2021-08-19

[USDA][ARS]ペニシリウム属系統がイリノイ州の州の微生物に

Penicillium Strain Named State Microbe of Illinois

August 17

https://www.ars.usda.gov/news-events/news/research-news/2021/penicillium-strain-named-state-microbe-of-illinois/

Penicillium rubens のNRRL 1951系統がイリノイ州の公式州の微生物State Microbeになった。このカビは強力な抗生物質ペニシリンの大量生産につかわれるものとして知られている。77年以上前に、第二次世界対戦の前線で使うためにARSがディープタンク発酵を進歩させた。

(各都道府県のシンボルhttp://www.nga.gr.jp/pref_info/symbol/に微生物はないかな)

 

[CDC]CDCは新しい疾患予測センターを立ち上げる

CDC Stands Up New Disease Forecasting Center

August 18, 2021

https://www.cdc.gov/media/releases/2021/p0818-disease-forecasting-center.html

アウトブレイク解析と予報センターCenter for Forecasting and Outbreak Analyticsは、意思決定者のニーズに応えるための次世代公衆衛生データ、熟練の疾患モデラー、公衆衛生緊急対応者、質の高いコミュニケーション、を行う

三つの重要な機能として

・予想する

・つなげる:データの共有を拡大する

・情報提供:予想を翻訳してコミュニケーションする

 

論文

-飲酒の頻度と量と消化器がんの関連

Association of the Frequency and Quantity of Alcohol Consumption With Gastrointestinal Cancer

August 18, 2021

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2783180

消化器がんには一回あたりの飲む量より飲む頻度の方がより重要なリスク要因かもしれない

(少量を習慣的に飲むことに注意)

 

-食事の小さな変化があなたの健康と持続可能性に役立つ

Small changes in diet could help you live healthier, more sustainably

18-AUG-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/925776

ホットドッグを一つ食べるとあなたの健康寿命が36分減って代わりにナッツを食べると26分長くなる。Nature Foodに発表されたこの研究は、5800以上の食品のヒト健康負荷と環境影響をランキングした。牛肉と加工肉由来のカロリーを10%減らして果物野菜ナッツマメに置き換えると、食事由来の二酸化炭素排出量が1/3減って1日48分の健康な時間が増える

新しい疫学ベースの栄養指標Health Nutritional Indexを使った

研究者らは加工度の高い肉、牛、エビ、次に豚肉、ラム、温室で育てた野菜を減らし露地栽培の野菜果物、豆、ナッツ、環境負荷の低いシーフードを増やすよう示唆

(温室greenhouseって何を想定しているんだろうか。雨風が激しいとビニールハウスなしでは野菜を安定して出荷できないと思うんだけど。)

 

-食事中の果糖がどうして肥満に寄与するのかを研究が明らかにする

Research uncovers how fructose in the diet contributes to obesity

18-AUG-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/925793

果糖を食べると消化管の細胞がより栄養をとりやすいように変化するようだ、Natureに発表された研究。果糖を含む餌を与えられたマウスの絨毛が与えられていないマウスより25-40%長くなり、それが栄養吸収増加、体重増加、脂肪蓄積と関連した

(自由に飲める飲料水をブドウ糖45:果糖55の高果糖コーンシロップを25%含む水に変えて投与、あるいは1日一回強制経口投与。実験はいろいろやっている。しかし現実にHFCS入り飲料の摂取量が減っているのに肥満が減らないとこの説の説得力がない)

 

-精神的に刺激のある仕事は高齢者の認知症リスクの低さと関連する

Mentally stimulating jobs linked to lower risk of dementia in old age

18-AUG-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/925540

The BMJ

 

-食品中残留グリホサートと食事暴露

Residues of glyphosate in food and dietary exposure

16 August 2021  John L. Vicini et al.,

Comprehensive Reviews in Food Science and Food Safety

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/1541-4337.12822

要約

グリホサートはラウンドアップの有効成分で食品中残留は通常の規制プロセスで検査されている。さらに大学の研究者やNGOが検査している。残留物の存在は安全性基準の文脈で考える必要がある。さらに残留データを適切に解釈するためには、各食品マトリクスごとに妥当性を検証された分析方法でなければならない。規制機関の調査では、食品中残留グリホサートの99%はEU MRLあるいは米国EPAトレランス以下である。これらのデータは農業やGM作物への使用が全体としてMRLを超過することはないという結論を支持する。しかしMRLやトレランスは合法的農薬使用の基準であることを理解することが重要である。MRLはADIのような毒性試験によって設定された基準と比較したときにのみ健康上の情報となる。実際に食品に残留した量と摂取量を組み合わせた食事モデルからの結論は、グリホサートの食事暴露は安全基準以内であることを示している。尿中グリホサートをグリホサート暴露推定に使うこともあるが、研究は暴露量は現在の欧州ADIの3%未満であることを示している。リスク評価の結論は、食品からのグリホサート暴露は生涯にわたって害がないと合理的に確認できる量より十分少ない。

(著者はバイエルの人。市民団体はだからダメだと言うのだろうけれど、メーカーだからこそ分析法が比較的詳しく解説してあって信頼できる。分析法をきちんと書いてない「検出した」発表なんて意味が無い)

 

Nature Volume 596 Issue 7872, 19 August 2021

-表紙が「卵巣の加齢」

生殖可能年齢に影響する遺伝子の話

 

-Natureニュース

健康研究者は結果を公表しないよう出資者からの圧力を報告する

Health researchers report funder pressure to suppress results

18 August 2021  Clare Watson

https://www.nature.com/articles/d41586-021-02242-x

小規模研究が、栄養や運動などの公衆衛生問題への研究出資機関からの干渉は認識されているより多い可能性をほのめかす

公衆衛生研究者への調査で、栄養、性的健康、運動、薬物使用などのような試験結果が、少なくとも一回は出資者から報告を遅らせる、変える、発表しないよう圧力を感じたと18%が回答した。PLoS Oneに発表された104人の研究者への調査。

この研究を主導したオーストラリアNewcastle大学のSam McCrabbは、企業が出資した研究のほうが脅されているだろうと予想したがそうではなかった。最も多く圧力を報告されたのは政府機関の研究費で、運動や栄養より性的健康や薬物使用に関連するものだった。

公衆衛生研究は試験が始まる前に試験計画を公表すべき。それは全ての試験を事前登録しようという動きに一致する。

 

-アフリカの言語に科学用語が増える

African languages to get more bespoke scientific terms

18 August 2021  Sarah Wild

https://www.nature.com/articles/d41586-021-02218-x

科学でよく使われる言葉がアフリカの言葉で書かれることはなかった。今、アフリカ中の科学者がそれを変えている

ズールー語には恐竜を意味する言葉はない。病原菌はamagciwaneと呼ばれるが、ウイルスと細菌を区別する言葉はない。クォークはikhwakhi (kwa-kiと発音)であるが赤方偏移を意味する言葉はない。そして研究者や科学コミュニティは、南アフリカで1400万人以上が使っているこの言葉の進化を意味する用語で合意するのに苦労している。

ズールー語はアフリカで話されている約2000の言語のうちの一つである。これら言語の団部分は現代科学を無視しているが、アフリカの研究者チームがそれを変えたい。

(以下googleの翻訳等含む。自国の言葉で科学が学べるのはとても大事なことで、いくら大学で英語授業が推奨されても、質の高い日本語のテキストを作ることは必要。)

 

-何十年も前のSARSウイルス感染がCOVIDワクチンへの強力な反応を引き起こす

Decades-old SARS virus infection triggers potent response to COVID vaccines

18 August 2021  Smriti Mallapaty

https://www.nature.com/articles/d41586-021-02260-9

2002-04年のアウトブレイクで感染した人での劇的な抗体産生が、たくさんのコロナウイルスへのワクチンへの期待をさらに高める

NEJMに発表されたシンガポールの著者による小規模研究。

汎コロナウイルスワクチンが可能かどうか

Scienceでもとりあげている

COVID-19 vaccines may trigger superimmunity in people who had SARS long ago

By Jon CohenAug. 18, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/08/covid-19-vaccines-may-trigger-superimmunity-people-who-had-sars-long-ago

(このパンデミックの良かったことの一つとしてワクチン研究がすごく進んだことがある。将来たくさんの人を救うだろう。日本は基礎部分から完全に遅れているし追いつくイメージもない。ヒトチャレンジ試験なんてできる気がしない)

 

-Natureワールドビュー

グレートバリアリーフ:「危機」状態であることを受け入れよう、失うより得るものが多い

Great Barrier Reef: accept ‘in danger’ status, there’s more to gain than lose

18 August 2021  Tiffany H. Morrison

https://www.nature.com/articles/d41586-021-02220-3

オーストラリア政府はこの珊瑚礁の生態系を守るのに必要なリソースを集めるためにUNESCOの評価を受け入れるべきだ

(オーストラリア、近いうちに観光客受け入れる見込みあるんだろうか)

 

その他

-意見:グリホサートの議論を政治化することは人々に危害を与える

Opinion: Politicization of glyphosate debate a disservice to public

Sylvain Charlebois, Stuart Smyth

Publishing date:Aug 05, 2021 

https://leaderpost.com/opinion/opinion-politicization-of-glyphosate-debate-a-disservice-to-public

カナダにおけるグリホサートの議論はポピュリストで政治的で単純に落ち着かない

カナダでは豆類のグリホサートのMRL引き上げ提案に7月20日まで意見を提出することになっていた。現在、何らかの圧力により、ヘルスカナダはその締め切りを9月3日までに延期した。

カナダと世界中のグリホサートを巡る議論は、ポピュリスト的で混沌としていて政治的で落ち着かない。多くの団体が残念なことに自分の言いたいことを言うためだけに研究を武器にしている。科学をまるで選べるブッフェのように扱って特定の物語をつくるために選ぶ。それはひどいことで人々に危害を与える。

中核では、それは有機農業と現代的家族運営農業の戦い、あるいは都市と地方の見解の違い以上のものではない。消費者には食品の安全性を心配する権利があるが、消費者が暴露されている情報のほとんどが政治的に両サイドから歪められている。

グリホサートについての不都合な真実は、それは無責任に使わなければ毒ではない。ほとんどの農家は責任をもって農業をしている。使いすぎは無駄でお金がかかる。

ヘルスカナダの可も無く不可も無いリスクコミュニケーション戦略はこの議論の役にたたない。ヘルスカナダは北米の基準を標準化しようとした。

グリホサートの毒性を歪めて提示することは人々、科学者、規制担当者を誤解させる。検出イコール毒性ではない。

グリホサートを非難する報告の背景には環境保護主義者と有機農業団体がいる。彼らは長い間GMOに反対してきて消費者にGMOを「フランケンフード」と認識して買わないようにさせた。今はGMOの役に立つ、農業で使われる化合物に対するキャンペーンを行っている。しかし現代農業を化学物質フリーにするのは単に非現実的である。カナダの有機農産物には140以上の化学物質が使用を認められ、CFIAのデータからは約半分の有機農産物に化学物質が残留していることが明らかになっている。我々はカナダの大草原が砂嵐だらけだった時代から随分経った。我々は土を耕すことがどれだけ悪いかを学び土壌科学は農業に意味のある貢献をした。土を耕すことは雑草コントロールのために長く使われてきたがグリホサートのおかげでサスカチュワンの耕す面積が99%減り、土壌の浸食が抑えられ水分が保持されるようになった。

我々は農業における化学物質の使用について議論する際に、健康と環境へのリスクとベネフィットの両方を理解することが重要である。しかし現状は一部の団体や学者が明確な意図をもって根拠を無視し我々の話し合いを人々に危害を与えるものにしている

(有機農業の環境(と健康)に悪い側面はほとんど報道されないから消費者の認識は歪む。世界中で。ルイセンコから学ばないようだ)

 

-SMC NZ

マスク義務とデルタ-専門家の反応

Mandatory masking and Delta – Expert Reaction

Published: 18 August 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/08/18/mandatory-masking-and-delta-expert-reaction/

政府がCovid-19デルタアウトブレイクを抑制する新しい規則を発表し、明日から必須の店舗ではマスクが義務になる

11才以上の全ての人がスーパーマーケットやバスターミナル、タクシーなどではマスクが要求される。現在の地域患者は合計7人でほとんどが20代。

オタゴ大学プライマリー医療と総合診療学部上級講師Lesley Gray

現時点で最初の患者がどこからこのデルタ型オーストラリア変異に感染したのかわからないのでマスク義務は良いことだ

オークランド大学医学健康科学部准教授Collin Tukuitonga

デルタ1患者は9人に感染させさらにその9人が他の9人に感染させる可能性があるのでレベル4ロックダウンは正しい

(以下略。既に50-120人が感染していてロックダウンは長くなるというような「予測」がされている。ゼロトレランスだから)

 

-ブースターの時間-みんなに??

It's Booster Time - For Everyone??

By Josh Bloom — August 18, 2021

https://www.acsh.org/news/2021/08/18/its-booster-time-everyone-15744

今日から免疫不全の人がブースターショットを受けられる。一見単純そうだがそうだろうか?狂気が明らかになるまでは。

FDAが8月12日に追加のワクチンは「固形の臓器を移植した人あるいはそれと同等の免疫抑制レベルと診断された人」にと発表していたものをCDCが「中程度から重症の免疫抑制の人」に変えた。そしてCVSのオンライン予約では、免疫機能不全かどうかわからない、あるいは免疫機能不全ではないと回答してもブースターショットが予約できる。

こんな状況では公衆衛生当局への信頼は?

(8月18日にFDAとCDC等が合同で9月20日からは全員にブースターショットができると発表している。理由は時間が経つと効果が薄れるので。同時に他国へのワクチン提供も増やすとのこと

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/joint-statement-hhs-public-health-and-medical-experts-covid-19-booster-shots

このめまぐるしく変わる状況についていくのは大変)