2021-11-08

[CFIA]大豆ベースの乳児用調整乳中の表示されていない乳-2018年4月1日から2019年3月31日

Undeclared Milk in Soy-Based Infant Formula – April 1, 2018 to March 31, 2019

2021-11-03

https://inspection.canada.ca/food-safety-for-industry/food-chemistry-and-microbiology/food-safety-testing-bulletin-and-reports/undeclared-milk-in-soy-based-infant-formula/eng/1630458800076/1630459040220

この調査の主な目的は大豆ベースの乳児用調整乳中の表示されていない乳の存在と量に関する追加情報を得ることだった。143のサンプルを調べ、表示されていない乳を含むものは見つからなかった。これらの調査の過程で得られた陽性結果は、その量がアレルギーのある人に健康上の懸念をもたらすかどうか判断するためにCFIAの食品安全リコール室(OFSR)に送られる。CFIAが行ったフォローアップ措置の程度は、健康リスク評価で定めた汚染の深刻さとそれによる健康上の懸念に基づいている。この調査で調べた製品はどれも表示されていない乳に陽性ではなく、消費者への健康リスクは確認されなかった。

 

[FSANZ]社会科学

Social science

https://www.foodstandards.gov.au/science/Pages/Social-science-reviews.aspx

Foodsafety

オーストラリアの消費者の食品安全インシデント事とアウトブレイクに対する反応

Australian consumers’ responses to food safety incidents and outbreaks

アデレード大学

サマリー 

食品洞察アンケート(FoodIQ)とデータ

FoodIQは、アデレード大学のグローバル食糧・資源センター(CGFAR)が実施したオーストラリアの食品購入者の全国的な代表サンプルの定期オンライン調査である。FoodIQプロジェクトの目的は、食品規制者/政策決定者、医療従事者、食品業界が消費者のニーズに合った情報提供や製品開発ができるよう、偏りのない定量的な消費者知見を作り出し、根拠に基づいた食品政策開発を支援することである。FoodIQの手段は、家庭や個人の食品消費支出と行動、食品選択の価値、食品システム問題(食品安全性や新しい製造方法など)についての懸念、食品表示の認識、情報源の信用など、広範の話題に及んでいる。

この報告書のために分析されたFoodIQデータは、2018年9月から2020年12月まで実施された7回のデータ収集による。データ収集の各波には、信頼できるオンラインパネルプロバイダーから、少なくとも1000人の消費者の代表サンプルを採用した。18歳以上で家庭用食品の主な購入者か共同購入者であることが回答者の資格である。サンプル割り当ては性別、年齢、地域(州/準州各地の分布)に設定され、各波のサンプルは全国を代表している。FoodIQデータの分析から、全ての波で、回答者の新鮮な果物や野菜の主な購入源はスーパーマーケットだった。消費者が食品を選択する最重要の要因は、価格、味、健康、栄養、生産国、食品安全性である。

 

オーストラリアの食品供給の安全性へのオーストラリアの消費者の信頼

消費者はオーストラリアの食品供給の安全性への比較的高い信頼性を報告した(平均スコアは7のうち5.5)、回答者の少なくとも68%は(全波を通した平均の)中間値以上の信頼と評価している。直近の波(2020年12月)の平均的な消費者の信頼は、2018年9月、2019年6月、2019年9月~10月の平均的な信頼より統計的に有意に高かった。

 

食品安全問題と懸念

消費者は「最も重要な」食品安全問題として、輸入食品、細菌/汚染物質による食中毒、農薬/残留農薬を最も多く(全波の平均)特定した。消費者の16%が輸入食品を「最重要」と順位付けし、全ての波で消費者の36%がトップ3問題にランクした。消費者の15%が細菌/汚染物質による食中毒を「最重要」と順位付けし、消費者の38%がトップ3問題にランクした。消費者の13%が農薬/残留農薬を1位に順位付けし、消費者の41%がトップ3問題にランクした。全ての波の平均で、消費者の30%以上が、食品中の発がん性物質または発がん性化学物質(35%)、家畜製品の生産に使われるホルモンや抗生物質(32%)、異物による食品汚染がトップ3の食品安全問題だと述べた。 最大の食品安全の懸念により変化があったかどうか尋ねると、輸入食品についての懸念から消費行動を変えたと報告した消費者が最も多かった(8%)。細菌由来食中毒、異物による食品汚染、残留農薬、食品や食品添加物中の発がん性物質など、他の食品安全懸念のために変化があったと報告した消費者は4%だけだった。

 

食品システムについての懸念

食品システム問題についての懸念を評価するよう求められると(7段階評価を使用)、以下の問題について「非常に心配」だと報告した消費者の割合が最も高かったのは、食品の産地(全ての波の合計サンプルの21%)、食品生産に用いられる動物の福祉(18%)、食品生産の農薬の使用(18%)、食品生産の抗生物質の使用(17%)、農業や食品生産中のグリホサート(ラウンドアップ)の使用だった。

 

食品安全情報の信頼できる情報源

全ての波の平均で、消費者はオーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)、医師医療従事者、食品安全情報評議会に最大レベルの信用を報告した。消費者が比較的高い信頼レベルを報告した他の情報源は、農業従事者、政府/政府組織(FSANZ-オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関など)、消費者団体(Choiceなど)、栄養士、動物福祉団体(RSPCAなど)である。

 

食品リコール:回想と行動変容

各回を通して食品リコールを覚えている回答者の割合は44%~70%の範囲だった。食品リコールの回想は後続の波(44-55%)と比較して2018年9月~2019年6月の間は大幅に高く(64-70%)、リコールは直近の波(2020年12月)で最も少なかった。データ収集の複数の波で回答者がリコールを最も多く思い出したのは、イチゴ、冷凍ベリー類、マスクメロン、冷凍野菜、卵、牛乳の5製品だった。他の食品で最も報告された5項目に入っていたのは、少なくとも1つの調査の波に入っていたパック済サラダ、「その他の果物」、アップルパイ/冷凍ペストリー、肉、エビだった。全ての波で、回答者はイチゴ、冷凍ベリー類、マスクメロンのリコールを受けて購入習慣を変えたと最も多く報告した。習慣を変えた回答者は、リコール食品の購入を一次停止したと最も多く報告した。添付報告書では、リコール食品の生産国や食品がリコールされた理由についても、質問に対する消費者の回答の詳細な洞察を提供している。

 

[FSANZ]食品基準通知

Notification Circular 177-21

​​​​​8 November 2021

https://www.foodstandards.gov.au/code/changes/circulars/Pages/Notification%20Circular%20177-21.aspx

新規申請と提案

・EPAとDHAを産生し除草剤耐性キャノーラ系統LBFLFK由来食品

承認と食品閣僚通知

・新しい総食物繊維分析法としてのAOAC 2017.16

・乳児用調整乳とその他製品の2’FL

・GM Bacillus licheniformis由来麦芽糖産生性αアミラーゼ酵素

 

[RIVM]報告書等

-2020年Borssele原子力発電所周辺の放射能測定

Radiation level measurements around the site of Borssele nuclear power plant in 2020

05-11-2021

https://www.rivm.nl/publicaties/stralingsniveaumetingen-aan-terrein-van-epz-kerncentrale-borssele-in-2020

2020年原子力発電所境界のガンマ線は最大許容量10マイクロシーベルト/年より低く、最大実効線量は1.2マイクロシーベルトだった

 

-ワクチン接種していないCOVID-19入院患者はワクチン接種した患者より20年近く若い

Unvaccinated COVID-19 patients in hospital nearly 20 years younger than vaccinated patients

11/05/2021

https://www.rivm.nl/en/news/unvaccinated-covid-19-patients-in-hospital-nearly-20-years-younger-than-vaccinated-patients

ワクチン完了してSARS-CoV-2感染者はワクチンしていない人の1/17の入院。ICU入院の可能性は1/33。

 

[WHO]ケーススタディ:アゼルバイジャンのCOVID-19とメタノール中毒

Case study: COVID-19 and methanol poisoning in Azerbaijan

5 November 2021  Publication

https://www.who.int/publications/i/item/9789240036185

このケーススタディはCOVID-19パンデミックがアゼルバイジャンのメタノール中毒に与えた影響と、この国の化学物質管理能力強化法について記述した

メタノール中毒に二つのピークが観察され、最初のものはニセのアルコール飲料の使用に関連し、二つ目はニセのアルコールベースの消毒剤に関連した

 

[WHO]イベント

-FAO/WHO合同記者発表:コーデックス委員会

FAO/WHO Joint Media Advisory: Codex Alimentarius Commission

5 November 2021

https://www.who.int/news/item/05-11-2021-fao-who-joint-media-advisory-codex-alimentarius-commission

 

-福島第一後の10年の進歩についてのWHO共催IAEA会議

IAEA’s conference co-sponsored by WHO on a decade of progress after Fukushima-Daiichi

8 – 12 November 2021 Vienna, Austria

https://www.who.int/news-room/events/detail/2021/11/08/default-calendar/iaea-s-conference-co-sponsored-by-who-on-a-decade-of-progress-after-fukushima-daiichi

 

[ProMED]硫化水素中毒-米国:(ウィスコンシン)ヒト、ウシ、致死

Hydrogen sulfide poisoning - USA: (WI) human, cattle, fatal

2021-11-05

https://promedmail.org/promed-post/?id=8699459

Date: 3 Nov 2021 Source: Daily Headlines [edited]

ウィスコンシンの農場の堆肥貯蔵タンクの中にできた「恐ろしい空気の塊」によって農家一人と16頭のウシが死んだ。地元放送局WAOWによると29才の農家が家族の農場でガス中毒で死亡した。農場のオーナーの父親はこの悲劇は普通でない予期せぬ天候の結果だという。ガス中毒は通常閉鎖地域でおこるが、大気の圧力がガスの分散を阻害したのだろう

 

[USDA]コロラド動物園でハイエナにCOVID-19確認

Confirmation of COVID-19 in Hyenas at a Colorado Zoo

Nov 5, 2021

https://www.aphis.usda.gov/aphis/newsroom/stakeholder-info/sa_by_date/sa-2021/sa-11/covid-hyenas

ブチハイエナ2頭

 

論文

-お菓子とペストリーを避けることで地球(とあなたの健康)を守ろう

Save the planet (and your health) by steering clear of sweets and pastries

4-NOV-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/933949

Public Health Nutritionに発表されたオーストラリアとニュージーランドの食品由来環境影響研究のレビューについての南オーストラリア大学のプレスリリース

 

-乳児の時の卵を食べる回数を増やすことは後の卵アレルギー減少と関連する

​​​​​​​Increased frequency of eating eggs in infancy associated with decreased egg allergy later on

5-NOV-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/932631

米国アレルギー、喘息、免疫学会年次会合での発表

 

-ガイドライン発表から4年、保護者はまだピーナッツの早期導入について情報を与えられていない

Four years after release of guidelines, parents still not informed about early peanut introduction

5-NOV-2021

https://www.eurekalert.org/news-releases/932626

 

-食品添加物としての亜硝酸ナトリムの普通でない使用に関連するメトヘモグロビン血症

Methaemoglobinaemia associated with the atypical use of sodium nitrite as a food additive.

O'Neill C, et al.,

Med J Aust. 2021 Sep 20;215(6):256-257

オーストラリアからの症例報告

 

-幹細胞療法として宣伝販売されている臍帯血由来製品で治療された患者の細菌感染調査

Investigation of Bacterial Infections Among Patients Treated With Umbilical Cord Blood-Derived Products Marketed as Stem Cell Therapies.

Hartnett KP, et al.,

JAMA Netw Open. 2021 Oct 1;4(10):e2128615.

20人の症例シリーズ

 

-ほぼ致死的なナチュロパスビタミン点滴による二次的Pseudomonas fluorescens菌血症

A Nearly Fatal Case of Pseudomonas fluorescens Bacteremia Secondary to a Naturopathic Intravenous Vitamin Infusion.

D'Souza G,et al.,

J Investig Med High Impact Case Rep. 2021 Jan-Dec;9:23247096211026481.

毎月ビタミン点滴をしていた52才女性の症例。他にホルモン剤とサプリメント多数

 

-COVID-19パンデミック中の鬱と不安疾患:わかっていることとわからないこと

Depression and anxiety disorders during the COVID-19 pandemic: knowns and unknowns

Maxime Taquet et al.,

THE LANCET COMMENT VOLUME 398, ISSUE 10312, P1665-1666, NOVEMBER 06, 2021

COVID-19パンデミックは人々の精神衛生に負担をかけた。しかしその影響の世界的広がりは多くがわかっていない。GBDモデルを使って入手可能なデータから、COVID-19精神疾患共同作業は知見を提供する

 

その他

-SMC NZ

オークランドはさらにロックダウンの出口を垣間見る-専門家の反応

Auckland peeks further out of lockdown – Expert Reaction

Published: 08 November 2021

https://www.sciencemediacentre.co.nz/2021/11/08/auckland-peeks-further-out-of-lockdown-expert-reaction/

首相はオークランドが水曜日にアラートレベル3ステップ2に動くと確認、そして「信号」枠組みへの移行予想日を発表。

11月29日がワクチンパスポートを使って「赤」レベルになる日と想定。

制限緩和がリスキーだという人ととにかくワクチン接種という人の二人

(感染者数は徐々に増加していて200人前後に)

 

-CSPI

アメリカの食品と健康の監視50年

Celebrating 50 Years as America's Food and Health Watchdog

https://www.cspinet.org/

https://cspinet.org/about

1971年設立、おそらく最も古い食品NPO

 

-ラットとヒトとビスフェノールA

Of Rats, People and Bisphenol A

Joe Schwarcz PhD | 4 Nov 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/health-and-nutrition/rats-people-and-bisphenol

BPAのホルモン様活性は1930年代から知られていて、齧歯類を使った急性毒性は検出が難しく低いことがわかっていた。問題は、痕跡程度の量を長期に渡って暴露した場合である。そのような暴露は健康に影響するか?

BPAが最初に見出しになったのはカナダがポリカーボネート哺乳瓶を禁止した時である。BPAのホルモン様活性は1930年代から知られていた。BPAは尿中に測定できるので、我々は全ての人が幾分かは暴露されていることを知っている。可能性の高い暴露源は食品である。それは健康に影響するか?

決定的な答えを出す研究はこれまでない。ヒトに異なる量のBPAを与えて数十年観察する実験はできない。その代わり人々の血中や尿中の濃度を測ってそれと関連するものが調べられてきた。しかし関連は因果関係を証明できない。試験管や齧歯類での実験も行われている。しかし人間は巨大な試験管ではないしもちろん大型ラットでも無い。それでも齧歯類での実験は知見を提供できる。だから米国では“CLARITY-BPA”試験が行われた。

米国中の研究者が、ラットに2.5, 25, 250, 2500, 25000マイクログラム/kg体重/日のBPAを与えた時の異なるアウトカムを研究した。この用量は一般人の最大暴露量50マイクログラム/kg体重/日を囲むもので、対照にはエチニルエストラジオールが使われた。

そして結果は?用量が多様なので、ヒト暴露量の範囲であることは滅多に無いが、いくつかの影響が見られた。用量の少ない方で大きな影響が見られる「非単相性」反応が少数で見られた。そして多くのグループが素晴らしい仕事をしたにも関わらず、BPA暴露によるリスクについて科学者がコンセンサスを得ることはできなかった。

ここが我々の立つところである。世界中の研究者によって無数の雑誌に何万もの論文が発表されたが、我々には血中に漂う僅かなBPAが何をするのかについて決定的な答えが無い。そしてこれは内分泌攪乱物質と分類された化合物のうちのたった一つについて、である。他にもフタル酸やPFASから天然の大豆イソフラボンまで何百とある。残念ながら、極微量の化合物の長期にわたる暴露については、科学はいつも答えが出せるとは限らない。人体にはどんなときでも数百万ものあらゆる種類の化学物質があることを思い出して。コーヒーを一口啜っただけで1000もの化合物が入り、香水を嗅いだだけで数百になる。これらの中からどれかを単離して齧歯類でBPAのように徹底的に調べれば何らかの影響は見つかるだろう。ヒトにとって意味があるか?決められないだろう。

それでもBPAが人体機能にとって必須ではないので、暴露を減らそうとすることに害はないだろう。企業は代用品を探し多くの製品に「BPAフリー」と表示されている。しかし人体に循環する何百万もの化合物のうちのたった一つが「含まれない」ことに大きな意味は無いだろう。

 

-危険なプレイをしよう!殺人ゲームへの招待状:「ホメオパシーで免疫ができると信じるクオーターバック」

Lets’ Play Jeopardy! Clue: “Quarterback who believes in homeopathic immunization”

Joe Schwarcz PhD | 5 Nov 2021

https://www.mcgill.ca/oss/article/covid-19-health-and-nutrition/lets-play-jeopardy-clue-quarterback-who-believes-homeopathic-immunization

答え:Aaron Rodgersって誰?

Green Bay Packersの、MVPクオーターバックのAaron Rodgersその人である。彼はワクチンでは無く、ホメオパシーレメディで免疫をつけることを選択し、自分は「地球が平らだと信じる反ワクチン」ではなく「批判的思考者」であると主張している。ほんとう?ホメオパシーを信じる前にどれだけクリティカルシンキングをしたのか?

(以下略)

 

-スリランカは一夜で化学肥料輸入を禁止した6ヶ月後に有機農業を捨てる

Sri Lanka junks organic farming 6 months after overnight ban on chemical fertiliser imports

SAMYAK PANDEY 3 November, 2021

https://theprint.in/world/sri-lanka-junks-organic-farming-6-months-after-overnight-ban-on-chemical-fertiliser-imports/761250/

スリランカは田んぼでの栽培用にインドから輸入したナノ尿素肥料の積荷を配布している。先の禁止には農家がひどく怒っていた。

地元メディアによるとインドの肥料会社IFFCOから尿素約100万ボトル、リトアニアから3万トンの塩化カリウムを輸入し、さらにインドから硫酸アンモニウムをさらに輸送する手続き中。

当初政府は中国から有機肥料を輸入して抗議を抑え込もうとした。しかしこれはさらなる危機を作っただけだった。先に報道したとおり、6300万ドルで中国のQingdao Seawinバイオテックグループ者から輸入した有機肥料99000トンは、微生物、病原体、病気に「汚染されている」ことがわかった。さらに悪名高い植物病原体Erwiniaにも感染していて、スリランカ銀行は中国側への支払いを見合わせた。スリランカの中国大使はそれから国営スリランカ人民銀行をブラックリストに載せたと宣言した。