2021-06-23

[EU]食品ロスと廃棄に関するEUプラットフォーム

EU Platform on Food Losses and Food Waste

https://ec.europa.eu/food/food/food-waste/eu-actions-against-food-waste/eu-platform-food-losses-and-food-waste_en

次期の2022-2026の民間部門からの参加者を2021年7月23日まで募集

 

[EFSA]意見等

-アトピー性皮膚炎発症リスク低減においてSociété des Produits Nestlé S.A.社が生産した分離及び濃縮ホエイタンパク質から導出した特定のタンパク質加水分解物から製造した乳児用ミルクの有効性

Efficacy of an infant formula manufactured from a specific protein hydrolysate derived from whey protein isolate and concentrate produced by Société des Produits Nestlé S.A. in reducing the risk of developing atopic dermatitis

EFSA Journal 2021;19(6):6603  16 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6603

(科学的意見)

欧州委員会はEFSAに、アレルギー家系の乳児のアトピー性皮膚炎発症リスクの低減において、Société des Produits Nestlé S.A社が製造した分離及び濃縮ホエイタンパク質由来の特定のタンパク質加水分解物を含む乳児用ミルクの有効性を評価するよう求めた。これはEU規則2016/127に関連してSociété des Produits Nestlé S.A.社による欧州委員会への文書提出を受けたものである。乳児用ミルクを作るのに使われるタンパク質加水分解物は、乳児用及びフォローアップミルクの製造に適したタンパク質源としてEU委員会委任規則2016/127の付属文書I および IIに含まれている。この意見には、乳児用ミルクの栄養の安全性や適合性、あるいはタンパク質加水分解物の製造に使用される食品酵素の安全性の評価は含まれていない。パネルは、主張された効果に関して、評価中の乳児用ミルクはペプチドの分子量分布についての記述が十分でないと考えた。提出されたヒト介入試験から、アトピー性皮膚炎発症リスク低減における乳児用ミルクの有効性に関する結論を出せなかった。パネルは、評価中の乳児用ミルクの摂取とアレルギー家系の乳児のアトピー性皮膚炎発症リスク低減との間に因果関係は立証されないと結論した。

 

-全ての動物種用二酸化チタンからなる飼料添加物の安全性と有効性(Titanium Dioxide Manufacturers Association)

Safety and efficacy of a feed additive consisting of titanium dioxide for all animal species (Titanium Dioxide Manufacturers Association)

EFSA Journal 2021;19(6):6630  16 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6630

(科学的意見)

EFSAのFAFパネルはTiO2 (E171)は食品添加物してはもはや安全とはみなせないと結論している。FEEDAPパネルはこれを支持し、飼料添加物としてのTiO2にもあてはまると考える。TiO2は労働者が吸入した場合には発がん性の可能性がある

 

-殺菌剤、防カビ剤、殺虫剤、殺線虫剤、殺ウイルス剤として植物保護に使用されるオゾンの認可のための基本物質申請に関する加盟国とEFSAの協議結果

Outcome of the consultation with Member States and EFSA on the basic substance application for approval of ozone to be used in plant protection as a bactericide, fungicide, insecticide, nematicide and viricide

EFSA Journal 2021;18(6):EN-6659 16 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6659

(技術的報告書)

EFSAが協議結果をまとめ、個別に受け取ったコメントに関するEFSAの科学的見解を提示した。

 

-ブタの膵臓由来トリプトシンとキモトリプシンを含む食品酵素の安全性評価

Safety evaluation of a food enzyme containing trypsin and chymotrypsin from porcine pancreas

EFSA Journal 2021;19(6):6640 16 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6640

(科学的意見)

この食品酵素はPaninkret Chem.‐Pharm. Werk GmbH社がブタの膵臓から得たトリプシン(EC 3.4.21.4)とキモトリプシン(EC 3.4.21.1)を含むセリンプロテアーゼ複合体である。この食品酵素は現在、加水分解乳タンパク質へのタンパク質加工にのみ使用されている。乳タンパク質加水分解物とペプチドは主にアレルギー誘発性を減らすために乳児用ミルクに用いられる。ごく幼い赤ちゃんの乳児用ミルクの推奨使用量と多量摂取に基づき、この食品酵素への食事暴露―総有機固形物量(TOS)は乳児と幼児に180 mg TOS/kg 体重 (bw) /日と推定された。毒性学的評価は入手可能な膵臓酵素の臨床試験に基づいた。この製品への過敏性が主な副作用として確認された。だが、無傷の酵素は食品調理中に不活性化される。そのため、パネルは無傷の酵素による悪影響が生じる可能性は低いと考えた。パネルは摂取後のこれらのタンパク質加水分解物へのアレルギー感作リスクは除外できないが、発生の可能性は低いと考えた。動物の可食部由来食品酵素の起源、提出されたデータと膵臓酵素での臨床試験の評価、推定食事暴露量に基づき、パネルは、ミルクプロテイン加水分解物をベースにした乳児用ミルクの生産に使用する際に、この食品酵素は安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-ブタの膵臓由来食品酵素トリプシンの安全性評価

Safety evaluation of food enzyme trypsin from porcine pancreas

EFSA Journal 2021;19(6):6637 16 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6637

(科学的意見)

食品酵素トリプシン(EC 3.4.21.4)はNovozymes A/S社がブタの膵臓から抽出した。この食品酵素は乳児用ミルク、フォローアップミルク、特定医療目的用食品の成分として用いるホエイプロテインの加水分解への使用を意図している。乳児用ミルクの最大使用量と最大許容タンパク質含有量を基にして、この食品酵素への食事暴露―総有機固形物量(TOS)は乳児で32 mg TOS/kg 体重 (bw) /日と推定された。パネルは、この値はこれらのミルクを摂取する全ての集団に及ぶと考えた。毒性学的評価では、膵臓酵素を用いた臨床試験が検討された。医薬品に対する過敏症が主な副作用として確認された。だが、加水分解食品中のブタ膵臓酵素へのアレルギー反応は報告されていない。パネルは、ミルクの加水分解による調理済食品の摂取後にこの食品酵素へのアレルギー感作のリスクは乳児では除外できないが、その可能性は低いと考えた。動物の可食部由来食品酵素の起源、申請者が提出したデータ、膵臓酵素に基づく臨床試験の評価に支援されて申請者が提出したデータ、推定食事暴露に基づき、パネルはブタの膵臓由来トリプトシンは意図した使用条件で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-七面鳥肥育用、七面鳥交配のための育成用、マイナー家禽種肥育及び産卵のための育成用、観賞用鳥類用のBacillus velezensis CECT 5940 (Ecobiol)株からなる飼料添加物の安全性と有効性(Evonik Operations GmbH)

Safety and efficacy of the feed additive consisting of Bacillus velezensis CECT 5940 (Ecobiol) for turkeys for fattening, turkeys reared for breeding, minor poultry species for fattening and reared for laying and ornamental birds (Evonik Operations GmbH)

EFSA Journal 2021;19(6):6620 16 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6620

(科学的意見)

 

-ツノマタタケ(Dacryopinax spathularia)由来長鎖糖脂質の安全性評価

Safety evaluation of long‐chain glycolipids from Dacryopinax spathularia

EFSA Journal 2021;19(6):6609  14 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6609

(科学的意見)

食品添加物及び香料に関するEFSAのパネル(FAF)は、食品添加物としてのツノマタタケ(AM‐1とも呼ばれる)由来長鎖糖脂質の安全性に関する科学的意見を提出した。AM‐1は食用非遺伝子組換え真菌ツノマタタケの発酵で得られる長鎖糖脂質同族体の精製混合物である。AM‐1糖脂質は経口の生物学的利用能はとても低く、利用可能な全体的な毒物学的データは提案した食品添加物の悪影響を示さない。入手可能なデータセットを考慮して、パネルは、ラットの生殖及び出生前発生毒性試験とラットとイヌの90日間試験から、NOAELsの範囲1,000 ~ 1,423 mg/kg bw /日(調べた最大量)を基にしてADI 10 mg/kg bw /日を設定した。提案された最大使用量で、暴露推定量は平均0.01~1.07 mg/kg bw /日及び95パーセンタイル0 ~3.1 mg/kg bw/日の範囲だった。提案された典型的な使用量で、暴露推定量は平均< 0.01 mg/kg bw /日~ 0.23 mg/kg bw /日及び95パーセンタイル0~0.64 mg/kg bw /日の範囲だった。パネルは、最大暴露推定量3.1 mg/kg bw/日 (幼児で)は設定されたADI 10 mg/kg bw /日内だということに留意し、ツノマタタケ由来長鎖糖脂質への暴露は申請者が提案した使用と使用量で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

-認可更新のためのすべての動物種用Lactiplantibacillus plantarum (以前は Lactobacillus plantarum) DSM 12837株からなる飼料添加物の評価(Lactosan GmbH &amp; Co KG)

Assessment of the feed additive consisting of Lactiplantibacillus plantarum (formerly Lactobacillus plantarum) DSM 12837 for all animal species for the renewal of its authorisation (Lactosan GmbH &amp; Co KG)

EFSA Journal 2021;19(6):6614 14 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6614

(科学的意見)

 

-認可更新のためのすべての動物種用Lactiplantibacillus plantarum (以前は Lactobacillus plantarum) DSM 12836株からなる飼料添加物の評価(Lactosan GmbH &amp; Co KG)

Assessment of the feed additive consisting of Lactiplantibacillus plantarum (formerly Lactobacillus plantarum) DSM 12836 for all animal species for the renewal of its authorisation (Lactosan GmbH &amp; Co KG)

EFSA Journal 2021;19(6):6626 14 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6626

(科学的意見)

 

-リスク同定の観点からの食品添加物のナノ粒子の物理化学的特性

Physicochemical characterization of nanoparticles in food additives in the context of risk identification

EFSA Journal 2021;18(6):EN-6678  14 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6678

(外部科学報告書)

Nanofood@とEFSAの合同ナノプロジェクトで、食品添加物中のナノ粒子の同定とキャラクタリゼーションのための分析方法論が開発された。この方法論は規制の文脈で管理とリスク同定を目的として適用された。特にこのプロジェクトでは、そのままの状態でおよび食品マトリクス中での食品添加物E171(二酸化チタン)、E174(銀)、E175(金)の特性を示す手段を開発した。このプロジェクトはTEM 及び (sp)ICP‐MSに基づく方法開発、標準化方法と検証、市場調査のためのより広い範囲の手段適用に焦点を当てた。さらに、そのままの状態のE171の研究室内参考資料が作成された。300の均質で安定したバイアルが分画され、均質性研究が行われた。この方法論、分析結果、開発された専門知識は管理活動を遂行し、フードチェーンに適用されるナノ粒子の一部を含む可能性のある物質の特性評価に関する専門知識を提供するための強い基盤を形成する。それらは「ナノ粒子など小さな粒子の存在を立証するための規制食品及び飼料製品に適用する技術条件に関するEFSAのガイダンス」や「農業/食品/飼料チェーンで利用されるナノサイエンスとナノテクノロジーのヒトと動物のリスク評価に関するEFSAのガイダンス」の実行に適用できる。

 

-遺伝子組換えBacillus subtilis ROM株由来食品酵素マルトース生成α-アミラーゼの安全性評価

Safety evaluation of the food enzyme maltogenic α‐amylase from the genetically modified Bacillus subtilis strain ROM

EFSA Journal 2021;19(6):6634 11 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6634

(科学的意見)

この食品酵素マルトース生成α-アミラーゼ(グルカン 1,4‐α‐マルトヒドロラーゼ; EC 3.2.1.133)は、DSM Food Specialities B.V社が遺伝子組換えBacillus subtilis ROM株から生産した。この遺伝子改変は安全上の懸念を生じない。このマルトース生成α-アミラーゼは、この生産生物の生きた細胞や組換えDNAを含まないと考えられている。この食品酵素は焼成工程での使用を意図している。焼成工程に推奨された最大使用量とEFSAの包括的欧州食品データベースの個別のデータを基にして、この食品酵素への食事暴露―総有機固形物量(TOS)は最大0.065 mg TOS/kg 体重 (bw) /日と推定された。B. subtilis ROMの生産株は安全性評価のための安全性的確推定法に適しており、この生産工程から懸念事項が生じなかったため毒性学的データは必要ない。既知のアレルゲンに対するこの食品酵素のアミノ酸配列の類似性が調査され、6件の一致が見つかった。パネルは、意図した使用条件で食事暴露によるアレルギー感作リスクや誘発反応は除外できないが、これが生じる可能性は少ないと考えた。提出されたデータに基づき、パネルは、この食品酵素は意図した使用条件で安全上の懸念を生じないと結論した。

 

[APVMA]APVMAはブロマジオロン緊急使用認可についての決定を提案

APVMA proposed decision on bromadiolone emergency use permit

23 June 2021

https://apvma.gov.au/node/87231

APVMAはニューサウスウェールズ一時産業省にブロマジオロン緊急使用認可申請を拒否する意見通知を発行した。

APVMAは作物の周辺へのブロマジオロンの使用提案が安全性の法定基準、特に残留物と環境への関係で、を満たすと考えられなかった。APVMAの主な懸念は環境安全性、特にマウスを食べる動物に関して、である。APVMAはこの申請については拒否するものの、他に6つの緊急使用認可をしていて農家には追加のマウス管理手段を提供している。

 

(それはそうとNSW DPIのマウスアラート

MouseAlert

https://www.feralscan.org.au/mousealert/)

 

 

論文

-大麻の使用は若年成人の自殺念慮と関連するかもしれない

Cannabis use may be associated with suicidality in young adults

22-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/niod-cum061721.php

JAMA Network Openに発表された米国の18-35才の28万人を調査した研究。

 

-お茶に葉酸とビタミンB12を強化することがインドの女性の重大な健康問題対策に役立つかもしれない

Fortifying tea with folate and vitamin B12 may help counter serious health issues in Indian women

22-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/b-ftw061821.php

BMJ Nutrition Prevention & Health

インドの生殖年齢の女性の食事は貧しく、慢性的に葉酸とビタミンB12が不足している。多くの国では小麦粉に強化をしているが、インドでは田舎の村の穀物は地元で生産していることが多い。お茶は4州でしか作られず加工して販売され多くの人が飲むので水溶性ビタミンのキャリアとなる可能性がある。マハーラーシュトラ州Sangliの43人の女性でビタミン強化茶の効果を調べた

 

-プラスチック中の化合物についての心配な知見

Worrying insights into the chemicals in plastics

22-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/ez-wii062121.php

Environmental Science & Technologyに発表された世界中でプラスチックの生産・加工に使われているモノマー、添加物、加工助剤の包括的データベース。化合物として約10500でそのうち24%の2480物質を「懸念がある可能性がある」、に分類。

(世界のどこかで環境含め何かの理由でハザードがあれば全て問題ありにする手法が使われている)

 

-極めて有毒な芋虫

The very venomous caterpillar

22-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/uoq-tvv062221.php

南東クイーンズランドのDoratifera vulneransのペプチド毒素についてPNASに発表された

(動画あり。見た目がいかにも毒あります、という感じ)

 

-オンタリオの学生は飲酒後より大麻吸入後の方が運転する可能性が高い

Ontario students more likely to drive after consuming cannabis than alcohol

22-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/uoo-osm062221.php

1161人のオンタリオの学生の調査から、大麻への態度はアルコールとは異なり、より危険でリスクの高い運転につながる。Preventive Medicine

(大麻はアルコールよりリスクが少ないという宣伝が行き渡っている模様)

 

-全ての食事中タンパク質は同じではない

Not all dietary proteins are created equal

22-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/fl-nad062221.php

Journal of Nutritionに発表された新しい研究は、動物由来と植物由来の同じ量のタンパク質が代謝的には同じではないと結論

56人の健康な成人での食事介入。2 オンスの牛サーロイン, 2 オンスの豚ロイン, 卵2個, 赤インゲン豆½ カップ, ピーナッツバターテーブルスプーン2杯, 豆腐4 オンスミックスナッツ1 オンスの7群で3日間の体重維持食を行い、全身のタンパク質バランスを安定同位体トレーサーを使って評価。ベースラインとの差を比較したところ、動物由来タンパク質のほうが代謝応答が大きかった。反応の大きさは蛋白源の必須アミノ酸含量に関連した。

 

-研究は農業関連の怪我がこれまで知られていたより多いことを明らかにする

Study reveals agriculture-related injuries more numerous than previously known

22-JUN-2021

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-06/ps-sra062221.php

米国の過去5年の救急外来データを検討した。国の職業関連の傷害データは自営の場合が多い農家が含まれないためデータが限られていた。この期間の農業関連怪我で救急治療を受けた人は62079人と推定されその平均年齢は39才、2/3は男性で80%が白人。通常労働者とはみなされない若年と高齢者が30%と22%。怪我の多くは4月から9月。最も多いのは骨折、次いで開放創あるいは切断。怪我の原因は「乗り物」カテゴリーでトラクターがメイン。Journal of Agromedicine

 

-Nature

ニュース特集

如何にして古代の人々がパン、ビール、その他炭水化物を大好きになったのか

How ancient people fell in love with bread, beer and other carbs

22 June 2021 Andrew Curry

https://www.nature.com/articles/d41586-021-01681-w

人々は作物を栽培品種化するずっと前から穀物を挽いて栄養のあるシチューやその他の澱粉質の料理を作っていた

11600年前の世界最古の寺院とされるトルコGöbekli Tepeの遺跡の調査

最新の知見は我々の先祖が主にマンモスの肉を食べていたという考えを否定する。その考えはポップカルチャーに入り込んでいて、原始人ダイエットの提唱者は穀物やジャガイモなどのような澱粉質の食品は狩猟採集時代には食べられていなかったのでそれに適応できないと主張するが、初期の人類は火を扱えるようになると同時に炭水化物を調理して食べていたことがますますはっきりしてきた。「狩猟採集者は炭水化物を食べないという古い考えはナンセンスである」。

(一部のみ)

 

天文学者が同僚を虐めていた-そして歴史あるスウェーデンの学部が混乱

Astronomers victimized colleagues — and put historic Swedish department in turmoil

Alexandra Witze

https://www.nature.com/articles/d41586-021-01621-8

Lund大学の調査で高名なペアが虐めをしていたことを発見、職員はその被害を修復するのにもっと強い対応が必要だという

アカデミアに虐めやハラスメントは蔓延しているが、このケースはその長さと広さで普通ではない

(常識なんだ)

 

Natureエディトリアル

Natureのジャーナリズムにおけるジェンダーバイアスに直面する

Confronting gender bias in Nature’s journalism

22 June 2021

https://www.nature.com/articles/d41586-021-01676-7

15年の報道の外部解析で男性が女性より2倍引用されていることを発見

 

その他

-乳児の脳の発達にダメージを与える可能性を巡ってベビーフード会社への訴訟が積み上がる

Lawsuits piling up against baby food firms over potential damage to infant brain development

By Jonan Pilet on June 23, 2021

https://www.foodsafetynews.com/2021/06/lawsuits-piling-up-against-baby-food-firms-over-potential-damage-to-infant-brain-development/

ベビーフードに危険な量のヒ素やその他の毒が含まれていると2月の議会の報告書で名前があがった企業に対して80以上の訴訟が起こされていると報告されている。

3月にある原告グループがベビーフードメーカーへの請求を一本化することをニューヨーク東地方裁判所に要求したが6月7日に却下された。

「一般的レベルではこれらの訴訟は類似している。原告は全て被告がベビーフードに重金属が含まれることを知っていながら売っていてそのマーケティングの際にはそのことを開示していなかった。しかし個々の被告企業の独自ブランドのベビーフードはそれぞれ別々の製造工程や供給、品質管理であり、重金属の量も異なり被告特異的である」

一部の訴訟では保護者グループはベビーフードの毒素が彼らの子どもの自閉スペクトラム疾患(ASD)の発症につながったと主張している。

Beech-Nut Nutrition社は2021年6月9日に一部のベビーフードのヒ素濃度のためリコールを開始した。そして乳児用コメシリアルの販売を停止するという。将来にわたってガイダンスレベルを一貫して守ることができないだろうというのが理由である。

(こういうことになればコメを使うのは事業としてはハイリスク。消費者の選択肢は減るだろう。この裁判の弁護士によると日本人はみんな「脳の発達にダメージ」があることに。グリホサートのような濡れ衣でも救えないので明確にハザードがあるコメは擁護できなそう。)

 

-SMC NZ

ウェリントン地域はアラート2レベルに

Wellington region goes to Alert Level 2 – Expert Reaction

Published: 23 June 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/06/23/wellington-region-goes-to-alert-level-2-expert-reaction/

週末に来たシドニーからの旅行者がオーストラリアに帰国して検査陽性になったため

 

Covid-19患者がウェリントンに来た-専門家の反応

Covid-19 case comes to Wellington – Expert Reaction

Published: 23 June 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/06/23/covid-19-case-comes-to-wellington-expert-reaction/

シドニーから来た感染者が週末を過ごしたため、警戒レベルの決定を待つ

Ashley Bloomfield保健部長はロックダウンの可能性も示唆

(訪問場所は公開されている、デルタ株かもしれないので極めて危険と。NZに感染者がいるかどうかはこの時点ではわからない。)