2021-06-15

[EFSA]意見

-Bacillus flexus AE‐BAF株由来食品酵素β-アミラーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme β‐amylase from Bacillus flexus strain AE‐BAF

EFSA Journal 2021;19(6):6635 9 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6635

(科学的意見)

この食品酵素β-アミラーゼ(4‐α‐d‐グルカン マルトヒドロラーゼ, EC 3.2.1.2)は、Amano Enzyme Inc社が非遺伝子組換えBacillus flexus AE‐BAF株で生産した。この生産株は安全性的確推定(QPS)ステータスの資格があることが示されている。この食品酵素は焼成及び醸造工程や、グルコースシロップや他のデンプン加水分解物の生産のデンプン加工での使用が意図されている。総有機固形物(TOS)の残留量はグルコースシロップの生産中に適用される精製段階で除去されるため、この食品工程に食事暴露は算出されなかった。焼成及び醸造工程に申請者が推奨する最大使用量とEFSAの包括的欧州食品データベースからの個別のデータに基づき、食事暴露は欧州人で最大2 mg TOS/kg 体重 (bw)/日と推定された。生産株のQPSステータスと製造工程の性質を考慮して、毒性学的試験は必要ないとされた。既知のアレルゲンに対するアミノ酸配列の類似性が調査され、一致はなかった。パネルは、意図した使用条件で、食事暴露によるアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、これが生じる可能性は低いと考えた。提出されたデータ、特にこの生産株のQPSステータスと製造工程から問題が生乗じなかったことに基づき、パネルは、B. flexus AE‐BAF株で生産したこの食品酵素β-アミラーゼは意図した使用条件で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-子牛と乳牛の第4胃由来キモシンとペプシンからなる食品酵素の安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme containing chymosin and pepsin from the abomasum of calves and cows

EFSA Journal 2021;19(6):6636  9 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6636

(科学的意見)

キモシン(EC 3.4.23.4)とペプシン(EC 3.4.23.1)からなる食品酵素はLaboratorios Arroyo S.A社が異なるレンネット製造業者から購入した牛の第4胃から生産した。この食品酵素はチーズ生産の牛乳加工に使用することを意図している。この食品酵素の供給源やその製造から懸念は生じないため、また安全な使用と摂取歴に基づき、パネルは毒性学的データはや暴露データは必要ないと考えた。文献データに基づき、パネルは、意図した使用条件で食事暴露によるアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、これが生じる可能性は低いと考えた。提出されたデータに基づき、パネルはこの食品酵素は意図した使用条件で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

第14回パンゲア作戦2021年

Operation Pangea XIV 2021

何千ものオンライン上の偽の薬局がインターポールの作戦で閉鎖

Thousands of fake online pharmacies shut down in INTERPOL operation

8 June 2021

https://www.interpol.int/News-and-Events/News/2021/Thousands-of-fake-online-pharmacies-shut-down-in-INTERPOL-operation

犯罪者はCOVID-19からオンラインとオフラインで利益を上げ続けている

インターポールが調整したこの作戦には、92カ国の警察、税関、健康規制機関が関与している。その結果、2008年の第1回パンゲア作戦以降最大件数となるウェブサイトやオンライン市場などの113,020のウェブリンクが閉鎖、排除されることになった。

ベネズエラでは、WhatsApp上で違法な薬を販売するためにe-コマースプラットフォームを開発した男性が逮捕された。

英国では、1,300万米ドル以上の価値のある約300万もの偽造薬と機器を押収した上に、当局は、無許可の薬の違法販売と供給のために3,100以上の広告リンクも削除し、43のウェブサイトを閉鎖した。

犯罪者のつけ込み

第14回パンゲア作戦では、犯罪者がCOVID-19のパンデミックにより発生した個人用保護具及び衛生製品の需要につけ込んでいることも示された。この作戦週間中(5月18~25日)に、全ての医療機器の半数以上を占める偽の承認されていないCOVID-19の検査キットが押収され、その結果、全世界で277件の逮捕となり2,300万米ドル以上の危険な医薬品が押収された。イタリアでは、500,000以上の偽のサージカルマスクと、生産と包装に使用された35の産業機械が回収された。世界的には、この作戦中に約900万の医療機器と違法な医薬品が押収された。

隠蔽方法

約710,000の荷物が検査され、偽の違法な薬物が、洋服、ジュエリー、おもちゃ、食品、ベビー用品などの合法的な製品の中に隠されているのがみつかった。カタールでベイクドビーンズの缶の中に隠された2,805錠の神経痛の錠剤が発見された。

製薬防護研究所、国連薬物犯罪事務所/世界税関機構のコンテナ管理プログラム、欧州警察組織の支援を受けて、以下の約900万の医療機器や違法薬物が押収された。

・睡眠薬と鎮静薬

・勃起不全の丸薬

・医療機器(Covid検査キット、マスク、注射器、カテーテル、手術装置など)

・鎮痛剤/痛み止め

・アナボリックステロイド

・消毒薬と殺菌剤

・抗がん剤

・抗マラリア薬

・ビタミン類

 

未承認及び偽造医薬品は、間違った量の有効成分が含まれていたり(少なすぎる、多すぎる、全く入っていない)、有効期限が変更されたり、保存状態が悪かったりするため、危険な可能性がある。

オンラインでの医薬品購入の潜在的な危険性について国民の意識を高めることも第14回パンゲア作戦の一環だった。参加加盟国は、オンライン上での安全な医薬品購入方法についてのビデオガイドなど、ソーシャルメディアキャンペーンを実施した。

 

HSA

HSAは世界監視強化週間中に国内Eコマースプラットフォームから700以上の違法健康製品を排除

HSA Removes Over 700 Listings of Illegal Health Products from Local E-Commerce Platforms During Week of Global Intensified Surveillance

8 Jun 2021

https://www.hsa.gov.sg/announcements/press-release/hsa-opspangea2021

シンガポール保健科学庁(HSA)は、2021年1月~5月に国内のEコマースプラットフォームから3,200以上の製品の掲載を排除した。このうちおよそ700は、2021年5月18~25日にインターポールが調整した違法な医薬品のオンライン販売を対象とする取り締まり事業であるパンゲア作戦中に排除された。この期間中HSAは、国内のe-コマースプラットフォームのオンライン監視を強化した。

排除された製品掲載の大部分は、高血圧、糖尿病などの慢性症状用やコレステロールの管理用の処方薬だった。これらはほとんど個人に処方された残りや未使用の薬だった。販売業者の多くは新人販売員で、その製品が医師だけが処方できる処方薬だとは気づかなかったと主張した。HSAは、品質検査や海外の規制当局の安全性警告により、減量薬、性的強化薬、美白化粧品などの生活上の健康製品の掲載も排除した。

一方、地上でも定期的な執行努力が続いた。2021年5月18日、HSAは疑わしい海外からの2つの荷物の調査を開始し、住戸で抗生物質など多くの処方薬、妊娠中絶用錠剤、経口避妊薬、コンドームを発見した。10,000ユニット以上の国内のオンライン販売用の処方薬と医療機器が押収され、調査は継続中である。

消費者への助言

・オンラインで健康製品を購入する時は注意すること。それらはより安く、よりよい価値を提供するように見えるかもしれないが、低価格は、安全でないまたは劣った成分、質の悪い製造方法、標準以下または非衛生的な保管状態による可能性がある。有害または禁止成分が混入されている可能性もある。

・「100%安全」「副作用なし」「即効性」「科学的に証明された」など誇張された宣伝文句をうたう健康製品に注意すること。健康を害する可能性のある強力な薬効成分が含まれている可能性がある。オンライン製品のレビューを信頼しないこと。

・健康製品をオンラインで購入する際には、評判のよい小売業者のウェブサイトあるいはシンガポールに実在する小売店のウェブサイトから購入すること。

・処方薬は個人の病状に基づいて医師が処方しなければならない。処方薬は強力な製品なので、適切な診察を受けずに使用すると深刻な副作用を起こす可能性がある。

 

販売業者や供給業者への助言

処方薬は適切な診療を受けずに使用すると深刻な副作用を起こす可能性のある強力な製品なので、販売してはならない。有資格者だけが処方薬の販売を許可されている。適切な免許を持たない人による処方薬の販売は健康製品法に基づく犯罪である。有罪の場合、最大2年間の懲役および/または最大5万ドルの罰金が科される。

劣悪な、あるいは誤った宣伝文句をうたう健康製品の販売と供給に従事する人々は起訴される可能性があり、有罪の場合最大3年間の懲役および/または最大10万ドルの罰金が科される。

パンゲア作戦

HSAは14年間続くインターポールが調整した世界的な活動週間に参加している。92カ国が今年のパンゲア作戦に参加した。

 

カナダ

情報提供:オンラインでの健康製品購入の潜在的なリスクを知る

Be informed: know the potential risks of buying health products online

June 8, 2021

https://healthycanadians.gc.ca/recall-alert-rappel-avis/hc-sc/2021/75761a-eng.php

健康製品を販売する多くのウェブサイトは合法的な事業だが、重大な健康リスクを引き起こす健康製品を販売するサイトもある。

オンラインで販売されている医薬品やナチュラルヘルス製品には、合法で安全に見えるものもあるかもしれないが、カナダでの販売が認可されていない可能性がある。

COVID-19のパンデミックにより、世界中で規格外および偽造健康製品の違法販売のリスクが高まっている。COVID-19の拡散を防ぐのに役立つ健康製品や個人用保護具(PPE)(人工呼吸器、手袋、フェイスシールドなど)の前例のない需要や緊急の必要性のため、より多くの消費者がそれらの製品の入手をオンライン小売業者に頼り、低品質で効果がなく、危険でさえある製品の購入に対して脆弱になっている可能性がある。

2021年5月18~25日に行われた第14回パンゲア作戦の活動週間中に、ヘルスカナダは2,076の荷物を検査し、867の荷物の入国を拒否し、偽造が疑われるあるいは未承認の健康製品の入った228の荷物を国境で押収した。押収した製品の大部分(244の荷物のうち238、 97.5%)は性機能強化製品(主に勃起不全薬)だった。他の製品は、抗生物質、鎮痛剤、ボディービル用サプリメントなどである。ヘルスカナダはこの活動週間中にCOVID-19に関する製品を押収しなかったが、高まるリスクに引き続き注意を払い、警戒するよう呼びかけている。

 

あなたのすべきこと

健康製品をオンラインで購入することを検討しているなら、インターネット上で医薬品、ナチュラルヘルス製品、医療機器を購入するリスクについてヘルスカナダが掲載している情報を読むこと。

・ヘルスカナダが承認している健康製品には8桁の医薬品認証番号(DIN)、自然製品番号(NPN)あるいはホメオパシー薬品番号(DIN-HM)がついている。ヘルスカナダの医薬品データベース、認定ナチュラルヘルス製品データベースあるいは医療機器有効ライセンスリスト (MDALL)を検索することで、製品が販売の認可を受けているかどうかの確認もできる。

・疑わしい、あるいは信頼できないウェブサイトからの健康製品の購入を避けること。

・カナダ市場で見つかっているCOVID-19関連製品など、違法な健康製品の勧告は、ヘルスカナダのリコールや安全警報データベースを確認すること。

 

英国

世界的な取り締まりの一環で、英国で300万以上の医薬品と機器が押収された

Over 3 million medicines and devices seized in UK as part of global crackdown

8 June 2021

https://www.gov.uk/government/news/over-3-million-medicines-and-devices-seized-in-uk-as-part-of-global-crackdown

医薬品・医療製品規制庁(MHRA)の役人は、パンゲア作戦の一環で違法に取引された医薬品と医療機器を押収した。英国では113,000の違法な運営ウェブサイトが削除されURLsがブロックされた。8件の捜索令状が執行され、7人の犯罪者が逮捕された。押収された医薬品は、抗うつ剤、勃起不全の錠剤、鎮痛剤、タンパク同化ステロイド、痩身用錠剤だった。

MHRAは現在の及び新たに発生する脅威についての理解を深めるために、活動週間の後に、世界的な結果の詳細な分析を加える予定である。この作業には、「ホットスポット」となっている輸出国の特定、闇市場で取引されているリスクの高い薬が好まれていること、一般人を利用しようとして世界中で進化し続ける犯罪者のビジネスモデルが含まれている。

MHRAは#FakeMedsキャンペーンを行い、オンラインで販売されている偽の医薬品の危険性やそれを摂取することで起こる可能性がある健康への悪影響も強調している。疑わしい売買や経験した副作用はthe Yellow Card scheme(有害反応報告システム)に報告してほしい。

 

スイス

Operation PANGEA XIV: campaign against counterfeit and illegally imported medicinal products

08.06.2021

https://www.admin.ch/gov/en/start/documentation/media-releases.msg-id-83877.html

ベルン、2021年6月8日-世界中の機関が共同作戦で犯罪となる医薬品のオンライン販売を調査している。5月18~25日の週に医薬品の違法なオンライン取引に対する世界的な合同キャンペーンがあった。連邦税関局(FCA)とスイス医薬品局が没収した荷物の約90%に勃起刺激剤が含まれていた。また、他の違法な処方箋のみの輸入医薬品が多数押収された。

スイスは長年インターポールが調整しているパンゲア国際活動週間に参加している。今年は55カ国が積極的に参加した。国際機関らは全部でおよそ120,000のウェブサイトを精査し、そのうち113,000を閉鎖した。全世界でおよそ900万ユニットの違法で偽の医薬品が押収された。

スイスでは、スイス医薬品局、FCA、スイスアンチドーピング機関が、チューリッヒ-ミュリゲン郵便仕分け所で695の荷物を調査した。そのうち半数(346)は、違法な医薬品やドーピング製品が含まれていたため押収された。中でも、ウクライナからの委託販売品には、たびたび勃起刺激剤の偽物が含まれていた。押収された麻薬は刑事訴訟を起こす可能性があるため州当局に報告された。

第14回パンゲア行使中に、スイス医薬品局とスイスアンチドーピング機関は、スイスオンライン薬局と称する120の違法な外国のウェブサイトを特定した。75のウェブサイトが不正侵入され、その結果、ウェブサイトのオーナーの知識なく偽の処方箋のみの医薬品が販売されていたことがこのキャンペーンで明らかになった。これらのウェブサイトを削除したり、改ざんされたページを修正したりするための措置が講じられた。

 

犯罪ネットワークは常に変化している

医薬品の違法な流通は、専門的に組織化され、国際的にネットワーク化された犯罪者の仕事である。インド由来の偽の勃起刺激剤など、偽造医薬品は一般的にアジアで生産されている。昨年押収された貨物のほとんどはシンガポールから発送され、違法な遠回りのルートで届く。シンガポールを拠点とするHSA(健康科学庁)との緊密な連携のおかげで、この通過国の経営者はもう活動していない。第14回パンゲア作戦では、押収された委託販売品のほとんどは、インドで製造されポーランドまたはドイツを通過して到着していた。犯罪ネットワークは明らかに流通チャネルを変更したが、無駄だった。

 

[FDA] FDAは食品安全及び栄養の2022年会計年度予算要求に関するファクトシートを公表する

FDA Releases Fact Sheets on FY 2022 Budget for Food Safety and Nutrition

June 7, 2021

https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-releases-fact-sheets-fy-2022-budget-food-safety-and-nutrition

FDAは2022年会計年度大統領予算要求において食品安全及び栄養の重要な投資を説明するファクトシートを公表している。予算は新興の懸念ある問題だけでなく主要な食品安全プログラムへの増額を提供する。

以下のファクトシートが閲覧できる:

概要及び重要な達成

食品安全と栄養を支援するために2022会計年度のFDAの資金利用計画は、主要な食品安全プログラム及び新興の問題に増額する。2022会計年度は食品安全の予算権限に16億ドル、ヒト及び動物製品に1億3400万ドル増加である。食品安全活動の1億3400万ドル増加額のうち、4500万ドルは「よりスマートな食品安全新時代」の戦略を支援する取り組みへ、FDAデータ強化及び強化技術戦略の一環として2300万ドルである。またの新興の化学物質及び毒物の問題に対する2000万ドル、母体と乳幼児の健康と栄養に1800万ドルの支援である。 FY2022食品安全予算要求にはFDA全体の能力開発及びインフラ投資の5400万ドルを含む。重要な達成は、「よりスマートな食品安全の新時代」、食品サプライチェーンの継続性と食品及び農業従事者へのワクチン供給、農産物安全性規則、FDA-メキシコ食品安全パートナーシップ、乳幼児の食品安全の向上及び消費者教育戦略である。

「よりスマートな食品安全の新時代」では、FDAは食品トレーサビリティを高め、予測的分析の強化、食品の生産や販売の新たな方法における食品安全の最善の実施の促進、小売販売食品店でのリスク削減、強力な食品安全文化の醸成支援のために対策をする。

食品サプライチェーンの継性と食品及び農業従事者へのワクチン供給では、FDAは21 Forwardを開発し、中断リスクのあるところを同定してリソースを配分する。農産物安全性規則において、葉物野菜の消費に関連する食品由来疾病のアウトブレイクを予防するためLeafy Greens STEC 実施計画を発表した。メキシコとの関係において、FDA-メキシコ食品安全パートナーシップ(FSP)を立ち上げた。

FDAに規制されるすべてのヒト用食品の安全性を含む現在のパートナーシップを広げ、強化する。乳幼児の食品安全の向上について、FDAは乳幼児食品製造業者及び加工業者に化学物質のリスクを考慮する責任についての文書をだし、さらに「0にちかづける:乳幼児向け食品の実施計画」のもと、乳幼児向け食品の鉛、カドミウム、水銀及びヒ素のような毒性成分の暴露をさらに減らす計画を発表した。消費者教育戦略では、食品安全・応用栄養センター(CFSAN)は2020年に新たに2つの消費者教育キャンペーンを開始した。栄養成分表示に関する「新栄養成分表示:何が入っているか?」と遺伝子組換え製品に関する「“Feed Your Mind”」である。

よりスマートな食品安全の新時代

4480万ドル増額/46名フルタイム相当の職員

新興の化学物質および毒性学問題 

1970万ドル増額/40名フルタイム相当の職員

母子の健康及び栄養

1800万ドル増額/26名フルタイム相当の職員

FDAは食品安全と栄養に関する重要な分野において改善するための食品プログラムに関わるセンターと局にわたり投資する。そのうちの1つが妊娠中及び乳幼児の健康と栄養分野である。

FY 2022 予算には以下の目標を含む:

職員を増加し、食品の毒性や影響を研究する、果汁の鉛濃度を含め、毒性成分のアクションレベルを設定する、食事の毒性成分に関するリスクコミュニケ―ション教材とガイダンスを作成する、 乳幼児向け調製粉乳の申請をレビューする、アメリカ国民のための食事ガイドライン、特に毒性成分の暴露の理解を促進する。現在のFY2021資金で達成したことは、乳幼児向け食品製造、加工業者に化学物質の危険性のリスクの責任について通知、また、毒性成分暴露を「ゼロに近づける」計画を実施した。

詳細はこれらFDA投資に関するFY2022 FDA大統領予算

( https://www.fda.gov/media/149616/download)を参照。

 

[FDA] FDAは店頭販売許可のある医学的に重要な抗菌薬を獣医師の監視の下での動物への使用の導入に関するガイダンスを最終化する

FDA Finalizes Guidance to Bring Remaining Approved Over-The-Counter Medically Important Antimicrobial Drugs Used for Animals Under Veterinary Oversight

June 10, 2021

https://www.fda.gov/animal-veterinary/cvm-updates/fda-finalizes-guidance-bring-remaining-approved-over-counter-medically-important-antimicrobial-drugs

FDAは本日店頭販売(OTC)から処方薬(Rx)までの特定の医学的に重要な抗菌薬の市販認可状態のものを自主的に変更するために、動物医薬品責任者へ手続きを説明する業界向けガイダンス(GFI)#263を最終化する。この変更がされると、これら重要な医薬品は獣医師の監視のもとでのみ動物に使用できる。

 

[FDA]リコール

-健康被害の可能性のため、DESIGNED BY NATUREの山羊乳、牛乳及び調整粉乳ベースを自主回収する

Designed By Nature Voluntarily Recalls Goat’s Milk, Cow’s Milk and Base Milk Formulas Due to Possible Health Risk

June 14, 2021

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/designed-nature-voluntarily-recalls-goats-milk-cows-milk-and-base-milk-formulas-due-possible-health

DESIGNED BY NATURE は山羊乳、牛乳及び調整粉乳ベースを自主回収している。製品は乳幼児向けミルクとしての使用を意図していないとラベルを変更する意向。製品写真あり。

(注:商品名はBase Mix Formulaで、この会社のHPからは乳幼児向けに売っている)

 

-Purina Animal NutritionはPurina® RangeLand® 30-13 (125#) 牛用飼料の自主回収をする

Purina Animal Nutrition Voluntarily Recalling One Lot of Purina® RangeLand® 30-13 (125#) Cattle Feed

June 11, 2021

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/purina-animal-nutrition-voluntarily-recalling-one-lot-purinar-rangelandr-30-13-125-cattle-feed

Purina Animal NutritionはPurina® RangeLand® 30-13 (125#) 牛用飼料(ミネラルサプリメント)の自主回収。容器が柔らかすぎて過剰摂取する可能性があり、尿素中毒を生じる可能性がある。

 

-Hubbard FeedsはEasy Feed Organic Chick Starter/Grower Orgの自主回収をする

Hubbard Feeds Voluntarily Recalls Easy Feed Organic Chick Starter/Grower Org

June 08, 2021

https://www.fda.gov/safety/recalls-market-withdrawals-safety-alerts/hubbard-feeds-voluntarily-recalls-easy-feed-organic-chick-startergrower-org

Hubbard FeedsはEasy Feed Organic Chick Starter/Grower Orgの自主回収をしている。製品の塩分濃度が十分でないことが確認された。

 

[FDA]コロナウイルス(COVID-19)更新

Coronavirus (COVID-19) Update: June 8, 2021

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/coronavirus-covid-19-update-june-8-2021

(一部)

・FDAはFTCと共同し、COVID-19関連の不正表示の未承認製品を販売するBeauty & Spa Concepts,DBA Beenefits及びEverything Health LLCに警告文書を発した。

 

[FDA]警告文書

-Beauty & Spa Concepts, DBA Beenefits

MAY 24, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/beauty-spa-concepts-dba-beenefits-613072-05242021

コロナウィルス疾患(COVID-19)関連の未承認の医薬品、不正表示の問題。プロポリス製品を含む。

 

-Everything Health LLC

MAY 24, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/everything-health-llc-613718-05242021

コロナウィルス疾患(COVID-19)関連の未承認の医薬品、不正表示の問題。

 

-Red's Kitchen Sink at Bourbon Street Ice

MARCH 02, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/reds-kitchen-sink-bourbon-street-ice-611873-03022021

未承認の医薬品、不正表示の問題。ハーブ製品、サプリメント製品を含む。

 

-Kareem Mart Inc.

MAY 11, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/kareem-mart-inc-613572-05112021

FSVP違反の問題。

 

[HK] 法令違反

-バナナのサンプルから基準値を超えた残留農薬が検出された

Pesticide residue exceeds legal limit in Banana sample

Wednesday Jun 9, 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/unsat_samples/20210609_8729.html

バナナのサンプルからチアメトキサム0.078ppmが検出された。

 

-venus clam(貝)のサンプルに動物用医薬品クロラムフェニコールが検出される

Veterinary drug chloramphenicol found in venus clam sample

8 Jun 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20210608_8725.html

定期検査で、venus clam(貝)のサンプルに動物用医薬品クロラムフェニコールが5㎍/㎏検出された。

 

カナダ穀物委員会

Canary seed(カナリークサヨシ)は正式に穀類になる予定である

Canary seed will soon become an official grain

2021-06-09

https://www.canada.ca/en/grain-commission/news/2021/06/canary-seed-will-soon-become-an-official-grain.html

Canary seedはカナダの穀物法のもと正式な穀物と制定される予定である。

2021年8月1日から

(これまで鳥の餌などとして使われてきた)

 

[FSAI] Breakfast Bite イベント6月24日:欧州連合及びアイルランドでのCBDオイルのようなカンナビスベースの食品の法的立場

Breakfast Bite event on 24th June: The legal position of cannabis-based food products like CBD oils in the EU and Ireland

Wednesday, 9 June 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/breakfast_bite_240621.html

オンラインウェビナー。欧州連合及びアイルランドにおける食品としてのカンナビス/大麻製品の販売を規定する法律について説明を行う。

 

[BfR]人々の中に安心が広がる

Growing feeling of safety among the population

14.06.2021

https://www.bfr.bund.de/en/press_information/2021/27/growing_feeling_of_safety_among_the_population-275545.html

BfRコロナモニター

予防接種率が増加し感染者が減り、人々の安心感が増している

https://www.bfr.bund.de/cm/349/210608-bfr-corona-monitor-en.pdf

外出も増加

 

フィンランド食品局

ストロンチウム同位体法開発プロジェクトに新しい資金

New project funding for Strontium isotope method development

June 11/2021

https://www.ruokavirasto.fi/en/organisations/scientific-research/news-about-scientific-research/new-project-funding-for-strontium-isotope-method-development/

フィンランド食品局はストロンチウムの同位体解析により食品の起源を同定する方法の開発に向けた第一歩を踏み出した。この研究の目的は、農地や自然の土地でのストロンチウムの同位体の組成のばらつきを検討することである。

 

[FTC]23,000ドルのCOVID-19「治療」計画の宣伝者はインチキ健康宣伝を禁止される

Promoter of $23,000 COVID-19 “Treatment” Plan Barred from Making Bogus Health Claims

June 14, 2021

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2021/06/promoter-23000-covid-19-treatment-plan-barred-making-bogus-health

Stephen Meisドクターは騙された消費者への返金として103,420ドルを払う

カリフォルニアのゴールデンサンライズニュートラシューティカル社の医長が詐欺的COVID-19「治療」宣伝に関与したことで、今後同様の根拠の無い宣伝をしないことと103,420ドルを払うことでFTCと和解した。ゴールデンサンライズ社は2020年3月から同社のサプリメントがCOVID-19を治療できると宣伝してきた。また同社はがんやパーキンソン病などにも一連のサプリメントを販売し、一部は17万ドルから20万ドルと高額であった。実際にはそれらサプリメントは主にハーブやスパイスで、宣伝文句に根拠は無い。

(製品名ImunStem, Aktiffvate, AnterFeerons

 

論文

-英国の子どもたちへの超加工食品の害を減らすために緊急の対応が必要

Urgent action needed to reduce harms of ultra-processed foods to British children

14-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/icl-uan061421.php

JAMA Pediatricsに発表されたImperial College Londonの公衆衛生NIHR教授Christopher Millett教授らの研究によると、高度に加工された食品を多く食べるほど肥満や過体重のリスクが高い。5人に1人の子どもがカロリーの78%を超加工食品から摂っている。

重量パーセントで最も少ない群が23.2%、最も多い群が67.8%が超加工食品。24才までに最も多く超加工食品を摂っている群は平均で体重が3.7kg多い。

(実はあまり差が無い。重量なのできくのは砂糖入り飲料。英国人に調理済み食品禁止、家庭で素材から料理しろ、と命令してうまくいくとは思えないけれど、それが解決法だと信じるならやってみれば?自分でやってなさそうな人の手作り礼賛にはうんざり)

 

-もし農業が気候変動に適応しないなら世界の収穫の1/4がリスクに

A quarter of global harvests at risk if agriculture does not adapt to climate change

11-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/cf-e-aqo061121.php

Journal of Environmental Economics and Management (JEEM)に発表

 

-強力な新しいCOVID-19ワクチンは90%の有効性を示し、世界の供給を加速できる

Scienceニュース

Powerful new COVID-19 vaccine shows 90% efficacy, could boost world’s supply

By Meredith WadmanJun. 14, 2021 ,

https://www.sciencemag.org/news/2021/06/powerful-new-covid-19-vaccine-shows-90-efficacy-could-boost-worlds-supply

ダークホースワクチン企業Novavaxが3万人試験で強力な結果を発表した。このワクチンはSARS-CoV-2タンパク質を使ったもので全体の有症感染予防効果は90.4%、中程度から重症予防効果は100%で8つの懸念および関心となる変異株には93.2%の有効性で安全であるようだ。mRNAワクチンと違って冷蔵で6ヶ月保存できる

 

SMC UK

子ども時代の超加工食品摂取と成人初期までの体脂肪の軌跡を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study looking at ultra-processed food consumption in childhood and body fat trajectories into early adulthood

JUNE 14, 2021

https://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-ultra-processed-food-consumption-in-childhood-and-body-fat-trajectories-into-early-adulthood/

JAMA Pediatricsに発表された研究が子ども時代の超加工食品(UPFs)の摂取と体脂肪の軌跡を調べた

Reading大学栄養と食品科学教授Gunter Kuhnle教授

この研究の結果は驚きではない:「超加工」食品をたくさん食べる子どもは、食べない子どもに比べて健康的ではなく肥満である可能性が高い。しかし結果の解釈は難しい。「超加工食品」の定義の限界とは別に、この研究のアウトカムは社会経済的交絡要因に大きく影響を受けている:より貧困で社会経済的地位の低い教育レベルの低い家族が最も多くUPFを食べている。残念ながらそういう子どもたちが肥満と健康状態の悪さのリスクが最も高く、英国のいまだ続く健康の不平等である。従ってUPFsと子ども健康の関連はより複雑である可能性が高く、全体的アプローチが必要である。食品の組成変更やUPFの禁止で健康の不平等は解決しないだろう。それはフードシステムの変化と健康の不平等の原因に対処することでしか達成できないだろう。

Aston大学医学部栄養と根拠に基づく医学部長で登録栄養士Duane Mellor博士

これはブリストル地方の9000人以上の子どもたちを7才から20代半ばまで調べた大規模研究である。解析の目的はUPFs摂取が約10年後の肥満度と体重に関連するかどうかを見ることである。

この研究は子どもたちが7才の時のたった一回の3日食事日記(全ての参加者が3日分を完全に記録しているわけではない)を使ってUPFの摂取量を推定している。従って7才の時の食事が20代半ばまで同じという大きな仮定をしている。

もう一つの問題はNOVA分類である。超加工食品というラベルを使うことは、望ましくない食品の摂取量を調べることより情報量が増えない。

全体としてこの研究は、本当に問題なのが塩や砂糖や脂肪の多さや繊維の少なさなのに全ての加工食品は悪いと示唆するリスクがある。また7才の時の3日の食事がその後10年の成長に関連するという大きな想定をしている。

Open大学応用統計学名誉教授Kevin McConway教授

私はPubMedで超加工食品についての論文を検索したところ2009年以降約300あった。全てが研究論文ではなく定義やコメント、一部は科学と言うよりキャンペーンで、超加工食品という概念に関する批判も少しある。多くは超加工食品を多く食べると健康が悪いというものであり、この研究のようなさらなる研究が何故必要なのだろうか?この研究はこれまで知られていたことに加わった。これら全ての研究同様、解釈には注意が必要である、それには避けられない限界がある。

これは観察研究であり、7才の時に超加工食品を食べる量が違う家庭はそれ以外にも違うところがあるだろう。因果関係は確立できず、何を食べるべきなのかはわからない。この研究の著者等が勧めるように、「子どもの肥満対策のために過激な公衆衛生行動が緊急に必要」だとして、因果関係がわからないのにどうやって効果的対策ができるのか?私は統計学者なので広範な超加工食品の人体でのメカニズムについては専門外である。しかしもしこれが因果関係なら、食生活をどう変えるべきなのかについて明確な助言が必要である。それには超加工食品の複雑な定義はものごとを簡単にしない。成分ではなく誰が作ったかによってパンが超加工食品かそうでないかが変わるならどうすればいい?

(一部のみ)

 

その他

-ブリティッシュコロンビアの医師はCOVID-19デマを拡散する同僚に対応を求める

B.C. doctors urge action on colleague spreading COVID-19 misinformation

Bethany Lindsay · CBC News · Posted: May 16, 2021

https://www.cbc.ca/news/canada/british-columbia/bc-stephen-malthouse-doctors-complaints-1.6026272

Stephen Malthouse医師への苦情を申し立てた医師らは何故彼がまだ医師でいられるのか問う

(医師免許を持っているデマ屋は強い)

 

-John Oliverは地元ニュース番組を騙して、彼の発明したインチキ「性的健康毛布」の宣伝にさせた

John Oliver Tricked Local News Shows Into Promoting a Bogus “Sexual Wellness Blanket” He Invented

BY MATTHEW DESSEM MAY 24, 2021

https://slate.com/culture/2021/05/last-week-tonight-john-oliver-sponsored-content-sexual-wellness-blanket.html

トリックは、彼がお金を出したこと

今週、コメディアンのJohn Oliverが三つローカルテレビ局、テキサス州オースチンのKVUE 、コロラド州デンバーのKMGH-TV (Denver7)、ユタ州ソルトレークシティーのKTVX (ABC4)を騙して、ビーナスベールという全く価値のない「性的健康毛布」の宣伝を放送させた。この三局は全てABC傘下で、どんな種類の疑似科学でもスポンサー料金を払えば放送させることができるようだ。

チェックしてみよう:

Oliverのインチキ製品を宣伝したのはKVUEのKim Barnesがホストの2分の番組FYI Austin、KMGH-TVの平日11:30からのGina Belichがホストの30分番組Mile High Living、そしてKTVXの平日9-11時のSurae Chinnがホストの2時間番組Good Things Utahである。ローカルテレビ局があからさまなペテン師に放送時間を喜んで売るのは驚くべきことではないが、放送パーソナリティがこれほど嬉々としてビーナスベールの宣伝に笑顔で頷くのは少しばかりショッキングだった。

(メインコンテンツはジャーナリズムの堕落を告発する21分の動画。それぞれの放送にかかったお金は$2,650、$2,800、 $1,750。これは番組のメインコンテンツを買えるという話。でもインチキ健康食品のCMばかりの新聞やテレビが健康食品についてまともな報道ができるわけがない)