2021-06-30

[EU]査察報告

-ブルガリア―生きた動物と動物製品の残留物と汚染物質

Bulgaria 2020-6986―Residues and contaminants in live animals and animal products

18/06/2021

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4371

2020年9月28日~11月13日までブルガリアで実施した生きた動物と動物製品の動物用医薬品の残留物、農薬、汚染物質のモニタリングを評価するためのリモート査察。関連するEU条件を実践するための適切な法的および行政的措置や、これらの条件を満たすための管轄機関の任務遂行に焦点を当てた。2012年の前回の査察報告の是正措置の実践にも注意が払われた。計画、サンプリングの実践、違反結果のフォローアップは、いくつかの例外を除いてEU条件に従っており、動物用医薬品の使用に関する管理の包括的システムと結びついている。システム全体は一般的に目的に合っている。だがいくつか欠点があり、是正措置が管轄機関に提出され、査察中にすでにいくつか行われた。

 

-ニカラグア―生きた動物と動物製品の残留物と汚染物質

Nicaragua 2021-7235―Residues and contaminants in live animals and animal products

17/06/2021

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4373

2021年2月1日~2月12日までニカラグアで実施した、EU輸出用生きた動物と動物製品の残留物と汚染物質の公的管理の有効性を評価するためのリモート査察。概して、ニカラグアの水産物とハチミツの残留物モニタリング計画は動物用医薬品の使用に関する認可と管理についての条件など、関連するEU条件を考慮しており、どちらの計画もEU条件とほぼ一致する。水産物のサンプリング計画の実践にまだいくつか欠点がある。サンプリング活動が通知され食品企業管理者と連携しているという事実がこの計画の有効性を害している。

 

-管理団体―EUへの輸出認証のためのオーガニック生産基準と管理手段

Control Body 2021-7322―Control body - organic production standards and control measures for certifying exports to the EU

16/06/2021

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4369

2021年2月1~12日に実施した、EU輸出製品に管理団体が適用するオーガニック生産基準と管理手段の適用を評価するための保健衛生・食の安全総局のリモート査察結果。この査察では黒海地方からの輸出の管理に焦点を当てた。認定団体が2020年6月に課した管理団体の認定の一時停止は2020年11月の再評価後に条件付きで解除されたが、この査察時には活動計画をまだ実行していなかった。管理団体の手順と作業指示は必要最小限で、十分な詳細とガイダンスがなく、海外スタッフの業務を適切に監視していない。検出された陽性事例数が少なく、最適なタイミングでサンプルが採取されていないため結果を評価できない。年一回および追加の検査数は適切だが、実際の実践にはいくつか重大な欠点がある。

 

-キプロス―水産物

Cyprus 2020-6915―fishery products

10/06/2021

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4367

2020年12月2~11日にキプロスで実施した、前回の査察の是正措置の実行と効果を評価するためのリモート査察。管轄機関は手順を改訂し、公的管理システムをアップグレードし、確実に生産チェーン全体をカバーする視野をもって様々な改善を実施した。加えられた変更は助言のほとんどを満足のいく方法で取り扱ったが、小型船舶のリストや公式管理に関する助言の是正措置は効果的に実行されなかった。さらに、水産物の保管に適した木箱の開発やその衛生的な使用は効果的に施行されていなかった。

 

-ルクセンブルク―飼料衛生に関する公的管理

Luxembourg 2021-7212―Official controls on feed hygiene

09/06/2021

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4365

2021年2月15~26日にルクセンブルクで実施した、飼料衛生に関する公的管理システムのリモート査察の結果。概して、ルクセンブルクの飼料衛生に関する公的管理システムはよく機能し、関連する法的要件の管理者の履行を適切に検証できる。だが、管理者の自己管理システムの比較的まれな公的評価、公式飼料研究所1施設の認定の欠如、サンプリング手順のマイナーな欠点がこの管理システムの効果を弱めている。

 

[EFSA]意見等

-有効成分直鎖チョウ目昆虫フェロモン(SCLPs)の農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance Straight Chain Lepidopteran Pheromones (SCLPs)

EFSA Journal 2021;19(6):6656 28 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6656

(農薬の結論)

情報不足と懸念が確認された。

 

-レモン、ライム、マンダリンの、及び葉とハーブのハーブ抽出液のホスホン酸カリウムの既存MRLsの改訂

Modification of the existing MRLs for potassium phosphonates in lemons, limes and mandarins and in herbal infusions from leaves and herbs

EFSA Journal 2021;19(6):6673 28 June 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6673

(理由付き意見)

検討中の作物のホスホン酸カリウムを管理するのに適切な執行のための分析手段が得られた。現在設定されている許容一日摂取量(ADI) 2.25 mg/kg 体重 (bw) /日を用いたリスク評価結果に基づき、EFSAは報告された農業規範によるホスホン酸カリウムの使用から生じる残留物の長期摂取は消費者の健康リスクになりそうもないと結論した。消費者リスク評価では、ホセチルとホスホン酸カリウムのMRLsの合同レビューの枠組みでより現実的な摂取評価が実施されるため示唆的なものであるすることが示されると見なされる。

 

[PMRA]特別レビューについて意見募集:ウリ科植物に使われるクロチアニジン、チアメトキサム、イミダクロプリドへのハチ(Peponapis pruinosa)に関連する環境リスクの可能性

Consultation on Special Reviews: Potential environmental risk related to squash bee (Peponapis pruinosa) exposure to clothianidin, thiamethoxam and imidacloprid used on cucurbits, Proposed Special Review Decision PSRD2021-02

2021-06-29

https://www.canada.ca/en/health-canada/services/consumer-product-safety/pesticides-pest-management/public/consultations/proposed-special-review-decision/2021/environmental-risk-related-to-squash-bee.html

2021年8月13日まで意見募集

 

[FSANZ]食品基準ニュース

Food Standards News June 2021

https://mailchi.mp/55bcfb3ac755/food-standards-news-may-1299890?e=21527ddb09

・電解質飲料について意見募集

・2020 Omnipoll手洗い調査

重要な知見は、2020年はカンピロバクターとサルモネラ食中毒が減った、トイレの後の手洗い改善、食事を準備する前の手洗い低下、手洗いに性差と年齢差(男性と18-34才の年代で手洗いが少ない)

・大腸がん啓発月間

・職場での食品安全

 

論文

-リスク関連代替医療の分類:デルファイ研究

A taxonomy of risk-associated alternative health practices: A Delphi study

Bernie Garrett et al., Health & Social Care in the Community Early View 26 May 2021

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/hsc.13386

害の種類としては

直接的危害:投与された物質や手技による害、既存の治療の効果を弱めるあるいは有害性を増す、効果のない治療法に支払う経済負担

間接的危害:有効な治療法から遠ざける、治療を遅らせる、訓練されていないプラクティショナーの助言を受け入れる、経済的社会的損害

 

-オンラインで販売されている「ニキビサプリメント」のビタミンAによる先天障害リスク

Risk of Birth Defects From Vitamin A “Acne Supplements” Sold Online

Dina H. Zamil et al.,

Dermatol Pract Concept. 2021 May; 11(3): e2021075.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8172008/

2020年3-5月にオンラインで販売されていたニキビ用サプリメントのビタミンA含量を調べた。49製品中26(53%)にビタミンAが含まれ、3製品は催奇形性があり4製品は栄養所要量を超過し15製品は催奇形性が不明だった。10,000 IU以上のビタミンAを含むサプリメントのうち2製品には妊娠警告が全くなかった。

(どうしてもビタミンが欲しかったら「医薬品」を選択して注意書きを読む。)

 

-ダイエタリーサプリメント健康教育法:27年経って我々はより健康でより良い情報が得られているか?

The Dietary Supplement Health And Education Act: are we healthier and better informed after 27 years?

Tristan M Sissung et al.,

THE LANCET Oncology, PERSPECTIVES|QUACKERY| VOLUME 22, ISSUE 7, P915-916, JULY 01, 2021

https://www.thelancet.com/journals/lanonc/article/PIIS1470-2045(21)00084-X/fulltext

(いんちきQUACKERYというカテゴリー)

1990年代初め、FDAはビタミンやミネラルやその他有害影響の可能性のある食品への添加物をより厳しく規制しようと考えていた。その後危険な可能性のあるあるいは証明されていないダイエタリーあるいはハーブ製品を売っている業者の強制捜査がいくつか行われた。それに対応して、一部の栄養サプリメント業界が政府が厳しいアクセス制限あるいはサプリメント一般の禁止すら計画していると宣伝した。こうしたいわゆるビタミン戦争はFDAの信用を傷つけ、FDAがサプリメントやナチュラル製品を規制する能力を制限しようとする政治的雰囲気を作るのに寄与した。

そして1994DSHEAが成立し、安全性と有効性にほとんど根拠のない製品を売る数十億ドル産業ができた。この法律ができて四半世紀以上が過ぎ、再検討すべき時だろう。

がん経験者は一般人よりサプリメントを使用する可能性が高い。ある調査によると米国人の39%はがんは代替療法のみで治ると信じている。サプリメントの抗がん作用について最もよくある信仰は、ヒーリングと免疫強化に関するものである。何千もの製品がそうした効果を謳っている。

米国癌学会は「医薬品は安全性が証明されるまで安全でないとみなされるが、ダイエタリーサプリメントは安全でないことが証明されるまで安全だとみなされる」と表現している。

DSHEAの結果、製品は人々の健康への直接的脅威とならなければ販売が禁止されることはない。しかしサプリメントの安全性問題は過小報告で取り締まりは不適切である。乳がん患者が使用していた塩化セシウムサプリメントをFDAが禁止するまでに、16人が死亡・心停止、深刻な有害影響を被り7年かかった。禁止される4年も前にCDERが「安全ではなくがんの予防や治療に効果は示されていない」と結論していた。

がん患者はそれ自体で肝障害や出血、消化管症状などのリスクがあるサプリメントを使用し、それらは医薬品との相互作用もある。がん患者は既に複数の合併症があり複数医薬品を使用している可能性が高く、サプリメントの使用も多い。それでいて医師には代替療法の使用について50%が報告していない。がん患者は特にDSHEAによる悪影響を被っているのではないか。

(一部のみ。がん患者に健康食品を勧める人は例え善意であろうと悪魔)

 

SMC NZ

-ニュージーランド人の半分は少なくとも一つのデマを信じている-専門家の反応

Half of NZ has at least one misinformed belief – Expert Reaction

30 June 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/06/30/half-of-nz-has-at-least-one-misinformed-belief-expert-reaction/

分類管理局の調査はニュージーランドにどのくらいのデマが蔓延っていてそれがどのように我々の信念に影響しているのかを垣間見させる

国民を代表する2300人の調査から、2人に1人はデマに基づいた少なくとも一つのことを信じていて、5人に1人は少なくとも3つを信じている。そのデマは科学者がワクチンの安全性について嘘をついている、から5GがCovid-19の原因、まである。SMCはこの調査についてのコメントを集めた

Te Pūnaha Matatiniニセ情報プロジェクトプロジェクトリーダー、オークランド大学物理学科研究フェローKate Hannah

ニュージーランド人はデマ、特にCOVID-19デマについて心配していてほとんどが何かすべき、できると考えている。この報告はとてもタイムリーで役に立つ。

Massey大学心理学部上級講師Matt Williams博士

この報告は、人々がデマがますますよく見られるようになったと信じていると強調しているが、それはデマが実際に増えたことの根拠にはならないことに注意。

Massey大学コミュニケーション、ジャーナリズム&マーケティング学部Te Pou Aro Korero上級講師Jagadish Thaker博士

Brainbox研究所研究者でコンサルタントTom Barraclough と Curtis Barnes

我々はこの仕事とその使われ方に懸念を表明する。方法論や定義に問題がある

ウェリントンVictoria大学心理学部Marc Wilson教授

Canterbury大学数学統計学部データサイエンス上級講師Giulio Valentino Dalla Riva

この報告書から私が受け取った最も強いメッセージは、科学者として、もっと良く、もっと多くコミュニケーションをする必要がある、ということである

報告書

The Edge of the Infodemic: Challenging Misinformation in Aotearoa

30 June 2021

https://www.classificationoffice.govt.nz/news/latest-news/the-edge-of-the-infodemic/

 

(5GがCovid-19の原因、って信じている人3%だそうだが本気なのだろうか)

 

 

-NZはいつCovid-19集団免疫を獲得する?-専門家の反応

When will NZ have herd immunity against Covid-19? – Expert Reaction

Published: 30 June 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/06/30/when-will-nz-have-herd-immunity-against-covid-19-expert-reaction/

新しいモデル計算で、公衆衛生制限を解除するには全てのニュージーランド人の83%がCovid-19ワクチンを打つ必要があることを示した

この数字は以前の変異株に対してて、今の広がりの早い変異ではもっと高い数字が必要な可能性がある

全国Hauora同盟臨床部長Rawiri McKree Jansen博士

予防接種率が90%以上になるまで、国境を開けることは壊滅的になる

Canterbury大学GeoHealthラボMalcolm Campbell准教授

この論文のキーメッセージはより多くの人が予防接種を受けることが我々全員にとって良い、ということである。どんなモデルでも、結果を理解するには科学者が行った想定が重要である。現時点では社会経済的集団毎に、あるいは地域毎に異なる予防接種率のモデルは存在しない

予防接種助言センター医学アドバイザーPeter McIntyre教授

最も重要なメッセージは予防接種率が高ければ高いほど保護される、である。しかしこの研究の限界から、ありそうにないシナリオで必要以上に恐ろしい結論につながっている

Auckland大学統計学部名誉上級研究フェローAndrew Sporle

Massey大学数理生物学教授Mick Roberts教授

ニュージーランドの国境を開けばCovid-19感染者が入ってくるのは避けられない。集団免疫を達成するには高い予防接種率が必要だ

(子どもに接種しないと90%超にはならないだろうし、鎖国を続けたいらしい)

 

その他

-アメリカの市長が最も馬鹿げているで賞

CFI

America’s Mayor is the Most Full of Bull

June 25, 2021

https://centerforinquiry.org/news/americas-mayor-is-the-most-full-of-bull/

CFIの最初のFull of Bull AwardはRudy Giuliani市長

不正直とデマにおいて法外な成果をあげた。

COVID-19治療法としてヒドロキシクロロキンを宣伝し大統領選で嘘を吹聴した

 

他の候補者は

  • Robert F. Kennedy 反ワクチン
  • Alex Jones,
  • Gwyneth Paltrow,
  • Jerry Falwell, Jr., Trump大統領を支持
  • Thomas John, 自称超能力者