2021-08-30

[EU]査察報告

-スロベニア―飼料衛生に関する公的管理

Slovenia 2021-7211―Official controls on feed hygiene

26/08/2021

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4403

2021年5月17~28日に実施したスロベニアの飼料衛生に関する公的管理システムのリモート査察結果。概して、スロベニアの飼料に関する公的管理はリスクに基づいており、法の要件を満たすことを十分検証できている。確認された違反の包括的なフォローアップが効果を支えている。だが、他の加盟国の状況と同様に、この管理システムの効果は時代遅れで、公的研究所の指定や公的サンプリングの委任がなく、HACCP計画における管理者のハザード同定の包括性が不十分で、混合及び相互汚染の均一性に関する管理者のテストの分野で弱い。公的飼料サンプリングの実行における欠点や検査結果の解釈により悪化した。

 

-スロバキア―農薬の持続可能な利用と植物保護製品の認可の側面

Slovakia 2021-7294―sustainable use of pesticides and aspects of the authorisation of plant protection products

04/08/2021

https://ec.europa.eu/food/audits-analysis/audit_reports/details.cfm?rep_id=4397

2021年2月4~12日に実施した、スロバキアの農薬の持続可能な利用を達成する関連手段の実行を評価するためのリモート査察結果。国家行動計画の全体的な目標は農薬のハザードとリスクを最小化することである。この国家行動計画のレビューでは個別行動について結論したが、全体的な目標達成範囲は結論しなかったため行動計画を明確化する必要がある。スロバキアは統一害虫管理を積極的に支援し有機農業や低農薬投入農法を強力に促進する一方で、8つの一般原則への準拠は十分に堅固ではない。利用傾向や植物保護製品のリスクはEU全体の下降傾向を反映しているが、より危険な製品の販売が近年増加しており、これらの製品の使用を50%削減する農場から食卓まで戦略の目標を達成するためにより効果的な行動を取る必要がある。

 

[EFSA]意見等

-シフルメトフェンの既存MRLsのレビュー

Review of the existing maximum residue levels for cyflumetofen according to Article 12 of Regulation (EC) No 396/2005

EFSA Journal 2021;19(8):6812  27 August 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6812

(理由付き意見)

さらなる検討が必要。

 

-マンゴー及びアブラヤシの実のアゾキシストロビンの輸入トレランスの設定

Setting of import tolerances for azoxystrobin in mangoes and oil palm fruits

EFSA Journal 2021;19(8):6821 27 August 2021

https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6821

(理由付き意見)

リスク評価結果に基づき、アゾキシストロビンに急性リスク評価は必要ないと思われることから、EFSAは、報告された農業慣習によるアゾキシストロビンの使用から生じる残留物の長期摂取は消費者の健康リスクを示しそうもないと結論した。

 

[EU]RASFF2021(0822-0828)

警報通知(Alert Notifications)

フランス産抽出液(サンザシ/ターメリック)のエチレンオキシド、モロッコ産オレンジのクロルピリホス、ハンガリー産蜂の巣の動物用医薬品(クマホス、アクリナトリン、T-フルバリネート)の残留物の存在、ドイツ産Mayomil E20に使用されたE410の高濃度のETO(エチレンオキシド)、ドイツ産カルシウムカプセルの未承認物質エチレンオキシド(2-CE と EO(エチレンオキシド)の合計、EOと表記)、ポーランド産飼料用リンゴの絞りかすのダイオキシン類及びダイオキシン様PCB類、ガーナ産ドイツ向けチリペッパー(粉末)の未承認着色料オレンジⅡ、スペイン産加熱処理した肉製品のエチレンオキシド、中国産デンマーク経由すぐに使用できるシロップに加工したキサンタンガムのエチレンオキシド、ベルギー及びオランダ産ブラッドオレンジアロマのエチレンオキシド、オランダ産食品サプリメントのタダラフィル及び未承認植物抽出液非表示、イタリア産カロブ種子粉末のETO、パキスタン産砕け米のアフラトキシン、ルクセンブルク産ポピーシードのクロルピリホス-メチル

注意喚起情報(information for attention)

チュニジア産マダイの水銀、日本産食品サプリメントのシルデナフィル及びシプロフロキサシン(ポーランドからの通知、それ以上の情報はない)、南アフリカ産水素化パーム油の高濃度のエステル類 3-MCPD、マレーシア産パーム油の高濃度の3-MCPD及びグリシジルエステル類、チュニジア産チルドマダイの水銀、オーストリア産ベジタリアンソーセージのエチレンオキシドの存在、トルコ産塩水入りブドウの葉の残留農薬(ペンコナゾール、スピロテトラマト、テブコナゾール(カテゴリー2)及び他の農薬全34種類)、ベトナム産ニガウリハーフカットのクロルピリホス-エチル及びプロフェノホスの存在、トルコ産甘いビスケットのアクリルアミド高含有

通関拒否通知(Border Rejections)

モーリタニア産甲殻類の上限を超えた亜硫酸塩、ウクライナ産飼料用大豆のGMO非表示、インド産ピーナッツ穀粒のアフラトキシン、ボリビア産有機ピーナッツ穀粒のアフラトキシンB1、中国産台所用品の一級芳香族アミンの溶出、米国産殻をとったピスタチオのアフラトキシン

 

[TGA] SASでオーストラリアに供給されている小児医療用大麻製品の検査

Testing of paediatric medicinal cannabis products being supplied via SAS in Australia

26 August 2021

https://www.tga.gov.au/testing-paediatric-medicinal-cannabis-products-being-supplied-sas-australia

背景

医療用大麻製品の中には、様々な適応症のために小児患者に使用されるものがあるが、これらの製品は、Therapeutic Goods Order No.93 (医療用大麻基準) (TGO93)に準拠し、オーストラリアではSpecial Access Scheme (SAS)(特例)、Authorized Prescriber Scheme(認可処方者スキーム)、及びclinical trial scheme(臨床試験スキーム)により許可される。TGO93の12(2)では,製品の代表的なサンプルに含まれる各有効成分の平均含有量が,この小児患者に使用される代表的なサンプルに記載される有効成分含有量の90.0 %以上110.0 %以下でなければならないと規定されている。この調査は、SAS経由の小児用の医療用大麻製品がTGO93に準拠するか、有効成分の表示について評価するために実施された。TGAは経口剤であり、小児への使用を目的とする合計9種類の医療用大麻製品を要求した。

検査

すべてのサンプルには、カンナビジオール(CBD)及び/または対応する酸を含むと表示されていた。サンプルを検査し、SAS申請によりTGAに申告されたCBDの含有量に対する割合を報告したが、いずれも記された含有量はラベル表示含有量と同じであった。要求した9製品中1製品のサンプルは、その製品が入手できないという理由で提供されなかった。すべてのサンプルについて、カンナビノイドが成分として分類される2 % w/w(重量パーセント)またはw/v(重量/容量)パーセント以上の濃度で、他のカンナビノイドが存在するか評価した。いずれも、有効成分とされる濃度の他のカンナビノイドを含まなかった。8サンプルはすべて、有効成分の含有量に関するTGO93の要件を満たした。うち1つは認証第三者検査機関の結果を受け取った。すべてのサンプルのラベル表示含有量は記された含有量と一致した。

 

[TGA] SAS B でオーストラリアに供給されている医療用大麻製品の毒素検査

Testing for toxins in medicinal cannabis products being supplied via SAS B in Australia

26 August 2021

https://www.tga.gov.au/testing-toxins-medicinal-cannabis-products-being-supplied-sas-b-australia

導入

医療用大麻植物製品において管理される毒素や不純物の濃度は、Therapeutic Goods Order No.93 (医療用大麻基準) (TGO93)に定義されている。この報告書の調査は、TGO93の12(1)に規定されている医療用大麻植物製品に含まれる毒素の存在を調べた。

検査

今回の調査では、乾燥大麻、綿毛、花穂のいずれかに該当する製品が対象となった。製造中止や在庫切れの理由で、依頼した製品のうち2つの製品のサンプルが提供されなかった。

合計6つの医療用大麻製品が、第三者検査研究機関によって試験された。受領した各医療用大麻製品の試験では、品質およびTGO 93の12(1)に記載されている選択された検査への適合性が評価された。サンプルは、アフラトキシン、オクラトキシンA、重金属、農薬の存在と量について検査された。有害物質の基準は、アフラトキシンB1が2 µg/kg以下、アフラトキシンB1、B2、G1、G2の合計が4 µg/kg以下、ヒ素は3.0 mg/kg以下、カドミウムは0.5 mg/kg以下、鉛は5.0 mg/kg以下、水銀は0.5 mg/kg以下、オクラトキシンは20 µg/kgを超えないこと、農薬はPh Eur 2.8.13に規定された制限値を超えないこと、である。

結論

6つのサンプルはすべて、アフラトキシン、オクラトキシンA、重金属および農薬に関するTGO93の要件を満たした。

 

[TGA] オーストラリア国民へのニコチン入り電子タバコおよび液体ニコチンの広告

Advertising nicotine e-cigarettes and liquid nicotine to the Australian public

26 August 2021

https://www.tga.gov.au/advertising-nicotine-e-cigarettes-and-liquid-nicotine-australian-public

薬局や薬局の販売業者が、Therapeutic Goods Act 1989における処方箋医薬品の広告禁止を遵守し、合法的にニコチン電子タバコ製品を処方箋で調剤できることを宣伝する方法、また、処方者や業界を含む関係者が、消費者に違法な広告でなく、情報を伝える方法についても説明する。 

 

[TGA] 安全性警告

AB SLIM Slim-cellulose capsule

24 August 2021

https://www.tga.gov.au/alert/ab-slim-slim-cellulose-capsule

表示されない成分シブトラミンを含む。製品写真有り。

 

[HK] 日本食品の輸入規制に関する最新情報(2021年)

Latest update on Import Control on Japanese Food (as at 2021)

25 Aug 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/programme/programme_rafs/latest_update_japanese_food_2021.html

日本食品の輸入規制に関し、日本で採用されている輸出管理措置、米国による日本製食品の輸入規制、食品安全センター(CFS)による日本食品の輸入管理についての情報。

(4月バージョンからどこが更新されたのかわからない。産地表示偽装の噂の部分?)

 

[HK] 食品安全センターは無許可で輸入された数種のミルクを消費しないよう呼びかける

CFS urges public not to consume several kinds of milk imported without import permission

Tuesday, August 24, 2021

https://www.cfs.gov.hk/english/press/20210824_8851.html

食品安全センター及び食物環境衛生署は、オーストラリア産ミルク数種が輸入許可を得ずにオンラインで販売されているため、市民に消費しないよう呼びかける。

 

[FSAI] リコール

-テトラヒドロカンナビノール(THC)が検出されたためVita D'or Bio Organic Hemp Seed OilおよびMogota Hemp Teaをリコール

Recall of Vita D’or Bio Organic Hemp Seed Oil and Mogota Hemp Tea due to elevated Levels of Tetrahydrocannabinol (THC)

Thursday, 26 August 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/vita_dor_hemp_seed_oil_mogota_hemp_tea.html

 高濃度のテトラヒドロカンナビノール(THC)のためMogota ヘンプ茶及びVita D'or Bio オーガニックヘンプシードオイルをリコール。製品写真有り。

 

-Milkaバニラ&チョコレート スワール アイスクリーム スティックの一部に未承認の農薬エチレンオキシド混入のためリコール

Recall of a Batch of Milka Vanilla and Chocolate Swirl Ice Cream Stick due to the Presence of the Unauthorised Pesticide Ethylene Oxide

Wednesday, 25 August 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/recall_milka_ice_cream.html

 ポーランド産Milka バニラ&チョコレートスワール アイスクリームスティックの製造に使用された食品添加物のローカストビーンガム(E410)に未承認の農薬であるエチレンオキシドが含まれていたため、リコール。製品写真有り。

 

-Pukka オーガニック食品サプリメントの一部に未承認の農薬エチレンオキシド混入のためリコール

Recall of Several Pukka Organic Food Supplements due to the Presence of the Unauthorised Pesticide Ethylene Oxide

Wednesday, 25 August 2021

https://www.fsai.ie/news_centre/food_alerts/pukka_supplements_recall.html

 Pukka Herbs UKは、無許可の農薬であるエチレンオキシドが含まれているため、いくつかの英国産Pukkaオーガニック食品サプリメントをリコール。製品写真有り。

 

[FSA] 抗菌剤耐性(AMR)消費者調査報告

AMR Consumer Research Report

26 August 2021

https://www.food.gov.uk/research/research-projects/amr-consumer-research-report

英国食品基準局(FSA)は、抗菌剤耐性(AMR)に対する意識と態度を把握するため、英国の代表的なサンプルを用いた定量的な調査を実施。

 

[FSA] 猫の汎血球減少症の増加を受け、FSAおよびFSSの最新情報

Further update from the Food Standards Agency and Food Standards Scotland following the rise in cases of feline pancytopenia

26 August 2021

https://www.food.gov.uk/news-alerts/news/further-update-from-the-food-standards-agency-and-food-standards-scotland-following-the-rise-in-cases-of-feline-pancytopenia

FSAの検査の結果、リコールされた猫用食品の一部のサンプルに高レベルのマイコトキシンが含まれていたが、汎血球減少症とリコールされた猫用食品との因果関係は確立されていない。消費者からのよくある質問に対する回答を掲載。

 

[FSA] スモークフレーバーの認可ガイダンス

Smoke flavourings authorisation guidance

25 August 2021

https://www.food.gov.uk/business-guidance/regulated-products/smoke-flavourings-guidance

食品に添加するスモークフレーバーの認可要件と申請時に必要なものについて説明。

 

[ODS] ファクトシート更新

-カルシウム

Calcium

Fact Sheet for Health Professionals

August 17, 2021

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Calcium-HealthProfessional/

Table 3を改訂し、チェダーチーズの分量を増やす。

https://ods.od.nih.gov/factsheets/Calcium-HealthProfessional/#change

 

-ビタミンD

VitaminD

Fact Sheet for Health Professionals

August 17, 2021

https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminD-HealthProfessional/

くる病と骨軟化症については、カルシウムとビタミンDの必要量が相互に関連していると思われ、血清ビタミンD濃度(25-ヒドロキシビタミンD[25(OH)D]として測定)が低いほど、疾患の予防にはより多くのカルシウムが必要であることを明記。(Semposらの論文を引用)

https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminD-HealthProfessional/#change

 

-  COVID-19下でのダイエタリーサプリメント

Dietary Supplements in the Time of COVID-19

Fact Sheet for Consumers/Health Professionals

August 17, 2021

https://ods.od.nih.gov/factsheets/DietarySupplementsInTheTimeOfCOVID19-Consumer/

https://ods.od.nih.gov/factsheets/COVID19-HealthProfessional/

ビタミンDを含む食品を明確にするために本文を改訂。

 

[FDA]警告文書

TeaTaze, LLC

JULY 23, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/teataze-llc-613942-07232021

未承認の医薬品、不正表示の問題。茶製品を含む。

 

Je Dois Lavoir LLC

AUGUST 11, 2021

https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/je-dois-lavoir-llc-616016-08112021

未承認の医薬品、不正表示の問題。ダイエタリーサプリメント製品の成分にシブトラミンを含む。

 

[FDA] FDAは約55,000種類のフレーバー付き電子タバコの販売申請を、公衆衛生を適切に保護しているエビデンスを提示できないとして却下する

FDA Denies Marketing Applications for About 55,000 Flavored E-Cigarette Products for Failing to Provide Evidence They Appropriately Protect Public Health

August 26, 2021

https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-denies-marketing-applications-about-55000-flavored-e-cigarette-products-failing-provide-evidence

米国食品医薬品局(FDA)は3社から提出された約5万5千本のフレーバー付き電子タバコ製品の申請に対し、成人喫煙者への有益性を示す十分なエビデンスがないと判断し、電子タバコ製品としては初の販売禁止命令を下した。

 

[Defra]プラスチックゴミ対策の次のステップ

Next steps to tackle plastic waste

28 August 2021

https://www.gov.uk/government/news/next-steps-to-tackle-plastic-waste

政府はこの秋、一連の汚染原因となるプラスチックの禁止について意見を募集し、プラスチック皿、食器、ポリスチレンカップについて見直す

 

[Defra]チューインガム専門委員会が我々の大通りをきれいにする

Chewing Gum Task Force to clean up our high streets

30 August 2021

https://www.gov.uk/government/news/chewing-gum-task-force-to-clean-up-our-high-streets

ガムゴミを相当減らすため、ガム会社が今後5年で1000万ポンドを投資する

チューンガムのゴミは町を台無しにして毎年その清掃のために700万ポンドを費やしている。Keep Britain Tidyの調査によるとイングランドの通りの87%にガムのゴミが落ちている

 

[ProMED]Haff病-ブラジル:(アマゾナス、バイア)魚摂取

Haff disease - Brazil: (AM, BA) fish consumption

2021-08-29

https://promedmail.org/promed-post/?id=8631017

Date: Sat 28 Aug 2021 Source: PlayCrazyGame [edited]

アマゾナスとバイア州でHaff病疑いの人々が増加しているため当局が警戒している。「黒尿」病として知られるHaff病は、ある種の魚介類に含まれる毒素が原因である。毒素が筋肉や腎臓に傷害を与える。少なくとも25症例が調査されている、そのうち19人はアマゾナス州Itacoatiaraで他の6人はバイアの5つの自治体である。アマゾナスの疑い患者は淡水魚を食べた。19人中8人が入院。患者が食べた食品は分析中。

 

[ProMED]トウゴマの実、リシン-米国:(アリゾナ)イヌ、致死

Castor bean, ricin - USA: (AZ) dog, fatal

2021-08-28

https://promedmail.org/promed-post/?id=8629251

Date: Thu 26 Aug 2021 Source: KAKE [edited]

先週の嵐で庭に吹き込んできた植物の一部を食べて2頭のイヌが死んだ。飼い主はこれをRed Giant Castor(トウゴマ)の恐ろしさの教訓にして欲しいという

(写真へのリンクあり。犬は何でも食べて知らんふりするから…)

 

[COT]COT会議:2021年9月7日

COT Meeting: 7th September 2021

26 August 2021

https://cot.food.gov.uk/COTMeeting7thSeptember2021

議題

・7月6日のの会議の議事録

二酸化チタンの議論

(EFSAの意見の欠点を延々と指摘していておもしろい。EFSAは二酸化チタンに含まれる可能性のあるナノ粒子の部分を問題にしているが、ナノだと無色になるので色素としての二酸化チタンの役割を果たさないとか)

・マイクロプラスチック暴露によるリスクの可能性についてのサブ声明:経口(最初の案)7月からの延期

経口摂取したマイクロプラスチック暴露による毒性学的リスクの可能性について詳細に記述する

トキシコキネティクス

毒性 物理、化学組成、代謝や分解、バイオフィルムの存在

現時点ではデータが不足しているため完全リスク評価はできない

リスク評価のために優先すべき研究を提示。最も重要なのはハーモナイズされた分析や検出、性質決定方法がない

・科学助言委員会と評議会の服務規程についてのパブリックコメント募集

・母親の健康に与えるビタミンA過剰の影響についてのディスカッションペーパー

・妊娠前、妊娠中、授乳中のビタミンDの過剰摂取による影響の可能性第二声明案

・二酸化チタンについての暫定ポジションペーパー

https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2021-08/TOX-2021-46%20TiO2%20COT%20Interim%20position%20paper.pdf

(概ねEFSAへのダメ出し。最終化されたら紹介する)

・緑茶カテキンの安全性

・食品と接触する物質中のキトサンのアレルギー原性の可能性についての最初の声明案

など

 

[USDA]オハイオのシカにCOVID-19確認

Confirmation of COVID-19 in Deer in Ohio

August 27, 2021

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2021/sa-08/covid-deer

USDAの国立獣医サービスラボ(NVSL)が本日オハイオ州の野生のオジロジカにSARS-CoV-2を確認したと発表した。シカに症状は報告されていない

 

[WHO]科学対話 エピソード#51 –母乳とCOVID-19

Episode #51 - Breastfeeding & COVID-19

27 August 2021

https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/media-resources/science-in-5/episode-51---breastfeeding-covid-19

(ワクチンはともかく、感染した母親が授乳することで赤ちゃんにうつすリスクは小さくうつしても赤ちゃんは重症化しないからリスクは小さいと言っているのだがそんなに強い科学的根拠などあるだろうか?)

 

[MFDS]日本産輸入食品の放射能検査の結果

輸入検査管理課

-2021.8.13〜2021.8.19

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43220

-2021.8.6〜2021.8.12

https://www.mfds.go.kr/brd/m_100/view.do?seq=43219

 

[MFDS] [報道参考] 亜硝酸ナトリウム、取扱上の注意書き表示義務化

食品表示広告政策課 2021-08-24

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45680

□ 食品医薬品安全処は、食品添加物を直接摂取して発生しうる安全事故を予防するために、「亜硝酸ナトリウム」に取扱上の注意書き表示を義務化するなどを主な内容とする、「食品等の表示・広告に関する法律施行規則」一部改正令を8月24日に改正・公布する。

□ 主な内容は、▲亜硝酸ナトリウムの取扱上の注意書き表示義務化、▲表示・広告中止命令違反者に対する処分基準新設、▲表示・広告審議対象品目整備である。

○ これまで氷酢酸など13の食品添加物に対して「直接食べたり飲まないで下さい」などの注意書きを表示していたが、「亜硝酸ナトリウム」にも取扱上の注意書きを表示する必要がある。

- 亜硝酸ナトリウムは食肉加工品などの発色剤・保存剤として使用される食品添加物で、これを直接摂取した場合、人体に危害を及ぼすことがある。

- 注意書き表示対象は、食品添加物である「亜硝酸ナトリウム」を対象にして、これを原料として製造・加工した食品(ハムなど)は対象外。

※(現行)氷酢酸など13品目→(改正)現行+亜硝酸ナトリウム

○ また、食品医薬品安全処長に表示・広告行為の中止命令を受けた者がこれを違反した場合、営業停止1ヶ月の行政処分基準を新設した。

- 不当な表示・広告に該当する恐れがあり、食品医薬品安全処長が実証資料提出を要請したが資料を提出せずに継続して表示・広告をする場合、表示・広告行為の中止を命ずることができる。

※(1次)営業停止1ヶ月→ (2次)営業停止2ヶ月→(3次)営業停止3ヶ月

○ また、「食品の基準及び規格」の食品類型分類体系が改編*されることにより、その内容を反映して食品等の表示・広告自律審議対象である特殊用途食品を特殊栄養食品と特殊医療用途食品で整備した。

* 特殊用途食品のうち特殊医療用途食品を大分類に格上げし、これを除いた特殊用途食品の名称を特殊栄養食品として分類改編(’20.11月改正、’22.1月施行)

※(現行)特殊用途食品→(改正)特殊栄養食品、特殊医療用食品

 

[MFDS]食薬処・地方自治体、インターネットコミュニケーションネット(SNS)不当広告行為の合同点検実施

サイバー調査団 2021-08-20

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45674

□ 食品医薬品安全処は最近、予防・治療などと製品を広報して消費者を惑わす不当広告行為が増えることによる消費者被害を予防するために、SNSでの不当広告行為を8月27日から30日まで17個の地方自治体と共に集中点検する。

○ 今回の点検は、Facebook、Instagram、YouTube、Blog、Bandなどに、食品などの不当広告を掲示したホームページ(サイト)を対象とする。主な点検内容は、▲一般食品と健康機能食品の病気予防・治療効果があるという内容の表示・広告(脱毛、関節炎、抗がん、肥満、便秘など)、▲一般食品を健康機能食品として誤認・混同する恐れがある表示・広告(ダイエット、身長を伸ばす、疲労改善)など。

○ 点検結果、摘発された業者(または掲示物)に対しては該当販売ホームページ(サイト)などを遮断・削除して行政処分など強力措置する計画である。

- 参考に、今年上半期に実施した食薬処と地方自治体のオンライン不当広告行為合同点検実施の結果、摘発件数は合計274件で違反行為は、▲健康機能食品誤認・混同、▲病気予防・治療効果、▲消費者詐欺、▲医薬品誤認・混同、▲虚偽・誇張不当広告の順で多かった。

 

[MFDS]黄耆(キバナオウギ)、当帰(トウキの根)などの輸入農林産物の残留農薬検査結果

輸入検査管理課 2021-08-12

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45652

□ 食品医薬品安全処は、サムゲタンなどの原料として夏場の使用が増える黄耆、当帰など輸入農林産物145件を、6月21日から7月末まで残留農薬検査項目を拡大して通関検査を実施した結果、サンシュユ1件が基準超過して通関遮断した。

○ 検査対象は、輸入農・林産物のうち、▲シナモン(11件)、▲シャクヤク(10件)、▲甘草(8件)、▲黄耆(8件)、▲当帰(8件)など、中国、ベトナム、ミャンマーなど13ヶ国の44品目であり、残留農薬46種の検査項目に対して集中検査した。検査結果、サンシュユ1件を除いた残り(144件)は、残留農薬基準・規格に適合して全て安全であると確認した。

* トリアゾホス:殺線虫剤(土壌または植物体内に寄生する線虫を殺す薬剤)

○ 参考に、今回検査した黄耆、当帰などの輸入農林産物*は、食薬共用農林産物*で「食品の基準及び規格」、「大韓民国薬局方」などで定めている基準・規格に基づいて輸入時ごとに通関検査を実施して適合した場合にだけ通関されるように管理している。

* 食薬共用農林産物(115品目):食品または医薬品で使用される農林産物や食品で輸入申告された品目は、漢方薬での販売は不可

<添付> 通関検査不適合の現況

 

[MFDS]食品に使用していない原料を使用したかのように表示した9業者摘発・措置

食品安全現場調査TF 2021-08-11

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45649

□ 食品医薬品安全処は、「カラシダイコン(西洋ワサビ)」を使用した製品を「ワサビ」を使用したかのように表示した9業者を摘発して「食品等の表示‧広告に関する法律」に違反した疑いで行政処分し捜査依頼した。

○ 食薬処は、一部業者が価格が低いカラシダイコンを使用して製品を製造し、価格が高いワサビを使用したかのように製品に表示する情報を入手して、6月下旬から8月までワサビ製品を製造する食品製造加工業者など13業者を対象に取り締まりを実施した。

<添付>

1.詳細違反の内容

2.カラシダイコン(西洋ワサビ)とワサビ Q & A

3.ワサビとカラシダイコン(西洋ワサビ)の写真

4.違反製品の写真

 

[MFDS] [報道参考] 学用品、生活化学製品と誤認する食品表示・広告禁止 

食品表示広告政策課 2021-08-10

https://www.mfds.go.kr/brd/m_99/view.do?seq=45641

□ 食品医薬品安全処は、生活用品などと誤認する表示‧広告を禁止する内容を入れた「食品等の表示‧広告に関する法律施行規則」一部改正案を8月10日に立法予告する。

○ 今回の改正案は、最近、靴墨などの生活用品と類似した食品の流通で子供などが生活用品などを食品として誤認・摂取する安全事故に暴露される恐れがあり、食品などを生活用品などと誤認する恐れがある表示・広告を禁止ようにする「食品等の表示‧広告に関する法律」改正案が7月23日、国会本会議を通過したことにより具体的な禁止対象を定める下位規定を用意する。

○ 具体的な禁止対象は、子供など認知力が低い脆弱層が誤認・摂取する可能性が高く、健康上の危害懸念が高い製品である「安全確認対象子供製品のうち学用品*」と「安全確認対象生活化学製品**」と限定した。

*「子供製品安全特別法」による安全確認対象子供製品:子供の生命・身体に危害を招く恐れがあり製品検査が必要な子供製品。ただし、実際誤認・摂取可能性が高い学用品に限定(接着剤スティック、マジックペンなど)

**「生活化学製品および殺生物剤の安全管理に関する法律」に基づく安全確認対象生活化学製品:危険性があると認められた生活化学製品(靴墨など)

□ 食薬処は今回の改正推進で、食品など誤認‧摂取による事故を事前に遮断できるものと期待し、今後も消費者の知る権利充足と適切な情報提供のために食品表示‧広告制度を合理的に改善していく。

 

[PHE]政府のデータは集団イベントは安全に行うことができることを示すがファンは人混みでは注意して予防接種を受けるよう強く勧める

Government data shows mass events can take place safely but fans urged to remain cautious in crowds and get vaccinated

20 August 2021

https://www.gov.uk/government/news/government-data-shows-mass-events-can-take-place-safely-but-fans-urged-to-remain-cautious-in-crowds-and-get-vaccinated

全てのイベント研究計画のデータは、イベント周辺で観察された患者は地域の有病率あるいはそれ以下程度だったことを示す

4ヶ月にわたる37のイベントのまとめ。EURO 2020は特殊で試合会場の外でファンが集まって騒いだことが誘因と

 

-イングランドでのCOVID-19患者が増加する中での集団スポーツや文化イベントの公衆衛生への影響

Public health impact of mass sporting and cultural events in a rising COVID-19 prevalence in England

https://khub.net/documents/135939561/338928724/Public+health+impact+of+mass+sporting+and+cultural+events+in+a+rising+COVID-19+prevalence+in+England.pdf/05204895-1576-1ee7-b41e-880d5d6b4f17

プレプリントバージョン

英国政府イベント研究計画 (ERP)の公式報告

WembleyスタジアムでのEURO 2020が他のイベントに比べてNHS検査追跡システムで把握できたCOVID-19陽性者が多かった。試合中に感染性があっただろう人3071人で試合中に感染しただろう人が6784人だった。 Wimbledonでのオールイングランド・ローンテニスチャンピオンシップではそれぞれ299と582だった。

ただしEURO 2020の状況は一連の周辺状況による可能性があり今後の他のスポーツイベントで繰り返される可能性は低い

(イングランドが優勝してたらもっと増えてた?)

 

おまけ

COVID-19 vaccine surveillance report: week 34 (26 August)

https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/1013553/Vaccine_surveillance_report_-_week_34.pdf

ファイザーとアストラゼネカのワクチンの有効性についての報告。アルファにもデルタにも、どちらも極めて有効であることが示されている

 

[RIVM]ワクチンは入院とICU入院予防に極めて有効、デルタ株にも

Vaccines very effective against hospital and ICU admissions, also for Delta variant

08/28/2021

https://www.rivm.nl/en/news/vaccines-very-effective-against-hospital-and-icu-admissions-also-for-delta-variant

時間経過によって有効性は減少しない

(わかりやすく示した図がある。ワクチンなしだと感染者600人に一人入院、それがワクチン有りだと3000人に一人。)

 

[NASEM]儀式のレジリエンス

The Resilience of Ritual

August 26, 2021  By Sara Frueh

https://www.nationalacademies.org/news/2021/08/the-resilience-of-ritual

心理学者Cristine Legareは何故儀式が問題なのか、パンデミックはそれをどう改造したのかを探る

COVID-19が転換したものの一つに儀式がある、日常の握手から結婚式や葬儀まで。これらが攪乱されたことでその重要性が明らかになった、とテキサス大学オースチン校の応用認知科学センター長の心理学者Cristine Legareは説明する。「基本的儀式のヒトの心理、ヒトの性質、文化への影響が明らかになった」

儀式はしばしば宗教と関連付けられるが、実際には普遍的に存在する。あまりにも深く生活の一部になっているので認識されないだけだ。儀式は変化に抗うが、パンデミックのようなそれを変えることを強制されるような場合には何がおこる?儀式の機能は人間にとって必要なものなので、捨てるのではなく修正することで対応しようとする。例えばオンラインで誕生会やベビーシャワー、葬儀をしたり。パンデミック特有の困難は、困難で不安なときには集まりたいのが自然な反応で、それが病気の拡大を遅らせるために不可能あるいは困難になったことである。パンデミック後も残る変化はどれだろうか?ある種の衛生行動は残るかもしれない、一方社会的距離をとることは蒸発するだろう、とLegareは予測する。

 

[NASEM]ワクチン特集

-ワクチンの重要な公衆衛生上の価値 

アクセスと躊躇問題に取り組む:ワークショップの概要

The Critical Public Health Value of Vaccines

Tackling Issues of Access and Hesitancy: Proceedings of a Workshop (2021)

https://www.nap.edu/catalog/26134/the-critical-public-health-value-of-vaccines-tackling-issues-of

 

-COVID-19ワクチンの公平な割り当てのための枠組み

Framework for Equitable Allocation of COVID-19 Vaccine

(2020)

https://www.nap.edu/catalog/25917/framework-for-equitable-allocation-of-covid-19-vaccine

コンセンサス研究報告書

 

-COVID-19ワクチンに信頼を構築するための戦略

Strategies for Building Confidence in the COVID-19 Vaccines

(2021)

https://www.nap.edu/catalog/26068/strategies-for-building-confidence-in-the-covid-19-vaccines

迅速専門委員家相談

 

-その他COVID-19関連の報告等は以下から

Coronavirus Resources Collection

https://www.nap.edu/collection/94/coronavirus-resources

(全米科学アカデミーの政府等への提言のボリュームは圧倒的。基本姿勢も政治と協力してなんとかしようとしている。)

 

論文

-残酷な展開:運動は肥満のヒトの休息時に燃焼されるカロリーを減らす

Cruel twist: Exercise reduces calories burned at rest in individuals with obesity

27-AUG-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/926541

Current Biologyに発表されたIAEA二重標識水データベースの1750人の成人データの解析。高齢者と肥満のヒトは運動によるカロリー燃焼を休息時の使用カロリー節約で補償する傾向がある

 

-小さい子どもはパンデミック中に体重が増えた

Young children gained weight during the pandemic

27-AUG-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/926736

Kaiser Permanenteの研究がパンデミック中に子どもたちが余分な体重を増やした、5-11才の方が11-17才より多く、ことを示す

JAMAに発表された南カリフォルニアの20万人近くの子どもたちのデータ。

 

-よくある殺虫剤が世界の肥満危機に寄与しているかもしれない

Common pesticide may contribute to global obesity crisis

27-AUG-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/926775

クロルピリホスがマウスの褐色脂肪細胞のカロリー燃焼を遅くする

Nature Communications に発表された論文のMcMaster大学プレスリリース

マウスの褐色脂肪細胞で34のよくある殺虫剤や除草剤を研究し、高カロリー食を与えたマウスでクロルピリホスの影響を調べた

Gregory Steinberg医学教授は、一日40カロリーのエネルギー使用抑制は年に5ポンドの体重増加になると言う。カナダではクロルピリホスの使用は禁止されているが輸入食品には使われている可能性がある

(数字が全く出てこないプレスリリースなので論文を見に行く

元論文

The pesticide chlorpyrifos promotes obesity by inhibiting diet-induced thermogenesis in brown adipose tissue

https://www.nature.com/articles/s41467-021-25384-y

褐色脂肪細胞の熱発生を調節する脱共役タンパク質1 (UCP1)の発現をin vitroで調べた(わりとどうでもいいので略)

C57BL6Jマウスに45%脂肪由来カロリーの高脂肪食を与えクロルピリホスを5 あるいは 20 mg/kg diet(0.5~2 mg/kg体重に相当)。この投与では骨格筋中アセチルコリンエステラーゼ活性は阻害されない。高脂肪食を与えて室温を29-30℃にした場合のみクロルピリホス投与群で体重、体脂肪が増えた(用量依存性なし)。室温(21-23℃)では見られない

その理由はおそらく食餌誘発性熱発生の抑制だろうという論文

ところで著者は0.5 mg/kg体重のクロルピリホスを「低用量」と書いているが、クロルピリホスのADIは食品安全委員会が2015年に0.001 mg kg体重にしている。ADIの500倍が「低用量」とは?

さらに

平成25年度調査結果

クロルピリホスの平均一日摂取量 0.16 マイクログラム/人/日、

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000082215.pdf

これらを見てクロルピリホスが「肥満の流行に寄与しているかもしれないmay contribute to the obesity epidemic」とNatureグループの雑誌のabstractで書くのが「肥満の専門家の医学教授」なら、肥満研究がいくら盛んでも肥満が解決しないのは当然のような。Mayって入れればどんな妄想でも書けるという文化は良くない)

 

その他

-絵は語る-大麻を売る

Every Picture Tells A Story – Selling Weed

By Chuck Dinerstein, MD, MBA — August 28, 2021

https://www.acsh.org/news/2021/08/28/every-picture-tells-story-%E2%80%93-selling-weed-15761

50州のうち48州がなんらかの形で大麻の販売や使用を合法化している。例外はネブラスカとアイダホのみ。31州は使用は犯罪ではない。少なくとも17州は娯楽用販売を認めている。連邦政府はSchedule 1薬物のままで、所有は最大1年の拘留と5000ドル以上の罰金。

州レベルでの所有と販売の緩和にもかかわらず、課税と規制を逃れた違法販売が最大の市場を占めている。何故なのか?

(図)

理由は主に二つ。一つは連邦法のため、決済が現金のみで事業のために融資を受けられない等の制限がある。二つ目は値段で、卸売り価格の1gあたり1-7ドルが課税により18ドルになる。違法販売の方がもうかる。

 

-SMC NZ

オークランドの南アラートレベル3-専門家の反応

Alert level 3 south of Auckland – Expert Reaction

27 August 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/08/27/alert-level-3-south-of-auckland-expert-reaction/

9月6日にオークランドの南の全地域は次の火曜日にアラートレベル3になるかどうかレビューする。オークランドと北島は少なくともあと二週間はレベル4。本日の新たな感染者70人

(相変わらず根絶のため厳しい対応を支持する、以外の意見はない)

 

-Scienceニュース

メインの「永遠の化合物」禁止は一部の科学者にとって大きな勝利

Maine’s ban on ‘forever chemicals’ marks a big win for some scientists

By XiaoZhi LimAug. 27, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/08/maine-s-ban-forever-chemicals-marks-big-win-some-scientists

先週メイン州が世界で初めてPFASsを含む製品の販売を法的に禁止した。2030年までに、メイン州はPFASsを使った製品の販売を、それが「現状避けられない」ものと規制機関が決めない限り、禁止する。7月15日に採択されたこの法律は、5000程度の化合物を含む化合物群を対象にし、中にはストックホルム条約で禁止されているものも含む。PFASsは環境中に長く留まる基本構造を共有するため、一部の研究者らは一つ一つ禁止するこれまでのやりかたを止めてクラス全体を制限すべきだと主張していた。そしてそれを健康や安全、社会保護のような必須の目的で使いたい製造業者に代用品が存在しないことを証明するよう要求したい。しかし業界団体はそれが科学的根拠に基づいていないと反対している。

メイン州など必須使用アプローチを採用する政府は今後何がPFASファミリーに属するか、そのような使用が「必須」と定義されるかについての激しい議論に直面するだろう

(便利なもの、新しいものは「必須」ではない、っていわれそう。)

 

-COVID-19の起源はいまだ不明確、米国諜報機関が結論

COVID-19’s origins still uncertain, U.S. intelligence agencies conclude

By Jon CohenAug. 27, 2021

https://www.sciencemag.org/news/2021/08/covid-19-s-origins-still-uncertain-us-intelligence-agencies-conclude

米国インテリジェンス・コミュニティー(IC)がCOVID-19パンデミックがどこから始まったのかを解明する情報が十分でないと結論した。Joseph Biden大統領に要請されてから90日のレビューを経て2ページの評価書を発表した。全ての入手可能な報告や情報を検討した後、重要なことは、自然に動物からヒトにジャンプした、という仮説と実験室の事故の仮説の両方が「もっともらしいplausible」とした

 

-THE LANCETのプレプリント

SARS-CoV-2デルタ変異株のワクチン接種した医療従事者での伝染、ベトナム

Transmission of SARS-CoV-2 Delta Variant Among Vaccinated Healthcare Workers, Vietnam

31 Pages

Posted: 10 Aug 2021

https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=3897733

(このプレプリントが反ワクチン活動家により「完全に予防接種した人は251倍も多いウイルスを運び予防接種していないヒトへの脅威となる」と宣伝されているという問題がコメント欄で指摘されている。この数字はアルファ株とデルタ株の大雑把な比較として挙げられたもののようだ

ほんの少しでも不用意な記述をすると反ワクチン活動家が見つけて拡大解釈つきで拡散する。活動家をフォローしている人のほとんどは原文を確認しないまま正義感でさらに広める。活動家おそるべし。でもこれ、食品中化学物質では見慣れた光景。嘘でもたくさん言えば「事実」にできることが経験上わかっている。)