物がポリフェノールオキシダーゼという酵素と反応するとおこる。ポリフェノールと酵素は通常は離れていて、細胞が壊れると漏れ出て混ざる。レタスの場合葉が破れると細胞がいくつか壊れて褐色化反応が始まる。しかし壊れなくてもやがて褐色になる。細胞が老化してダメージにつながるためである。

レタスについてのよくある疑問は、手でちぎるのと包丁で切るのとではどっちがよりダメージが大きいか、である。実際には差はないようだ。一部の料理人は切った方がダメージが大きく、より早く茶色になると主張するが実験では証明されていない。一部の料理人はナイフで切るとサラダに金属味がすると言うが、私はそれは料理の知ったかぶりculinary snobberyだと思う。いずれにしろ作ってすぐ食べるなら包丁でも手でちぎるでも、褐変に関しては問題ではない。ドレッシングは最後に。

問題は何故、どうして褐変するかであるが、実のところよくわかっていない。一説には褐色色素が抗菌作用や殺虫作用があるというが証明されてはいない。

(レタスは金気を嫌うという言い方はよく見るけれどみんな「~といわれています」レベルで文献がついていることはない。栄養士でも。こういう文化は変えていかないと栄養士の学術レベルがなかなか上がらない。)

 

-アスピリンは木でできない

Aspirin Doesn't Grow on Trees

Joe Schwarcz PhD | 4 Jun 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/history-did-you-know/even-aspirin-doesnt-grow-trees

よくある誤解に、アスピリンが柳の木の皮にあることが発見されたというものがある。柳の樹皮に含まれるのは類似化合物のサリシンである。サリシンは胃への刺激性が高く、そのためバイエルが代用品を探した。そして1898年にFelix Hoffmannがアセチルサリチル酸を合成し、これが他のサリチル酸塩より優れていることを発見した。自然を克服した化学の勝利である!

 

-逆さまドクター

The Upside-Down Doctor

Jonathan Jarry M.Sc. | 4 Jun 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/covid-19-health-pseudoscience/upside-down-doctor

Joe Mercolaは医学と戦争をしているドクターである。彼はパンデミックを金儲けのための陰謀論的熱狂的夢だと考える

サプリメント販売で儲かっているオステオパスドクターJoe Mercolaが、オーガニック食品の伝道師Ronnie Cummins と共著でCOVID-19パンデミックについての新しい本を出した。この本は、これまでのMercolaのデマの布教同様、ウェルネス運動の危険な盲点の典型的な例である。健康教祖が仕えているのは公衆衛生ではない。彼らは健康を個人の選択として宣伝して有名になり、免疫力を上げると称するものを販売して儲け、科学のふりをする。

MercolaのCOVID-19陰謀論は途方もない間違いであるが、彼の描く逆さまの世界は本物の懸念に基づく。Mercolaは既に疑い深い読者を、さらに深いウサギの穴に導く。

この本のタイトルは「COVID-19の真実: グレートリセット、ロックダウン、ワクチンパスポート、ニューノーマルを暴露する:何故我々は健康と自由のために世界的運動で一つにならなければならないのかThe Truth About COVID-19: Exposing the Great Reset, Lockdowns, Vaccine Passports, and the New Normal: Why We Must Unite in a Global Movement for Health and Freedom」で、アマゾンの「政治的自由」カテゴリーでNo.1ベストセラーになっている。内容を簡単に言うとMercola と CumminsはSARS-CoV-2コロナウイルスは中国武漢で人工的に作られたもので、その検査や治療、公衆衛生対策は信用できず、正しい(オーガニック)食品を食べて(Mercolaが売る)大量のサプリメントを摂っている賢い人々にとってこの病気は軽いという。

この本には無数の間違いがありファクトチェックには何週間もかかるだろう。この本は「健康とウェルネス」のカテゴリーではなく「フィクション」に分類されるべきであろう。

(以下本の内容の嘘やMercolaが反ワクチン含むデマで儲けるやりかた等。

Ronnie CumminsはOrganic Consumers Associationの創設者で会長。オーガニック支持者にはきちんと評価された農薬は忌避するけれど得体の知れない「微生物資材」みたいなものは好きな層がかなりいて、それが正規の医療を嫌って胡散臭いサプリメントを使う反医療と親和性が高い。

この本のタイトルをアマゾンで検索すると「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています」のところに内海総「医師が教える新型コロナワクチンの正体」が出てきて「ベストセラー1位 カテゴリ 感染症内科学」とある。)

 

-Valisureは日焼け止めからベンゼンを検出

Valisure Detects Benzene in Sunscreen

MAY 25, 2021

https://www.valisure.com/blog/valisure-news/valisure-detects-benzene-in-sunscreen/

調べたサンプルの27%から検出可能なベンゼンを、一部は2 ppm以上、検出した

Valisureは分析会社

Valisureは2021年3月24日にはハンドサニタイザーからベンゼンを検出している

(企業がこういうやり方で技術を金儲けにつなげるのは邪悪だと思うけれど。コロナ陰性証明とか才能や病気の遺伝子検査とか)

 

-Natureニュース

COVIDワクチン6ヶ月:17億回が科学者に教えたこと

Six months of COVID vaccines: what 1.7 billion doses have taught scientists

04 June 2021

https://www.nature.com/articles/d41586-021-01505-x

パンデミックの中枢となる瞬間に、Natureは予防接種についての重要な疑問を探る

2020年12月8日に、集団予防接種キャンペーンの一環として90才の英国人女性Margaret Keenan がCOVID-19ワクチンを投与されてから、世界中で数百万人が続いた。今や17億回の接種が行われ、研究者たちはワクチンの有効性や安全性データを精査している。Natureはこの6ヶ月で明らかになった教訓を探った。全体として、ワクチンの結果は極めて期待できるもので、多くの人の期待を上回った。しかし研究者らは新興変異株や免疫応答の減弱の可能性などを心配している。

・現実世界でのワクチンの効果は?

・変異株への有効性は?

・保護作用はどのくらい続く?

・感染予防効果はどのくらい?

・安全性については?

・パンデミックに与えるワクチンの影響は?